JP4502582B2 - ロールフィルム運搬用保持部材 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、フィルムがロール状に巻回された円筒状ボビンの中心孔に嵌入される円筒状のペッグが配設された保持枠を有するロールフィルム運搬用保持部材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
フィルムがロール状に巻回された円筒状ボビンの中心孔に嵌入される略円筒状のペッグに、その外周面を構成する母線に沿って、複数の楔状リブを突設したロールフィルム運搬用保持部材が知られている(例えば、特公平7−37278号公報等)。このような楔状リブを形成することにより、円筒状ボビンの中心孔にペッグを嵌入した際に、楔状リブが、円筒状ボビンの内周面に当接し、ペッグに対するフィルムがロール状に巻回された円筒状ボビンのがたつきを防止するように構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来のロールフィルム運搬用保持部材においては、楔状リブが、円筒状ボビンの内周面に線接触しているために、楔状リブが、円筒状ボビンの内周面に食い込み、結果として、ペッグに対する円筒状ボビンのがたつきを防止することができないという問題がある。
【0004】
また、円筒状ボビンは繰り返して使用されるので、円筒状ボビンの内周面には、多数の楔状リブによる線状痕が形成され、円筒状ボビンが損傷されるとともに、この線状痕に、楔状リブが挿入された場合には、ペッグに対する円筒状ボビンのがたつきを防止することができないという問題がある。
【0005】
本発明の目的は、上述した従来のロールフィルム運搬用保持部材が有する課題を解決することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述した目的を達成するために、略方形状の板部、該板部を囲むように形成された周壁及び前記板部と前記周壁とにより形成される空間部とを有する保持枠と、該保持枠の角部に配設された支持支柱と、前記保持枠の中央部に配設された円筒状のペッグとを有するロールフィルム運搬用保持部材において、前記ペッグの外周壁には、該外周壁の円周方向に延在するとともに上面が平坦面に形成された凸条が突設されており、また、前記保持枠の板部と周壁とにより形成される前記空間部の中央部には、前記円筒状のペッグが連接された中央円筒体が形成されており、更に、前記空間部の四隅には、前記周壁の角部領域と該角部領域にその両端部が連接された略L字状の区画壁とにより区画された隅部嵌合室が形成されているとともに、前記角部領域と前記中央円筒体とを連結する対角リブのうち、前記隅部嵌合室内に位置する前記対角リブの前記板部から前記対角リブの先端までの高さが、それ以外の前記対角リブの前記板部から前記対角リブの先端までの高さより低く形成されており、ロールフィルム運搬用保持部材を段積みした際には、下に位置するロールフィルム運搬用保持部材の前記支持支柱の先端に形成されている嵌合盤が、上に位置するロールフィルム運搬用保持部材の前記隅部嵌合室を構成する角部領域と略L字状の区画壁と前記隅部嵌合室内に位置する前記高さの低い対角リブにより形成される空間に挿入されるとともに、下に位置するロールフィルム運搬用保持部材の前記ペッグの上端部が、上に位置するロールフィルム運搬用保持部材の前記保持枠の空間部の中央部に配設された中央円筒体に挿入されるように構成したものである。
【0007】
【実施例】
以下に、本発明の実施例について説明するが、本発明の趣旨を越えない限り何ら、本実施例に限定されるものではない。
【0008】
1は、保持枠であり、保持枠1は、略方形状の平坦な板部1aと、板部1aを囲むように形成された周壁1bと、板部1aと周壁1bとにより形成される空間部1cとにより構成されている。
【0009】
