JP2009148034A - 回転電機用ブラシおよび回転電機 - Google Patents

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Abstract


【課題】 導電性および耐久性に優れた回転電機用ブラシを提供すること。
【解決手段】 本発明の回転電機用ブラシ1は、摺動面を形成する銅が分散した摺動本体部2と、摺動本体部2と電気的に接続される導線4の外周部に形成され導線4を保持する銅が分散した導線保持部3と、を有する回転電機用ブラシ1であって、導線保持部3全体を100mass%としたときに、導線保持部3の銅の含有率が40mass%以上であることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、回転電機に用いられるブラシおよび回転電機に関する。
車両には、スタータなどのモータやオルタネータなどの発電機等の回転電機が搭載されている。回転電機には、押しつけるようにして接触し、通電することを目的としたブラシが用いられている。ブラシは、耐摩耗性を確保するために黒鉛などの軟質の導電性材料が用いられていた。
しかし、回転電機などに用いられるブラシでの電気的損失は、回転電機全体の効率に大きな影響を及ぼすものとなっている。このため、高出力及び高効率が求められる回転電機においては、ブラシの電気的損失は極力低い方が望ましいとされている。ブラシの電気的損失を低減する手段としては、ブラシ中に銅等の導電性の金属を含有させることで、ブラシ本体の電気抵抗を下げることが進められている。
近年では、スタータ用のブラシにおいては、高出力が優先されたために、より多くの銅を含有させてきている。
しかしながら、近年の環境問題意識の高まりに伴って、車両のエコラン始動に対する要求も考慮する必要が生じてきた。この要求に基づいて、ブラシ自身の長寿命化が検討されている。ブラシの長寿命化に対しては、ブラシに含まれる銅の含有量を少なくする方法がある。ブラシに含まれる銅の含有量を少なくすると、銅と黒鉛の界面が増加し、電気的損失が大きくなるという問題が発生していた。
このような問題に対するブラシが、たとえば、特許文献1に開示されている。特許文献1には、高抵抗層(黒鉛)、中抵抗層(銅)及び低抵抗層(導線との接合層)を含む3層構造を有し、かつ摺動面が高抵抗層(黒鉛)及び中抵抗層(銅)が積層した構成となっているブラシが開示されている。このブラシでは、低抵抗層と導線とが接合されている。
しかしながら、このような複数層のブラシでは、それぞれの層の熱膨張率の差により焼結後に界面に剥離やクラックが発生するという問題が発生していた。特に、摺動面が高抵抗層と中抵抗層の界面に剥離が生じると、摺動面にクラックが存在することとなり、相手材との摺動抵抗が増加するという問題も発生していた。
特開2005−198477号公報
本発明は上記実状に鑑みてなされたものであり、導電性および耐久性に優れた回転電機用ブラシを提供することを課題とする。
上記課題を解決するために本発明者らは回転電機用ブラシについて検討を重ねた結果、本発明をなすに至った。
すなわち、本発明の請求項1に記載の回転電機用ブラシは、摺動面を形成する銅が分散した摺動本体部と、摺動本体部と電気的に接続される導線の外周部に形成され導線を保持する銅が分散した導線保持部と、を有する回転電機用ブラシであって、導線保持部全体を100mass%としたときに、導線保持部の銅の含有率が40mass%以上であることを特徴とする。
本発明の請求項2に記載の回転電機用ブラシは、請求項1に記載のブラシにおいて、摺動本体部と導線保持部との間に位置で隣接した二つの部分でありかつ互いの銅の含有率が異なるときに、各部分の銅の含有率の差が50mass%以下であることを特徴とする。
本発明の請求項3に記載の回転電機用ブラシは、請求項1に記載のブラシにおいて、摺動本体部と導線保持部との間に、銅が分散した中間層部が形成され、中間層部の銅の含有率が、摺動本体部の銅の含有率と導線保持部の銅の含有率との間の値であることを特徴とする。
また、本発明の回転電機は、請求項1〜4のいずれかに記載の回転電機用ブラシを用いてなることを特徴とする。
