JP2006160283A - スタッキング及びネスティング可能な容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】スタッキングによる段積み時において水平方向へのガタ付きや横ずれを極力防止して安定した段積みが可能なスタッキング及びネスティング可能な容器を提供する。
【解決手段】容器を構成する二つの長辺側側壁3A,3Bの各々は、上端縁部としての上部フランジ31と、側壁外面に突出した一つの支脚部33と、ネスティング時に当該容器よりも上位の容器の支脚部33を嵌入可能な一つのポケット部34とを備える。支脚部33とポケット部34とは、側壁3A,3Bの中央付近にあって、該側壁を長手方向に二分する中心線Pを間に挟み且つ中心線Pからそれぞれ等距離に位置するように設けられている。各支脚部33の下端には、ズレ防止用凸部36が下向きに突設されている。各上部フランジ31には、スタッキング時に当該容器よりも上位の容器の支脚部下端のズレ防止用凸部36を嵌合させるためのズレ防止用凹部37が設けられている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、スタッキング及びネスティング可能な容器(通称「SNコンテナ」)に関するものである。
複数個を上下に段積み可能な容器として、スタッキング状態のみならずネスティング状態でも積み重ね可能に構成されたSNコンテナが知られている(特許文献1参照)。特許文献1の矩形容器によれば、スタッキングとは、下位及び上位の容器間で頭尾の向きを一致させることで上位容器の支脚部が下位容器の開口縁部(又は上部フランジ)に載置され、その結果、下位容器の直上に上位容器がそのまま積み上げられ、全体として高い背丈での段積みを実現することをいう。これに対し、ネスティングとは、下位及び上位の容器間で頭尾の向きを異ならせることで上位容器の支脚部が下位容器のポケット部に嵌入され、その結果、下位容器内に上位容器の略下半分が収容され、全体として比較的低い背丈での段積みを実現することをいう。
他方、通常のコンテナの段積み時に、上下容器本体間の単なる重合嵌入関係だけでは、下位容器に対し上位容器が水平方向に少なからぬズレを生じ易いこと(いわゆる「ガタ付き」)を解決して安定した段積みを実現するための容器構造が提案されている。例えば、特許文献2の合成樹脂製容器は、各側壁パネルから水平方向外方に突出する上部フランジ及び下部フランジを備え、上部フランジには係合凹部又は係合孔が設けられると共に、下部フランジには下方に突出する係合凸部が設けられている。そして、段積み時には、下位容器の上部フランジの係合凹部又は係合孔に対し上位容器の下部フランジの係合凸部を嵌合させ、その凹凸嵌合における遊び(水平方向のクリアランス)をかなり小さく設定できることに基づいて、上位容器の水平方向へのガタ付きを極力小さくしている。
しかしながら、特許文献2は、SNコンテナ以外の通常のコンテナを想定したものに過ぎず、その考案を従来公知のSNコンテナ構造に対して単純に追加適用することはできない。つまり、特許文献2の考案をSNコンテナに具体化するためには、SNコンテナ構造における支脚部及びポケット部の配置や構造を大幅に見なおす必要がある。そして、本願以前には、特許文献2の着想とSNコンテナ構造とを両立させるような構造設計は存在しなかった。
故に、従来のSNコンテナには、特許文献2が「解決すべき課題」として指摘していた問題点がそのまま残されている(特許文献2の「従来の技術」の欄及び図9参照)。即ち、プラスチック成形品の寸法公差を考慮して、上位容器の底部の一部が下位容器の上部開口部に常に確実に嵌入可能とするためには、容器の上面開口部寸法aに対して容器の下部嵌入部寸法bを意図的に小さく設定する必要がある。具体的には、コンテナの一辺の長さが300〜800mmの場合には、上記二つの寸法差(a−b)として2〜6mm程度を確保する必要がある。このため、複数個のSNコンテナをスタッキングした場合、下位容器の側壁内面と、それに対向する上位容器の側壁外面との間には、前後二箇所(又は左右二箇所)あわせて上記寸法差(a−b)相当のクリアランス又は遊びが存在し、これがために、上下容器間で水平方向へのガタ付きが避けられなかった。
