JP2008259352A - 燃料ポンプ用カーボン整流子及びカーボンブラシ、並びに、これらカーボン整流子及びカーボンブラシを組み込んだ燃料ポンプ - Google Patents

燃料ポンプ用カーボン整流子及びカーボンブラシ、並びに、これらカーボン整流子及びカーボンブラシを組み込んだ燃料ポンプ Download PDF

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Abstract

【課題】摺動特性及び耐摩耗性に優れた燃料ポンプ用カーボン整流子及びカーボンブラシ、並びに、これらカーボン整流子及びカーボンブラシを組み込んだ燃料ポンプを提供する。
【解決手段】少なくともブラシと接触する接触部が不定形炭素を含んで構成される燃料ポンプ用カーボン整流子であって、不定形炭素の含有量が、0.2重量%以上、5重量%未満であることを特徴とする。また、カーボン整流子に接触して摺動する、不定形炭素を含んで構成される燃料ポンプ用カーボンブラシであって、不定形炭素の含有量が、0.2重量%以上、5重量%以下であることを特徴とする。さらに、燃料ポンプが、上記構成のカーボン整流子と上記構成のカーボンブラシを含むことを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、燃料ポンプ用カーボン整流子及びカーボンブラシ、並びに、これらカーボン整流子及びカーボンブラシを組み込んだ燃料ポンプに関する。
従来より、例えば自動車等の内燃機関において燃料ポンプが多く使用されている。モータ部の複数に分割された整流子の接触部がブラシと摺動することによりコイルを巻回した電機子に電源から電流が供給され、電機子が回転する。この電機子の回転によりポンプ部のインペラが回転し燃料が燃料タンクから吸い上げられ、内燃機関に供給される。
整流子は銅で形成されることが一般的である。銅製の接触部と摺動するブラシの硬度が低いとブラシの摩耗が激しく寿命が短くなるので、例えば硬度の高い無定形炭素をカーボン材に含有してブラシを形成し耐摩耗性を向上させることが考えられる。しかし、銅製の接触部は、例えば酸化した燃料や硫黄成分を含む燃料と反応して腐食することがある。また、導電性を有する硫化銅が生成されることにより、複数に分割されている接触部が電気的に接続する可能性がある。接触部が燃料と反応することを防止するために、例えば、特許文献1に開示されているように接触部をカーボン材で形成するものが知られている。
しかしながら、カーボン材で形成した接触部は銅製の接触部に比べて機械的強度が劣るので、カーボン材で形成した接触部と無定形炭素を含有して形成したブラシを摺動させると接触部の摩耗速度が速くなり、接触部が摩耗限界に達するまでの寿命が短くなるという問題がある。
そこで、天然黒鉛に5〜30重量%の無定形炭素を含有する方法も特許文献2に開示されている。また、天然黒鉛に30〜80重量%の無定形炭素を含有する方法も特許文献3に開示されている。
一方、通常、銅製の整流子に適用するためのカーボンブラシは、アーク痕対策として、ブラシに研磨性を付与している。そのため、銅製の整流子にカーボンブラシをそのまま適用すると、整流子の摩耗量が増大するだけである。カーボン整流子は上記各特許文献で提案されているものの、カーボン整流子と接触し摺動するカーボンブラシについては、整流子とカーボンブラシは同材質のものが良いという程度の開示に留まっている。即ち、カーボン整流子の摩耗量が少ないカーボンブラシについては、殆ど着目されていないのが現状である(例えば特許文献4参照)。
米国特許第5175463号明細書 特開平10−162923号公報 特開平2005−57985号公報 特開平2006−42463号公報
上記従来例はいずれも、カーボン整流子又はカーボンブラシのいずれか一方のみの耐摩耗性を向上することに着目されたものである。しかしながら、カーボン整流子及びカーボンブラシを燃料ポンプに組み込むためには、カーボン整流子及びカーボンブラシ両者の摩擦量のバランスを考慮する必要がある。例えば、カーボン整流子について不定形炭素の含有量を大きくすると、カーボン整流子の硬度が高くなるのでカーボン整流子の摩耗量は少なくなる一方、カーボンブラシの摩擦量は多くなる。加えて、カーボン整流子の硬度が高くなると、カーボンブラシとの摩擦が大きくなり(摺動特性の悪化)、そのため、カーボンブラシがカーボン整流子の接触面上で部分的に浮き上がり、この部分的な浮き上り状態と、全面接触状態とが極めて短い周期で繰り返えされることになる。このような状態になると、カーボンブラシとカーボン整流子の接触面積が実質的に小さくなるので、カーボンブラシとカーボン整流子との間の接触抵抗が大きくなって、接触電圧の降下が大きくなる。これにより、電機子の駆動電圧が低下するのでポンプ効率が低下し、特に、大容量のポンプには使えないという問題がある。
