JP7355376B2 - 物品の運搬ユニット構造 - Google Patents

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本発明は、ワークや容器等の物品を載置可能なトレーを使用する物品の運搬ユニット構造に関するものである。
従来、ワークや容器等の物品として、下面側から下方に突出する下突部と、上面側から上方に突出する上突部とを備えるものが知られている。さらに、物品同士を積重ねることで、下側の物品の上突部と、上側の物品の下突部とが水平方向に対向するようにして嵌合し、上下の物品の水平方向における相対変位が規制される構造が知られている(例えば、特許文献1、2参照。)。このような物品を運搬等する場合には、トレーやパレットを用いることが考えられる。
特開平10-203522号公報 実公平3-56520号公報
ここで、上突部、及び、下突部を備える物品をより安定して運搬等することのできる物品の運搬ユニット構造が望まされている。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであって、その目的は、トレーを使用して物品を安定して運搬可能とする物品の運搬ユニット構造を提供することにある。
以下、上記課題等を解決するのに適した各手段につき項分けして説明する。なお、必要に応じて対応する手段に特有の作用効果等を付記する。
手段1.物品を設置可能な設置部を具備するトレーを介在させつつ前記物品を積重ねることのできる物品の運搬ユニット構造において、
前記物品は、下面側から下方に突出して環状に設けられる下突部と、上面側から上方に突出して環状に設けられる上突部とを備え、前記物品同士を積重ねた場合に、下方に位置する前記物品の前記上突部に対して、上方に位置する前記物品の前記下突部が水平方向において対向し、上下の前記物品の水平方向における相対変位が規制される構成であり、
前記設置部は、底部と、前記底部の外縁部から上方に延びる側壁部とを備え、
前記側壁部は、当該側壁部の上下方向中間位置から前記底部の中央部側に延びる第1当接部と、前記第1当接部と前記底部の外縁部との間を連結する連結部とを備え、
前記トレーを介在させつつ前記物品を積重ねた場合には、
前記トレーの上側に位置して当該トレーの前記設置部に設置された前記物品の前記下突部が前記第1当接部の上面に当接し、
前記トレーの下側に位置して当該トレーを支持する前記物品の前記上突部が前記第1当接部の下面に当接し、
前記側壁部のうち前記第1当接部よりも上側の内面は、前記設置部に設置された前記物品の外面と対向し、前記設置部に設置された前記物品の水平方向における相対変位を規制する内面側規制部として構成され、
前記側壁部の前記連結部の外面は、前記トレーを支持する前記物品の前記上突部の内面と対向し、前記トレーを支持する前記物品の水平方向における相対変位を規制する外面側規制部として構成され、
前記内面側規制部の規制面は、前記外面側規制部の規制面とは水平方向でずれた位置とされることを特徴とする物品の運搬ユニット構造。
尚、物品同士を積重ねた場合に、下側の物品の上突部の外面が、上側の物品の下突部の内面と対向して近接するように構成してもよい。
手段1によれば、上突部、及び、下突部を具備する物品を、トレーを介在させつつ積重ねる場合に、トレーと、トレーの上下に設置される物品との間の水平方向における相対変位を防止することができる。従って、トレーを介在させて物品を積重ねた状態において、物品のずれや転倒等を防止することができ、安定して物品を運搬等することができる。さらに、トレーは、設置部の下面側の部位において、当該トレーを支持する物品の上突部によって支持されるとともに、当該物品との間の水平方向における相対変位が規制されるようになっている。このため、トレーの設置部に設置された物品の上側に対し、別のトレーを下のトレーと同じ向きで平面視において外周縁が揃うように設置することができる。従って、トレーと、該トレーに載せた物品とを1セットとしてそれを複数セット積重ねる(段積みする)場合に、スペース効率の向上を図りつつ、段積み状態の安定化、段積みする向きや位置等の間違いの抑制等を図ることができる。