実公平6−35943号公報 実用新案登録第2573268号公報
本発明の目的は、スタッキングによる段積み時において水平方向へのガタ付きや横ずれを極力防止して安定した段積みを実現することができるスタッキング及びネスティング可能な容器を提供することにある。
請求項1の発明は、平面矩形状の底壁、対向する二つの第1側壁及び対向する二つの第2側壁を備えてなる上方に開口した容器であって、当該容器を複数個段積みする際、下位及び上位の容器間で頭尾の向きを一致させることでスタッキング可能であり、下位及び上位の容器間で頭尾の向きを異ならせることでネスティング可能な容器において、前記四つの側壁のうちの対向する二つの側壁の各々は、その側壁の上端を構成する略水平な上端縁部と、その側壁の外面に突出した支脚部と、ネスティング状態での段積み時に当該容器よりも上位の容器の支脚部を嵌入可能なポケット部とを備え、前記各側壁が具備する支脚部とポケット部とは、その側壁を長手方向に二分する中心線(P)を間に挟むように設けられており、その支脚部の下端には、ズレ防止用凸部が下向きに突設され、更にその側壁の上端縁部には、スタッキング状態での段積み時に当該容器よりも上位の容器の支脚部下端のズレ防止用凸部を嵌合させるためのズレ防止用凹部が設けられていることを特徴とするスタッキング及びネスティング可能な容器である。
なお、請求項1において、「前記四つの側壁のうちの対向する二つの側壁にあって、一方の側壁の支脚部と他方の側壁のポケット部とが、底壁の中心点(O)を中心として点対称な位置関係にあること」は、スタッキング及びネスティング可能な容器の基本構成として非常に好ましい。
請求項2の発明は、請求項1に記載のスタッキング及びネスティング可能な容器において、前記支脚部及びズレ防止用凹部がその側壁の長手方向中央付近に設けられると共に、前記支脚部に突設されたズレ防止用凸部と前記ズレ防止用凹部とが、前記中心線(P)から等距離(L1)に位置していることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項2に記載のスタッキング及びネスティング可能な容器において、前記各側壁が具備する支脚部とポケット部とは一つずつであり、且つ、その支脚部とポケット部とは、前記中心線(P)から等距離(L1)に位置していることを特徴とするものである。
なお、請求項3において「各側壁が具備する支脚部とポケット部とは一つずつであり」とは、注目している一つの側壁(第1側壁又は第2側壁)が、ただ一つの支脚部及びただ一つのポケット部のみを具備するとの意味である。
請求項4の発明は、平面矩形状の底壁、対向する二つの第1側壁及び対向する二つの第2側壁を備えてなる上方に開口した容器であって、当該容器を複数個段積みする際、下位及び上位の容器間で頭尾の向きを一致させることでスタッキング可能であり、下位及び上位の容器間で頭尾の向きを異ならせることでネスティング可能な容器において、前記四つの側壁のうちの対向する二つの側壁の各々は、その側壁の上端を構成する上部フランジと、その側壁の外面に突出した一つの支脚部と、ネスティング状態での段積み時に当該容器よりも上位の容器の支脚部を嵌入可能な一つのポケット部とを備え、前記四つの側壁のうちの対向する二つの側壁にあって、一方の側壁の支脚部と他方の側壁のポケット部とは、底壁の中心点(O)を中心として点対称な位置関係にあり、前記各側壁が具備する支脚部とポケット部とは、その側壁を長手方向に二分する中心線(P)の近傍に位置すると共に当該中心線(P)を間に挟むように設けられており、その支脚部の下端には、ズレ防止用凸部が下向きに突設され、更にその側壁の上部フランジには、スタッキング状態での段積み時に当該容器よりも上位の容器の支脚部下端のズレ防止用凸部を嵌合させるためのズレ防止用凹部が設けられ、前記支脚部に突設されたズレ防止用凸部と前記ズレ防止用凹部とが、前記中心線(P)から等距離(L1)に位置していることを特徴とするスタッキング及びネスティング可能な容器である。
請求項5の発明は、請求項1、2、3又は4に記載のスタッキング及びネスティング可能な容器において、前記支脚部の下端には、スタッキング状態での段積み時に当該容器よりも下位の容器の側壁の上端縁部又は上部フランジに当接可能なスタッキング時当接部が設けられ、前記ズレ防止用凸部は、前記スタッキング時当接部から下向きに突出していることを特徴とする。
