JP5022943B2 - 方向測定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電波の到来方向を測定する装置に係り、特に相関の高い複数の電波の到来方向の中心方向を測定する方向測定装置に関する。
到来する電波が混信している場合、電波の到来方向を測定する技術はMUSIC法など、多くの混信分離可能な方法が提案されている。
到来する電波が混信している場合には、到来電波にマルチパス波が存在している場合がある。マルチパス波とは同一の信号が反射などにより異なる複数の方向から同時に観測点に到来する電波であり、その特徴は各マルチパス波の相関が高いことが挙げられる。
一般的な混信分離可能な方法は、このマルチパス波が存在する場合、それぞれのマルチパス波の方向あるいはマルチパス波の中心的方向を正確に求められない。
また、到来電波を独立成分分析等のブラインド分離などにより信号波形を分離して得られる混合行列、すなわち電波の到来方向に対応したベクトルから構成されるマトリクスを利用して電波の到来方向を測定する方法が提案されている(例えば、特許文献1)。
これによれば、マルチパス波の影響が小さい場合は、その中心的方向が求まるが、影響が大きい場合はMUSIC法と同様に求めることができなくなる。
また、非特許文献1には、アレイアンテナの配列形状がアレイアンテナの一部である部分アレイを平行移動した配列である場合、空間スムージングと呼ばれる技術によってマルチパス波の影響を抑圧する手法が示されている。
しかし、例えばセンサを円形に配列した配列形状のように部分アレイを平行移動しても他の位置の部分アレイと重ならない配列形状には非特許文献1を適用できない。
「アダプティブアンテナ技術」、オーム社、菊間信良、2003年10月 特許第3857204号公報
この点に関しては、仮想的に空間スムージング可能な配列形状に変換するアレイマッピングの手法を用いることも考えられるが、この手法には変換する方向の範囲もあらかじめ指定しなければならないという制約条件があり、また変換誤差が発生するという問題点があった。
また、相関のあるマルチパス波の到来方向が接近し、かつ到来数が多い場合、空間スムージングを用いても電波の到来方向を正確に測定できないという問題点があった。
本発明は上記のような問題点に鑑みてなされたものであり、円形配列のアレイアンテナに適用でき、複数の相関のあるマルチパス波の到来方向が接近している場合にその中心的到来方向を正確に測定できる方向測定装置を提供することを目的とする。
この目的を解決するために、本発明は複数のセンサからの入力信号をサンプリングしてベースバンドデジタル信号を出力する信号サンプリング部と、ベースバンドデジタル信号から信号の発信源の数を判定する混信判定部と、混信判定部が複数の発信源の存在を判定した場合、ベースバンドデジタル信号を混信分離して混合ベクトルの推定値を算出する混信分離部と、混合ベクトルの推定値のセンサ毎の振幅を比較してマルチパス波の有無を判定するマルチパス歪判定部と、マルチパス歪判定部がマルチパス波の存在を判定した場合、混合ベクトルの推定値とステアリングベクトルの共役転置とのアダマール積であるマルチパス歪ベクトルを算出し、マルチパス歪ベクトルの複素平面上での軌跡からマルチパス波の中心的方向を測定する中心的方向推定部と、
を備える方向測定装置を提供する。
本発明によれば、マルチパス波の到来方向が近い場合に正確にマルチパス波の中心的方向を測定できるという効果がある。
以下、本発明による方向測定装置の一実施の形態を、図面を用いて詳細に説明する。なお、各図において同一箇所については同一の符号を付すとともに、重複した説明は省略する。
<構成の説明>
図1は本実施形態の方向測定装置を示す図である。図1に示すように、方向測定装置は、複数の円形配列されたセンサ11から入力した信号をA/D変換してベースバンドデジタル信号を生成する信号サンプリング部12と、ベースバンドデジタル信号に混信があるかないかを判定する混信判定部13と、ベースバンドデジタル信号に混信がある場合、混信分離可能な方法によって混合ベクトルを生成する混信分離部14と、マルチパスの有無を判定するマルチパス歪判定部15と、マルチパスがある場合歪を含んだ混合ベクトルとステアリングベクトルを乗算して得られたマルチパス歪みベクトルの幾何学的特性から方向を判定する中心的方向推定部16と、を備える。
図2はセンサ11の配列を示した図である。図2に示すように、本実施形態においては、中心Oから半径rにて等間隔にセンサ#1からセンサ#KまでK個のセンサが配列されている。
