JP2010200569A - 整流子及びブラシ - Google Patents
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Abstract
【課題】ブラシと整流子との接触面の電流整流による火花損傷を防止し、かつ、ブラシ及び整流子を低抵抗化することで、より長寿命で高効率のブラシ及び整流子を提供する。
【解決手段】整流子モータに用いるブラシ又は整流子であって、このブラシと整流子との接触面の全体を構成する高抵抗層と、前記高抵抗層の比抵抗より低く、電源に接続される低抵抗層とを含む。
【選択図】図1
【解決手段】整流子モータに用いるブラシ又は整流子であって、このブラシと整流子との接触面の全体を構成する高抵抗層と、前記高抵抗層の比抵抗より低く、電源に接続される低抵抗層とを含む。
【選択図】図1
Description
本発明は、整流子及びブラシに関する。
内燃機関やタービンエンジンなど、燃料を燃焼させることで動力を得る機関の多くは、燃料を供給するための燃料ポンプを具備している。例えば、自動車などのエンジンに燃料タンクからガソリン等の燃料を汲み出して供給する燃料ポンプは、ポンプのシャフトとモータとを直結し、単一のケースに収めて小型化されている。このポンプのモータは、燃料液に浸漬されており、直流ブラシモータの整流子(コンミテータ又はコミュテータとも呼ぶ。)と電機子(ブラシ)との接触部は燃料液中で摺動する。
従来、整流子又はブラシ材は、銅を主成分とする材料が用いられている。しかしながら、銅などの金属材料は、燃料中の腐食成分や劣化成分或いはアルコール燃料の配合により腐食しやすいという問題がある。現在では、耐食性及び導電性を考慮して、特許文献1〜2に示されるカーボン材を用いたブラシが用いられるようになってきている。
また、整流子についても、耐食性の面から特許文献3に示されるように、カーボンベース材料が提案され、実用化されている。
ブラシ及び整流子の耐食性は、主に接触部の摩擦により金属表面の不導体膜が剥ぎ取られることにより腐食が加速されるため、接触面について特に考慮されるべきである。
一方、ブラシ及び整流子による電流の供給においてモータ損失を低減させるため、特許文献4に示されるように、ブラシの接触面は、高抵抗材と低抵抗材とが同時又は交互に接触する工夫がなされている。
さらに、特許文献5に示されるように、回転方向の下流側に向けて順次接触部の抵抗を大きく変化させることにより整流電流波形を最適化し、モータの出力低下を抑制する方法がある。
特許文献6には、成層刷子における少なくとも一つの層が膨張黒鉛シートからなる電刷子が開示されている。
一般に、摺動接触部は、液体中で摺動する場合に、摺動速度の増加とともに境界部に液体が流入して層流が形成され、押し付け力が軽荷重であるほど低速から乖離、固体同士の接触がなくなる、すなわち、流体潤滑状態となる。燃料などの液中で用いられる燃料ポンプ用ブラシは、整流子との接触面に燃料液の層流が発生して液膜が形成されやすくなり、固体接触すなわち電気接点が得られず、整流子及びロータコイルへの電力供給に支障を及ぼす可能性がある。層流は液体の粘度が低いほど形成されにくく、ガソリンや軽油などの燃料液は潤滑油に比べて低粘度であるが、モータ回転数の高速化に伴い、ブラシと整流子との接触部に燃料の液膜が形成されることが、発明者等の研究でわかってきた(非特許文献1)。
さらに、この液膜は、常にブラシと整流子との接触面の間に存在し、かつ、電流が流れる程度に薄く形成されていることから、整流後期にモータのコイルに発生する高い電圧、すなわち火花電圧が液膜中に火花を発生させる。この火花はブラシ及び整流子の接触面に損傷を与え、火花摩耗を引き起こす。火花による損傷部は火花痕と呼ばれている。
火花痕は、摩擦面の損傷により次第に深くなり、ギャップが拡大して液膜が厚く介在することにより、ブラシと整流子との接触面の摩擦方向に拡大する。モータの回転に必要な通電部は次第に狭くなり、整流電流波形が歪んでモータ効率を低下させる要因となる。火花痕の拡大は、液体中の摺動だけでなく、大気中で用いられるモータでも見られるが、液体中の方が早くなる。
