JP2006186584A - 到来方向推定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 切換可能な指向性の精度と無関係に到来波の到来方向を推定できる到来方向推定装置を提供する。
【解決手段】 アレーアンテナ10は、そのビームパターンが複数のビームパターンに切換えられ、L個の到来波を受信する。方向推定手段30は、アレーアンテナ10が受信した受信信号に基づいて、アンテナ素子1〜7の素子間結合が反映された相関行列を演算し、その演算した相関行列と、アレーアンテナ10のステアリングベクトルとに基づいてアレーアンテナ10の受信電力スペクトルを演算する。そして、方向推定手段30は、受信電力スペクトルにおいてピークが現れる方向をL個の到来波の到来方向と推定する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、到来波の到来方向を推定する到来方向推定装置に関するものである。
非特許文献1は、電気的に指向性を切換可能なアレーアンテナを用いて到来波の到来方向を推定する到来方向推定方法を開示する。アレーアンテナは、1本の給電素子と、6本の無給電素子とからなり、6本の無給電素子は、給電素子の回りに正六角形に配列される。そして、6本の無給電素子には、可変容量素子であるバラクタダイオードが装荷されており、バラクタダイオードのリアクタンスを変えることによってアレーアンテナの指向性が切換えられる。
非特許文献1に開示された到来方向推定方法は、6本の無給電素子に装荷された6個の可変容量素子のリアクタンスを変えてビームの指向性を0〜360度の範囲において30度ごとに変えながら12個の電波を受信し、その受信した12の電波のうち、振幅が最大となる電波を受信した方向を到来波の到来方向と推定する方法である。
Takashi OHIRA and Koichi GYODA, "Hand-Held Microwave Direction-of-Arrival Finder Based on Varacter-Tuned Analog Aerial Beamforming",Proceedings of APMC 2001, Taipei, Taiwan, R.O.C., 2001, IEEE, p585-588.
しかし、非特許文献1に記載された到来方向推定方法では、0〜360度の範囲において指向性を切換えることができる精度によって到来波の到来方向を推定する精度が制約されるという問題がある。即ち、0〜360度の範囲において指向性を30度毎に0度、30度、60度、90度、120度、150度、180度、210度、240度、270度、300度および330度と切換えた場合、推定された到来波の到来方向の精度は、30度よりも低く、30〜60度の範囲、60度〜90度の範囲、90度〜120度の範囲、120度〜150度の範囲、150度〜180度の範囲、180度〜210度の範囲、210度〜240度の範囲、240度〜270度の範囲、270度〜300度の範囲、300度〜330度の範囲および330度〜0度の範囲の方向から到来する到来波の到来方向を推定することができない。
また、非特許文献1に記載された到来方向推定方法では、振幅が最大となる電波を受信した方向を到来方向と推定するため、推定可能な到来波の数は、1つに限られ、複数の到来波の到来方向を推定することができないという問題がある。
そこで、この発明は、かかる問題を解決するためになされたものであり、その目的は、切換可能な指向性の精度と無関係に到来波の到来方向を推定できる到来方向推定装置を提供することである。
また、この発明の別の目的は、1つ以上の到来波の到来方向を推定可能な到来方向推定装置を提供することである。
この発明によれば、到来方向推定装置は、L(Lは、正の整数)個の到来波の到来方向を推定する到来方向推定装置であって、アレーアンテナと、ビームパターン切換手段と、方向推定手段とを備える。アレーアンテナは、1本の給電素子とM(Mは、2以上の整数)本の無給電素子とからなるM+1本のアンテナ素子を含む。ビームパターン切換手段は、M本の無給電素子に装荷された可変容量素子の少なくとも1つの容量を変化させてアレーアンテナのビームパターンを切換える。方向推定手段は、アレーアンテナのビームパターンが複数のビームパターンに切換えられたときにアレーアンテナが受信する受信信号に基づいて、M+1本のアンテナ素子の素子間結合が反映されたアレーアンテナの受信電力スペクトルを演算し、その演算した受信電力スペクトルに現れるピークの方向をL個の到来波の到来方向と推定する。
好ましくは、複数のビームパターンは、無指向性のビームパターンと、指向性のビームパターンとを含む。