空間部1c内に位置する板部1aの中央部には、中央円筒体2が形成されており、また、空間部1cの四隅には、周壁1bの角部領域1b1と該角部領域1b1にその両端部が連接された略L字状の区画壁3aとにより区画された隅部嵌合室3が形成されている。また、空間部1c内には、角部領域1b1と中央円筒体2とを連結する対角リブ4が形成されており、嵌合部3内に位置する対角リブ4aの高さ(板部1aから対角リブ4の先端までの距離)は、それ以外の部分の対角リブ4の高さより低く形成されている。
【0010】
空間部1c内には、周壁1bに略平行で、且つ、一対の相対する壁部1b’、1b”を連結する、適当数の周壁連結リブ5が形成されている。なお、本実施例においては、一方の相対する壁部1b’を連結する周壁連結リブ5が、4本形成されており、同様に、もう一方の相対する壁部1b”を連結する周壁連結リブ5が、4本形成されている。また、空間部1c内には、周壁1bに略平行で、且つ、隅部嵌合室3を形成する区画壁3aを連結する区画壁連結リブ6が形成されている。なお、本実施例には、隅部嵌合室3を形成する区画壁3aを連結する1本の区画壁連結リブ6が示されている。更に、空間部1c内には、周壁1bに略平行で、且つ、中央円筒体2と周壁1bを構成する壁部1b’、1b”を連結する、適当数の壁部・中央円筒体連結リブ7が形成されている。本実施例においては、中央円筒体2と周壁1bを形成する各壁部1b’、1b”とが、2本の壁部・中央円筒体連結リブ7で連結されている例が示されている。
【0011】
空間部1c内には、その端部が、周壁1bを構成する壁部1b’、1b”の中央部に連結されている相対する短リブ部8aと短リブ部8aの先端を連結する連結部8bとから形成されたコの字状リブ8が形成されている。また、隣り合うコの字状リブ8の角部を連結するとともに、対角リブ4と交差する交差リブ9が形成されている。更に、空間部1c内には、交差リブ9と略平行で、且つ、周壁連結リブ5と壁部・中央円筒体連結リブ7との交差部とを連結する交差リブ10とが形成されている。
【0012】
本実施例においては、対角リブ4の嵌合部3内に位置する対角リブ4aを除いて、対角リブ4を含め、周壁連結リブ5、区画壁連結リブ6、壁部・中央円筒体連結リブ7、コの字状リブ8及び交差リブ9、10は、板部1aから周壁1bの先端まで延在しており、従って、周壁1bの先端と、対角リブ4(嵌合部3内に位置する対角リブ4aを除く)、周壁連結リブ5、区画壁連結リブ6、壁部・中央円筒体連結リブ7、コの字状リブ8及び交差リブ9、10の各先端とは、同一の仮想平面上に位置しており、所謂、面一に形成されている。
【0013】
上述したように、空間部1c内には、対角リブ4、周壁連結リブ5、区画壁連結リブ6、壁部・中央円筒体連結リブ7、コの字状リブ8及び交差リブ9、10が形成されているが、このようなリブに限定されるものではなく、保持枠1の強度や剛性を考慮して、上記のリブの幾つかを省略することも、更に、他のリブを追加することもできる。
【0014】
保持枠1の板部1aの角部には、支持支柱Sが立設されており、支持支柱Sの先端には、円盤状の嵌合盤s1が形成されているとともに、周壁1bの角部領域1b1に沿った支持支柱Sの側面s2は、角部領域1b1と面一に形成されている。
【0015】
また、保持枠1の板部1aの中央部には、円筒状のペッグPが形成されており、このペッグPの内部空間部は、上述した空間部1c内に位置する板部1aの中央部に形成された中央円筒体2の内部空間部と連通しているとともに、ペッグPの中心軸線と中央円筒体2の中心軸線とは一致している。円筒状のペッグPの外周壁p1には、外周壁p1の円周に沿って、且つ、円周方向に所定の間隔を置いて、凸条p2が、所定数、形成されている。この凸条p2の上面は、円筒状のペッグPの外周壁p1を形成する曲率半径と同じ中心点を有する、所定の大きさの曲率半径を有する円弧として形成されているとともに、凹凸や突起等の形成されていない平坦面に形成されている。
【0016】