火花痕の拡大を防止するには、火花が発生しにくくなるようにブラシ及び整流子の比抵抗を大きくすることが有効である。しかし、ブラシ及び整流子の抵抗を大きくすることは、すなわち、電流を流れにくくすることであり、モータ全体としての損失を増やすことになる。従来の低抵抗材と高抵抗材との組み合わせでは、通電の抵抗を小さくすることができるが、接触面での腐食が無視できない環境で用いる場合、前述の火花痕の拡大や低抵抗の金属配合部が接触摩擦するため、腐食摩耗が進行しやすく、所望の寿命を確保することが困難である。
トライボロジー学会予稿集、東京2008−5、pp.49〜50(2008)
本発明の目的は、ブラシと整流子との接触面の電流整流による火花損傷を防止し、かつ、ブラシ及び整流子を低抵抗化することで、より長寿命で高効率のブラシ及び整流子を提供することにある。
本発明のブラシは、整流子モータに用いるブラシであって、このブラシと整流子との接触面の全体を構成する高抵抗層と、この高抵抗層の比抵抗より低く、電源に接続される低抵抗層とを含むことを特徴とする。
本発明の整流子は、整流子モータに用いる整流子であって、この整流子とブラシとの接触面の全体を構成する高抵抗層と、この高抵抗層の比抵抗より低く、コイル接続線に接続される低抵抗層とを含むことを特徴とする。
本発明によれば、ガソリン、軽油又はアルコール系燃料などの液体燃料中で整流を行うブラシと整流子との間の火花発生を抑制し、通電経路の抵抗を低減することで通電効率を高め、さらに材料の損傷を抑えて長寿命化を図ることができる。
また、本発明によれば、整流子モータに起因する電波ノイズを低減する効果を得ることもできる。
本発明は、液体燃料中に浸漬して用いるモータにおいて、整流子に接触させて摺動、整流することを目的とするブラシ及び整流子であって、例えば燃料ポンプ中のガソリン等の液中で使用されるブラシに関する。また、本発明の材料は、相手方の整流子にも用いることができる。
ブラシの火花放電は、ブラシが整流子から徐々に離れる際に、電流変化に伴ってモータコイルに発生する高電圧が整流子を介してブラシと整流子との接触部に印加されて発生する。また、この高電圧による電流は、2つの整流子に跨ってブラシが接触する際に整流子からブラシを介して別の整流子に火花電流が流れるため、この電流を循環電流又は短絡電流と呼んでいる。
我々は、電源に接続せず整流子のみに接触するブラシを観察したところ、ブラシを介して2個の整流子の間に流れる火花電流がブラシ及び整流子に火花損傷を与えることを確認し、この電流が、ブラシの表面抵抗又は整流子の表面抵抗を大きくすることで抑制できることを見出した。
ブラシを格納し、整流子の接触面の反対側からバネ等の押し付け力を与えるブラシホルダを有するモータに用いるブラシは、接触姿勢を安定させるために接触面幅の2倍程度の長さ(厚さ)が必要である。また、ブラシに通電するためのリード線接続部が必要で、整流子への接触に不要な部分がある。
一方、火花電流を抑制するために有効な大きな表面抵抗を担う高抵抗層の厚さは、少なくとも1mm以上であればよいことがわかった。したがって、接触部の摩耗により高抵抗層が失われても、想定する寿命時間に到達した時点で、高抵抗層が有効に残存すればよく、整流子への接触に不要な部分は抵抗が低くなるようにすれば、ブラシ全体として接触部とリード線との間の抵抗を小さくでき、ひいてはモータ全体の抵抗損失が軽減することができる。
ブラシ又は整流子を保持するための長さが規定されている場合、高抵抗層の厚さは、ブラシ又は整流子の厚さの1/2以下であれば、全体の抵抗が高抵抗層のみの場合と低抵抗層のみの場合との加算平均以下に小さくすることができる。高抵抗層は薄いほどモータ効率が改善されるが、使用時間が長く寿命の予測が難しい場合は、ブラシの保持安定性或いは整流子の形状安定性並びに効率改善を優先してブラシ又は整流子の厚さの1/2を高抵抗層厚さの上限とする。これは、整流子とブラシとの接触面に垂直な方向における保持部(低抵抗層)の厚さが、この接触面に垂直な方向における高抵抗層の厚さ以上である、と言い換えることもできる。