好ましくは、方向推定手段は、受信信号に基づいてM+1本のアンテナ素子の素子間結合が反映され、かつ、L個の到来波の相関を示す相関行列を演算し、その演算した相関行列と、アレーアンテナのステアリングベクトルとに基づいて受信電力スペクトルを演算する。
この発明による到来方向推定装置においては、アレーアンテナのビームパターンが複数のビームパターンに順次切換えられたときにアレーアンテナが受信した受信信号に基づいて、M+1本のアンテナ素子の素子間結合が反映されたアレーアンテナの受信電力スペクトルが演算され、その演算された受信電力スペクトルにおいてピークが現れる方向をL個の到来波の到来方向と推定する。この場合、M+1本のアンテナ素子の素子間結合は、アレーアンテナの指向性を切換える精度と無関係に生じるので、この発明による到来方向推定装置においては、アレーアンテナの指向性を切換える精度に拘束されない受信電力スペクトルに基づいてL個の到来波の到来方向が推定される。
従って、この発明によれば、アレーアンテナの指向性を切換える精度と無関係に到来波の到来方向を推定できる。
また、この発明による到来方向推定装置においては、受信電力スペクトルに現れるピークの角度を到来波の到来方向と推定するので、受信電力スペクトルに現れるピークの数に等しい数の到来波の到来方向を推定できる。即ち、1以上の到来波の到来方向を推定できる。
本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
図1は、この発明の実施の形態による到来方向推定装置の概略図である。図1を参照して、この発明の実施の形態による到来方向推定装置100は、アレーアンテナ10と、ビームパターン切換手段20と、方向推定手段30とを備える。
アレーアンテナ10は、アンテナ素子1〜7と、バラクタダイオード11〜16とを含む。アンテナ素子1〜7は、x軸、y軸およびz軸からなるxyz直交座標におけるz軸に沿ってx−y平面(所定平面)に配置される。
図2は、図1に示すx−y平面におけるアンテナ素子1〜7の平面配置図である。図2を参照して、アンテナ素子2〜7は、アンテナ素子1を中心にして正六角形に配置される。そして、アンテナ素子2〜7の各々とアンテナ素子1との間隔は、約λ/4(λ:アレーアンテナ10によって送受信される電波の波長)であり、アンテナ素子2〜7の配置間隔も、約λ/4である。
再び、図1を参照して、アンテナ素子1は、給電素子であり、アンテナ素子2〜7は、無給電素子である。バラクタダイオード11〜16は、それぞれ、アンテナ素子2〜7と接地ノードとの間に接続される。これによって、無給電素子であるアンテナ素子2〜7には、可変容量素子であるバラクタダイオード11〜16がそれぞれ装荷される。
このように、アレーアンテナ10は、1本の給電素子(アンテナ素子1)と、6本の無給電素子(アンテナ素子2〜7)とからなる7本のアンテナ素子が給電素子を中心にして正六角形に配列された構造からなる。
ビームパターン切換手段20は、バラクタダイオード11〜16に制御電圧セットCVL1〜CVL6を供給し、アレーアンテナ10から放射されるビームパターンを切換える。バラクタダイオード11〜16は、それぞれ、制御電圧CVL1〜CVL6によって容量(リアクタンス値)が変化する。
そして、ビームパターン切換手段20は、バラクタダイオード11〜16におけるリアクタンス値xm1〜xm6からなるリアクタンスセットxが表1に示すように変化するように制御電圧セットCVL1〜CVL6をバラクタダイオード11〜16へ供給する。
Figure 2006186584
リアクタンス値xm1〜xm6の全てが207Ωであるとき(m=0)、アレーアンテナ10は、全方位に感度があるオムニパターン(無指向性のビームパターン)からなるビームパターンBPM0を放射する。また、リアクタンス値xm1〜xm6が、それぞれ、1381Ω、−1107Ω、−1799Ω、−990Ω、−1700Ω、および−540Ωであるとき(m=1)、アレーアンテナ10は、0度の方向DIR1に指向性があるビームパターンBPM1を放射する。なお、給電素子1から無給電素子2への方向を0度の方向とする(図2参照)。
更に、リアクタンス値xm1〜xm6が、それぞれ、−948Ω、1650Ω、−1140Ω、−1654Ω、−908Ω、および−1820Ωであるとき(m=2)、アレーアンテナ10は、60度の方向DIR2に指向性があるビームパターンBPM2を放射する。
更に、リアクタンス値xm1〜xm6が、それぞれ、−1627Ω、−998Ω、1574Ω、−998Ω、−1624Ω、および−928Ωであるとき(m=3)、アレーアンテナ10は、120度の方向DIR3に指向性があるビームパターンBPM3を放射する。