[作用]
本発明の容器によれば、下位及び上位の容器間で頭尾の向きを一致させた状態で複数個を段積みすることにより、上位容器の支脚部の下端が下位容器の側壁の上端縁部に当接載置されてスタッキング状態での段積みが実現される。他方、下位及び上位の容器間で頭尾の向きを異ならせた状態で複数個を段積みすることにより、上位容器の支脚部が下位容器のポケット部に嵌入されてネスティング状態での段積みが実現される。そして、前記スタッキング時には、上位容器の支脚部の下端に突設されたズレ防止用凸部が、下位容器の側壁の上端縁部(又は上部フランジ)に設けられたズレ防止用凹部に嵌合することにより、下位容器に対して上位容器が位置決めされると共に、上下両容器間での水平方向へのガタ付きや横ずれが防止される。本発明では、四つの側壁のうちの対向する二つの側壁の各々が具備する支脚部とポケット部とを、その側壁を長手方向に二分する中心線(P)を間に挟むように設けることで、ネスティング可能な容器において対向関係にある二つの側壁の双方につき、支脚部ひいてはズレ防止用凸部を中心線(P)に近づける設計が可能となっている。このため、容器設計に不可避な寸法公差を考慮しても、前記ズレ防止用凹部とズレ防止用凸部との間の凹凸嵌合の遊びを小さく設定することができ、ガタ付き等を極力防止できる。
特に請求項2及び4のように、支脚部及びズレ防止用凹部がその側壁の長手方向中央付近に設けられると共に、支脚部に突設されたズレ防止用凸部と前記ズレ防止用凹部とが、当該側壁を長手方向に二分する中心線(P)から等距離に位置する場合には、前記中心線(P)からズレ防止用凸部及び凹部までの距離(L1)を短くすることができる(図3参照)。このため、容器設計に不可避な寸法公差を考慮しても、前記凹部と凸部との間の凹凸嵌合の遊びを非常に小さく設定することができ、その結果、側壁の長手方向に沿った下位容器に対する上位容器のガタ付き等をほぼ防止することが可能となる。
更には、請求項3のような構成を採用することで、一つの側壁における支脚部とポケット部とが、当該側壁を長手方向に二分する中心線(P)を間に挟み且つ中心線(P)から等距離に位置する結果、一つの側壁における支脚部、ズレ防止用凹部及びポケット部のいずれもが当該側壁の長手方向中央付近に設けられることになって、前記中心線(P)から支脚部及びポケット部までの各距離(L1)を可能な限り短くすることができる(図3参照)。このため、容器設計に不可避な寸法公差を考慮しても、ポケット部に対し支脚部が嵌入したときの両者間の遊びが非常に小さくなるように、支脚部及びポケット部の各幅を設定することができる。それ故、ネスティング時においても、ポケット部と支脚部との嵌合関係に基づいて、側壁の長手方向に沿った下位容器に対する上位容器のガタ付きをほぼ防止することが可能となる。
[付記]本発明の更に好ましい態様や追加的構成要件を以下に列挙する。
イ.請求項1において、各側壁が具備する支脚部とポケット部とは一つずつであり、且つ、その支脚部とポケット部とがその側壁の長手方向中央付近に設けられていること。
各請求項に記載のスタッキング及びネスティング可能な容器によれば、スタッキング又はネスティングのいずれの段積み状態も実現できるという特性を維持しつつも、スタッキングによる段積み時には、下位容器のズレ防止用凹部と上位容器のズレ防止用凸部との凹凸嵌合に基づき、水平方向へのガタ付きや横ずれを極力防止して安定した段積みを実現することができる。
以下、本発明の一実施形態たるSNコンテナを図面を参照して説明する。
図1〜図5に示すように、コンテナは、平面矩形状の底壁2と、その底壁2の四つの周縁(辺)から立設された側壁3A,3B,4及び5とによって上部が開口した容器として構成されている。側壁3A,3Bは、コンテナの長さ方向に延びる長辺側の側壁(第1側壁)であり、両側壁3A,3Bは互いに対向関係にある。側壁4,5は、コンテナの幅方向に延びる短辺側の側壁(第2側壁)であり、両側壁4,5は互いに対向関係にある。説明の便宜上、側壁4をコンテナの「頭側」とし、側壁5をコンテナの「尾側」とする。
