JP2002056944A - 電気機械用カーボンブラシ - Google Patents
電気機械用カーボンブラシInfo
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Abstract
力、高速回転が要求される電気機械用カーボンブラシを
提供する。 【解決手段】 導電性回転体(2)に対して押し当てら
れる電気機械用カーボンブラシ(1)であって、前記カ
ーボンブラシ(1)のカーボンブラシ基材表面に電気良
導性金属の皮膜が形成され、前記導電性回転体(2)の
回転方向に直角な側面の少なくとも一方の面(1a,1
c)の一部若しくは全部が、前記電気良導性金属の皮膜
が形成されていないカーボンブラシ基材が露出する面と
する。
Description
ブラシに関し、特に電気掃除機や電動工具等の整流子電
動機用で、高出力、高速回転が要求される電気機械用カ
ーボンブラシに関する。
ーボンブラシ(以下ブラシと呼ぶ)は、近年、特に小型
化、高出力化、高速回転化が進んでいる。そのため、高
電流密度の状況下でも小型で、摩耗が少なく、温度上昇
の小さいブラシが要求されるようになった。
密度、高速回転の状況下では整流特性が悪化し、ブラシ
摩耗が大きくなり、ブラシ温度も上昇する傾向があっ
た。そのため、整流子の小型化に比して、ブラシの小型
化は、それほど進んでいないのが現状である。
に抵抗率の高いブラシを使用すると、整流が安定する。
これは、抵抗の大きいブラシを使用するとブラシを経由
して隣り合う整流子片間に流れる短絡電流が抑制される
ためである。しかしながら、抵抗の大きい材質を用いた
場合は、抵抗発熱によりブラシ自身が発熱し温度が上昇
する。さらに、電動機が高出力、小型化、高速回転化す
ると、整流子に流れる電流が大きくなり、整流子の温度
も高くなる。このため、皮膜過剰により、スティック・
スリップ(stick−slip)を生じる。これによ
って、整流火花が増大し、さらなる温度上昇とブラシ摩
耗の増大を招いていた。
い電動機では、高速回転時においても整流が良好で、且
つ電気掃除機本体の使用中にブラシ交換をしなくても良
いように、寿命を長くしたいという要求から黒鉛粉を樹
脂バインダーで結合せしめたレジンボンド系の材質が用
いられていることがある。しかし、長時間使用すること
による温度上昇によって、ブラシ自身の潤滑性が低下
し、さらに温度が上昇するという悪循環も生まれる。
外表面に電気の良導性金属、例えば、ニッケル、銅、
金、銀等の皮膜を形成することで、みかけの抵抗を下
げ、温度上昇を抑える技術を特開平5−182733号
公報で開示した。この特開平5−182733号公報の
技術によって、ある程度の温度上昇の抑制は行えるよう
になったが、近年の高出力、高速回転による温度上昇に
対しては十分であるとは言えなかった。また、整流中に
表面に形成された良導性金属の皮膜がブラシと整流子間
に食い込んでしまい整流子側に傷を付けてしまうことも
あった。
ブラシ温度が上昇した高温時でのブラシの潤滑性を維持
することを目的に、ブラシ基材に、固体潤滑剤として二
硫化モリブデンまたは二硫化タングステンと、研削剤を
熱硬化性樹脂にて造粒し、添加して作製するブラシの製
造方法が開示されている。しかしながら、この方法もま
た、近年の高出力、高速回転による温度上昇に対しては
十分であるとは言えなかった。
度上昇が小さく、耐摩耗性に優れた、高出力、高速回転
が要求される電気機械用カーボンブラシを提供すること
を目的とする。
機械用カーボンブラシは、導電性回転体に対して押し当
てられる電気機械用カーボンブラシであって、前記カー
ボンブラシのカーボンブラシ基材表面に電気良導性金属
の皮膜が形成され、前記導電性回転体の回転方向に直角
な側面の少なくとも一方の面の一部若しくは全部が、前
記電気良導性金属の皮膜が形成されていないカーボンブ
ラシ基材が露出する面である。また、前記電気良導性金
