JP3914680B2 - 運搬用容器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、空の運搬用容器(以下、運搬用容器を、単に、「容器」ともいう。)を積み重ねる際には、上に位置する容器の略半分が、下に位置する容器に嵌め込まれ、所謂、ネスティングされ、また、内容物が収納された容器を積み重ねる際には、上に位置する容器が、下に位置する容器のフランジに載置されて、嵌め込まれないように積み重ねる、所謂、スタッキングされることが可能な容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図7〜図10を用いて、従来の運搬用容器について説明する。
【0003】
容器は、底部1、外側にやや傾斜した相対する長辺側の側壁2a、2b(以下、単に、「長側壁」という。)及び同じく外側にやや傾斜した相対する短辺側の側壁2c、2d(以下、単に、「短側壁」という。)とから構成されている。3は、容器の開口部を取り囲むように、長側壁2a、2b及び短側壁2c、2dの上端から外側水平方向に延設されたフランジ3である。4aは、長側壁2a、2b及び短側壁2c、2dの中程に形成された中間水平リブであり、4bは、フランジ3と中間水平リブ4aの間に形成された上部水平リブであり、4cは、フランジ3、中間水平リブ4a及び上部水平リブ4bを、適宜、連結する垂直リブである。
【0004】
p1は、フランジ3から底部1に向かって、長側壁2a、2bの一方の隅部寄りの内壁に形成された縦長の凹部からなるポケットであり、容器の略半分の深さを有している。c1は、ポケットp1と適当な間隙を置いて或いはポケットp1に隣接して、ポケットp1より、容器の中央部寄りの長側壁2a、2bの外壁に形成された支脚であり、支脚c1は、中間水平リブ4aから底部1付近まで延びるように形成されている。上記のポケットp1の内幅は、上記の支脚c1の外幅より広く形成されている。以下、このような、幅広のポケットp1と幅狭の支脚c1との組み合わせを幅広ポケット・支脚部S1と称する。
【0005】
c2は、長側壁2a、2bのもう一方の隅部寄りの外壁に形成された、上述した支脚c1より、幅広の支脚であり、支脚c2は、中間水平リブ4aから底部1付近まで延びるように形成されている。p2は、支脚c2と適当な間隙を置いて或いは支脚c2に隣接して、支脚c2より、容器の中央部寄りの長側壁2a、2bの内壁に形成された縦長の凹部からなるポケットであり、容器の略半分の深さを有しており、該ポケットp2は、幅広ポケット・支脚部S1のポケットp1の内幅より狭い内幅を有している。以下、このような、幅広の支脚c2と幅狭のポケットp2との組み合わせを幅広支脚・ポケット部S2と称する。
【0006】
なお、支脚c1、c2の下面には、支脚c1、c2の幅間隔でもって、下方に突起c1’、c2’が延設されており、この突起c1’、c2’は、スタッキングの際に、下に位置する容器内に挿入され、上に位置する容器の横移動を少なくするような機能を有するものであり、寄せリブと称されている。
【0007】
幅広ポケット・支脚部S1の幅狭の支脚c1の外幅は、幅広支脚・ポケット部S2の幅狭のポケットp2の内幅より狭く形成されており、従って、ネスティングの際には、幅広ポケット・支脚部S1の幅狭の支脚c1が、幅広支脚・ポケット部S2の幅狭のポケットp2に挿入できるように構成されている。また、幅広支脚・ポケット部S2の幅広の支脚c2の外幅は、幅広ポケット・支脚部S1の幅広ポケットp1の内幅より狭く形成されており、従って、ネスティングの際には、幅広支脚・ポケット部S2の幅広の支脚c2が、幅広ポケット・支脚部S1の幅広のポケットp1に挿入できるように構成されている。
【0008】
上述した中間水平リブ4a等のリブは、必要に応じて、省略することができる。中間水平リブ4aを省略した場合には、支脚c1、c2は、上部水平リブ4bまで上方に、延長することが好ましい。
【0009】
また、ポケットp1、p2の下面は、中間水平リブ4aの下面と面一に形成されており、ポケットp1、p2の下面からフランジ3の上面までの高さH1と、支脚c1、c2の下面からポケットp1、p2の下面までの高さH2とは、同じに形成されている。
【0010】