図1に示すように、四つの側壁3A,3B,4及び5は、それぞれ上方に向けて外側にやや拡がるように形成されており、各側壁の上端縁にはそれぞれ、水平方向外向きに張り出した上端縁部としての上部フランジ31,41及び51が一体形成されている。これら上部フランジ31,41及び51は同じ高さに設定されると共に、それぞれ対応する側壁の長手方向に沿って水平に延びており、その結果、これら上部フランジ31,41及び51の各上面は、同一水平面内にある。なお、このコンテナの構成素材は、ポリエチレンやポリプロピレン等の合成樹脂である。
図1〜図3に示すように、長辺側の側壁3A,3Bの各外面には、前記上部フランジ31の他に下段フランジ32が一体形成されている。下段フランジ32は、側壁3A,3Bの高さ方向中程に位置すると共に上部フランジ31と平行に水平に延びている。各側壁3A,3Bの長手方向中央付近であって下段フランジ32の下側には、縦長の支脚部33がその側壁の外面側に突出形成されている。また、各側壁3A,3Bの長手方向中央付近には、ポケット部34が設けられている。ポケット部34は、その側壁の上方及び内方に開口した縦長の凹形状をなしており、ネスティング時には上位コンテナの支脚部33が嵌入される部位である。各側壁3A,3Bにおいて支脚部33及びポケット部34は、その側壁を長手方向に二分する中心線Pを両者間に挟むと共に、それぞれが前記中心線Pから等しい距離L1(本例ではL1=18mm)に位置するように設けられている。このため、側壁3Aの支脚部33と側壁3Bのポケット部34とは、底壁2の中心点Oを中心として点対称な位置関係にある。同様に、側壁3Aのポケット部34と側壁3Bの支脚部33とは、底壁2の中心点Oを中心として点対称な位置関係にある。
更に各側壁3A,3Bの支脚部33の下端には、スタッキング時に下位コンテナの上部フランジ31に当接可能なスタッキング時当接部としての水平当接面35と、その水平当接面35から下向きに突出したズレ防止用凸部36とが形成されている。ズレ防止用凸部36は支脚部33の中心に配置されていることから、前記中心線Pから距離L1(本例ではL1=18mm)に位置する(図3(A)参照)。図6に示すように、凸部36は、正面から見て倒置した台形状をなしており、その根元にあたる台形上辺の長さL2は、12mmに設定されている。
また、各側壁3A,3Bの上部フランジ31には、支脚部33の直上にあたる位置において、側壁の上方及び内方に開口したズレ防止用凹部37が設けられている。それ故、ズレ防止用凹部37は、前記中心線Pから距離L1(本例ではL1=18mm)に位置する(図3(B)参照)。図6に示すように、凹部37は、スタッキング時に上位容器の支脚部下端の前記凸部36を嵌合可能とすべく、前記凸部36の形状にほぼ対応した正面視倒置台形状をなしている。その凹部37における開口部の長手方向の長さL3(台形上辺の長さ)は、13mmに設定されている。
なお、長辺側の側壁3Aと3Bとは、コンテナを幅方向に二分する仮想分割面(図2のC2,C3,O,B2,B3に沿った面)を境界として左右対称な構造関係にある。
図1、図2及び図4に示すように、短辺側且つ頭側の側壁4には、前記上部フランジ41の他に、側壁4の左右両端付近において下段フランジ42がそれぞれ形成されている。各下段フランジ42は、側壁4の高さ方向中程に位置すると共に上部フランジ41と平行に水平に延びている。側壁4の左右両端付近であって各下段フランジ42の下側には、それぞれ支脚部43が側壁4の外面側に突出形成されている。左右の支脚部43は、側壁4を左右に二分する仮想分割面B2,B3(図4参照)を中心として左右対称に位置すると共に、左右対称の形状をなしている。
また、側壁4の左右両端付近には、ポケット部44及び浅い凹部45が対となってそれぞれ設けられている。各ポケット部44は、前記各支脚部43に隣接する位置において側壁4の上方及び内方に開口した縦長の凹形状をなし、ネスティング時には上位容器の側壁5の後記支脚部53が嵌入される部位である。各浅い凹部45は、前記各支脚部43の直上位置にあって側壁4の上方及び内方に開口しており、その浅い凹部45内には、上向きに突出した突起46が設けられている。突起46の高さはその上端が上部フランジ41の上面を超えないように設定されている。そして、側壁4の各支脚部43の下端脚裏には、下向きに開口すると共に前記突起46が進入可能な脚裏凹部47が設けられている(図8参照)。この脚裏凹部47の開口面積は、突起46の大きさに比べて大きい。
