JP2006178149A - 液晶配向膜用ワニス組成物および液晶表示素子 - Google Patents

液晶配向膜用ワニス組成物および液晶表示素子 Download PDF

Info

Publication number
JP2006178149A
JP2006178149A JP2004370757A JP2004370757A JP2006178149A JP 2006178149 A JP2006178149 A JP 2006178149A JP 2004370757 A JP2004370757 A JP 2004370757A JP 2004370757 A JP2004370757 A JP 2004370757A JP 2006178149 A JP2006178149 A JP 2006178149A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid crystal
polymer
formula
varnish composition
alkyl
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2004370757A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4604707B2 (ja
Inventor
Daisuke Fujima
大亮 藤馬
Norihisa Tamura
典央 田村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JNC Corp
JNC Petrochemical Corp
Original Assignee
Chisso Petrochemical Corp
Chisso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Chisso Petrochemical Corp, Chisso Corp filed Critical Chisso Petrochemical Corp
Priority to JP2004370757A priority Critical patent/JP4604707B2/ja
Publication of JP2006178149A publication Critical patent/JP2006178149A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4604707B2 publication Critical patent/JP4604707B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Liquid Crystal (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Abstract

【課題】従来のポリイミド系配向膜では、脱水閉環工程においてポリアミック酸が完全にはポリイミドとならないことがあり、VHRが低下したり、焼き付きが発生する場合があった。そのことが原因で要求される特性が得られないという欠点を有していた。本発明は、VHRが高く、焼き付きが起こりにくい垂直配向モ−ドの液晶表示素子、液晶表示素子にこの特性を与える配向膜、およびこの配向膜を形成するためのワニス組成物提供することを目的とする。
【解決手段】式(1)で表される基を側鎖に有する重合体の少なくとも1種を含有するワニス組成物。式(1)において、T〜Tは単結合、1,4−フェニレン、1,4−シクロヘキシレンまたは1,4−ピペリジンであり、A〜Aは単結合または炭素数1〜5のアルキレンであり、そしてRは水素または炭素数1〜50の1価の有機基である。

Figure 2006178149

【選択図】なし

Description

本発明は、垂直配向モード用の液晶配向膜を形成させるための新規なワニス組成物、その原料である重合体、およびこのワニス組成物を用いて形成される液晶配向膜を含有する液晶表示素子に関する。
近年、液晶表示素子の表示品位向上を目的に、TN−TFT(twisted nematic - thin film transistor)、IPS(in - plane switching)、VA(vertically align)等の表示モードが開発されてきている。中でも電圧未印可時に液晶を垂直配向させたVAモードは、視野角が広く、高速応答に優れているという点から、液晶テレビ等の動画表示用表示素子の主流となっている。このようなVAモード用液晶配向膜には下記に挙げる効果が要求される。
(1)基板表面に対し液晶分子に90度程度のプレチルト角を付与すること。
(2)液晶表示素子に高い電圧保持率(Voltage Holding Ratio:VHR)を与えること。
(3)液晶表示素子に任意の画像を長時間表示させた後、別の画像に変えたときに、前の画像が残像として残る「焼き付き」と呼ばれる現象が起きにくいこと。
(4)液晶表示素子に同時に用いられる他の材料からの影響を受けにくいこと。
(5)プレチルト角、VHRおよび焼き付き等の性能が製造工程における条件で劣化しないこと。
これらの要求を満たすために、配向膜には従来からポリアミック酸を脱水閉環して得られるポリイミドが用いられてきた。
従来のポリイミド配向膜は、通常以下の手順により形成される。
(1)ポリアミック酸を含む溶液を、スピナー法や印刷法等により電極付ガラス基板に塗布する。
(2)基板を加熱してポリアミック酸を脱水閉環することによりポリイミドの薄膜を形成させる。
(3)成膜した基板を、2枚貼り合わすことによりセルを組み立て、このセルの内部(2つの基板の間)を減圧してから液晶に浸して、開口部からセル中に液晶を吸い込ませる。
この工程では、最近、液晶の注入時間を短縮して生産性を向上させるため、「滴下注入」と呼ばれる方法が行なわれ始めている。これは、基板上の配向膜の上に液晶を直接滴下し、その後、基板を貼り合わせて液晶表示素子を作製する方法である。
しかしながら、上記のような配向膜では上記(2)の工程において、ポリアミック酸が完全にはポリイミドとならないことがあり、VHRが低下したり、焼き付きが発生する場合があった。そのことが原因で要求される特性が得られないという欠点を有していた。
この欠点を克服するため、式(10)で表される構成単位を有する可溶性ポリイミドを配向膜材料として用いる方法がある(特許文献1〜3を参照)。しかしながら、VAモード用配向膜のための長い側鎖を有するポリイミドには、溶剤への溶解性が著しく低いという問題があった。
Figure 2006178149
式(10)において、Rはテトラカルボン酸の残基であり、そしてRはジアミンの残基である。
特開2003−015135公報 特開2003−295194公報 特許第3289271号
本発明は、VHRが高く、焼き付きが起こりにくい垂直配向モ−ドの液晶表示素子、液晶表示素子にこの特性を与える配向膜、およびこの配向膜を形成するための重合体を提供することを目的とする。
本発明者等は、特定の重合体を含むワニスを用いて形成した配向膜が、液晶に垂直配向を与え、VHRが高く、さらに焼き付きが発生しにくいことを見出した。そして、この配向膜を含む液晶表示素子は、前記特性が製造条件により劣化し難い優れた特性を有することを見出し、本発明を完成させた。本発明は以下の構成を有する。
[1] 式(1)で表される基を側鎖に有する重合体の少なくとも1種を含有するワニス組成物:

Figure 2006178149
ここに、T、T、TおよびTはそれぞれ独立して単結合、1,4−フェニレン、1,4−シクロヘキシレンまたはピペリジン−1,4−ジイルであり;A、AおよびAはそれぞれ独立して単結合または炭素数1〜5のアルキレンであり、このアルキレンの任意の−CH-は、−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−または−NH−で置き換えられてもよく;そして、Rは水素または炭素数1〜50の1価の有機基である。
[2] マレイミド重合体、ポリエーテルまたはポリエステルであって式(1)で表される基を側鎖に有する重合体の少なくとも1種を含有するワニス組成物:

Figure 2006178149
ここに、T、T、TおよびTはそれぞれ独立して単結合、1,4−フェニレン、1,4−シクロヘキシレンまたはピペリジン−1,4−ジイルであり;A、AおよびAはそれぞれ独立して単結合または炭素数1〜5のアルキレンであり、このアルキレンの任意の−CH-は、−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−または−NH−で置き換えられてもよく;そして、Rは水素、炭素数1〜20のアルキル、または縮合多環式構造を有する1価の基であり、このアルキル中の隣り合わない任意の−CH−は−O−で置き換えられてもよい。
[3] 式(1)で表される基を側鎖に有する重合体が式(2)で表される構成単位を有する重合体である、[2]項に記載のワニス組成物:

Figure 2006178149
ここに、Rは水素またはアリールであり、このアリールの任意の水素は炭素数1〜3のアルキルまたは炭素数1〜3のアルコキシで置き換えられてもよく;nは0〜10の整数であり;そしてRは式(1)で表される基である:

Figure 2006178149
ここに、T、T、TおよびTはそれぞれ独立して単結合、1,4−フェニレン、1,4−シクロヘキシレンまたはピペリジン−1,4−ジイルであり;A、AおよびAはそれぞれ独立して単結合または炭素数1〜5のアルキレンであり、このアルキレンの任意の−CH-は、−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−または−NH−で置き換えられてもよく;そして、Rは水素、炭素数1〜20のアルキル、または縮合多環式構造を有する1価の基であり、このアルキル中の隣り合わない任意の−CH−は−O−で置き換えられてもよい。
[4] nが1〜6の整数であり;Rが水素またはフェニルであり;そして、Rが炭素数3〜20のアルキル、または縮合多環式構造を有する1価の基であり、このアルキル中の隣り合わない任意の−CH−は−O−で置き換えられてもよい、[3]項に記載のワニス組成物。
[5] TおよびTが1,4−フェニレンであり、そしてAがメチレンである、[3]項に記載のワニス組成物。
[6] Rが炭素数3〜10のアルキルである、[4]項に記載のワニス組成物。
[7] Rが縮合多環式構造を有する1価の基である、[4]項に記載のワニス組成物。
[8] Rが式(3)で表される基である、[4]項に記載のワニス組成物:

Figure 2006178149
[9] Rが式(4)で表される基である、[4]項に記載のワニス組成物:

Figure 2006178149
[10] 他の重合体であって、薄膜にしたときの表面エネルギーが[2]項に記載の式(1)で表される基を側鎖に有する重合体を薄膜にしたときの表面エネルギーよりも大きな重合体をさらに含有する、[2]〜[9]のいずれか1項に記載のワニス組成物。
[11] 他の重合体がポリアミック酸または可溶性ポリイミドである、[10]項に記載のワニス組成物。
[12] [1]〜[11]のいずれか1項に記載のワニス組成物を用いて形成される液晶配向膜。
[13] [12]項に記載の液晶配向膜を含む液晶表示素子。
[14] 式(5)で表される構成単位を有する重合体:

Figure 2006178149
ここに、Rは水素またはフェニルであり;nは0〜10の整数であり;そしてRは式(6)で表される基である:

Figure 2006178149
ここに、TおよびTは独立して単結合、1,4−フェニレン、1,4−シクロヘキシレンまたはピペリジン−1,4−ジイルであり;AおよびAは独立して単結合または炭素数1〜5のアルキレンであり、このアルキレンの任意の−CH-は、−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−もしくは−NH−で置き換えられていてもよく;そして、Rは水素、炭素数1〜20のアルキル、または縮合多環式構造を有する1価の基であり、このアルキル中の隣り合わない任意の−CH−は−O−で置き換えられてもよい。
[15] Rが炭素数3〜10のアルキルである、[14]項に記載の重合体。
[16] Rが縮合多環式構造を有する1価の基である、[14]項に記載の重合体。
[17] Rが式(3)で表される基である、[14]項に記載の重合体。

Figure 2006178149
[18] Rが式(4)で表される基である、[14]項に記載の重合体。

Figure 2006178149
本発明のワニス組成物を用いて形成される垂直配向モード用液晶配向膜は、安定した垂直配向性、高いVHRおよび焼き付きを起こさないこと等の優れた性能を液晶表示素子に付与することができる。そして、これらの性能は製造プロセスにより劣化することが少ないため、歩留まり良く表示素子を製造することができる。従って、本発明により安価で高品質な液晶表示素子を提供することが可能となった。
本発明で用いる用語について説明する。「任意の」は、位置だけでなく個数についても任意であることを示す。そして、例えば、任意のAがB、CまたはDで置き換えられてもよいというような表現は、1つのAがB、CおよびDのどれかで置き換えられる場合および複数のAのどれもがB、CおよびDのどれかで置き換えられる場合に加えて、複数のAがB、CおよびDの2種以上で置き換えられる場合をも含むことを意味する。複数のAがB、CおよびDの2種以上で置き換えられる場合の例は、1つのAがBで置き換えられ、もう1つのAがCまたはDで置き換えられる場合である。なお、本発明においては、連続する2つの−CH−が−O−または−S−で置き換えられて、−O−O−、−O−S−または−S−S−になることは好ましくない。特に断らずにアルキルと記述するときは、直鎖アルキルと分岐アルキルのどちらであってもよいことを意味する。アルキレンについても同様である。例えば、ブチルはn−ブチル、2−メチルプロピルおよび1,1−ジメチルエチルのいずれであってもよい。
液晶を垂直配向させるためには、ワニス組成物に用いられる重合体がかさ高で疎水性を示す大きな側鎖を有することが好ましい。即ち、本発明のワニス組成物は、式(1)で表される基を側鎖に有する重合体の少なくとも1種を含有する。

Figure 2006178149
式(1)において、T、T、TおよびTはそれぞれ独立して単結合、1,4−フェニレン、1,4−シクロヘキシレンまたはピペリジン−1,4−ジイルである。VHRを向上させることおよび合成の容易さの観点から、TおよびTは1,4−フェニレンであり、TおよびTはそれぞれ独立して1,4−フェニレンまたは1,4−シクロヘキシレンであることが好ましい。
、AおよびAはそれぞれ独立して単結合または炭素数1〜5のアルキレンである。このアルキレンの炭素数が2以上であるとき、その任意の−CH−は、−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−または−NH−で置き換えられてもよい。このアルキレンの好ましい例は、任意の−CH-が−O−、−CO−、−COO−、−OCO−または−NH−で置き換えられてもよいアルキレンである。そして、垂直配向性が良く、高い電圧保持率を持つ配向膜を得るためには、A、AまたはAが単結合または炭素数1〜5のアルキレンであることがより好ましい。アルキレンの特に好ましい例はメチレンおよびエチレンである。しかしながら、VHRをさらに向上させるためには、式(1)において2つ以上の1,4−フェニレンが単結合を介して連続する構造が選択されない方が好ましい。
そして、Rは水素または炭素数1〜50の1価の有機基である。1価の有機基の例は、炭素数1〜20のアルキル、および縮合多環式構造を有する1価の基である。このアルキル中の隣り合わない任意の−CH−は−O−で置き換えられてもよい。縮合多環式構造は、2つ以上の環が縮合した構造である。液晶を垂直配向させるためには、上記の重合体成分が疎水性を示す大きな側鎖を有することが好ましい。このとき、この側鎖としてはVHRを向上させ、そして合成を容易に行うためにも、上記の式(1)や後記の式(21)で表される構造が好ましい。そして、1価の有機基としては嵩高い基が好ましい。1価の有機基の好ましい例は炭素数3〜20のアルキル、および縮合多環式構造を有する1価の基である。Rのより好ましい例は炭素数3〜10のアルキルおよび縮合多環式構造を有する1価の基であり、このアルキル中の隣り合わない任意の−CH−は−O−で置き換えられてもよい。
このような式(1)で表される基を有する重合体の例は、マレイミド重合体、ポリエーテルおよびポリエステルである。以下の説明では、これらの重合体をまとめて重合体成分と称することがある。これらの重合体の中ではマレイミド重合体およびポリエーテルが好ましい。そして、溶剤に対する溶解性の点からマレイミド重合体がより好ましい。
マレイミド重合体は以下に示す方法で製造することができる。
例えば、J. Polym. Sci., Part A, Polymer Chem., 36, 2531(1998)および同誌、37, 513(1999)に記載の方法で合成したマレイミド誘導体(11)とオレフィン(12)とを、アゾイソブチロニトリル(AIBN)等の重合開始剤の存在下で重合させることにより、式(13)の構成単位を有するマレイミド重合体が得られる。
<スキーム1>

Figure 2006178149
これらの式におけるR10〜R14は1価の有機基であり、nは0〜10の整数である。
特に、ポリエチレン−マレイミド共重合体またはポリスチレン−マレイミド共重合体の場合は、市販の式(14)で表される構成単位を有するマレイン酸無水物共重合体を用いることができる。この共重合体とアミン(15)とを反応させることにより、まず式(16)で表される構成単位を有する重合体を製造する。そして、これに2.5〜5.0倍当量の無水酢酸および2.5〜5.0倍当量のピリジンを添加し、加熱攪拌することによって式(2)で表される構成単位を有するマレイミド共重合体が得られる。
<スキーム2>

Figure 2006178149
これらの式において、Rは水素またはアリールであり、このアリールの任意の水素は炭素数1〜3のアルキルまたは炭素数1〜3のアルコキシで置き換えられてもよい。nは0〜10の整数であり、その好ましい範囲は1〜6である。そして、Rは前記の式(1)で表される基である。
ポリエーテルは、次のスキーム3に従って製造することができる。即ち、ジブロマイド(18)とジオール(19)とを塩基の存在下で反応させることにより、式(20)の構成単位を有するポリエーテルが得られる。
<スキーム3>

Figure 2006178149
これらの式において、R21は2価の有機基であり、そしてR22は式(21)で表される2価の有機基である。

Figure 2006178149
この式における記号は、式(1)におけるそれぞれの記号と同じ意味を有する。
ポリエステルは次のスキーム4に従って製造することができる。即ち、ジカルボン酸誘導体(22)と前記のジオール(19)とを、塩基存在下、必要に応じて縮合剤を添加し、反応させることにより、式(23)で表される構成単位を有するポリエステルが得られる。
<スキーム4>

Figure 2006178149
これらの式において、R23は2価の有機基であり、XはClまたはBrであり、そしてR22は前記の式(21)で表される2価の有機基である。
本発明のワニス組成物に用いられる重合体成分の分子量は、溶剤への溶解性の面から、好ましくは3,000〜1,000,000であり、より好ましくは5,000〜500,000である。重合体成分は、その末端が1価の有機基で封止されてもよい。
前記の式(2)におけるRは、原料として使用する式(1−1)で表されるモノアミンに由来する。

Figure 2006178149
この式における記号は、式(1)におけるそれぞれの記号と同じ意味を有する。このようなモノアミンの好ましい例を示す。

Figure 2006178149

Figure 2006178149
本発明のワニス組成物に使用する重合体の原料として、上記のモノアミン以外の他の公知のモノアミンも使用することができる。本発明において、モノアミンは単独で使用してもよいし、2種類以上を併せて使用してもよい。
前記の式(21)は式(21−1)で表されるジオールに由来する基である。