また、側壁部は断面略クランク状をなし、トレーの設置部に設置される物品に関しては、当該物品の下突部が第1当接部の上面に当接し、当該物品の外面が、側壁部のうち第1当接部よりも上側の部位の内面により構成される内面側規制部と対向する。これに対し、トレーを支持する物品に関しては、当該物品の上突部が第1当接部の下面に当接し、当該上突部の内面が、側壁部の連結部の外面により構成される外面側規制部と対向する。このため、外面側規制部を構成して上下方向に延びる連結部の上端部、及び、下端部のどちらについても、当該連結部に対して交差する方向(水平方向)に延びる第1当接部、及び、底部と連結することができる。さらに、側壁部のうち第1当接部よりも上側の内面側規制部を構成する部位についても、下端部は第1当接部と連結することができ、上端部は、側壁部から設置部の外方向に延びる壁部と連結することができる。従って、内面側規制部、及び、外面側規制部の耐久性の向上等を図ることができる。また、側壁部をアンダーカット形状としなくても済み、成型(金型構造)の複雑化を抑制等することができる。
さらに、内面側規制部の規制面は、外面側規制部の規制面とは水平方向でずれた位置とされる。このため、例えば、内面側規制部の規制面と、外面側規制部の規制面とが水平方向で同じ位置とされることに起因して、設置部の内外方向における第1当接部の幅が狭くなったり、内面側規制部の内径と、物品の下突部の外径との差、及び、外面側規制部の外径と、物品の上突部の内径との差がほとんどなくなったりしてしまうといった事態を防止することができる。従って、トレーと物品とが水平方向に若干相対変位した場合でも、トレーに設置される物品の下突部、及び、トレーを支持する物品の上突部と、第1当接部との当接状態を維持することができる。さらに、トレーを介して物品を積重ねる場合に、第1当接部と、物品の上突部、及び、下突部とが水平方向に僅かにずれたとしても、トレーを物品に載置したり、物品をトレーの設置部に設置したりすることができ、また、第1当接部の周辺部や物品の上突部、及び、下突部に製造誤差や僅かな変形等が生じても、それを許容して積重ねることができる。
尚、「環状」とは、円環状だけでなく、四角等の角部を有する環状や、部分的に欠けているような環状を含む趣旨である。さらに、トレーを上下反転させたような設置部の形状としても、本手段1と同様の作用効果が奏される。
また、内面側規制部に関し、「前記側壁部のうち前記第1当接部よりも上側の内面は、前記設置部に設置された前記物品の前記下突部の外面(のみ)と対向して、前記設置部に設置された前記物品の水平方向における相対変位を規制する」こととしてもよい。この場合、内面側規制部が下突部に当接するだけで、物品(本体)の外周面の比較的目立つ部位(例えば、シールが貼着されたりペイントが施されたりする上下方向中央部を含む部位)に当接しないこととなる。当然、外面側規制部についても、物品の外周面には当接しない。このように、上突部、及び、下突部を利用して、物品の水平方向への相対変位を防止する構成を採用することにより、物品の運搬時に物品(本体)の外周面(意匠部位)に対し、物品の水平方向への相対変位を防止する構成(内面側規制部、外面側規制部)が接触して損傷させてしまうといった事態を回避することができる。
手段2.物品を設置可能な設置部を具備するトレーを介在させつつ前記物品を積重ねることのできる物品の運搬ユニット構造において、
前記物品は、下面側から下方に突出して環状に設けられる下突部と、上面側から上方に突出して環状に設けられる上突部とを備え、前記物品同士を積重ねた場合に、下方に位置する前記物品の前記上突部に対して、上方に位置する前記物品の前記下突部が水平方向において対向し、上下の前記物品の水平方向における相対変位が規制される構成であり、