上述した幅広ポケット・支脚部S1は、相対する長側壁2a、2bの一方の隅部付近に、互いに対向して配置されており、また、相対する長側壁2a、2bのもう一方の隅部付近には、互いに対向するように、幅広支脚・ポケット部S2が配置されている。また、相対する短側壁2c、2dのうち、長側壁2a、2bに配置された幅広ポケット・支脚部S1に近い方の短側壁2cの隅部付近には、幅広支脚・ポケット部S2が配置されており、また、長側壁2a、2bに配置された幅広支脚・ポケット部S2に近い方の短側壁2dの隅部付近には、幅広ポケット・支脚部S1が配置されている。なお、図8及び図9に示されているように、長側壁2a、2b及び短側壁2c、2dの両方に、幅広ポケット・支脚部S1及び幅広支脚・ポケット部S2を配設することなく、長側壁2a、2bのみ、或いは、短側壁2c、2dにのみ、幅広ポケット・支脚部S1及び幅広支脚・ポケット部S2を配設することもできる。
【0011】
下に位置する容器と上に位置する容器とが、同じ向きになるように、即ち、下に位置する容器の幅広ポケット・支脚部S1の上方に、上に位置する容器の幅広ポケット・支脚部S1が位置し、また、下に位置する容器の幅広支脚・ポケット部S2の上方に、上に位置する容器の幅広支脚・ポケット部S2が位置するように、容器を積み重ねると、上に位置する容器の合計8本の支脚c1、c2が、下に位置する容器のフランジ3に載置されるので、下に位置する容器の上に、上に位置する容器がスタッキングされることになる。なお、スタッキングの際には、上に位置する容器の支脚c1、c2の寄せリブc1’、c2’が、下に位置する容器内に挿入され、上に位置する容器の横移動を少なくするように構成されている。
【0012】
また、スタッキング状態から、上に位置する容器を、平面的に、180度回転させて、下に位置する容器と上に位置する容器とが、異なる向きになるように、即ち、下に位置する容器の幅広ポケット・支脚部S1の上方に、上に位置する容器の幅広支脚・ポケット部S2が位置し、また、下に位置する容器の幅広支脚・ポケット部S2の上方に、上に位置する容器の幅広ポケット・支脚部S1が位置するように配置すると、下に位置する容器の幅広ポケット・支脚部S1の幅広のポケットp1に、上に位置する容器の幅広支脚・ポケット部S2の幅広の支脚c2が、また、下に位置する幅広支脚・ポケット部S2の幅狭のポケットp2に、上に位置する幅広ポケット・支脚部S1の幅狭の支脚c1が、それぞれ挿入されることになり、従って、上に位置する容器の略半分が、下に位置する容器の内部に嵌め込まれてネスティングされることになる。
【0013】
なお、上述した、長側壁2a、2b及び短側壁2c、2dに配設された幅広ポケット・支脚部S1及び幅広支脚・ポケット部S2の配置は、上述した配置に限定されるものではなく、下に位置する容器と上に位置する容器とが、同じ向きに積み重ねられた際には、下に位置する容器の開口部に形成されたフランジ上に、上に位置する容器の支脚が載置されて、上に位置する容器が、下に位置する容器に嵌め込まれないように積み重ねられる、所謂、スタッキングされ、また、スタッキング状態から、上に位置する容器を、平面的に、180度回転させることにより、上に位置する容器の支脚が、下に位置する容器のポケットに挿入されて、上に位置する容器が、下に位置する容器に嵌め込まれる、所謂、ネスティングされるような配置であればどのような配置でもよい。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
以下に、上述した構成を有する容器の課題について、図9及び図10を用いて説明する。なお、便宜的に、幅広のポケットp1及び幅狭のポケットp2には、単に、符号pが付されており、幅狭の支脚c1及び幅広の支脚c2には、単に、符号cが付されており、長側壁2a、2b及び短側壁2c、2dには、単に、符号2が付されている。
【0015】
上述した従来の運搬用容器においては、図9(a)に示されているように、3つの容器B1、B2、B3をネスティングした場合の全体の高さH3と、図9(b)に示されているように、2つの容器B4、B5をスタッキングした場合の全体の高さH4とは、一番下に位置する容器B1のフランジ3と、一番上に位置する容器B3の支脚cとにより挟持されている真ん中に位置する容器B2のポケットpの底部p’の厚さt1分だけ、3つの容器B1、B2、B3をネスティングした場合の全体の高さH3が、2つの容器B4、B5をスタッキングした場合の全体の高さH4に比べて高くなる。
【0016】