更に、リアクタンス値xm1〜xm6が、それぞれ、−965Ω、−1563Ω、−775Ω、1383Ω、−894Ω、および−1804Ωであるとき(m=4)、アレーアンテナ10は、180度の方向DIR4に指向性があるビームパターンBPM4を放射する。
更に、リアクタンス値xm1〜xm6が、それぞれ、−1631Ω、−918Ω、−1622Ω、−941Ω、1469Ω、および−950Ωであるとき(m=5)、アレーアンテナ10は、240度の方向DIR5に指向性があるビームパターンBPM5を放射する。
更に、リアクタンス値xm1〜xm6が、それぞれ、−832Ω、−1446Ω、−975Ω、−1639Ω、−790Ω、および1269Ωであるとき(m=6)、アレーアンテナ10は、300度の方向DIR6に指向性があるビームパターンBPM6を放射する(図2参照)。
このように、ビームパターン切換手段20は、無給電素子であるアンテナ素子2〜7に装荷されたバラクタダイオード11〜16のリアクタンス値xm1〜xm6を変えることによってアレーアンテナ10から放射されるビームパターンを切換える。
方向推定手段30は、アレーアンテナ10の給電素子であるアンテナ素子1と接続され、アレーアンテナ10のビームパターンが図2に示すビームパターンBPM0〜BPM6に順次切換えられたときの受信信号y(t)(m=0〜6)をアンテナ素子1から受ける。そして、方向推定手段30は、受信信号y(t)に基づいて、後述する方法によって、アレーアンテナ10が到来波を受信するときの受信電力スペクトルを演算し、その演算した受信電力スペクトルにおいてピークが現れる角度(方向)を到来波の到来方向と推定する。
この発明においては、図1に示すx−y平面内における方角を示す方位角を有する到来波を到来方向推定の対象とする。
L(Lは正の整数)個の到来波がアレーアンテナ10に到来している環境を考える。L個の到来波がアレーアンテナ10へ到来する場合、リアクタンスセットx(=xm1〜xm6)で得られる受信信号ベクトル<y>は、次式によって表わされる。
Figure 2006186584
なお、”T”は、転置を表す。また、この明細書においては、表記<X>は、行列XまたはベクトルXを意味する。従って、表記<y>は、式(1)におけるベクトルyを表わす。
方向推定手段30は、受信信号y,y,y,・・・,yを給電素子1から受けると、[y,y,y,・・・,yからなる受信信号ベクトル<y>の相関行列<Ryy>を次式によって演算する。
Figure 2006186584
なお、式(2)における”*”は、複素共役を表し、kは、スナップショット数であり、”H”は、エルミート転置を表す。
そして、方向推定手段30は、次式によってステアリングベクトル<a(θ)>を演算する。
Figure 2006186584
なお、式(3)におけるθは、給電素子1から無給電素子2への方向を0度とする到来波の到来方向であり、φ,・・・,φは、給電素子1から無給電素子2への方向を0度とするM本の無給電素子(アンテナ素子2〜7)の方位角である。そして、到来波の個数をL(Lは正の整数)個とした場合、θは、θ,θ,・・・,θからなる。
その後、方向推定手段30は、式(2)によって演算した相関行列<Ryy>と、式(3)によって演算したステアリングベクトル<a(θ)>とを次式に代入して受信電力スペクトルPBF(θ)を演算する。
Figure 2006186584
なお、受信電力スペクトルPBF(θ)は、規格化された受信電力を表す。
引き続いて、方向推定手段30は、式(4)により演算した受信電力スペクトルPBF(θ)においてピークが現れる角度θをL個の到来波の到来方向と推定する。即ち、方向推定手段30は、次式によってL個の到来波の到来方向を推定する。
Figure 2006186584
図3は、L個の到来波の到来方向を推定する動作を説明するためのフローチャートである。一連の動作が開始されると、ビームパターン切換手段20は、表1に示すリアクタンスセットに従ってバラクタダイオード11〜16に供給する制御電圧セットCLV1〜CLV6を順次切換え、オムニパターン、0度、60度、120度、180度、240度、および300度の方向DIR1〜DIR6に指向性を有するビームパターンをアレーアンテナ10に順次設定する(ステップS1)。
そして、アレーアンテナ10は、ビームパターン切換手段20からの制御に従ってビームパターンBPM0〜BPM6(図2参照)からなるビームを順次放射し、受信信号y,y,y,・・・,yを順次受信するとともに(ステップS2)、その受信した受信信号y,y,y,・・・,yをアンテナ素子1(給電素子)から方向推定手段30へ出力する。