属の皮膜の表面に耐酸化膜が形成されていることが好ま
しい。また、前記カーボンブラシ基材は、抵抗率が10
0μΩ・m以上であることが好ましい。また、前記カー
ボンブラシ基材が、固体潤滑剤と研削剤とを含有してい
ることが好ましい。
実施形態例を説明する。図1には、全側面に銅皮膜を形
成したブラシを用いた整流子電動機の一例の斜視図を示
し、図2乃至図5に本発明におけるブラシの一実施形態
例を、図6に図1のブラシの断面図を示す。図中の1は
ブラシ、2は整流子、3はブラシ摺動面、4はリード
線、5はリード線埋め込み部、6は金属質皮膜、7はブ
ラシ基材を示す。
照)に用いられる黒鉛は、天然黒鉛、膨張黒鉛、人造黒
鉛等が例示できる。中でも、結晶化度の余り高くない、
人造黒鉛が特に好ましい。この人造黒鉛を用い、生成段
階において、混合条件や、焼成条件等を調整することに
よって、ブラシ基材を所望の抵抗率とすることが可能と
なる。
性を安定的に維持するために、固体潤滑剤として二硫化
モリブデンや二硫化タングステン等を添加することが好
まし。これら添加混合する固体潤滑剤の二硫化モリブデ
ンや二硫化タングステン等は絶縁性であるため、単独で
樹脂などに混合すると、静電気等の影響により凝集しや
すく、樹脂内に均等に分散しにくい。しかしながら、本
発明では最初に通電性を有する黒鉛原料と混合するた
め、静電気による凝集が非常に少なくなる。更に、バイ
ンダーを添加して混捏した上で、粉砕する。このため、
メカノケミカル効果によりこれら固体潤滑剤は完全に分
散し、バインダー及び黒鉛粉と強固に接着結合する。こ
のようにして得られた黒鉛粉を主成分とする混合粉を成
形し、硬化又は焼成してブラシ基材7とする。
モリブデンや二硫化タングステン等を含むブラシは、使
用中に、整流子表面に皮膜を形成しやすい。この皮膜が
厚くなりすぎると、剥離しやすくなり、部分的に剥離等
を起こした場合、その部分に電流が集中してしまい、整
流特性が悪くなる。場合によっては、整流子自身が損傷
を負い、交換を余儀なくされる場合がある。そのため、
添加する固体潤滑剤はブラシ基材全体の0.5〜10質
量部が望ましい。0.5質量部より少ないと、潤滑性が
発揮されず、また、10質量部より多いと整流子表面に
形成される皮膜が過剰となり、整流特性が悪くなるため
である。
に形成される皮膜を調整するために、ブラシ基材に研削
剤を添加する。この研削剤には、アルミナ、シリカ、炭
化ケイ素等が使用される。この研削剤も量が多い場合
や、粒径が大きすぎたり、均一に分散せずに、凝集した
りした場合には、整流子表面を傷つける原因となる。そ
のため、添加する研削剤はブラシ基材7全体の0.1〜
1.5重量部が望ましい。0.1重量部より少ないと、
皮膜調整機能が発揮されず、また、1.5重量部より多
いと整流子表面を傷つける可能性が出てくるためであ
る。また、この研削剤の粒径が、100μmよりも粗す
ぎると研削作用が強く、整流子表面が荒れる上に、整流
子摩耗が多くなり、5μmより細かいと整流子表面の皮
膜の除去作用が低くなる。したがって、粒径は5〜10
0μmの範囲が好ましい。また、これら研削剤は、樹脂
等との親和性、分散性が高いので、これらの添加は最初
に潤滑剤と一緒に添加混合しても、黒鉛粉、バインダー
及び潤滑剤の混捏、粉砕後に添加混合してもよい。
粉と、二硫化モリブデンや二硫化タングステン等の高温
潤滑剤を混合する。高温潤滑剤は絶縁性で非常に柔らか
いので、静電気等で凝集しやすく分散しにくいが、通電
性のある黒鉛粉と一緒に混合すると比較的分散しやすく
なる。
脂を加えて混捏する。その後、40メッシュパス程度の
粉末状に粉砕する。次に、この混合粉に研削剤を混合
し、所定の大きさ、形状に成形し、硬化又は焼成する。
これにより高温潤滑剤、研削剤はバインダー樹脂及び黒
鉛粉と完全に分散結合する。
の整流子への押し当て方向に延在する側面に金属質皮膜
