JP2006182882A - シリコーンエマルジョン組成物および離型剤 - Google Patents

シリコーンエマルジョン組成物および離型剤 Download PDF

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Abstract

【課題】 消泡剤が添加されてもなおかつ十分な機械的安定性を有する、優れたシリコーンエマルジョン組成物を提供する。
【解決手段】 (A)平均重合度が5〜1000のオルガノポリシロキサン100重量部、(B)ポリオキシエチレンアルキルエーテル1〜50重量部、(C)アルキル硫酸塩0.1〜20重量部、(D)両性界面活性剤および/または半極性界面活性剤0.1〜20重量部および(E)水を含有するシリコーンエマルジョン組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、離型剤等の用途に好適なシリコーンエマルジョン組成物およびそれを用いた離型剤に係り、さらに詳しくは、消泡剤添加時の機械的安定性を改善したシリコーンエマルジョン組成物およびそれを用いた離型剤に関する。
金属やゴム・プラスチックなどの製品を成形する際の金型用離型剤として使用するため、オルガノポリシロキサンを乳化剤により水中に均一に分散させたシリコーンエマルジョン組成物が種々提案されている。
例えば特許文献1では、ジメチルポリシロキサンの水性エマルジョンにポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸ナトリウムを添加した組成物が、また、特許文献2では、環状ジメチルポリシロキサンと乳化剤と水からなるシリコーンエマルジョン組成物が提案されている。
しかしながら、これらのシリコーンエマルジョン組成物は、機械的安定性に乏しく、機械的剪断力が加わった場合にはそのエマルジョン形態が破壊され易いという欠点があった。すなわち、例えばこれらのシリコーンエマルジョン組成物をアルミニウムダイキャスト成形用離型剤として使用する場合、組成物を数十倍の水で希釈し、この希釈液をギアポンプにより送液して金型内壁に吹き付け、金型内壁表面にオルガノポリシロキサンの油膜を均一に形成させるとともに、余剰の希釈液は回収してギアポンプにより繰り返し送液する方法が一般に採用されているが、この過程でエマルジョン破壊が起こり、金型に均一に塗布することができなくなるという問題があった。また、このように希釈液を循環させて使用する設備においては、エアーの巻き込みによる泡立ちが大きいという問題もあった。
かかる問題を解決するため、ジメチルポリシロキサンと、ポリオキシエチレン高級アルコールエーテルと、ポリオキシエチレン高級アルコールエーテル硫酸塩および水からなるシリコーンエマルジョン組成物(特許文献3)が提案されているが、機械的安定性はいくらか改善されるものの十分ではなく、一方、泡立ちの問題も改善がみられない。
泡立ちの問題を解消するには、一般的にシリコーン系消泡剤を離型液浴に添加する手法や離型エマルジョンにあらかじめ添加しておく方法が用いられる。しかし、消泡剤を用いた場合、消泡効果は得られるものの、エマルジョンの破壊を促進してしまう問題を起こす結果となっていた。このため、エマルジョン自体の安定性を向上させても、消泡剤を併用する設備、特に、上記循環型設備の場合、シリコーン系消泡剤が原因で循環液中にスカムが発生したり、エマルジョンが破壊され油膜の生成や循環ポンプのフィルターを目詰まりさせるという問題がある。
特公昭53−13501号公報 特開昭56−95952号公報 特開平5−295264号公報
上述したように、金型用離型剤に使用するため各種のシリコーンエマルジョン組成物が開発されているが、消泡剤を併用した場合にも、十分な機械的安定性を有するものは未だ得られていない。
本発明はこのような従来の事情に対処してなされたもので、消泡剤が添加されてもなおかつ十分な機械的安定性を有する、優れたシリコーンエマルジョン組成物、およびこれを用いた離型剤を提供することを目的としている。
上記の目的を達成するため、本発明者は鋭意検討した結果、特定の界面活性剤の併用が極めて有効であることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、(A)平均重合度が5〜1000のオルガノポリシロキサン100重量部、(B)ポリオキシエチレンアルキルエーテル1〜50重量部、(C)アルキル硫酸塩0.1〜20重量部、(D)両性界面活性剤および/または半極性界面活性剤0.1〜20重量部および(E)水を含有することを特徴とするシリコーンエマルジョン組成物、およびこれを用いた離型剤である。
本発明のシリコーンエマルジョン組成物は、消泡剤を添加しても機械的安定性に優れたものとなる。