図1、図2及び図5に示すように、短辺側且つ尾側の側壁5には、前記上部フランジ51の他に、側壁5の左右両端付近において下段フランジ52がそれぞれ形成されている。各下段フランジ52は、側壁5の高さ方向中程に位置すると共に上部フランジ51と平行に水平に延びている。側壁5の左右両端付近であって各下段フランジ52の下側にはそれぞれ、支脚部53が側壁5の外面側に突出形成されている。左右の支脚部53は、側壁5を左右に二分する仮想分割面C2,C3(図5参照)を中心として左右対称に位置すると共に、左右対称の形状をなしている。
また、側壁5の左右両端付近には、ポケット部54及び浅い凹部55が対となってそれぞれ設けられている。各ポケット部54は、前記各支脚部53に隣接する位置において側壁5の上方及び内方に開口した縦長の凹形状をなし、ネスティング時には上位容器の側壁4の前記支脚部43が嵌入される部位である。各浅い凹部55は、前記各支脚部53の直上位置にあって側壁5の上方及び内方に開口しており、その浅い凹部55内には、上向きに突出した突起56が設けられている。突起56の高さはその上端が上部フランジ51の上面を超えないように設定されている。そして、側壁5の各支脚部53の下端脚裏には、下向きに開口すると共に前記突起56が進入可能な脚裏凹部57が設けられている(図8参照)。この脚裏凹部57の開口面積は、突起56の大きさに比べて大きい。
尚、側壁4の二つの支脚部43と側壁5の二つのポケット部54とは、底壁2の中心点Oを中心として点対称な位置関係にある。同様に、側壁5の二つの支脚部53と側壁4の二つのポケット部44とは、底壁2の中心点Oを中心として点対称な位置関係にある。
本実施形態のコンテナをスタッキングする場合には、図7及び図8に示すように、上位及び下位の各コンテナの頭側の側壁4(及び尾側の側壁5)を全て同じ側に揃えた状態で段積みが行われる。即ち、上位コンテナの頭側の側壁4の二つの支脚部43が下位コンテナの頭側の側壁4の二つの浅い凹部45の底面に、又、上位コンテナの尾側の側壁5の二つの支脚部53が下位コンテナの尾側の側壁5の二つの浅い凹部55の底面にそれぞれ載置されると共に、上位コンテナの長辺側の側壁3A,3Bの各支脚部33の水平当接面35が、下位コンテナの長辺側の側壁3A,3Bの各上部フランジ31に当接載置される格好で段積みが行われる。
その際、下位コンテナの浅い凹部45の内側に設けられた突起46が上位コンテナの支脚部43の脚裏凹部47に進入すると共に、下位コンテナの浅い凹部55の内側に設けられた突起56が上位コンテナの支脚部53の脚裏凹部57に進入する。それとほぼ同時に、上位コンテナの両側壁3A,3Bの支脚部33の下端に突設されたズレ防止用凸部36が、下位コンテナのそれぞれ対応する上部フランジ31に設けられたズレ防止用凹部37に嵌合する。その結果、主として凸部36と凹部37との嵌合により、下位コンテナに対する上位コンテナの長さ方向への位置決めが行われる。また、凸部36と凹部37との嵌合は、下位コンテナに対する上位コンテナの幅方向への位置決めにも貢献する。なお、突起46又は56と脚裏凹部47又は57との進入関係は、前記ズレ防止用凸部36及び凹部37が相互嵌合する前の、下位コンテナに対する上位コンテナの大雑把な位置決めに関与する。
スタッキング時には、上位コンテナの長辺側側壁3A,3Bの各支脚部33の水平当接面35が、下位コンテナの長辺側側壁3A,3Bの各上部フランジ31に当接することで垂直方向への荷重の支持伝達が行われることは言うまでもないが、それのみならず、上位コンテナのズレ防止用凸部36の水平な下端面と下位コンテナのズレ防止用凹部37の水平な底面との当接によっても垂直荷重の支持伝達が行われる(図6(B)参照)。