上記課題は、カーボンブラシにおける不定形炭素の含有量を多くした場合についても同様の課題が発生する。
そこで、カーボン整流子及びカーボンブラシ両者の摩擦量のバランスを考慮して、摺動特性と耐摩耗性を同時に満し得るカーボン整流子及びカーボンブラシ、並びに、これらカーボン整流子及びカーボンブラシを組み込んだ燃料ポンプが要望されていた。
本発明は、上記の実情を鑑みて考え出されたものであり、その目的は、摺動特性及び耐摩耗性に優れた燃料ポンプ用カーボン整流子及びカーボンブラシ、並びに、これらカーボン整流子及びカーボンブラシを組み込んだ燃料ポンプを提供することである。
上記目的を達成するため本発明は、少なくともブラシと接触する接触部が不定形炭素を含んで構成される燃料ポンプ用カーボン整流子であって、前記不定形炭素の含有量が、0.2重量%以上、5重量%未満であることを特徴とする。
カーボン整流子における不定形炭素の含有量を上記範囲に規制するのは以下の理由による。即ち、不定形炭素の含有量が0.2重量%未満であると、硬度が低すぎて、摩耗量が多すぎることになるからである。また、不定形炭素の含有量が5重量%以上であると、カーボン整流子の摩耗量は少なくなるが、カーボン整流子に接触するカーボンブラシの摩耗量が多すぎることになり、カーボンブラシの寿命が短くなる。加えて、不定形炭素の含有量が5重量%以上であると、カーボン整流子の硬度が高くなりすぎて、ブラシと整流子の摺動特性が悪化し、これに起因して接触抵抗が大きくなり、ブラシと整流子間の接触電圧降下が大きくなるからである。従って、不定形炭素の含有量を上記範囲とすることにより、摺動特性及び耐摩耗性に優れた燃料ポンプ用カーボン整流子が得られることになる。
本発明に係る燃料ポンプ用カーボン整流子においては、不定形炭素の粒度分布の範囲が3〜70μmであるのが好ましい。
ここで、不定形炭素の粒度分布の範囲が3〜70μmとは、図6に示す不定形炭素の粒度分布のうち、粒度がα1μm(3μm)より小さい範囲、及び粒度がα2μm(70μm)より大きい範囲をそれぞれ除き、粒度がα1μm(3μm)〜α2μm(70μm)の範囲内のものに粒度調整された不定形炭素であることを意味する。
不定形炭素の粒度分布の範囲を上記範囲に規制するのは、以下の理由による。即ち、粒度が70μmを超えると、粒子同士間の摩擦力が大きくなり、摩耗に強いが滑りが悪くなり、そのため、カーボン整流子の摩耗量は抑制されるが、カーボン整流子とカーボンブラシ間の摺動特性が悪化して接触電圧降下が大きくなる。一方、粒度が小さいと、粒子同士間の摩擦力が小さくなり、滑りが良好となるためカーボン整流子とカーボンブラシ間の摺動特性が良好となって接触電圧降下が抑制される。しかし、粒子が小さくなると不定形炭素による耐摩耗性効果が低下するため、カーボン整流子の摩耗量は大きくなる。そこで、不定形炭素の粒度分布の範囲を3〜70μmとすることにより、摺動特性及び耐摩耗性が良好なカーボン整流子が得られることになる。
本発明に係る燃料ポンプ用カーボン整流子においては、固体潤滑剤、例えばタルク、ニ硫化タングステン又は二硫化モリブデンなどを含有する場合もある。
タルク等の固体潤滑剤の含有により、カーボン整流子に自己潤滑性が付与され、耐摩耗性がさらに向上する。
また本発明は、カーボン整流子に接触して摺動する、不定形炭素を含んで構成される燃料ポンプ用カーボンブラシであって、不定形炭素の含有量が、0.2重量%以上、5重量%以下であることを特徴とする。
カーボンブラシにおける不定形炭素の含有量を上記範囲に規制するのは、上記カーボン整流子における不定形炭素の含有量を規制する理由と同様である。即ち、カーボンブラシにおける不定形炭素の含有量が0.2重量%未満であると、硬度が低すぎて、カーボンブラシの摩耗量が多すぎることになるからである。また、カーボンブラシにおける不定形炭素の含有量が5重量%を超えると、カーボンブラシの摩耗量は少なくなるが、カーボンブラシに接触するカーボン整流子の摩耗量が多すぎることになり、カーボン整流子の寿命が短くなる。加えて、不定形炭素の含有量が5重量%を超えると、カーボンブラシの硬度が高すぎて、ブラシと整流子の摺動特性が悪化し、これに起因して接触抵抗が大きくなり、ブラシと整流子との間の接触電圧降下が大きくなるからである。従って、不定形炭素の含有量を上記範囲とすることにより、摺動特性及び耐摩耗性に優れた燃料ポンプ用カーボンブラシが得られることになる。
