JP2006174959A - カテーテル及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 血管内の狭窄部を大きく拡張せしめる手技が、優れた操作性をもって、より簡単に実施され得るコイル体を有するカテーテルとその有利な製造方法とを提供する。
【解決手段】 金属素線12を巻回乃至は撚合してなる形態と、遠位部16及び近位部を有するコイル体10にて、カテーテル本体を構成すると共に、該コイル体10における該遠位部16のピッチと該近位部のピッチとが実質的に同一の大きさとする一方、該遠位部16における互いに隣り合う前記金属素線12間の距離を、該近位部における互いに隣り合う該金属素線間の距離よりも大きくして、構成した。
【選択図】 図 5

Description

本発明は、コイル体からなるカテーテル本体を有するカテーテルの改良と、かかるカテーテルの有利な製造方法とに関する。
従来から、血管、消化管、尿管等の人体の管状器官や体内組織中に挿入されて、使用される医療器具に、カテーテルがある。また、かかるカテーテルの一種として、例えば、体内に挿入されるカテーテル本体が、細長い丸棒状の金属素線を巻回乃至は撚合せしめてなるコイル体にて構成されたもの(例えば、特許文献1参照)等が、知られている。このようなカテーテルは、例えば、血管内の狭窄部、特に実質的に完全閉塞した狭窄部乃至は閉塞部を押し広げて、血流を確保する手技を行う際に、好適に使用されている。
すなわち、かくの如きカテーテル本体としてのコイル体を有するカテーテルを用いた手技を行う際には、一般に、先ず、ガイドワイヤが、狭窄部に挿通せしめられる。次いで、コイル体が、ガイドワイヤに案内されつつ、狭窄部に更に挿通される。これにより、狭窄部が押し広げられて、狭窄部に、やや大きめの孔が形成される。その後、かかる孔内に、比較的に小型のバルーンカテーテルが挿通されて、バルーンの拡張により、狭窄部が、更に大きく押し広げられる。そして、その後、必要に応じて、大型のバルーンカテーテルが用いられて、狭窄部が、より一層大きく拡張せしめられる。以て、血管内での血流が、十分に確保され得るようになる。
特開2004−242973号公報
このような手技では、カテーテル本体において、コイル体が有する十分な柔軟性と良好なトルク伝達性とに基づく血管内での優れた操作性能が発揮される。そのため、かくの如きカテーテル本体が、血管内面を損傷せしめることなく、血管内をスムーズに挿入され得る。また、かかるカテーテル本体にて、特に、実質的に完全閉塞した狭窄部が、バルーンカテーテルの挿入可能な大きさまで、確実に且つ容易に押し広げられ得ることとなる。
ところが、かくの如き従来のカテーテルにあっては、カテーテル本体たるコイル体の外径が、小型のバルーンカテーテルの外径よりも僅かに大きな0.61mm程度とされている。それ故、大型のバルーンカテーテルを用いて、血管内の狭窄部を、より大きく拡張せしめる際には、従来のコイル体を有するカテーテルを用いた手技を行った上で、更に、小型のバルーンカテーテルと大型のバルーンカテーテルとを用いた二段階の手技を行わなければならなかった。このため、本発明者等は、より容易な手技を模索した。
ここで、このような血管内の狭窄部を押し広げる手技における作業者の手間を軽減するには、例えば、コイル体の挿通により血管内の狭窄部に形成される孔の大きさが、大型のバルーンカテーテルが挿通可能な大きさとなるように、コイル体の外径を大きくすることが、容易に考えられる。そうすることで、小型のバルーンカテーテルを用いた手技を省略することが可能となるからである。
しかしながら、実際には、コイル体の外径を大きくすると、様々な問題が惹起せしめられることを、本発明者等は見出した。即ち、一般に、コイル体は、外径が大きなもの程、それを構成する金属素線の太さ(厚さ)も大きくされる。そのため、コイル体の外径を大きくすると、通常、それに応じて、コイル体全体の柔軟性が低下せしめられるようになる。そして、それにより、特に十分な柔軟性が要求されるコイル体の遠位部の剛性が高くなって、蛇行する血管内に、その内面を傷付けることなく、コイル体をスムーズに挿入することが困難となるといった問題が、生ぜしめられることとなる。
一方、かかる問題を回避すべく、細い(薄い)金属素線を用いて、外径の大きなコイル体を形成する場合には、コイル体全体の柔軟性が過度に大きくなってしまう。そうなると、今度は、適度な剛性が要求されるコイル体の近位部の剛性が低下して、トルク伝達性が大きく損なわれるようになる。
また、金属素線の太さ(厚さ)を変えずに、単に、コイル体の外径を大きくすることも、勿論出来る。然るに、そうした場合、コイル体の内径も必然的に増大せしめられて、コイル体の内径と、コイル体の内部に挿入されるガイドワイヤの外径との差が、不可避的に大きくなる。そして、その結果、コイル体のガイドワイヤによる案内が不安定なものとなってしまうといった、更に別の問題が惹起されることとなる。この問題は、細い(薄い)金属素線を用いて、外径の大きなコイル体を構成した場合にも、生ぜしめられる。
このように、カテーテル本体がコイル体からなる従来のカテーテルにおいて、血管内の狭窄部を押し広げる手技でのコイル体の操作性能を良好に維持しつつ、コイル体の外径を大きくすることは、容易ではなかったのである。
ここにおいて、本発明は、上述せる如き事情を背景にして為されたものであって、その解決課題とするところは、コイル体からなるカテーテル本体を有するカテーテルにおいて、血管内の狭窄部を、コイル体にて、より大きく拡張せしめる手技が、かかる手技中でのコイル体の操作性能を何等損なうことなく、より簡略な操作にて行われ得るように改良された構造を提供することにある。また、本発明にあっては、そのような優れた特徴を発揮するカテーテルを有利に製造し得る方法を提供することをも、その解決課題とするものである。
そして、本発明者等は、前記せる課題を解決するために、鋭意研究した。その結果、コイル体の遠位部と近位部のそれぞれのピッチと、それら遠位部と近位部とにおける互いに隣り合う金属素線間の距離とを、それぞれ、特定の構成となるように工夫することにより、前記課題を解決出来ることを見出した。そして、そのようなコイル体の遠位部と近位部とを特定の構成とするための手法や、遠位部の内径や外径の大きさ等を、更に特定することによって、本発明を完成するに至ったのである。
すなわち、本発明は、以下の発明から構成される。
<1>所定長さを有して、体内に挿入されるカテーテル本体を含み、且つかかるカテーテル本体が、金属素線を巻回乃至は撚合してなる形態において、遠位部と近位部とを有して構成されたコイル体からなると共に、該コイル体における該遠位部のピッチと該近位部のピッチとが実質的に同一の大きさとされる一方、該遠位部における互いに隣り合う前記金属素線間の距離が、該近位部における互いに隣り合う該金属素線間の距離よりも大きくされていることを特徴とするカテーテル。
<2>前記コイル体の前記遠位部に対する電解研磨により、該遠位部における前記金属素線の表面が研磨されて、該遠位部における金属素線の互いに隣り合うもの同士間に間隙が形成されることによって、該遠位部における互いに隣り合う該金属素線間の距離が、該近位部における互いに隣り合う該金属素線間の距離よりも大きくされている上記<1>に記載のカテーテル。
<3>前記コイル体の前記遠位部が電解研磨される前に、該コイル体が熱処理されることによって、該コイル体の内部の残留応力が除去されている上記<2>に記載のカテーテル。
<4>前記コイル体の前記遠位部が電解研磨される前に、該遠位部の先端側部位を少なくとも含む該コイル体の体内への挿入方向前方側部分の外周面がセンタレス研磨されることによって、該コイル体の体内への挿入方向前方側部分の外径が、前記近位部を含む該コイル体の体内への挿入方向後方側部分の外径よりも小さくされている上記<2>又は上記<3>に記載のカテーテル。