Figure 2006178149
この式における記号の意味は前記の通りである。この式における下記の基の好ましい例を次に示す。

Figure 2006178149

Figure 2006178149

Figure 2006178149
本発明のワニス組成物に使用する重合体の原料として、上記以外の基を有する他の公知のジオールも使用することができる。本発明において、ジオールは単独で使用してもよいし、2種類以上を併せて使用してもよい。
本発明のワニス組成物に用いられる重合体成分の原料となる化合物は、有機合成化学における手法を適当に組み合わせることにより合成できる。目的の末端基、環および結合基を導入する方法は、オーガニックシンセシス(Organic Syntheses, John Wiley & Sons, Inc.)、オーガニック・リアクションズ(Organic Reactions, John Wiley & Sons, Inc.)、コンプリヘンシブ・オーガニック・シンセシス(Comprehensive Organic Synthesis, Pergamon Press)、新実験化学講座(丸善)などに記載されている。本発明の実施例においても合成法を示す。
本発明のワニス組成物においては、他の重合体を用いてもよい。他の重合体としては、ガラス基板に対してはじき等の塗布不良が発生せず、そして密着性も優れていることから、ポリアミック酸および可溶性ポリイミドが好ましい。これらは単独で用いてもよいし、両者を併用してもよい。他の重合体は、重合体成分と同時に溶剤に溶解してワニス組成物としてもよく、溶液としてから重合体成分を含有するワニスに混合してもよい。本発明のワニス組成物に他の重合体を併用するとき、塗布不良を起こすことなく、そして優れた性能を発現させるための重合体成分の使用割合は、この組成物中の固形分全量に対する重量比で、0.01〜0.8である。この比率の好ましい範囲は0.05〜0.5であり、より好ましい範囲は0.05〜0.3である。
他の重合体のより好ましい例は、薄膜としたときの表面エネルギーが前記の重合体成分より大きいポリアミック酸である。このようなポリアミック酸を併用することにより、垂直配向を発現する基を側鎖に有する重合体成分が液晶層側に偏析(層分離)され易くなる。ポリアミック酸の原料となるジアミンおよび酸二無水物を以下に示す。
薄膜としたときの表面エネルギーが重合体成分より大きいポリアミック酸の原料としては、次に示すジアミンが好ましい。

Figure 2006178149

Figure 2006178149
酸二無水物の好ましい例を以下に示す。

Figure 2006178149

Figure 2006178149
本発明のワニス組成物の基板に対する塗布性能をさらに向上させるため、薄膜としたときの表面エネルギーが前記の重合体成分と同等であるポリアミック酸を、前記のポリアミック酸と併用してもよい。薄膜としたときの表面エネルギーが重合体成分と同等であるポリアミック酸の原料としては、次に示すジアミンが好ましい。このようなポリアミック酸の原料として好ましい酸二無水物の例は前記と同じである。

Figure 2006178149
以下の説明では、薄膜としたときの表面エネルギーが前記の重合体成分と同等であるポリアミック酸をポリアミック酸2とする。このとき、これら3つの成分の使用割合は、ワニス組成物中の固形分全量に対する重量比で、重合体成分が0.01〜0.8であり、ポリアミック酸が0.2〜0.9であり、そしてポリアミック酸2が0.01〜0.1である。
本発明のワニス組成物に他の重合体として使用する可溶性ポリイミドの好ましい例は、式(24)で表される構成単位を有するポリイミドである。

Figure 2006178149
この式において、Rはジアミンの残基であり、そしてRはテトラカルボン酸の残基であって、次に示す4価の有機基の少なくとも1つである。

Figure 2006178149
可溶性ポリイミドを使用するときには、重合体成分を用いる本発明の効果をさらに高めるために、ポリアミック酸を併用することが好ましい。このとき、これら3つの成分の使用割合は、ワニス組成物中の固形分全量に対する重量比で、重合体成分が0.01〜0.8であり、ポリイミドが0.01〜0.3であり、そしてポリアミック酸が0.2〜0.9である。
本発明のワニス組成物は、ポリエチレンマレイミド共重合体、ポリスチレンマレイミド共重合体、ポリエーテル、およびポリエステルの1種類だけを含有してもよいが、これらの2種類以上を含有してもよい。
本発明のワニス組成物には本発明の効果を損なわない範囲であれば、前記の重合体以外のポリアミドやポリアミドイミド等の公知の重合体を併用することができる。併用できる重合体の割合は、ワニス組成物に含まれる固形分全量に対する重量比で0〜0.3である。この比率の好ましい範囲は0〜0.1である。
さらに、本発明のワニス組成物にケイ素化合物を添加すれば、得られる配向膜のガラス基板への密着性が改善される。このケイ素化合物の例は、アミノプロピルトリメトキシシラン、アミノプロピルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランなどのシランカップリング剤、およびジメチルポリシロキサン、ポリジメチルシロキサン、ポリジフェニルシロキサンなどのシリコーンオイルである。
この有機ケイ素化合物のワニス組成物における含有量は、上記の配向膜に要求される特性を損なうことなく、表示不良を改善することができる範囲でなければならない。ワニス組成物へのケイ素化合物の添加量が多くなると、形成された配向膜の液晶に対する垂直配向性が劣化する。したがって、ケイ素化合物の好ましい使用割合は、固形分全量に対する重量比で0〜0.05である。そして、この比率のより好ましい範囲は0〜0.03である。
本発明のワニス組成物に使用する溶剤は、原料の重合体を溶解させることを条件として選択される。このような溶剤の例は、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMAc)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、エチレングリコールモノブチルエーテル(BC)、エチレングリコールモノエチルエーテル、およびγ−ブチロラクトン(GBL)である。これらの溶剤は、単独で用いてもよいし、混合して用いてもよい。
本発明のワニス組成物における重合体の含有割合は、ワニス組成物全量を基準とする割合で1〜50重量%である。この割合の好ましい範囲は1〜30重量%であり、より好ましい範囲は5〜10重量%である。この範囲であれば、基板表面に均一に配向膜を形成でき、この配向膜が前述の効果を奏し、そして表示不良の発生し難い液晶表示素子が得られる。
本発明の配向膜は、例えば下記の手順によって製造することができる。ワニス組成物を刷毛塗り法、浸漬法、スピンナー法、スプレー法もしくは印刷法により透明電極付き基板に塗布し、次いで、ガラス基板を50〜250℃好ましくは80℃〜180℃とし溶剤を蒸発させることによって、配向膜を形成させることができる。ポリアミック酸を併用する場合には、溶剤を蒸発させた後、基板を120℃〜400℃、好ましくは150℃〜280℃で加熱することにより配向膜が得られる。なお、透明電極付きガラス基板に本発明のワニス組成物を塗布する前に、このガラス基板表面をシランカップリング剤で処理すれば、このガラス基板に形成される液晶配向膜と基板との接着性が向上する。
本発明の液晶表示素子に使用できる液晶組成物は特に限定されない。本発明の液晶配向膜は、誘電率異方性が正および負のいずれの液晶組成物に対しても、本発明の効果を発揮する。高いVHRを必要とされるアクティブマトリックス型液晶表示素子用に用いられる液晶組成物と組み合わせて使用すれば、特に効果的である。
本発明のワニス組成物に用いる重合体の合成実施例および本発明のワニス組成物を用いた液晶配向膜の実施例により本発明をさらに詳しく説明する。なお、本発明はこれらの実施例に限定されない。
[液晶表示素子の評価方法]
以下に実施例で用いた液晶表示素子の評価方法を記載する。物性値の測定は、日本電子機械工業規格(Standard of Electoronic Industries Association of Japan)、EIAJ・ED−2521Aに記載された方法、またはこれを修飾した方法に従った。なお、本実施例中に記載された諸物性の測定値は、25℃での値である。
(1)プレチルト角
クリスタルローテーション法により測定した。測定に用いた光の波長は589nmである。
(2)残留電荷(焼き付き)
「三宅他、信学技報、EID91−111、p19」に記載の方法により残留電荷を測定した。この残留電荷を指標にし、残留電荷が多いほど焼きつきやすいとした。測定時液晶セルに印加した電圧は、50mV、1kHzの交流と、周波数0.0036Hzの±10Vの三角波を重畳させた交流電圧であった。
(3)電圧保持率
「水嶋他、第14回液晶討論会予稿集、p78」に記載の方法により行った。測定に用いた交流パルス電圧は、ゲート幅69μs、周波数30Hz、波高±4.5Vであった。
(4)シール材等から配向膜への不純物吸着
液晶セルに電圧を印加し、表示を行なったとき、表示不良となっている部分を目視により観察した。
[実施例1]
<(4−(4−ペンチルシクロヘキシル)フェニル)−(4−アミノフェニル)メタンの合成>