また、本発明の離型剤は、上記のような消泡剤添加に対しても、安定性に優れるシリコーンエマルジョン組成物を含有するので、アルミニウムダイキャスト成型のように消泡剤を泡消しのため随時添加しながら離型剤を循環させて使用する成形技術の用途にも十分適用することができ、品質の良い成型品を安定に製造することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。本発明において使用される(A)成分のオルガノポリシロキサンは、平均重合度が5〜1000、好ましくは30〜300のものであって、基本的に直鎖状のシロキサン骨格を有するものである。若干の分岐を有していてもよいが、分子全体が直鎖状の構造からなるものが好ましい。平均重合度が5未満では、離型剤としての効果が十分でなく、平均重合度が1000を越えると、粘度が大きくなりすぎるために乳化が困難になる。
分子中のケイ素原子に結合する有機基としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、n-ブチル基、イソブチル基、t-ブチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、n-ヘキシル基、n-オクチル基、2-エチルへキシル基、n-デシル基、イソデシル基、n-ドデシル基、イソドデシル基、n-テトラデシル基、n-ヘキサデシル基、n-オクタデシル基等の炭素数1〜24の直鎖または分岐状のアルキル基、;シクロヘキシル基等の炭素数4〜7のシクロアルキル基;ビニル基、アリル基等の炭素数2〜8のアルケニル基;2-フェニルエチル基、2-フェニルプロピル基等の、アリール基がフェニル基または低級アルキル基(炭素数4以下)置換フェニル基で、アルキル基が低級アルキル(炭素数4以下)基であるアラルキル基;フェニル基、トリル基等の低級アルキル基(炭素数4以下)置換フェニル基等のアリール基;およびこれらの基の炭化水素に結合した水素原子がハロゲン原子、シアノ基、アミノ基等で置換された基、例えばクロロメチル基、3,3,3-トリフルオロプロピル基、シアノメチル基、N-(2-アミノエチル)-3-アミノプロピル基、3-アミノプロピル基等が例示される。また、ケイ素原子に結合するその他の基として、アルコキシ基、水酸基、水素原子等を部分的に含んでいてもよい。なかでも、炭素数1〜18の直鎖もしくは分岐状のアルキル基もしくは2-フェニルプロピル基置換フェニル基の単独もしくは2種以上の混合物が好ましい。
本発明のシリコーンエマルジョン組成物を離型剤として使用する場合、1分子中のケイ素原子に結合する有機基の少なくとも50モル%がメチル基であることが離型性の点で好ましい。
(A)成分のオルガノポリシロキサンは、1種を単独で使用してもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
(B)成分のポリオキシエチレンアルキルエーテルは、主として(A)成分のオルガノポリシロキサンを水中に均一に分散させるための成分であり、本発明においては、炭素数8〜24のアルキル基(例えば、エチルヘキシル基、ノニル基、デシル基、イソデシル基、ラウリル基、テトラデシル基、セチル基、ステアリル基等)を有し、かつ、エチレンオキサイドの付加モル数が2〜20であるものが好ましく使用される。(A)成分のオルガノポリシロキサンの含有量が多い場合には、組成物の粘度を低下させる観点から、なかでも炭素数8〜14のアルキル基を有するものが好ましい。これらのポリオキシエチレンアルキルエーテルは、1種を単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
(B)成分のポリオキシエチレンアルキルエーテルの配合量は、(A)成分のオルガノポリシロキサン100重量部に対し、1〜50重量部であり、好ましくは3〜30重量部である。(B)成分のポリオキシエチレンアルキルエーテルの配合量が1重量部未満では、得られるエマルジョン組成物中に(A)成分のオルガノポリシロキサンを良好に分散させることが困難になったり、保存安定性が低下する。また、50重量部を越えると、(A)成分のオルガノポリシロキサンの特性発現を阻害するおそれが生ずる。
(C)成分のアルキル硫酸塩は、組成物に優れた機械的安定性を与えるために必須の成分である。アルキル硫酸塩の具体例としては、炭素数8〜22のアルキル基(例えば、エチルヘキシル基、ノニル基、デシル基、ラウリル基、テトラデシル基、セチル基、ステアリル基等)を有するアルカリ金属硫酸塩、アンモニウム硫酸塩、トリエタノール硫酸塩、アルカリ金属酢酸塩、アンモニウム酢酸塩等が挙げられるが、なかでもナトリウム硫酸塩およびトリエタノール硫酸塩が好ましい。
(C)成分のアルキル硫酸塩の配合量は、(A)成分のオルガノポリシロキサン100重量部に対し、0.1〜20重量部であり、好ましくは0.5〜10重量部である。(C)成分のアルキル硫酸塩の配合量が0.1重量部未満では、機械的安定性を改善する効果が小さく、また、20重量部を越えると、取り扱い難くなるうえ、組成物の粘度が上昇して流動性が悪くなり、離型剤として使用した場合に金型等へ薄く均一に塗布することが困難になる。