本発明に係る燃料ポンプ用カーボンブラシにおいては、不定形炭素の粒度分布の範囲が3〜70μmであるのが好ましい。
カーボンブラシにおける不定形炭素の粒度分布の範囲を上記範囲に規制するのは、上記した燃料ポンプ用カーボン整流子における不定形炭素の粒度分布の範囲を規制する理由と同様である。即ち、粒度が70μmを超えると、粒子同士間の摩擦力が大きくなり、カーボンブラシの摩耗量は抑制されるが、カーボン整流子とカーボンブラシ間の接触抵抗が増加して接触電圧降下が大きくなる。一方、粒度が小さいと、粒子同士間の摩擦力が小さくなり、カーボン整流子とカーボンブラシ間の接触抵抗が小さくなって接触電圧降下が抑制されるが、カーボンブラシの摩耗量は大きくなる。そこで、不定形炭素の粒度分布の範囲を3〜70μmとすることにより、摺動特性及び耐摩耗性が良好なカーボンブラシが得られることになる。
本発明に係る燃料ポンプ用カーボンブラシにおいては、固体潤滑剤、例えばタルク、ニ硫化タングステン又は二硫化モリブデンなどを含有する場合もある。
このような構成により、上記した燃料ポンプ用整流子の場合と同様に、カーボンブラシに自己潤滑性が付与されるので、カーボンブラシの耐摩耗性がさらに向上する。
また、本発明は燃料ポンプであって、請求項1記載のカーボン整流子と請求項4記載のカーボンブラシを含むことを特徴とする。
このような構成により、摺動特性及び耐摩耗性に優れた燃料ポンプを構成することができる。
本発明に係る燃料ポンプ用カーボン整流子によれば、不定形炭素の含有量が、0.2重量%以上、5重量%未満とされることにより、摺動特性及び耐摩耗性が向上する。
また、本発明に係る燃料ポンプ用カーボンブラシによれば、不定形炭素の含有量が、0.2重量%以上、5重量%以下とされることにより、摺動特性及び耐摩耗性が向上する。
また、本発明に係る燃料ポンプによれば、本発明に係る燃料ポンプ用カーボン整流子と、本発明に係る燃料ポンプ用カーボンブラシとを組み込むことにより、摺動特性及び耐摩耗性に優れた燃料ポンプが得られる。
以下、本発明を実施の形態に基づいて詳述する。なお、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではない。
(本発明に係る燃料ポンプの構成)
図1は本発明に係る燃料ポンプの断面図である。図に示すように、燃料ポンプ20はポンプ部21とこのポンプ部21を駆動する電磁駆動部としてのモータ部22とから構成されている。モータ部22はブラシ付の直流モータであり、円筒状のハウジング23内に永久磁石24を環状に配置し、この永久磁石24の内周側に同心円上に電機子25を配置した構成となっている。
ポンプ部21は、ケーシング本体26、ケーシングカバー27およびインペラ28等から構成され、ケーシング本体26およびケーシングカバー27は、例えばアルミのダイカスト成形により形成されている。ケーシング本体26はハウジング23の一方の端部内側に圧入固定されており、その中心に嵌着された軸受29が電機子25の回転シャフト30を回転自在に支持している。ポンプ部21で吸入された燃料はモータ部22内に圧送される。一方、ケーシングカバー27は、ケーシング本体26に被せられた状態でハウジング23の一端にかしめ等により固定されている。このケーシングカバー27の中心にはスラスト軸受31が固定され、これによって回転シャフト30のスラスト荷重が受けられるようになっている。ケーシングカバー27には吸入口32が形成されており、図示しない燃料タンク内の燃料が吸入口32からポンプ部21のポンプ流路33に吸入される。ケーシング本体26およびケーシングカバー27により一つのケーシングが構成され、その内部にインペラ28が回転自在に収容されている。
インペラ28の周縁部には羽根片が形成されており、インペラ28の回転により吸入口32からポンプ流路33に吸入された燃料はモータ部22内に圧送される。電機子25はモータ部22内に回転自在に収容され、図示しないコイルがコア34の外周に巻回されている。カーボン整流子1は電機子25の上部に配設されており、図示しない電源から、コネクタ35に埋設されたターミナル36、図示しないカーボンブラシ、整流子1を介して電機子25のコイルに電力が供給されるようになっている。