図2には電波の発信源が発信源S1から発信源Smまでm個あるときのi番目の発信源Siについて図示してある。発信源S1から発信源Smまでのそれぞれの発信源から到来する電波間には相関は小さいものとする。
発信源Siからの電波は、例えば電離層などに反射し、異なる方向から複数の経路によりセンサに到来する。このように複数の経路によって到来した、信号に相関の高い電波をマルチパス波と呼ぶ。
本実施形態の方向測定装置はこのマルチパス波の中心となる方向の天頂角θと方位φを求めることを目的とする。以下、天頂角と方位をまとめて方向と呼ぶ。
<動作の説明>
(信号サンプリング部)
信号サンプリング部12は複数の円形配列されたセンサ11から入力した信号をアナログ/ディジタル(A/D)変換してベースバンドデジタル信号を生成する。
信号サンプリング部12は生成したベースバンドデジタル信号を、混信判定部13と混信分離部14に出力する。
(混信判定部)
混信判定部13は発信源の数mを判定する。判定方法には限定はない。本実施形態においてはmがセンサ数kの範囲内で判定されたものとする。
混信判定部13は混信がないと判定した場合、すなわちm=1の場合、受信ベクトルから生成した相関行列から固有値を算出し、その第1固有ベクトルをマルチパス歪判定部15に出力する。
受信ベクトルとは、時刻tの関数であるセンサXnのベースバンドデジタル信号を要素を表し、そのベクトルから構成される行列X(t)を次のように定義する。
X(t)=[X1(t),X2(t),・・・XK(t)]
ただし、MはMの転置行列である。
混信判定部13は混信があると判定した場合、すなわち1<m≦Kの場合、信号源の数mを混信分離部14に出力する。
(混信分離部)
混信分離部14は混信分離可能な方法によって混合ベクトルを生成し、信号数mに応じた数の混合ベクトルをマルチパス歪判定部15に出力する。混信分離可能な方法は、ブラインド分離、例えば独立成分分析を用いることができるが、これに限られるものではない。以下、ブラインド分離の場合について詳細に説明する。
受信ベクトルX(t)は次の(1)式のように表すことができる。
X(t)=V(t)+N(t) ・・・ (1)
ここで、V(t)は複数のマルチパス波が到来している状態を示し、N(t)は各センサの雑音を示す。この雑音は各センサ間において無相関であるとする。
さらに、V(t)、N(t)は次の(2)式乃至(4)式のように表すことができる。
Figure 0005022943
ここで、s(t)は番目の信号、aipはi番目の多重波におけるp番目のマルチパス波に対するモードベクトル、cipは複素振幅を示す。
また、i番目の発信源Siからの電波におけるマルチパス波を結合した状態を仮想的に1波とみなした場合、biはこの仮想波のモードベクトルを示す。
モードベクトルとは、平面波の到来方向に対応した各センサの振幅及び位相分布を表すベクトルを意味する。
Figure 0005022943
とおけば、(1)式、(2)式より、
X(t)=BS(t)+N(t) ・・・ (7)
と表せる。
混信分離部14はこのBを推定する。Bの推定方法は限定がない。本実施形態においては独立成分分析(Independent Component Analysis:(ICA))を用いる。
独立成分分析が成立する条件としては信号間が独立であることが必要である。例えば、時間遅延自己相関が0ではないが相互相関は0又は0に近いとみなせる状態や、振幅確率密度分布が互いに異なり、かつ1波以外はガウス分布ではない状態が挙げられる。
受信ベクトルにおける相関行列Rxxは、信号源数mが正しく推定されるものとし、信号電力を対角成分とする対角行列をΣとすれば以下の(8)式のように表せる。
xx=E[X(t)X(t)]=BΣ+σI ・・・ (8)
信号間に多少でも相関がある場合にはΣは対角成分以外は0にはならないが、ここでは十分に小さく対角行列とみなせるものとする。
ここで、E[ ]は期待値を、添え字Hは共役転置を、σは雑音電力を、Iは単位行列を表すものとする。
次に、有限個のサンプルデータ(スナップショット)からRxxの推定値R xxを得たのち固有値展開する。ここで、信号固有ベクトルをE、信号固有値を対角成分とする対角行列をΛ、雑音固有ベクトルをEn、雑音固有値を対角成分とする対角行列をΛとすれば、次の(9)式のように表せる。
xx=EΛ +EΛ
=E(Λ−σI)E +σI ・・・ (9)
次に、一般的なICAの前処理の手順である白色化(whiteningまたはsphering)を行う。