Figure 2006178149
第一段:(4−(4−ペンチルシクロヘキシル)フェニル)−(4−ニトロフェニル)ケトンの合成
撹拌羽根および滴下漏斗を取り付けた3つ口フラスコに、市販の4−ニトロベンゾイルクロライド(20g:110mmol)を入れジクロロメタン(200ml)に溶かし、氷浴で液温が5℃になるように冷却した。そこに、液温を5℃に保ちながら塩化アルミニウム(III)(20g:150mmol)を加えた。滴下漏斗に特開2000−191605に記載の方法に従って合成した(4−ペンチルシクロヘキシル)ベンゼン(23g:100mmol)をジクロロメタン(200ml)に溶かした溶液を入れ、液温を5℃に保ちながら滴下した。室温で6時間攪拌した後、反応液を3M−HCl(400ml)中に投入し、ジクロロメタン(400ml)で抽出した。得られた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(500ml)で2回、次いで純水500mLで2回洗浄した後、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。この有機層をろ過し、溶剤を減圧留去して得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(トルエン)および再結晶(ヘプタン)で精製して、(4−(4−ペンチルシクロヘキシル)フェニル)−(4−ニトロフェニル)ケトンを得た。
(収量26g、収率68%)
第二段:(4−(4−ペンチルシクロヘキシル)フェニル)−(4−ニトロフェニル)メタンの合成
撹拌羽根および滴下漏斗を取り付けた3つ口フラスコに、(4−(4−ペンチルシクロヘキシル)フェニル)−(4−ニトロフェニル)ケトン(25g:66mmol)を入れジクロロメタン(200ml)に溶かし、氷浴で液温が5℃になるように冷却した。液温を5℃に保ちながら、四塩化チタン(19g:99mmol)およびトリエチルシラン(23g:198mmol)を加えた。室温で8時間攪拌した後、反応液を3M−HCl(200ml)中に投入し、ジクロロメタン(200ml)で抽出した。得られた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(300ml)で2回、次いで純水(300ml)で2回洗浄した後、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。この有機層をろ過し、溶剤を減圧留去して得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(トルエン)および再結晶(ヘプタン)で精製し、(4−(4−ペンチルシクロヘキシル)フェニル)−(4−ニトロフェニル)メタンを得た。
(収量21g、収率88%)
第三段:(4−(4−ペンチルシクロヘキシル)フェニル)−(4−アミノフェニル)メタンの合成
撹拌羽根および温度計を取り付けた耐圧容器に、(4−(4−ペンチルシクロヘキシル)フェニル)−(4−ニトロフェニル)メタン21g(57mmol)および5%パラジウム炭素1.0gを入れ、トルエン(200ml)/エタノール(200ml)の混合溶剤を加えた。水素雰囲気下、水素圧8kgf/cm2、室温で12時間攪拌した。パラジウム炭素をろ別し、溶剤を減圧留去して得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(トルエン)および再結晶(ヘプタン)で精製し、(4−(4−ペンチルシクロヘキシル)フェニル)−(4−アミノフェニル)メタンを得た。
(収量13g、収率68%)
融点;151.0〜152.5℃
H NMR(ppm);0.89(t、−CH、3H)、1.19−1.31(m、−CH−、−CH−、12H)、1.83−1.87(m、−CH−、4H)、2.40−2.41(m、−CH−、4H)、3.53(br.s、−NH、2H)、3.83(s、−CH−、2H)、6.60−6.62(m、arom.H、2H)、6.96−9.98(m、arom.H、2H)、7.06−7.23(m、arom.H、4H)
[実施例2]
<(4−(4−(4−ペンチルシクロヘキシル)フェニル)フェニル)マレイミドの合成>

Figure 2006178149
実施例1で合成した(4−(4−ペンチルシクロヘキシル)フェニル)−(4−アミノフェニル)メタン(10.0g:30mmol)およびマレイン酸無水物(2.94g:30mmol)をアセトン(50ml)中で1時間還流した。冷却後、反応混合物に無水酢酸(10ml)および酢酸ナトリウム(2.7g:33mmol)を加え、4時間還流した。冷却後、溶剤を減圧留去した後、残さを酢酸エチル−純水系で実施例1と同様な抽出操作を行った。得られた粗生成物再結晶(トルエン)で精製し、(4−(4−(4−ペンチルシクロヘキシル)フェニル)フェニル)マレイミドを得た。
(収量9.2g、収率74%)
[実施例3]
<(4−(4−(2−(4−ヘプチルシクロヘキシル)エチル)シクロヘキシル)フェニル)−(4−アミノフェニル)メタンの合成>

Figure 2006178149
第一段:(4−(4−(2−(4−ヘプチルシクロヘキシル)エチル)シクロヘキシル)フェニル)−(4−ニトロフェニル)ケトンの合成
撹拌羽根および滴下漏斗を取り付けた3つ口フラスコに、市販の4−ニトロベンゾイルクロライド(38g:204mmol)を入れジクロロメタン(300ml)に溶かし、氷浴で液温が5℃になるように冷却した。そこに液温を5℃に保ちながら塩化アルミニウム(III)(37g:278mmol)を加えた。滴下漏斗に特開2000−191605に記載の方法に従って合成した4−(4−(2−(4−ヘプチルシクロヘキシル)エチル)シクロヘキシル)ベンゼン(68g:185mmol)をジクロロメタン(300ml)に溶かした溶液を入れ、液温を5℃に保ちながら滴下し、室温で6時間攪拌した。実施例1と同様な後処理を行い、得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(トルエン)および再結晶(トルエン)により精製し、(4−(4−(2−(4−ヘプチルシクロヘキシル)エチル)シクロヘキシル)フェニル)−(4−ニトロフェニル)ケトンを得た。
(収量68g、収率71%)
第二段:(4−(4−(2−(4−ヘプチルシクロヘキシル)エチル)シクロヘキシル)フェニル)−(4−ニトロフェニル)メタンの合成
撹拌羽根および滴下漏斗を取り付けた3つ口フラスコに、(4−(4−(2−(4−ヘプチルシクロヘキシル)エチル)シクロヘキシル)フェニル)−(4−ニトロフェニル)ケトン(68g:131mmol)を入れジクロロメタン500mLに溶かし、氷浴で液温が5℃になるように冷却した。液温を5℃に保ちながら、四塩化チタン(25g:197mmol)およびトリエチルシラン(66g:394mmol)を加え、室温で8時間攪拌した。実施例1と同様な後処理を行い、得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(トルエン)および再結晶(トルエン)により精製し、(4−(4−(2−(4−ヘプチルシクロヘキシル)エチル)シクロヘキシル)フェニル)−(4−ニトロフェニル)メタンを得た。
(収量44g、収率67%)
第三段:(4−(4−(2−(4−ヘプチルシクロヘキシル)エチル)シクロヘキシル)フェニル)−(4−アミノフェニル)メタンの合成
(4−(4−(2−(4−ヘプチルシクロヘキシル)エチル)シクロヘキシル)フェニル)−(4−ニトロフェニル)メタン(44g:87mmol)、5%パラジウム炭素4.4gを用い、トルエン(400ml)/エタノール(400ml)の混合溶剤中で実施例1と同様な方法により反応させた。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(トルエン)および再結晶(トルエン)により精製し、(4−(4−(2−(4−ヘプチルシクロヘキシル)エチル)シクロヘキシル)フェニル)−(4−アミノフェニル)メタンを得た。
(収量23g、収率61%)
融点;74.7〜79.5℃
H NMR(ppm);0.84−2.41(m、−CH、−CH−、−CH−、21H)、2.40−2.41(m、−CH−、1H)、3.54(br.s、−NH、2H)、3.83(s、−CH−、2H)、6.61−6.63(m、arom.H、2H)、6.97−9.98(m、arom.H、2H)、7.06−7.25(m、arom.H、4H)
[実施例4]
<4−アミノ安息香酸コレステロールエステルの合成>

Figure 2006178149
第一段:4−ニトロ安息香酸コレステロールエステルの合成
撹拌羽根および滴下漏斗を取り付けた3つ口フラスコに、市販の4−ニトロベンゾイルクロライド(20g:110mmol)を入れジクロロメタン(200ml)に溶かし、氷浴で液温が5℃になるように冷却した。滴下漏斗に市販のコレステロール(38g:99mmol)およびピリジン(17g:220mmol)をジクロロメタン(200ml)に溶かした溶液を入れ、液温を5℃に保ちながら滴下した。液温を25℃に昇温し、6時間攪拌した。反応液を純水(400ml)中に投入し、ジクロロメタン(400ml)で抽出した。得られた有機層を飽和塩化アンモニウム水溶液(600ml)で2回、次いで純水(600ml)で2回洗浄した後、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。この有機層をろ過し、溶剤を減圧留去した。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(トルエン)および再結晶(トルエン)により精製し、4−ニトロ安息香酸コレステロールエステルを得た。
(収量44g、収率86%)
第二段:4−アミノ安息香酸コレステロールエステルの合成
4−ニトロ安息香酸コレステロールエステル(44g:84mmol)およびパラジウム炭素(2.2g)を用い、トルエン(400ml)/エタノール(400ml)の混合溶剤中、実施例1と同様な方法で反応させた。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=50:1)および再結晶(トルエン)により精製し、4−アミノ安息香酸コレステロールエステルを得た。
(収量31g、収率75%)
[実施例5]
<1−(4−アミノベンゾイル)−(4−(2−(4−(4−n−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)エチル)ピペリジン)の合成>

