JP2006172721A - 二次電池用電解液およびそれを用いた二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】
優れたエネルギー密度、起電力などの特性を有するとともに、サイクル寿命、安全性に優れたリチウム二次電池を得ること。
【解決手段】
非プロトン性溶媒にビニルオキシ基と、環状あるいは鎖状スルホン酸エステル基をともに有する化号物が含まれる二次電池用電解液、あるいはこの電解液に更にスルホン化合物あるいはビニレンカーボネートが含まれる二次電池用電解液を用いる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、二次電池用電解液およびそれを用いた二次電池に関する。
負極に炭素材料、酸化物、リチウム合金またはリチウム金属を用い、正極にリチウム含有遷移金属複合酸化物を用いた非水電解液リチウムイオンまたはリチウム二次電池は、高いエネルギー密度を実現できることから、携帯電話、ノートパソコン用などの電源として注目されている。この二次電池において、電極の表面には表面膜、保護膜、SEI、または皮膜と呼ばれる膜(以下、表面膜と記す)が生成することが知られている。この表面膜は、充放電効率、サイクル寿命、安全性に大きな影響を及ぼすことから、電極の高性能化には表面膜の制御が不可欠であることが知られている。炭素材料、酸化物材料については、その不可逆容量の低減が必要であり、リチウム金属、合金負極においては充放電効率の低下とデンドライト生成による安全性の問題を解決する必要がある。
これらの課題を解決する手法として様々な手法が提案されてきている。例えば、リチウム金属またはリチウム合金の表面に、化学反応を利用してフッ化リチウム等からなる皮膜層を設けることによってデンドライトの生成を抑制することが提案されている。
上記と関連して、特許文献1には、フッ化水素酸を含有する電解液にリチウム負極を曝し、負極をフッ化水素酸と反応させることによりその表面をフッ化リチウムの膜で覆う技術が開示されている。フッ化水素酸は、LiPF6および微量の水の反応により生成する。一方、リチウム負極表面には、空気中での自然酸化により水酸化リチウムや酸化リチウムの表面膜が形成されている。これらが反応することにより、負極表面にフッ化リチウムの表面膜が生成するのである。しかしながら、このフッ化リチウム膜は、電極界面と液との反応を利用して形成されるものであり、副反応成分が表面膜中に混入しやすく、均一な膜が得られにくい。また、水酸化リチウムや酸化リチウムの表面膜が均一に形成されていない場合や一部リチウムがむき出しになっている部分が存在する場合もあり、これらの場合には均一な薄膜の形成が出来ないばかりか、水やフッ化水素などとリチウムが反応することによる安全性の問題が生じる。また、反応が不十分であった場合には、フッ化物以外の不要な化学物成分が残り、イオン伝導性の低下を招く等の悪影響が考えられる。更に、このような界面での化学反応を利用してフッ化物層を形成する方法では、利用できるフッ化物や電解液の選択幅が限定され、安定な表面膜を歩留まりよく形成することは困難であった。
特許文献2では、アルゴンとフッ化水素の混合ガスとアルミニウム−リチウム合金とを反応させ、負極表面にフッ化リチウムの表面膜を得ている。しかしながら、リチウム金属表面に予め表面膜が存在する場合、特に複数種の化合物が存在する場合には反応が不均一になり易く、フッ化リチウムの膜を均一に形成することが困難である。このため、十分なサイクル特性のリチウム二次電池を得ることが困難となる。
特許文献3には、均一な結晶構造すなわち(100)結晶面が優先的に配向しているリチウムシートの表面に、岩塩型結晶構造をもつ物質を主成分とする表面皮膜構造を形成する技術が開示されている。こうすることにより、均一な析出溶解反応すなわち電池の充放電を行うことができ、リチウム金属のデンドライト析出を抑え、電池のサイクル寿命が向上できるとされている。表面膜に用いる物質としては、リチウムのハロゲン化物を有していることが好ましく、LiCl、LiBr、LiIより選ばれる少なくとも一種と、LiFとの固溶体を用いることが好ましいと述べられている。具体的には、LiCl、LiBr、LiIの少なくとも一種と、LiFとの固溶体皮膜を形成するために、押圧処理(圧延)により作成した(100)結晶面が優先的に配向しているリチウムシートを、塩素分子もしくは塩素イオン、臭素分子もしくは臭素イオン、ヨウ素分子もしくはヨウ素イオンのうち少なくとも一種とフッ素分子もしくはフッ素イオンを含有している電解液に浸すことにより非水電解質電池用負極を作成している。この技術の場合、圧延のリチウム金属シートを用いており、リチウムシートが大気中に曝されやすいため表面に水分などに由来する皮膜が形成され易く、活性点の存在が不均一となり、目的とした安定な表面膜を作ることが困難となり、デンドライトの抑制効果は必ずしも十分に得られなかった。
また、リチウムイオンを吸蔵、放出し得る黒鉛やハードカーボン等の炭素材料を負極として用いた場合、容量をよび充放電効率の向上に係る技術が報告されている。
上記と関連して、特許文献4では、アルミニウムで炭素材料を被覆した負極が提案されている。これにより、リチウムイオンと溶媒和した溶媒分子の炭素表面での還元分解が抑制され、サイクル寿命の劣化を抑えられるとされている。ただし、アルミニウムが微量の水と反応してしまうため、サイクルを繰り返すと急速に容量が低下するという課題を有している。
また、特許文献5では、炭素材料の表面をリチウムイオン伝導性固体電解質の薄膜を被覆した負極が提示されている。これにより、炭素材料を使用した際に生じる溶媒の分解を抑制し、特に炭酸プロピレンを使用できるリチウムイオン二次電池を提供できるとしている。しかしながら、リチウムイオンの挿入、脱離時の応力変化により固体電解質中に生じるクラックが特性劣化を導く。また、固体電解質の結晶欠陥等の不均一性により、負極表面において均一な反応が得られずサイクル寿命の劣化につながる。
また、特許文献6では、負極がグラファイトを含む材料からなり、電解液として環状カーボネートおよび鎖状カーボネートを主成分とし、且つ前記電解液中に0.1質量%以上4質量%以下の1,3−プロパンスルトンおよび/または1,4−ブタンスルトンを含んだ二次電池が開示されている。ここで、1,3−プロパンスルトンや1,4−ブタンスルトンは、炭素材料表面での不働体皮膜生成に寄与し、天然黒鉛や人造黒鉛等の活性で高結晶化した炭素材料を不働体皮膜で被覆し、電池の正常な反応を損なうことなく電解液の分解を抑制する効果を有するものと考えられている。
特許文献7では芳香族化合物を電解液溶媒に添加することによって、電解液溶媒の酸化を防ぐことで二次電池の長期にわたる充放電を繰返した際の容量劣化を抑制している。これは、前記芳香族化合物を優先的に酸化分解させることにより、溶媒の分解を防ぐ技術である。しかしながら、この添加剤を用いた場合、正極表面が被覆されないためにサイクル特性の改善効果は十分とはいえなかった。
特許文献8では電解液中に窒素含有不飽和環状化合物を添加することによって高電圧正極を用いた場合のサイクル特性を向上させる技術が記載されている。しかしながら窒素含有不飽和環状化合物は負極の充放電効率を向上させるものの、正極の充放電効率を向上させるものではなかった。
特開平7−302617号公報 特開平8−250108号公報 特開平11−288706号公報 特開平5−234583号公報 特開平5−275077号公報 特開2000−3724号公報 特開2003−7334号公報 特開2003−115324号公報
しかしながら上記技術は次のような共通する課題を有していた。
電極表面に生成する表面膜は、その性質によって充放電効率、サイクル寿命、安全性に深く関っているが、その膜の制御を長期にわたって行える手法は未だ存在していない。例えば、リチウムやその合金からなる層の上にリチウムハロゲン化物またはガラス状酸化物からなる表面膜を形成した場合、初期使用時にはデンドライトの抑制効果が一定度以上得られるものの、繰り返し使用していると、表面膜が劣化して保護膜としての機能が低下する。これは、リチウムやその合金からなる層は、リチウムを吸蔵、放出することにより体積変化する一方、その上部に位置するリチウムハロゲン化物等からなる被膜は体積変化がほとんどないため、これらの層およびこれらの界面に内部応力が発生することが原因と考えられる。このような内部応力が発生することにより、特にリチウムハロゲン化物等からなる表面膜の一部が破損し、デンドライトの抑制機能が低下するものと考えられる。
黒鉛等の炭素材料に関しては、溶媒分子またはアニオンの分解による電荷が不可逆容量成分として現れ、初回充放電効率の低下を導く。また、このとき生じた膜の組成、結晶状態、安定性等がその後の効率、サイクル寿命に大きな影響を及ぼす。
正極にリチウム含有遷移金属複合酸化物を用いた4.5V以上の高電圧の二次電池の場合には、正極上で溶媒分子の分解などが生じ、サイクル寿命の低下を招いている。
このように、二次電池用電極に被膜を形成して、充放電効率、サイクル寿命の改善などを図った研究が行われているが、未だ十分な電池特性が得られていない。
すなわち、本発明の目的は、優れたエネルギー密度、起電力、サイクル寿命、安全性を有したリチウム二次電池用電解液およびリチウム二次電池を提供することにある。
本発明者らは、非プロトン性溶媒を溶媒として用いた電解液において、分子内にカチオンを生成し易く且つアニオンを形成し難い構造単位と、親核的化学反応を受け易い構造単位を共に有する分子を含むときに上記課題が解決される事を見出し、本発明に至った。
すなわち本発明は
非プロトン性溶媒と、
イオウ原子を有する基Rを用いて下記一般式(1)
Figure 2006172721
で表されるビニルオキシ化合物と、
を具備する二次電池用電解液は充放電効率に優れサイクル特性が良好となる性質を利用したものである。
本発明における二次電池用電解液に用いられる非プロトン性溶媒は、リチウム塩が溶解されていることが好ましい。
本発明における二次電池用電解液において、非プロトン性溶媒中に溶解しているリチウム塩としては、LIPF6、LiBF4、LiAsF6、LiSbF6、LiCLO4、LiAlCl4、LiN(CkF2k+1SO2)2、及びLiN(CkF2k+1SO2)(CmF2m+1SO2)(k、mは独立して1または2)からなる集合から選択された少なくとも1種類の塩であることが好ましい。
本発明における二次電池用電解液において、一般式(1)で表されるビニルオキシ化合物としては、下記一般式(2)、(3)、または(4)
Figure 2006172721
Figure 2006172721
Figure 2006172721
で表される化合物であり、
第一基Rは、置換あるいは未置換のフェニレン基、または炭素数1〜6のアルキレン基であり、
第二基Rは、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、ハロゲン化アルキル基、または置換あるいは未置換フェニル基であり、
第三基Rは、置換あるいは未置換のフェニレン基、または炭素数1〜6のアルキレン基であり、
第四基Rは、炭素数1〜6のアルキル基、ハロゲン化アルキル基、または置換あるいは未置換のフェニル基であり、
第五基Rは、炭素数1〜6のアルキル基、ハロゲン化アルキル基、または置換あるいは未置換のフェニル基
であることが好ましい。
本発明における二次電池用電解液に含まれるビニルオキシ化合物の電解液中における含有量は0.01〜10質量%であることが好ましい。
本発明における二次電池用電解液は、1,3−プロパンスルトン、1,4−ブタンスルトン、スルホラン、アルカンスルホン酸無水物、環状ジスルホン酸エステル化合物、γ―スルトン化合物、及びスルホレン化合物からなる集合から選択される少なくとも一つのスルホン化合物を更に含有することが好ましい。
本発明における二次電池用電解液はビニレンカーボネート又はそのビニレンカーボネートの誘導体を更に含有することが好ましい。
本発明における二次電池用電解液に用いられる非プロトン性溶媒は、環状カーボネート類、鎖状カーボネート類、脂肪族カルボン酸エステル類、γ−ラクトン類、環状エーテル類、鎖状エーテル類、環状カーボネート類のフッ化誘導体、鎖状カーボネート類のフッ化誘導体、脂肪族カルボン酸エステル類のフッ化誘導体、γ−ラクトン類のフッ化誘導体、環状エーテル類のフッ化誘導体、及び鎖状エーテル類のフッ化誘導体からなる集合から選択された少なくとも1種類の溶媒を含有することが望ましい。
本発明における二次電池用電解液は、二次電池として用いることが好ましい。
本発明における二次電池は、炭素を含む負極を具備することが好ましい。
本発明における二次電池の負極に含まれる炭素としては、黒鉛であってもよい。
本発明における二次電池の負極に含まれる炭素としては、非晶質炭素であっても良い。
本発明によれば、非プロトン性溶媒にビニルオキシ基を有する化号物が含まれる二次電池用電解液を使用して二次電池を作製した場合に、得られた二次電池は充放電効率に優れ、サイクル特性が良好な、安全性に優れたリチウム二次電池を得ることが出来る。
以下、本発明の実施の形態について詳述する。本発明に係る二次電池用電解液の主成分は非プロトン性溶媒及びその非プロトン性溶媒に溶解したリチウム塩である。
その非プロトン性溶媒としては、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)、ブチレンカーボネート(BC)、ビニレンカーボネート(VC)等の環状カーボネート類、ジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、ジプロピルカーボネート(DPC)、ジエチルカーボネート、メチルプロピルカーボネート、エチルプロピルカーボネート等の鎖状カーボネート類、ぎ酸メチル、酢酸メチル、プロピオン酸エチル等の脂肪族カルボン酸エステル類、γ―ブチロラクトン等のγ−ラクトン類、1,2−エトキシエタン(DEE)、エトキシメトキシエタン(EME)等の鎖状エーテル類、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン等の環状エーテル類、ジメチルスルホキシド、1,3−ジオキソラン、ホルムアミド、アセトアミド、ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、プロピロニトリル、ニトロメタン、エチルモノグライム、リン酸トリエステル、トリメトキシメタン、ジオキソラン骨格を有するジオキソラン誘導体、スルホラン、メチルスルホラン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、3−メチル−2−オキサゾリジノン、プロピレンカーボネート骨格を有するプロピレンカーボネート誘導体、テトラヒドロフラン骨格を有するテトラヒドロフラン誘導体、エチルエーテル、1,3−プロパンスルトン、アニソール、N−メチルピロリドン、及び下記一般式(5)で示されるフッ素化カルボン酸エステル
Figure 2006172721
(式中、n及びmは1〜12の整数であり、Rは炭素数1〜6のアルキル基又はハロゲノアルキル基)
からなる集合から選択される一種の溶媒または二種以上の混合溶媒が例示される。
また、そのリチウム塩は、非プロトン性溶媒に溶解するリチウム塩であれば良く、リチウムイミド塩、LiPF6、LiAsF6、LiAlCl4、LiClO4、LiBF4、LiSbF6、LiN(CkF2k+1SO2)2、及びLiN(CkF2k+1SO2)(CmF2m+1SO2) (ここでK、mは独立して1または2)が好ましく、より好ましくはLiPF6、LiBF4である。
本発明における二次電池用電解液は、イオウ原子を含有する基Rを用いて下記一般式(6)で表されるビニルオキシ化合物を含有している。
Figure 2006172721
そのビニルオキシ化合物としては、イオウ原子を含有する基Rが鎖状あるいは環状スルホン酸エステル基である化合物であることが好ましい。例えば、そのビニルオキシ化合物としては、置換あるいは未置換フェニレン基、または炭素数1〜6のアルキレン基である第一基Rと、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、ハロゲン化アルキル基、置換フェニル基、または未置換フェニル基である第二基Rと、フェニレン基または炭素数1〜6のアルキレン基である第三基Rと、炭素数1〜6のアルキル基、ハロゲン化アルキル基、置換フェニル基、または未置換フェニル基である第4基Rと、炭素数1〜6のアルキル基、ハロゲン化アルキル基、置換フェニル基、または未置換フェニル基である第5基Rを用いて、下記一般式(7)、(8)、または(9)
Figure 2006172721
Figure 2006172721
Figure 2006172721
で表される化合物、
その一般式(1)中のイオウ原子を含有する基R1がプロパンスルトン−4−イル基、
ブタンスルトン−4−イル基、またはブタンスルトン−5−イル基である化合物、
等が挙げられる。
その置換フェニル基及び置換フェニレン基における置換基あるいは置換原子としては、例えばハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、あるいはヨウ素原子)、置換または無置換の炭素数1〜6のアルキル基、あるいは炭素数1〜6の置換または無置換のアルコキシ基等が例示される。
更に、そのビニルオキシ化合物としては、特に限定されることはないが、表1に示されるような化合物が例示される。
Figure 2006172721
そのビニルオキシ化合物は周知の方法により製造できる。その周知の方法は、例えば一般的な有機合成反応書籍(Jonathan Clayden et al., Organic Chemistry(2001) Oxford University Press)、特許(公開特許公報 特開2003-73321号)、文献(Y. Ishii, S. Sakaguchi, Bulltein of the Chemical Society of Japan, 77, pp. 909-920(2004)、S. Osterman-Golkar et al., Acta Chemica Scandinavica, 22(2), pp.711(1968))等に記載されている。
本発明の電解液中に含まれるそのビニルオキシ化合物の濃度は特に限定されないが、電解液全体に対して、0.01〜10質量%が好ましく、0.5〜5質量%であることがより好ましい。0.01質量%未満では、電極表面全体に添加剤の効果が行き渡らず、また10質量%を超えると電解液の粘性が増大するために液抵抗が大きくなる。0.5〜5質量%の範囲で添加すると十分な皮膜効果が得られる。
本発明における二次電池用電解液は、充放電効率及びサイクル特性の観点からスルホン化合物を含むことが有効である。スルホン化合物としては、1,3−プロパンスルトン、1,4−ブタンスルトン、スルホラン、
下記一般式(10)で示されるアルカンスルホン酸無水物、
Figure 2006172721
〔式中、R及びR は各々独立して炭素数1〜6のアルキル基を表す。〕
下記一般式(11)で示される環状ジスルホン酸エステル化合物、
Figure 2006172721
(ただし、上記一般式(11)において、Qは酸素原子またはメチレン基、Aは置換もしくは無置換の炭素数1〜5のアルキレン基、カルボニル基、スルフィニル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜6のフルオロアルキレン基、エーテル結合を介してアルキレン単位またはフルオロアルキレン単位結合した炭素数2〜6の2価の基を示し、Bは置換もしくは無置換のアルキレン基、置換もしくは無置換のフルオロアルキレン基、または酸素原子を示し、SとAは直接結合していても良い。)
下記化学式(12)で示される化合物、
Figure 2006172721
下記化学式(13)で示される化合物、
Figure 2006172721
下記化学式(14)で示される化合物、
Figure 2006172721
下記化学式(15)で示される化合物、
Figure 2006172721
下記化学式(16)で示される化合物
Figure 2006172721
下記一般式(17)に示されるようなγ−スルトン化合物、
Figure 2006172721
(式中、R 、R10 、R11 、R12 、R13 及びR14 は、それぞれ独立に水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、または炭素数1〜6のフッ素原子置換アルキル基を表す。)
及び、下記一般式(18)で示されるようなスルホレン誘導体
Figure 2006172721
(式中、R15〜R20は、互いに同一であっても異なっていてもよく、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、アルケニル基、またはアリール基である。)
が例示される。
スルホン化合物の濃度は特に限定されないが、電解液全体に対して0.01から10質量%が好ましい。0.01質量%未満では、電極表面全体に添加剤の効果が行き渡らず、また10質量%を超えると電解液の粘性が増大するために液抵抗がおおきくなる。
本発明における二次電池用電解液は、ビニレンカーボネートまたはビニレンカーボネート誘導体を含んでいても良い。そのビニレンカーボネート又はビニレンカーボネート誘導体が含まれることで、更にサイクル特性を良好にすることが出来る。
ビニレンカーボネート又はビニレンカーボネート誘導体としては、例えば、ビニレンカーボネートの2個の水素原子の少なくとも1個が、メチル基、エチル基等のアルキル基やハロゲン原子で置換された化合物、
下記化学式(19)で表されるプロピリデンカーボネート、エチレンエチリデンカーボネート、又はエチレンイソプロピリデンカーボネート、
Figure 2006172721
下記一般式(20)で表される化合物
Figure 2006172721
(式中、R21およびR22は互いに同一であっても異なっていてもよく、水素原子または炭素数1〜3のアルキル基を示す。)
及び、有機ハロゲン化物を含むビニレンカーボネート、
が挙げられる。
ビニレンカーボネートまたはビニレンカーボネート誘導体は、添加剤として使用する場合には電解液中に0.1から10質量%含ませることで効果が得られる。また、溶媒として用いる場合には1から5質量%含ませることで効果が得られる。
本発明に係る二次電池用電解液は、非プロトン性溶媒に、電解質塩、ビニルオキシ化合物、及び必要に応じてスルホン化合物及びビニレンカーボネート又はビニレンカーボネート誘導体を添加もしくは溶解することにより調製することが出来る。
本発明に係る二次電池用電解液は、二次電池用の電解液として用いるのに好適である。以下、この二次電池用電解液を用いた二次電池について説明する。
図1に本発明に係る電池の一例について概略構造を示す。正極は、正極活物質を含有する層12が正極集電体11に成膜してなる。負極は、負極活物質を含有する層13が負極集電体14上に成膜してなる。これらの正極と負極は、電解液15、および電解液15の中の多孔質セパレータ16を介して対向配置してある。多孔質セパレータ16は、負極活物質を含有する層13に対して略平行に配置されている。
その正極は、正極集電体11と、正極活物質含有層12からなる。その正極集電体としては、各種のものを使用することができる。例えば、正極集電体としてはアルミニウム、ニッケル、及びSUS等が挙げられる。
その正極活物質含有層は、リチウムイオンを吸蔵、放出し得る正極活物質を含んでいる。その正極活物質は、酸化物またはイオウ化合物、導電性高分子、及び安定化ラジカル化合物のいずれかまたは混合物からなる物質である。
本発明において、正極活物質としては、LibZO2、LibZO3、LibZO4(ただしZは少なくとも1種の遷移金属を表す。)で表される複合酸酸化物、有機イオウ化合物、導電性高分子、有機ラジカル化合物、金属リチウム対極電位で4.5V以上にプラトーを有するリチウム含有複合酸化物等を用いることが出来る。ここで、LibZO2、LibZO3、またはLibZO4で表される複合酸酸化物としては、LibCoO2、LibNiO2、LibMn2O4、LibMnO3、LibNidCr1-dO2(ここで、0<b<1、0<d<1である。)が例示される。また、リチウム含有複合酸化物としては、スピネル型リチウムマンガン酸化物、オリビン型リチウム含有複合酸化物、逆スピネル型リチウム含有複合酸化物等が例示される。リチウム含有複合酸化物は、例えば下記一般式(21)、
Figure 2006172721
(ここで、0<X<2、0<a<1.2であり、AはNi、Co、Fe、Ti、Cr及びCuからなる集合から選択される少なくとも1種の物質である。)
で表される物質である。その有機イオウ化合物としては、2.5-ジメルカプト-1,3,4-チアジアゾール等の有機ジスルフィド化合物、カーボンジスルフィド、活性硫黄などが例示される。その導電性高分子としてはポリアニリン、ポリアセンなどが例示される。その有機ラジカル化合物としては、
下記化学式(22)の構造で示される官能基を有するニトロキシルラジカル化合物、
Figure 2006172721
下記一般式(23)で示されるニトロキシルラジカル化合物、
Figure 2006172721
(上式においてX1、Xは少なくとも1つの脂肪族基、芳香族基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アルデヒド基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、シアノ基、アミノ基、ニトロ基、ニトロソ基、ハロゲン原子、もしくは水素原子を含む置換基である。但し、X、Xが脂肪族基を含む場合、脂肪族基は飽和または不飽和であってよく、置換または無置換であってよく、鎖状、環状または分岐状であってよく、1個以上の酸素、窒素、硫黄、ケイ素、リン、ホウ素またはハロゲン原子を含んでもよい。X1、X2が芳香族基を含む場合、芳香族基は置換または無置換であってよく、1個以上の酸素、窒素、硫黄、ケイ素、リン、ホウ素またはハロゲン原子を含んでもよい。X1、X2がヒドロキシル基を含む場合、ヒドロキシル基は金属原子と塩を形成していてもよい。X1、X2がアルコキシ基、アルデヒド基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、シアノ基、アミノ基、ニトロ基、ニトロソ基のいずれかを含む場合、これら置換基は置換または無置換であってよく、1個以上の酸素、窒素、硫黄、ケイ素、リン、ホウ素またはハロゲン原子を含んでもよい。X1、X2は同一であっても異なっていてもよい。X1、X2が環を形成してもよい。また、Nは環上に存在しても良い。)
本発明における二次電池の負極は、負極集電体と負極活物質含有層からなる。その負極集電体としては、各種のものを使用することが出来るが、例えば、銅、ニッケル、SUS等が挙げられる。
その負極リチウム活物質含有層はリチウムイオンを吸蔵、放出し得る負極活物質を含有する。負極活物質としては、炭素材料、酸化物、リチウム合金、およびリチウム金属自身のいずれかまたは混合物が挙げられる。
その炭素材料は、1種類の物質であっても二種以上の物質からなる複合物であっても良い。その炭素材料を構成する物質としては、黒鉛、非晶質炭素、ダイアモンド状炭素、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーンが例示される。
また、その酸化物としては、酸化シリコン、酸化スズ、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化リチウム、リン酸、及びホウ酸からなる集合から選択される少なくとも1種類の物質もしくは複合物を用いてもよく、特に酸化シリコンを含むことが好ましい。これは、酸化シリコンが安定で他の化合物との反応を引き起こさないためである。また、酸化物の構造はアモルファス状態であることが好ましい。これは、アモルファス構造が結晶粒界、欠陥といった不均一性に起因する劣化を導かないためである。酸化物の成膜方法としては、蒸着法、CVD法、スパッタリング法などの方法を用いることが出来る。
リチウム合金は、リチウム及びリチウムと合金形成可能な金属により構成される。リチウムと合金形成可能な金属としては、Al、Si、Pb、Sn、In、Bi、Ag、Ba、Ca、Hg、Pd、Pt、Te、Zn、Laからなる集合から選択される少なくとも1種類の金属が例示される。リチウム金属ないしリチウム合金としては、アモルファス状合金が特に好ましい。これは、アモルファス構造により結晶粒界、欠陥といった不均一性に起因する劣化が起きにくいためである。
リチウム金属またはリチウム合金は融液冷却方式、液体急冷方式、アトマイズ方式、真空蒸着方式、スパッタリング方式、プラズマCVD方式、光CVD方式、熱CVD方式、ゾルーゲル方式などの適宜な方式で形成することができる。
本発明における正極及び負極は、上記の負極活物質及び正極活物質を、カーボンブラック等の導電性物質、ポリビニリデンフルオライド(PVDF)等の結着剤とともにN−メチル−2−ピロリドン(NMP)等の溶剤中に分散混練し、これを集電体である基体上に塗布するなどの方法により得ることができる。
本発明に係る二次電池は、乾燥空気または不活性ガス雰囲気において、負極および正極を、多孔質セパレーターを介して積層、あるいは積層したものを捲回した後に、電池缶等の電池外装体に挿入後、電解液を含浸させ、合成樹脂と金属箔との積層体からなる可とう性フィルム等によって封止後に充電を行うことにより製造することが出来る。なお、セパレーターとしては、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン、フッ素樹脂などの多孔性フィルムが用いられる。
本発明における二次電池は、負極と正極とをセパレータを隔てて組合せ、電池外装体に挿入後、電解液を含浸させ、電池外装体を封止または封止後に電池を充電することにより、電極上に皮膜を形成させて得られる。
本発明に係る二次電池の形状としては、特に制限はないが、たとえば円筒型、角型、コイン型、ラミネート型などが上げられる。
(実施例1)
(電池の作成)
ECとDECの混合溶媒(体積比:40/60)に1mol/LのLiPF6を溶解した。これに添加剤として1.0質量%の化合物No.1を加え溶解させ、電解質溶液を得た。正極集電体が20μmのアルミニウム箔であり、正極活物質がLiMn2O4である正極を得た。負極集電体である10μmの銅箔上に、20μmのリチウム金属を蒸着した負極を得た。次に、この負極と正極を、電解液およびポリエチレンからなるセパレータを介して積層し、コイン型二次電池を作成した。
(充放電サイクル試験)
温度20℃において、充電レート0.05C、放電レート0.1C、充電終止電圧4.2V、放電終止電圧3.0V、リチウム金属負極の利用率(放電深度)は33%とし、容量維持率(%)を測定した。尚、容量維持率(%)は100サイクル後の放電容量(3.0V、リチウム金属負極の利用率(放電深度)は33%とし、容量維持率(%)を測定した。尚、容量維持率(%)は100サイクル後の放電容量(mAh)を、10サイクル目の放電容量(mAh)で割った値である。サイクル試験で得られた結果を表2に示す。
Figure 2006172721
(実施例2)
実施例1記載の添加剤の代わりに、化合物No.2を用いて電池を作成した。これ以外は、実施例1と同様にして電池を作成し評価した。実施例1と同様にサイクル特性を調べた結果を表2に示す。
(比較例1)
電解液中に、一般式(1)で表される化合物を添加しないこと以外、実施例1と同様の電池を作成し、実施例1と同様にサイクル特性を調べた結果を表2に示す。
表2より実施例1及び2における電池は、比較例1と比較して、サイクル試験後の容量維持率が向上していること、すなわちサイクル特性が改善していることが確認された。
(実施例3)
負極活物質として黒鉛材料を用いること以外、実施例1と同様に電池を作成し、実施例1と同様にサイクル特性(但し300サイクルまで測定)を調べた結果を表2に示す。
(実施例4)
電解質溶媒をECとDEC混合溶媒(体積比:40/60)に代えてPCとECとDEC混合溶媒(体積比:25/25/50)を用い、負極活物質として非晶質炭素を用いること以外、実施例1と同様に電池を作成し、実施例1と同様にサイクル特性(但し300サイクルまで測定した)を調べた結果を表3に示す。
(実施例5)
添加剤として化合物No.6を用いること以外、実施例4と同様に電池を作成し、実施例1と同様にサイクル特性(但し300サイクルまで測定した)を調べた結果を表3に示す。
(比較例2)
添加剤を加えないこと以外は実施例3と同様にして比較例3の電池を作成した。当該電池について実施例1と同様の評価を行った。
(比較例3)
添加剤を加えないこと以外は実施例4と同様にして比較例3の電池を作成した。当該電池について実施例1と同様の評価を行った。
表3より実施例3〜5における電池は、比較例2及び3と比較して、サイクル試験後の容量維持率が向上していること、すなわちサイクル特性が改善していることが確認された。
Figure 2006172721
(実施例6)
(電池の作成)
本実施例の電池の作成について説明する。正極集電体に20μmのアルミニウム箔、正極中の正極活物質にLiMn2O4、負極中の負極活物質に、負極集電体の10μmの銅箔上に蒸着した20μmのリチウム金属、電解質溶液は、溶媒としてECとDEC混合溶媒(体積比:30/70)を用い、支持電解質として1mol/LのLiPF6を用いた。添加剤として、電解液中に0.5質量%の割合で化合物No.1を用いた。さらに、1,3−プロパンスルトン(以下、1,3−PSと略記)を電解液中に1質量%含ませ、本実施例6の電解液を作製した。次に、負極と正極をポリエチレンからなるセパレータを介して積層し、二次電池を作製した。
(充放電サイクル試験)
実施例1に記載の方法と同様にして測定を実施した。得られた結果を下記表4に示す。
表4より実施例6における電池は、実施例4と比較して、サイクル試験後の容量維持率が向上していること、すなわちサイクル特性が改善していることが確認された。
Figure 2006172721
(実施例7)
本実施例では、添加剤として一般式(1)で表される化合物、1,3−PS、更にビニレンカーボネート(VC)を含有させた電解液を適用する。正極集電体として20μmのアルミニウム箔、正極中の正極活物質として、LiMn2O4、負極中の負極活物質として、負極集電体の10μmの銅箔上に蒸着した20μmのリチウム金属、電解質溶液は、溶媒としてECとDECの混合溶媒(体積比:40/60)を用い、この溶媒中に1mol/LのLiPF6を溶解させた。添加剤として、一般式(1)で表される化合物を電解液全体に対し0.5質量%加えた。次に1,3−PSとVCを電解液中にそれぞれ1質量%加え、本実施例の電解液を作製した。そして、負極と正極とをポリエチレンからなるセパレータを介して積層し、二次電池を作製した。
(充放電サイクル試験)
実施例1に記載の方法と同様にして測定を実施した。得られた結果を下記表5に示す。
表3より実施例7における電池は、実施例6と比較して、サイクル試験後の容量維持率が向上していること、すなわちサイクル特性が改善していることが確認された。
Figure 2006172721
(実施例8〜10)
添加剤である化合物の濃度を変える以外は実施例4と全く同様にして電池を作製、評価した。実施例4と同様にサイクル特性を調べた結果を表6に示す。
表6より、本発明におけるビニルオキシ化合物の含有量は0.1〜10質量%の範囲で十分な効果を発揮することが確認された。
Figure 2006172721
本発明にかかる二次電池の概略構成図である。
符号の説明
11 正極集電体
12 正極活物質を含有する層
13 負極活物質を含有する層
14 負極集電体
15 非水電解質溶液
16 多孔質セパレータ

Claims (12)

  1. 非プロトン性溶媒と、
    イオウ原子を有する基Rとを用いて、下記一般式(1)
    Figure 2006172721
    で表されるビニルオキシ化合物を含有する
    二次電池用電解液。
  2. 前記非プロトン性溶媒は、リチウム塩が溶解されている請求項1記載の二次電池用電解液。
  3. 前記リチウム塩は、LIPF6、LiBF4、LiAsF6、LiSbF6、LiCLO4、LiAlCl4、LiN(CkF2k+1SO2)2、及びLiN(CkF2k+1SO2)(CmF2m+1SO2)(k、mは独立して1または2)からなる集合から選択された少なくとも1種類の塩を含む請求項2に記載の二次電池用電解液。
  4. 前記ビニルオキシ化合物が、下記一般式(2)、(3)、又は(4)
    Figure 2006172721
    Figure 2006172721
    Figure 2006172721
    で表され、
    第一基Rは、置換あるいは未置換のフェニレン基、または炭素数1〜6のアルキレン基であり、
    第二基Rは、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、ハロゲン化アルキル基、または置換あるいは未置換フェニル基であり、
    第三基Rは、置換あるいは未置換のフェニレン基、または炭素数1〜6のアルキレン基であり、
    第四基Rは、炭素数1〜6のアルキル基、ハロゲン化アルキル基、または置換あるいは未置換のフェニル基であり、
    第五基Rは、炭素数1〜6のアルキル基、ハロゲン化アルキル基、または置換あるいは未置換のフェニル基である
    請求項1〜3のいずれかに記載の二次電池用電解液。
  5. 前記ビニルオキシ化合物の電解液中における含有量が0.01〜10質量%である請求項1〜4のいずれかに記載の二次電池用電解液。
  6. 1,3−プロパンスルトン、1,4−ブタンスルトン、スルホラン、アルカンスルホン酸無水物、環状ジスルホン酸エステル化合物、γ―スルトン化合物、及びスルホレン化合物からなる集合から選択される少なくとも一つのスルホン化合物を更に含有する請求項1〜5のいずれかに記載の二次電池用電解液。
  7. ビニレンカーボネート又は前記ビニレンカーボネートの誘導体を更に含有する請求項1〜6のいずれかに記載の二次電池用電解液。
  8. 前記非プロトン性溶媒が、環状カーボネート類、鎖状カーボネート類、脂肪族カルボン酸エステル類、γ−ラクトン類、環状エーテル類、鎖状エーテル類、環状カーボネート類のフッ化誘導体、鎖状カーボネート類のフッ化誘導体、脂肪族カルボン酸エステル類のフッ化誘導体、γ−ラクトン類のフッ化誘導体、環状エーテル類のフッ化誘導体、及び鎖状エーテル類のフッ化誘導体からなる集合から選択された少なくとも1種類の溶媒を含有する請求項1〜7のいずれか一項に記載の二次電池用電解液。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の二次電池用電解液を具備する二次電池。
  10. 炭素を含む負極を具備する請求項9に記載の二次電池。
  11. 前記炭素が黒鉛である請求項10に記載の二次電池。
  12. 前記炭素が非晶質炭素である請求項10に記載の二次電池。
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