凸条p2は、円周方向に等間隔で形成することが好ましく、本実施例においては、4個の凸条p2が、円周方向に90度ずつずれて配置されている例が示されているが、円周方向に120度ずつずらして、3個の凸条p2を等間隔に配置することも、また、円周方向に60度ずつずらして、6個の凸条p2を等間隔に配置するもできる。また、凸条p2は、円周方向に所定の間隔を置いて、1列に形成することも、また、本実施例のように、2列に形成することもできるし、更に、3列以上に形成することもできる。
【0017】
周壁1bを構成する1つの壁部1b’の外面には、嵌合部材Fが形成されている。嵌合部材Fは、角部領域1b1間に位置する壁部1b’を、その両端部を残して、一段後退させることにより形成された平坦な奥壁面1b2に形成されている。なお、説明の都合上、正面と称する場合は、正面は、壁部1b’と対向した側から見た場合を意味するとともに、図1や図4に示されているように、保持枠1の板部1aが上方に位置している場合を用いて、嵌合部材Fについて説明する。
【0018】
f1は、一方の角部領域1b1側に形成された、正面形状が略台形状の端部嵌合凸部であり、f2は、端部嵌合凸部f1に対して、所定の間隙D1を置いて配置された中央寄り嵌合凸部であり、中央寄り嵌合凸部f2は、奥壁面1b2の上端部に沿って位置する、正面形状が横長の長方形状部f2aと、長方形状部f2aの端部嵌合凸部f1から遠い方の上端部に連接された、正面形状が略逆台形状の逆台形状部f2bとから構成されている。上記の端部嵌合凸部f1と中央寄り嵌合凸部f2とにより、第1片側嵌合部F1が構成されている。
【0019】
F2は、もう一方の角部領域1b1側に形成された第2片側嵌合部であり、第2片側嵌合部は、もう一方の角部領域1b1側に位置する、正面形状が略逆台形状の逆台形状部f3aと、逆台形状部f3aの下端部に連接されているとともに、奥壁面1b2の下端部に沿って延在する横長の長方形状部f3bとから構成されている。
【0020】
上述した第1片側嵌合部F1と第2片側嵌合部F2の肉厚(奥壁面1b2からの高さ)は、共に同じ肉厚に形成されており、また、第1片側嵌合部F1と第2片側嵌合部F2とは、周壁1bを構成する1つの壁部1b’の垂直中心線L1を挟んで対向するように配置されている。
【0021】
T1は、第1片側嵌合部F1を構成する中央寄り嵌合凸部f2の逆台形状部f2bに連接された第1片側嵌合部側バンド掛け凸部であり、T2は、壁部1b’の垂直中心線L1を挟んで、第1片側嵌合部側バンド掛け凸部B1と略対称に配置された第2片側嵌合部側バンド掛け凸部である。第2片側嵌合部側バンド掛け凸部T2と第2片側嵌合部F2との間には、所定の間隙D2が形成されている。そして、第1片側嵌合部側バンド掛け凸部T1と第2片側嵌合部側バンド掛け凸部T2との間には、ロールフィルム運搬用保持部材をパレットA(図8に示されている。)に載置した際に、バンド掛け用のバンドが挿入されるような凹部C1が形成されている。
【0022】
第1片側嵌合部側バンド掛け凸部T1の肉厚(奥壁面1b2からの高さ)は、第1片側嵌合部F1及び第2片側嵌合部F2肉厚より、薄く形成されており、また、第2片側嵌合部側バンド掛け凸部T2の肉厚は、第1片側嵌合部側バンド掛け凸部T1の肉厚より、厚く形成されているとともに、第1片側嵌合部側バンド掛け凸部T1の肉厚と第2片側嵌合部側バンド掛け凸部T2の肉厚との合計は、第1片側嵌合部F1及び第2片側嵌合部F2の肉厚と同じ肉厚になるように構成されている。
【0023】
嵌合部材Fが形成されている周壁1bを構成する壁部1b’と相対する壁部1b’には、バンド掛け用の凹部C2が、適当数、形成されているとともに、残余の壁部1b’には、上下方向に延在する滑り止め用の細溝1b3が多数形成されている。また、必要に応じて、壁部1b’には、滑り止め用のグロメットGが取着されている。更に、周壁1bを構成する、もう一方の相対する壁部1b”にも、適宜、バンド掛け用の凹部C2が形成されている。
【0024】