耐食性があり、かつ、火花を抑制するための抵抗を付与した接触面の高抵抗層を得るためには、黒鉛質又は炭素黒鉛質或いは炭素質のカーボン材料が有効である。カーボンフィラーをピッチバインダーとともに成形・焼成して黒鉛化した材料の比抵抗は10μΩm(マイクロオーム・メートル)程度の低抵抗である。この材料を用いたブラシ又は整流子を使用し、自動車用バッテリーでモータを駆動した場合の印加電圧12〜14Vでは、ブラシ又は整流子に形成される火花痕が拡大しやすい。特に、整流子が低抵抗である場合にブラシの火花痕は速やかに全面に拡大する。一方、樹脂バインダーを用いた材料の比抵抗は、調整が容易であり、焼成条件によっても高抵抗化が図れる。
我々は、火花の発生を抑制する高抵抗材の比抵抗が、少なくとも20μΩm以上であることを実験的に確認した。比抵抗が大きいほど火花抑制効果が大きいが、一方で、比抵抗が200μΩmを超えると、抵抗損失が増大するだけでなく、比抵抗を大きくするため、材質面で密度の低下が生じ、構造体としての強度が低下し、後述する火花による破壊損傷を受けやすくなるため、ブラシ又は整流子として好ましくない。
このため、高抵抗材の比抵抗は、20〜200μΩmとすることが望ましい。さらに、実用的には40〜100μΩmで最も火花損傷を受けにくい。
比抵抗を大きくするために、焼成温度を低くしていくと、カーボン材料の見かけ密度が低くなり、火花損傷を受けやすくなる。
そこで、比抵抗を大きくしながら火花損傷を受けにくくするために、火花により破壊されにくい粒子を添加する。すなわち、上述の高抵抗層は、炭素を主成分とし、粉末状炭素をフィラーとして樹脂バインダーとともに混練し、成形後に焼成した材料で形成する。
この粒子(粉末状炭素)は高抵抗であり、添加することで高抵抗層の比抵抗を調整することができる。さらに、火花の衝撃でも脱落しないような粒径とすることが好ましい。また、火花に破壊されにくい粒子(耐火花性を有する粒子)は硬質であり、火花以外にも機械的接触による摩耗を防止する効果(耐摩耗性)もある。
導電性及び耐食性を考慮すると、不定形炭素を添加することが有効である。ここで、不定形炭素とは、炭素の同素体のうち、ダイヤモンド・黒鉛以外のものをいう。
不定形炭素は、上述の耐摩耗性や耐火花性に優れたものが好ましく、その物性として硬さが指標となる。
不定形炭素で形成された不定形炭素部の焼成後における硬さは、ISO規格145771に準拠したナノインデンタによる測定法を用いて押込み荷重3mNで測定した押込み硬さが平均で2〜6GPaの範囲が好ましい。粒子は、硬さが2GPa未満では火花のエネルギーにより容易に破壊され、火花摩耗が避けられず、硬さが6GPaを超えると不定形炭素自体の耐摩耗性は向上するが、相手材の表面を過度にアブレシブ(切削)摩耗させるため好ましくない。
硬質の不定形炭素は、異方性の強い炭素粒子で前述のナノインデンタにより平均押込み硬さは2GPa程度で、異方性が弱くなるほど硬くなる。ダイヤモンドライクカーボンと呼ばれる非晶質の炭素やカーボンナノチューブも2〜8GPaの硬さを有しており、以下の粒子の要件を満足することができれば、本発明の効果を得ることができる。
添加する粒子(添加粒子とも呼ぶ。)以外の黒鉛質を中心とする基材部(カーボン基材とも呼ぶ。)の押込み硬さは1GPa以下であり、硬い添加粒子はこの基材に囲まれて材料中に保持されている。不定形炭素の硬質な添加粒子のみでは成形が困難であり、かつ、抵抗が大きくなるため、高抵抗層の比抵抗を20〜200μΩmにするためには、抵抗の低い黒鉛質基材と複合化する必要がある。基材の単独の比抵抗は1〜20μΩmであり、後述する添加粒子の大きさを考慮した不定形炭素の添加量は5〜30体積%になる。すなわち、この場合に、高抵抗層の接触面における不定形炭素の面積占有率は5〜30%となる。
