JP2007174732A - 電刷子 - Google Patents

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貴史 丸山
Nobushi Inada
信史 稲田
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Abstract

【課題】 リード線埋め込み部の電気抵抗が増加せず、電気的損失を低減でき、かつ摩耗が少なく、耐久性の長い電刷子を提供する。
【解決手段】 整流子と接触する摺動面が低抵抗層2及び高抵抗層1で形成された電刷子において、低抵抗層2にリード線3が埋設され、かつ低抵抗層2のリード線3が露出している側にリード線3が接触しない大きさの空隙4を設けた高抵抗層1が接合され、前記空隙部分からリード線3が高抵抗層1に接触しないように外部に引き出された電刷子。
【選択図】 図1

Description

本発明は、直流電動機などに用いられる回転電機用の電刷子に関する。
最近の直流電動機は、高速、高電流密度化を行って小型軽量化を図っている。
しかし、この種の電動機は、整流性能、出力特性等の低下が大きく、また電刷子摩耗も多くなり、耐久性が短くなっているのが現状である。これらを解決するためには、電刷子素材の性能向上だけでは限界があるため、電刷子の構造を工夫して対応している。
その一例として、特許文献1、2等に示されるように、電刷子中に含有される黒鉛と金属との配合割合を調整した低抵抗層及び高抵抗層を有する多層構造の電刷子が用いられるようになってきた。
特公平06−007505号公報 特開2004−242383号公報
しかしながら、上記に示す多層構造の電刷子は、粉体成形金型に低抵抗層成形用粉体及び高抵抗層成形用粉体をそれぞれ層状に充填し、さらに所定の位置にリード線を設置した後、一体成形を行っていた。そのため、リード線により上部に充填した高抵抗層成形用粉体の一部が低抵抗層成形用粉体に入り込み、リード線埋め込み部の電気抵抗が増加し、電気的損失が増加するという問題点があった。
本発明は、リード線埋め込み部の電気抵抗が増加せず、電気的損失を低減でき、かつ摩耗が少なく、耐久性の長い電刷子を提供するものである。
本発明は、整流子と接触する摺動面が低抵抗層及び高抵抗層で形成された電刷子において、低抵抗層にリード線が埋設され、かつ低抵抗層のリード線が露出している側にリード線が接触しない大きさの空隙を設けた高抵抗層が接合され、前記空隙部分からリード線が高抵抗層に接触しないように外部に引き出された電刷子に関する。
また、本発明は、低抵抗層と高抵抗層を別々に成形した後、両成形体を接合してなる電刷子に関する。
また、本発明は、低抵抗層を成形して形成した後、その上面に高抵抗層用粉体を供給して成形し、高抵抗層を形成してなる電刷子に関する。
さらに、本発明は、高抵抗層を成形して形成した後、その下面に低抵抗層用粉体を供給して成形し、低抵抗層を形成してなる電刷子に関する。
本発明になる電刷子は、リード線埋め込み部の電気抵抗が増加せず、電気的損失を減少させることができ、かつ摩耗が少なく、耐久性も長く、工業的に極めて好適である。
本発明になる電刷子は、図1に示すように高抵抗層1、低抵抗層2及びリード線3から構成されており、低抵抗層2にリード線3が埋設して固定され、かつ低抵抗層2のリード線3が露出している側にはリード線3が接触しない大きさの空隙を設けた高抵抗層1が配設され、前記リード3線は前記空隙部分から高抵抗層1に接触しないように外部に引き出されることを特徴とするものである。高抵抗層に設ける空隙4の寸法(空隙の内壁からリード線の直径を差し引いた寸法)は、リード線3と高抵抗層1の部分が接触して削れた粉体が低抵抗層2中に入り込まない寸法であればよく、その寸法は、例えば0.3〜2mm程度が好ましく、0.7〜1.5mm程度がさらに好ましい。
