JP4556025B2 - 直接波到来方向推定装置 - Google Patents

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この発明は、コヒーレント波の直接波の到来方向を推定する直接波到来方向推定装置に関するものである。
屋内および地下街等の電波がマルチパスを経由して伝搬する環境下では、複数の反射波が様々な方向から到来する。この場合、反射波と直接波とは、位相が異なるだけのコヒーレント波となる。
このようなコヒーレント波からなる反射波および直接波の到来方向を推定する方法として各波の遅延時間を用いる方法が知られている(特許文献1)。この方法は、目的対象物に設置された発信装置から発信された電波を受信し、その受信した電波に基づいて目的対象物の方向、即ち、直接波の到来方向を推定する方法である。
発信装置は、電波をPN符号系列を用いてスペクトラム拡散して発信する。発信装置から発信された電波は、直接伝搬して方向検出装置へ到達し、または障害物によって反射されて方向検出装置へ到達する。従って、方向検出装置は、発信装置からの直接波と反射波とが混在した電波を受信する。
そして、方向検出装置は、受信した受信電波を復調し、その復調した復調信号を連続的に遅延させながら、各復調信号にPN符号系列を乗算する。これによって、復調信号に含まれる直接波に対応する拡散信号成分と、反射波に対応する拡散信号成分とがそれぞれ逆拡散され、複数の復調信号が時系列に配列された受信信号が得られる。
直接波は、発信装置から方向検出装置まで直進するため、遅延時間が最も短く、反射波は、発信装置から方向検出装置までの間で障害物によって反射されて方向検出装置へ到達するため、直接波よりも遅延時間が長い。
従って、時系列に配列された受信信号のうち、最初に現れた信号成分が直接波に対応する成分であり、その次に現れた信号成分が反射波に対応する成分である。
方向検出装置は、時系列に配列された受信信号の各成分の大きさを電圧に変換し、その変換した電圧に基づいてブザー等の音を発する。方向検出装置が目的対象物の方向を向いているとき、直接波の信号成分が最大強度になるので、直接波に対応するブザー音も最大になる。
そこで、方向検出装置の設置方向を各種変更して発信装置からの電波を受信し、ブザー音が最大になる方向検出装置の設置方向を直接波の到来方向と推定する。
このように、従来の直接波の到来方向推定方法は、直接波と反射波との遅延時間の違いを用いる。
特開平11−83970号公報
しかし、特許文献1に記載された到来方向推定方法では、電波をスペクトラム拡散して送信するとともに、受信電波を復調した復調信号をスペクトラム逆拡散して受信信号を得る必要があり、演算が複雑になるという問題がある。
そこで、この発明は、かかる問題を解決するためになされたものであり、その目的は、簡単な演算によりコヒーレント波からなる直接波の到来方向を推定可能な直接波到来方向推定装置を提供することである。
この発明によれば、直接波到来方向推定装置は、アレーアンテナと、第1から第3の推定手段とを備える。アレーアンテナは、複数のアンテナ素子からなる。第1の推定手段は、アレーアンテナが第1の位置に存在するとき、送信源から放射された電波の直接波とL−1(Lは2以上の整数)個の反射波とを含むL個の到来波に対応するL個の第1の到来角を空間平均法を用いて推定し、その推定したL個の第1の到来角を成分とする第1の推定到来角を保持する。第2の推定手段は、アレーアンテナが第1の位置と異なる第2の位置に存在するとき、L個の到来波に対応するL個の第2の到来角を空間平均法を用いて推定し、その推定したL個の第2の到来角を成分とする第2の推定到来角を保持する。第3の推定手段は、第1の推定到来角と第2の推定到来角とを成分ごとに対応付け、各対応付けた第1の到来角と第2の到来角との差分の絶対値を演算してL個の到来角度差を取得し、取得したL個の到来角度差のうち最大の到来角度差が得られたときの第1および第2の到来角をそれぞれ第1および第2の位置における直接波の到来方向と推定する。
好ましくは、第2の推定手段は、L個の到来角度差の全てが基準値よりも小さいとき、アレーアンテナが第2の位置と異なる第3の位置に存在するときのL個の第2の到来角を推定し、その推定したL個の第2の到来角を成分とする第2の推定到来角を保持する。
好ましくは、アレーアンテナは、給電素子と、可変容量素子が装荷された2L−1本の無給電素子と、2L−1本の無給電素子に装荷された可変容量素子の容量を制御する制御回路とを含む。
好ましくは、アレーアンテナは、2L本のアンテナ素子からなる。
この発明による直接波到来方向推定装置においては、2つの位置の各々においてL個の到来波の到来角が推定される。そして、2つの位置において推定されたL個の推定到来角の成分同士の角度差が演算され、その演算されたL個の角度差のうち、最大の角度差が得られるときの到来角が直接波の到来方向と推定される。つまり、この発明においては、各位置に到来する直接波の到来角は、反射波の到来角よりも大きいことを利用して直接波の到来方向が推定される。