本実施形態のコンテナをネスティングする場合には、図9に示すように、上下に隣接する二つのコンテナ間において一方のコンテナの頭側の側壁4と、他方のコンテナの尾側の側壁5とが同じ側となるようにコンテナが配置される。つまり、コンテナの頭尾の向きが一段毎に互い違いとなるようにコンテナが配置される。すると、上位コンテナの支脚部33が下位コンテナのポケット部34に、上位コンテナの頭側側壁4の支脚部43が下位コンテナの尾側側壁5のポケット部54に、上位コンテナの尾側側壁5の支脚部53が下位コンテナの頭側側壁4のポケット部44にそれぞれ嵌入する。それと同時に、上位コンテナの下段フランジ32が下位コンテナの上部フランジ31上に、上位コンテナの頭側側壁4の下段フランジ42が下位コンテナの尾側側壁5の上部フランジ51上に、上位コンテナの尾側側壁5の下段フランジ52が下位コンテナの頭側側壁4の上部フランジ41上にそれぞれ当接載置される格好で段積みが行われる。このネスティング状態では、下から二段目以上のコンテナの約下半分がその直下に位置するコンテナの中に収容される結果、段積み状態での背丈がスタッキング段積み状態での背丈よりも低くなる。
[実施形態の効果]
本実施形態のSNコンテナによれば、スタッキング又はネスティングのいずれの段積み状態も実現できるという特性を損なうことなく、長辺側側壁3A,3Bの支脚部33に設けたズレ防止用凸部36と、当該側壁の上部フランジ31に設けたズレ防止用凹部37との凹凸嵌合に基づいて、スタッキング時に下位コンテナに対する上位コンテナの長さ方向位置決めを正確に行うことができる。
特に本実施形態では、ズレ防止用の凸部36及び凹部37を長辺側側壁3A,3Bの中央付近に配置すると共に、中心線Pから凸部36及び凹部37の中心線までの距離L1を18mmという短距離にとどめているため(図3参照)、プラスチック成形品において不可避な寸法公差を考慮しても、凸部36の長さL2(=12mm)と凹部37の長さL3(=13mm)との差(L3−L2)を1mm程度にとどめる設計(寸法設定)が可能となる。つまり、両寸法差(L3−L2)に対応する凹凸嵌合の遊びを1mm程度という小ささに抑制することができる。それ故、長辺側側壁3A,3Bの長手方向に沿った下位コンテナに対する上位コンテナのガタ付きをほぼ防止することができる。
スタッキングは、コンテナ内に物品を収容した状態での段積みであることが多いため、スタッキング時にガタ付きがないことは、コンテナの安定した多段積みを実現する上で極めて好ましい。なお、「背景技術」で述べたように従来のSNコンテナでは、スタッキング時における側壁の長手方向に沿った容器間嵌合の遊びとして2〜6mm程度を確保する必要があり、従来はその程度のガタ付き幅を許容せざるを得なかった。これに比べると、本実施形態のコンテナをスタッキングした場合のガタ付きの少なさは特筆に値する。
本実施形態によれば、上記と同様の理由により、プラスチック成形品において不可避な寸法公差を考慮しても、長辺側の側壁3A,3Bにおける支脚部33の外幅W1(図3(A)参照)と、ポケット部34の内幅W2(図3(B)参照)との差(W2−W1)を、非常に小さくする設計(寸法設定)が可能となる。それ故、ネスティング時においても、ポケット部34と支脚部33との嵌合関係に基づいて、側壁3A,3Bの長手方向に沿った下位コンテナに対する上位コンテナのガタ付きを抑制することが可能である。
本実施形態では、長辺側の側壁3A,3Bの長手方向中央付近に支脚部33を設置しているため、スタッキング時においても、その長手方向中央付近にある支脚部33によって上位コンテナからの荷重を支えることができる。それ故、コンテナの長辺側側壁3A,3Bの中央部分が荷重によって撓むのを極力防止することができる。
[変更例]上記実施形態のコンテナの長辺側の側壁3A,3Bの両端部にそれぞれ、特許文献1に開示されたような支脚部及びポケット部の組合せを追加してもよい。
[変更例]上記実施形態では、長辺側の側壁3A,3Bの長手方向中央付近に、本発明の主要な構成要素たる「ズレ防止用凸部36付き支脚部33、ポケット部34及びズレ防止用凹部37」を設けたが、これらと同様の構成要素を、長辺側側壁3A,3Bではなく短辺側側壁4,5の長手方向中央付近に設けてもよい。
本発明の一実施形態に従う容器(SNコンテナ)の斜視図。 図1の容器の平面図。 (A)は図1の容器の正面図、(B)は図1のA−A線断面図。 図1のB1−B4線組合せ断面を含む側面図。 図1のC1−C4線組合せ断面を含む側面図。 (A)は支脚部下端のズレ防止用凸部及び上部フランジのズレ防止用凹部の拡大図、(B)はズレ防止用凸部とズレ防止用凹部との嵌合状態の拡大図。 図1の容器をスタッキング状態で段積みしたときの上方から見た斜視図。 図1の容器をスタッキング状態で段積みしたときの下方から見た斜視図。 図1の容器をネスティング状態で段積みしたときの正面図。