高抵抗層及び低抵抗層における抵抗率は、高抵抗層>低抵抗層の関係を満足していれば抵抗率に制約はないが、これらの抵抗率の関係を満足するには、例えば高抵抗層の抵抗率は低抵抗層の抵抗率の2〜20倍程度が好ましく、4〜16倍程度がより好ましく、8〜12倍程度がさらに好ましい。
抵抗率は、使用される回転電機の要求特性に合わせて設定されるが、一般的には0.1〜30μΩ・m程度の値である。上記の抵抗率にするには、主に黒鉛を主成分とした電刷子に含有される金属量を調整して適宜選定する。電刷子に含有させる金属としては、銅、銀等の粉末が挙げられる
本発明になる電刷子は、低抵抗層と高抵抗層を別々に成形した後、両成形体を接合して作製するか、低抵抗層を成形して形成した後、その上面に高抵抗層用粉体を供給して成形し、高抵抗層を形成して作製するか又は高抵抗層を成形して形成した後、その下面に低抵抗層用粉体を供給して成形し、低抵抗層を形成して作製することができる。このように低抵抗層と高抵抗層を別々に成形するか若しくは低抵抗層又は高抵抗層の少なくとも一方を先に成形しておけば、高抵抗層成形用粉体の一部が低抵抗層成形用粉体に入り込み難くなるので好ましい。
なお、リード線は、低抵抗層を成形するときに一緒に埋め込んで固定してもよく、また低抵抗層を成形して成形体とした後、成形体に凹みを設けその凹みにリード線を挿入し、リード線の周囲に金属粉を充填し、充填後タッピング作業により金属粉を加圧してリード線を固定してもよい。
また、高抵抗層に設ける空隙は、成形するときに形成してもよく、成形後切削して形成してもよい。なお、空隙幅が狭くリード線が高抵抗層に接触しないようにするには、空隙部分に合成樹脂を充填すればよい。
以下、本発明の実施例を説明する。
実施例1
平均粒径が50μmの天然黒鉛粉(日本黒鉛工業(株)製、商品名CB−150)80重量%及びレゾール型フェノール樹脂(日立化成工業(株)製、商品名VP11N)20重量%を混練した後、65℃で16時間乾燥し、その後粉砕して平均粒径が150μmの樹脂処理黒鉛粉を得た。
次に、この樹脂処理黒鉛粉45重量%及び平均粒径が35μmの電解銅粉(福田金属箔工業(株)製、商品名CE−25)55重量%を混合して低抵抗層成形用粉体を得た。一方、上記で得た樹脂処理黒鉛粉65重量%及び上記で用いた電解銅粉35重量%を混合して高抵抗層成形用粉体を得た。
上記で得た低抵抗層成形用粉体を金型に充填し、成形プレスで392MPaの圧力で成形し、その後還元雰囲気中で700℃まで3時間で昇温し、700℃で1時間焼結し、次いで所定の形状に機械加工してリード線の下端部を埋設するための凹みを設けた寸法が16×15×5mmの低抵抗層用電刷子片を得た。
一方、上記で得た高抵抗層成形用粉体を金型に充填し、成形プレスで392MPaの圧力で成形し、その後還元雰囲気中で700℃まで3時間で昇温し、700℃で1時間焼結し、次いで所定の形状に機械加工し、さらにリード線を引き出すための空隙を設けた寸法が16×15×2mmの高抵抗層用電刷子片を得た。なお、上記空隙の寸法は、リード線に対して直径で2mm程大きめな寸法とした。
この後、上記で得た低抵抗層用電刷子片と高抵抗層用電刷子片をエポキシ樹脂系接着剤(日立化成工業(株)製、商品名MP200V1)に銀粉を混合してペースト状にした導電性の接着剤を用いて両者を接着して樹脂を硬化させ、低抵抗層及び高抵抗層を有する電刷子前駆体を得た。
次に、図1に示すように、高抵抗層1に設けた空隙4にリード線3を挿入し、さらにリード線3の先端部を低抵抗層2に設けた凹みに挿入した後、リード線3の周囲の凹みに銀めっき銅粉(図示せず)を充填し、充填後スタンピング作業により銀めっき銅粉を加圧して低抵抗層2にリード線3を固定して電刷子を得た。