添加粒子の機能を充分に発揮させるためには、この柔軟な基材が添加粒子を強固に保持する必要がある。添加粒子の粒径が小さい場合は、添加粒子が受ける火花や摩擦のエネルギーが基材に伝達しやすく、添加粒子が脱落しやすい。一方、添加粒子が大きいと火花損傷を受けにくくなるが、大きすぎると機械的な摩耗を起こしやすくなる。すなわち、硬く大きな添加粒子の摩耗が少ない分、接触部の表面が平滑になりにくく添加粒子が大きな突起となって相手材を摩耗させる、又は大きな添加粒子が脱落して接触界面に残存することにより、自身(ブラシ又は整流子)及び相手材にアブレシブ摩耗を引き起こすことになる。
異方性の強い、ナノインデンタの平均押込み硬さ2GPaの不定形炭素は、異方性であるために、楕円体状、直方体状又は針状になっている。このため、基材による保持性が高く、粒子の最長部が5μm以上の場合、基材から脱落しにくくなる。さらに、粒子の最長部が20μm以上の場合、基材からほとんど脱落しなくなる。
以上より、火花や摩擦によって脱落しない添加粒子の大きさ(不定形炭素の直径)は、平均粒径で5〜300μmが必要であり、平均粒径で20〜150μmであることが望ましい。
一方、ブラシ又は整流子の通電抵抗を下げるための低抵抗層は、銅又は銅合金を用いることができる。更に耐食性が必要な場合は、黒鉛質若しくは黒鉛炭素質のカーボン材を用いる。
銅を低抵抗層として用いる場合は、この銅又は銅合金の比抵抗は小さいほど好適である。金属焼結材として用いる場合の比抵抗は0.2μΩm程度である。実質、高抵抗層よりも比抵抗が小さいことが必要であり、0.2μΩm未満でも性能上問題は無い。
カーボン材を低抵抗層として用いる場合は、焼成温度を高くして約10μΩmの低抵抗層を得ることができる。黒鉛炭素質では、固体潤滑材成分、例えば、タルク、セリサイト、二硫化モリブデン、二硫化タングステン、鉛などを添加することは、ブラシの場合にホルダとの摩擦抵抗の低減に有効であり、この場合も、比抵抗が20μΩmを超えると、高抵抗層との差が少なくなり、全体の抵抗を下げる効果が少なくなる。
このため、低抵抗層の比抵抗は、0.2〜20μΩmとすることが望ましい。また、低抵抗層が、少なくとも高抵抗層の1/2以下の比抵抗を持つように調整することが望ましい。低抵抗層のカーボン材は、生産性を向上させるために、高抵抗層の添加粒子以外の基材と共通とすることもできる。
カーボン材を低抵抗層として用いる場合、添加粒子の平均粒径を5〜300μmとし、バインダーの混合割合を10〜30重量%とすることが望ましい。
以上の構成により、ブラシ又は整流子の接触面における表面抵抗は、接触面と接触面の反対側の面との間で測定した見かけの比抵抗の1.5倍以上とることが望ましい。表面抵抗が大きいことは、循環電流による火花の発生を抑制する。また、見かけの比抵抗が小さくなることは、通電抵抗を軽減し、モータの効率の向上に寄与する。
低抵抗層の材料として用いることが可能な上記以外の金属粉としては、真鍮、白銅、洋白、青銅、ニッケル銅、銀メッキ銅粉、ニッケルメッキ銅粉、SUS粉、りん銅及びニッケルがある。
ブラシの製作に際しては、ブラシと整流子とが接触する面側、すなわち、ブラシの高抵抗層側となる材料の成形粉(高抵抗層用成形粉)を得るために、粒径40μmの天然黒鉛45重量%に、バインダーであるフェノール樹脂(日立化成工業(株)製)25重量%及び平均粒径40μmの不定形炭素20重量%を加え、さらに、溶媒としてメタノールを10重量%配合し、50℃で30分混練した。混練後、90℃で6時間乾燥した後、衝撃粉砕機で平均粒径が100μm以下となるように粉砕した。粉砕後の平均粒径は、40〜80μmとすることが望ましい。また、バインダーには、フェノール樹脂、フラン樹脂、ピッチ及びタールから適宜選択し、配合量としては15〜50重量%が望ましい。
一方、ブラシと整流子とが接触する面の反対側、すなわち、リード線が接続される低抵抗層側となる材料の成形粉(低抵抗層用成形粉)を得るために、高抵抗層用成形粉40重量%に真鍮粉60%を配合し、V型ブレンダーで撹拌混合した。