前記設置部は、底部と、前記底部の外縁部から上方に延びる側壁部とを備え、
前記側壁部は、当該側壁部の上下方向中間位置から前記底部の中央部側に延びる第1当接部と、前記第1当接部と前記底部の外縁部との間を連結する連結部とを備え、
前記トレーは、前記側壁部の平面視で複数個所の上下方向中間位置から前記設置部の外方側に延びる第2当接部と、前記第2当接部から上方に延びる側部とを具備して上方に開口する凹部を備え、
前記トレーを介在させつつ前記物品を積重ねた場合には、
前記トレーの上側に位置して当該トレーの前記設置部に設置された前記物品の前記下突部が前記第1当接部の上面に当接し、
前記トレーの下側に位置して当該トレーを支持する前記物品の前記上突部が少なくとも前記第2当接部の下面に当接し、
前記側壁部のうち前記第1当接部よりも上側の内面は、前記設置部に設置された前記物品の外面と対向し、前記設置部に設置された前記物品の水平方向における相対変位を規制する内面側規制部として構成され、
前記側壁部の前記連結部の外面は、前記トレーを支持する前記物品の前記上突部の内面と対向し、前記トレーを支持する前記物品の水平方向における相対変位を規制する外面側規制部として構成され、
前記内面側規制部の規制面は、前記外面側規制部の規制面とは水平方向でずれた位置とされることを特徴とする物品の運搬ユニット構造。
尚、物品同士を積重ねた場合に、下側の物品の上突部の内面が、上側の物品の下突部の外面と対向して近接するように構成してもよい。
手段2によれば、上突部、及び、下突部を具備する物品を、トレーを介在させつつ積重ねる場合に、トレーと、トレーの上下に設置される物品との間の水平方向における相対変位を防止することができる。さらに、トレーは、設置部の下面側の部位において、当該トレーを支持する物品の上突部によって支持されるとともに、当該物品との間の水平方向における相対変位が規制されるようになっている。従って、上記手段1と同様に、安定して物品を運搬可能等の作用効果が奏される。
また、側壁部は断面略クランク状をなし、トレーの設置部に設置される物品に関しては、当該物品の下突部が第1当接部の上面に当接し、当該物品の外面が、側壁部のうち第1当接部よりも上側の部位の内面により構成される内面側規制部と対向する。これに対し、トレーを支持する物品に関しては、当該物品の上突部が少なくとも第2当接部の下面に当接し、当該上突部の内面が、側壁部の連結部の外面により構成される外面側規制部と対向する。従って、上記手段1と同様に、内面側規制部、及び、外面側規制部の耐久性の向上、成型(金型構造)の複雑化の抑制等を図ることができる。
さらに、内面側規制部の規制面は、外面側規制部の規制面とは水平方向でずれた位置とされる。従って、上記手段1と同様に、トレーを介して物品を積重ねた状態の安定化を図ったり、設置部、及び、物品の製造誤差を許容してトレーを介して物品を積重ねたりすることができる。
尚、本手段2において、物品同士を積重ねた場合に、下側の物品の上突部の内面が、上側の物品の下突部の外面と対向して近接する構成を適用する場合、物品の下突部や上突部に対してトレーの内面側規制部や外面側規制部が対向して当接し得る面は、物品同士を直接段積みした場合に、上側の物品の下突部と、下側の物品の上突部とが互いに対向して当接し得る面(元々、物品同士の段積みの際に接触等することを考慮して形成された形状)となる。このため、例えば、トレーを介在させて積重ねた状態の物品を運搬等する場合に、下突部や上突部に対して内面側規制部や外面側規制部が接触したとしても、下突部や上突部に変形や損傷等が生じ難くなることを期待することができる。
尚、「環状」とは、円環状だけでなく、四角等の角部を有する環状や、部分的に欠けているような環状を含む趣旨である。さらに、トレーを上下反転させたような設置部の形状としても、本手段2と同様の作用効果が奏される。