方向推定手段30は、アレーアンテナ10から受けた受信信号y,y,y,・・・,yから受信信号ベクトル<y>=[y,y,y,・・・,yを生成し、その生成した受信信号ベクトル<y>=[y,y,y,・・・,yに基づいて、式(2)により相関行列<Ryy>を演算する(ステップS3)。
そして、方向推定手段30は、式(3)によりステアリングベクトル<a(θ)>を演算し、その演算したステアリングベクトル<a(θ)>と、式(2)により演算した相関行列<Ryy>とを式(4)に代入して受信電力スペクトルPBF(θ)を演算する。(ステップS4)。
その後、方向推定手段30は、式(5)により受信電力スペクトルPBF(θ)においてピークが現れる角度θを検出し、その検出した角度θをL個の到来波の到来方向と推定する(ステップS5)。
これにより、一連の動作が終了する。
このように、方向推定手段30は、アレーアンテナ10のビームパターンが複数のビームパターン(BPM0〜BPM6)に順次切換えられたときにアレーアンテナ10が受信した受信信号ベクトル<y>=[y,y,y,・・・,yに基づいて、L個の到来波の相関を示す相関行列<Ryy>を演算し、その演算した相関行列<Ryy>と、ステアリングベクトル<a(θ)>とに基づいて受信電力スペクトルPBF(θ)を演算してL個の到来波の到来方向を推定する。
受信信号ベクトル<y>=[y,y,y,・・・,yは、次式(6)によって表される。
Figure 2006186584
ただし、行列<W>は、等価ウエイト行列であり、行列<A>は、ステアリング行列であり、ベクトル<u(t)>は、到来信号ベクトルであり、ベクトル<n(t)>は、熱雑音である。なお、ステアリング行列<A>の各要素であるステアリングベクトル<a(θ)>(i=1〜Lであり、Lは、到来波の個数を示す)の各々は、式(3)によって表される。
このように、受信信号ベクトル<y>=[y,y,y,・・・,yは、等価ウエイト行列<W>を用いて表され、等価ウエイト行列<W>は、アンテナ素子1〜7の素子間結合を含むものであるので、受信信号ベクトル<y>=[y,y,y,・・・,yに基づいて演算された受信電力スペクトルPBF(θ)は、アンテナ素子1〜7の素子間結合が反映されたスペクトルになる。即ち、受信電力スペクトルPBF(θ)は、アンテナ素子1〜7が相互に結合しながらアレーアンテナ10によって受信された電波の電力を示すスペクトルになる。そして、アンテナ素子1〜7の素子間結合は、バラクタダイオード11〜16のリアクタンス値xm1〜xm6によって決定され、リアクタンスセットx(=[xm1,xm2,・・・,xm6])がどのようなリアクタンスセットに設定されても、アンテナ素子1〜7の素子間結合は生じる。即ち、アンテナ素子1〜7の素子間結合は、アレーアンテナ10の指向性を切換える精度と無関係に生じる。その結果、受信電力スペクトルPBF(θ)は、アレーアンテナ10の指向性を切換える精度に拘束されないスペクトルになる。
従って、この発明によれば、アレーアンテナ10の指向性を切換える精度と無関係に到来波の到来方向を推定できる。
また、受信電力スペクトルPBF(θ)に現れるピークの角度θを到来波の到来方向と推定するので、受信電力スペクトルPBF(θ)に複数のピークが現れれば、複数の到来波の到来方向を推定できる。つまり、1以上の到来波の到来方向を推定できる。
更に、受信電力スペクトルPBF(θ)は、受信信号ベクトル<y>=[y,y,y,・・・,yに基づいて演算されるので、到来波の到来方向を推定する過程において等価ウエイト行列<W>を演算しなくても到来波の到来方向を推定できる。
なお、式(2)により相関行列<Ryy>を演算することは、受信信号に基づいてM+1本のアンテナ素子の素子間結合が反映され、かつ、L個の到来波の相関を示す相関行列を演算することに相当する。上述したように、受信信号ベクトル<y>=[y,y,y,・・・,yは、アンテナ素子1〜7の素子間結合を含む等価ウエイト行列<W>を用いて表されるからである。
また、図3に示す動作は、実際には、CPU(Central Processing Unit)によって実行される。CPUは、図3に示す各ステップを備えるプログラムをROM(Read Only Memory)から読出し、その読出したプログラムを実行して図3に示すフローチャートに従ってL個の到来波の到来方向を推定する。
図4は、到来方向のエラーと到来方向との関係を示す図である。図4において、縦軸は、到来方向のエラーを表し、横軸は、到来方向を表す。なお、図4は、実験結果を示す。
0〜360度の範囲において、推定された到来方向のエラーは、約±8度の範囲内に入っており、到来方向推定装置100は、アレーアンテナ10の指向性を切換可能な精度(=30度)よりも高い精度で到来波の到来方向を推定できることが解った。