本発明の回転電機用ブラシは、摺動本体部と導線との間に、銅の含有量が調節された導線保持部が形成されている。導線保持部は、銅の含有量が調節されており、導線との界面での接触抵抗の増加が抑えられている。また、調節された銅の含有量により、導線保持部と導線との界面での経時変化による剥離が抑えられたものとなっている。これにより、本発明の回転電機用ブラシは、長寿命化のために摺動本体部の銅の含有量を少なくしても、導電性及び耐久性に優れたものとなっている。
本発明の回転電機は、高い導電性及び耐久性をもつ回転電機用ブラシをブラシに用いてなる回転電機であり、導電性及び耐久性にすぐれた回転電機となっている。
(回転電機用ブラシ)
本発明の回転電機用ブラシは、摺動面を形成する銅が分散した摺動本体部と、摺動本体部と電気的に接続される導線の外周部に形成され導線を保持する銅が分散した導線保持部と、を有する回転電機用ブラシである。
そして、本発明の回転電機用ブラシは、導線保持部全体を100mass%としたときに、導線保持部の銅の含有率が40mass%以上である。導線保持部の銅の含有率が37mass%以上となることで、導線と銅との接触量が増加し、電気伝導性が向上する。また、銅以外の材質と導線との接触量が減少し、経時変化(導線の界面での剥離)が生じにくくなる。つまり、本発明の回転電機用ブラシは、高い導電性及び耐久性をもつ回転電機用ブラシとなっている。本発明の回転電機用ブラシにおいて、導線保持部の銅の含有率は、40mass%以上が好ましく、45mass%以上がさらに好ましい。
導線保持部の銅の含有率と抵抗率の関係を具体的に説明する。まず、表1に示した組成で、各試料の混合粉末を調製する。(ここで、各原料は、後述の実施例において用いられたものと同様な材料である。)
次に、ブラシの形状に合わせ、粉体成形金型に混合粉末を充填し、さらに所定の位置にリード線(軟銅撚り線)を設置した後392MPaの圧力で成形し、還元性雰囲気中で700℃前後まで3時間で昇温し、1000℃で1時間焼結した。次いで焼結体を所定の外形に成形して各試料のブラシが製造できた。
えられた各試料のブラシのリード線と摺動面との間の電気抵抗を測定し、固有抵抗値を求めた。得られた固有抵抗値を図6に示した。
図6に示したように、銅の含有量が37mass%以上となった試料では固有抵抗が小さく、ブラシとして用いたときの電気的損失が抑えられることがわかる。そして、銅の含有率が40mass%以上となると、極端に固有抵抗が小さくなっていることがわかる。そして、銅の含有率が60mass%以上となると、ほとんど電気的損失が生じなくなることがわかる。
このように、導線と隣接した導線保持部の銅の含有率を37mass%以上とすることで、導線の界面における電気的損失を抑えられる。
本発明の回転電機用ブラシにおいて、摺動本体部と導線保持部との間に位置で隣接した二つの部分でありかつ互いの銅の含有率が異なるときに、各部分の銅の含有率の差が50mass%以下であることが好ましい。隣接した(界面で接する)二つの部分の銅の含有率の差が大きくなるほど、二つの部分の界面での電気的損失が大きくなる。つまり、二つの部分の銅の含有率の差が50mass%以下となることで、電気的損失を小さく抑えることができる。
ここで、本発明の回転電機用ブラシが摺動本体部と導線保持部の二つの部分よりなる場合には、この二つの部分の銅量差が50mass%以下であることが好ましい。また、摺動本体部と導線保持部の間に後述の中間層部をもつ場合には、摺動本体部と(界面で接する)中間層部、中間層部と導線保持部のいずれの部分の銅量差が50mass%以下であることが好ましい。
本発明の回転電機用ブラシにおいて、導線保持部全体を100mass%としたときの導線保持部の銅の含有率と、摺動本体部全体を100mass%としたときの摺動本体部の銅の含有率と、の差が50mass%以下であることが好ましい。導線保持部と摺動本体部との銅の含有率の差が大きくなるほど、導線保持部と摺動本体部との間での電気的損失が大きくなる。つまり、導線保持部と摺動本体部との銅の含有率の差が50mass%以下となることで、電気的損失を小さく抑えることができる。
さらに、摺動本体部と導線保持部とが隣接して形成されている場合には、導線保持部と摺動本体部との銅の含有率の差が大きくなるほど、ブラシ成形時に両部の界面での剥離が生じやすくなる。導線保持部と摺動本体部との銅の含有率の差が50mass%以下となることで、摺動本体部と導線保持部とが隣接していても、ブラシ成形時に界面での剥離が生じなくなる。