また、内面側規制部に関し、「前記側壁部のうち前記第1当接部よりも上側の内面は、前記設置部に設置された前記物品の前記下突部の外面(のみ)と対向して、前記設置部に設置された前記物品の水平方向における相対変位を規制する」こととしてもよい。この場合、内面側規制部が下突部に当接するだけで、物品(本体)の外周面の比較的目立つ部位(例えば、シールが貼着されたりペイントが施されたりする上下方向中央部を含む部位)に当接しないこととなる。当然、外面側規制部についても、物品の外周面には当接しない。このように、上突部、及び、下突部を利用して、物品の水平方向への相対変位を防止する構成を採用することにより、物品の運搬時に物品(本体)の外周面(意匠部位)に対し、物品の水平方向への相対変位を防止する構成(内面側規制部、外面側規制部)が接触して損傷させてしまうといった事態を回避することができる。
手段3.前記トレーは、前記設置部を複数備え、
前記凹部は、隣り合う前記設置部の間を連通させるようにして設けられていることを特徴とする手段2に記載の物品の運搬ユニット構造。
手段3によれば、隣り合う設置部の間に凹部を設けることで、設置部の間の部位の強度や剛性を高めることができる。従って、複数の物品を安定した状態でトレーを介在させつつ複数段積重ねることができる。また、隣り合う設置部で凹部を共通化して当該凹部の下面のうち物品の上突部に支持される第2当接部として機能させることのできる範囲の拡充を図ることができ、複数の設置部を効率的に(例えば、極力設置部の数が多くなるように)配置することができる。従って、物品の運搬・保管効率の向上等を図ることができる。
手段4.前記第1当接部は、内縁部の複数個所から前記底部の中央部側に延出する延長当接部を備えていることを特徴とする手段1乃至3のいずれかに記載の物品の運搬ユニット構造。
手段4によれば、設置部に設置される物品の下突部を支持可能な部位の面積が増えることから、物品の設置部への設置状態をより安定化させることができる。また、延長当接部と底部との間を連結する壁部等を設ける等して設置部の補強を図ることもでき、物品の設置状態の安定化をより一層図ることができる。
尚、「前記設置部は、前記設置部に設置された前記物品の下面と当接、又は、近接する表面側支持部を備え、前記底部は、前記トレーを支持する前記物品の上面と当接、又は、近接するように構成されていること」としてもよい。この場合、上突部や下突部が比較的大きく変形したり破損したりしてしまい、物品が不良品となってしまったり、物品の段積み状態の不安定化を招いたりしてしまうといった事態を防止することができる。
パレットの上にトレーを介在させつつ物品を上下に積重ねた物品の運搬ユニットを示す斜視図である。 物品の運搬ユニットを組立てる過程を示す斜視図である。 物品同士を積重ねた状態を示す一部断面を含む斜視図である。 物品同士を積重ねた状態を示す一部断面を含む部分拡大斜視図である。 トレーの上面側を示す斜視図である。 図5のJ部を示す部分拡大斜視図である。 トレーの下面側を示す斜視図である。 図7のK部を示す部分拡大斜視図である。 物品の運搬ユニットの一部断面を含む斜視図である。 物品の運搬ユニット(下段の物品と、上段の物品と、その間のトレー)を示す部分拡大断面図である。 物品の運搬ユニット(パレットと、最下段の物品と、その間のトレー)を示す部分拡大断面図である。 物品の運搬ユニットの一部断面を含む斜視図である。 物品の運搬ユニット(下段の物品と、上段の物品と、その間のトレー)を示す部分拡大断面図である。 物品の運搬ユニット(パレットと、最下段の物品と、その間のトレー)を示す部分拡大断面図である。 第2実施形態のトレー、及び、物品を示す斜視図である。 第2実施形態の物品同士を積重ねた状態を示す一部断面を含む斜視図である。 図16の部分拡大斜視図である。 第2実施形態の物品の運搬ユニット(下段の物品と、上段の物品と、その間のトレー)を示す部分拡大断面図である。 第2実施形態の物品の運搬ユニット(下段の物品と、上段の物品と、その間のトレー)を示す部分拡大断面図である。