6を形成する。金属質皮膜6は、電解メッキ法、無電解
メッキ法、真空蒸着法、イオンプレーティング法、クラ
スターイオンビーム法等の各種金属の被覆法の適用が可
能である。中でも、本実施形態例におけるブラシ基材の
ように、良導体である炭素と、不良導体である樹脂部と
が混在する物質であり、多孔質である炭素材の表面に金
属質の皮膜を形成するには、無電解メッキ法が特に好ま
しい。
方法が広く援用される。例えば、「無電解メッキ」(槇
書店、神戸徳蔵著(1986))に詳細されており、本
発明にかかるブラシ基材に対して、その表面に堅牢な皮
膜を形成させることができる。
厚さは、厚すぎると摺動時に相手摺動面を荒らし、ブラ
シ1及び相手材(整流子2)の摩耗が大きくなる傾向が
ある。また、逆に極端に薄いと、ブラシ基材7の被覆効
果が少なく、ブラシ1の抵抗が余り下がらず、ブラシ1
の温度の上昇を抑制することが困難となる。従って、金
属質皮膜6の厚さとしては、3〜100μm程度が好適
である。
化膜を形成しておくことが好ましい。耐酸化膜として
は、アクリル樹脂、不飽和脂肪酸、酒石酸等を、金属質
皮膜6の表面に塗布することで形成できる。この耐酸化
膜の形成は、後述する金属質皮膜6を機械的に除去する
前であっても、後であってもよい。
ブラシ基材3の表面に無電解メッキまたは蒸着できる金
属であれば何でもよいが、製造コストと被覆しやすさの
点から銅、銀、ニッケル又は金が一般に好適である。
は必要に応じてブラシ摺動面3には形成しないか、又は
全面に被覆した後、摺動面3に相当する面を機械的に除
去する。
方向(A方向、B方向)に直角な側面1a,1cのいず
れか一方の面の全部に金属質皮膜6を形成しないか、金
属質皮膜6を形成した後、機械加工によって除去する。
また、図3に示すように側面1a,1cのいずれかの側
面の角部以外若しくは図示しないがこれら側面1a,1
cの下半分などの一部についても金属質皮膜6を形成し
ないか、金属質皮膜6を形成した後、機械加工によって
除去する。
回転している場合、金属質皮膜6が全面に施されている
場合、ブラシ基材7が摩滅すると、金属質皮膜6のみ突
出して整流子2と接触するようになり、特に、整流子2
の回転方向(A方向)に直角な側面の前面1a側の金属
質皮膜6が整流子2の回転に巻き込まれたり、また、そ
の時の衝撃等で、剥がれたりしやすくなる。このような
場合、一部剥がれた金属質皮膜6が整流子2の表面を傷
つけることがある。このため、予め機械的に整流子2の
回転方向(A方向)に直角な側面の前面1aの一部若し
くは全部を除去しておき、ブラシ基材の露出する面とし
ておくことで、このような問題を回避できる。ブラシ基
材の露出面は、例えば、金属皮膜形成時に露出面とした
い部分にマスキングを行って金属皮膜が形成されないよ
うにすることにより露出させてもよい。
合、整流子2の回転方向(B方向)に直角な側面の後面
1a側は、整流が不安定になり、火花が発生しやすくな
る。しかしながら、図2に示すように、整流子2の回転
方向(B方向)に直角な側面の後面1a側の面の金属質
皮膜6を予め機械的に一部若しくは全部を除去してお
き、ブラシ基材の露出する面としておくと、後面1a側
の抵抗が高くなり、整流が安定する。そのため、火花の
発生も抑制される。
ように、側面1aと共に、側面1aとの反対側の側面で
ある側面1cについても、その一部若しくは全部につい
て金属質皮膜6を形成しないか、形成した後、機械加工
によって除去する。これによって、整流中に金属質皮膜
6が剥離して、整流子2との間に入り込んだり、整流子
2表面を荒らすことを確実に回避できる。また、後面側
での整流も安定し、火花の発生を抑制することができ
る。
線4の取付用の穴を形成し、その穴に埋め込む等、任意
の方法でブラシ基材7に埋め込み、ブラシ基材7と一体
化させる。なお、このリード線4の取付穴は、前述した
ブラシ基材に金属質皮膜6を形成する前に形成しても、