本発明の回転電機用ブラシにおいて、導線保持部と摺動本体部の銅の含有率の差は、50mass%以下が好ましい。
本発明の回転電機用ブラシにおいて、摺動本体部と導線保持部との間に、銅が分散した中間層部が形成され、中間層部の銅の含有率が、摺動本体部の銅の含有率と導線保持部の銅の含有率との間の値であることが好ましい。銅の含有率が調節された中間層を介して摺動本体部と導線保持部とがもうけられることで、摺動本体部と中間層の界面および中間層と導線保持部の界面における銅の含有率の差を小さくすることができる。この結果、銅の含有率の差が大きな時に生じていた電気的損失やブラシ成形時に界面の剥離を抑えることができ、回転電機用ブラシの導電性及び耐久性の低下が抑えられる。
この中間層は、1層であっても、複数層であっても、どちらでもよい。複数層である場合には、銅の含有率が徐々に変化するように形成する。また、1層である場合でも、銅の含有率が徐々に変化するように形成してもよい。中間層の厚さなどは、使用される回転電機により異なるため一概に決定できるものではない。
本発明の回転電機用ブラシにおいて、摺動本体部は、回転電機用ブラシが回転電機に用いられたときに整流子と摺接する摺動面を区画する部分である。摺動本体部は、電気良導性金属として銅が分散している。銅が分散したことで、ブラシと整流子の間での電気的損失が小さくなる。
本発明において摺動本体部に分散した銅量については特に限定されるものではなく、従来公知の銅量とすることができる。たとえば、摺動本体部全体の質量を100mass%としたときに、70mass%前後とすることができる。また、25〜65mass%とすることが好ましく、40〜50mass%とすることがより好ましい。
導線保持部は、導線の外周に形成され、導線を保持する部分である。導線保持部に導線が保持されることで、導線がブラシに対して保持・固定される。導線保持部は、導線の外周部に形成されている。つまり、導線の外周が導線保持部に囲包された構成となっており、導線と摺動本体部とが直接接触を生じなくなる。
導線保持部に保持される導線は、ブラシと外部の電源等の装置(回路)とを接続する電気伝導性をもつ部材である。この導線は、ブラシを介して整流子に通電することができる。この導線は、従来公知の導線を用いることができる。この導線としては、たとえば、単線や撚り線よりなる銅線をあげることができる。
本発明の回転電機用ブラシは、上記した構成以外の構成は、従来公知の構成とすることができる。つまり、回転電機用ブラシを構成する材質は、従来公知の材質を用いることができる。
摺動本体部、中間層および導線保持部は、黒鉛に銅が分散した構成とすることができる。また、適宜、固体潤滑剤を含有していてもよい。
本発明の回転電機用ブラシは、その製造方法が限定されるものではなく、従来公知の製造方法を用いて製造することができる。たとえば、原料粉末を秤量して各部を成形し、熱処理(焼成)することで製造できる。
(回転電機)
本発明の回転電機は、上記の回転電機用ブラシをブラシとして用いてなる回転電機である。上記の回転電機用ブラシが高い導電性及び耐久性をもつブラシであることから、このブラシを用いてなる本発明の回転電機でも、すぐれた回転特性と長寿命な回転電機となる。
本発明の回転電機は、上記の回転電機用ブラシを用いた以外は、従来公知の回転電機と同様な構成の回転電機である。
本発明の回転電機としては、たとえば、ヨークの内周に界磁コイルを有する界磁手段と、電機子コイルを有する電機子と、この電機子に設けられる整流子と、この整流子に摺接するブラシを備えるスタータモータをあげることができる。
以下、具体的な実施例を用いて本発明を説明する。
本発明の実施例として、回転電機用ブラシを製造した。
(実施例1)
まず、平均粒径が30μmの電解銅粉(福田金属箔粉工業(株)製、商品名CE−25)及び添加剤である平均粒径が30μmの亜鉛を表1に示す割合(質量比)に秤量し、混合機で10分間一次混合した。
上記とは別に、平均粒径が30μmの天然黒鉛(日本黒鉛工業(株)製、商品名CB−150)を混練、乾燥、粉砕して平均粒径が150μmの黒鉛粉を得た。その後、上記で得た10分間一次混合粉、黒鉛粉及び平均粒径が5μmの(固体潤滑剤)を表2に示した割合に秤量し、これらを混合機で1時間二次混合して高銅量混合粉を得た。