白色化行列をP、白色化出力をY(t)とおけば、以下の(10)式及び(11)式のように表せる。
P=(Λ−σI)−1/2 ・・・ (10)
Y(t)=PX(t) ・・・ (11)
Y(t)は電力が正規化され、互いに無相関すなわちY(t)Y(t)=Iではあるが、独立性は保障されない。すなわち相互に複数の信号成分を含んでいる可能性があり、波形として分離されていない状態にある。
このY(t)から信号間の統計独立性を根拠に分離ウエイトWを求めることがICAの手法である。ICAのアルゴリズムは多数提案されているが、ここでは対象とする信号に適したアルゴリズムが選択されるものとしてWの活用を考える。
ここで、Bの推定値BはPの疑似逆行列Pを用いて次のように表すことができる。
=P
=E(Λ−σI)−1/2W ・・・ (12)
混信分離部14はこのようにしてBの推定値である混合ベクトルBを算出する。なお、到来波数iが1の場合は分離の必要はないため、第1固有ベクトルをEs1としてB=Es1とすることができる。
混信分離部14は混合ベクトルBをマルチパス歪判定部15に出力する。
(マルチパス歪判定部)
マルチパス歪判定部15は受信ベクトル又は第1固有ベクトルあるいは混合ベクトルBのセンサ11毎の振幅を比較する。マルチパス歪判定部15はこの振幅の偏差hの最大値と最小値とを比較し、この差が所定の閾値を越えた場合、マルチパス波が存在すると判定する。
マルチパス歪判定部15はこの判定結果と第1固有ベクトルあるいは混合ベクトルBを中心的方向推定部16に出力する。
(中心的方向推定部)
中心的方向推定部16はマルチパス波がない場合、及び偏差hが所定の閾値を下回った場合、従来の混信分離可能な方法により電波の到来方向を測定する。
中心的方向推定部16はマルチパス波がある場合、以下に述べる処理により到来する電波の中心的な方向を測定する。
Figure 0005022943
この条件で、(θ,φ)における1次のテイラー展開近似を用いるとbは次の(13)式の様に表現できる。
Figure 0005022943
ここで、a(θ,φ)はθ,φに対応したステアリングベクトルであり、センサkについては次の(*)式のように表せる。
Figure 0005022943
また、
Figure 0005022943
a(θ,φ)のk番目の要素をa、k番目のセンサの位置角をφ、波長をλとすれば、次の(14)式及び(15)式のようになる。
Figure 0005022943
さらに、
Figure 0005022943
とおけば、
Figure 0005022943
(18)式は、bにa(θ,φ、すなわちステアリングベクトルの共役転置を乗算するとκが求まることを意味する。よって、(θ,φ)においてのみκが一意の値を持てばステアリングベクトルのθ、φを変化させてサーチすることにより(θ,φ)を推定することができる。
このため、中心的方向推定部16は混合ベクトルの推定値bとステアリングベクトルの共役転置とのアダマール積を求め、マルチパス歪ベクトルκを算出する。
Figure 0005022943
図3はκの各要素である(16)式が示す点を原点からのベクトルとして示した図である。縦軸は複素数の虚数部分、横軸は複素数の実数部分を表す。図3に示すようにベクトルの軌跡は直線となる。このことを以下に示す。
マルチパス波の状態を固定にすれば変数はセンサの位置を示すφのみとなるため、νはφのみの関数となる。
ここで、
Figure 0005022943
を複素定数c
Figure 0005022943
をφの実数関数d1(φ)とおけば、一つのマルチパス波におけるベクトル要素κ0kは次の(19)式のように表現できる。
κ0k=c+jc(φ) ・・・ (19)
原点から点c1に向かうベクトルocとjocすなわちベクトルocを90度回転したベクトルに実数d1(φ)を乗算したものの加算のベクトルの軌跡は、(19)式が直線を示すベクトル方程式であることから分かるように、直線となる。
よって、1つのマルチパス波に対するκの各要素は複素平面において線分となることが分かる。
次に、2つ以上のマルチパス波をベクトル加算によって合成した場合のマルチパス歪ベクトルの各要素の軌跡は線分、楕円または円となることを示す。
(19)式を2つのマルチパス波の合成κ00kに拡張すると次の(20)式のようになる。
κ00k=c+c+jc(φ)+jc(φ) ・・・ (20)
となる。
図4はベクトルの合成を示す図である。ベクトルcとベクトルcを合成した様子が図示されている。