そして、メカプレスに5mm×5mmの金型を装着し、高抵抗層用成形粉を充填後、治具を用いて充填粉の表面を均し、続いて、低抵抗層用成形粉を充填した後、400MPaの条件で加圧してカーボンの積層成形品を得た。成形品の全体の厚みは10mmとし、うち高抵抗層の厚みを3mm、低抵抗層の厚みを7mmとした。
上記の成形品を分解アンモニアガスによる還元ガス雰囲気中で1時間に50℃の昇温速度で700℃まで昇温し、700℃で1時間保持した後、冷却し、カーボンのブラシ材を得た。
このブラシ材の低抵抗層側にリード線を埋設し、試験用ブラシを得た。
図1は、本発明のブラシを模式的に示す斜視図である。
本図において、ブラシ3は、低抵抗層1及び高抵抗層2を含む構成を有し、高抵抗層2の下面が整流子との接触面4(整流子接触面とも呼ぶ。)となっている。また、低抵抗層1の上部にはリード線5が接続してあり、外部の電源から電力の供給を受けることができるようになっている。ここで、高抵抗層2は、ブラシ3と整流子との接触面4の全体を構成している。すなわち、低抵抗層1は、接触面4の構成に含まれていない。
別途積層しない状態で製作した高抵抗層2、すなわち、単独の高抵抗層2の比抵抗は58μΩmであり、単独の低抵抗層1の比抵抗は0.6μΩmであった。
図2は、本発明による実施例1の摺動部材の断面組織を模式的に示す部分拡大図である。
本図において、ブラシ3は、カーボン基材11(基材部)に不定形炭素12が分散された構成となっている。
上記の高抵抗層用成形粉を用いて、メカプレスに外径φ20mmの金型を装着し、成形後の厚さが7mmになるように400MPaの条件で加圧成形し、ブラシと摺動する相手材となる整流子の成形品を得た。得られた略円盤形状の成形品を、分解アンモニアガスによる還元ガス雰囲気中で1時間50℃の昇温速度で700℃まで昇温し、700℃で1時間保持した後、冷却し、カーボンの整流子材を得た。
(比較例)
実施例1と同様の成形手順により、高抵抗層となる材料に添加する不定形炭素の平均粒径を5〜200μmに変化させたブラシ材及び不定形炭素の添加量を5〜50重量%に変化させたブラシ材を種々作製し、リード線を埋設した比較試験用ブラシを得た。さらに、比較例として不定形炭素を添加しないブラシ材も作製した。
(比較例)
実施例1と同様の成形手順により、高抵抗層となる材料に添加する不定形炭素の平均粒径を5〜200μmに変化させたブラシ材及び不定形炭素の添加量を5〜50重量%に変化させたブラシ材を種々作製し、リード線を埋設した比較試験用ブラシを得た。さらに、比較例として不定形炭素を添加しないブラシ材も作製した。
以上の実施例1及び比較例によるブラシ及び整流子の評価は、ブラシ通電摩擦試験機を用いて行った。
この試験機は、モータの整流を模擬しており、8セグメントの整流子を整流子に電流を供給するためのスリップリングを装備したシャフトに取り付け、モータで回転させる。回転する整流子に電源に接続したブラシ及び電源に接続しないブラシを押し付ける。スリップリングには、モータのロータ回路を模擬したコイル及び抵抗を介して電源が接続される。
電流は、電源から抵抗、コイル及びスリップリングを通り、整流子の各セグメントに供給され、整流子に接触するブラシに流れる。また、電流は、ブラシ及び整流子により整流され、断続する際にコイルのインダクタンスの影響を受け、ブラシと整流子との接触部に高電圧が印加される。この高電圧は、ブラシと整流子との接触部に形成される狭いギャップに作用し、雰囲気の放電電圧を超えると火花が発生する。
コイルに流れる電流波形とスリップリングの電位(電圧)を同期させて観測することにより、コイルで発生する電圧に起因する急峻な電圧ピーク及びその時刻から、ブラシにおける火花の発生位置を特定することができる。