<5>前記コイル体の前記遠位部における先端側部位の内径が、該コイル体における該先端側部位以外の部分の内径よりも小さくされている上記<1>〜<4>のうちの何れか一つに記載のカテーテル。
<6>前記コイル体の前記遠位部のうち、前記先端側部位を少なくとも含む部分の内径と外径とが、それぞれ、先端に向かうに従って次第に小さくされている上記<5>に記載のカテーテル。
<7>前記コイル体の前記遠位部の最小内径が、該コイル体からなる前記カテーテル本体の内部に軸方向に移動可能に挿入されるガイドワイヤの外径よりも、該ガイドワイヤの外径の5〜20%に相当する分だけ大きくされている上記<5>又は上記<6>に記載のカテーテル。
<8>前記コイル体の前記遠位部における互いに隣り合う金属素線間の距離が、該遠位部の前記ピッチの8〜15%に相当する大きさとされている上記<1>〜<7>のうちの何れか一つに記載のカテーテル。
<9>前記コイル体の前記遠位部の最大外径が、0.85〜0.90mmの範囲内の大きさとされている上記<1>〜<8>のうちの何れか一つに記載のカテーテル。
<10>所定長さを有して、体内に挿入されるカテーテル本体を含み、且つかかるカテーテル本体が、金属素線を巻回乃至は撚合してなる形態を呈するコイル体にて構成されると共に、該コイル体における体内への挿入方向前方側端部の内径と外径とが、それぞれ、前方に向かうに従って次第に小さくされ、更に、該コイル体の前方側端部の最小内径が、該コイル体からなる前記カテーテル本体の内部に軸方向に移動可能に挿入されるガイドワイヤの外径よりも、該ガイドワイヤの外径の5〜20%に相当する分だけ大きくされていることを特徴とするカテーテル。
<11>前記コイル体の前記前方側端部の最大外径が、0.85〜0.90mmの範囲内の大きさとされている上記<10>に記載のカテーテル。
<12>前記コイル体が、前記金属素線の複数を撚合せしめてなる撚り線コイルにて構成されている上記<1>〜<11>のうちの何れか一つに記載のカテーテル。
<13>所定長さを有して、体内に挿入されるカテーテル本体を含んでなるカテーテルの製造方法であって、(a)金属素線を一定のピッチで巻回乃至は撚合して、遠位部と近位部とを有するコイル体を作製し、かかるコイル体にて、前記カテーテル本体を製造する工程と、(b)前記コイル体の前記遠位部における前記金属素線の表面を電解研磨して、該遠位部における金属素線の互いに隣り合うもの同士間に間隙を形成することによって、該遠位部における互いに隣り合う該金属素線間の距離を、前記近位部における互いに隣り合う該金属素線間の距離よりも大きくする工程とを含むことを特徴とするカテーテルの製造方法。
<14>前記コイル体の前記遠位部に対する電解研磨の実施前に、該コイル体を熱処理して、該コイル体の内部の残留応力が除去する工程を、更に含む上記<13>に記載のカテーテルの製造方法。
<15>前記コイル体の前記遠位部に対する電解研磨の実施前に、該遠位部の少なくとも先端側部位を含む該コイル体の体内への挿入方向前方側部分の外周面をセンタレス研磨して、該コイル体の前方側部分の外径を、前記近位部を含む該コイル体の体内への挿入方向後方側部分の外径よりも小さくする工程を、更に含む上記<13>又は上記<14>に記載のカテーテルの製造方法。
<16>前記コイル体の前記遠位部に対する電解研磨の実施前に、該遠位部の先端側部位に対するスウェージング加工を行って、該先端側部位の内径を、該遠位部における該先端側部位以外の部分の内径よりも小さくする工程を、更に含む上記<13>〜<15>のうちの何れか一つに記載のカテーテルの製造方法。
<17>前記金属素線の複数を一定のピッチで巻回乃至は撚合して、前記コイル体を作製するようにした上記<13>〜<16>のうちの何れか一つに記載のカテーテルの製造方法。
<18>前記コイル体の前記遠位部における互いに隣り合う金属素線間の距離を、該遠位部の前記ピッチの8〜15%に相当する大きさとする上記<13>〜<17>のうちの何れか一つに記載のカテーテルの製造方法。
<19>前記コイル体の前記遠位部の最大外径を、0.85〜0.90mmの範囲内の大きさとする上記<13>〜<18>のうちの何れか一つに記載のカテーテルの製造方法。
<20>前記コイル体の前記遠位部の最小内径を、該コイル体からなる前記カテーテル本体の内部に軸方向に移動可能に挿入されるガイドワイヤの外径よりも、該ガイドワイヤの外径の5〜20%に相当する分だけ大なる大きさとする上記<13>〜<19>のうちの何れか一つに記載のカテーテルの製造方法。
なお、本明細書で言うコイル体のピッチ(撚り長さ)とは、1本の素線が完全な螺旋を作って、軸方向(芯線)の回りを1回転する長さを、軸方向に平行に測った長さを言う。
要するに、本発明に従うカテーテルにあっては、コイル体のピッチが遠位部と近位部とにおいて実質的に一定の大きさとされた状態で、遠位部における金属素線間の距離だけが、近位部における金属素線間の距離よりも大きくされていることによって、近位部における剛性を損なうことなく、遠位部において、近位部よりも優れた柔軟性が確保され得る。
それ故、かかるカテーテルでは、コイル体が、例えば、血管内の狭窄部を、大型のバルーンカテーテルが挿通可能な大きさにまで拡張せし得る大きさの外径を有するように、比較的に太い(厚い)金属素線を用いて構成される場合にあっても、蛇行せしめられる血管に追従可能な柔軟性と、良好なトルク伝達性とが、何れも十分に発揮され得る。
従って、かくの如き本発明に従うカテーテルを用いれば、大型のバルーンカテーテルが挿通可能な大きさにまで、血管内の狭窄部を拡張せしめる手技が、小型のバルーンカテーテルを何等用いることなく、コイル体のみにて、簡単に且つ迅速に、しかも、かかる手技中でのコイル体の操作性能を何等損なうことなしに、安全に実施され得る。そして、その結果として、血管内の狭窄部を押し広げる手技を行う際の作業者や患者の負担が、極めて効果的に軽減され得ることとなる。
また、他の本発明に従うカテーテルにおいて、コイル体の前方側端部の内径と外径とが、前方に向かうに従って次第に小さくされることにより、コイル体の前方側端部の柔軟性が、より有利に高められ得る。更に、それに加えて、コイル体の前方側端部の最小内径が、ガイドワイヤの外径の5〜20%に相当する分だけ大きくされることにより、例えば、コイル体の外径が、血管内の狭窄部を、大型のバルーンカテーテルが挿通可能な大きさにまで拡張せしめ得る大きさにおいて設定される場合にも、コイル体の前方側端部の最小内径部位において、コイル体内部に挿入されるガイドワイヤの外径との差を効果的に小さくすることが出来る。そして、それによって、コイル体が、ガイドワイヤにて、良好に且つ安定的に案内され得る。
従って、かくの如き本発明に従うカテーテルにあっても、大型のバルーンカテーテルが挿通可能な大きさにまで、血管内の狭窄部を拡張せしめる手技が、コイル体により、その血管内での操作性能を何等損なうことなしに、極めて簡単に且つ迅速に行われ得ることとなる。
さらに、本発明に従うカテーテルの製造方法においては、遠位部と近位部のそれぞれのピッチが実質的に一定の大きさとされた状態で、遠位部における金属素線間の距離だけが、近位部における金属素線間の距離よりも大きくされたコイル体が、カテーテル本体として有利に製造され得る。
従って、このような本発明に従うカテーテルの製造方法によれば、大型のバルーンカテーテルが挿通可能な大きさにまで、血管内の狭窄部を拡張せしめる手技を、円滑且つ効率的に、しかも安全に行うことが出来るカテーテルが、極めて有利に製造され得ることとなる。
また、かかる本発明手法にあっては、コイル体の遠位部における金属素線に対する電解研磨を行うことにより、遠位部における互いに隣り合う金属素線間の距離が、近位部における互いに隣り合う金属素線間の距離よりも大きくされるようになっている。そのため、例えば、太い金属素線を用いて、近位部を形成する一方、それよりも細い金属素線を用いて、近位部と実質的に同じピッチにおいて遠位部を形成し、そして、それら近位部の金属素線と遠位部の金属素線とを接合することにより、コイル体を形成する場合とは異なって、コイル体におけるトルク伝達性が有利に高められ得る。