(D)成分の両性界面活性剤およびまたは半極性界面活性剤は、組成に消泡剤に対する安定性、特に機械的安定性を付与するための成分である。両性界面活性剤としてはアミドベタイン型両性界面活性剤、アミドスルホベタイン型両性界面活性剤、ベタイン型両性界面活性剤、アミドスルホベタイン型両性界面活性剤、イミダソリニウム型両性界面活性剤が挙げられ、アミドベタイン型両性界面活性剤としては、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アミドスルホベタイン型両性界面活性剤としては、ラウリン酸アミドプロピルヒドロキシスルホベタイン、ベタイン型両性界面活性剤としは、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタインが、スルホベタイン型両性界面活性剤としては、ラウリルヒドロキシスルホベタイン、イミダソリニウム型両性界面活性剤としては、2ウンデシル-N,N,N-(ヒドロキシエチルカルボキシメチル)-2-イミダゾリンナトリウムが例示される。また半極性界面活性剤は、第三アミンオキシド型半極性界面活性剤が挙げられラウリルジメチルアミンオキシド、ラウリン酸アミドプロピルアミンオキシドが例示される。なかでも、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタインおよびラウリン酸アミドプロピルアミンオキシドが望ましい。
両性界面活性剤としては、特に、下記一般式(II)〜(VI)で表される化合物からなる群より選ばれる1種または2種以上が好ましく用いられる。
一般式(II)
Figure 2006182882
で表されるアミドベタイン型両性界面活性剤。
一般式(III)
Figure 2006182882
で表されるアミドスルホベタイン型両性界面活性剤。
一般式(IV)
Figure 2006182882
で表されるベタイン型両性界面活性剤。
一般式(V)
Figure 2006182882
で表されるスルホベタイン型両性界面活性剤。
一般式(VI)
Figure 2006182882
で表されるイミダゾリニウム型両性界面活性剤。
なお、上記一般式(II)〜(VI)中、R7は炭素原子数9〜21のアルキル基またはアルケニル基を表し、上記炭素原子数は、より好ましくは1〜17であり、最も好ましくは11〜13である。炭素原子数が9未満では親水性が強すぎ複合体を形成し難く、一方、炭素原子数が21を超えると水への溶解性が悪くなり、複合体を形成し難い。
8、R9は、それぞれ独立に炭素原子数10〜18のアルキル基またはアルケニル基を表し、pは2〜4の整数を、qは0〜3の整数を表し、sは1または2の整数を表す。
ここで、上記一般式(II)で表されるアミドベタイン型両性界面活性剤としては、例えばヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン等が挙げられ、「レボン2000」(三洋化成(株)製)、「アノンBDF」(日本油脂(株)製)等が市販品として例示される。
上記一般式(III)で表されるアミドスルホベタイン型両性界面活性剤としては、「ロンザイン−CS」(ロンザ(株)製)、「ミラタインCBS」(ミラノール(株)製)等が市販品として例示される。
上記一般式(IV)で表されるベタイン型両性界面活性剤としては、例えばラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン等が挙げられ、「アノンBL](日本油脂(株)製)、「デハイントンAB−30」(ヘンケル(株)製)等が市販品として例示される。
上記一般式(V)で表されるスルホベタイン型両性界面活性剤としては、「ロンザイン−12CS」(ロンザ(株)製)等が市販品として例示される。
さらに、上記一般式(VI)で表されるイミダゾリニウム型両性界面活性剤としては、例えば2−ウンデシル−N,N,N−(ヒドロキシエチルカルボキシメチル)−2−イミダゾリンナトリウム等が挙げられ、「オバゾリン662−N」(東邦化学(株)製)、「アノンGLM」(日本油脂(株)製)等が市販品として例示される。
本発明で用いられる半極性界面活性剤としては、特に下記一般式(VII)
Figure 2006182882
(式中、R9は炭素原子数10〜18のアルキル基またはアルケニル基を表す)で表される第三級アミンオキシド型半極性界面活性剤が最も好適に用いられる。
上記一般式(VII)で表される第三級アミンオキシド型半極性界面活性剤としては、例えばラウリルジメチルアミンオキシド、ラウリン酸アミドプロピルジメチルアミンオキシド等が挙げられ、「ユニセーフA−LM](日本油脂(株)製)、「マックアミンLAO」(Mclntyre(株)製)等が市販品として例示される。