Figure 2006178149
第一段:1−(4−ニトロベンゾイル)−(4−(2−(4−(4−n−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)エチル)ピペリジン)の合成
撹拌羽根を取り付けたナスフラスコに、DE4234627A1に記載の方法に従って合成した4−(2−(4−(4−n−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)エチル)ピペリジン(30g:86mmol)、トリエチルアミン(11g:109mmol)を入れ、ジクロロメタン(200ml)に溶かした。そこに、液温を室温以下に保ちながら4−ニトロベンゾイルクロライド(17g:91mmol)を加えた。室温で一晩攪拌した後、反応液を純水(200ml)中に投入し、ジクロロメタン(200ml)で抽出した。得られた有機層を純水(200ml)で2回洗浄した後、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。この有機層をろ過し、溶剤を減圧留去して得られた粗生成物を得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(トルエン:酢酸エチル10:1)および再結晶(エタノール)により精製し、1−(4−ニトロベンゾイル)−(4−(2−(4−(4−n−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)エチル)ピペリジン)を得た。
(収量35g、収率82%)
第二段:1−(4−アミノベンゾイル)−(4−(2−(4−n−プロピルシクロヘキシル)エチル)ピペリジン)の合成
1−(4−ニトロベンゾイル)−(4−(2−(4−(4−n−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)エチル)ピペリジン)(35g:70mmol)および5%パラジウム炭素(1.8g)を用い、トルエン(300ml)/エタノール(300ml)の混合溶剤中、実施例1と同様な方法で反応させた。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=30:1)および再結晶(エタノール)により精製し、1−(4−アミノベンゾイル)−(4−(2−(4−n−プロピルシクロヘキシル)エチル)ピペリジン)を得た。
(収量22g、収率66%)
[実施例6]
<4−(4−(4−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)フェニル−(3,5−ジヒドロキシフェニル)メタンの合成>

Figure 2006178149
第一段:4−(4−(4−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)フェニル−(3,5−ジメトキシフェニル)ケトンの合成
撹拌羽根および滴下漏斗を取り付けた3つ口フラスコに、市販の3,5−ジメトキシベンゾイルクロライド(22g:110mmol)を入れジクロロメタン(200ml)に溶かし、氷浴で液温が5℃になるように冷却した。そこに、液温を5℃に保ちながら塩化アルミニウム(III)(20g:150mmol)を加えた。滴下漏斗に特開2000−191605に記載の方法に従って合成した4−(4−(4−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)ベンゼン(31g:100mmol)をジクロロメタン(200ml)に溶かした溶液を入れ、液温を5℃に保ちながら滴下した。室温で6時間攪拌した後、反応液を3M−HCl(400ml)中に投入し、ジクロロメタン(400ml)で抽出した。得られた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(500ml)で2回、次いで純水(500ml)で2回洗浄した後、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。この有機層をろ過し、溶剤を減圧留去して得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(トルエン)および再結晶(トルエン)により精製し、4−(4−(4−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)フェニル−(3,5−ジメトキシフェニル)ケトンを得た。
(収量34g、収率72%)
第二段:4−(4−(4−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)フェニル−(3,5−ジメトキシフェニル)メタンの合成
撹拌羽根および滴下漏斗を取り付けた3つ口フラスコに、4−(4−(4−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)フェニル−(3,5−ジメトキシフェニル)ケトン(34g:70mmol)を入れジクロロメタン(300ml)に溶かし、氷浴で液温が5℃になるように冷却した。液温を5℃に保ちながら、四塩化チタン(20g:105mmol)およびトリエチルシラン(24g:210mmol)を加えた。室温で8時間攪拌した後、反応液を3M−HCl(300ml)中に投入し、ジクロロメタン(300ml)で抽出した。得られた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(300ml)で2回、次いで純水(300ml)で2回洗浄した後、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。この有機層をろ過し、溶剤を減圧留去して得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(トルエン)および再結晶(トルエン)により精製し、4−(4−(4−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)フェニル−(3,5−ジメトキシフェニル)メタンを得た。
(収量27g、収率82%)
第三段:4−(4−(4−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)フェニル−(3,5−ジヒドロキシフェニル)メタンの合成
撹拌羽根および滴下漏斗を取り付けた3つ口フラスコに、4−(4−(4−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)フェニル−(3,5−ジメトキシフェニル)メタン(27g:58mmol)を入れ、ジクロロメタン(100ml)に溶かした。そこに三臭化ホウ素(32g:128mmol)を滴下し、室温で12時間攪拌した。反応液を純水(200ml)中に投入し、酢酸エチル(300ml)で抽出した。得られた有機層を純水300mLで2回洗浄した後、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。この有機層をろ過し、溶剤を減圧留去して得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)および再結晶(トルエン)により精製し、4−(4−(4−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)フェニル−(3,5−ジヒドロキシフェニル)メタンを得た。
(収量20g、収率79%)
[実施例7]
<1−(3,5−ジヒドロキシベンゾイル)−(4−(2−(4−(4−n−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)エチル)ピペリジン)の合成>

Figure 2006178149
第一段:1−(3,5−ジベンジルオキシベンゾイル)−(4−(2−(4−(4−n−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)エチル)ピペリジン)の合成
撹拌羽根および滴下漏斗を取り付けた3つ口フラスコに、4−(2−(4−(4−n−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)エチル)ピペリジン(10g:29mmol)およびトリエチルアミン(3.5g:34mmol)を入れジクロロメタン(100ml)に溶解した。この反応液に室温以下でJ. Chem. Soc., Perkin Trans. 1, 649 (1996)に従って合成した市販の3,5−ジベンジルオキシベンゾイルクロライド(11g:31mmol)のジクロロメタン(50ml)溶液を加えた。室温で一晩攪拌した後、ジクロロメタン−純水系で上記と同様な抽出操作を行った。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(トルエン:酢酸エチル=10:1)で精製し、1−(3,5−ジベンジルオキシベンゾイル)−(4−(2−(4−(4−n−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)エチル)ピペリジン)を得た。
(収量14g、収率75%)
第二段:
1−(3,5−ジベンジルオキシベンゾイル)−(4−(2−(4−(4−n−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)エチル)ピペリジン)(14g:21mmol)および5%パラジウム炭素(1.4g)を用い、トルエン(300ml)/エタノール(300ml)の混合溶剤中、実施例1と同様な方法で水添反応させた。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=30:1)および再結晶(エタノール)により精製し、1−(3,5−ジヒドロキシベンゾイル)−(4−(2−(4−(4−n−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)エチル)ピペリジン)を得た。
(収量6.6g、収率65%)
[実施例8]
<3,5−ジヒドロキシ安息香酸 コレステロールエステルの合成>

Figure 2006178149
第一段:3,5−ジベンジロオキシ安息香酸 コレステロールエステルの合成
基質としてコレステロール(10g:27mmol)、3,5−ジベンジルオキシベンゾイルクロライド11g(31mmol)、およびトリエチルアミン(3.5g:34mmol)を用いた以外は実施例7の方法に従って反応させた。粗生成物はカラムクロマトグラフィー(トルエン:酢酸エチル=10:1)で精製し、3,5−ジベンジロオキシ安息香酸 コレステロールエステルを得た。
(収量13g、収率70%)
第2段:3,5−ジヒドロキシ安息香酸 コレステロールエステルの合成
基質として3,5−ジベンジロオキシ安息香酸 コレステロールエステル(13g:19mmol)を用いた以外は、実施例7の方法に従い水添反応させた。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=30:1)および再結晶(エタノール)により精製し、3,5−ジヒドロキシ安息香酸 コレステロールエステルを得た。
(収量5.5g、収率57%)
[実施例9]
<ポリマレイミドの合成>
撹拌羽根および温度計を取り付けた3つ口フラスコに、実施例2で合成した(4−(4−(4−ペンチルシクロヘキシル)フェニル)フェニル)マレイミド5g(12mmol)およびAIBN(50mg:0.3mmol)を入れ、THF(50ml、重合禁止剤未含有)中、窒素雰囲気下、5時間還流させた。放冷後、反応液を純水(500ml)中に投入し、生じた沈殿をろ過した。これを純水(250ml)で2回、メタノール(100ml)で1回煮沸洗浄した後、真空乾燥してポリマレイミドを得た。これをPMI−1とする。
(収量4.4g、収率88%)
[実施例10]
<ポリマレイミド共重合体の合成>
撹拌羽根および温度計を取り付けた3つ口フラスコに、実施例1で合成した(4−(4−ペンチルシクロヘキシル)フェニル)−(4−アミノフェニル)メタン(5.4g;20mmol)を入れ、NMP(60ml)に溶かした。そこに市販のポリ(エチレン−マレイン酸)(2.0g:20mmol)、NMP(20ml)を加えた。窒素雰囲気下室温で12時間攪拌した。そこに無水酢酸(5.1g:50mmol)およびピリジン(4.0g:50mmol)を加え、窒素雰囲気下100℃で4時間攪拌した。放冷後、反応液を純水(400ml)に投入して重合体を得た。得られた重合体を純水(100ml)で2回、メタノール(100ml)で2回煮沸洗浄した後、乾燥してポリエチレン−マレイミド共重合体を得た。これをPMI−2とする。
(収量7.0g、収率95%)
[実施例11〜18]
原料重合体およびモノアミンを他のものに代えた以外は実施例10に記載の方法と同様にして、表3に示すマレイミド共重合体PMI−3〜PMI−10を得た。
<表3>
(ポリマレイミドの合成例)