従って、図10に示されているように、ネスティング状態の3つの容器B1、B2、B3の長側壁2a、2bと、スタッキング状態の2つの容器B4、B5の長側壁2a、2bとが接近するように並設された一組の容器群の上に、容器B6を、容器B6の長側壁2a、2bが、下に位置する容器B1、B2、B3、B4、B5の長側壁2a、2bと直交するように、換言すれば、容器B6の長側壁2a、2bが、下に位置する容器B1、B2、B3、B4、B5の短側壁2c、2dに沿うように配置する、所謂、クロス積みすると、上に位置するクロス積みされた容器B6が、がたつき、安定してクロス積みできないという問題がある。なお、クロス積みした際に、下に位置する容器B3、B5のフランジ3上に、クロス積みされた容器B6の底部1の底面が載置されないように、底部1には、下に位置する容器B3、B5のフランジ3が挿入される、フランジ3の幅wの略2倍程度の凹溝1aが形成されており、クロス積みされた容器B6の支脚cが、下に位置する容器B3、B5のフランジ3に載置されるよう構成されている。
【0017】
上述したように、ネスティング時の容器の全体の高さが、スタッキング時の容器の全体の高さと異なるために、スタッキングされた容器群と、ネスティングされた容器群との上に容器を、安定してクロス積みすることはできず、両方がネスティングされた容器群か、或いは、両方がスタッキングされた容器群のいずれかでないと、安定したクロス積みができない。従って、作業者は、物品が収容されておりネスティングが不可能な容器かどうかをチェックしながらスタッキング或いはネスティングしなければならないよいう問題があった。
【0018】
本発明の目的は、上述した従来の運搬用容器が有する課題を解決し、スタッキング作業及びネスティング作業の作業性の向上した運搬用容器を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述した目的を達成するために、上に位置する容器の支脚が、下に位置する容器のポケットに挿入されて、上に位置する容器が、下に位置する容器に嵌め込まれる、所謂、ネスティングされるとともに、上に位置する容器の支脚が、下に位置する容器の開口部を取り囲むように側壁の上端から外側水平方向に延設されたフランジに載置される、所謂、スタッキングされるように構成された運搬用容器において、ポケットの下端から前記フランジの上面までの高さと、支脚の下面からポケットの下端までの高さとが、同じに形成されているとともに、ポケットの底部には、ポケットの底部を、全面に亘たって削除することにより、底無しとなるような底部開口が形成されており、3つの容器をネスティングした際には、真ん中の容器のポケットに挿入された一番上の容器の支脚の下面が、一番下に位置する容器の前記フランジ上に載置されるように構成されており、更に、ポケットに隣接した側壁には、支脚の下面に側壁に対して垂直方向に延在するように形成された寄せリブが挿入可能なスリットを、前記底部開口に連続して形成したものである。
【0020】
【実施例】
以下に、図1〜図6を用いて、本発明の実施例について説明するが、本発明の趣旨を越えない限り何ら、本実施例に限定されるものではない。なお、以下においては、上述した従来の運搬用容器と異なる構成についてのみ説明し、従来の運搬用容器と共通の構成については、その詳細な説明を省略するとともに、同一の符号を使用した。
【0021】
本発明の実施例においては、上述した従来の容器のポケットp1、p2の底部p1’、p2’を、全面に亘たって削除して、底無しとなるように、底部開口10が形成されている。また、上述した従来の容器における支脚c1、c2の下面に、支脚c1、c2の幅間隔でもって形成された寄せリブc1’、c2’に代えて、支脚c1、c2の下面の略中央部に、長側壁2a、2b及び短側壁2c、2dに対して垂直方向に延在する1つの寄せリブc11、c21が形成されているとともに、ポケットp1、p2の底部p1’、p2’に隣接した長側壁2a、2b及び短側壁2c、2dの側壁には、上記の寄せリブc11、c21が挿入可能なスリット11が形成されている。
【0022】
以下に、上述したように、ポケットp1、p2に、底部開口10及び該底部開口10に接続したスリット11が形成された容器を、ネスティング或いはスタッキングした場合について、図5を用いて説明する。なお、便宜的に、幅広のポケットp1及び幅狭のポケットp2には、単に、符号pが付されており、幅狭の支脚c1及び幅広の支脚c2には、単に、符号cが付されており、長側壁2a、2b及び短側壁2c、2dには、単に、符号2は付されており、寄せリブc11、c21には、単に、c’が付されている。また、上述した従来の容器と同様に、ポケットpの下端p”からフランジ3の上面3aまでの高さH1と、支脚cの下面c”からポケットpの下端p”までの高さH2とは、同じに高さに形成されている。なお、図4には、ポケットpの下端p”が、p1”、p2”で示されている。また、図4に示されているポケットp1、p2内に位置する長側壁2aの上端2a’からフランジ3の上面3aまでの高さ及び短側壁2dの上端2d’からフランジ3の上面3aまでの高さは、上記の高さH1と同じであり、従って、ポケットp1、p2を構成す3つの側壁の下部が、図4に二点鎖線Lで示されているように、切除されている場合には、ポケットpの下端p1”、p2”は、ポケットp1、p2内に位置する長側壁2aの上端2a’及び短側壁2dの上端2d’を意味する。