整流波形において、整流終了時刻と火花発生時刻との差が大きいほど、火花痕、すなわち火花による損傷範囲が広い。火花痕は、試験開始初期から時間が経過するとともに次第に拡大する。材質の違いによる耐火花性は、拡大速度を比較することで評価することができる。拡大速度が遅くなるほど耐火花性が優れている。一方、耐摩耗性は、時間あたりのブラシ高さの減少、或いは整流子表面の窪みで評価する。
図3に実施例1と比較例の各種ブラシ材を評価した結果から火花痕拡大速度及びブラシと整流子との摩耗をブラシ接触面の表面抵抗で整理した例を示す。
ブラシ接触面の表面抵抗は、不定形炭素の添加量が多くなるほど大きくなる。表面抵抗が大きくなるほど、火花痕拡大速度は遅くなるが、表面抵抗が100μΩmを超えるとブラシ材の高抵抗層の密度が小さくなり、火花損傷を受けやすくなるため、火花痕拡大速度が若干大きくなる。ブラシの摩耗は添加剤を増やし、結果的に表面抵抗が大きくなるほど少なくなるが、硬い添加粒子が増えるため、整流子の摩耗は増大する。
相手材の摩耗及び火花損傷を抑制するためには、表面抵抗を適正範囲とする必要がある。
図4に火花痕拡大速度及び摩耗に対する不定形炭素の平均粒径の影響を検討した例を示す。
不定形炭素を添加することにより、ブラシの摩耗が抑制され、同時にブラシ接触面の表面抵抗が増大するとともに、添加した不定形炭素が火花痕の拡大を抑制する効果が現れている。耐火花性は、不定形炭素の平均粒径が大きくなりすぎると、基材による粒子の保持が不十分となり、平均粒径150μmを極小として悪化する。
これらの耐火花性や摩耗特性は接触面近傍の現象であるから、長時間使用しても必要な厚さが確保されていれば良い。
図5は、表面抵抗と高抵抗層の厚さとの関係を示したものである。
表面抵抗は、ブラシの接触面の幅を5等分した位置に4本の電極針を接触させ四短針法により測定した。高抵抗層及び低抵抗層の厚さはそれぞれ10mmとして積層した。高抵抗層及び低抵抗層の比抵抗はそれぞれ50μΩm、0.5μΩmである。高抵抗層の厚さは、ブラシの摩耗を想定して1500番のエメリー紙で高抵抗層を徐々に削り取ることにより調整した。
高抵抗層側の表面抵抗は、厚さ2mmに減少した時点から下がり始め、厚さ1mmでは削る前の約75%に減少し、更に薄くなると急速に減少する。このことから、図3に示す有効な表面抵抗を得るためには、少なくとも高抵抗層の厚さを1mm以上にすること、及び、この必要な高抵抗層の厚さを長時間使用において維持するためには、上記の1mmに、摩擦及び火花損傷による不可避的な摩耗の速度を実機の目標時間に勘案した厚さが必要であることがわかる。
図3〜5とは別の観点として、高抵抗層と低抵抗層との境界面における付着力の問題がある。
高抵抗層と低抵抗層との境界面は、ブラシと整流子との接触面に略平行となっている。このため、ブラシと整流子との接触面における摩擦力により、高抵抗層と低抵抗層との境界面に力が加わり、この境界面においてブラシが破断する可能性がある。
この破断を防止するためには、高抵抗層と低抵抗層との境界面における付着力を高める必要がある。
実験的な検討の結果、低抵抗層の成分として真鍮粉を用いた場合、破断防止の観点から、真鍮粉の割合を10〜95重量%(もう一つの成分である高抵抗層用成形粉の割合を90〜5重量%)とすることが可能であることがわかった。また、真鍮粉の割合は、50〜90重量%(高抵抗層用成形粉の割合を50〜10重量%)とすることが望ましい。さらに、真鍮粉の割合は、70〜85重量%(高抵抗層用成形粉の割合を30〜15重量%)とすることが更に望ましい。最も望ましいのは、真鍮粉の割合を80重量%(高抵抗層用成形粉の割合を20重量%)とすることである。
図6は、本発明によるブラシとフラット整流子との接触状態を模式的に示す斜視図である。また、図7は、本発明によるブラシとフラット整流子との接触状態におけるフラット整流子の構成を模式的に示す斜視図である。
これらの図において、整流子43は、8個のセグメント44から構成されている。そして、それぞれのセグメント44の間には、絶縁のためのギャップ47が設けてあり、それぞれのセグメント44の下部にコイル接続線45が接続してある。また、整流子43は、樹脂モールド46で側面を覆われている。さらに、整流子43の8個のセグメント44はそれぞれ、低抵抗層41及び高抵抗層42を有し、この高抵抗層42とブラシ3の高抵抗層2とが接触面を構成するようになっている。