従って、この発明によれば、PN符号系列を用いてスペクトラム拡散を演算する必要がなく、簡単な演算によりコヒーレント波からなる直接波の到来方向を推定できる。
本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
[実施の形態1]
図1は、この発明の実施の形態1による到来方向推定装置の概略図である。図1を参照して、実施の形態1による到来方向推定装置100は、アレーアンテナ10と、指向性切換手段20と、方向推定手段30とを備える。
アレーアンテナ10は、アンテナ素子1〜9と、バラクタダイオード11〜18とを含む。アンテナ素子1〜9は、x軸、y軸およびz軸からなるxyz直交座標におけるz軸に沿ってx−y平面(所定平面)に配置される。
図2は、図1に示すx−y平面におけるアンテナ素子1〜9の平面配置図である。図2を参照して、アンテナ素子1〜9は、アンテナ素子5を中心にして正方形に配置される。すなわち、アンテナ素子1〜9は、アンテナ素子5を中心にして2次元矩形対称に配置される。
再び、図1を参照して、アンテナ素子5は、給電素子であり、アンテナ素子1〜4,6〜9は、無給電素子である。バラクタダイオード11〜18は、それぞれ、アンテナ素子1〜4,6〜9と接地ノードとの間に接続される。これによって、無給電素子であるアンテナ素子1〜4,6〜9には、可変容量素子であるバラクタダイオード11〜18がそれぞれ装荷される。
このように、アレーアンテナ10は、1本の給電素子(アンテナ素子5)と、8本の無給電素子(アンテナ素子1〜4,6〜9)とからなる9本のアンテナ素子が給電素子を中心にして2次元矩形対称に配置された構造からなる。
指向性切換手段20は、バラクタダイオード11〜18にそれぞれ制御電圧セットCVL1〜CVL8を供給し、アレーアンテナ10の指向性を切換える。バラクタダイオード11〜18は、それぞれ、制御電圧CVL1〜CVL8によって容量(リアクタンス値)が変化する。指向性切換手段20は、各バラクタダイオード11〜18におけるリアクタンス値が“hi”(最大値)または“lo”(最小値)になるように各制御電圧CVL1〜CVL8の電圧値を決定し、制御電圧セットCVL1〜CVL8をバラクタダイオード11〜18へ供給する。
この場合、指向性切換手段20は、バラクタダイオード11〜18におけるリアクタンス値xm1〜xm8のセットxが表1に示すように変化するように制御電圧セットCVL1〜CVL8をバラクタダイオード11〜18へ供給する。
Figure 0004556025
リアクタンス値xm1〜xm8の全てが“hi”であるとき(m=0)、アレーアンテナ10は、全方位に感度があるオムニパターンに近いパターンからなるビームパターンBPM0を有する。また、リアクタンス値xm1が“lo”であり、リアクタンス値xm2〜xm8が“hi”であるとき(m=1)、アレーアンテナ10は、0度の方向(図1に示すx軸の正方向を0度の方向とする)に指向性があるビームパターンBPM1を有する。
さらに、リアクタンス値xm2が“lo”であり、リアクタンス値xm1,xm3〜xm8が“hi”であるとき(m=2)、アレーアンテナ10は、45度の方向に指向性があるビームパターンBPM2を有する。
以下、同様にして、各リアクタンス値xm3〜xm8が“lo”であり、それ以外のリアクタンス値が“hi”であるとき(m=3〜8)、アレーアンテナ10は、90度、135度、180度、225度、270度および315度の方向に指向性があるビームパターンBPM3〜BPM8を有する(図2参照)。
このように、指向性切換手段20は、無給電素子であるアンテナ素子1〜4,6〜9に装荷されたバラクタダイオード11〜18のリアクタンス値xm1〜xm8を変えることによってアレーアンテナ10の指向性を切換える。
方向推定手段30は、アレーアンテナ10の給電素子であるアンテナ素子5と接続され、アレーアンテナ10のビームパターンが図2に示すビームパターンBPM1〜BPM8に切換えられたときの受信信号y(t)をアンテナ素子5から受ける。そして、方向推定手段30は、受信信号y(t)に基づいて、後述する方法によってアレーアンテナ10に到来するコヒーレント波からなる直接波の到来方向を推定する。
この発明においては、図1に示すx−y平面内における方角を示す方位角を有するコヒーレント波を到来方向推定の対象とする。図3は、方位角の定義を示す図である。
図3を参照して、方位角φは、x−y平面においてx軸の正の方向を0度とする角度と定義される。
L(Lは正の整数)個のコヒーレント波がアレーアンテナ10に到来している環境を考える。L個のコヒーレント波の各々が、方向(φ)(k=1,2,・・・,L)から複素振幅s(t)で到来する場合、リアクタンス値セットx(=xm1〜xm8)で得られる受信信号ベクトル<Y(t)>は、次式によって表わされる。