電機子25のコイルが通電されて電機子25が回転すると、この電機子25の回転シャフト30とともにインペラ28が回転する。インペラ28が回転すると、吸入口32からポンプ流路33内に燃料が吸入され、この燃料がインペラ28の各羽根片から運動エネルギーを受けてポンプ流路33内からモータ部22の内部に圧送される。モータ部22の内部に圧送された燃料は、電機子25の周囲を通過して燃料吐出口37から吐出される。
(カーボン整流子の構造)
次いで、カーボン整流子1の構造について説明する。カーボン整流子1は、図2および図3に示すように等角度間隔に分割された8個のセグメント2と、セグメント2を支持する樹脂製の支持部3とで構成されている。各セグメント2は、接触部4および接触部4と電気的に接続している銅製端子部5からなる。各セグメント2を分割している溝は支持部3にまで達しているので、各セグメント3は互いに電気的に絶縁されている。爪部5aは各端子部5の外周側に突出しており、コイルと電気的に接続している。
(カーボン整流子の製造方法)
上記構成の整流子1は、次のように製造されている。
まず、端子部5と接触する接触部2の端面にニッケルめっきを施し、このニッケル面と端子部5とをハンダ付けする。端子部5は外周に爪部5aを有する円板状の銅製であり、接触部2はカーボン材と結合剤とで構成され、この結合剤が、炭化されているものである。そして、端子部5に樹脂をモールドして支持部3を形成し、この支持部3に達するまで接触部4および端子部5を分割し、接触部4および端子部5を形成する。この後、爪部5aにコイルをヒュージングして接触部4とコイルとを電気的に接続する。
ここで、接触部2を構成するカーボン材は、不定形炭素が、0.2重量%以上、5重量%未満で残りが天然黒鉛、人造黒鉛または天然黒鉛及び人造黒鉛の混合物のいずれかである。接触部2は、これら混合物に、フェノール樹脂を結合剤として25重量%混合し、混練した後、平均粒径が100μm以下になるように粉砕し、これを所定形状に成型した後、非酸化性雰囲気中700〜900℃で焼成し、結合剤を炭化させる。結合剤としては、フェノール樹脂に代えて、フェノール樹脂以外の熱硬化性樹脂、コールタールピッチ又はピッチのいずれであってもよい。
上記のように不定形炭素の含有量を0.2重量%以上、5重量%未満とすることにより、摺動特性及び耐摩耗性に優れた燃料ポンプ用カーボン整流子が得られる。
また、カーボン整流子に含有される不定形炭素は、その粒度分布の範囲が3〜70μm、望ましくは、5〜50μmとされる。
更に、カーボン整流子1は、自己潤滑性を付与するために、タルク、MoS2(二硫化モリブデン)、又はWS2(二硫化タングステン)等の固体潤滑剤が添加されたものでもよい。固体潤滑剤の添加量は0.2〜5重量%であるのが好ましい。
(カーボンブラシの構造及び製造方法)
本発明に係るカーボンブラシ11は、例えば、図4に示すような形状で、その一部にはリード12が接続されている。このカーボンブラシ11は、カーボン材と結合剤とで構成され、この結合剤が炭化されているものである。
カーボンブラシ11の具体的な製造方法は以下の通りである。即ち、カーボンブラシ11を構成するカーボン材は、不定形炭素が、0.2重量%以上、5重量%以下で、残りが天然黒鉛、人造黒鉛または天然黒鉛及び人造黒鉛の混合物のいずれかである。カーボンブラシ11は、これら混合物に、フェノール樹脂を結合剤として20重量%混合し、混練した後、平均粒径が100μm以下になるように粉砕し、これを所定形状に成型した後、非酸化性雰囲気中700〜900℃で焼成し、結合剤を炭化させる。結合剤としては、フェノール樹脂に代えて、フェノール樹脂以外の熱硬化性樹脂、コールタールピッチ又はピッチのいずれであってもよい。
上記のように不定形炭素の含有量を0.2重量%以上、5重量%未満とすることにより、摺動特性及び耐摩耗性に優れた燃料ポンプ用カーボンブラシが得られる。
また、カーボンブラシに含有される不定形炭素は、その粒度分布の範囲が3〜70μm、望ましくは、5〜50μmとされる。
更に、カーボンブラシ11は、自己潤滑性を付与するために、タルク、MoS2(二硫化モリブデン)、又はWS2(二硫化タングステン)等の固体潤滑剤が添加されたものでもよい。固体潤滑剤の添加量は0.2〜5重量%であるのが好ましい。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明する。なお、本発明は以下の実施例によって何ら限定されるものではない。