フラット整流子の場合も、低抵抗層41及び高抵抗層42の厚さ、材質、比抵抗などの構成は、ブラシの構成と同様である。
図8は、本発明による変形実施例のブラシと整流子との接触状態を模式的に示す断面図である。
本図において、ブラシ3は、低抵抗層1及び高抵抗層2を含む構成を有し、高抵抗層2の下面が整流子との接触面(整流子接触面とも呼ぶ。)となっている。また、低抵抗層1の上部にはリード線5が接続してあり、外部の電源から電力の供給を受けることができるようになっている。
この変形実施例においては、ブラシ3の低抵抗層1の大部分(下面及び側面)が高抵抗層2で覆われた構成となっている。低抵抗層1がリード線5に接続してあれば、低抵抗層1の上面も含めた全体が高抵抗層2で覆われた構成としてもよい。
整流子43は、複数個のセグメント44から構成されている。そして、それぞれのセグメント44の間には、絶縁のためのギャップ47が設けてあり、それぞれのセグメント44の下部にコイル接続線45が接続してある。さらに、整流子43の複数個のセグメント44はそれぞれ、低抵抗層41及び高抵抗層42を有し、この高抵抗層42とブラシ3の高抵抗層2とが接触面を構成するようになっている。
この変形実施例においては、ブラシ3と同様に、整流子43の低抵抗層41の大部分(下面及び側面)が高抵抗層42で覆われた構成となっている。低抵抗層41がコイル接続線45に接続してあれば、低抵抗層41の上面も含めた全体が高抵抗層42で覆われた構成としてもよい。
この変形実施例においては、上記の接触面に垂直な方向における高抵抗層2の厚さは、低抵抗層1が上記の接触面に垂直な方向において最大の厚さを有する部分における低抵抗層1の下面と上記の接触面との距離と定義する。同様にして、上記の接触面に垂直な方向における高抵抗層42の厚さは、低抵抗層41が上記の接触面に垂直な方向において最大の厚さを有する部分における低抵抗層41の上面と上記の接触面との距離と定義する。
実施例1のブラシ及び整流子を自動車2000ccクラスのエンジン用のガソリンタンク内で用いられる燃料ポンプモータ(整流子モータ)に装着し、効率及び摩耗耐久性を測定した。初期の効率は、従来のブラシ及び整流子を用いた場合と比較して5%向上した。さらに、3年相当の加速試験では8%に向上した。すなわち、高抵抗層が摩耗するに従って効率は向上することを確認した。
また、摩耗速度は、従来材を用いた場合に比較して1/10に低減することができた。さらに、火花発生が抑制されるため、AMラジオ及びFMラジオに影響を及ぼす電磁ノイズを半減することができた。
100%アルコール燃料やこのアルコール燃料が劣化した場合、液体の腐食性(燃料による腐食性)が高まるため、材料の耐食性も向上させる必要がある。
実施例1のブラシにおいては、低抵抗層に銅粉を配合していたが、低抵抗層の耐食性を高めるため、低抵抗層に銅粉を配合せず、さらに、低抵抗層への不定形炭素の添加量を3重量%とした。低抵抗層の比抵抗は35μΩmに調整した。
このブラシのリード線と整流子接触面との間で測定した抵抗は、高抵抗層のみで作製したブラシの70%程度であり、したがって、30%の抵抗損失の低減が図れる。このブラシ及び整流子を自動車2000ccクラスのエンジン用のガソリンタンク内で用いられる燃料ポンプモータに装着し、効率及び摩耗耐久性を測定した。初期の効率は、従来のブラシ及び整流子を用いた場合と比較して2%向上した。
以上より、本発明の積層ブラシは、高抵抗層の整流子接触面の比抵抗が低抵抗部(低抵抗層)の比抵抗に対して1.5倍以上であれば、ポンプモータの効率を向上できることがわかった。本発明のブラシであることは、接触面の比抵抗と接触面の反対側の比抵抗とを四探針法で比較測定することにより容易に確認できる。