Figure 2006178149
(注1)PEMはアルドリッチ社製のPoly(ethylene-alt-maleic anhydride)である。
(注2)PSMはアルドリッチ社製のPoly(styrene-co-maleic anhydride)である。
(注3)分子量は重量平均分子量である。
[実施例19]
<ポリエーテルの合成(1)>
撹拌羽根を取り付けた3つ口フラスコに、p−キシレンジブロマイド(2.6g:10mmol)、実施例6で得られたジオール化合物(4.3g:10mmol)および炭酸カリウム(0.30g:22mmol)を入れ、NMP(100ml)を加えた。窒素雰囲気下80℃で12時間攪拌した。反応液を純水(400ml)中に投入して沈殿を得た。得られた沈殿を純水(100ml)で2回、メタノール(100ml)で2回煮沸洗浄した後、乾燥してポリエーテルを得た。このポリエーテルをPE−1とする。
(収量6.2g、収率89%)
[実施例20]
<ポリエーテルの合成(2)>
原料ジオールを実施例8で得られた化合物に替えた以外は実施例19に記載の方法と同様にしてポリエーテルを合成した。このポリエーテルをPE−2とする。
実施例19および20の結果を表4に示す。
<表4>
(ポリエーテルの合成例)
Figure 2006178149
[実施例21]
<ポリエステルの合成(1)>
撹拌羽根を取り付けた3つ口フラスコに、二塩化テレフタロイル2.0g(10mmol)、実施例6で得られたジオール(4.3g:10mmol)および炭酸カリウム(0.30g:22mmol)を入れ、NMP(100ml)を加えた。窒素雰囲気下室温で12時間攪拌した。反応液を純水(400ml)中に投入して重合体を得た。得られた重合体を純水(100ml)で2回、メタノール(100ml)で2回煮沸洗浄した後、乾燥してポリエステルを得た。このポリエステルをPET−1とする。
(収量6.4g、収率93%)
[実施例22]
<ポリエステルの合成(2)>
原料ジオールを実施例7で得られた化合物に替えた以外は実施例20に記載の方法と同様にして、ポリエステルを合成した。このポリエステルをPET−2とする。
実施例21および22の結果を表5に示す。
<表5>
(ポリエステルの合成例)
Figure 2006178149
[実施例23〜36]
実施例9で得られたPMI−1を5g量り取り、N−メチル−2−ピロリドン(NMP;50g)に溶解させた。そこにブチルセロソルブ(BC;45g)を加え、固形分濃度5%のワニス組成物を得た。実施例10〜22で得られた他の重合体についても、同様にしてそれぞれのワニス組成物を得た。これらのワニス組成物を表6に示す。
<表6>
Figure 2006178149
[比較例1]
撹拌羽根を取り付けたフラスコに、4,4‘−ジアミノジフェニルメタン(2.4454g)を入れ、NMP(50g)に溶かした。そこにピロメリット酸二無水物(1.3452g)およびシクロブタンテトラカルボン酸二無水物(1.2094g)を加え、BC(45g)を加えた。窒素雰囲気下室温で12時間攪拌しワニスを得た。これをワニス−Aとする。
[比較例2]
撹拌羽根を取り付けたフラスコに、特開2000−191605に記載の方法に従って合成した5−(4−(4−(4−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)ベンジル)−1,3−フェニレンジアミン(3.3814g)を入れ、NMP(50g)に溶かした。そこにピロメリット酸二無水物(0.8523g)およびシクロブタンテトラカルボン酸二無水物(0.7663g)を加え、BC(45g)を加えた。窒素雰囲気下室温で12時間攪拌しワニスを得た。これをワニス−Bとする。
[参考例1]
<3,5−ジアミノ安息香酸コレステロールエステルの合成>

Figure 2006178149
第一段:
<3,5−ジニトロ安息香酸コレステロールエステルの合成>
撹拌羽根および滴下漏斗を取り付けた3つ口フラスコに、市販の3,5−ジニトロベンゾイルクロライド25g(110mmol)を入れジクロロメタン200mLに溶かし、氷浴で液温が5℃になるように冷却した。滴下漏斗に市販のコレステロール38g(99mmol)およびピリジン17g(220mmol)をジクロロメタン200mLに溶かした溶液を入れ、液温を5℃に保ちながら滴下した。液温を25℃に昇温し、6時間攪拌した。反応液を純水400mLにあけ、ジクロロメタン400mLで抽出した。得られた有機層を飽和塩化アンモニウム水溶液600mLで2回、次いで純水600mLで2回洗浄した後、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。この有機層をろ過し、溶媒を減圧留去した。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(トルエン)および再結晶(トルエン)により精製し、3,5−ジニトロ安息香酸コレステロールエステルを得た。
(収量48g、収率86%)
第二段:
<3,5−ジアミノ安息香酸コレステロールエステルの合成>
3,5−ジニトロ安息香酸コレステロールエステル48g(84mmol)およびパラジウム炭素2.4gを用い、トルエン400mL/エタノール400mLの混合溶媒中、実施例1と同様な方法で反応させた。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=50:1)および再結晶(トルエン)により精製し、3,5−ジアミノ安息香酸コレステロールエステルを得た。
(収量30g、収率72%)
[比較例3]
撹拌羽根を取り付けたフラスコに、3,5−ジアミノ安息香酸コレステロールエステル3.5494gを入れ、NMP50gに溶かした。そこにピロメリット酸二無水物0.7639gおよびシクロブタンテトラカルボン酸二無水物0.6868gを加え、BC45gを加えた。窒素雰囲気下室温で12時間攪拌しワニスを得た。これをワニス−Cとする。
[比較例4]
撹拌羽根を取り付けたフラスコに、3,5−ジアミノ安息香酸コレステロールエステル3.5494gを入れ、NMP50gに溶かした。そこにピロメリット酸二無水物0.7639gおよびシクロブタンテトラカルボン酸二無水物0.6868gを加え、室温で12時間攪拌した。そこに無水酢酸1.9gおよびピリジン1.4gを加え、窒素雰囲気下100度で脱水閉環させた。次いで得られた反応溶液を純水2Lにあけ、固形分を分離して純水で煮沸洗浄し、得られた樹脂を乾燥してポリイミド(4.5g)を得た。この樹脂の分子量は34,000であった。
[実施例37]
フラスコにワニス−1を6g量り取り、そこにNMP2gおよびBC2gを加えて、ワニス−1の希釈溶液を得た。片面にITO電極を設けた透明ガラス基板上に、この希釈溶液を滴下し、スピンナー法により塗布した(2500rpm、15秒)。塗布後230℃で10分間溶剤を蒸発させ、膜厚約600nmの重合体膜を得た。
この重合体膜を液晶配向膜とし、2枚の基板を貼り合わせ、セル厚が20μmの液晶セルを組み立てた。このセルに液晶組成物Aを注入し、110℃で30分間アイソトロピック処理を行い、室温まで冷却して液晶表示素子を得た。この液晶表示素子のプレチルト角は90度であり、液晶の配向状態を偏光顕微鏡で目視により確認したところ、配向不良による光り抜けはまったく観察されなかった。この液晶表示素子の残留電荷は25℃で0.115Vであり、30Hzおよび0.3Hzでの電圧保持率はそれぞれ97.3%および93.5%であった(これらの値を初期値とする)。また、この液晶表示素子を110℃で20時間静置した後、プレチルト角を測定したところ90度であり、液晶の配向状態を偏光顕微鏡で目視により確認したところ、配向不良による光り抜けはまったく観察されなかった(これらの値を高温後値とする)。
<液晶組成物A>