空間部1c内には、形成されている対角リブ4、周壁連結リブ5、区画壁連結リブ6、壁部・中央円筒体連結リブ7、コの字状リブ8及び交差リブ9、10の一部を低く形成することにより、図4に二点鎖線で示されているようなカード嵌合凹部Kを形成し、このカード嵌合凹部Kに、ロールフィルム運搬用保持部材により保持されるロールフィルムの種類や搬送先等の適当な情報が記載或いは記憶されたカードを嵌入することができるように構成されている。本実施例においては、周壁連結リブ5、壁部・中央円筒体連結リブ7及び交差10にそれぞれ、凹部5a、7a、10aを形成することにより、カード嵌合凹部Kが形成されている。
【0025】
図6に示されているように、保持枠1の板部1aが上方に位置し、板部1aに配設されている支持支柱S及びペッグPが上方に立設されているような状態で、上述した構成を有するロールフィルム運搬用保持部材(以下、単に、保持部材ともいう。)を段積みした状態について説明する。
【0026】
保持部材を段積みした際には、図6に示されているように、下に位置する保持部材Hbの支持支柱Sの先端に形成されている嵌合盤s1が、上に位置する保持部材Haの板部1aと周壁1bとにより形成される空間部1cの四隅に配設されている隅部嵌合室3に挿入されるとともに、下に位置する保持部材Hbの支持支柱Sの上面に、上に位置する保持部材Haの周壁1bを形成する角部領域1b1の下端が載置されるように構成されている。また、図7に示されているように、下に位置する保持部材HbのペッグPの上端部が、上に位置する保持部材Haの板部1aと周壁1bとにより形成される空間部1c内に配設された中央円筒体2に挿入されるように構成されている。このように構成することにより、多数の保持部材Hを、安定した状態で段積みすることができる。
【0027】
図8及び図9に示されているように、フィルムがロール状に巻回された円筒状ボビンWの両端部から、ボビンWの中心孔w1に、保持部材Hの保持枠1の板部1aの中央部に立設された円筒状のペッグPを嵌入する。ボビンWの中心孔w1に、ペッグPを嵌入した際には、ボビンWの内周面w2に、ペッグPの外周壁p1に、円周方向に所定の間隔を置いて突設された凸条p2の上面が当接することになるが、凸条p2の上面は、所定の大きさの曲率半径を有する平坦面に形成されているので、ボビンWの内周面w2と凸条p2の上面とは、面接触することになり、従って、従来の楔状リブのように線接触ではないので、ボビンWの内周面w2が損傷するようなことがなく、また、ボビンWに巻回されたロールフィルムRの半径方向のがたつきを抑制することができる。
【0028】
また、一対の相対する保持部材Hにより挟持されたロールフィルムRを、段積みする際には、図10に示されているように、下に位置する保持部材Hbと上に位置する保持部材Haとを、嵌合部材Fが、互いに対向するように配置する。このように配置された状態における下に位置する保持部材Hbの嵌合部材Fと上に位置する保持部材Haの嵌合部材Fとの嵌合状態を、図10及び図11を用いて説明する。なお、図11において、実線は、下に位置する保持部材Hbの嵌合部材Fを示し、二点鎖線は、上に位置する保持部材Haの嵌合部材Fを示している。
【0029】
上述したように、下に位置する保持部材Hbと上に位置する保持部材Haとを配置すると、下に位置する保持部材Hbの第1片側嵌合部F1の端部嵌合凸部f1と中央寄り嵌合凸部f2との間に形成された間隙D1に、上に位置する保持部材Haの第2片側嵌合部F2の逆台形状部f3aが挿入されるとともに、下に位置する保持部材Hbの第1片側嵌合部F1の長方形状部f2aと、上に位置する保持部材Haの第2片側嵌合部F2の長方形状部f3bとが接近して配置されることになる。同様に、下に位置する保持部材Hbの第2片側嵌合部F2と第2片側嵌合部側バンド掛け凸部T2との間に形成された間隙D2に、上に位置する保持部材Haの第1片側嵌合部F1の中央寄り嵌合凸部f2の逆台形状部f2bが挿入されるとともに、下に位置する保持部材Hbの第2片側嵌合部F2の長方形状部f3bと、上に位置する保持部材Haの第1片側嵌合部F1の長方形状部f2aとが接近して配置され、更に、下に位置する保持部材Hbの第2片側嵌合部F2と周壁1bの角部領域1b1との間に形成された間隙D3に、上に位置する保持部材Haの第1片側嵌合部F1の端部嵌合凸部f1が挿入されることになる。