それ故、このような本発明に従うカテーテルの製造方法によれば、上述せる如き大型のバルーンカテーテルが挿通可能な大きさにまで、血管内の狭窄部を拡張せしめる手技を、更に一層良好に実施可能なカテーテルが、より有利に得られることとなる。
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明に係るカテーテルとその製造方法の構成について、図面を参照しつつ、詳細に説明することとする。
先ず、図1及び図2には、本発明に従う構造を有するカテーテルの一実施形態として、狭窄部が形成された心臓の血管内に挿入されて、かかる血管内の狭窄部を押し広げるのに用いられるカテーテルが、その正面形態と横断面形態とにおいて、それぞれ示されている。それらの図から明らかなように、本実施形態のカテーテルは、カテーテル本体としてのコイル体10を有して、構成されている。
より具体的には、このコイル体10は、細長い複数(ここでは8本)の素線12が、1.78mm程度の同一のピッチ(図5にPにて示される寸法)で緊密に撚り合わされてなる撚り線コイルにて、構成されている。また、かかるコイル体10を構成する素線12は、円形の横断面状(図2に二点鎖線で示される形状)と、0.18mm程度の比較的に太い直径(図2にdにて示される寸法)を有するステンレス製の線材からなっている。そして、かかるコイル体10が、人体の大腿部や手首部から心臓まで延びる血管内に、それらの全長に亘って挿入可能な最大外径(例えば、1.0mm程度)と長さ(例えば、1350mm程度)とを備えた、細長い円筒状の全体形状を有して成っているのである。なお、図2では、素線12が、楕円形の横断面形状を有するように示されているが、これは、コイル体12の形成工程で撚り合わされたコイルを軸方向に直角な断面で示していることに加え、撚り合わせる際に大きな力を受けて変形せしめられることによるものであることが理解されるべきである。
かくして、かくの如き構造を有するコイル体10において、十分な可撓性と適度な剛性とが兼備せしめられている。また、そのような可撓性と剛性とが、ピッチ:Pの増減により、長さ方向において部分的な変化せしめられるようなことがないようにされている。そして、それによって、コイル体10が、蛇行する血管内にスムーズに挿入され得るようになっている。
なお、素線12の形成材料は、例示されるステンレスに何等限定されるものではない。かかる素線12の形成材料には、カテーテルの構成部材を与える材料として従来から使用される、可撓性を有する金属材料が、適宜に用いられ得る。例えば、Ni−Ti合金等の超弾性合金が、単独で、或いはステンレスと組み合わされて、使用される。
また、素線12の本数も、コイル体10に望まれる可撓性と剛性とのバランス等に応じて、適宜に決定される。即ち、1本の素線12を巻回して、コイル体10を形成しても、何等差し支えない。然るに、十分な可撓性を維持しつつ、適度な剛性に基づく良好なトルク伝達性を得るには、好ましくは複数本、より好ましくは8〜12本程度の素線12が撚合されて、コイル体10が形成されることとなる。
さらに、素線12の直径:dは、特に限定されるものではないものの、好ましくは0.16〜0.20mmの範囲内の大きさとされる。何故なら、素線12の直径:dが0.16mmを下回る場合、素線12が細過ぎて、コイル体10の剛性が不十分なものとなる恐れがあるからである。また、素線の直径:dが0.20mmを上回る場合、今度は素線12が太過ぎるためにコイル体10の剛性が過剰となり、それによって、蛇行する血管内へのスムーズな挿入が困難となるからである。
更にまた、コイル体10のピッチ:Pも、コイル体10の全長に亘って同じ大きさとされておれば、何等限定されるものではなく、素線12の直径:d等によって適宜に変更され得る。そして、例えば、素線12の直径:dが0.18mmの場合、ピッチ:Pは、望ましくは1.70〜1.90mmの範囲内の値とされる。何故なら、コイル体10のピッチ:Pが1.90mmよりも大きくされていると、コイル体10の剛性が低くなる恐れがあるからである。また、コイル体10のピッチ:Pを1.70mmよりも小さくするには、素線12を、多大なコスト増を伴う極めて大きな力で撚り合わせる必要が生じ、事実上、困難である。
そして、本実施形態では、かかるコイル体10が、血管内への挿入方向に対して後方側の端部からなる近位部14と、その挿入方向に対して前方側の端部からなる遠位部16と、それら近位部14と遠位部16との間の部分からなる中間部18とを有して、構成されている。なお、コイル体10並びにカテーテル全体の構造の理解を容易と為すために、以下からは、コイル体10の遠位部16側を前方側、近位部14側を後方側と言うこととする。
また、コイル体10を構成する三つの部分14,16,18のうち、近位部14は、1.0mm程度の外径と0.64mm程度の内径とを有する円筒状の全体形状を有している。更に、かかる近位部14の後端部には、コネクタ20が接続されている。そして、この近位部14の内孔が、コネクタ20内の貫通孔に連通せしめられて、かかる貫通孔を通じて、外部に開口せしめられている。また、近位部14のうち、血管内に挿入されない部分には、カバーチューブ22が、外挿されている。
これによって、ここでは、一般に0.36mm程度の直径を有するガイドワイヤ24(図2に二点鎖線で示す)が、コネクタ20を通じて、コイル体10の内孔21内に軸方向に移動可能に挿入され得るようになっている。カバーチューブ22は、コイル体10の血管内への挿入状態下で、コイル体10の素線12の隙間から血液が漏出した際に、かかる血液が作業者の手に付着することを防止するようになっている。
また、図1及び図3から明らかなように、コイル体10の中間部18は、その前方側部分25を除く殆どの部分が、近位部14と同じ外径と内径とを有する中間大径円筒部26とされている。更に、かかる中間部18における前方側部分25のうちの前端部が、中間大径円筒部26と同じ内径と中間大径円筒部26よりも小さな外径とを有する中間小径円筒部28とされている。更にまた、そのような中間部18における中間大径円筒部26と中間小径円筒部28の間の部分が、それら中間大径円筒部及び中間小径円筒部26,28と内径が同じで、且つ外径が、前方に向かうに従って徐々に小さくされた中間テーパ部30とされている。
すなわち、ここでは、中間部18における中間大径円筒部26と中間小径円筒部28と中間テーパ部30の内径が、何れも、近位部14の内径と同じ0.64mm程度とされている。また、中間大径円筒部16の外径が、近位部14と同じ1.0mm程度とされている。そして、中間テーパ部30の外径が、近位部14の外径と同じ1.0mm程度から0.88mm程度にまで減少せしめられている。この小径円筒部28の外径は、血管内の狭窄部を押し広げるための手技の実施時に使用される大型のバルーンカテーテルを挿入するのに十分な寸法とされている。なお、かかる中間テーパ部30の長さは、50.0mm程度されている。また、中間小径円筒部28の長さは、30.0mm程度とされている。
そして、図4に示されるように、本実施形態では、中間部18における前方側部分25の外周面が切削乃至は研磨される等して、各素線12の外周面側部位が除去されて、かかる前方側部分25を構成する中間小径円筒部28と中間テーパ部30の外径が、未加工の中間大径円筒部26や近位部14よりも小さくされている。これにより、各素線12の横断面形状が、中間部18の周方向に広がる扁平な形状とされて、それら中間小径円筒部28と中間テーパ部30とが、薄肉化されている。なお、このような中間小径円筒部28と中間テーパ部30の薄肉化は、例えば、それら中間小径円筒部28と中間テーパ部30とからなる中間部18の前方側部分25に対して、センタレス研磨機(心なし研削機)を用いたセンタレス研磨(心なし研削)を行うことによって、容易に実現される。
一方、遠位部16は、図3及び図5に示されるように、後方側が、中間部18の中間小径円筒部28から連続する先端円筒部32とされている。また、その前方側は、外径と内径とが、共に、先端に向かって次第に小径となる先端テーパ部34とされている。即ち、かかる遠位部16の先端円筒部32の外径が0.88mm程度で、その内径が0.64mm程度とされている。また、先端テーパ部34の外径が、0.88mmから0.70mm程度まで減少せしめられている。更に、その内径も、0.64mmから、心臓血管内に挿入されるガイドワイヤ24の一般的な直径(0.36mm程度)よりも僅かに大きな0.40mm程度まで減少せしめられている。なお、先端円筒部32の長さは45.0mm程度とされている。また、先端テーパ部34の長さは、後述する先端チップ36の長さを含めて5.0mm程度とされている。
そして、図5及び図6に示される如く、ここでは、中間部18における中間小径円筒部28と中間テーパ部30と同様に、遠位部16の外周面に対する切削乃至は研磨等により、遠位部16における素線12が、遠位部16の周方向に広がる扁平な横断面形状とされて、遠位部16の全体が薄肉化されている。なお、このような遠位部16の薄肉化も、かかる遠位部16に対して、センタレス研磨機(心なし研削機)を用いたセンタレス研磨(心なし研削)を行うことによって実現される。また、外径と内径とが次第に小径化される先端テーパ部34は、遠位部16の先端側部位を、例えばスウェージング加工することによって、容易に形成される。
そしてまた、かかる遠位部16における先端テーパ部34の先端面には、先端チップ36が、固着されている。この先端チップ36は、例えば、金、白金、白金ロジウム等の放射線不透過材料を用いて形成された円筒体から成っている。そして、遠位部16への固着側とは反対の先端筒壁部の外周面が、先端に向かうに従って徐々に小径となる凸状湾曲面とされている。これにより、先端チップ36の先端筒壁部の肉厚が、先端に向かって漸減せしめられて、先端チップ36が先細り形状とされている。なお、この先端チップ36の最大外径と内径は、遠位部16における先端テーパ部34の外径と最小内径と、それぞれ同じ大きさとされている。
而して、ここでは、特に、遠位部16を構成する複数の素線12のうち、コイル体10の長さ方向において互いに隣り合うもの同士の間に、間隙38が、それぞれ形成されている。また、図4及び図6から明らかなように、この間隙38は、前記せるセンタレス研磨等による薄肉化により、横断面が遠位部16の周方向に広がる扁平形状とされた、遠位部16における各素線12の幅方向両側のエッジ40が、所定幅に亘って部分的に除去されることにより、互いに隣り合う素線12のエッジ40同士の間に形成されている。
これによって、図2、図4及び図6から明らかなように、遠位部16における互いに隣り合う素線12同士の間の距離が、近位部14と中間部18のそれぞれにおける互いに隣り合う素線12同士の間の距離よりも、間隙38の幅:wに相当する分だけ大きくされている。なお、このような遠位部16における互いに隣り合う素線12間の間隙38は、例えば、遠位部34に対する電解研磨を行うことによって、容易に形成される。
このように、本実施形態においては、コイル体10の遠位部16における先端円筒部32の外径が0.88mm程度とされている。そのため、遠位部16の最大外径が、一般に、血管内の狭窄部を押し広げるための手技の実施時に使用される大型のバルーンカテーテルのバルーン拡張前の外径よりも大なる大きさとされている。これにより、コイル体10が、遠位部16にて、血管内の狭窄部を、大型のバルーンカテーテルを挿入するのに十分な大きさに拡張せしめ得るようになっている。
なお、この遠位部16の最大外径は、特に限定されるものではないものの、好ましくは、0.85〜0.90mm程度とされる。何故なら、遠位部16の最大外径が0.85mmよりも小さい場合、血管内の狭窄部を、遠位部16にて、バルーン拡張前の大型のバルーンカテーテルを挿入するのに十分な大きさにまで拡張せしめることが困難となるからである。一方、遠位部16の最大外径が0.90mmを越える場合には、遠位部16の剛性が高くなってしまうからである。
また、中間部18の前方側部分25と遠位部16とからなるコイル体11の前方側端部が、それ以外の部分に比して薄肉化されていると共に、段階的に小径化する先細り形状とされている。これによって、コイル体10が、比較的に太径の素線12にて構成されているにも拘わらず、前方側端部において、柔軟性が十分に発揮され得るようになっている。しかも、ピッチ:Pが近位部14及び中間部18と同じ寸法を維持した状態で、遠位部16における互いに隣り合う素線12間に間隙38が形成されている。そして、それらの素線12間の距離が、近位部14と中間部18のそれぞれにおける互いに隣り合う素線12間の距離よりも大きくされていることで、かかる遠位部16において、柔軟性が、より一層十分に高められている。
なお、遠位部16における互いに隣り合う素線12間に形成される間隙38の幅:w、つまり、それらの素線12間の距離は、特に限定されるものではない。然るに、望ましくは、遠位部16におけるピッチ:Pの8〜15%に相当する大きさとされる。何故なら、かかる距離が、遠位部16におけるピッチ:Pの8%を下回る大きさとされる場合には、遠位部16において、所望の柔軟性を十分に得ることが困難となるからである。また、かかる距離が、遠位部16におけるピッチ:Pの15%を上回る大きさとされる場合には、遠位部16における柔軟性が大きくなり過ぎて、強度やトルク伝達性の低下が生ずる恐れがあるからである。この遠位部16における互いに隣り合う素線12間の距離は、より望ましくは、遠位部16におけるピッチ:Pの10%に相当する大きさとされる。
さらに、そのようなコイル体10における遠位部16の先端テーパ部34にあっては、その最小内径が、コイル体10内に挿入される前記ガイドワイヤ24の一般的な直径(0.36mm程度)よりも、寸法にして0.04mm程度、割合にして11.1%程度大きくされている。これによって、コイル体10内へのガイドワイヤ24の挿入状態下で、コイル体10の遠位部16内において、ガイドワイヤ24の大きな振れ等が生じないように、コイル体10の内周面とガイドワイヤ24の外周面との間の隙間が適度な大きさとされる。以て、コイル体10が、ガイドワイヤ24にて、安定的に且つ適正に案内され得るようになる。
なお、このコイル体10における遠位部16の最小内径も、特に限定されるものではないものの、好ましくは、ガイドワイヤ24の外径よりも、その外径の5〜20%に相当する分だけ大なる大きさとされる。何故なら、遠位部16の最大内径が、かかる範囲の最小値よりも小さい場合、遠位部16の内周面とガイドワイヤ24の外周面との間の隙間が小さ過ぎて、遠位部16内でのガイドワイヤ24の軸方向へのスムーズな移動が困難となるからである。また、遠位部16の最大内径が、上記範囲の最大値よりも大きい場合には、今度は、遠位部16の内周面とガイドワイヤ24の外周面との間の隙間が大きくなり過ぎて、ガイドワイヤ24によるコイル体10の案内が不安定なものとなるからである。
ところで、かくの如き構造とされた本実施形態のカテーテルは、例えば、以下の如くして製造されることとなる。
すなわち、先ず、複数(ここでは8本)の長尺な素線12が準備される。この素線12としては、目的とするカテーテルの長さよりも十分に長い長さを有するものが、用いられる。そして、準備された複数の素線12が、一般的な撚り線コイルを製造する際と同様な手法にて、所定の芯線の周りに、一定のピッチで撚り合わされる。これにより、コイル体10の中間加工品としての撚り線ロープが、製造される。
次に、かくして得られた撚り線ロープが、所定の長さに仮切断される。本工程で仮切断される撚り線ロープの長さは、例えば、後述する撚り線ロープに対する熱処理に用いられる処理装置の大きさ等に応じて、適宜に決定される。
引き続き、図7に示されるような熱処理装置42が用いられて、仮切断された撚り線ロープ44が、熱処理される。即ち、本工程では、撚り線ロープ44の一端部が、熱処理装置42の可動チャック46に把持される。また、撚り線ロープ44の他端部が、ウエイト48を吊したスライドチャック50に把持される。そして、そのようにして、ウエイト48による引っ張り荷重が、撚り線ロープ44に負荷せしめられた状態で、可動チャック46が、正逆方向にそれぞれ所定回転数ずつ回転せしめられる。これにより、撚り線ロープ44が、軸心回りの正逆方向に捻られる。また、そのような可動チャック46の回転駆動と同時に、電流発生器52から可動チャック46とスライドチャック50とに電流が流されて、撚り線ロープ44が、抵抗加熱により加熱される。これによって、撚り線ロープ44が熱処理されて、撚合工程で撚り線ロープ44の素線12の内部に発生せしめられた残留応力が除去される。以て、素線12が型付け状態とされる。なお、本工程における熱処理は、例示の熱処理装置42以外の装置を用いて実施することも、勿論可能である。
次いで、公知のセンタレス研磨機が用いられて、撚り線ロープ44の長さ方向一方側の端部の外周面に対して、センタレス研磨が施される。即ち、本工程では、センタレス研磨機の支持部に、撚り線ロープの長さ方向の一方側の端部が、回転可能に支持される。また、この撚り線ロープ44を挟んだ両サイドに、2個の研磨ロールが、それらの間隔を変動可能に且つ軸方向に移動可能に位置せしめられる。そして、それら2個の研磨ロールの回転に伴って、撚り線ロープ44が回転せしめられつつ、撚り線ロープ44の外周面が、2個の研磨ロールにて研磨される。また、このとき、2個の研磨ロールが、互いの間隔を変えながら、軸方向に移動せしめられる。
かくして、撚り線ロープ44を構成する素線12が、図4に示されるように、撚り線ロープ44の周方向に広がる扁平な横断面形状を呈するように研磨される。また、研磨中に、2個の研磨ロールの間隔が変動せしめられるのに伴って、撚り線ロープ44の研磨量が変化せしめられる。
そして、それによって、撚り線ロープ44の一方側端部における他端部側部分の外周面が、一方側に向かって次第に小径となるテーパ面形状とされて、かかるテーパ状外周面を有する部分にて、中間テーパ部30が形成される。また、この撚り線ロープ44の一方側端部のうち、中間テーパ部30とされた部分を除いた部分が、端部側部分よりも小径の円筒状外周面を有するようにされる。そして、そのような小径の円筒状外周面を有する部分のうち、中間テーパ部30側の所定部位が、中間小径円筒部28とされる一方、中間テーパ部30側とは反対側の部分にて、遠位部16が構成される。また、それら中間テーパ部30と中間小径円筒部28と遠位部16とが、撚り線ロープ44のセンタレス研磨されていない部位よりも薄肉とされる。
そして、そのようなセンタレス研磨が行われた後、撚り線ロープ44から芯線が引き抜かれて、かかる撚り線ロープ44が、長さ方向一方側の端部に、その先端から順に、遠位部16と中間小径円筒部28と中間テーパ部30とが形成された、コイル体10を与える撚り線コイルとして、構成される。その後、必要に応じて、前記せる撚り線ロープ44に対する加熱処理工程中に素線12の表面に生成された酸化皮膜が、公知に手法により除去される。
そして、その後、遠位部16の先端に、白金等の放射性不透過材料がプラズマ溶接される。これにより、遠位部16の先端に対して、その後の操作で先端チップ36となる放射線不透過部分が、形成される。
次いで、筒状テーパ面の一部分からなる成形面をそれぞれ有する複数の分割ダイスが用いられて、放射線不透過部分を含む、撚り線コイルの遠位部16における先端側部位が、スウェージング加工される。つまり、ここでは、複数の分割ダイスが、撚り線コイルの遠位部16における先端側部位の回りを回転しながら、それぞれの成形面にて、かかる先端部位の外周面を叩くことにより、撚り線コイルの遠位部16における先端側部位が、先端に向かって次第に小径化するテーパ筒形状に成形される。これにより、撚り線コイルの遠位部16の先端側部位が、テーパ面状の内周面と外周面とを有する先端テーパ部34とされる。また、遠位部16の先端テーパ部34以外の部位が、先端円筒部32とされる。更に、放射線不透過部分の外周面形状が円筒面形状となり、先端チップ36の外形が形成される。
その後、外周面が円筒面形状とされた放射線不透過部分の中心部に、0.4mm程度の直径を有する円形の貫通孔が、ドリル等にて穿設されることにより、円筒状を呈する先端チップ36が、撚り線コイルにおける先端テーパ部34の先端面に設けられる。
次いで、所定の電解槽内に収容された電解研磨液中に、撚り線コイルの遠位部16が、先端チップ36と共に浸漬されて、遠位部16に対する電解研磨が実施される。本工程では、電解研磨液として、例えば、リン酸とエレクトログローの混合液が用いられる。そして、そのような電解研磨液中に、撚り線コイルの遠位部16が浸漬された状態で、撚り線コイルに対して、所定の電流と電圧とが印加される。これによって、撚り線コイルの遠位部16における素線12の表面が研磨される。勿論、電解研磨液は、例示のものに、何等限定されるものではない。
なお、電解研磨は、よく知られるように、被研磨材の表面全体を電気分解して、研磨するものであるものの、角部乃至は縁部を集中的に分解して、研磨する傾向を示す。そのため、本工程においては、前記せる如く、遠位部16に対する前記センタレス研磨により扁平な横断面形状とされた、遠位部16における各素線12の両側のエッジ40が集中的に研磨される。これによって、図5及び図6に示されるように、遠位部16における互いに隣り合う素線12間に、間隙38が形成されるようになる。なお、ここで形成される間隙38の大きさは、例えば、遠位部16の電解研磨液中への浸漬時間等によって管理される。また、この浸漬時間は、電解研磨液の濃度や、撚り線コイルへの電流量や電圧量等によって、適宜に調整される。
そして、このとき、撚り線コイルの各素線12は、前記せる熱処理工程で、残留応力が除去されて、型付け状態とされている。そのため、遠位部16における互いに隣り合う素線12間に間隙38が形成されても、かかる遠位部16のピッチが変化するようなことがない。
かくして、図1乃至図6に示されるように、全長に亘って一定のピッチを有し、且つ遠位部16における互いに隣り合う素線12間の距離が、中間部18と近位部14のそれぞれにおける互いに隣り合う素線12間の距離よりも大きくされたコイル体10が作製される。
そして、その後、この得られたコイル体10が必要な長さに切断された後、かかるコイル体10の近位部14に対してカバーチューブ22とコネクタ20とが組み付けられる。以て、目的とするカテーテルが得られることとなる。
而して、このような本実施形態のカテーテルを用いて、心臓血管内の狭窄部を拡張する手技を行う際には、例えば、以下の如き手順に従って、その作業が進められる。
すなわち、先ず、図8に示されるように、ガイドワイヤ24が、心臓の血管54内に形成された狭窄部56に挿通される。それによって、狭窄部56に、挿通孔58が形成される。このとき、ガイドワイヤ24は、狭窄部56の比較的に柔らかい部分を通過する。
次に、ガイドワイヤ24の血管54内への挿入側とは反対側の端部が、カテーテルのコイル体10内に挿入される。そして、このコイル体10が、ガイドワイヤ24に沿って、血管54内に挿入される。なお、この作業は、放射線透視下で、実施される。そうすることによって、コイル体10の先端に設けられた、放射線不透過材料からなる先端チップ36の位置、換言すれば、コイル体10の先端位置を確認しながら、コイル体10の先端部位を、血管54内の狭窄部にまで確実に挿入せしめることが出来る。
また、このとき、コイル体10の前方側端部(中間部18の前方側部分25と遠位部16)が有する柔軟性、特に、かかる前方側端部のうちの遠位部16が有する一段と優れた柔軟性と、そのような前方側端部を除くコイル体10の中間部18の一部分と近位部14とが有する適度な剛性とに基づいて、コイル体10が、血管54の内面を損傷させることなく、良好な押込み特性をもって、血管54内をスムーズに進行せしめられる。特に、コイル体10の先端である先端テーパ部34は、電解研磨された撚り線による柔軟な構造を有しているため、コイル体10が血管54内に挿入される際に、血管54の内面を損傷することが、より有利に防止される。
さらに、コイル体10における遠位部16の先端テーパ部34の内径が小さくされて、かかる遠位部16とガイドワイヤ24との間に、コイル体10が、ガイドワイヤ24にて安定的に且つ適正に案内され得るように為す隙間が形成されている。これによっても、コイル体10が、血管54内を円滑に且つ安定的に移動せしめられる。
そして、コイル体10先端の先端チップ36が血管54内の狭窄部56に達したら、例えば、コイル体10の近位部14が回転せしめられることにより、コイル体10の全体が回転せしめられつつ、コイル体10の先端部位が、狭窄部56に形成された挿通孔58内に押し込まれる。これによって、図9に示されるように、先端チップ36とコイル体10の遠位部16とが、挿通孔58を押し広げつつ、狭窄部56内に挿入される。以て、狭窄部56が、遠位部16における先端円筒部32の外径と同じ大きさ、つまり、比較的に大型のバルーンカテーテルが挿入可能な大きさに拡張される。
このとき、先端チップ36が先細り形状とされていると共に、コイル体10の遠位部16における先端テーパ部34も、先端に向かって次第に小径となるテーパ筒形状とされているため、それら先端チップ36とコイル体10の遠位部16とが、狭い挿通孔58内に、それを容易に且つ確実に押し広げつつ、押し込まれ得る。
また、コイル体10における遠位部16のピッチ:Pが、近位部14や中間部18のピッチ:Pと同じ大きさとされているため、近位部14を回転せしめたときのトルクが、中間部18を経て、遠位部14に対して、可及的に小さな損失量において、十分に且つ確実に伝達せしめられ得る。これによって、狭い挿通孔58内への先端チップ36と遠位部16の挿入が、よりスムーズに実施され得る。
そして、その後、コイル体10が血管54内から引き抜かれた後、比較的に大型のバルーンカテーテルが、ガイドワイヤ24に沿って血管54内に挿入されて、狭窄部56の更なる拡張作業が実施される。
このように、本実施形態においては、心臓の血管54内の狭窄部56を、大型のバルーンカテーテルが挿通可能な大きさにまで拡張せしめる手技が、小型のバルーンカテーテルを何等用いることなく、コイル体10だけを用いて、簡単に且つ迅速に、しかも、かかる手技中でのコイル体の操作性能を安定的に維持しつつ、安全に実施され得る。
従って、本実施形態によれば、心臓の血管54内の狭窄部56を拡張せしめる手技を行う際の作業者や患者の負担が、極めて効果的に軽減され得ることとなる。
また、本実施形態のカテーテルでは、コイル体10の遠位部16における互いに隣り合う素線12同士の間に形成される間隙38が、かかる遠位部16に対する電解研磨を行うことによって形成されるようになっている。そのため、例えば、遠位部16を、中間部18や近位部14を構成する素線12よりも細径の素線12を用いて構成することによって、遠位部16における素線12間に間隙38を形成する場合とは異なり、遠位部16において、間隙38の形成によるトルク伝達性の低下が惹起されるようなことが有利に防止され得る。
しかも、本実施形態においては、コイル体10の遠位部16の外周面に対するセンタレス研磨により、遠位部16における素線12が、遠位部16の周方向に広がる扁平な横断面形状とされている。そして、その上で、遠位部16が電解研磨されて、かかる遠位部16における素線12の両側のエッジ40が集中的に研磨されることにより、素線12間に間隙38が形成されている。このため、遠位部16における素線12の横断面積の減少が可及的に抑制されつつ、それらの素線12間に、間隙38が有利に形成され得る。従って、かかる間隙38の形成によって得られる遠位部16の柔軟性の向上が、素線12の細径化によるトルク伝達性の低下の発生を回避乃至は可及的に抑制しつつ、極めて効果的に測られ得ることとなる。
ここにおいて、本実施形態に係るカテーテルが上述の如き優れた特徴を有するものであることを確認するために、本発明者等によって行われた幾つかの試験について、以下に詳述する。
<試験1>
すなわち、先ず、0.18mmの直径を有する長尺なステンレス製素線を、8本準備した。そして、それら8本の素線を1.7mmの同一ピッチで緊密に撚り合わせて、素線間に間隙が実質的に存在しないコイル体を作製した。次いで、このコイル体の一端部に対して、センタレス研磨を公知の手法により実施して、かかる一端部の外径を0.88mm程度とした。
かくして得られたコイル体のセンタレス研磨された一端部を、図10に示した。そして、かかるコイル体の一端部における互いに隣り合う素線間の距離を、無作為に3個所(図10において、a、b、cにて示される個所)選択して、それぞれ測定した。その結果、それぞれの距離が、a:0.009mm、b:0.002mm、c:0.006mmであった。また、このコイル体の一端部のピッチを測定したところ、1.7mmであった。
その後、リン酸とエレクトログローの混合液からなる電解研磨液の所定量が収容された電解槽を用い、この電解槽内の電解研磨液中に、上記のようにして得られたコイル体の一端部を浸漬して、かかるコイル体の一端部に対する電解研磨を行った。なお、ここで使用される電解研磨液は、リン酸:エレクトログロー=3:1とした。また、電解条件は、1本分のコイル体の電解研磨を行う場合、電流:0.25A、電解時間7分とした。
この一端部が電解研磨されたコイル体を、図11に示した。そして、かかるコイル体の電解研磨された一端部おける互いに隣り合う素線間の距離を、無作為に3個所(図11において、d、e、fにて示される個所)選択して、それぞれ測定した。その結果、それぞれの距離が、d:0.023mm、e:0.028mm、f:0.023mmであった。また、このコイル体の一端部におけるピッチを測定したところ、1.7mmであった。
これらの結果から、コイル体に対する電解研磨を実施することによって、コイル体のピッチを何等変化させることなく、互いに隣り合う素線間に間隙を形成して、それらの間の距離を増大させ得ることが、判明した。
<試験2>
先ず、0.18mmの直径を有する長尺なステンレス製素線を16本と、0.15mmの直径を有する長尺なステンレス製素線を8本とを、それぞれ準備した。そして、互いに同一直径を有する素線の8本ずつを用いて、それらを、それぞれ、1.78mmの同一ピッチで緊密に撚り合わせた。これによって、直径が0.18mmの8本の素線からなり、素線間に間隙が実質的に存在しない2個のコイル体と、直径が0.15mmの8本の素線からなり、素線間に間隙が実質的に存在しないコイル体とを、各々作製した。次いで、かくして得られた3個のコイル体のそれぞれに対して、センタレス研磨を、試験1と同様にして行った。
その後、それらセンタレス研磨された3個のコイル体のうち、直径が0.18mmの8本の素線からなるコイル体の1個のみを用い、かかるコイル体のセンタレス研磨された一端部に対して、電解研磨を、試験1と同様な条件にて実施した。これにより、直径が0.18mmの8本の素線からなるコイル体の1個のものの一端部における互いに隣り合う素線間に間隙を形成して、それら間の距離を、電解研磨がされていない他端部における互いに隣り合う素線間の距離よりも大きくした。
かくして、一端部における素線間に間隙が形成されて、それら素線間の距離が他端部よりも大きくされた、直径が0.18mmの素線からなるコイル体(供試品1)と、素線間に間隙が実質的に存在しない、直径が0.18mmの素線からなるコイル体(供試品2)と、素線間に間隙が実質的に存在しない、直径が0.15mmの素線からなるコイル体(供試品3)とを得た。
次いで、かくして得られた3種類のコイル体(供試品1〜3)のそれぞれのトルク伝達性を調べるために、それら各コイル体に対する捻り試験を行った。この捻り試験は、各コイル体のセンタレス研磨された一端部を固定した状態で、その他端部をトルクゲージを介して回転させて、各コイル体の全体に捻り力を加えることにより、実施した。また、この試験は、各コイル体を構成する8本の素線のうちの何れか1本が最初に破断するまで行われた。そして、このときのコイル体の回転数と、トルクゲージにて測定されるトルク荷重との関係を、各コイル体毎に調べた。その結果を、図12に示した。
なお、本試験において、素線の破断時の各コイル体の回転数(破断回転数)とトルク荷重(破断荷重値)は、以下のようであった。供試品1のコイル体の破断回転数は44.5回で、破断荷重値は0.44N・cmであった。また、供試品2のコイル体の破断回転数は43回で、破断荷重値は0.47N・cmであった。更に、供試品3のコイル体の破断回転数は55回で、破断荷重値は0.29N・cmであった。
図12から明らかなように、直径が0.18mmの太径の素線からなる供試品1のコイル体と供試品2のコイル体は、直径が0.15mmの細径の素線からなる供試品3のコイル体よりも、捻り力の入力によって、明らかに大きなトルク荷重が発生せしめられる。しかも、供試品1のコイル体と供試品2のコイル体との間では、かかるトルク荷重に大きな違いは認められない。これらのことから、太径の素線からなるコイル体が、細径の素線からなるコイル体よりも、トルク伝達性に優れることが、容易に理解される。しかも、電解研磨の実施により一端部の素線間の距離が大きくされても、トルク伝達性が、殆ど低下せしめられることなく、良好に維持され得ることが、認識され得る。
<試験3>
先ず、試験2において作製された3種類のコイル体と同一の構造を有する3種類のコイル体(供試品1〜3)を、それぞれ作製して、準備した。そして、供試品1のコイル体における素線間に間隙が形成された端部と、供試品2及び3のそれぞれにおける素線間に間隙が実質的に存在しない端部との間において、柔軟性に違いがあるか否かを調べるために、それら各コイル体の端部に対する純曲げ試験と先端突荷重試験とを、それぞれ行った。
なお、それら各コイル体に対する純曲げ試験は、以下のように実施した。即ち、先ず、各コイル体の前記端部における基端を、トルクゲージを介して移動不能に固定する一方、その先端を移動チャックに固定した。次いで、移動チャックを、左右方向に、それぞれ湾曲線状の軌跡を描くように、それぞれ移動せしめた。これにより、各コイル体の端部を、左右にそれぞれ90°ずつ揺動せしめて、曲げ変形せしめた。そして、このときのトルクゲージにて測定されるトルク荷重の最大値を、各コイル体毎に求めた。かくして行われた純曲げ試験の結果を、図13に示した。
一方、先端突荷重試験は、以下の要領で行った。即ち、先ず、供試品1〜3のコイル体のそれぞれの前記端部を、その基端側部位において把持した状態で、各コイル体を鉛直方向に下降せしめていき、それら各コイル体の端部の先端面を荷重計に押し付けた。また、その状態から、コイル体が座屈変形せしめられるまで、各コイル体を更に下降せしめた。そして、その間、各コイル体の端部に負荷される荷重を荷重計で測定して、その最大値を求めた。この先端突荷重試験の結果を、図14に示した。
それら図13及び図14から明らかなように、純曲げ試験と先端突荷重試験の両方において、供試品1のコイル体と供試品3のコイル体のトルク荷重乃至は荷重の最大値が、供試品2のコイル体のトルク荷重乃至は荷重の最大値に比して、明らかに小さな値となっている。また、供試品1のコイル体と供試品3のコイル体との間には、両試験結果において、明確な差異は認められない。これらのことから、太径の素線からなるコイル体であっても、電解研磨により素線間の距離が大きくされることによって、細径の素線からなるコイル体と同様な優れた柔軟性が発揮され得ることが、明確に認識され得る。
<試験4>
先ず、試験2において作製された供試品1のコイル体と同様な構造を有するコイル体(供試品1)を作製して、準備した。また、それとは別に、かかる供試品1のコイル体を構成する素線と同じ素線の8本を、1.94mmの同一のピッチで緩やかに撚合せしめることにより、全長に亘って、互いに隣り合う素線間に間隙が形成されて、それらの素線間の距離が大きくされたコイル体(供試品4)を作製して、準備した。なお、この供試品4のコイル体に対しても、供試品1のコイル体と同様に、一端部に対するセンタレス研磨を行った。
次に、かくして準備された供試品1のコイル体と供試品4のコイル体とを用いて、それらに対する捩り試験を、試験2において実施された際と同様にして行った。そして、そのときのコイル体の回転数と、トルクゲージにて測定されるトルク荷重との関係を、各コイル体毎に調べた。その結果を、図15に示した。
図15から明らかなように、供試品4のコイル体は、40回の捻り回数で、破断荷重値の0.46N・cmに達している。これに対して、供試品1のコイル体は、捻り回数が略45回に達するまで、破断荷重値の0.46N・cmに到達しない。このことから、素線間の距離が一端部のみにおいて大きくされることによって、優れた耐久性が確保され得ることが、容易に認められる。
以上、本発明の具体的な構成について詳述してきたが、これはあくまでも例示に過ぎないのであって、本発明は、上記の記載によって、何等の制約をも受けるものではない。
例えば、前記実施形態では、素線12として、横断面円形形状を呈する線材が用いられていたが、円形形状以外の横断面形状を有する線材にて、素線12を構成することも、勿論可能である。
また、例えば、細長い金属パイプに螺旋状の切込みを入れることにより、コイル体10を形成しても良い。
さらに、素線12を巻回乃至は撚合して、コイル体10を形成する場合には、遠位部16を、中間部18や近位部14を構成する素線12よりも細径の素線12を用いて構成することにより、遠位部16における素線12間に間隙38を形成しても良い。また、金属パイプに螺旋状の切込みを入れて、コイル体10を形成する場合には、遠位部16における切込みの幅を、中間部18や近位部14における切込みの幅よりも大きくすることで、遠位部16における素線12間に間隙38を形成することも出来る。
加えて、前記実施形態では、本発明を、心臓の血管内に形成された狭窄部を拡張せしめるのに用いられるカテーテルとその製造方法に適用したものの具体例を示した。しかしながら、本発明は、心臓以外の血管内に形成された狭窄部を拡張せしめる際に、或いはそれ以外の用途において体内に挿入されるカテーテルとそのようなカテーテルの製造方法の何れに対しても、有利に適用され得ることは、勿論である。
その他、一々列挙はしないが、本発明は、当業者の知識に基づいて種々なる変更、修正、改良等を加えた態様において実施され得るものである。また、そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもないところである。