一方、上記で用いた電解銅粉、黒鉛粉及び固体潤滑剤を表2にあわせて示した割合に秤量し、これらを混合機で1時間混合して低銅量混合粉を得た。
次に、所望するブラシの形状に合わせ、粉体成形金型に上記で得た高銅量混合粉及び低銅量混合粉を所定の位置に別々に充填し、さらに高銅量混合粉の所定の位置にリード線(軟銅撚り線)を設置した後392MPaの圧力で成形し、還元性雰囲気中で700℃まで3時間で昇温し、700℃で1時間焼結した。次いで焼結体を所定の外形に成形して本実施例の回転電機用ブラシが製造できた。
本実施例の回転電機用ブラシ1の構成を図1に示した。
本実施例の回転電機用ブラシ1は、摺動本体部2と、導線保持部3と、リード線4と、を備えている。
摺動本体部2は、略角柱状のブラシ1の外形を形成している。そして、摺動本体部2は、角柱状の軸方向の一方の端面をブラシ1の摺動面1aとなるように区画している。摺動本体部2は、表2に示したように、銅粉が黒鉛質の基材に均一に分散している。また、摺動本体部2は、固体潤滑剤も銅と同様に黒鉛質の基材に均一に分散している。
リード線4は、軟銅撚り線よりなり、その端部40がブラシ1の他方の端部側にブラシ1の軸方向に垂直な状態で挿入された状態で固定されている。
導線保持部3は、ブラシ1の他方の端部側に摺動本体部2と一体に形成されている。導線保持部3は、リード線4の挿入された端部40の外周部に形成され、リード線4の端部40を保持・固定する。導線保持部3は、表2に示したように、銅粉が黒鉛質の基材に均一に分散している。また、導線保持部3は、摺動本体部2よりも銅の含有率が高くなっている。
本実施例において、摺動本体部2の銅の含有率は35mass%であり、導線保持部3の銅の含有率は45mass%であった。導線保持部3と摺動本体部2の銅の含有率の差は、10mass%であった。
(比較例)
本比較例は、導線保持部3が形成されていないこと以外は、実施例1と同様なブラシである。本比較例のブラシの構成を図2に示した。
図2に示したように、本比較例のブラシ1は、摺動面1aを区画する摺動本体部2がリード線4の端部40を保持・固定している。
(評価)
実施例1の回転電機用ブラシ1の評価を行った。
実施例1の回転電機用ブラシ1の評価は、以下の試験を行ってブラシ寿命を求めた。試験結果を図3に示した。
実車のエンジンに組み付けられたスタータに組み付けて、エンジンの始動のためにスタータを駆動する(1〜3秒)を繰り返した。
図3に示したように、比較例のブラシ1の寿命がおよそ10万回であるのに対し、実施例1の回転電機用ブラシ1の寿命はおよそ38万回であった。このように、実施例1のブラシ1は比較例のブラシ1よりも格段に寿命が長くなっている。
また、実施例1のブラシは、評価試験において比較例のブラシ1と同様に回転電機(スタータ)を動作することができており、導電性の低下が抑えられていることがわかった。
このように、実施例1の回転電機用ブラシ1は、すぐれた導電性と長い寿命を備えたブラシとなっていることがわかる。
(実施例2)
実施例1の時と同様にして、電解銅粉、添加剤、黒鉛粉、固体潤滑剤を準備し、表2に示した割合に秤量し、これらを混合機で1時間混合して高銅量混合粉、低銅量混合粉、中銅量混合粉を得た。
次に、所望するブラシの形状に合わせ、粉体成形金型に上記で得た高銅量混合粉、中銅量混合粉及び低銅量混合粉を所定の位置に別々に充填し、さらに高銅量混合粉の所定の位置にリード線(軟銅撚り線)を設置した後392MPaの圧力で成形し、還元性雰囲気中で700℃前後まで3時間で昇温し、1000℃で1時間焼結した。次いで焼結体を所定の外形に成形して本実施例の回転電機用ブラシが製造できた。
本実施例の回転電機用ブラシ1の構成を図4に示した。
本実施例の回転電機用ブラシ1は、摺動本体部2と、導線保持部3と、リード線4と、中間層部5と、を備えている。
摺動本体部2は、略角柱状のブラシ1の外形を形成している。そして、摺動本体部2は、角柱状の軸方向の一方の端面をブラシ1の摺動面1aとなるように区画している。摺動本体部2は、表2に示したように、銅粉が黒鉛質の基材に均一に分散している。また、摺動本体部2は、固体潤滑剤も銅と同様に黒鉛質の基材に均一に分散している。
リード線4は、軟銅撚り線よりなり、その端部40がブラシ1の他方の端部側にブラシ1の軸方向に垂直な状態で挿入された状態で固定されている。