Figure 0004556025
ただし、<W>は、等価ウェイト行列であり、<a(φ)>は、入射波の到来方向を示すモードベクトルであり、n(t)は、熱雑音であり、Tは、転置を表わす。また、熱雑音n(t)は、平均が0であり、分散がσである。
なお、この明細書においては、表記<A>は、行列AまたはベクトルAを意味する。したがって、表記<W>は、式(1)における行列Wを表わし、表記<a(φ)>は、式(1)におけるベクトルa(φ)を表わす。
方向推定手段30は、指向性切換手段20によってアレーアンテナ10の指向性が順次切換えられたとき、式(1)に示す受信信号ベクトル<Y(t)>をアレーアンテナ10のアンテナ素子5から受信する。そして、方向推定手段30は、受信信号ベクトル<Y(t)>に基づいて、後述する方法によって、L個のコヒーレント波間の相関を示す相関行列<Rxx>を演算する。
この発明においては、空間平均法を用いて相関行列<Rxx>を演算する。図4は、図1に示すアレーアンテナ10におけるサブアレーの概念図である。図4を参照して、アンテナ素子1〜9からなるアレーアンテナ10を平行移動可能な4つのサブアレーSA1〜SA4に分割する。サブアレーSA1は、正方形配置されたアンテナ素子1,2,4,5からなり、サブアレーSA2は、正方形配置されたアンテナ素子2,3,5,6からなり、サブアレーSA3は、正方形配置されたアンテナ素子5,6,8,9からなり、サブアレーSA4は、正方形配置されたアンテナ素子4,5,7,8からなる。したがって、4つのサブアレーSA1〜SA4の各々は、給電素子5を含む4本のアンテナ素子からなり、サブアレーSA1〜SA4は、相互に平行移動可能である。
このように、この発明においては、各サブアレーが給電素子5を含み、かつ、平行移動可能なようにアンテナ素子1〜9を4つのサブアレーSA1〜SA4に分割する。
アンテナ素子1〜9が4つのサブアレーSA1〜SA4に分割されると、4つのサブアレーSA1〜SA4に基づいて、空間平均法を適用して相関行列<Rxx>を演算する。この場合、空間平均法を適用する方法として2つの方法がある。1つ目の方法は、順方向空間平均法であり、2つ目の方法は、順方向/逆方向空間平均法である。以下、この2つの空間平均法を適用して相関行列<Rxx>を演算し、その演算した相関行列<Rxx>に基づいて到来方向を推定する方法について説明する。
[順方向空間平均法を適用する場合]
順方向空間平均法は、各サブアレーSA1〜SA4における部分相関行列を演算して4つのサブアレーSA1〜SA4に対する4つの部分相関行列<Rxx_sub1>〜<Rxx_sub4>を求め、その求めた4つの部分相関行列<Rxx_sub1>〜<Rxx_sub4>を平均して相関行列<Rxx>を求める方法である。
サブアレーSA1の受信信号ベクトルを<Y(t)>とすると、サブアレーSA1は、アンテナ素子1,2,4,5からなるので、受信信号ベクトル<Y(t)>は、次式によって表わされる。
Figure 0004556025
同様にして、サブアレーSA2〜SA4の受信信号ベクトル<Y(t)>〜<Y(t)>は、それぞれ、次の式(3)〜式(5)によって表わされる。
Figure 0004556025
Figure 0004556025
Figure 0004556025
そうすると、サブアレーSA1の部分相関行列<Rxx_sub1>は、次式によって表わされる。
Figure 0004556025
ただし、Hは、エルミート転置を表わす。また、E[・]は、エルゴート性を仮定した時間平均である。
同様にしてサブアレーSA2〜SA4の部分相関行列<Rxx_sub2>〜<Rxx_sub4>は、それぞれ、次の式(7)〜式(9)によって表わされる。
Figure 0004556025
Figure 0004556025
Figure 0004556025
そして、4つの部分相関行列<Rxx_sub1>〜<Rxx_sub4>の平均を演算して次式によって相関行列<Rxx>を求める。
Figure 0004556025
このように、空間平均法を適用することによって、1個のコヒーレント波に縮退した到来波をL個のコヒーレント波に分解できる。
式(6)〜式(9)によって表わされる部分相関行列<Rxx_sub1>〜<Rxx_sub4>は、サブアレーSA1をサブアレーSA2、サブアレーSA3およびサブアレーSA4の順に平行移動させたとき、すなわち、サブアレーSA1を1つの方向(時計回り)に平行移動させたときの部分相関行列である。したがって、サブアレーSA1を1つの方向に平行移動させたときの4つの部分相関行列<Rxx_sub1>〜<Rxx_sub4>の平均を演算することを順方向空間平均法という。