本発明に従う構造を有するカテーテルの一例を示す正面説明図である。 図1のII−II断面における端面拡大説明図である。 図1の部分拡大説明図である。 図3のIV−IV断面における端面拡大説明図である。 図3のV−V断面における部分拡大説明図である。 図3のVI−VI断面における端面拡大説明図である。 図1に示されたカテーテルの製造工程の一例を示す説明図であって、かかるカテーテルのコイル体に対して熱処理を行っている状態を示している。 図1に示されたカテーテルの使用状態の一例を示す説明図であって、かかるカテーテル内に挿入されるべきガイドワイヤにて、血管内の狭窄部に挿通孔を設けた状態を示している。 図1に示されたカテーテルの使用状態の別の例を示す説明図であって、かかるカテーテルのコイル体を、ガイドワイヤにて案内させつつ、血管内の狭窄部を拡張せしめた状態を示している。 本発明手法に従って製造されるカテーテルの製造途中で作製される、外周面がセンタレス研磨されたコイル体の写真である。 本発明手法に従って製造されたカテーテルのコイル体の写真である。 本発明に従う構造を有するカテーテルのコイル体と、従来構造を有するカテーテルのコイル体であって、且つ直径が互いに異なる素線からなる二つのコイル体とに対して捻り試験を行って得られた、各コイル体における捻り回数と、各コイル体に生ずるトルク荷重の関係とを示すグラフである。 上記三つのコイル体に対して純曲げ試験を行って得られた、各コイル体の先端部の曲げ変形時における最大トルク荷重値を示すグラフである。 上記三つのコイル体に対して先端突荷重試験を行って得られた、各コイル体の先端部における座屈変形時の最大トルク荷重値を示すグラフである。 本発明に従う構造を有するカテーテルのコイル体と、全長に亘って素線間に同一の大きな隙間が形成されたコイル体とに対して捻り試験を行って得られた、各コイル体における捻り回数と、各コイル体に生ずるトルク荷重の関係とを示すグラフである。
符号の説明
10 コイル体 12 素線
14 近位部 16 遠位部
24 ガイドワイヤ 32 先端円筒部
34 先端テーパ部 38 間隙
54 血管 56 狭窄部

Claims (20)

  1. 所定長さを有して、体内に挿入されるカテーテル本体を含み、且つかかるカテーテル本体が、金属素線を巻回乃至は撚合してなる形態において、遠位部と近位部とを有して構成されたコイル体からなると共に、該コイル体における該遠位部のピッチと該近位部のピッチとが実質的に同一の大きさとされる一方、該遠位部における互いに隣り合う前記金属素線間の距離が、該近位部における互いに隣り合う該金属素線間の距離よりも大きくされていることを特徴とするカテーテル。
  2. 前記コイル体の前記遠位部に対する電解研磨により、該遠位部における前記金属素線の表面が研磨されて、該遠位部における金属素線の互いに隣り合うもの同士間に間隙が形成されることによって、該遠位部における互いに隣り合う該金属素線間の距離が、該近位部における互いに隣り合う該金属素線間の距離よりも大きくされている請求項1に記載のカテーテル。
  3. 前記コイル体の前記遠位部が電解研磨される前に、該コイル体が熱処理されることによって、該コイル体の内部の残留応力が除去されている請求項2に記載のカテーテル。
  4. 前記コイル体の前記遠位部が電解研磨される前に、該遠位部の先端側部位を少なくとも含む該コイル体の体内への挿入方向前方側部分の外周面がセンタレス研磨されることによって、該コイル体の体内への挿入方向前方側部分の外径が、前記近位部を含む該コイル体の体内への挿入方向後方側部分の外径よりも小さくされている請求項2又は請求項3に記載のカテーテル。
  5. 前記コイル体の前記遠位部における先端側部位の内径が、該コイル体における該先端側部位以外の部分の内径よりも小さくされている請求項1乃至請求項4のうちの何れか1項に記載のカテーテル。
  6. 前記コイル体の前記遠位部のうち、前記先端側部位を少なくとも含む部分の内径と外径とが、それぞれ、先端に向かうに従って次第に小さくされている請求項5に記載のカテーテル。
  7. 前記コイル体の前記遠位部の最小内径が、該コイル体からなる前記カテーテル本体の内部に軸方向に移動可能に挿入されるガイドワイヤの外径よりも、該ガイドワイヤの外径の5〜20%に相当する分だけ大きくされている請求項5又は請求項6に記載のカテーテル。
  8. 前記コイル体の前記遠位部における互いに隣り合う金属素線間の距離が、該遠位部の前記ピッチの8〜15%に相当する大きさとされている請求項1乃至請求項7のうちの何れか1項に記載のカテーテル。
  9. 前記コイル体の前記遠位部の最大外径が、0.85〜0.90mmの範囲内の大きさとされている請求項1乃至請求項8のうちの何れか1項に記載のカテーテル。
  10. 所定長さを有して、体内に挿入されるカテーテル本体を含み、且つかかるカテーテル本体が、金属素線を巻回乃至は撚合してなる形態を呈するコイル体にて構成されると共に、該コイル体における体内への挿入方向前方側端部の内径と外径とが、それぞれ、前方に向かうに従って次第に小さくされ、更に、該コイル体の前方側端部の最小内径が、該コイル体からなる前記カテーテル本体の内部に軸方向に移動可能に挿入されるガイドワイヤの外径よりも、該ガイドワイヤの外径の5〜20%に相当する分だけ大きくされていることを特徴とするカテーテル。
  11. 前記コイル体の前記前方側端部の最大外径が、0.85〜0.90mmの範囲内の大きさとされている請求項10に記載のカテーテル。
  12. 前記コイル体が、前記金属素線の複数を撚合せしめてなる撚り線コイルにて構成されている請求項1乃至請求項11のうちの何れか1項に記載のカテーテル。
  13. 所定長さを有して、体内に挿入されるカテーテル本体を含んでなるカテーテルの製造方法であって、
    金属素線を一定のピッチで巻回乃至は撚合して、遠位部と近位部とを有するコイル体を作製し、かかるコイル体にて、前記カテーテル本体を製造する工程と、
    前記コイル体の前記遠位部における前記金属素線の表面を電解研磨して、該遠位部における金属素線の互いに隣り合うもの同士間に間隙を形成することによって、該遠位部における互いに隣り合う該金属素線間の距離を、前記近位部における互いに隣り合う該金属素線間の距離よりも大きくする工程と、
    を含むことを特徴とするカテーテルの製造方法。
  14. 前記コイル体の前記遠位部に対する電解研磨の実施前に、該コイル体を熱処理して、該コイル体の内部の残留応力が除去する工程を、更に含む請求項13に記載のカテーテルの製造方法。
  15. 前記コイル体の前記遠位部に対する電解研磨の実施前に、該遠位部の少なくとも先端側部位を含む該コイル体の体内への挿入方向前方側部分の外周面をセンタレス研磨して、該コイル体の前方側部分の外径を、前記近位部を含む該コイル体の体内への挿入方向後方側部分の外径よりも小さくする工程を、更に含む請求項13又は請求項14に記載のカテーテルの製造方法。
  16. 前記コイル体の前記遠位部に対する電解研磨の実施前に、該遠位部の先端側部位に対するスウェージング加工を行って、該先端側部位の内径を、該遠位部における該先端側部位以外の部分の内径よりも小さくする工程を、更に含む請求項13乃至請求項15のうちの何れか1項に記載のカテーテルの製造方法。
  17. 前記金属素線の複数を一定のピッチで巻回乃至は撚合して、前記コイル体を作製するようにした請求項13乃至請求項16のうちの何れか1項に記載のカテーテルの製造方法。
  18. 前記コイル体の前記遠位部における互いに隣り合う金属素線間の距離を、該遠位部の前記ピッチの8〜15%に相当する大きさとする請求項13乃至請求項17のうちの何れか1項に記載のカテーテルの製造方法。
  19. 前記コイル体の前記遠位部の最大外径を、0.85〜0.90mmの範囲内の大きさとする請求項13乃至請求項18のうちの何れか1項に記載のカテーテルの製造方法。
  20. 前記コイル体の前記遠位部の最小内径を、該コイル体からなる前記カテーテル本体の内部に軸方向に移動可能に挿入されるガイドワイヤの外径よりも、該ガイドワイヤの外径の5〜20%に相当する分だけ大なる大きさとする請求項13乃至は請求項19のうちの何れか1項に記載のカテーテルの製造方法。
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