得られた電刷子の抵抗率を測定したところ、高抵抗層1は3.5μΩ・m及び低抵抗層3は0.2μΩ・mであった。
なお、抵抗率の測定は、各々の粉体を単独で上記と同様の条件で成形、焼結後、機械加工して5×5×20mmの寸法に試験片を作製し、20mmの方向に1Aの電流を流した際の10mm間の電圧降下を測定し、次式により算出した。ここで、測定用試験片は20mm方向を成形加圧直角方向とした。
Figure 2007174732
実施例2
高抵抗層に突起を形成し、一方、低抵抗層に前記突起に嵌合するための凹みを形成し、前記突起とくぼみを嵌め合わせて接着した以外は、実施例1と同様の工程を経て電刷子を得た。
比較例1
実施例1で得た低抵抗層成形用粉体及び高抵抗層成形用粉体を金型の所定の位置にそれぞれ別々に充填し、さらに所定の箇所にリード線を設置した後、成形プレスで392MPaの圧力で一体成形し、その後、還元雰囲気中で700℃まで3時間で昇温し、700℃で1時間焼結し、次いで所定の形状に機械加工して図2に示すように寸法が16×15×7mmの高抵抗層1及び低抵抗層2を有する電刷子を得た。
得られた電刷子の高抵抗層1及び低抵抗層2を横切るように切断してその表面を観察したところ、高抵抗層1と低抵抗層2の境界部分がはっきりと確認することができず、粉体同士の充填密度にバラツキが生じていた。
次に、実施例1、2で得た電刷子と比較例1で得た電刷子の製造直後(0時間のとき)のリード線埋め込み部の電圧降下値及び温度80℃、湿度90%の条件で250時間後の、リード線埋め込み部の電圧降下値の経時変化を調べた。その結果を図3に示すが、図3中の0時間の値は、製造直後の値である。なお、リード線埋め込み部の電圧降下値は、図4に示すようにA−B間に200Aの電流を流したときのC−D間の電圧降下を測定した値である。
図3に示されるように、本発明になる実施例1、2で得た電刷子は、比較例1で得た電刷子に比較してリード線埋め込み部の電圧降下値が低減していることが明らかである。
また、上記とは別に実施例1、2で得た電刷子と比較例1で得た電刷子の摩耗量を測定した。その結果、実施例1で得た電刷子の摩耗量は1.5mm、実施例2で得た電刷子の摩耗量は1.7mm及び比較例1で得た電刷子の摩耗量は1.6mmであり、実施例1及び2で得た電刷子は、比較例1で得た電刷子とほぼ同等のであった。
なお、電刷子の摩耗量は、1.8リットルディーゼルエンジンに電刷子を装着した1.4kWスタータモータを取付け、2秒間ON、28秒間OFFの操作を1サイクルとし、この操作を1万サイクル行い、サイクル(試験)前の電刷子の寸法と1万サイクル後の電刷子の寸法の差から求めた。
実施例1で得た電刷子の断面図である。 比較例1で得た電刷子の断面図である。 放置時間とリード線埋め込み部の電圧降下との関係を示すグラフである。 リード線埋め込み部の電圧降下の測定法を示す概略図である。
符号の説明
1 高抵抗層
2 低抵抗層
3 リード線
4 空隙


Claims (4)

  1. 整流子と接触する摺動面が低抵抗層及び高抵抗層で形成された電刷子において、低抵抗層にリード線が埋設され、かつ低抵抗層の上面にリード線が接触しない大きさの空隙を設けた高抵抗層が配設され、前記空隙部分からリード線が高抵抗層に接触しないように外部に引き出された電刷子。
  2. 低抵抗層と高抵抗層を別々に成形した後、両成形体を接合してなる請求項1記載の電刷子。
  3. 低抵抗層を成形して形成した後、その上面に高抵抗層用粉体を供給して成形し、高抵抗層を形成してなる請求項1記載の電刷子。
  4. 高抵抗層を成形して形成した後、その下面に低抵抗層用粉体を供給して成形し、低抵抗層を形成してなる請求項1記載の電刷子。
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