よって、式(10)によって演算される相関行列<Rxx>は、順方向空間平均法を適用して得られた相関行列である。
なお、順方向空間平均法は、サブアレー1を時計回りに平行移動させたときの部分相関行列<Rxx_sub1>〜<Rxx_sub4>を平均する場合のみならず、サブアレー1を反時計回りに平行移動させたときの4つの部分相関行列を平均する場合も含む。すなわち、順方向空間平均法は、サブアレーSA1をサブアレーSA4、サブアレーSA3およびサブアレーSA2の順に平行移動させたときの4つの部分相関行列を演算し、その演算した4つの部分相関行列を平均する場合も含む。
相関行列<Rxx>が演算されると、相関行列<Rxx>に固有値分解を施してMUSIC(MUltiple SIgnal Classification)スペクトラムPMUSIC(φ)を次式によって演算する。
Figure 0004556025
ただし、モードベクトル<asub(φ)>は、[a(φ),・・・,a(φ)]であり、<E>は、相関行列<Rxx>を固有値分解したときの雑音の固有ベクトル[eL+1,・・・,e]である。
[順方向/逆方向空間平均法を適用する場合]
順方向/逆方向空間平均法は、サブアレーSA1をサブアレーSA2、サブアレーSA3およびサブアレーSA4の順に平行移動させたときの4つの部分相関行列<Rxx_sub_f1>〜<Rxx_sub_f4>の平均からなる順方向部分相関行列<Rxx_f>と、サブアレーSA1をサブアレーSA4、サブアレーSA3およびサブアレーSA2の順に平行移動させたときの4つの部分相関行列<Rxx_sub_b1>〜<Rxx_sub_b4>の平均からなる逆方向部分相関行列<Rxx_b>とを演算し、その演算した順方向部分相関行列<Rxx_f>と逆方向部分相関行列<Rxx_b>との平均を演算して相関行列<Rxx>を求める方法である。
4つの部分相関行列<Rxx_sub_f1>〜<Rxx_sub_f4>は、上述した式(6)〜式(9)によって表わされるので、順方向部分相関行列<Rxx_f>は、上述した式(10)によって表わされる。
次に、逆方向部分相関行列<Rxx_b>の求め方について説明する。
アンテナ素子1〜9の全体への逆方向入力ベクトルを<Y(t)>とすると、逆方向入力ベクトル<Y(t)>は、次式によって表わされる。
Figure 0004556025
ただし、*は、複素共役を表わす。また、行列<J>は、次式によって表わされるm次の正方行列である。
Figure 0004556025
式(12)の逆方向入力ベクトル<Y(t)>は、式(1)の受信信号ベクトル<Y(t)>に比べて、各到来信号の位相関係が異なるだけで同類・同形と見なせる。この位相関係を空間平均の位相平均化に利用して逆方向入力ベクトル<Y(t)>による相関行列も空間平均の要素に組み込む。
式(12)に示される逆方向入力ベクトル<Y(t)>をサブアレーSA1〜SA4に分割し、上述した式(6)〜式(9)と同じ方法によって、4つの部分相関行列<Rxx_b_sub1>〜<Rxx_b_sub4>を演算し、その演算した4つの部分相関行列<Rxx_b_sub1>〜<Rxx_b_sub4>を平均して逆方向部分相関行列<Rxx_b>を演算する。
サブアレーSA1の逆方向入力ベクトルを<Yb1(t)>とすると、サブアレーSA1は、アンテナ素子1,2,4,5からなるので、逆方向入力ベクトルを<Yb1(t)>は、次式によって表わされる。
Figure 0004556025
同様にして、サブアレーSA2〜SA4の逆方向入力ベクトル<Yb2(t)>〜<Yb4(t)>は、それぞれ、次の式(15)〜式(17)によって表わされる。
Figure 0004556025
Figure 0004556025
Figure 0004556025
そうすると、サブアレーSA1の部分相関行列<Rxx_b_sub1>は、次式によって表わされる。
Figure 0004556025
同様にしてサブアレーSA2〜SA4の部分相関行列<Rxx_b_sub2>〜<Rxx_b_sub4>は、それぞれ、次の式(19)〜式(21)によって表わされる。
Figure 0004556025
Figure 0004556025
Figure 0004556025
そして、4つの部分相関行列<Rxx_b_sub1>〜<Rxx_b_sub4>の平均を演算して次式によって逆方向部分相関行列<Rxx_b>を求める。
Figure 0004556025
順方向部分相関行列<Rxx_f>=<Rxx>であるので、順方向/逆方向空間平均法を適用した場合の相関行列<Rxx fb>は、次式によって表わされる。
Figure 0004556025
このように、空間平均法を適用することによって、1個のコヒーレント波に縮退した到来波をL個のコヒーレント波に分解できる。
そして、上述した方法によって求めた相関行列<Rxx fb>に固有値分解を施してMUSICスペクトラムを演算することによって、順方向/逆方向空間平均法を適用した場合の到来方向を推定できる。