図5は図3の原点をc+cに移動した図である。移動後の縦軸をy軸、移動後の横軸をx軸とする。このとき、κ00kのx成分、y成分は次の(21)式、(22)式のように表せる。
=−d(φ)γsinζ−d(φ)γsinζ ・・・(21)
=d(φ)γcosζ+d(φ)γcosζ ・・・(22)
これをP個のマルチパス波に拡張すると、次の(23)式、(24)式のように表せる。
Figure 0005022943
、yはkに対して正弦波上の分布を持つ共通のd(φ)に対して、−γsinζとγcosζの異なる重みづけをしており、その加算結果は一般に位相と振幅が異なる1周期の正弦波となる。
このため、xy平面上にκについてプロットすると楕円となる。また、位相が一致する場合は直線となる。
このように、ステアリングベクトルの方向が中心方向と一致した場合のみ(18)式が成立し、κについてxy平面上にプロットした結果が楕円、円、又は直線となる。
次にステアリングベクトルが中心的方向と一致しない場合について説明する。ステアリングベクトルの方向が中心的方向からずれている場合を示すと次の(25)式、(26)式及び(27)式のようになる。
Figure 0005022943
κの要素はξによってそれぞれ位相回転を受ける。この回転はベクトルの要素によって一様ではなく正弦波状の分布となるためプロットの結果は楕円、円、及び直線からずれたものとなる。
従って、κをxy平面上にプロットした結果が、楕円、円、または直線となるかどうかを判定することにより、中心的方向を求めることが可能となる。
次に、κをxy平面上にプロットした結果が楕円、円、または直線となるか否かの判定方法について説明する。この判定方法は幾何学的な方法による。従って、本実施形態はこの方法を限定するものではない。
例えば、本実施形態においては次のような方法を採用することができる。センサ数kが偶数の場合、センサの配置方向から180°ずれた位置に必ずセンサが存在する。このため、マルチパス歪ベクトルκをc+cだけ原点移動したベクトルにおいて180°差の位置関係に対応する要素をペアとしてそれぞれベクトル加算すると楕円、円、直線の分布の場合はゼロベクトルとなる。従って、k/2個のペアのベクトル加算の和がゼロとなる点が求める方向となる。
なお、雑音の影響や(13)式における近似誤差のため、楕円、円、または直線からのずれが発生するが、ペアのベクトル加算の和が最小となる点として求めることにより対応可能である。
これに対してセンサ数Kが奇数の場合は、センサの配置方向から180°ずれた位置にはセンサはない。この場合は補間により180°差の関係を仮想的に作り出すことによって、偶数の場合と同様の処理が可能である。
たとえば、センサ配置として隣り合う位置関係にあるマルチパス歪ベクトルの平均座標を用いる。
図6は中心的方向推定部16の動作のうち、マルチパス波が存在する場合において中心的方向を求める場合のフローチャートである。以下、図6を用いて説明する。
ステップS301において、中心的方向推定部16は混合ベクトルの推定値bを読み込む。ステップS302において、中心的方向推定部16はθとφを初期化する。
Figure 0005022943
ステップS305において、中心的方向推定部16はbの推定値b〜と(θ,φ)に対応するステアリングベクトルとのアダマール積であるマルチパス歪ベクトルκを算出する。
ステップS306において、中心的方向推定部16はκをxy平面上にプロットする。ステップS307において、中心的方向推定部16はプロットされた点が直線、楕円、円のいずれかであるか否かを判定するための評価関数値を計算し、保存する。
ステップS308において、中心的方向推定部16はφが最大方位であるかを判定する。φが最大方位未満であった場合、中心的方向推定部16はステップS304に戻る。φが最大方位と一致した場合にはステップS309に進む。
ステップ309において、中心的方向推定部16はφを初期化し、ステップS310に進む。ステップS309において、中心的方向推定部16はθが最大天頂角であるかを判定する。
θが最大天頂角未満であった場合、中心的方向推定部16はステップ303に戻る。θが最大天頂角と一致した場合ステップS311に進む。
ステップS311において、ステップS307において保存した評価関数値が最も直線、楕円、円のいずれかに近い値を示す(θ,φ)を求め、出力する。
このように、中心的方向推定部16はθとφを順にかえながらκのXY平面上でのプロット図形が楕円、円若しくは直線のいずれかに最も近くなるθとφを求める。
次に、計算機によるシミュレーション結果について説明する。次の条件によりシミュレーションを行った。