Figure 2006178149
[実施例38〜50]
ワニス組成物を表7に示すものに代えた以外は実施例37と同様な方法により液晶表示素子を製作し、特性を評価した。
<表7>
Figure 2006178149
[実施例51]
フラスコにワニス−2(0.6g)およびワニス−A(5.4g)を量り取り、そこにNMP(2g)およびBC(2g)を加え、ワニス−2とワニス−Aを含有する希釈溶液を得た。片面にITO電極を設けた透明ガラス基板上に、この希釈溶液を滴下し、スピンナー法により塗布した(2500rpm、15秒)。塗布後120℃で5分間溶剤を蒸発させた後、オーブン中で230℃、10分間加熱処理を行い、膜厚約600nmの重合体膜を得た。
この重合体膜を液晶配向膜とし、2枚の基板を貼り合わせ、セル厚が20μmの液晶セルを組み立てた。このセルに液晶組成物Aを注入し、110℃で30分間アイソトロピック処理を行い、室温まで冷却し、液晶表示素子を得た。この液晶表示素子のプレチルト角は90度であり、液晶の配向状態を偏光顕微鏡で目視により確認したところ、配向不良による光り抜けはまったく観察されなかった。この液晶表示素子の残留電荷は25℃で0.104Vであり、30Hzおよび0.3Hzでの電圧保持率はそれぞれ98.9%および94.5%であった。また、この液晶表示素子を110℃で20時間静置した後、プレチルト角を測定したところ90度であり、液晶の配向状態を偏光顕微鏡で目視により確認したところ、配向不良による光り抜けはまったく観察されなかった。
[実施例52]
フラスコにワニス−1(0.12g)、ワニス−A(5.4g)およびワニス−B(0.48g)を量り取り、そこにNMP(2g)およびBC(2g)を加え、これらのワニスの混合物の希釈溶液を得た。片面にITO電極を設けた透明ガラス基板上に、この希釈溶液を滴下し、スピンナー法により塗布した(2500rpm、15秒)。塗布後120℃で5分間溶剤を蒸発させた後、オーブン中で230℃、10分間の加熱処理を行い、膜厚約600nmの重合体膜を得た。
この重合体膜を液晶配向膜とし、2枚の基板を貼り合わせ、セル厚が20μmの液晶セルを組み立てた。このセルに液晶組成物Aを注入し、110℃で30分間アイソトロピック処理を行い、室温まで冷却し、液晶表示素子を得た。この液晶表示素子のプレチルト角は90度であり、液晶の配向状態を偏光顕微鏡で目視により確認したところ、配向不良による光り抜けはまったく観察されなかった。この液晶表示素子の残留電荷は25℃で0.121Vであり、30Hzおよび0.3Hzでの電圧保持率はそれぞれ99.2%および94.2%であった。また、この液晶表示素子を110℃で20時間静置した後、プレチルト角を測定したところ90度であり、液晶の配向状態を偏光顕微鏡で目視により確認したところ、配向不良による光り抜けはまったく観察されなかった。
[実施例53]
加熱処理条件を200℃、10分間に変えた以外は実施例52と同様にして、液晶表示素子を製作した。このとき、配向膜の膜厚は約600nmであった。この液晶表示素子のプレチルト角は90度であり、液晶の配向状態を偏光顕微鏡で目視により確認したところ、配向不良による光り抜けはまったく観察されなかった。この液晶表示素子の残留電荷は25℃で0.125Vであり、30Hzおよび0.3Hzでの電圧保持率はそれぞれ98.8%および94.0%であった。また、この液晶表示素子を110℃で20時間静置した後、プレチルト角を測定したところ90度であり、液晶の配向状態を偏光顕微鏡で目視により確認したところ、配向不良による光り抜けはまったく観察されなかった。
[比較例5]
フラスコにワニス−A(5.4g)およびワニス−B(0.6g)を量り取り、そこにNMP2gおよびBC2gを加え、これらのワニスの混合物の希釈溶液を得た。片面にITO電極を設けた透明ガラス基板上に、この希釈溶液を滴下し、スピンナー法により塗布した(2500rpm、15秒)。塗布後120℃で5分間溶媒を蒸発させた後、オーブン中で230℃、10分間加熱処理を行い、膜厚約600nmの樹脂膜を得た。この樹脂膜を液晶配向膜とし、2枚の基板を貼り合わせ、セル厚が20μmの液晶セルを組み立てた。このセルに液晶組成物Aを注入し、110℃で30分間アイソトロピック処理を行い、室温まで冷却し、液晶表示素子を得た。この液晶表示素子のプレチルト角は90度であり、液晶の配向状態を偏光顕微鏡で目視により確認したところ、配向不良による光り抜けはまったく観察されなかった。この液晶表示素子の残留電荷は25℃で0.164Vであり、30Hzおよび0.3Hzでの電圧保持率はそれぞれ95.3%および90.3%であった。また、この液晶表示素子を110℃で20時間静置した後、プレチルト角を測定したところ90度であり、液晶の配向状態を偏光顕微鏡で目視により確認したところ、配向不良による光り抜けはまったく観察されなかった。
[比較例6]
加熱処理の温度を230℃から200℃に変えた以外は比較例5と同様にして液晶表示素子を製作した。この液晶表示素子のプレチルト角は90度であり、液晶の配向状態を偏光顕微鏡で目視により確認したところ、配向不良による光り抜けはまったく観察されなかった。この液晶表示素子の残留電荷は25℃で0.215Vであり、30Hzおよび0.3Hzでの電圧保持率はそれぞれ91.3%および88.6%であった。また、この液晶表示素子を110℃で20時間静置した後、液晶の配向状態を偏光顕微鏡で目視により確認したところ、配向不良による光り抜けはまったく観察されなかった。
[比較例7]
ワニス−Bをワニス−Cに替えた以外は比較例5と同様にして液晶表示素子を製作した。この液晶表示素子のプレチルト角は90度であり、液晶の配向状態を偏光顕微鏡で目視により確認したところ、配向不良による光り抜けが観察されなかった。この液晶表示素子の残留電荷は25℃で0.478Vであり、30Hzおよび0.3Hzでの電圧保持率はそれぞれ82.1%および74.3%であった。また、この液晶表示素子を110℃で20時間静置した後、液晶の配向状態を偏光顕微鏡で目視により確認したところ、配向不良による光り抜けはまったく観察されなかった。
[比較例8]
比較例4で合成したポリイミド(5g)を秤り取り、そこにNMP50gを加え溶解させた。そこにBC45gを加えたところ沈殿が析出した。
[比較例9]
比較例4で合成したポリイミド樹脂2gを秤り取り、そこにNMP52gを加え溶解させた。そこにBC46gを加え、粘度が4cpであるワニス−Dを得た。これを比較例5で用いた透明ガラス基板上に滴下し、スピンナー法により塗布を行ったが(1500rpm、15秒)、膜厚ムラが発生し、基板上に樹脂膜を形成させることができなかった。

Claims (18)

  1. 式(1)で表される基を側鎖に有する重合体の少なくとも1種を含有するワニス組成物:

    Figure 2006178149
    ここに、T、T、TおよびTはそれぞれ独立して単結合、1,4−フェニレン、1,4−シクロヘキシレンまたはピペリジン−1,4−ジイルであり;A、AおよびAはそれぞれ独立して単結合または炭素数1〜5のアルキレンであり、このアルキレンの任意の−CH-は、−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−または−NH−で置き換えられてもよく;そして、Rは水素または炭素数1〜50の1価の有機基である。
  2. マレイミド重合体、ポリエーテルまたはポリエステルであって式(1)で表される基を側鎖に有する重合体の少なくとも1種を含有するワニス組成物:

    Figure 2006178149
    ここに、T、T、TおよびTはそれぞれ独立して単結合、1,4−フェニレン、1,4−シクロヘキシレンまたはピペリジン−1,4−ジイルであり;A、AおよびAはそれぞれ独立して単結合または炭素数1〜5のアルキレンであり、このアルキレンの任意の−CH-は、−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−または−NH−で置き換えられてもよく;そして、Rは水素、炭素数1〜20のアルキル、または縮合多環式構造を有する1価の基であり、このアルキル中の隣り合わない任意の−CH−は−O−で置き換えられてもよい。
  3. 式(1)で表される基を側鎖に有する重合体が式(2)で表される構成単位を有する重合体である、請求項2に記載のワニス組成物:

    Figure 2006178149
    ここに、Rは水素またはアリールであり、このアリールの任意の水素は炭素数1〜3のアルキルまたは炭素数1〜3のアルコキシで置き換えられてもよく;nは0〜10の整数であり;そしてRは式(1)で表される基である:

    Figure 2006178149
    ここに、T、T、TおよびTはそれぞれ独立して単結合、1,4−フェニレン、1,4−シクロヘキシレンまたはピペリジン−1,4−ジイルであり;A、AおよびAはそれぞれ独立して単結合または炭素数1〜5のアルキレンであり、このアルキレンの任意の−CH-は、−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−または−NH−で置き換えられてもよく;そして、Rは水素、炭素数1〜20のアルキル、または縮合多環式構造を有する1価の基であり、このアルキル中の隣り合わない任意の−CH−は−O−で置き換えられてもよい。
  4. nが1〜6の整数であり;Rが水素またはフェニルであり;そして、Rが炭素数3〜20のアルキル、または縮合多環式構造を有する1価の基であり、このアルキル中の隣り合わない任意の−CH−は−O−で置き換えられてもよい、請求項3に記載のワニス組成物。
  5. およびTが1,4−フェニレンであり、そしてAがメチレンである、請求項3に記載のワニス組成物。
  6. が炭素数3〜10のアルキルである、請求項4に記載のワニス組成物。
  7. が縮合多環式構造を有する1価の基である、請求項4に記載のワニス組成物。
  8. が式(3)で表される基である、請求項4に記載のワニス組成物:

    Figure 2006178149
  9. が式(4)で表される基である、請求項4に記載のワニス組成物:

    Figure 2006178149
  10. 他の重合体であって、薄膜にしたときの表面エネルギーが請求項2に記載の式(1)で表される基を側鎖に有する重合体を薄膜にしたときの表面エネルギーよりも大きな重合体をさらに含有する、請求項2〜9のいずれか1項に記載のワニス組成物。
  11. 他の重合体がポリアミック酸または可溶性ポリイミドである、請求項10に記載のワニス組成物。
  12. 請求項1〜11のいずれか1項に記載のワニス組成物を用いて形成される液晶配向膜。
  13. 請求項12に記載の液晶配向膜を含む液晶表示素子。
  14. 式(5)で表される構成単位を有する重合体:

    Figure 2006178149
    ここに、Rは水素またはフェニルであり;nは0〜10の整数であり;そしてRは式(6)で表される基である:

    Figure 2006178149
    ここに、TおよびTは独立して単結合、1,4−フェニレン、1,4−シクロヘキシレンまたはピペリジン−1,4−ジイルであり;AおよびAは独立して単結合または炭素数1〜5のアルキレンであり、このアルキレンの任意の−CH-は、−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−もしくは−NH−で置き換えられていてもよく;そして、Rは水素、炭素数1〜20のアルキル、または縮合多環式構造を有する1価の基であり、このアルキル中の隣り合わない任意の−CH−は−O−で置き換えられてもよい。
  15. が炭素数3〜10のアルキルである、請求項14に記載の重合体。
  16. が縮合多環式構造を有する1価の基である、請求項14に記載の重合体。
  17. が式(3)で表される基である、請求項14に記載の重合体。

    Figure 2006178149
  18. が式(4)で表される基である、請求項14に記載の重合体。

    Figure 2006178149

JP2004370757A 2004-12-22 2004-12-22 液晶配向膜用ワニス組成物および液晶表示素子 Expired - Fee Related JP4604707B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004370757A JP4604707B2 (ja) 2004-12-22 2004-12-22 液晶配向膜用ワニス組成物および液晶表示素子

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004370757A JP4604707B2 (ja) 2004-12-22 2004-12-22 液晶配向膜用ワニス組成物および液晶表示素子

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006178149A true JP2006178149A (ja) 2006-07-06
JP4604707B2 JP4604707B2 (ja) 2011-01-05

Family

ID=36732323

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004370757A Expired - Fee Related JP4604707B2 (ja) 2004-12-22 2004-12-22 液晶配向膜用ワニス組成物および液晶表示素子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4604707B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103282824A (zh) * 2010-10-28 2013-09-04 日产化学工业株式会社 液晶取向剂及液晶取向膜
JP2018104660A (ja) * 2016-12-28 2018-07-05 富士ゼロックス株式会社 樹脂組成物、及び樹脂成形体
JPWO2017199778A1 (ja) * 2016-05-19 2019-02-14 Jnc株式会社 重合性化合物および組成物、液晶複合体、光学異方性体、液晶表示素子およびその使用

Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05301930A (ja) * 1992-04-28 1993-11-16 Toray Ind Inc 透明耐熱樹脂
JPH06287453A (ja) * 1993-02-17 1994-10-11 F Hoffmann La Roche Ag 配向層としてのポリマー
JP2000053766A (ja) * 1998-07-15 2000-02-22 Cheil Industries Co Ltd 液晶ディスプレイ用ポリマレイミド及びポリイミド光配向材
JP3289271B2 (ja) * 1995-02-13 2002-06-04 日産化学工業株式会社 液晶配向処理剤及びこれを用いた液晶素子
JP2003015135A (ja) * 2001-07-03 2003-01-15 Jsr Corp 垂直配向型液晶配向剤
JP2003055456A (ja) * 2001-07-25 2003-02-26 Ind Technol Res Inst 液晶ディスプレイ用液晶配向膜組成物
JP2003295194A (ja) * 2002-03-29 2003-10-15 Jsr Corp 垂直配向型液晶配向剤
JP2004002373A (ja) * 2002-04-17 2004-01-08 Chisso Corp マレイミド誘導体およびその重合体
JP2004099446A (ja) * 2002-09-04 2004-04-02 Chisso Corp N−置換マレイミドおよびその重合体
JP2004315752A (ja) * 2003-04-18 2004-11-11 Dainippon Printing Co Ltd 液晶配向膜及びそれを用いた光学素子

Patent Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05301930A (ja) * 1992-04-28 1993-11-16 Toray Ind Inc 透明耐熱樹脂
JPH06287453A (ja) * 1993-02-17 1994-10-11 F Hoffmann La Roche Ag 配向層としてのポリマー
JP3289271B2 (ja) * 1995-02-13 2002-06-04 日産化学工業株式会社 液晶配向処理剤及びこれを用いた液晶素子
JP2000053766A (ja) * 1998-07-15 2000-02-22 Cheil Industries Co Ltd 液晶ディスプレイ用ポリマレイミド及びポリイミド光配向材
JP2003015135A (ja) * 2001-07-03 2003-01-15 Jsr Corp 垂直配向型液晶配向剤
JP2003055456A (ja) * 2001-07-25 2003-02-26 Ind Technol Res Inst 液晶ディスプレイ用液晶配向膜組成物
JP2003295194A (ja) * 2002-03-29 2003-10-15 Jsr Corp 垂直配向型液晶配向剤
JP2004002373A (ja) * 2002-04-17 2004-01-08 Chisso Corp マレイミド誘導体およびその重合体
JP2004099446A (ja) * 2002-09-04 2004-04-02 Chisso Corp N−置換マレイミドおよびその重合体
JP2004315752A (ja) * 2003-04-18 2004-11-11 Dainippon Printing Co Ltd 液晶配向膜及びそれを用いた光学素子

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103282824A (zh) * 2010-10-28 2013-09-04 日产化学工业株式会社 液晶取向剂及液晶取向膜
JPWO2017199778A1 (ja) * 2016-05-19 2019-02-14 Jnc株式会社 重合性化合物および組成物、液晶複合体、光学異方性体、液晶表示素子およびその使用
JP2020011987A (ja) * 2016-05-19 2020-01-23 Jnc株式会社 重合性化合物および組成物、液晶複合体、光学異方性体、液晶表示素子およびその使用
JP2020011988A (ja) * 2016-05-19 2020-01-23 Jnc株式会社 重合性化合物および組成物、液晶複合体、光学異方性体、液晶表示素子およびその使用
JP2018104660A (ja) * 2016-12-28 2018-07-05 富士ゼロックス株式会社 樹脂組成物、及び樹脂成形体

Also Published As

Publication number Publication date
JP4604707B2 (ja) 2011-01-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5120580B1 (ja) 液晶配向剤
TWI516525B (zh) 液晶配向膜用組成物、液晶配向膜以及液晶顯示元件
KR100510760B1 (ko) 산무수물, 액정 배향막 및 액정 표시 소자
JP4192670B2 (ja) 液晶配向剤ワニス、該ワニスを用いた配向膜および該配向膜を有する液晶表示素子
JP6315182B2 (ja) 液晶配向剤および液晶表示素子
KR102282111B1 (ko) 액정 배향제, 액정 배향막, 액정 배향막의 제조 방법 및 액정 표시 소자
JP2016145954A (ja) 液晶配向剤、液晶配向膜、液晶表示素子、重合体及び化合物
JP5154453B2 (ja) 垂直配向モード液晶表示素子の配向材料及びその製造方法
WO2005052028A1 (ja) 垂直配向用液晶配向処理剤および液晶表示素子
US6685997B1 (en) Varnish composition and liquid-crystal display element
JP2017138575A (ja) 液晶配向剤、液晶配向膜、液晶素子、重合体及びジアミン
TWI475047B (zh) 液晶配向劑及液晶顯示元件
JP5295784B2 (ja) 垂直配向モード液晶表示素子の配向材料及びその製造方法
JP2008282015A (ja) 液晶表示素子の配向材料及びその製造方法
JP4595417B2 (ja) フェニレンジアミン、それを用いて形成される配向膜、および該配向膜を含む液晶表示素子
JP4537996B2 (ja) ノンラビング垂直配向材料用ポリイミド樹脂及びその製造方法
JP7363891B2 (ja) 膜形成用組成物、硬化膜及び位相差フィルム
JP7102536B2 (ja) 液晶配向剤組成物、これを用いた液晶配向膜の製造方法、これを用いた液晶配向膜および液晶表示素子
JP4604707B2 (ja) 液晶配向膜用ワニス組成物および液晶表示素子
JP2006124371A (ja) フェニレンジアミン、配向膜および液晶表示素子
JP6870289B2 (ja) 液晶配向剤、液晶素子の製造方法、液晶配向膜、液晶素子
JP5092382B2 (ja) 液晶類似構造を有するジアミン
CN113544184B (zh) 膜形成用组合物、硬化膜、液晶取向膜及相位差膜
KR101073949B1 (ko) 액정 배향제 및 이를 이용한 액정 표시 소자
JP2017187647A (ja) 液晶配向剤、液晶配向膜及びその製造方法、液晶素子、重合体並びに化合物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070726

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100601

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100608

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100722

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100907

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100920

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131015

Year of fee payment: 3

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131015

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131015

Year of fee payment: 3

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131015

Year of fee payment: 3

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131015

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131015

Year of fee payment: 3

R370 Written measure of declining of transfer procedure

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R370

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131015

Year of fee payment: 3

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131015

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees