JP2006172410A - ロボットを用いたケア情報基地 - Google Patents

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Abstract


【課題】 独居高齢者或いは単身生活者が増加しているが、これら独居生活者の家族にとっては安否が最大の関心事となる。突然の病に見舞われ、或いは不審者の闖入などの緊急事態は素より、日常生活の状況、健康状態に異常が発生した場合、ケア情報として緊急度を判断し、その結果に基づいて家族及び必要連絡先に連絡できるシステムの構築が課題である。
【解決手段】 日常生活で抵抗なく受容れられる癒しを目的とした知能ロボットを家族などケアする人の情報基地とすることを解決手段とした。このため知能ロボットは目、耳、鼻のカメラ、マイク、異臭センサを活用して常に監視体制にあるが、対話機能を具備することにより、独居生活者に違和感なく接触することができ、脈拍、体温、血圧等の健康情報に加えて環境情報も収集・記録し、緊急度に応じた相手に発送する機能を備えたケア情報基地として利用する。
【選択図】 図1

Description

独居生活者を抱える家族は独居生活者の暮しの様子が気遣わしいものであるが、独居生活者の近くにいれば把握でき、気遣うこと(以下本発明ではケアと言う)ができる状況を、本来は癒しを目的とする性格上、常に独居生活者の傍にいるロボットを当該家族に代行できるケア情報基地として利用することに関する。
高齢化が進むに連れて、社会の高齢者・弱者への介護体制が整備されつつある。日常生活に支障を来すと認定された場合、在宅介護を受けるか、老人ホームに入居する事ができる。けれども、社会の実情では、支障を来す度合いが高くなく、本人だけ若しくは配偶者或いは家族の世話で生活ができる高齢者が圧倒的に多い。ところが、後者に対する社会の援助体制は極めて不備である。 言い換えれば、高齢者介護体制はデジタル的で、認定重度が高くなるほど介護内容が充実しており、予算も驚くほど高額になっている。他方、自他共に健康と思っている高齢者、または若い独身者などの独居生活者、或いは単身赴任者などが不慮の事態に遭遇する機会が増加しているにも拘らず、その事に対する社会的配慮・対策の不十分なことが問題である。
一方、技術革新・社会革新が進み世の中が世知辛くなるに連れ、人々が受けるストレスが増大するので、幼児から老人まで、ペットに癒しを求める事が多い。けれども、動物のペットはその世話が大変であり、老人には負担が大きく無理なことからペットロボットに頼る傾向が急増している。 在宅単身者、特に在宅老人の日常生活を支援するシステムとして健康状況あるいは行動異常を監視するのみならず、癒しの機能を有するペット的機能を有するロボット等についての各種提案が成されて来ている。例えば、外部から与えられる刺激を認識し、その認識結果に基づいて擬似感情を生成し、音声データで感情表現を行うロボット(特許文献1)、ロボットに接触した物が人間か否かを判別する装置(特許文献2)、所望の性格に容易に育成可能な自律機能を有する電子機器(特許文献3)、ステレオカメラによる入力画像と超音波センサによる障害物検出をしながら使用者の方向に自律的に移動し、タッチセンサによる使用者との接触検出等を行う自律行動ロボット(特許文献4)等の各種出願が成されている。また、使用者の特定を行うための虹彩(アイリス)認証機能を搭載したロボット(特許文献5)も開示されている。
上記の他、音声入出力機能、ITVカメラ、赤外線方式距離センサ、タッチセンサ、Bluetoothによる通信機能搭載ロボットも発表成されている(例えば非特許文献1)。
また、癒しの効果が極めて高いとされる動物(アザラシ型)ロボットの例もある。これは、使用者の声に反応して体を動かすもので、使用者の顔を覚え、会話も可能なものである。その他、老人ホームあるいは独居老人に対する対話型ロボットの実験、火災等ケアを受ける人の住居に対する異常を携帯電話で持主に知らせる留守番ロボット等の報告もある(非特許文献2)。又、ケアロボットの形態ではないが、赤外線レーザを用いた入浴中或はトイレ中の、ケアを受ける人の異常検出システムの報告もある(非特許文献3)。つぎに、ロボットが老人に話し掛けた際の老人の応答から正常か否かを判定するシステムの試みも報告されている(非特許文献4)。なお、電気メーカが家庭内の健康測定器を結ぶ通信網のインフラを構築し、次世代産業の柱とする動きも報告されており(非特許文献5)、さらに、日立、松下などが10社連携で、生活習慣病を予防するための在宅健康管理サービスの2006年事業化を目指して市場の開拓を始めたと報告されている(非特許文献6)。
以上述べた各種ロボットの報告乃至提案は成されているが、いずれも、単独機能的用途に限定されており、総合的に見て、ケアを受ける人が違和感なく身辺におくことが出来、且つ、これにより独居老人等ケアを受ける人の健康面での異常および身辺の安全についての情報を近親者等介護者に伝達する機能を有しているシステムに関する提案は成されていない。
特開2002−49385号公報 特開2002−52489号公報 特開2002−144259号公報 特開2A−326274号公報 AIBO「ERS−311/312」カタログ 産経新聞;「癒しロボット」、2003年10月16日 夕刊 読売新聞;入浴事故を防ぐ「電子の目」、2004年1月5日 テレビ報道、12チャネル、「日経スペシャル」2004年2月10日 日経新聞;「健康サービス市場育成」、2004年6月6日 日経新聞;「無線で在宅健康管理」、2004年6月6日
前記のように、従来の報告例においては、特に介護を要する独居老人等ケアを受ける単身者に対して癒しの機能、あるいは、健康面での異常および身辺の安全に関する監視機能を有するロボットについては提案された例はあるが、この監視結果に対して状況判断し、この判断結果に基づいた情報をケアする人に伝達すべく総合的に処理する情報基地的機能を有するロボットについて開示された例はない。また、セキュリティビジネスではシステム運営の責任上、システム側の対処が最優先となり、家族は2の次となってしまう。異常が発生したと判断されても、現場に出向いて正常と判断されれば異常なしと済まされる。実は現場到着前に本人が回復した場合など、異常の予兆が見過ごされ予防の処置を講じるチャンスを逃してしまう事態が発生する可能性がある。更に、若い独身の独居生活者、単身赴任者の生活状況を見守り家族に報告するシステムなどに関しても発表例が見当らない。
このような現状、状況、事態などは家族にとっては最大の問題点ではあるが、残念ながらこれまで格好の対策がなく仕様のない状況にあった。すなわち、本発明が解決しようとする課題は、それなりに生活している独居高齢者・若い独身の独居者・単身赴任者を抱えた別居家族が、身の回りの世話をしたり、気遣ったりしていても、同居の場合と比べれば、遥かに情報を得る機会が乏しい。家族としては側にいられなくとも、せめてテレビカメラで様子が見れ、気になる場合は素っ飛んで行ける様になっていて欲しいと願うものである。しかし、独居者側からすれば、例え親子の関係でも監視されている状況になるようなシステムを容認することは極めて難しい。このようなジレンマを解決する手段が課題となる。
セキュリティシステムでは異常の検知と対処が任務であり、プライバシーに関与しないのが建て前であり、監視されている状態は、いわば機械に見られている様なもので、口外されない保証さえあれば、気にしないで良い。他方、家族が知りたいのは、日常の仕種、表情、行動に於ける異常・異変であり、予知情報が主であり、何かが起きてからでは遅い、との立場がセキュリティシステムとの根本的な対立点である。
本発明においては、ケアを受ける独居者の生活状況の急変、健康異常、あるいは身辺の異常等を自然な形で総合的に掌握し、上記異常に際しては直ちにケアをする人あるいは必要に応じて病院、救急センタ、消防署、警察、介護業者等関連部署へ通報することができ、あるいは、ケアする人が必要とした場合はその都度掌握している情報を報告することができる等の情報基地的機能を有すると同時に、ケアを受ける人に対する癒しの効果を有するロボットの提供を目的としている。
上記目的を達成するために本発明においては、ケアされる側である独居生活者の体温、脈拍、血圧等の健康管理情報の収集手段、室内温度,湿度等の環境条件情報の収集手段、あるいは独居生活者の行動異常から緊急事態を把握する監視手段、異常が発生した場合に前記各種情報から異常と判断する判断手段と、この判断結果により予め設定してある連絡先に異常事態であることを連絡する情報送信手段等の各手段を対話機能を有するロボットに搭載する構成としている。前述したケアする側の気遣いとケアを受ける側が監視されていると感じるジレンマは、癒しのための対話機能を有するロボットを情報の基地として用いたことで解決した。 ロボットは種々のセンサーを装着する事ができ、独居本人の物理的な情報を入力する事ができるだけでなく、対話機能により精神的な情報も入手することができ、さらに本人と容易に仲良しになることができるので、本人と接触した状態で、カメラを通して自然に見詰める事もでき、必要とする最上級の情報を入手する事ができる。
ここで、本発明のロボットを用いたケア情報基地は、収集したすべての情報を分析し、ケア情報基地の守備範囲の内か外かを判断する知能を備え、守備範囲を越えた情報に対しては所定のマニアルにしたがって行動する能力を有する。例えば、本人の急変は病院、火事は119番、異常事態は110番など緊急事態には家族だけでなく、所轄部署にも情報を伝達し、いち早く助けを求める能力も有する。ただし、情報連絡の宛先の確認、タイミングに関しては家族が即応できる状態にあれば修正・変更する事ができる。
具体的には、収集した全情報を入手経路及びプログラムに従って、身体、精神、感情、環境対応性、操作ミス・し忘れ、環境異常、災害・異変などに分類し、其々の分野ごとに、予め設定されている基準に照らして5段階のレベルに分け、レベル1は正常、レベル2は問題なし、として無視し、レベル3は軽度ながら要注意とし他分野の情報との相関を取りレベル4への格上げを検討する。レベル3までをロボット情報基地の守備範囲として情報を記録するに留め、レベル4は異常として家族などケアする側に通報する。ケアする側は異常情報を受理すれば直ちに内容を検討し、ロボット情報基地に指示を返答する。内容の検討結果によっては、ケアする側が直接所轄部署に連絡し、助けを求めることもできる。レベル5は緊急情報であり、ケアする側及び所轄部署に同時に通報する。ここで、ほとんどの異常はレベル4に設定されており、独居本人の卒倒・苦悶・驚愕・ロボット基地への攻撃・暴力、予測できない訪問者、火災発生などは全てレベル4である。レベル5は予測されている心臓発作、吐血、ストーカの闖入などの異常事態、本人が転倒などして応答しなくなった場合、ロボット基地が熱気・炎を感知するレベルの火災、暴力的闖入者などの場合である。従って、レベル4では他分野の情報との相関を取り、レベル5への格上げを検討する。なお、異常を通報したにも拘らず、ケアする側が異常情報を受理しなかった場合、一定時間の経過後も応答しない場合は、ロボット基地が情報レべルの格上げを検討する。レベルの格上げ処理及び格上げに該当する異常もしくは緊急状況の通報と、ケア側の応答を確認できるまではロボット情報基地の守備範囲である。
次にケアする家族側にはロボット基地から発信される情報のモニターが設置されており、本人の状況を映像、音声、アラームにより随時観察し、時には不意の来客にも対応できる。定時情報発信プログラムを選べば、所定の時刻に本人の表情・室内の映像、脈搏・体温等の生理情報、部屋の開け閉め・明るさ・室温・湿度・などの環境情報を得ることができる。
本発明では、情報は全てロボット情報基地で処理される。したがって、家族が本人と話をしたい場合も、ロボットの口を介しての会話となり、必要に応じて、本人とロボットとの会話に割り込むこともできる。ただしケアする側がロボットにある作業を命じた場合は、最優先のコマンドとして、動作プログラムに割り込む事ができる。
本発明により、情報基地としてのペットロボットは仕種・動作・会話を通して本人と親愛関係を築き、癒しの効果を与え、本人が生理・健康センサー等を所持する場合は情報を受信し、ロボットの撮像機構(目)・集音機構(耳)・接触センサーなどを介して、本人及びその環境の情報を撮像・検出し、入手した情報を通常か異常かに分別し、異常の場合は、直ちにその情報を家族に発信すること、緊急の場合は、家族だけでなく同時に、マニアルに基づいて、病院・110番・119番などに助けを求める判断をし、所轄の部署にアクセスして救助に必要な内容を通報する事ができる。更に発声機構(口)と耳を介して家族と本人との会話を仲介し、家族の命令に従って、動作・作業をすることもできる。或いはケアする家族の要求に応じて随時または定刻に本人の状況を映像とデータを混ぜて家族側に報告することもできる。即ち、ケアする側は本人の傍にいるのと同等の情報を得ることができるので、本発明のロボットを用いたケア情報基地に安心して頼ることができる。
(第1の実施の形態)
本発明によるロボットを用いたケア情報基地の機能別構成を図1に示す。
ロボットを用いたケア情報基地本体部100は、ケアを受ける人000の健康状態をモニタする健康状態監視部101と、ケアを受ける人の周囲状況をモニタする監視部102と、ケアを受ける人に対してロボットが癒しを与える行動をとるように制御する癒し行動制御部103、及びこれら各監視部と制御部とからのデータを処理し、本ロボットの動作を制御する中央処理装置(CPU)104と、ロボット外と各種信号の授受を行う携帯電話106と接続するためのインタフェース部(I/F)105とから構成されている。なお、図1においてアンテナ107は携帯電話の付随アンテナを使用している。
ここで、ケアを受ける人の健康状態監視部101はケアを受ける人の体温、脈拍、血圧、会話機能、歩行等運動機能のチェックのみならず、必要に応じて失禁のチェック、浴室内、トイレ内における異常等各種項目についてチェックしたデータをそれぞれ集計する部分である。このそれぞれの内容については後述する。
ケアを受ける人の周囲状況監視部102は、ケアを受ける人がおかれた環境条件のチェックを行う部分で、空調条件(室内温度、湿度)、室内におけるガス漏れ、漏水、火災検知、来室者あるいは闖入者のチェック等を行うもので、この内容についても後述する。
癒し行動制御部103は、ケアを受ける人000と癒し機能を有するロボットとの会話を可能とし、また、会話内容、或いはケアを受ける人のロボットへの触れ方により、ロボットが適切な反応動作を行うように制御するもので、この内容についても後述する。
(第2の実施の形態)
図1におけるケアを受ける人の健康状態監視部101の構成を図2に示す。
健康状態監視部101は図2に示すように、身体状況測定装置部、視聴覚装置部とで構成されている。ここで、通信装置部は図1における中央処理装置(CPU)104およびインターフェース部(I/F)105に含まれるものであるが、機能上、健康状態監視部101の入出力部分としての作用を有しているため、ここで説明する。
身体状況測定装置部は、ケアを受ける人の体温検出201、血圧検出202、脈拍検出203を行う部分と、浴室あるいはトイレ内で意識喪失の状態になっていないか等の異常検出205を行う部分とで構成されている。体温検出201はケアを受ける人がディジタル出力端子を有する体温計を直接装着する場合と、赤外線を利用した温度検出カメラ208を本ロボットに搭載してリモートセンシングを行う場合とがある。血圧検出202、脈拍測定203は何れのセンサもケアを受ける人が装着し、漏水監視センサはロボット足部に設け、これら各センサのディジタル出力をBluetooth等の手段により、電磁波を介してケア情報基地ロボット本体100に送信する。 ここで、送信された信号はロボット本体100に装備されているアンテナ206およびBluetooth端末を含む受信部207で受信され、各検出部に分配される。
上記の体温、血圧、脈拍の各測定は予め定められた時間間隔あるいはケアを受ける人の病状により必要に応じて測定する。検出部においては予め正常範囲が設定されており、測定結果がこの正常範囲内であれば特に出力を出すことはしない。勿論、ケアする人001側の要求により測定データを常時出力することは可能である。ここで、上記の測定値が正常範囲外であった場合、当該データは図1における中央処理装置(CPU)104に出力され後述の通報レベル判定が行われる。
視聴覚装置部の内、聴覚装置関係は、左右2チャンネルのマイクロホン(マイクL、マイクR)で音源方向を判定しロボットを当該方向に向けるための信号処理部分、ケアを受ける人の音声認識を行う部分、さらにケアする人001と会話を行うためのスピーカ部分とを含んでいる。また、視覚装置関係は、左右2台のテレビカメラ(カメラL、カメラR)とケアを受ける人を認識し、その動きに追従するための画像処理部を含んでいる。
聴覚装置関係は、目標(ケアを受ける人)からの音を両耳に形成されているマイクL209およびマイクR210で受音し、これら両耳から得られる信号音の時間差から水平方向の位置を算出し、ロボットの向きの転向機構部211により、当該ロボットをその方向に向ける。次いで、その水平位置で第3のマイクとなるマイク212を垂直方向の面内で回転させて最大信号出力となる上下方向の位置を求め、これにより、ロボットの顔をケアを受ける人000の方向に向ける。ここで、マイク212の代わりに上記マイクL209およびマイクR210を共通の架台に取付けこの架台を垂直面内に回転させることで発音源の上下方向の位置を特定しても良い。
このようにして得られたケアを受ける人の方向に視覚装置関係におけるカメラL213およびカメラR214の方向を設定し、予め登録されているケアを受ける人000の顔または着衣の模様等を照合してケアを受ける人の確認を行う。この確認後は、当該ロボットは上記聴覚系の方向判定部215の出力信号と、視覚系の撮像対象追尾認識部216の出力信号とにより当該ロボットを転向機構部211の出力でケアを受ける人の方向に向けるように制御される。なお、このケアロボットの向きの制御に付いては、ケアをする人が遠隔操作で割り込み制御することが可能とする。
以上のようにしてケア情報基地ロボットがケアを受ける人を確認し、ケアを受ける人の声を集音することが可能な状態となる。このような状態において、上記聴覚装置関係におけるマイクL209、マイクR210の出力は加算器217で加算され、さらに音声認識装置部218において緊急連絡の音声であるか否かの音声認識処理が行われる。この処理は予めメモリ219に登録されているケアを受ける人000の音声および緊急連絡を示す複数のキーワード(「苦しい」、「痛い」、「気分が悪い」等)を用いて実行される。
この結果、緊急連絡の音声であることが認識された場合は、中央処理装置104において予め定められ、メモリ219に登録されているキーワードの分類に従って通報レベル判定を行い、判定された通報レベルによって電話回線接続部222を介して予め定められた契約医療機関、ケアする人001等にそれぞれ連絡通報する。ここで、通報レベルとは異常事態の重要度に対応したランク付けである。
例えば、
通報レベル5:例えば、ケアを受ける人が狭心症を患っており、心筋梗塞に陥る可能性があるが、その人が倒れたか、あるいは、体温あるいは血圧の急増または急低下、さらには脈拍の急増または急低下により危篤状態が検出された場合で、ケアする人001と同時に、契約医療機関または契約介護業者に接続され通報される。或いは、ロボット基地が炎・熱線を検出し、身近の火災発生を認識した場合なども通報レベル5と判定され、緊急情報としてケアする人001と同時に、119番に接続され通報される。この他、強盗が闖入してきて、危害を加えようとしている場合はレベル5の緊急事態として、ケアする人001と同時に、110番に接続され通報される。
通報レベル4:危篤状態ではないが、体温、血圧あるいは脈拍が急変し、予め設定された範囲外になった場合、あるいはケアを受ける人が突然、気分の悪さを訴えた場合で、この場合は取敢えずケアする人001のみに通報される。 さらに、視聴覚装置部においては、ケアを受ける人とケアする人とで会話を行うことにより、ケアを受ける人の会話能力のチェックも可能としている。このため、電話回線接続部222で受信した音声信号を増幅する音声増幅器220とスピーカとが搭載されている。この場合、ケアを受ける人の音声信号は、音声認識装置部218を信号処理されることなく通過して電話回線接続部222を経由して対話用電話回線入力端子223に接続される。 すなわち、音声増幅器220−スピーカ221−マイクL209/マイクR210−加算器217−音声認識装置部218−電話回線接続部222−対話用電話回線入力端子223で形成された経路でケアする人001がケアを受ける人000の会話能力を通して健康状態を確認することが出来る。
なお、図2における視聴覚装置部の視覚装置関係では、上記のようにケアを受ける人を認識した後は、カメラL213およびカメラR214は共にケアを受ける人をその視野に捉えているため、ケアを受ける人の周囲温度(例えば室内温度)が変化し、これによりケアを受ける人が着衣を着替えた場合、予め登録している着衣と異なってしまうことにより撮像対象追尾認識部216はカメラL213およびカメラR214がケアを受ける人を見失ってしまったと判断し、通報レベル2としてケアする人001に通報される。ケアする人001はこの警報に基づき携帯電話回線を対話用電話回線入力端子223に接続し、カメラ213および214の出力をモニタすることが出来る。
さらに、撮像対象追尾認識部216にソフトウエア処理プロセスとして含まれているケアを受ける人の動き確認部224においては、ケアを受ける人の呼吸動作を含めて動きを監視しており、予め設定された時間以上動作が停止状態であれば、異常事態第1段階と判断してケアする人01に通報する。この通報により、ケアする人001は携帯電話回線または直接ケアを受ける人のところに赴いて事態を確認した上で契約医療機関あるいは110番に通報する。あるいは必要に応じてケア情報基地ロボット100を介してケアを受ける人000に話し掛けることも可能である。
(第3の実施の形態)
図3にロボットを用いたケア情報基地に行わせるためのシステム系統図を示す。癒しの一つの形態としてペットとケアを受ける人との相互関係がある。 例えば、ケアを受ける人がペットを撫でることにより、それに反応する動作をすることによりケアを受ける人が癒しを受ける場合である。本発明は、この動作を模擬的に実現しようとするもので、癒し機能を有するケア情報基地ロボット100の頭部、背中あるいはのどの部分に複数のタッチセンサを配列しておき、ケアを受ける人の撫でる動作を癒しの行動制御部103内のタッチセンサ301を含む撫でる動作検出部302が検出し、それによりロボット100は目をつぶる動作をしたり、犬の場合は尻尾を振る等の動作を応答動作機構部303で制御する。
さらに、癒しの行動制御部103内においては、タッチセンサ301の出力を検出し、犬猫等ペットの種類、予め定められた撫でる動作を行う部位あるいは撫で方により、甘え声等反応を音声発生部304で発生させ、この発生音声信号を音声増幅器220およびスピーカ221を通じてケアを受ける人に応答する。また、ケアを受ける人が音声によりロボット100に話し掛けた場合、この話者の音声をマイクL209およびマイクR210で集音し加算器217でこれら両マイクからの信号を合成し、音声認識/応答装置部218でこの集音した音声信号を認識し、その内容に応じた応答文を選択して応答音声を作成し、音声増幅器220およびスピーカ221から発音して、ケアを受ける人との会話を成立させる。以上の認識、選択、合成の各処理はメモリ219に予め登録されている語彙あるいは会話文を用いて実行される。このように癒しの行動制御部103では、ケアを受ける人の精神状態・健康状態などの情報が得られるので、レベル判定情報としても利用される。
(第4の実施の形態)
図4にケアを受ける人の周囲状況監視部102の構成を示す。
図4に示す系統は、ケアを受ける人000の周辺に異常が発生してケアを受ける人に危険が及ぶことをケアする人001に連絡するものである。図4において、ケア情報基地ロボット100内蔵の室内温度検出部401および室内湿度検出部402による測定値が、信号処理部404において予め設定されている室内温度および湿度の範囲外になった場合、送信部405およびアンテナ406を介して室内空調機のリモートコントローラに空調機設定信号を送信すると同時にCPU(通報レベル判定部)104にも伝達し、レベル4の異常事態と判定されれば、電話回線接続部222を経由してケアする人001にも室内温湿度が設定値外になったことが連絡される。このような場合、ケアを受ける人が若い独居者の場合は通常無視するであろうが、独居高齢者の場合は、ケアする人001はケアを受ける人と対話用電話回線入力端子223を介して連絡をとり、また、図2に示したケアを受ける人の動き確認することが出来る。
また、ケアを受ける人が居住する家屋の各所に設置されている火災検知器からは無線で警報を発する構造とし、この無線による信号はロボット100内蔵の受信アンテナ408及び受信部409を経由して火災報知部410で火災発生信号として受信され、CPU104および電話回線接続部を経由してケアする人001に連絡される。
水周りの漏水に関しても台所、風呂場あるいはトイレ等に設置された漏水検知器からの漏水信号を無線で発信し、この無線信号をロボット100内蔵の漏水検出部411で受信し、CPU104および電話回線接続部を経由してケアする人001に連絡される。なお、漏水に関しては特に図示しないが、ロボット100の足の裏(床に接する部分)に漏水検知器を装着しておくと、遠隔測定のみならず、現在位置での漏水の検出も可能である。これは、失禁により床を汚した場合の検知に有効である。
(第5の実施の形態)
ケアを受ける人000が高齢の独居者の場合、ケア情報の種類が多く、処理システムが複雑になるので、前述のハードウェアに対応するそれぞれの手段をシステムの流れとして纏めて説明しておく。まず、情報検出手段11.12.13.及び14.は本人が検出器を携行する場合も、ロボット100が携行する場合もある。検出手段15.16.17.18.21.及び22.は室内に設置されている場合も、ロボットが所持する場合もある。火災報知器23、異臭検出と換気状況のチェック手段24、空調条件の適否のチェック手段25、来室者・闖入者・ペットチェック手段26、火の元・水周りチェック手段27、浴室状況のチェック手段28及びトイレ状況のチェック手段29などは必要に応じて用いられており、周囲環境センサの情報伝達手段8の一環として室内に設置されている。いずれの場合も、ケア情報基地ロボットはこれらチェック情報の中、対処することを予定されているチェック情報は全て入手しなければならない。
実際の動作においては、これら各項目が一定時間ごとに測定され、測定結果は常時、或いはケアする人の要求に応じて随時に,携帯電話などの通信手段を介して通報される。また、緊急異常時においては介護者に連絡すると同時に、契約医療機関、介護サービス業者あるいは119番、110番に自動的に通報することもできる。ここで、異常時とは通報レベル4に相当する体温あるいは脈拍、血圧の急増、会話機能、運動機能の失調、火災報知器作動時、闖入者、火の元水周り、浴室・トイレなどが異常な状況の時を意味する。
図5に示す構成図は、これら各項目の動作を行わせるシステムの手段の構成を示すものである。図5において、体温検出手段11、脈拍検出手段12、血圧検出手段13、排尿・排泄のチェック手段14、食事量のチェック手段15、被介護者のいる室内の室温検出手段21、湿度検出手段22、火災報知器23、異臭検出・換気状況のチェック手段24、及び空調条件の適否のチェック手段25、来室者・闖入者・ペットなどのチェック手段26、火の元・水周りのチェック手段27、浴室状況のチェック手段28、トイレ状況のチェック手段29は何れもデジタルデータとして出力するものとし、中央処理装置であるCPU104に入力される。
また会話機能のチェック手段16として、ロボット100の左右の耳にマイクロフォン209、210がセットされ、音の到来方向も検出している。又マイクロフォンのアナログ出力はA/D変換機63、64によりデジタル化されてCPU104に入力する。次に運動機能のチェック手段17のテレビカメラ213,214も同様に2系統が左右の目にセットされ、A/D変換器73,74によりデジタル化された後CPU104に入力し、ケアを受ける人000の運動機能・表情などがチェックされる。無論、ロボットが本来の動きに必要な対象物の位置の認識などには第2の実施の形態で詳述したようにテレビカメラを利用している事は言うまでもない。
CPU104においては、上記各入力データの整理及び異常検出を行い、この処理を行うためのプログラムがメモリ52に記憶されている。例えば、対温対応性のチェック18には、テレビカメラ213,214から入力したケアを受ける人の服装を空調条件の適否のチェック25に基づいた適温に対して妥当か否かが判断される。又、会話機能チェック用として音声出力系が用いられ、D/A変換器65、増幅器220に接続されたスピーカ221がロボット100の口にセットされている。
CPU104においては、上記各入力信号を、予め設定されたレベルと比較して異常の有無を判断し、異常が見出された場合は携帯電話106を介してケアする人及び必要に応じて対象機関に連絡する。このため携帯電話へのアクセス、送信先へのダイアル、通報、データ送信等の連絡先の選択、および通報内容の選択を含む送信制御動作は全て、ケア情報基地ロボットの知能部としてのCPU104が実行する。
周囲状況監視手段8に属する手段21〜29はそれぞれ、室内の適当な場所に設置されており、異常の検出を行っている。異常が発生すると赤外線発信機405が警報を出力し、ロボットの頭部に設置された赤外線受信機409が警報と異常の内容に関するデータを受信しCPU104に入力する。
CPU104においては、上記全ての入力信号を処理し、異常に対処しなければならない。この困難な作業を軽減するため異常の程度に応じ次の5段階の警報レベル判定が行われる。
レベル5:ケアを受ける人の予測されている心臓発作、吐血など生命に関わる緊急事態、ストーカの闖入などの異常事態、本人が転倒などして応答しなくなった場合、ロボットが熱気・炎を感知できるレベルの火災、暴力的闖入者などの場合である。
レベル4:ほとんどの異常はレベル4に設定されており、ケアを受ける人の卒倒・苦悶・驚愕・ロボットへの攻撃・暴力、予測できない訪問者、火災報知器、異臭検出器から警報を受理した場合、薬缶の空焚きなどガスの消し忘れ、水道水の止め忘れ、トイレの水の垂れ流し、浴室の水のオーバフローなどが検出された場合、などは全てレベル4である。
従って、レベル4では他分野の情報との相関を取り、レベル5への格上げが検討される。なお、異常を通報したにも拘らず、ケアする側が異常情報を受理しなかった場合、一定時間の経過後も応答しない場合は、ロボットがレベル5への格上げを検討する。
レベル3:危篤状態ではないが、体温、脈拍及び血圧が予め設定された範囲外になった場合、或いは本人が気分が悪くなったと訴えた場合、異常な行動を行っている場合、本人の応答が十分でない場合、失禁、来客、闖入者、部屋の空調不良の場合、着衣が不適切で対温性が欠如した場合、戸締り・ドアなどの不適切など室内の状況が不適切な状況にある場合などは要注意とし他分野の情報との相関を取りレベル4への格上げを検討する。
レベル2:問題なし
レベル1:正常
レベル5と判定された場合は、ケアする人と同時に契約病院、119番、110番など所轄部署に緊急通報される。レベル4及びレベル3と判定された場合は、その内容とが判定レベルと共に注意情報としてケアする人に通報される。レベル2及び1の場合は、ケアする人が要求するまで報告されず、情報は一定期間記録・保存されるが、保存期間終了前にケアする人に報告された後自動的に消去される。
本発明のロボットを用いたケア情報基地は、普段はペットとして、話し相手になるなどケアを受ける人に癒しの機能を寄与しており、または家族の一員としてケアし、安心を与える機能も寄与している。一方、離れた場所にいる家族などのケアする人が、ケアを受ける独居者本人と話し合ったり、様子を見たい時はロボットの携帯電話106にアクセスし、通話要求することができる。本ロボットは通常のペットロボットと同様に、ケアを受ける人、家族の会話内容を正しく認識する学習機能を備えており、ケアする人が要求した場合、電話の音声をそのまま口から出力し、目と耳の捕らえた情報をそのまま携帯電話を介して、ケアを受ける人に伝えるので、ケアする人はケアを受ける人を見ながら直接話し合うことができる。なお、ケアを受ける人と直接話し合うのではなく、ロボットから客観的な情報を入手したい場合は、その旨口頭で要求し、ロボットが保存している音声・映像の情報、介護関係データなどを入手することができるなど、ロボットを用いたケア情報基地とケアする人との情報伝達手段も完備している。
なお、携帯電話にメールでアクセスしロボットにコマンドを入力することもできる。この場合ロボットは音声ではなくデータで応答できるので、ロボットがケアを受ける人本人と会話中でも支障をきたすことなく対処することができる。この機能は、ロボットとの会話の内容がケアを受ける人に知られたくない場合には便利である。
ロボットを用いたケア情報基地に要求されるチェック情報には表1の項目の少なくとも一つが該当する。
Figure 2006172410
(第6の実施の形態)
実施例1では本発明のロボットを用いたケア情報基地の基本構成を詳述したが、本実施例ではこの構成が正しく機能することを、市販のペットロボットと手持ちのパソコンとで具体的にテストした結果を述べる。ロボット100として用いたのは2足歩行のペット用知能ロボットであり、メーカの協力を得て、カメラ、マイクの出力、スピーカの入力はパソコン51のUSB端子511と512に接続し、USB端子513には携帯電話106を繋いだ。
このペット用知能ロボットは高性能であり、カメラ、マイクの出力、スピーカなど目・耳・口の機能はもとより、時計(時刻、日付、時間)、温度センサ、脈拍センサ、血圧センサ、匂いセンサ、硬さセンサ、接触センサ、加速度センサ、傾斜センサをはじめGPUを利用した位置と方向、向きも認識できる。これら全ての情報はロボットのCPU104に入力し、整理されているので、ペット用知能ロボットの情報端末を改めて設置する必要がなく、CPUが整理したデータをオンライン情報として特別にパソコンへ出力できるようにした。このため、パソコンにはUSB端子513、514(図には記載なし)を増設し、513はCPUの出力用とし、514(図には記載なし)をCPUへの入力用とした。CPUへの入力は音声情報とメールによるコマンドとがあるが、音声情報の会話内容はCPUが理解できるように、ケアする人を特定し、音声認識の学習を行った。メールによるコマンドはCPUに割込で、優先処理され、CPUのプログラムとタイムシェアリングで処理される。タイムシェアリングの比率は緊急時のみCPU側が0、通常はCPUが独自に決めるモードを採用した。
ロボット100のスイッチを入れると、勝手にケアを受ける人000に近づきロボット特有の自己紹介、取り扱い方(ロボットとの接し方、注意事項)などを説明し、本人2の名前、性別、食事回数など日常生活のモード、嗜好、年令、家族情報、友人情報などをかなり詳細に聞き出した。このやり取りが一通り終わったところで、早速「お酒を飲みましたね」と質問したのには驚いた。本人が「今紅茶に入れたからね」と答えると、「好きな銘柄ですか」「うん」「高級ブランドVSOPですね」「よく分かったね、驚いたな」「僕も好きですから」という調子で、あっという間に本人と打ち解け合い、膝に抱かれたり握手されたりした。
この間、パソコンのモニタにはケアを受ける人の映像・音声が出力されていた。ただし、ロボットのCPUは介護関係と無関係に機能しているので、映像はズーミング、被写体変更など激しく動き回るので、そのままでは本人の観察用には利用できない。そこで、携帯電話にアクセスすると、「電話が掛かってきた、ちょっと失礼」と言いながら、「○○○です」とロボットが電話口に出た。本実施例では、携帯電話106はパソコン51に接続されているので、ロボットが電話に話すのではなく、USB端子513及び514に接続されたケーブルを介しての応答であり、電話機を探す仕種はなかった。携帯電話106に本人と話したいと申し出ると、直ぐ本人と替わった。この場合、タイムシェアリング処理のぎこちなさは無く、モニタに映し出された映像を見ながら、きわめて自然な状態で会話することができた。
電話を切った後、専用電話9(図には記載なし)からメールでコマンドを入力した。まず、暗証番号を入力し、CPUへアクセスするとケアを受ける人の健康状態をチェックできる。コマンドは四桁数字であり、0000が全チェック項目の整理されたオンライン情報であり、データ出力される。項目チェック手段の2桁の番号を入力すると、電話機のモニタに、各情報に応じた内容が文字または映像で表示され、ケアを受ける人000の現状を手にとる様に知ることができ、情報内容が豊富な上に整理されているので、通常の状態でケアを受ける人の傍にいるより、的確な状況が把握できた。しかも情報の最後に「異常ありません」のコメントだけではなく、0004、5の場合は食事、排泄の回数、0006,7の場合は「電話を待っている様でそわそわしています」とか、「今日は天気がよいので、1時間ほど一緒に○○迄散歩してきました、途中で雑誌を購入されました。帰り道で○○様と出会い、嬉しそうに旧交を暖めておられました。映像が必要な場合は0101を入力してください。」との応答に従って、0101を入力すると、散歩のときロボットの視線で記録された全ての情報を入手できた。なおオンライン情報でなく、ロボットが整理し、周期的もしくは連続的に記録した24時間以内の情報は全て09+手段番号の四桁数字を入力して、入手することができた。
次に、緊急情報の管理状況をチェックした。まず、室内に設置された手段21〜29から順次警報を発した。ロボットには予め訓練情報であると断っておいたので、「訓練情報が発令されました・・・・・・」と予想以上の結果が得られた。このように、ペット用知能ロボットを利用すると、驚くほど満足な結果が得られたが、反面、問題点も確認できた。ケアを受ける人000の異常事態を想定して、室内で倒れたまま動かない状態を演じたところ、ロボット100が駆けつけ「どうしたの」と呼びかけながら、ケアを受ける人に触り脈拍、体温、血圧を測定し、匂いをかぎながら、ケアをする人の専用電話9に緊急情報が伝達された。専用電話9は常時回線と接続されているので、情報は直ちに受信できた。「○○様の緊急事態です、2分30秒前に部屋のテーブルの傍で倒れ、動かなくなりました。 外傷は無く、体温、脈拍、血圧は正常、アルコールを飲んだ形跡も、室内の異常もありません。原因は分かりませんが、体に触ると、力が入りすぎているようですが、特別な部位の緊張は無く、痙攣などはありません。どこが悪いのか分かりません」と言うので、「連絡ありがとう」と答えたら、「今起き上がってなんでもないと言っています、このままでいいでしょうか」「そのままで結構」、のやり取の後電話を切った所、ロボットは考えこんでいた様であった。その後、浴室、トイレなどで異常常態をシュミレートしたら、「ふざけないで下さい」と怒り出し、容易になだめられなくなり、関係の修復に大層な努力を要した。知能ロボットを利用する場合はお互いの信頼関係を傷つけない様、相手にも人格がある様に接する必要性が判明した。とは言え、この実施例で当初の目的は12分に達成できることを確認できた。
ところで、第6の実施の形態では、ケアを受ける人とケアする人との関係を、ケアを受ける人を高齢の独居者、その無事をケアする人を独居者と離れて暮らす家族、と想定した。、ケアする側の家族がロボットを用いたケア情報基地からケアを受ける人の健康状態、気分、生活状況、生活環境に関する全ての情報を常時入手する手段をシュミレートしたのであるが、そのためには専用携帯電話を通話状態に保たねばならないので、通話料金が高くなる経済上の問題が発生した。
ここでは、幸いその解決の糸口が見つかったのでテストしてみた。糸口は‘SKYPE’と呼ばれ、インターネットに接続した複数のパソコンのマイクとスピーカを介して相互に音声情報をやり取りできるソフトである。つまり言換えれば、‘SKYPE’はパソコンを使った通話料金無料の電話のシステムである。第6の実施の形態で用いたパソコン51とケアをする人のパソコンの両方に‘SKYPE’をインストールした後、前述のテストを行った。‘SKYPE’はパソコンのプログラムが走っている状態でも同時に動作するので、ケアをする人がパソコンに話しかけると、電波が届くまで一呼吸時間遅れが生ずるもののペット用知能ロボットの口(スピーカ)を介してケアを受ける人に肉声がその侭伝わり、自然な感じで話し合うことができた。しかも、話をしていないときはロボットの耳(マイク)を介して、ロボットと本人との会話の内容も部屋の物音も全ての音声情報をそのまま聞き取ることができた。
今回テストした‘SKYPE’は本発明を実施するための理想的な一形態ではあるが、オーディオ情報に限られる点が残念ではあるが、近い将来、ビデオ情報も同様に通信が無料で処理できるソフトが開発されるであろう。その時、本発明のロボットを用いたケア情報基地は更にその真価を発揮するであろうと期待できる。
本発明は独居者へのケアを社会福祉機関、セキュリティ機関などに頼らない、本人と家族のだけのプライベートな状況で利用でき、活用しやすい上に、家族にとって最も得難い最上級の情報が入手できるだけでなく、本人が不快感を抱くこと無く、常に楽しく、癒され、安心して頼れる、簡単なシステムを構築できたので、気軽に利用することができ、殊に、健常で社会福祉機関の対象外とされている大多数の独居老人、若い独居者、単身赴任者等が利用対象になるので、需要が飛躍的に伸びると考えられ、独居家族を気遣う新しいシステムを導入でき、ケア・コストの大幅な削減など、大きな社会貢献が期待される。
は本発明に係わるロボットを用いた情報基地の機能別構成の説明図。 は図1におけるケアを受ける人の健康状態監視部101の構成を示す図。 は癒しの動作を基地ロボット行わせるためのシステム系統図。 はケアを受ける人Aの周囲状況監視部102の構成図。 は情報収集・判定・通報の流れを受け持つ手段のシステム構成図。
符号の説明
000:ケアを受ける人(独居生活者)
001:(独居生活者を)ケアする人
9:ケアする人の専用電話
11:体温の検出手段、12:脈拍の検出手段、13:血圧の検出手段、14:排尿・排泄のチェック手段、15:食事量のチェック手段、16:会話機能のチェック手段、
17:運動機能チェック手段、18:対温対応性のチェック手段、19:異臭検出手段 21:室温検出手段、22:湿度検出手段、23:火災報知器、24:空調条件適否のチェック手段、25:異臭検出と換気状況のチェック手段、26:来室者・闖入者チェック手段、27:火の元・水周りのチュック手段、28:浴室状況のチェック手段
51:パソコン、52:メモリ
511,512,513,514:パソコンUSB端子
63,64:音声用A/D変換機、65:音声用D/A変換器、
73,74:映像用A/D変換器
81:赤外線検出器
100:ロボットを用いたケア情報基地(知能ロボット)
101:ケアを受ける人の健康状態をモニタする健康状態監視部
102:ケアを受ける人の周囲状況をモニタする監視部
103:本ロボットの癒し行動制御部
104:本ロボットの動作を制御する中央処理装置(CPU)
105:携帯電話と接続するためのインタフェース部(I/F)
106:携帯電話
107:携帯電話の付随アンテナ
201:ケアを受ける人の体温検出部、202:血圧検出部、203:脈拍検出部
205:浴室あるいはトイレ内で意識喪失の状態になっていないか等の異常検出部
206:ロボットを用いたケア情報基地100に装備されているアンテナ
207:Bluetooth端末を含む受信部
208:赤外線を利用した温度検出カメラ
212:マイクC
213:カメラL、214:カメラR
215:聴覚系の方向判定部
216:視覚系の撮像対象追尾認識部
217:マイクL、及びマイクRの出力を加算する加算器
218:音声認識装置部、219:音声認識装置のメモリ
220:音声増幅器、221:スピーカ
222:電話回線接続部、223:対話用電話回線入力端子
301:タッチセンサ
303:応答動作機構部
401:室内温度検出部、402:室内湿度検出部
404:信号処理部、405:信号送信部(赤外線発信部を含む)、
406:アンテナ(赤外線ダイオードを含む)
408:ロボットを用いたケア情報基地100内蔵の受信アンテナ
409:受信部、410:火災報知部、411:漏水検出部

Claims (1)

  1. 独居生活者を抱える家族が、もしも同居状態にあれば把握できケアできる状況を代行するため、本来は癒しを目的とし常に独居生活者の傍にいられる癒しのためのロボットをケア情報基地として利用することを特徴とし、このため当該ロボットには、独居生活者の体調・生理に関する体温、脈拍、血圧、の少なくとも1つを含む健康状態情報収集手段と、日常生活における行動及び周りの環境に関する異常状態を検知するための行動異常監視手段と、室温、湿度、異臭、窓及びカーテンの開閉、日照、雨の降込みの何れかを少なくとも含む周囲環境情報の検出手段、又は独居生活者の周りに検出装置が設置されている場合は当該検出装置が発信する周囲環境情報を受理する手段の何れか又は両方の手段と、上記の何れかの手段の少なくとも一つ以上の手段を搭載し、さらに前記各手段により得た全ての入力情報に対して予め与えられた基準に照らして、当該家族に連絡するか無視するかの判断手段と、無視しない場合は緊急情報か、単に記録に留める情報かを予め与えられた基準に照らして判断する手段と、緊急情報の場合は予め与えられた基準に照らして当該家族だけでなく、病院、消防署、警察の何れか該当の部署に通報する手段との、判断と通報の両手段を備えたことを特徴とするロボットを用いたケア情報基地。
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