金属質皮膜6を形成後に形成しても良い。
する。なお、本発明は以下の実施例に限定されるもので
はない。 (実施例1)平均粒径40μm、灰分0.2%以下の人
造黒鉛粉70質量部にビスフェノール系エポキシ樹脂2
5質量部と、アセトンを加えて常温で2時間混捏した。
その後アセトンを乾燥蒸発させ、粒径が40メッシュ以
下になるように粉砕し、200MPaの圧力で7×11
×30mmの寸法に型押し成形し、220℃で硬化し、
抵抗率が500μΩ・mのブラシ基材を得た。このブラ
シ基材を水酸化ナトリウムと酒石酸カリウムを加えて錯
化した硫酸銅溶液に浸漬し、還元剤としてホルマリンを
加えて基材表面に銅の皮膜を10μm形成した。そし
て、整流子の回転方向に直角な側面の一方の面の全部の
銅を研削して除去した。そして、銅の皮膜を除去した面
が、図2において、整流子2がA方向に回転する場合の
面1aとなるようにブラシ1を設置した。
率が500μΩ・mのブラシ基材を作製し、同様に基材
表面に銅の皮膜を10μm形成し、整流子の回転方向に
直角な側面の一方の面の全部の銅を研削して除去した。
そして、銅の皮膜を除去した面が、図2において、整流
子2がB方向に回転する場合の面1aとなるようにブラ
シ1を設置した。
率が500μΩ・mのブラシ基材を作製し、同様に基材
表面に銅の皮膜を10μm形成し、整流子の回転方向に
直角な側面の両方の面の全部の銅を研削して除去した。
そして、図4に示すようにブラシ1を設置した。
粉70質量部、自己潤滑剤となる二硫化モリブデン4.
7質量部、研削剤となる炭化ケイ素粉末0.3質量部、
ビスフェノール系エポキシ樹脂と酸無水物系硬化剤25
質量部を加えて130℃で1時間混捏し、実施例1と同
様の方法で成形後、220℃で硬化し、抵抗率が500
μΩ・mのブラシ基材を作製後、以下、実施例3と同様
に、基材表面に銅の皮膜を10μm形成し、整流子の回
転方向に直角な側面の両方の面の全部の銅を研削して除
去した。そして、図4に示すようにブラシ1を設置し
た。
基材を作製したが、表面には銅皮膜を形成せず、そのま
まブラシ1とした。
基材を作製し、その基材表面の全面に銅皮膜を形成後、
形成した銅皮膜を除去することなく、ブラシ1とした。
0μm、灰分が0.5%以下の成型性の良い(結晶化度
の高い)人造黒鉛粉を用いたこと以外は、実施例1と同
様の方法で抵抗率が60μΩ・mのブラシ基材を作製
し、以下、実施例3と同様に、基材表面に銅の皮膜を1
0μm形成し、整流子の回転方向に直角な側面の両方の
面の全部の銅を研削して除去した。そして、図4に示す
ようにブラシ1を設置した。
のブラシについて、温度上昇と摩耗率の測定を行った。
また、金属質皮膜を形成したブラシ全体の抵抗率(見か
け抵抗率)についても測定した。
面より整流子との接触面から3mmの深さまで小孔をあ
け、細い熱電対(JIS−0.75級)を挿入し、定格
220V、1kWの電気掃除機用モーターに取り付けて
定格で運転し、その間の温度上昇を測定した。
い供試体ブラシを取り付けたモーターを定格で100時
間運転し、運転後のブラシの摩耗率を測定した。
シ基材の抵抗率は、5×5×30mmの試験片を用い次
の式によって計算し、整数に丸めた。 ρ={(V×A)/(I×L)}×10-3 ここで、ρは抵抗率(μΩ・m)、Vは電圧端子間の電
圧(mV)、Iは試験片に流す電流(A)、Aは試験片
の断面積(m2 )、Lは電圧端子の距離(m)である。
見かけ抵抗率は、試験片を7×11×30mmの寸法と
し、上記ブラシ基材の抵抗率の測定方法に準じた。
厚は、ブラシを切断し、走査型電子顕微鏡(以下、SE
Mと呼ぶ)でブラシ基材と金属との界面から被覆層の上
端部までの厚みを測定した。
す。
耗時に整流子とブラシの摺動面に金属皮膜層がかみこん
で整流子の表面を荒らすとともにブラシの摩耗率が増大
するのを防止できるものであった。
直角な側面の後面側の金属質皮膜が形成されていないた