【0030】
上述したように構成されているので、下に位置する保持部材Hbに対して、上に位置する保持部材Haが、ロールフィルムRの軸線方向、換言すれば、ボビンWの軸線方向に移動しようとしても、下に位置する保持部材Hbの第1片側嵌合部F1の長方形状部f2aと、上に位置する保持部材Haの第2片側嵌合部F2の長方形状部f3bとが接近して配置されているとともに、下に位置する保持部材Hbの第2片側嵌合部F2の長方形状部f3bと、上に位置する保持部材Haの第1片側嵌合部F1の長方形状部f2aとが接近して配置されているので、上記のような移動が抑制されることになる。また、下に位置する保持部材Hbに対して、上に位置する保持部材Haが、ロールフィルムRの軸線と直交する方向、換言すれば、ボビンWの軸線と直交する方向に移動しようとしても、下に位置する保持部材Hbの第1片側嵌合部F1の端部嵌合凸部f1と中央寄り嵌合凸部f2との間に形成された間隙D1に、上に位置する保持部材Haの第2片側嵌合部F2の逆台形状部f3aが挿入されているとともに、下に位置する保持部材Hbの第2片側嵌合部F2と周壁1bの角部領域1b1との間に形成された間隙D3に、上に位置する保持部材Haの第1片側嵌合部F1の端部嵌合凸部f1が挿入されているので、上記のような移動が抑制されることになる。従って、下に位置する保持部材Hbに対する上に位置する保持部材Haの水平移動が抑制され、ロールフィルムRを挟持した保持部材Hが、安定した状態で段積みされることになる。
【0031】
また、下に位置する保持部材Hbと上に位置する保持部材Haとを、周壁1bを構成する壁部1b’に形成されている嵌合部材Fが、互いに対向するように配置した際には、下に位置する保持部材Hbの第1片側嵌合部側バンド掛け凸部T1の上には、上に位置する保持部材Haの第2片側嵌合部側バンド掛け凸部T2が位置し、また、下に位置する保持部材Hbの第2片側嵌合部側バンド掛け凸部T2の上には、上に位置する保持部材Haの第1片側嵌合部側バンド掛け凸部T1が位置するように構成されている。上述したように、第1片側嵌合部側バンド掛け凸部T1の肉厚と第2片側嵌合部側バンド掛け凸部T2の肉厚との合計は、第1片側嵌合部F1及び第2片側嵌合部F2の肉厚と同じ肉厚になるように構成されているので、下に位置する保持部材Hbに対して、上に位置する保持部材Haが持ち上げられるようなことがない。
【0032】
保持枠1の成形を成形する金型構造を、雄雌型の金型に代えて、スライド式金型を採用することにより、保持枠1を構成する周壁1bと板部1aとの角度を90度とすることが好ましい。このように構成することにより、保持部材Hを、周壁1bが、周壁1bが床やパレット等に当接するように立てた際に、保持部材Hが傾くようなことがなく、垂直に立つので、安定した状態で、ロールフィルムRが保持された保持部材Hを段積みすることができる。
【0033】
上述したように、保持部材Hに配設されたペッグPの外周壁p1に、外周壁p1の円周方向に延在するとともに上面が平坦面な凸条p2を形成したので、ボビンWの内周面w2と凸条p2の上面とが、面接触することになり、従って、従来の楔状リブのように線接触ではないので、ボビンWの内周面w2が損傷するようなことがなく、また、ボビンWに巻回されたロールフィルムRの半径方向のがたつきを抑制することができる。
【0034】
また、ロールフィルムRを挟持するように配置された保持部材Hを、段積みした際に、保持部材Hの水平移動を抑制する嵌合部材Fが、保持部材Hの周壁1bを構成する壁部1b’、1b”の1つのみに配設されているので、複数の壁部に嵌合部材を配設した従来の保持部材に比べて、金型構造が簡素化され、従って、保持部材の製造コストが低減化できる。
【0035】