順方向/逆方向空間平均法を適用することによって、サブアレーSA1をサブアレーSA2、サブアレーSA3およびサブアレーSA4の順に平行移動させ、さらに、サブアレーSA1をサブアレーSA4、サブアレーSA3およびサブアレーSA2の順に平行移動させるので、部分相関行列を演算するサブアレーの数が実質的に増加し、推定可能な到来方向の数を増加させることができる。
上記においては、アレーアンテナ10のアンテナ素子1〜9を、各々が4本のアンテナ素子からなる4つのサブアレーSA1〜SA4に分割して空間平均法を適用する場合について説明したが、他の方法によってアンテナ素子1〜9をサブアレーに分割してもよい。
図5は、直接波の到来方向を推定する原理を説明するための図である。アレーアンテナ10は、測定地点1に設置された場合、発信源Sから直接波WV1を受け、反射波WV2を受ける。反射波WV2は、発信源Sの鏡像点S’からの直接波に相当するので、図5においては、アレーアンテナ10は、鏡像点S’から反射波WV2を直接受信するように図示している。
この場合、アレーアンテナ10は、アレーアンテナ10の法線方向(図1に示すy軸方向)に対して角度θを成す方向から直接波WV1を受け、アレーアンテナ10の法線方向に対して角度θを成す方向から反射波WV2を受ける。
一方、アレーアンテナ10は、測定地点2に設置された場合、アレーアンテナ10の法線方向に対して角度θ’を成す方向から直接波WV1’を受け、アレーアンテナ10の法線方向に対して角度θ’を成す方向から反射波WV2’を受ける。
そして、角度θと角度θ’との角度差Δθ=abs(θ−θ’)は、角度θと角度θ’との角度差Δθ=abs(θ−θ’)よりも必ず大きくなる。これは、反射波WV2,WV2’の発信源である鏡像点S’は、直接波WV1,WV1’の発信源Sよりも必ず遠くに位置し、θ>θ、かつ、θ’>θ’が成立するからである。なお、abs(θ−θ’)は、(θ−θ’)の絶対値を意味する。
そうすると、測定地点1において推定したアレーアンテナ10への到来角度θ,θと、測定地点2において推定したアレーアンテナ10への到来角度θ’,θ’とのそれぞれ対応する角度θ,θ’;θ,θ’の角度差Δθ(=abs(θ−θ’)),Δθ(=abs(θ−θ’))を演算し、その演算した角度差Δθ,Δθのうち、最大の角度差が得られたときの角度θ,θ’がそれぞれ直接波WV1,WV1’の到来角度(=到来方向)となる。
そして、各測定地点1,2における到来角度θ,θ;θ’,θ’は、上述した空間平均法を用いたMUSIC法によって推定される。
従って、この発明においては、方向推定手段30は、上述した空間平均法を用いたMUSIC法によって測定地点1における到来角度θ,θを推定し、その推定した到来角度(θ,θ)を記憶する。
その後、アレーアンテナ10を測定地点1から測定地点2へ移動させる。そして、方向推定手段30は、上述した空間平均法を用いたMUSIC法によって測定地点2における到来角度θ’,θ’を推定し、その推定した到来角度(θ’,θ’)を記憶する。
引き続いて、方向推定手段30は、角度差Δθ(=abs(θ−θ’)),Δθ(=abs(θ−θ’))を演算し、その演算した角度差Δθ,Δθのうち、最大の角度差が得られたときの角度θ,θ’をそれぞれ直接波WV1,WV1’の到来角度(=到来方向)と推定する。
図5においては、直接波と1つの反射波とがアレーアンテナ10に到来する場合について説明したが、直接波と、L−1(Lは正の整数)個の反射波とからなるL個のコヒーレント波がアレーアンテナ10に到来する場合についても、同様にして直接波の各測定地点1,2における到来方向θ,θ’を推定できる。
図6は、直接波の到来方向を推定する動作を説明するためのフローチャートである。一連の動作が開始されると、アレーアンテナ10が測定地点1に設置され、到来方向推定装置100は、上述した空間平均法によるMUSIC法を用いてコヒーレント波に対する到来方向推定を行ない、各々の到来波の方向を{θ,θ,・・・,θ}と推定する(ステップS1)。
その後、アレーアンテナ10を測定地点2へ移動させる。そして、到来方向推定装置100は、同様にして、測定地点2におけるコヒーレント波に対する到来方向を{θ’,θ’,・・・,θ’}と推定する(ステップS2)。
引き続いて、到来方向推定装置100は、測定地点1と測定地点2で推定した到来方向の角度差{Δθ=abs(θ−θ’),Δθ=abs(θ−θ’),・・・,Δθ}をそれぞれ演算する(ステップS3)。
そして、到来方向推定装置100は、演算した各角度差{Δθ,Δθ,・・・,Δθ}が分解能よりも大きいか否かを判定する(ステップS4)。各角度差が分解能よりも大きくないとき、アレーアンテナ10が測定地点2と異なる場所へ変更され(ステップS5)、上述したステップS2〜S4が繰り返し実行される。