(D)成分の両性界面活性剤およびまたは半極性界面活性剤の配合量は、(A)成分のオルガノポリシロキサン100重量部に対し、0.1〜20重量部であり、好ましくは0.5〜10重量部である。(D)成分の両性界面活性剤およびまたは半極性界面活性剤の配合量が、0.1重量部未満では、消泡剤が添加された溶液において機械的安定性を改善する効果が小さく、また、20重量部を越えると、取り扱い難くなるうえ、組成物の粘度が上昇して流動性が悪くなり、離型剤として使用した場合に金型等へ薄く均一に塗布することが困難になる。
本発明においては、分散媒として(E)成分の水を配合する。これは、(A)成分のオルガノポリシロキサンやその他の成分を分散または溶解することによって、均一なエマルジョン組成物を得るためのものである。
この(E)成分の水の配合量は、(A)成分のオルガノポリシロキサンの含有量が組成物全体の0.5〜60重量%となる範囲が好ましく、前記範囲より少ない場合には、疎水性油である(A)成分のオルガノポリシロキサンの量が多すぎてエマルジョンがW/O型からO/W型へ転相せず、水が連続層とならない場合があり、また、たとえ転相した場合であっても、取り扱いが困難になるうえ、組成物の粘度が上昇して流動性が悪くなり、離型剤として使用した場合に金型等へ薄く均一に塗布することが困難になる。一方、水の配合量が前記範囲より多くなると、(A)成分のオルガノポリシロキサンの濃度が低すぎるために、離型剤として使用した場合に金型等への塗布効率が低下する。
本発明のシリコーンエマルジョン組成物には、上記(A)〜(E)成分の他、この種のシリコーンエマルジョン組成物に通常配合される成分、例えば防腐剤;防黴剤;防錆剤;着色剤;鉱物油;パルミチン酸、ステアリン酸等の高級脂肪酸;増粘剤;アルミニウム粉末、黒鉛等の無機粉末等を、本発明の効果を阻害しない範囲で適宜配合することができる。
本発明のシリコーンエマルジョン組成物は、上記各成分を、ホモミキサー、コロイドミル、ラインミキサー、ホモジナイザー等の乳化機を用いて乳化することにより製造することができる。
本発明のシリコーンエマルジョン組成物は、機械的安定性、特に消泡剤が添加された場合の機械的安定性に優れており、また、金型等に塗布した場合に離型後の成形品に付着残留することがほとんどないため、そのままで、あるいは水で希釈して金型用離型剤として有効に使用されるが、その他、電線の芯線の引抜きやアイロン掛けの際の潤滑剤、ゴム・プラスチック製品あるいは家具などの艶出剤、繊維に撥水性や柔軟性などを付与するための繊維処理剤、塗料成分、化粧料成分、医薬品成分などの用途にも適宜使用することができる。なお、適用できる製品の形態としては、固形状、ゲル状、液状、ペースト状のものが例示される。
本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、以下の記載において「部」及び「%」はそれぞれ「重量部」及び「重量%」を意味し、また、粘度は25℃における測定値である。
実施例1
下記式で表されるオルガノポリシロキサン(粘度700mPa、シリコーンオイルAと表記)51.5部に、ポリオキシエチレン(3)デシルエーテル1.6部、ポリオキシエチレン(15)デシルエーテル3.2部及び水5.5部を添加し均一に混合した後、コロイドミル乳化器を用いて乳化し、さらにポリオキシエチレン(2)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム27%aq. 1.1部、ラウリル硫酸トリエタノールアミン40%aq. 5部、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチル酢酸ベタイン30%aq. 5部及び水37.1部を添加し均一に混合して、シリコーンエマルジョン組成物を得た。
実施例2
下記式で表されるオルガノポリシロキサン(粘度1500mPa、シリコーンオイルBと表記)51.5部に、ポリオキシエチレン(3)デシルエーテル1.6部、ポリオキシエチレン(15)デシルエーテル3.2部及び水5.5部を添加し均一に混合した後、コロイドミル乳化器を用いて乳化し、さらにポリオキシエチレン(2)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム27%aq. 1.1部、ラウリル硫酸トリエタノールアミン40%aq. 5部、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチル酢酸ベタイン30%aq. 5部及び水37.1部を添加し均一に混合して、シリコーンエマルジョン組成物を得た。
Figure 2006182882
Figure 2006182882
以下、実施例3〜8及び、比較例1〜12のシリコーンエマルジョン組成物も同様にして調製した。シリコーンエマルジョン組成物の詳しい組成は表2〜4に記載する。