導線保持部3は、ブラシ1の他方の端部側に形成されている。導線保持部3は、リード線4の挿入された端部40の外周部に形成され、リード線4の端部40を保持・固定する。導線保持部3は、表2に示したように、銅粉が黒鉛質の基材に均一に分散している。また、導線保持部3は、摺動本体部2よりも銅の含有率が高くなっている。
中間層部5は、ブラシ1の他方の端部側に摺動本体部2と一体に形成されている。中間層部5は、導線保持部3の外周部に形成され、導線保持部3を固定する。中間層部5は、表2に示したように、銅粉が黒鉛質の基材に均一に分散している。また、中間層部5は、摺動本体部2よりも銅の含有率が高く、かつ導線保持部3よりも銅の含有率が低くなっている。
本実施例の回転電機用ブラシ1においても、実施例1の時と同様な効果を発揮した。
(実施例3)
本実施例は、中間層部の銅の含有率が徐々に変化していること以外は、実施例2のブラシと同様な構成のブラシである。
本実施例のブラシの中間層部は、銅の含有率の高い導線保持部3と銅の含有率の低い摺動本体部2との間に位置し、導線保持部3と摺動本体部2とを結ぶ厚さ方向で銅の含有率が徐々に変化している。
本実施例の回転電機用ブラシにおいても、実施例1及び2の時と同様な効果を発揮した。
(回転電機)
上記の各実施例の回転電機用ブラシ1は、回転電機のブラシとして利用することができる。このような回転電機の一例として図5にスタータモータ6を示した。
図5に示したように、スタータモータ6は、ヨーク60の内周に界磁コイル61を有する界磁手段と、電機子コイル63を有する電機子64と、この電機子64に設けられる整流子65と、この整流子65に摺接するブラシ1を備えている。
このスタータモータ6は、スタータ66のフロントハウジング67に電磁スイッチ68と共に取り付けられ、モータ回路に設けられるメイン接点( 図示せず) が電磁スイッチ68により閉操作されると、車載バッテリより電力の供給を受けて電機子64に回転力を発生し、その回転力がピニオンギヤ69に伝達される。
界磁コイル61は、ヨーク60の内周に固定される界磁鉄心70の周囲に巻き付けられて、一端側がモータリード線71を介して電磁スイッチ68のモータ端子に接続され、他端側が正極側のブラシ1に接続されている。
電機子コイル63は、4極以上の電機子鉄心72に重ね巻きされ、両端部がそれぞれ整流子65を構成するセグメント65aに接続されている。
整流子65は、電機子鉄心72が固定される電機子軸73の一端側に設けられ、その電機子軸73の周囲に絶縁材74を介して複数のセグメント65aを円筒状に配置して構成される。
実施例1の回転電機用ブラシの構成を示した図である。 比較例の回転電機用ブラシの構成を示した図である。 実施例1および比較例の回転電機用ブラシの評価結果を示した図である。 実施例2の回転電機用ブラシの構成を示した図である。 実施例のブラシを使用したスタータモータの構成を示した図である。 銅の含有率と固有抵抗値の関係を示したグラフである。
符号の説明
1:回転電機用ブラシ
2:摺動本体部
3:導線保持部
4:リード線
5:中間層部
6:スタータモータ

Claims (4)

  1. 摺動面を形成する銅が分散した摺動本体部と、
    該摺動本体部と電気的に接続される導線の外周部に形成され該導線を保持する銅が分散した導線保持部と、
    を有する回転電機用ブラシであって、
    該導線保持部全体を100mass%としたときに、該導線保持部の銅の含有率が40mass%以上であることを特徴とする回転電機用ブラシ。
  2. 前記摺動本体部と前記導線保持部との間に位置で隣接した二つの部分でありかつ互いの銅の含有率が異なるときに、各該部分の銅の含有率の差が50以下である請求項1〜2のいずれかに記載の回転電機用ブラシ。
  3. 前記摺動本体部と前記導線保持部との間に、銅が分散した中間層部が形成され、
    該中間層部の銅の含有率が、該摺動本体部の銅の含有率と該導線保持部の銅の含有率との間の値である請求項1記載の回転電機用ブラシ。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の回転電機用ブラシを用いてなることを特徴とする回転電機。
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