一方、ステップS4において、各角度差が分解能よりも大きいと判定されると、到来方向推定装置100は、ステップS3において演算した角度差{Δθ,Δθ,・・・,Δθ}から最大の角度差を抽出し、その抽出した最大の角度差Δθmaxが得られたときの角度θ,θ’(jは1〜Lのいずれか)をそれぞれ測定地点1,2における直接波の到来方向と推定する(ステップS6)。これによって、一連の動作は終了する。
図7は、図6に示すステップS1の詳細な動作を説明するためのフローチャートである。一連の動作が開始されると、指向性切換手段20は、制御電圧セットCVL1〜CVL8をバラクタダイオード11〜18に供給する。そして、アレーアンテナ10は、指向性を0度方向、45度方向、90度方向、135度方向、180度方向、225度方向、270度方向および315度方向に順次切換えてコヒーレント波を受信し(ステップS11)、その受信した受信信号y(t),y(t),・・・をアンテナ素子5から方向推定手段30へ出力する。
方向推定手段30は、アレーアンテナ10から受けた受信信号y(t),y(t),・・・,y(t)を式(1)に代入して受信信号ベクトル<Y(t)>を生成する(ステップS12)。
そして、方向推定手段30は、アレーアンテナ10のアンテナ素子1〜9を平行移動可能な複数のサブアレーSA1〜SA4に分割し、その分割した複数のサブアレーSA1〜SA4における複数の部分相関行列を演算する(ステップS13)。
その後、方向推定手段30は、複数の部分相関行列に空間平均法を適用して相関行列を演算する(ステップS14)。この場合、方向推定手段30は、上述した順方向空間平均法および順方向/逆方向空間平均法のいずれかを適用して相関行列を演算する。
方向推定手段30は、相関行列を演算すると、その演算した相関行列に固有値分解を施してMUSICスペクトラムを演算し、MUSICスペクトラムに基づいてコヒーレント波の到来方向を推定する(ステップS15)。そして、一連の動作は終了する。
上述したように、この発明による到来方向の推定方法は、2つの測定地点の各々において、空間平均法を用いたMUSIC法によって直接波およびn個の反射波のアレーアンテナ10へのL個の到来角度{θ,θ,・・・,θ},{θ’,θ’,・・・,θ’}を推定し、2つの測定地点におけるL個の到来角度{θ,θ,・・・,θ},{θ’,θ’,・・・,θ’}のそれぞれ対応する角度の角度差{Δθ=abs(θ−θ’),Δθ=abs(θ−θ’),・・・,Δθ}を演算し、その演算した角度差のうち最大の角度差が得られたときの角度θ,θ’を直接波の到来角度と推定する。
従って、従来の推定方法のように、スペクトラム拡散方式による複雑な演算を行なわずに直接波の到来方向を推定できる。
なお、測定地点1において図6のステップS1(=図7のステップS11〜ステップS15)に従って到来波の到来角度θ,θ,・・・,θを推定する方向推定手段30は、「第1の推定手段」を構成する。
また、測定地点2において図6のステップS2(=図7のステップS11〜ステップS15)に従って到来波の到来角度θ’,θ’,・・・,θ’を推定する方向推定手段30は、「第2の推定手段」を構成する。
更に、図6のステップS3,S4,S6に従って直接波の到来方向を推定する方向推定手段30は、「第3の推定手段」を構成する。
更に、指向性切換手段20は、無給電素子1〜4,6〜9に装荷された可変容量素子11〜18の容量を制御する「制御回路」を構成する。
更に、
[実施の形態2]
図8は、実施の形態2による到来方向推定装置の概略図である。実施の形態2による到来方向推定装置200は、アレーアンテナ210と、方向推定手段220とを備える。
アレーアンテナ210は、アンテナ素子#1〜#M(Mは、正の整数)からなる。アンテナ素子#1〜#Mは、等間隔dで直線状に配列される。
方向推定手段220は、アレーアンテナ210の入力ベクトル<X(t)>に基づいて、後述する方法によって直接波の到来方向を推定する。
図9は、図8に示すアレーアンテナ210におけるサブアレーの概念図である。サブアレーSBA−1〜SBA−N(N=M−K+1、Kは正の整数)の各々は、K本のアンテナ素子からなる。より具体的には、サブアレーSBA−1は、アンテナ素子#1〜#Kからなり、サブアレーSBA−2は、アンテナ素子#2〜#K+1からなり、以下、同様にして、サブアレーSBA−Nは、アンテナ素子#M−K+1〜#Mからなる。
L個のコヒーレント波がアレーアンテナ210に到来する環境を想定すると、アレーアンテナ210に到来するL個のコヒーレント波の複素振幅<F(t)>は、次式によって表される。
Figure 0004556025
式(24)において、α(iは正の整数)は、第i波の第1波に対する減衰および位相遅れを表す複素定数である。
そして、サブアレーSBA−1の入力ベクトル<X(t)>は、次式によって表される。
Figure 0004556025