実施例1及び2のシリコーンエマルジョン組成物に関して、一般特性を調べた。また防錆性、ペインタブル性、離型性は下記方法により評価した。結果を表1に示す。
・防錆性
150mlのガラス瓶にシリコーンエマルジョン組成物を130ml入れ、長さ3cm、直径2.5mmの軟鉄製の釘3本を沈め、50℃オーブンに48時間静置し、次のように防錆性をチェックした。
○:全く錆びの発生無し。
△:部分的に錆びの発生がやや認められる。
×:ほぼ全面に錆びの発生があり、錆びの沈降もある。
・ペインタブル性
シリコーンエマルジョン組成物を、水で50倍に希釈し、簡易型スプレーガンを用いてクレーコート紙に均一に吹き付け、室温で乾燥後、油性の太書き用マジックインキで定規を使って等間隔で紙を引き、線のかすれた具合いを、次のように判定した。
○:線のかすれは全く無く均一にマジックインキが付着している。
△:部分的に僅かに線のかすれがあり、やや不均一なマジックインキの付着となっている。
×:マジックインキのかすれが大。
・離型性
内径5cm×5cm、深さ5mmであり、底を鏡面仕上した金型に、水で5倍希釈したシリコーンエマルジョン組成物を吹き付け、約350℃に予熱し、電気炉で約750℃で熔融させたアルミニウムの湯を該金型に注ぎ込み、除冷後、金型からアルミニウム片を引きはがし、はがれ程度で離型性を評価した。
○:型汚れ性良好
△:やや型汚れ性が悪い
×:型離れが困難
Figure 2006182882
また全ての実施例、比較例について下記に示す方法により機械安定性を評価した。
・機械安定性
シリコーンエマルジョン組成物を有効成分濃度が1.0%になるように水で希釈し、次いで、この希釈液300gを500mlビーカーに入れ、ホモミキサーを用い8000rpmの回転速度で10分間撹拌した。その間、希釈液の泡立ちに伴い、ジーイー東芝シリコーン(株)製消泡剤TSA772(下記式で表されるシリコーンオイルC、シリコーンオイルD及び二酸化珪素粉をベースとする有効成分25%のシリコーンエマルジョン)もしくはTSA732(ポリジメチルシロキサン及び二酸化珪素粉をベースとする有効成分25%のシリコーンエマルジョン)を添加し(添加量:市水で2倍に希釈した液を希釈液300gに対して40ppmもしくは80ppm量)、泡消しを行った。その後、希釈液表面の泡が完全に消えるまでビーカーを静置し、泡が消えた時点のエマルジョンの状態を目視にて測定し、以下に示す判断基準により評価した。
Figure 2006182882
Figure 2006182882
(評価基準)
5:エマルジョン表面に干渉膜やオイル浮きが全く認められなかった。
4:エマルジョン表面に僅かな干渉膜もしくは僅かなオイルスポットが発生していた。
3:エマルジョン表面一部に干渉膜もしくはオイルスポットが発生していた。
2:エマルジョン表面全体に干渉膜が発生し、表面大半に顕著なオイルスポットが発生していた。
1:エマルジョン表面全体にオイルが浮遊していた。
機械安定性試験の結果をシリコーンエマルジョン組成物の組成とともに表2〜4に示す。
Figure 2006182882
Figure 2006182882
Figure 2006182882
表から明らかなように各実施例のシリコーンエマルジョン組成物は消泡剤添加に対して優れた機械安定性を示す事が分かった。

Claims (6)

  1. (A)平均重合度が5〜1000のオルガノポリシロキサン100重量部、(B)ポリオキシエチレンアルキルエーテル1〜50重量部、(C)アルキル硫酸塩0.1〜20重量部、(D)両性界面活性剤および/または半極性界面活性剤0.1〜20重量部および(E)水を含有することを特徴とするシリコーンエマルジョン組成物。
  2. (C)成分のアルキル硫酸塩が、ラウリル硫酸ナトリウムおよび/またはアルキル硫酸トリエタノール塩であることを特徴とする請求項1記載のシリコーンエマルジョン組成物。
  3. (D)成分の両性界面活性剤が、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタインであることを特徴とする請求項1または2記載のシリコーンエマルジョン組成物。
  4. (D)成分の半極性界面活性剤が、ラウリン酸アミドプロピルジメチルアミンオキシドであることを特徴とする請求項1または2記載のシリコーンエマルジョン組成物。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項記載のシリコーンエマルジョン組成物を含有することを特徴とする離型剤。
  6. 請求項1乃至4のいずれか1項記載のシリコーンエマルジョン組成物を含有することを特徴とするアルミニウムダイキャスト成型用離型剤。
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