め、その部分の抵抗率が高くなり、整流子片間の短絡電
流を抑止出来、整流が良く火花の発生が少ないものであ
った。
形成されている比較例2のものに比較して見かけの抵抗
率が大きく、ブラシ温度は高いが、ブラシ後面側の面の
金属質皮膜がなく、抵抗率が高いので、整流子の短絡電
流が抑制されて、整流が良く火花が小さい。また、ブラ
シの前面側の金属質皮膜もないので、ブラシ摩耗時に金
属膜がブラシと整流子の間にかみこんで整流子を荒らす
とともに摩耗が増大するのを防止できるものであった。
滑剤を添加した結果、整流子に潤滑皮膜を形成する作用
が促進され、さらに研摩剤を添加しているので、適正な
潤滑皮膜に調整する作用が強化され、幅広い条件下で良
好な摺動と、低い摩耗率が得られた。
形成されていないため見かけ抵抗が大きく、温度上昇
も、金属質皮膜が形成された実施例1乃至4のブラシに
比べて高くなった。
形成されているため、見かけ抵抗が小さく、ブラシの温
度上昇も小さいものであったが、ブラシが摩耗する際に
金属質皮膜がブラシと整流子の摺動部にかみこんで、整
流子表面を荒らすとともにブラシ摩耗が増大した。ま
た、金属質皮膜がブラシ先端に残存し、整流子片間の短
1が発生した。
が実施例のブラシに比較して非常に小さいので、金属質
皮膜を形成してもその効果が十分に現れなかった。ま
た、基材の抵抗率が小さいので、整流子の短絡電流を抑
止することができず、整流が悪く、ブラシ摩耗が大きか
った。
ブラシの整流子の回転方向に直角な側面の少なくとも一
方側の側面の金属質皮膜が除去されているため、整流子
の回転方向にあわせて、ブラシを設置することで、整流
子の表面を傷つけることなく、安定した整流が得られる
とともに、整流中の火花の発生を抑制できるなど、整流
子の寿命の延命効果が得られる。また、ブラシ基材に固
体潤滑剤と黒鉛粉を最初に配合し、その後、硬化性樹脂
などのバインダーと混合しているため、固体潤滑剤がバ
インダー中に均一に分散されたものである。また、抵抗
率を100μΩ・m以上とし、さらに、ブラシ表面に電
気良導性金属の皮膜を形成しているため、ブラシ温度の
上昇を抑制することが可能となった。このため、高出
力、高速回転にもかかわらず、安定した整流が長期にわ
たり維持できる。また、比較的粗い粒径の研削剤が使用
できるので、研削剤の引っかき効果で制動時のブラシの
通電ポイントが摺動面全体で安定して行われるので、制
動時におけるブレーキ電流が阻害されず電動工具、特に
電機ブレーキ付電動工具にも好適である。
金属である銅の皮膜が形成されている整流子電動機の概
略構成図の斜視図である。
実施形態例の概略構成図の斜視図である。
実施形態例の概略構成図の斜視図である。
実施形態例の概略構成図の斜視図である。
実施形態例の概略構成図の斜視図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 導電性回転体(2)に対して押し当てら
れる電気機械用カーボンブラシ(1)であって、前記カ
ーボンブラシ(1)のカーボンブラシ基材表面に電気良
導性金属の皮膜が形成され、前記導電性回転体(2)の
回転方向に直角な側面(1a,1c)の少なくとも一方
の面の一部若しくは全部が、前記電気良導性金属の皮膜
が形成されていないカーボンブラシ基材が露出する面で
ある電気機械用カーボンブラシ。 - 【請求項2】 前記電気良導性金属の皮膜の表面に耐酸
化膜が形成されている請求項1に記載の電気機械用カー
ボンブラシ。 - 【請求項3】 前記カーボンブラシ基材は、抵抗率が1
00μΩ・m以上である請求項1又は2に記載の電気機
械用カーボンブラシ。 - 【請求項4】 前記カーボンブラシ基材が、固体潤滑剤
と研削剤とを含有している請求項1乃至3のいずれかに
記載の電気機械用カーボンブラシ。
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