1.基本諸元
センサ配置形状: 等間隔円形
センサ数: 9
センサパターン: 無指向性
半径: 1.5波長
雑音:白色ガウス雑音
2.到来方向サーチ特性
信号源数m: 1
マルチパス波数p: 2
第1のマルチパス波の到来方向: θ=70度、φ=90度
第2のマルチパス波の到来方向: θ=60度、φ=94度
マルチパス波間位相差: 160度
マルチパス波間振幅比: 1:1
信号対雑音被: マルチパス波合計電力として30dB
図7は本実施形態によるシミュレーション結果を示す図である。横軸は方位φ(度)、縦軸はレベル(dB)を示す。図7に示すように、92°付近にピーク71があり、第1のマルチパス波と第2のマルチパス波の中心的方向が正確に測定されている。
なお、図7は図6のS307の例に示した180°差の位置関係にあるベクトルペア毎の加算の合計値の逆数をプロットしたものである。
図8は同一の信号条件におけるMUSIC法によるシミュレーション結果を示す図である。横軸は方位φ(度)、縦軸はレベル(dB)を示す。図8に示すように、明確なピークが現れず、中心的方向付近において二つのずれた低いピーク72が現れる。このように、MUSIC法によっては中心的方向が正確に測定できない。
以上述べたように、本実施形態の方向測定装置は、混合ベクトルの推定値とステアリングベクトルとのアダマール積であるマルチパス歪ベクトルを算出し、マルチパス歪ベクトルの複素平面上での軌跡からマルチパス波の中心的方向を測定する中心的方向推定部を備える。
このため、マルチパス波の到来方向が近い場合に正確にマルチパス波の中心的方向を測定できるという効果がある。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
本実施形態の方向測定装置を示す図である。 センサ11の配列を示した図である。 κの各要素である(16)式が示す点を原点からのベクトルとして示した図である。 ベクトルの合成を示す図である。 図3の原点をc+cに移動した図である。 中心的方向推定部16の動作のうち、マルチパス波が存在する場合において中心的方向を求める場合のフローチャートである。 本実施形態によるシミュレーション結果を示す図である。 MUSIC法によるシミュレーション結果を示す図である。
符号の説明
11:センサ、
12:信号サンプリング部、
13:混信判定部、
14:混信分離部、
15:マルチパス歪判定部、
16:中心的方向推定部。

Claims (4)

  1. 複数のセンサからの入力信号をサンプリングしてベースバンドデジタル信号を出力する信号サンプリング部と、
    前記ベースバンドデジタル信号から信号の発信源の数を判定する混信判定部と、
    前記混信判定部が複数の発信源の存在を判定した場合、前記ベースバンドデジタル信号を混信分離して混合ベクトルの推定値を算出する混信分離部と、
    前記混合ベクトルの推定値のセンサ毎の振幅を比較してマルチパス波の有無を判定するマルチパス歪判定部と、
    前記マルチパス歪判定部がマルチパス波の存在を判定した場合、前記混合ベクトルの推定値とステアリングベクトルの共役転置とのアダマール積であるマルチパス歪ベクトルを算出し、前記マルチパス歪ベクトルの複素平面上での軌跡からマルチパス波の中心的方向を測定する中心的方向推定部と、
    を備えることを特徴とする方向測定装置。
  2. 前記中心的方向推定部が、
    前記マルチパス歪ベクトルの複素平面上での軌跡が楕円、円、直線のいずれかに最も近い場合、そのステアリングベクトルに対応する方向を中心的方向と判定することを特徴とする請求項1記載の方向測定装置。
  3. 前記中心的方向推定部が、
    方向を順に変えるたびに、前記混合ベクトルの推定値とその方向に対応するステアリングベクトルとのアダマール積であるマルチパス歪ベクトルを算出し、前記マルチパス歪ベクトルの複素平面上での軌跡が楕円、円、直線のいずれかに最も近い場合、そのステアリングベクトルに対応する方向を中心的方向と判定することを特徴とする請求項1記載の方向測定装置。
  4. 前記中心的方向推定部が、
    前記マルチパス歪ベクトルの複素平面上での軌跡が描く図形の中心座標に原点を移動したとき、180度の位置関係に対応するマルチパス歪ベクトルをペアとして加算し、全てのペアの加算結果の合計が最小となる方向を中心的方向と判定することを特徴とする請求項1記載の方向測定装置。
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