1:低抵抗層、2:高抵抗層、3:ブラシ、4:接触面、5:リード線、11:カーボン基材、12:不定形炭素、41:低抵抗層、42:高抵抗層、43:整流子、44:セグメント、45:コイル接続線、46:樹脂モールド、47:ギャップ。
Claims (22)
- 整流子モータに用いるブラシであって、このブラシと整流子との接触面の全体を構成する高抵抗層と、この高抵抗層の比抵抗より低く、電源に接続される低抵抗層とを含むことを特徴とするブラシ。
- 前記接触面に垂直な方向における前記低抵抗層の厚さが、前記接触面に垂直な方向における前記高抵抗層の厚さ以上であることを特徴とする請求項1記載のブラシ。
- 前記高抵抗層は、炭素を主成分とし、粉末状炭素をバインダーとともに混練し、成形後に焼成した材料で形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のブラシ。
- 前記高抵抗層の比抵抗が20〜200μΩmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のブラシ。
- 前記粉末状炭素が不定形炭素を含むことを特徴とする請求項3又は4に記載のブラシ。
- 前記不定形炭素で形成された不定形炭素部の焼成後における硬さが平均で2〜6GPaであることを特徴とする請求項5記載のブラシ。
- 前記不定形炭素で形成された不定形炭素部の直径が平均5〜300μmであることを特徴とする請求項5又は6に記載のブラシ。
- 前記不定形炭素で形成された不定形炭素部の前記接触面における面積占有率が5〜30%であることを特徴とする請求項5〜7のいずれか一項に記載のブラシ。
- 前記低抵抗層の比抵抗が0.2〜20μΩmであることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載のブラシ。
- 前記接触面の表面抵抗が接触面と接触面の反対側の面との間で測定した見かけの比抵抗の1.5倍以上であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載のブラシ。
- 整流子モータに用いる整流子であって、この整流子とブラシとの接触面の全体を構成する高抵抗層と、この高抵抗層の比抵抗より低く、コイル接続線に接続される低抵抗層とを含むことを特徴とする整流子。
- 前記接触面に垂直な方向における前記低抵抗層の厚さが、前記接触面に垂直な方向における前記高抵抗層の厚さ以上であることを特徴とする請求項11記載の整流子。
- 前記高抵抗層は、炭素を主成分とし、粉末状炭素をバインダーとともに混練し、成形後に焼成した材料で形成されていることを特徴とする請求項11又は12に記載の整流子。
- 前記高抵抗層の比抵抗が20〜200μΩmであることを特徴とする請求項11〜13のいずれか一項に記載の整流子。
- 前記粉末状炭素が不定形炭素を含むことを特徴とする請求項13又は14に記載の整流子。
- 前記不定形炭素で形成された不定形炭素部の焼成後における硬さが平均で2〜6GPaであることを特徴とする請求項15記載の整流子。
- 前記不定形炭素で形成された不定形炭素部の直径が平均5〜300μmであることを特徴とする請求項15又は16に記載の整流子。
- 前記不定形炭素で形成された不定形炭素部の前記接触面における面積占有率が5〜30%であることを特徴とする請求項15〜17のいずれか一項に記載の整流子。
- 前記低抵抗層の比抵抗が0.2〜20μΩmであることを特徴とする請求項11〜18のいずれか一項に記載の整流子。
- 前記接触面の表面抵抗が接触面と接触面の反対側の面との間で測定した見かけの比抵抗の1.5倍以上であることを特徴とする請求項11〜19のいずれか一項に記載の整流子。
- 請求項1〜10のいずれか一項に記載のブラシを用いることを特徴とする整流子モータ。
- 請求項11〜20のいずれか一項に記載の整流子を用いることを特徴とする整流子モータ。
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