【0023】
本発明においては、図5(a)に示されているように、3つの容器B1、B2、B3をネスティングした場合には、真ん中の容器B2のポケットpに、一番上の容器B3の支脚cを挿入した際には、上述したように、ポケットpの底部には底部開口10が形成されているので、図5(a)に示されているように、一番上の容器B3の支脚cは、一番下に位置する容器B1のフランジ3上に載置されることになり、従って、3つの容器B1、B2、B3をネスティングした場合の全体の高さは、真ん中の容器B2に関係なく、一番下に位置する容器B1のフランジ3に、一番上の容器B3の支脚cを載置したと同じであり、換言すれば、一番下に位置する容器B1と一番上の容器B3とをスタッキングしたのと同じである。また、図5(b)に示されているように、2つの容器B4、B5をスタッキングした場合には、上に位置する容器B4の支脚cは、下に位置する容器B4のフランジに載置されるので、従って、3つの容器B1、B2、B3をネスティングした場合の全体の高さと、2つの容器B4、B5をスタッキングした場合の全体の高さは同じになる。従って、3つの容器B1、B2、B3がネスティングされた容器群と、2つの容器B4、B5がスタッキングされた容器群の上に、安定した状態で、容器B6をクロス積みすることができる。なお、公知のように、クロス積みした際に、下に位置する容器B3、B5のフランジ3上に、クロス積みされた容器B6の底部1の底面が載置されないように、底部1には、下に位置する容器B3、B5のフランジ3が挿入される、フランジ3の幅wの略2倍程度の凹溝1aが形成されており、クロス積みされた容器B6の支脚cが、下に位置する容器B3、B5のフランジ3に載置されるよう構成されている。
【0024】
また、一番上の容器B3の支脚cの寄せリブc’は、真ん中の容器B2のスリット11内に位置するように構成されているので、一番上の容器B3の支脚cの寄せリブc’が、真ん中の容器B2の側壁2に当接して、一番上の容器B3が持ち上がるようなことがなく、完全なネスティングが阻害されるようなことがない。
【0025】
スリット11の幅は、上端部付近は、寄せリブc’の厚さt2より広く、下方に行くにしたがって狭く形成されており、スリット11の下端部付近においては、寄せリブc’の厚さt2と略同じ幅に形成されている。このように形成することにより、ネスティングの際に、寄せリブc’がスリット11に入りやすいとともに、ネスティング時には、寄せリブc’が、寄せリブc’の厚さt2と略同じ幅に形成されているスリット11の下端部付近に位置することにより、寄せリブc’の水平方向の移動が、スリット11により制限されるので、ネスティングされた容器Bの水平方向の移動が抑制され、従って、安定したネスティングが実現できる。
【0026】
本発明の特徴は、ポケットpの下端p”からフランジ3の上面3aまでの高さH1と、支脚cの下面c”からポケットpの下端p”までの高さH2とが、同じ高さに形成されているとともに、ポケットpの底部に、底部開口10を形成したものである。このように構成することにより、下に位置する容器B1にネスティングされた、上に位置する容器B2のネスティング高さ、即ち、下に位置する容器B1のフランジ3の上面3aに載置された、上に位置する容器B2のポケットpの下端p”からフランジ3の上面3aまでの高さH1が、下に位置する容器B4にスタッキングされた上に位置する容器B5の容器のスタッキング高さ、即ち、下に位置する容器B4のフランジ3の上面3aに載置された、上に位置する容器B5の支脚cの下面c”からフランジ3の上面3aまでの高さH5の半分になる。
【0027】
上述した実施例には、一方の容器群がネスティングされたものであり、もう一方の容器群がスタッキングされた例を用いて、その上に、容器がクロス積みされる例が示されてるが、ネスティング高さH1が、スタッキング高さH5の半分になるように構成されているので、クロス積みされる容器の下方に位置する一組の容器群が、ネスティング及びスタッキングの混合であっても、ネスティングとスタッキングの容器の数を、適宜、調整することにより、クロス積みされる容器の下方に位置する一組の容器群を、同じ高さに形成することができる。