(A1)[カーボンブラシに配合した不定形炭素配合量と動特性の関係]
(実施例1)
不定形炭素0.2重量%、天然黒鉛99.8重量%と、フェノール樹脂20重量%を混合し、混練した。混練後、これらを乾燥し、平均粒径が100μm以下になるように粉砕する。これを図4に示す形状に成型し、1000℃以下で焼成することにより、カーボンブラシを作製した。このカーボンブラシを、図5に示す試験装置に設置することによってブラシ摩耗率、整流子摩耗率、接触電圧降下を測定したので、その結果を表1に示す。なお、図5に示す試験装置において使用される整流子1は、不定形炭素3重量%で残りが天然黒鉛のものを使用した。
図5に示す試験装置は、先端に整流子1が設けられたモータ13と、整流子1に接触するカーボンブラシ11と、カーボンブラシ11を整流子1に付勢するスプリング12とで構成されている。また、ブラシ摩耗率は、実際に燃料用ポンプのカーボンブラシとして使用した場合を想定して、石油系鉱物油14雰囲気内で、下記の条件で行った。
整流子:φ20(mm)
回転数:10000(min-1
周速:10(m/s)
電流:D.C.10(A)
(実施例2)
不定形炭素1重量%、天然黒鉛99重量%とした以外は、実施例1と同様の方法によって、カーボンブラシを作製し、同様の試験を行ったので、その結果を表1に示す。
(実施例3)
不定形炭素3重量%、天然黒鉛97重量%とした以外は、実施例1と同様の方法によって、カーボンブラシを作製し、同様の試験を行ったので、その結果を表1に示す。
(実施例4)
不定形炭素5重量%、天然黒鉛95重量%とした以外は、実施例1と同様の方法によって、カーボンブラシを作製し、同様の試験を行ったので、その結果を表1に示す。
(比較例1)
天然黒鉛を100重量%とした以外は、実施例1と同様の方法によって、カーボンブラシを作製し、同様の試験を行ったので、その結果を表1に示す。
(比較例2)
不定形炭素6重量%、天然黒鉛を94重量%とした以外は、実施例1と同様の方法によって、カーボンブラシを作製し、同様の試験を行ったので、その結果を表1に示す。
(比較例3)
不定形炭素10重量%、天然黒鉛を90重量%とした以外は、実施例1と同様の方法によって、カーボンブラシを作製し、同様の試験を行ったので、その結果を表1に示す。
(試験結果の検討)
表1に示すように、実施例1〜4は整流子摩耗率、ブラシ摩耗率及び接触電圧降下のいずれもが良好であることが分かる。
これに対して、比較例1はブラシ摩耗率が大きいことが分かる。この結果、比較例1は、ブラシの寿命が短く、適切でないと認められる。このような結果が得られたのは、カーボンブラシにおける不定形炭素の含有量が0.2重量%未満であると、硬度が低すぎて、カーボンブラシの摩耗量が多くなったものと考えられる。
一方、比較例2,3は、ブラシ摩耗率は良好であるが、整流子摩耗率および接触電圧降下が大きすぎることが分かる。この結果、比較例2,3は燃料ホンプの効率の低下を招くことになるので、適切でないと認められる。このような結果が得られたのは、カーボンブラシにおける不定形炭素の含有量が5重量%を超えると、カーボンブラシの摩耗量は少なくなるが、カーボンブラシに接触するカーボン整流子の摩耗量が多すぎることになり、カーボン整流子の寿命が短くなる。加えて、カーボンブラシにおける不定形炭素の含有量が5重量%以上であると、カーボンブラシの硬度が高くなりすぎて、ブラシと整流子間の摺動特性が悪化し、これに起因して接触抵抗が大きくなり、ブラシと整流子間の接触電圧降下が大きくなったものと考えられる。
(A2)[カーボン整流子に配合した不定形炭素配合量と動特性の関係]
(実施例5)
不定形炭素0.2重量%、天然黒鉛99.8重量%と、フェノール樹脂25重量%を混合し、混練した。混練後、これらを乾燥し、平均粒径が100μm以下になるように粉砕し、これを図2及び図3に示す形状に成型し、1000℃以下で焼成することにより、カーボン整流子を作製した。このカーボン整流子を上記実施例1と同様の試験を行ったので、その結果を表2に示す。なお、試験に用いたカーボンブラシは不定形炭素3重量%で残りが天然黒鉛のものを使用した。
(実施例6)
不定形炭素1重量%、天然黒鉛を99重量%とした以外は、実施例5と同様の方法によって、カーボン整流子を作製し、同様の試験を行ったので、その結果を表2に示す。
(実施例7)