但し、ベクトル<N(t)>は、サブアレーSBA−1の内部雑音ベクトルである。この場合、第n(n=1,2,・・・,N)番目のサブアレーSBA−nの入力ベクトル<X(t)>は、次式によって表される。
Figure 0004556025
式(26)の行列<B>は、次式によって表されるL字の対角行列である。
Figure 0004556025
また、式(26)におけるベクトル<N(t)>は、第n番目のサブアレーSBA−nの内部雑音ベクトルである。
従って、第n番目のサブアレーSBA−nの相関行列Rxx は、次式によって表される。
Figure 0004556025
空間平均として一様空間平均法を採用した場合、平均相関行列<Rxx_av>は、次式によって表される。
Figure 0004556025
このように、空間平均法を適用することによって、1個のコヒーレント波に縮退した到来波をL個のコヒーレント波に分解できる。
平均相関行列<Rxx_av>が演算されると、平均相関行列<Rxx_av>から固有ベクトル[e,e,・・・,e]を求め、その求めた固有ベクトル[e,e,・・・,e]のうちの雑音部分空間の正規直交規定ベクトル[eL+1,eL+2,・・・,e]を用いると、MUSICスペクトラムPMU(θ)は、次式によって表される。
Figure 0004556025
そして、MUSICスペクトラムPMU(θ)においてL個のピークが現れる角度θ,θ,・・・,θがL個の到来波の到来角度(=到来方向)になる。
実施の形態2においては、方向推定手段220は、アレーアンテナ210が図5に示す測定地点1に設置された状態で、上述した方法によってMUSICスペクトラムPMU(θ)を演算し、その演算したMUSICスペクトラムPMU(θ)に基づいて直接波WV1および反射波WV2の到来角度θ,θを推定する。
そして、方向推定手段220は、アレーアンテナ210が測定地点2に設置された状態で、上述した方法によってMUSICスペクトラムPMU(θ)’を演算し、その演算したMUSICスペクトラムPMU(θ)’に基づいて直接波WV1’および反射波WV2’の到来角度θ’,θ’を推定する。
その後、方向推定手段220は、実施の形態1における方法と同じ方法によって測定地点1,2における直接波WV1,WV1’の到来方向θ,θ’を推定する。
この場合、方向推定手段220は、図6に示すフローチャートに従って直接波WV1,WV1’の到来角度θ,θ’を推定する。
上述したように、実施の形態1においては、無給電素子1〜4,6〜9に装荷されるバラクタダイオード11〜18の容量を変えることによって指向性を切換え可能なアレーアンテナ10を用いて直接波WV1,WV1’の到来角度θ,θ’を推定することについて説明し、実施の形態2においては、直線状に配列されたM本のアンテナ素子#1〜#Mからなるアレーアンテナ210を用いて直接波WV1,WV1’ の到来角度θ,θ’を推定することについて説明した。
そして、直接波WV1,WV1’の到来角度θ,θ’の推定においては、直接波WV1,WV1’と1つの反射波WV2,WV2’とがアレーアンテナ10,210に到来する場合について説明したが、実際には、2回反射による反射波および3回反射による反射波等が存在し、一般的には、直接波WV1,WV1’と、L−1個の反射波とが互いに完全に相関したL個のコヒーレント波からなる到来波がアレーアンテナ10,210に到来する。
従って、L個のコヒーレント波の各到来角度θ,θ,・・・,θを推定可能なようにアレーアンテナ10,210のアンテナ素子数を決定する必要がある。
アレーアンテナ10,210のアンテナ素子数をM本とし、サブアレーのアンテナ素子数をK本とした場合、各到来角度θ,θ,・・・,θを正確に推定するには、N=M−K+1≧Lが成立する必要がある。つまり、サブアレーの個数Nがコヒーレント波の個数L以上であることが必要である。L個のコヒーレント波を別個独立に受信可能なサブアレーが存在しないとL個のコヒーレント波の到来角度θ,θ,・・・,θを推定できないからである。
また、MUSIC法を適用する場合、K≧L+1が成立する必要がある。従って、この2つの不等式が成立するには、M=N+K−1≧L+K−1≧2Lが成立する必要がある。
その結果、アンテナ素子数Mは、予想される到来波数Lの2倍の素子数が必要である。
そうすると、図1に示すアレーアンテナ10は、一般的には、1本の給電素子と、バラクタダイオードが装荷された2L−1本の無給電素子とからなり、図8に示すアレーアンテナ220は、一般的には、2L本のアンテナ素子からなる。
実施の形態1においては、アレーアンテナ10は、無給電素子1〜4,6〜9を給電素子5の周囲に2次元矩形形状に配置した構成からなると説明したが、この発明においては、これに限らず、アレーアンテナ10は、無給電素子を給電素子の周囲に円形配置した構成からなっていてもよい。