なお、上記においては、式(4)によって演算された受信電力スペクトルPBF(θ)に基づいて、到来波の到来方向を推定すると説明したが、この発明においては、これに限られず、次の方法によって到来波の到来方向を推定してもよい。
方向推定手段30は、式(2)により相関行列<Ryy>を演算した後、相関行列<Ryy>に固有値分解を施し、最大の固有値λが得られるときの固有ベクトルvを次式より求める。
Figure 2006186584
そして、方向推定手段30は、式(3)によりステアリングベクトル<a(θ)>を演算し、その演算したステアリングベクトル<a(θ)>と、式(7)により演算した固有ベクトルvとを次式に代入して受信電力スペクトルPSPECTRALを演算する。
Figure 2006186584
その後、方向推定手段30は、受信電力スペクトルPSPECTRALにおいてピークが現れる角度θを到来波の到来方向と推定する。即ち、方向推定手段30は、次式によって到来波の到来方向と推定する。
Figure 2006186584
受信電力スペクトルPSPECTRALに基づいて、到来波の到来方向を推定する場合、相関行列<Ryy>を演算しなくても到来波の到来方向を推定できる。
上記においては、アレーアンテナ10は、7本のアンテナ素子1〜7を有すると説明したが、この発明においては、これに限らず、アレーアンテナ10は、1本の給電素子と、2本の無給電素子とからなる3本のアンテナ素子を少なくとも備えていればよい。
2本の無給電素子があれば、給電素子を中心にして2本の無給電素子を対称に配置することができ、2本の無給電素子に装荷された2個のバラクタダイオードに供給する制御電圧の電圧値を多段階に制御することによって、0〜360度の範囲において、アレーアンテナ10の指向性を60度ごとに切換え可能である。
従って、アレーアンテナ10は、少なくとも3本のアンテナ素子を備えていればよい。
上記においては、アレーアンテナ10のビームパターンは、オムニパターン、0度、60度、120度、180度、240度、300度の方向に指向性DIR1〜DIR6を有するビームパターンの順に切換えられると、説明したが、この発明においては、ビームパターンを切換える順序は、任意であってもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明は、切換可能な指向性の精度と無関係に到来波の到来方向を推定できる到来方向推定装置に適用される。また、この発明は、1つ以上の到来波の到来方向を推定可能な到来方向推定装置に適用される。
この発明の実施の形態による到来方向推定装置の概略図である。 図1に示すx−y平面におけるアンテナ素子の平面配置図である。 L個の到来波の到来方向を推定する動作を説明するためのフローチャートである。 到来方向のエラーと到来方向との関係を示す図である。
符号の説明
1〜7 アンテナ素子、10 アレーアンテナ、11〜16 バラクタダイオード、20 ビームパターン切換手段、30 方向推定手段、100 到来方向推定装置、BPM0〜BPM6 ビームパターン。

Claims (3)

  1. L(Lは、正の整数)個の到来波の到来方向を推定する到来方向推定装置であって、
    1本の給電素子とM(Mは、2以上の整数)本の無給電素子とからなるM+1本のアンテナ素子を含むアレーアンテナと、
    前記M本の無給電素子に装荷された可変容量素子の少なくとも1つの容量を変化させて前記アレーアンテナのビームパターンを切換えるビームパターン切換手段と、
    前記アレーアンテナのビームパターンが複数のビームパターンに切換えられたときに前記アレーアンテナが受信する受信信号に基づいて、前記M+1本のアンテナ素子の素子間結合が反映された前記アレーアンテナの受信電力スペクトルを演算し、その演算した受信電力スペクトルに現れるピークの方向を前記L個の到来波の到来方向と推定する方向推定手段とを備える到来方向推定装置。
  2. 前記複数のビームパターンは、無指向性のビームパターンと、指向性のビームパターンとを含む、請求項1に記載の到来方向推定装置。
  3. 前記方向推定手段は、前記受信信号に基づいて前記M+1本のアンテナ素子の素子間結合が反映され、かつ、前記L個の到来波の相関を示す相関行列を演算し、その演算した相関行列と、前記アレーアンテナのステアリングベクトルとに基づいて前記受信電力スペクトルを演算する、請求項1または請求項2に記載の到来方向推定装置。
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