不定形炭素3重量%、天然黒鉛を97重量%とした以外は、実施例5と同様の方法によって、カーボン整流子を作製し、同様の試験を行ったので、その結果を表2に示す。
(実施例8)
不定形炭素4.8重量%、天然黒鉛を95.2重量%とした以外は、実施例5と同様の方法によって、カーボン整流子を作製し、同様の試験を行ったので、その結果を表2に示す。
(比較例4)
天然黒鉛を100重量%とした以外は、実施例5と同様の方法によって、カーボン整流子を作製し、同様の試験を行ったので、その結果を表2に示す。
(比較例5)
不定形炭素6重量%、天然黒鉛を94重量%とした以外は、実施例5と同様の方法によって、カーボン整流子を作製し、同様の試験を行ったので、その結果を表2に示す。
(比較例6))
不定形炭素10重量%、天然黒鉛を90重量%とした以外は、実施例5と同様の方法によって、カーボン整流子を作製し、同様の試験を行ったので、その結果を表2に示す。
(試験結果の検討)
表2に示すように、実施例5〜8は整流子摩耗率、ブラシ摩耗率及び接触電圧降下のいずれもが良好であることが分かる。
これに対して、比較例4は整流子摩耗率が大きいことが分かる。この結果、比較例4は、整流子の寿命が短く、適切でないと認められる。このような結果が得られたのは、カーボン整流子における不定形炭素の含有量が0.2重量%未満であると、硬度が低すぎて、カーボン整流子の摩耗量が多くなったものと考えられる。
一方、比較例5は、整流子摩耗率は良好であるが、接触電圧降下が1.9Vと高く、ブラシ摩耗率も大きすぎることが分かる。この結果、ブラシの寿命が短く、適切でないと認められる。比較例6は、ブラシ摩耗率が大きすぎることに加えて、接触電圧降下が大きすぎることが分かる。この結果、ブラシの寿命が短いことに加えて燃料ホンプの効率の低下を招くことになるので、適切でないと認められる。このような結果が得られたのは、カーボン整流子における不定形炭素の含有量が5重量%を超えると、カーボン整流子の摩耗量は少なくなるが、カーボン整流子に接触するカーボンブラシの摩耗量が多すぎることになり、カーボンブラシの寿命が短くなる。加えて、カーボン整流子における不定形炭素の含有量が5重量%以上であると、カーボン整流子の硬度が高くなりすぎて、ブラシと整流子間の摺動特性が悪化し、これに起因して接触抵抗が大きくなり、ブラシと整流子間の接触電圧降下が大きくなったものと考えられる。
(A3)[カーボンブラシに配合したタルク配合量と動特性の関係]
(実施例9)
不定形炭素3重量%、天然黒鉛97重量%と、タルク0.2重量%と、フェノール樹脂20重量%とを混合し、混練した。混練後、これらを乾燥し、平均粒径が100μm以下になるように粉砕し、これを図4に示す形状に成型し、1000℃以下で焼成することにより、カーボンブラシを作製した。このカーボンブラシを上記実施例1と同様の試験を行ったので、その結果を表3に示す。なお、試験に用いたカーボン整流子は不定形炭素3重量%で残りが天然黒鉛のものを使用した。
(実施例10)
タルクを1重量%とした以外は、実施例9と同様の方法によって、カーボンブラシを作製し、同様の試験を行ったので、その結果を表3に示す。
(実施例11)
タルクを5重量%とした以外は、実施例9と同様の方法によって、カーボンブラシを作製し、同様の試験を行ったので、その結果を表3に示す。
(実施例12)
タルクを6重量%とした以外は、実施例9と同様の方法によって、カーボンブラシを作製し、同様の試験を行ったので、その結果を表3に示す。
(実施例13)
タルクを10重量%とした以外は、実施例9と同様の方法によって、カーボンブラシを作製し、同様の試験を行ったので、その結果を表3に示す。
尚、表3には、表1に示した実施例3の結果も併せて示している。即ち、タルクを0重量%とした以外は、実施例9と同様の方法によって、カーボンブラシを作製し、同様の試験を行った場合の結果を表3に示している。
(試験結果の検討)
表3に示すように、実施例9〜11は、実施例3に比べて接触電圧降下が小さいことが分かる。これに対して、実施例12は実施例3と接触電圧降下が同じであり、実施例13は実施例3に比べて接触電圧降下が大きいことが分かる。このような結果が得られたのは、カーボンブラシにタルクを0.2〜5重量%配合すると、カーボンブラシに自己潤滑性が付与されるので、摺動特性及び耐摩耗性がさらに向上したものと考えられる。
また、タルクの配合量が5重量%を超える場合に摺動抵抗性及び耐摩耗性が悪くなるのは、タルク摩耗粉の介在によって接触抵抗が増加し、摺動特性が逆に悪化したことによるものと考えられる。