また、実施の形態1,2においては、空間平均法を用いたMUSIC法によって、各測定地点1,2における到来波WV1,WV2;WV1’,WV2’の到来角度θ,θ;θ’,θ’を推定すると説明したが、この発明においては、これに限らず、空間平均法を用いたESPRIT(Estimation of Signal Parameters via Rotational Invariance Techniques)法によって、各測定地点1,2における到来波WV1,WV2;WV1’,WV2’の到来角度θ,θ;θ’,θ’を推定するようにしてもよいし、L個のコヒーレント波の到来角度を正確に推定可能な方法であれば、どのような方法を用いてもよい。
つまり、この発明は、2つの測定地点1,2における到来波WV1〜WVL;WV1’〜WVL’の到来角度θ〜θ;θ’〜θ’を何らかの方法によって推定し、その推定した到来角度θ〜θ;θ’〜θ’に基づいて角度差Δθ=abs(θ−θ’)〜Δθ=abs(θ−θ’)を演算し、角度差Δθ=abs(θ−θ’)〜Δθ=abs(θ−θ’)のうちの最大の角度差Δθ=abs(θ−θ’)が得られたときの到来角度θ,θ’をそれぞれ各測定地点1,2における直接波の到来方向と推定するものであればよい。
なお、測定地点1において図6のステップS1に従って到来波の到来角度θ,θ,・・・,θを推定する方向推定手段220は、「第1の推定手段」を構成する。
また、測定地点2において図6のステップS2に従って到来波の到来角度θ’,θ’,・・・,θ’を推定する方向推定手段220は、「第2の推定手段」を構成する。
更に、図6のステップS3,S4,S6に従って直接波の到来方向を推定する方向推定手段220は、「第3の推定手段」を構成する。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明は、簡単な演算によりコヒーレント波からなる直接波の到来方向を推定可能な直接波到来方向推定装置に適用される。
この発明の実施の形態1による到来方向推定装置の概略図である。 図1に示すx−y平面におけるアンテナ素子の平面配置図である。 方位角の定義を示す図である。 図1に示すアレーアンテナにおけるサブアレーの概念図である。 直接波の到来方向を推定する原理を説明するための図である。 直接波の到来方向を推定する動作を説明するためのフローチャートである。 図6に示すステップS1の詳細な動作を説明するためのフローチャートである。 実施の形態2による到来方向推定装置の概略図である。 図8に示すアレーアンテナにおけるサブアレーの概念図である。
符号の説明
1〜9,#1〜#M アンテナ素子、10,210 アレーアンテナ、11〜18 バラクタダイオード、20 指向性切換手段、30,220 方向推定手段、100,200 到来方向推定装置、BPM0〜BPM8 ビームパターン、SA1〜SA6,SBA−1〜SBA−N サブアレー。

Claims (4)

  1. 複数のアンテナ素子からなるアレーアンテナと、
    前記アレーアンテナが第1の位置に存在するとき、送信源から放射された電波の直接波とL−1(Lは2以上の整数)個の反射波とを含むL個の到来波に対応するL個の第1の到来角を空間平均法を用いて推定し、その推定したL個の第1の到来角を成分とする第1の推定到来角を保持する第1の推定手段と、
    前記アレーアンテナが前記第1の位置と異なる第2の位置に存在するとき、前記L個の到来波に対応するL個の第2の到来角を空間平均法を用いて推定し、その推定したL個の第2の到来角を成分とする第2の推定到来角を保持する第2の推定手段と、
    前記第1の推定到来角と前記第2の推定到来角とを成分ごとに対応付け、各対応付けた第1の到来角と第2の到来角との差分の絶対値を演算してL個の到来角度差を取得し、前記取得したL個の到来角度差のうち最大の到来角度差が得られたときの前記第1および第2の到来角をそれぞれ前記第1および第2の位置における前記直接波の到来方向と推定する第3の推定手段とを備える直接波到来方向推定装置。
  2. 前記第2の推定手段は、前記L個の到来角度差の全てが基準値よりも小さいとき、前記アレーアンテナが前記第2の位置と異なる第3の位置に存在するときの前記L個の第2の到来角を推定し、その推定したL個の第2の到来角を成分とする第2の推定到来角を保持する、請求項1に記載の直接波到来方向推定装置。
  3. 前記アレーアンテナは、
    給電素子と、
    可変容量素子が装荷された2L−1本の無給電素子と、
    前記2L−1本の無給電素子に装荷された可変容量素子の容量を制御する制御回路とを含む、請求項1または請求項2に記載の直接波到来方向推定装置。
  4. 前記アレーアンテナは、2L本のアンテナ素子からなる、請求項1または請求項2に記載の直接波到来方向推定装置。
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