【0028】
また、本発明は、上述したように、一組の容器群の上に1つの容器をクロス積みする場合に限らず、3以上の容器群の上に1つの容器をクロス積みする場合や、3以上の容器群の上に2以上の容器をクロス積みする場合にも適用することができる。
【0029】
なお、上述した実施例においては、支脚c1、c2の下面c1”、c2”の略中央部に寄せリブc11、c21を形成した例が示されているが、図7及び図10に示されている従来の容器のように、支脚c1、c2の幅間隔でもって突起(寄せリブ)c1’、c2’を形成することもできる。この場合には、突起(寄せリブ)c1’、c2’に対応して、スリット11が2つ形成されることになる。或いは、2つのスリット11に代えて、凹部を形成してもよい。
【0030】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したような構成を有するので、以下に記載する効果を奏するものである。
【0031】
クロス積みされる運搬用容器の下方に位置する運搬用容器群が、ネスティングされたものか、スタッキングされたものか、或いは、ネスティングとスタッキングとの混合の場合でも、下方に位置する運搬用容器群の全体の高さを同じにすることができ、従って、クロス積みされた運搬用容器がぐらつくようなことがなく、安定した状態でクロス積みを行うことがきる。
【0032】
ポケットに隣接した側壁には、底部開口に連続して、支脚の下面の略中央部に形成された寄せリブが挿入可能なスリットが形成されているので、ネスティングされた運搬用容器の水平方向の移動が抑制され、従って、安定したネスティングが実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の運搬用容器の斜視図である。
【図2】図2は本発明の運搬用容器の平面図である。
【図3】図3は本発明の運搬用容器の底部から見た斜視図である。
【図4】図4は本発明の運搬用容器の一部拡大斜視図である。
【図5】図5は本発明の3つの運搬用容器がネスティングされた状態と2つの運搬用容器がスタッキングされた状態を示す垂直断面図である。
【図6】図6はネスティングされた本発明の3つの運搬用容器とスタッキングされた本発明の2つ運搬用容器に本発明の運搬用容器をクロス積みした正面図である。
【図7】図7は従来の運搬用容器の斜視図である。
【図8】図8は従来の運搬用容器の平面図である。
【図9】図9は従来の3つの運搬用容器がネスティングされた状態と2つの運搬用容器がスタッキングされた状態を示す垂直断面図である。
【図10】図10はネスティングされた従来の3つの運搬用容器とスタッキングされた従来の2つ運搬用容器に従来の運搬用容器をクロス積みした正面図である。
【符号の説明】
S1・・・・・・・幅広ポケット・支脚部
S2・・・・・・・幅広支脚・ポケット部
c1、c2・・・・支脚
p1、p2・・・・ポケット
1・・・・・・・・底部
2a、2b・・・・長側壁
2c、2d・・・・短側壁
3・・・・・・・・フランジ
10・・・・・・・底部開口
11・・・・・・・スリット
Claims (1)
- 上に位置する容器の支脚が、下に位置する容器のポケットに挿入されて、上に位置する容器が、下に位置する容器に嵌め込まれる、所謂、ネスティングされるとともに、上に位置する容器の支脚が、下に位置する容器の開口部を取り囲むように側壁の上端から外側水平方向に延設されたフランジに載置される、所謂、スタッキングされるように構成された運搬用容器において、ポケットの下端から前記フランジの上面までの高さと、支脚の下面からポケットの下端までの高さとが、同じに形成されているとともに、ポケットの底部には、ポケットの底部を、全面に亘たって削除することにより、底無しとなるような底部開口が形成されており、3つの容器をネスティングした際には、真ん中の容器のポケットに挿入された一番上の容器の支脚の下面が、一番下に位置する容器の前記フランジ上に載置されるように構成されており、更に、ポケットに隣接した側壁には、支脚の下面に側壁に対して垂直方向に延在するように形成された寄せリブが挿入可能なスリットが、前記底部開口に連続して形成されていることを特徴とする運搬用容器。
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