(A4)[カーボン整流子に配合したタルク配合量と動特性の関係]
(実施例14)
不定形炭素3重量%と、天然黒鉛97重量%と、タルク0.2重量%と、フェノール樹脂25重量%とを混合し、混練した。混練後、これらを乾燥し、平均粒径が100μm以下になるように粉砕し、これを図2及び図3に示す形状に成型し、1000℃以下で焼成することにより、カーボン整流子を作製した。このカーボン整流子を上記実施例1と同様の試験を行ったので、その結果を表4に示す。なお、試験に用いたカーボンブラシは不定形炭素3重量%で残りが天然黒鉛のものを使用した。
(実施例15)
タルクを1重量%とした以外は、実施例14と同様の方法によって、カーボン整流子を作製し、同様の試験を行ったので、その結果を表4に示す。
(実施例16)
タルクを5重量%とした以外は、実施例14と同様の方法によって、カーボン整流子を作製し、同様の試験を行ったので、その結果を表4に示す。
(実施例17)
タルクを6重量%とした以外は、実施例14と同様の方法によって、カーボン整流子を作製し、同様の試験を行ったので、その結果を表4に示す。
(実施例18)
タルクを10重量%とした以外は、実施例14と同様の方法によって、カーボン整流子を作製し、同様の試験を行ったので、その結果を表4に示す。
尚、表4には、表2に示した実施例7の結果も併せて示している。即ち、タルクを0重量%とした以外は、実施例14と同様の方法によって、カーボン整流子を作製し、同様の試験を行った場合の結果を表4に示している。
(試験結果の検討)
表4に示すように、実施例14〜16は、実施例7に比べて接触電圧降下が小さいことが分かる。これに対して、実施例17は実施例7と接触電圧降下が同じであり、実施例18は実施例7に比べて接触電圧降下が大きいことが分かる。このような結果が得られたのは、カーボン整流子にタルクを0.2〜5重量%配合すると、カーボン整流子に自己潤滑性が付与されるので、摺動特性及び耐摩耗性がさらに向上したものと考えられる。
また、タルクの配合量が5重量%を超える場合に摺動抵抗性及び耐摩耗性が悪くなるのは、タルク摩耗粉の介在によって接触抵抗が増加し、摺動特性が逆に悪化したことによるものと考えられる。
(A5)[カーボンブラシに配合した不定形炭素の粒度調整と動特性の関係]
(実施例19)
不定形炭素の粒度分布の範囲が3〜70μmのもの3重量%、天然黒鉛97重量%と、フェノール樹脂20重量%とを混合し、混練した。混練後、これらを乾燥し、平均粒径が100μm以下になるように粉砕し、これを図4に示す形状に成型し、1000℃以下で焼成することにより、カーボンブラシを作製した。このカーボンブラシを用いて上記実施例1と同様の試験を行ったので、その結果を表5に示す。なお、試験に用いたカーボン整流子は不定形炭素3重量%で残りが天然黒鉛のものを使用した。
(実施例20)
不定形炭素の粒度分布の範囲を5〜50μmとした以外は、実施例19と同様の配合・方法によって、カーボンブラシを作製し、同様の試験を行ったので、その結果を表5に示す。
(実施例21)
不定形炭素の粒度分布の範囲を10〜30μmとした以外は、実施例19と同様の配合・方法によって、カーボンブラシを作製し、同様の試験を行ったので、その結果を表5に示す。
(実施例22)
不定形炭素の粒度分布の範囲を0.5〜100μmとした以外は、実施例19と同様の配合・方法によって、カーボンブラシを作製し、同様の試験を行ったので、その結果を表5に示す。
(実施例23)
不定形炭素の粒度分布の範囲を2〜80μmとした以外は、実施例19と同様の配合・方法によって、カーボンブラシを作製し、同様の試験を行ったので、その結果を表5に示す。
(試験結果の検討)
表5に示すように、実施例19〜21は、実施例22,23に比べて接触電圧降下が小さいことが分かる。このような結果が得られたのは、以下の理由によると考えられる。即ち、実施例22,23は、粒度の上限値が70μmを超えるので、カーボンブラシとカーボン整流子間の摩擦力が大きくなり、そのため、カーボン整流子とカーボンブラシ間の摺動特性が悪化して接触電圧降下が大きくなったものと考えられる。なお、実施例22,23は、粒度の下限値が3μm未満なのでカーボンブラシとカーボン整流子間の摩擦力が小さくなるが、粒度の上限値が70μmを超えることに起因した粒子同士間の摩擦力増大の方が、粒度の下限値が3μm未満に起因した粒子同士間の摩擦力の減少より格段に大きいことから、結果的にカーボン整流子とカーボンブラシ間の摩擦力が大きくなり、そのため、カーボン整流子とカーボンブラシ間の摺動特性が悪化して接触電圧降下が大きくなったものと考えられる。