更に、嵌合部材Fが配設されている壁部1b’にも、第1片側嵌合部側バンド掛け凸部T1と第2片側嵌合部側バンド掛け凸部T2とからなるバンド掛け用の凹部C1が形成されており、周壁1bを構成する全ての壁部1b’、1b”に、バンド掛け用の凹部C1、C2が存在するので、従って、バンド掛け作業を考慮した保持部材Hの方向づけの必要がなく、ロールフィルムRを挟持するように配置された保持部材HのパレットAや荷台への載置作業の作業性が向上する。
【0036】
【発明の効果】
本発明は、以上説明した構成を有しているので、以下に記載する効果を奏するものである。
【0037】
ペッグの外周壁に、外周壁の円周方向に延在するとともに上面が平坦面な凸条を形成したので、ボビンの内周面と凸条の上面とが、面接触することになり、従って、従来の楔状リブのように線接触ではないので、ボビンの内周面が損傷するようなことがなく、また、ボビンに巻回されたロールフィルムの半径方向のがたつきを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明のロールフィルム運搬用保持部材の斜視図である。
【図2】図2は同じく本発明のロールフィルム運搬用保持部材の斜視図である。
【図3】図3は図1に示されている斜視図の反対側から見た斜視図である。
【図4】図4は図3に示されている斜視図側からの正面図である。
【図5】図5は本発明のロールフィルム運搬用保持部材の側面図である。
【図6】図6は本発明のロールフィルム運搬用保持部材が段積みされた状態の支持支柱を含む垂直断面図である。
【図7】図7は本発明のロールフィルム運搬用保持部材が段積みされた状態のペッグを含む垂直断面図である。
【図8】図8はロールフィルムを挟持した状態の本発明のロールフィルム運搬用保持部材が段積みされる状態の斜視図である。
【図9】図9はロールフィルムを挟持した状態の本発明のロールフィルム運搬用保持部材の垂直断面図である。
【図10】図10は本発明のロールフィルム運搬用保持部材が段積みされる状態の斜視図である。
【図11】図11は本発明のロールフィルム運搬用保持部材が段積みされた状態の平面図である。
【符号の説明】
F・・・・・・・・・・・・・嵌合部材
H・・・・・・・・・・・・・ロールフィルム運搬用保持部材
P・・・・・・・・・・・・・ペッグ
p2・・・・・・・・・・・・凸条
S・・・・・・・・・・・・・支持支柱
1・・・・・・・・・・・・・保持枠
1b・・・・・・・・・・・・周壁
Claims (1)
- 略方形状の板部、該板部を囲むように形成された周壁及び前記板部と前記周壁とにより形成される空間部とを有する保持枠と、該保持枠の角部に配設された支持支柱と、前記保持枠の中央部に配設された円筒状のペッグとを有するロールフィルム運搬用保持部材において、前記ペッグの外周壁には、該外周壁の円周方向に延在するとともに上面が平坦面に形成された凸条が突設されており、また、前記保持枠の板部と周壁とにより形成される前記空間部の中央部には、前記円筒状のペッグが連接された中央円筒体が形成されており、更に、前記空間部の四隅には、前記周壁の角部領域と該角部領域にその両端部が連接された略L字状の区画壁とにより区画された隅部嵌合室が形成されているとともに、前記角部領域と前記中央円筒体とを連結する対角リブのうち、前記隅部嵌合室内に位置する前記対角リブの前記板部から前記対角リブの先端までの高さが、それ以外の前記対角リブの前記板部から前記対角リブの先端までの高さより低く形成されており、ロールフィルム運搬用保持部材を段積みした際には、下に位置するロールフィルム運搬用保持部材の前記支持支柱の先端に形成されている嵌合盤が、上に位置するロールフィルム運搬用保持部材の前記隅部嵌合室を構成する角部領域と略L字状の区画壁と前記隅部嵌合室内に位置する前記高さの低い対角リブにより形成される空間に挿入されるとともに、下に位置するロールフィルム運搬用保持部材の前記ペッグの上端部が、上に位置するロールフィルム運搬用保持部材の前記保持枠の空間部の中央部に配設された中央円筒体に挿入されるように構成されていることを特徴とするロールフィルム運搬用保持部材。
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