符号の説明
2…底壁、3A,3B…長辺側の側壁(第1側壁)、4…短辺側且つ頭側の側壁(第2側壁)、5…短辺側且つ尾側の側壁(第2側壁)、31…上部フランジ(長辺側側壁の上端縁部)、33…長辺側側壁の支脚部、34…長辺側側壁のポケット部、35…水平当接面(スタッキング時当接部)、36…ズレ防止用凸部、37…ズレ防止用凹部、P…長辺側側壁を長手方向に二分する中心線。

Claims (5)

  1. 平面矩形状の底壁、対向する二つの第1側壁及び対向する二つの第2側壁を備えてなる上方に開口した容器であって、当該容器を複数個段積みする際、下位及び上位の容器間で頭尾の向きを一致させることでスタッキング可能であり、下位及び上位の容器間で頭尾の向きを異ならせることでネスティング可能な容器において、
    前記四つの側壁のうちの対向する二つの側壁の各々は、その側壁の上端を構成する略水平な上端縁部と、その側壁の外面に突出した支脚部と、ネスティング状態での段積み時に当該容器よりも上位の容器の支脚部を嵌入可能なポケット部とを備え、
    前記各側壁が具備する支脚部とポケット部とは、その側壁を長手方向に二分する中心線(P)を間に挟むように設けられており、
    その支脚部の下端には、ズレ防止用凸部が下向きに突設され、更にその側壁の上端縁部には、スタッキング状態での段積み時に当該容器よりも上位の容器の支脚部下端のズレ防止用凸部を嵌合させるためのズレ防止用凹部が設けられていることを特徴とするスタッキング及びネスティング可能な容器。
  2. 前記支脚部及びズレ防止用凹部がその側壁の長手方向中央付近に設けられると共に、前記支脚部に突設されたズレ防止用凸部と前記ズレ防止用凹部とが、前記中心線(P)から等距離(L1)に位置していることを特徴とする請求項1に記載のスタッキング及びネスティング可能な容器。
  3. 前記各側壁が具備する支脚部とポケット部とは一つずつであり、且つ、その支脚部とポケット部とは、前記中心線(P)から等距離(L1)に位置していることを特徴とする請求項2に記載のスタッキング及びネスティング可能な容器。
  4. 平面矩形状の底壁、対向する二つの第1側壁及び対向する二つの第2側壁を備えてなる上方に開口した容器であって、当該容器を複数個段積みする際、下位及び上位の容器間で頭尾の向きを一致させることでスタッキング可能であり、下位及び上位の容器間で頭尾の向きを異ならせることでネスティング可能な容器において、
    前記四つの側壁のうちの対向する二つの側壁の各々は、その側壁の上端を構成する上部フランジと、その側壁の外面に突出した一つの支脚部と、ネスティング状態での段積み時に当該容器よりも上位の容器の支脚部を嵌入可能な一つのポケット部とを備え、
    前記四つの側壁のうちの対向する二つの側壁にあって、一方の側壁の支脚部と他方の側壁のポケット部とは、底壁の中心点(O)を中心として点対称な位置関係にあり、
    前記各側壁が具備する支脚部とポケット部とは、その側壁を長手方向に二分する中心線(P)の近傍に位置すると共に当該中心線(P)を間に挟むように設けられており、
    その支脚部の下端には、ズレ防止用凸部が下向きに突設され、更にその側壁の上部フランジには、スタッキング状態での段積み時に当該容器よりも上位の容器の支脚部下端のズレ防止用凸部を嵌合させるためのズレ防止用凹部が設けられ、
    前記支脚部に突設されたズレ防止用凸部と前記ズレ防止用凹部とが、前記中心線(P)から等距離(L1)に位置している
    ことを特徴とするスタッキング及びネスティング可能な容器。
  5. 前記支脚部の下端には、スタッキング状態での段積み時に当該容器よりも下位の容器の側壁の上端縁部又は上部フランジに当接可能なスタッキング時当接部が設けられ、
    前記ズレ防止用凸部は、前記スタッキング時当接部から下向きに突出していることを特徴とする請求項1、2、3又は4に記載のスタッキング及びネスティング可能な容器。
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