(A6)[カーボン整流子に配合した不定形炭素の粒度調整と動特性の関係]
(実施例24)
不定形炭素の粒度分布の範囲が3〜70μmのものを3重量%、天然黒鉛97重量%と、フェノール樹脂25重量%とを混合し、混練した。混練後、これらを乾燥し、平均粒径が100μm以下になるように粉砕し、これを図2及び図3に示す形状に成型し、1000℃以下で焼成することにより、カーボン整流子を作製した。このカーボン整流子を用いて上記実施例1と同様の試験を行ったので、その結果を表6に示す。なお、試験に用いたカーボンブラシは不定形炭素3重量%で残りが天然黒鉛のものを使用した。
(実施例25)
不定形炭素の粒度分布の範囲を5〜50μmとした以外は、実施例24と同様の配合・方法によって、カーボン整流子を作製し、同様の試験を行ったので、その結果を表6に示す。
(実施例26)
不定形炭素の粒度分布の範囲を10〜30μmとした以外は、実施例24と同様の配合・方法によって、カーボン整流子を作製し、同様の試験を行ったので、その結果を表6に示す。
(実施例27)
不定形炭素の粒度分布の範囲を0.5〜100μmとした以外は、実施例24と同様の配合・方法によって、カーボン整流子を作製し、同様の試験を行ったので、その結果を表6に示す。
(実施例28)
不定形炭素の粒度分布の範囲を2〜80μmとした以外は、実施例24と同様の配合・方法によって、カーボン整流子を作製し、同様の試験を行ったので、その結果を表6に示す。
(試験結果の検討)
表6に示すように、実施例24〜26は、実施例27,28に比べて接触電圧降下が小さいことが分かる。このような結果が得られたのは、以下の理由によると考えられる。即ち、実施例27,28は、粒度の上限値が70μmを超えるので、カーボン整流子とカーボンブラシ間の摩擦力が大きくなり、そのため、カーボン整流子とカーボンブラシ間の摺動接触性が悪化して接触電圧降下が大きくなったものと考えられる。なお、実施例27,28は、粒度の下限値が3μm未満なので粒子同士間の摩擦力が小さくなるが、粒度の上限値が70μmを超えることに起因したカーボン整流子とカーボンブラシ間の摩擦力増大の方が、粒度の下限値が3μm未満に起因したカーボン整流子とカーボンブラシ間の摩擦力の減少より格段に大きいことから、結果的に粒子同士間の摩擦力が大きくなり、そのため、カーボン整流子とカーボンブラシ間の摺動特性が悪化して接触電圧降下が大きくなったものと考えられる。
本発明は、内燃機関の燃料ポンプ用カーボン整流子、内燃機関の燃料ポンプ用カーボンブラシ、内燃機関の燃料ポンプ等に適用することができる。
本発明に係る燃料ポンプの断面図。 本発明に係るカーボン整流子の一例を示す図。 図2におけるA−A線断面図。 本発明に係るカーボンブラシの一例を示す斜視図。 本発明に係るカーボン整流子又本発明に係るカーボンブラシの試験装置の概略図。 不定形炭素の粒度分布を示す図。
符号の説明
1:カーボン整流子 2:セグメント
3:支持部 4:接触部
5:端子部 11:カーボンブラシ
20:燃料ポンプ

Claims (7)

  1. 少なくともブラシと接触する接触部が不定形炭素を含んで構成される燃料ポンプ用カーボン整流子であって、
    前記不定形炭素の含有量が、0.2重量%以上、5重量%未満であることを特徴とする燃料ポンプ用カーボン整流子。
  2. 前記不定形炭素の粒度分布の範囲が3〜70μmである請求項1記載の燃料ポンプ用カーボン整流子。
  3. 固体潤滑剤を含有する請求項1記載の燃料ポンプ用カーボン整流子。
  4. カーボン整流子に接触して摺動する、不定形炭素を含んで構成される燃料ポンプ用カーボンブラシであって、
    不定形炭素の含有量が、0.2重量%以上、5重量%以下であることを特徴とする燃料ポンプ用カーボンブラシ。
  5. 不定形炭素の粒度分布の範囲が3〜70μmである請求項4記載の燃料ポンプ用カーボンブラシ。
  6. 固体潤滑剤を含有する請求項4記載の燃料ポンプ用カーボンブラシ。
  7. 請求項1記載のカーボン整流子と請求項4記載のカーボンブラシを含むことを特徴とする燃料ポンプ。
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