JP2011110144A - 血管内治療用カテーテル - Google Patents

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Abstract

【課題】ガイドワイヤを必須とした従来の血管内治療用カテーテルのシステムと比較し、ガイドワイヤを用いなくても単独で使用でき、且つ、押し込み性、回転力伝達性、耐折れ曲がり性に優れることにより、容易な操作で血管内を病変部まで挿通でき、処置の迅速化を図ることができる血管内治療用カテーテルを提供する。
【解決手段】先端部側を形成する第一管状体領域と、基端部側を形成する第二管状体領域と、を有する可撓性の中空管状体から構成される血管内治療用カテーテルであって、前記第一管状体領域が、熱可塑性樹脂を主とした材料から構成されると共に、前記第二管状体領域が、複数本の線状部材を同心円周上に撚り合わせた中空コイル体を含んで構成されていることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、血管内治療用カテーテルに関するものである。
近年、従来の外科手術に対して患者への侵襲が少ない等のメリットから経皮的に血管内に挿入したカテーテル等の治療用処置具を用いて病変部を治療する血管内手術が盛んに行われてきている。
血管内手術においては、カテーテル等のデバイスを、体外に位置する手元部の押し・引き・回転操作等によって、その先端部分を複雑に屈曲蛇行・分岐した細い血管内の病変部まで導き、デバイスを通じて造影剤、塞栓剤等の薬剤及び塞栓コイル等を患部にデリバリーする術式である。
一般的にカテーテルを血管内に挿入する際には、ガイドワイヤと呼ばれる柔軟な金属線を最初に病変部まで挿入し、カテーテルはガイドワイヤに沿わせながら病変部まで挿入する。
そのため、カテーテルに求められる性能は、プッシャビリティと呼ばれる押し込み性、およびトルク性と呼ばれる手元の回転力を先端まで確実に伝達する回転力伝達性、および耐キンク性と呼ばれる折れ曲がりが生じない折れ曲がり特性に加えて、ガイドワイヤに対する追随性、すなわちガイドワイヤに沿わせてカテーテルを挿入した際に、ガイドワイヤの抜け落ちがなく円滑に患部までガイドワイヤに追随していくガイドワイヤ追随性が求められる。
押し込み性を向上させるためには基端部から先端部に向けてカテーテルの可撓性を上げていくのが良いことが知られている。
また、回転力伝達性を向上させるためには、ブレードと呼ばれる金属素線の編組を補強層として入れることによりねじれ剛性を上げるか、もしくは先端部分を除く部分を比較的硬質な材料で構成するのが良いことが知られている。
一方、ガイドワイヤへの追随性を向上させるためには、カテーテル全体が柔軟なほど好ましいことが知られている。
上述のとおり「押し込み性」、「回転力伝達性」、及び「ガイドワイヤへの追随性」の特性を全て向上させるためには構造的に剛性向上と柔軟性向上という相反する性能を求めることになり、それらの特性をバランスよく達成するために材質の硬度や補強層の密度等を変化させることにより、基端部から先端部へ段階的、又はなだらかに硬度変化をつけたものが開発され使用されている。
特許文献1には編組線の補強層とカテーテルを構成する樹脂層の硬度変化をつけることで操作性を向上させたカテーテルに関する技術が開示されている。
特許文献2には線状部材を巻回させた補強層で構成され、段階的に硬度変化をつけたカテーテルに関する技術が開示されている。
特許文献3には補強層となる編組線の径や厚みについて詳細な検討を行うことで、操作性を向上させたカテーテルに関する技術が開示されている。
特許文献4にはコイルの補強層で構成され、かつコイルの巻きピッチを調節することで硬度変化をつけたカテーテルに関する技術が開示されている。
特許文献5には編組線の補強層で構成され、かつ編組線の編組角度を調節することで硬度変化をつけたカテーテルに関する技術が開示されている。
特開2007−89847号公報 特開2005−334242号公報 特開2007−82802号公報 特開2001−218851号公報 特開平06−1340342号公報
上記特許文献1から5にも開示されているとおり、カテーテルは、熱可塑性樹脂を主体とし、金属素線の編組又はコイルを補強層とした構成のものが現在主に使用されているが、より細い血管に挿入するために細径化されたカテーテルでは、前述の構成では充分な操作性を得ることが物理的に困難であることから、血管内の病変部にカテーテルを選択的に導くためにはSUSやNi−Ti合金等の弾性金属細線から構成されるガイドワイヤをカテーテル挿入に先立って使用することが一般的となっている。
しかしながら、ガイドワイヤを使用している間は、カテーテルの内腔にはガイドワイヤが存在する為、当然のことながらカテーテルに造影剤や薬剤を流すことが出来ず、それらの処置を行う際には一旦ガイドワイヤをカテーテルから抜き取る必要があり、その操作が血管内手術における施術時間短縮の妨げとなっている。
例えば、ガイドワイヤを病変部まで到達させる為には血管造影が必要であるため、実際の施術においてはガイドワイヤ単体で病変部まで到達させるのではなく、ガイドワイヤとカテーテルを同時に挿入していくこととなる。
その際、血管の分岐部や屈曲部ではガイドワイヤをカテーテルから一旦抜き取り/カテーテルを通じて造影剤を注入し、血管造影画像が得た後に再度ガイドワイヤをカテーテルに挿入して次の分岐部まで押し進める、という操作を病変部に到達するまで繰り返しおこなう必要がある。
更に、カテーテルが病変部に到達した後にはガイドワイヤを抜き取って、薬剤や塞栓剤等の投与を行うが、例えば悪性腫瘍の塞栓療法など、病変部に栄養を送っている複数の血管に対して治療を行う必要がある場合には、上述の血管造影と同様にガイドワイヤの挿入と抜去操作を何度も繰り返す必要がある。
現在、血管内治療においてこれまで使用されてきたカテーテルとガイドワイヤに代わり、患部までの到達がより容易で、迅速な処置を行うことができるカテーテルが所望されている。
また、医療費削減の観点においても、より安価なカテーテルが所望されている。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、ガイドワイヤを必須とした従来の血管内治療用カテーテルのシステムと比較し、ガイドワイヤを用いなくても単独で使用でき、且つ、押し込み性、回転力伝達性、耐折れ曲がり性に優れることにより、容易な操作で血管内を病変部まで挿通でき、処置の迅速化を図ることができる
血管内治療用カテーテルを提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜(12)に記載の本発明により達成される。
(1)先端部側を形成する第一管状体領域と、基端部側を形成する第二管状体領域と、を有する可撓性の中空管状体から構成される血管内治療用カテーテルであって、前記第一管状体領域が、熱可塑性樹脂を主とした材料から構成されると共に、前記第二管状体領域が、複数本の線状部材を同心円周上に撚り合わせた中空コイル体を含んで構成されていることを特徴とする血管内治療用カテーテル。
(2)前記第一管状体領域が前記第一管状体領域の先端部から前記基端部に向かって30mm以上、500mm以下の範囲に形成されている(1)に記載の血管内治療用カテーテル。
(3)前記第二管状体領域を形成する中空コイル体が、前記中コイル体の内層面および/または外層面が可撓性を有する材料で被覆されている(1)又は(2)に記載の血管内治療用カテーテル。
(4)前記第一管状体領域と前記第二管状体領域との臨界部分に、前記第一管状体領域に向かって前記第二管状体領域から曲げ剛性が漸減していく曲げ剛性漸減領域が形成されている(1)乃至(3)のいずれかに記載の血管内治療用カテーテル。
(5)前記曲げ剛性漸減領域の長さは、5mm以上、300mm以下である(1)乃至(4)のいずれかに記載の血管内治療用カテーテル。
(6)前記第一管状体領域の曲げ剛性が、0.001×10−6N・m以上、10×10−6N・m以下である(1)乃至(5)のいずれかに記載の血管内治療用カテーテル。
(7)前記第二管状体領域の曲げ剛性が、30×10−6N・m以上、200×10−6N・m以下である(1)乃至(5)のいずれかに記載の血管内治療用カテーテル。
(8)前記第二管状体領域における中空コイル体が、2本以上、18本以下の線状部材から構成されている(1)乃至(7)のいずれかに記載の血管内治療用カテーテル。
(9)
前記線条部材の断面における直径は0.05mm以上、0.50mm以下の略円形である(1)乃至(8)のいずれかに記載の血管内治療用カテーテル。
(10)前記第二管状体領域を形成する前記複数本の線状部材を同心円周上に撚り合わせた中空コイル体の曲げ剛性(a)と、前記内層面および/または外層面に被覆されている可撓性を有する樹脂材料の曲げ剛性(b)の関係が、(a)≧(b)であることを特徴とする(1)乃至(9)のいずれかに記載の血管内治療用カテーテル。
(11)前記第一管状体領域を形成する樹脂材料の少なくとも一部の壁内に少なくとも1本の線状部材が円周方向に巻回されたコイルを補強層として備えており、前記コイルの曲げ剛性(a’)と、前記管状体を形成する樹脂材料の曲げ剛性(b’)の関係が、(a’)≧(b’)
であることを特徴とする(1)乃至(10)のいずれかに記載の血管内治療用カテーテル。
(12)前記第一管状体領域は、先端端部から1mm以上、10mm以下の範囲において、所定の角度に傾斜している傾斜部を有している請求項1乃至11のいずれかに記載の血管内治療用カテーテル。


本発明によれば、ガイドワイヤを必須とした従来の血管内治療用カテーテルのシステムと比較し、ガイドワイヤを用いなくても単独で使用でき、且つ、押し込み性、回転力伝達性、耐折れ曲がり性に優れることにより、容易な操作で血管内を病変部まで挿通でき、処置の迅速化を図ることができる血管内治療用カテーテルを提供できる。
本発明の血管内治療用カテーテルの一例を示す全体概要図である。 第一管状体領域および第二領域の縦断面模式図である。 第二管状体領域の円周方向の断面模式図である。 第二管状体領域の円周方向の断面模式図であって、線状部材の内側の加工例を示すものである。 第二管状体領域の円周方向の断面模式図であって、線状部材の外側の加工例を示すものである。
以下、本発明の血管内治療用カテーテル(以下、単に「カテーテル」ということがある)実施形態を図面に基づいて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
図1は、本発明のカテーテルの一例を示す全体概要図である。
図2に示す本発明のカテーテルの第一管状体領域および第二領域の縦断面模式図のとおり、本実施形態のカテーテルは、補強層、内層、熱可塑性樹脂材料、および外層からなる第一の管状体領域と、内層、線状部材からなる中空コイル体、および外層からなる第二の管状体領域とを備えている。
本発明のカテーテルの第二管状体領域2は、複数本の線状部材10を同心円周上に撚り合わせた中空コイル体7を含んで構成されていることを特徴とする。以下、中空コイル体7について詳細に説明する。
中空コイル体7は、樹脂材料を主体とした管状体に比べて、湾曲時にも低い回転抵抗で、回転力伝達性を上げることができることから、手元部の回転力を先端部まで伝えるために特に強い回転力伝達性が必要とされる第二管状体領域2に、前述の中空コイル体7を使用することが本発明の血管内治療用カテーテルにおける大きな特徴の一つである。
すなわち、樹脂材料を主体とした管状体の場合、使用する樹脂材料の硬度を上げる、もしくは樹脂材料の層を厚くすることで回転力伝達性を上げることができるが、同時に、少しでも湾曲した状態では回転抵抗も大きくなってしまうため、スムーズな回転が得られず、回転に大きな力が必要となる。
一方、中空コイル体7は、その物性特性として、以下に述べる方法により回転力伝達性を上げた場合でも、湾曲時の回転抵抗を低く抑えることができ、湾曲した状態でも比較的小さな力でスムーズに回転力を伝達することができる。
第二管状体領域2の曲げ剛性は特に限定するものではないが、10×10−6N・m以上、300×10−6N・m以下であれば、柔軟性と押し込み性のバランスが良好となるため好ましく、30×10−6N・m以上、200×10−6N・m以下であれば、柔軟性と押し込み性および回転力伝達性のバランスにも優れるため特に好ましい。
尚、第二管状領域2の曲げ剛性はほぼ均一であってもよく、基端部に向かってその剛性が段階的または連続的に高くしていってもよい。
第二管状体領域2の曲げ剛性、および押し込み性、回転力伝達性、及び耐折れ曲がり性は、中空コイル体を形成する線状部材10の本数、断面直径、巻回角度によって調整することができる。
上記線状部材10の本数は、複数本であれば特に限定するものではなく、使用する本数に比例して曲げ剛性、押し込み性、回転力伝達性、耐折れ曲がり性を高くさせることができるが、後述する線状部材10の太さ、巻回角度、巻回間隔(巻回ピッチ)によって使用できる本数が制限を受けるため、線状部材10の太さ、巻回角度、巻回ピッチを決定した上で、それぞれの条件下で使用可能な本数の中から、目的とする曲げ剛性の強度に応じて選択すればよい。血管内治療に好適に用いられるカテーテルの外径が、例えば、約0.5mm〜約2.0mmであることを前提とした場合、使用する線状部材の本数を2本以上、18本以下となる条件で、線状部材10の太さ、巻回角度、巻回間隔を適宜設定することで、曲げ剛性、押し込み性、回転力伝達性、及び耐折れ曲がり性のバランスに特に優れる。
更に、上記条件に加えて巻線間隔を密巻にすることで、特に押し込み性を向上させることができる。
上記線状部材10の太さ、すなわち線状部材10の断面積は限定するものではなく、目的とするカテーテルの内径と外径、および、構成する内層9、外層6の厚みによる制限の範囲で適宜選択することができる。
線状部材10の断面形状は特に限定するものではないが、略円形のもの以外に、略長方形のものや、図4及び図5に示すように、略円形の内側または外側の一部が欠けた略半月形状のものを使用することもできる。
略円形の線状部材10を使用する場合には、その断面における直径が0.02mm以上、0.80mm以下であれば押し込み性、回転力伝達性、耐折れ曲がり性に優れ、0.05mm以上、0.50mm以下であれば、本発明のカテーテルに適した外径、内径寸法の中で、良好な押し込み性、回転力伝達性、耐折れ曲がり性が得られるため特に好ましい。
また、線状部材10を使用して中空コイル体7を形成した後にその内面および、または外面が平滑になるように加工されていても良い、外面を平滑にすることで、挿入時の抵抗を減らすことが出来、内面を平滑にすることで、内空を通る薬剤等の流動抵抗を減らし、より低圧でスムーズな投与が可能となる。
前述の線状部材10の巻回角度は、円周方向の切断面に対して0度から90度の範囲で適宜選択することができるが、円周方向切断面と水平となる0度および円周方向切断面と垂直となる90度では実質的に中空コイル体にはならないため、実際には中空コイル体が形成できる範囲で適宜選択することとなる。
前述の巻回角度が小さい、すなわちより0度に近いほど、中空コイル体の曲げ剛性が低下し、同時に回転力伝達性も低下する。
前述の巻回角度が大きいすなわちより90度に近いほど、中空コイル体の曲げ剛性が向上し、同時に回転力伝達性も向上する。
一方、湾曲時のねじれ抵抗に関しては0度から90度に向かって増大し、湾曲したカテーテルを回転させる時に、より大きな回転力が必要となる。
線状部材10の巻回角度は前述の特性を考慮し必要な曲げ剛性、回転力伝達性、及びねじれ抵抗に応じて適宜選択すればよい。
前述の線状部材10の巻回間隔(巻回ピッチ)は、使用する線状部材10の太さ、本数、巻回角度によって規定される。
巻回間隔をゼロ、すなわち、隣り合った線状部材10同士が密着する密巻の状態になる条件を選択することで、押し込み性を特に向上させることができる。
上記第二管状体領域2を形成する中空コイル体7の内層面および/または外層面が可撓性を有する材料で被覆されていることが好ましい。そうすることで、カテーテル内部を通して造影剤や薬剤のデリバリーが可能となる。
上記可撓性を有する材料は特に限定されるものではなく、例えば、PI、PAI、PET、ポリエチレン(PE)、ポリアミド(PA)、ナイロンエラストマー、ポリウレタン(PU)、エチレン−酢酸ビニル樹脂(EVA)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリプロピレン(PP)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリビニリデンフルオライド(PVDF)、ペルフルオロアルコキシフッ素樹脂(PFA)などを用いることができる。この中でも、内層面にフッ素系樹脂を用いることにより、カテーテル内をガイドワイヤを通す必要がある場合でも、ガイドワイヤの摺動性が良好となり、更にカテーテルを通じて造影剤や薬液などを患部に供給する際のデリバリー性が良好となると共に、薬品に対する耐劣化性を向上させることができる。
また、上記可撓性を有する材料は単一の樹脂材料で構成されていてもよく、また、管状体の内側から外側に向かって、物理的、または化学的特性の異なる異種の樹脂材料が円周方向に積層されることで構成されていても良い。
上記可撓性を有する材料により、上記中空コイル体7が実質的に包埋されていても良い。
上記第二管状体領域2を形成する中空コイル体7の曲げ剛性(a)と、同一領域に存在する可撓性を有する材料で形成された内層面および/または外層面の曲げ剛性(b)との関係が、
(a)≧(b)となるように、上記可撓性を有する材料の硬度、層の厚みを調節することで、中空コイル体7の物性特性が、より発揮されるため好ましい。
尚、中空コイル体7の曲げ剛性(a)とは、中空コイル体7単体での曲げ剛性を示し、可撓性を有する材料で形成された内層面および/または外層面の曲げ剛性(b)とは、比較する部分の管状体領域から、中空コイル体7を除いた残りの内層面および/または外層面のみで形成される管状体の曲げ剛性のことを示す。
また、上記中空コイル体7には外層6が形成されていてもよく、外層6を構成する材料としては、親カテーテルとの摺動性を向上させることを目的にした場合には、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)やポリビニリデンフルオライド(PVDF)、ペルフルオロアルコキシフッ素樹脂(PFA)などのフッ素系樹脂を用いることができる。
また、血管壁との摺動性を向上させることを目的にした場合には、例えば、ポリビニルピロリドン、無水マレイン酸系共重合体、などの親水性材料を用いることができる。
更に、上記中空コイル体7には内層9が形成されていてもよく、内層9を構成する材料としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)やポリビニリデンフルオライド(PVDF)、ペルフルオロアルコキシフッ素樹脂(PFA)などのフッ素系樹脂を用いることができる。この中でも、
内層面にフッ素系樹脂を用いることにより、カテーテル内を通すガイドワイヤの摺動性が良好となり、更にカテーテルを通じて造影剤や薬液などを患部に供給する際のデリバリー製が良好になると共に、薬品に対する耐劣化性を向上させることができる。
中空コイル体7を形成する線状部材10の材質は特に限定するものではなく、ステンレス鋼(SUS)やピアノ線、ニッケルチタン合金などの金属線のほか、PI、PAI、PA、PETなどの高分子ファイバーの細線を用いることができる。
第二管状体領域2の長さは特に限定するものではなく、目的に応じて任意の長さを適宜選定することができる。
次に、本発明の第一管状体領域1について詳細に説明する。
第一管状体領域1を形成する熱可塑性樹脂部材8は特に限定するものではなく、例えば、PI、PAI、PETのほか、ポリエチレン(PE)、ポリアミド(PA)、ナイロンエラストマー、ポリウレタン(PU)、エチレン−酢酸ビニル樹脂(EVA)、ポリ塩化ビニル(PVC)またはポリプロピレン(PP)、などを用いることができる。
また、上記樹脂部材8は単一の材料で構成されていてもよく、また、管状体の内側から外側に向かって、物理的、または化学的特性の異なる異種の樹脂材料が円周方向に積層されることで構成されていても良い。
第一管状体領域1には内層4が形成されていてもよく、内層4を構成する材料としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)やポリビニリデンフルオライド(PVDF)、ペルフルオロアルコキシフッ素樹脂(PFA)などのフッ素系樹脂を用いることができる。この中でも、
内層面にフッ素系樹脂を用いることにより、カテーテル内を通すガイドワイヤの摺動性が良好となり、更にカテーテルを通じて造影剤や薬液などを患部に供給する際のデリバリー製が良好になると共に、薬品に対する耐劣化性を向上させることができる。
また、第一管状体領域1は必要に応じてこの第一管状体領域1を形成する樹脂材料の少なくとも一部の壁内に少なくとも1本の線状部材10が円周方向に巻回されたコイル3を補強層として含んでいてもよい。補強層を構成する材料としては、例えば、ステンレス鋼(SUS)やニッケルチタン合金などの金属細線のほかPI、PAIまたはPETなどの高分子ファイバーの細線を編組体にしたものや、上記細線を円周方向に巻回した中空コイル体にしたものを用いることができる。
更に、第一管状体領域1には外層5が形成されていてもよく、外層5には血管壁との潤滑性を向上させるために、例えば、ポリビニルピロリドン、無水マレイン酸系共重合体、などの親水性材料を用いることができる。
補強層にコイル3を用いる場合には、上記コイルの曲げ剛性(a’)と、上記管状体を形成する樹脂材料の曲げ剛性(b’)との関係が、(a’)≧(b’)となるように使用するコイルの材質、巻回角度および本数と、管状体の材質、厚みを調節することで、第二管状体領域2の詳細説明において述べた理由と同様に、回転力伝達性と湾曲時の回転抵抗に対するコイルの優れた特性が発揮されるため、より好ましい。
第一管状体領域1は、特に細く、曲がりくねった体内深部の血管内まで挿入されることを考慮し、第二管状体領域2よりも柔軟であることが好ましい。
第一管状体領域1の曲げ剛性は0.0001×10−6N・m以上、20×10−6N・m以下であれば、柔軟性と押し込み性のバランスに優れるため好ましく、0.001×10−6N・m以上、10×10−6N・m以下であれば、柔軟性と押し込み性および回転力伝達性のバランスにも優れるため特に好ましい。
尚、第一管状体領域1の曲げ剛性はほぼ均一であってもよく、基端部に向かってその剛性が段階的または連続的に高くしていってもよい。
第一管状体領域1の長さは特に限定するものではないが、上記先端部から基端部に向かって30mm以上、500mm以下の領域に形成されていれば、上述の体内深部の血管内への挿入性に優れるため好ましく、50mm以上、350mm以下の領域に形成されていれば、体内深部の血管への挿入性に加え、回転力伝達性とのバランスにも優れるため特に好ましい。
上記第一管状体領域1と上記第二管状体領域2の臨界部分に、上記第一管状体領域1に向かって、上記第二管状体領域2から曲げ剛性が漸減していく曲げ剛性漸減領域が形成されていてもよく、そうすることで、上記第一管状体領域1と上記第二管状体領域2の臨界部分における耐折れ曲がり性を向上させることができる。
上記曲げ剛性遷移領域の長さはとくに限定するものではないが、5mm以上、300mm以下であれば、耐折れ曲がり性がより向上するため好ましい。
本発明の血管内治療用カテーテルにおいては、上記第一管状体領域で構成される先端端部が所定の角度に傾斜させることで、血管分岐部における血管選択性を向上させることができる。
上記傾斜させる領域は特に限定するものではないが、先端端部から1mm以上、10mm以下の部分を所定の角度に傾斜させることで、細径血管の選択性に特に優れるため好ましい。
また、傾斜させる領域は、必要に応じて1段階から多段階に分けて単一および/または複数の角度で傾斜させることもでき、そうすることでより幅広いサイズの血管分岐に対して選択性を向上させることができる。
上述の上り、本発明の血管内治療用カテーテルは、押し込み性、回転力伝達性、耐折れ曲がり性に優れるため、ガイドワイヤを使用することなく血管内治療を行うことができる。
また、特に血管走行が複雑な症例等に対しては、ガイドワイヤを併用することで、更に精度の高い血管選択挿入性を発揮することもできる。
1 第一管状体領域
2 第二管状体領域
3 コイル
4 第一管状体領域の内層
5 第一管状体領域の外層
6 第二管状体領域の外層
7 中空コイル体
8 熱可塑性樹脂部材
9 第二管状体領域の内層
10 線状部材

Claims (12)

  1. 先端部側を形成する第一管状体領域と、基端部側を形成する第二管状体領域と、を有する可撓性の中空管状体から構成される血管内治療用カテーテルであって、前記第一管状体領域が、熱可塑性樹脂を主とした材料から構成されると共に、前記第二管状体領域が、複数本の線状部材を同心円周上に撚り合わせた中空コイル体を含んで構成されていることを特徴とする血管内治療用カテーテル。
  2. 前記第一管状体領域が前記第一管状体領域の先端部から前記基端部に向かって30mm以上、500mm以下の範囲に形成されている請求項1に記載の血管内治療用カテーテル。
  3. 前記第二管状体領域を形成する中空コイル体が、前記中コイル体の内層面および/または外層面が可撓性を有する材料で被覆されている請求項1又は2に記載の血管内治療用カテーテル。
  4. 前記第一管状体領域と前記第二管状体領域との臨界部分に、前記第一管状体領域に向かって前記第二管状体領域から曲げ剛性が漸減していく曲げ剛性漸減領域が形成されている請求項1乃至3のいずれかに記載の血管内治療用カテーテル。
  5. 前記曲げ剛性漸減領域の長さは、5mm以上、300mm以下である請求項1乃至4のいずれかに記載の血管内治療用カテーテル。
  6. 前記第一管状体領域の曲げ剛性が、0.001×10−6N・m以上、10×10−6N・m以下である請求項1乃至5のいずれかに記載の血管内治療用カテーテル。
  7. 前記第二管状体領域の曲げ剛性が、30×10−6N・m以上、200×10−6N・m以下である請求項1乃至5のいずれかに記載の血管内治療用カテーテル。
  8. 前記第二管状体領域における中空コイル体が、2本以上、18本以下の線状部材から構成されている請求項1乃至7のいずれかに記載の血管内治療用カテーテル。
  9. 前記線条部材の断面における直径は0.05mm以上、0.50mm以下の略円形である請求項1乃至8のいずれかに記載の血管内治療用カテーテル。
  10. 前記第二管状体領域を形成する前記複数本の線状部材を同心円周上に撚り合わせた中空コイル体の曲げ剛性(a)と、前記内層面および/または外層面に被覆されている可撓性を有する樹脂材料の曲げ剛性(b)の関係が、
    (a)≧(b)
    であることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の血管内治療用カテーテル。
  11. 前記第一管状体領域を形成する樹脂材料の少なくとも一部の壁内に少なくとも1本の線状部材が円周方向に巻回されたコイルを補強層として備えており、前記コイルの曲げ剛性(a’)と、前記管状体を形成する樹脂材料の曲げ剛性(b’)の関係が、
    (a’)≧(b’)
    であることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の血管内治療用カテーテル。
  12. 前記第一管状体領域は、先端端部から1mm以上、10mm以下の範囲において、所定の角度に傾斜している傾斜部を有している請求項1乃至11のいずれかに記載の血管内治療用カテーテル。
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