(第1実施形態)
先ず、第1施形態について図1~図14等を参照して説明する。図1、図2等に示すように、トレー1は、平面視略矩形状をなしており、略円筒状の物品21の運搬や保管等に使用されるようになっている。トレー1の上面側には、物品21を設置可能な略円形状の設置部2が設けられている。また、本実施形態では、トレー1の所定の側辺部と平行な方向に並ぶ2つの設置部2を1列として、前記所定の側辺部に対して直行する方向に5列となるように設置部2が設けられており、隣り合う列の設置部2は、前記所定の側辺部と平行な方向において、隣の設置部2と位置をずらして(各列のうちの1つの設置部2は、隣の列の一対の設置部2の中間の位置に対応して)配置されている。つまり、1つのトレー1に対して10個の物品21をまとめて設置可能に構成されている。尚、本実施形態のトレー1は、ポリエチレンによって構成されるとともに、真空成形によって全体が一体的に形成されている。
図3に示すように、物品21の本体部22は、略円筒状の周壁部23と、周壁部23の上面側を閉塞する上壁部24と、周壁部23の下面側を閉塞する下壁部25とを具備する。また、物品21は、上壁部24の外周縁から上方に突出して円環状に設けられる上突部26と、下壁部25の外周縁から下方に突出して円環状に設けられる下突部27とを備えている。本体部22の上端部の径は、下端部の径よりも若干大きく構成されており、上突部26の径(内径)は、下突部27の径(外径)よりも若干大きく構成されている。このため、図3、図4に示すように、物品21同士を直接積重ねた(段積みした)場合には、下方に位置する物品21の上突部26の内面に対して、上方に位置する物品21の下突部27の外面が水平方向において対向して当接、又は、近接する。これにより、上下の物品21の水平方向における相対変位が規制されるようになっている。
さて、本実施形態では、図1、図9等に示すように、トレー1を介在させつつ物品21を積重ね可能に構成されている。より具体的には、図5、図6、図11等に示すように、設置部2は、平面視略円環状の底部3と、底部3の外縁部から上方に延びる略円形枠状の側壁部4とを備えている。側壁部4は、当該側壁部4の上下方向中間位置から底部3の中央部側に延びる略円環状の第1当接部5と、第1当接部5の内縁部と底部3の外縁部との間を連結する連結部6とを備えている。さらに、図6等に示すように、第1当接部5は、内縁部から底部3の中央部側に延出する平面視略半円形状の延長当接部7を備えている。延長当接部7は、底部3の周方向において8箇所にほぼ均等な配置となるように設けられている。尚、図7、図8に示すように、底部3は、各延長当接部7に対応して外縁部が半円形に切欠かれた形状をなし、延長当接部7と、底部3の外縁部との間は断面円弧状の壁部によって連結されている。
また、図6等に示すように、トレー1は、第1当接部5の外縁部から設置部2の外方側に延びる第2当接部9と、第2当接部9の両側辺部から上方に延びる側部10とを具備して上方に開口する凹部8を備えている。さらに、側壁部4のうち第2当接部9に対応する部位に関しては、第1当接部5よりも上方部位が切欠かれた形状となっており、凹部8の側部10は、側壁部4のうち前記切欠かれた形状の端縁に連結されている。加えて、図6、図8、図14等に示すように、第2当接部9の上面と、第1当接部5の上面とが面一となっており、第2当接部9の下面と、第1当接部5の下面とが面一となっている。
また、凹部8は、基本的には、隣り合う設置部2の間を連通させるようにして(一方の設置部2に対応する凹部8と、他方の設置部2に対応する凹部8とを連通させるようにして)設けられている。図5に示すように、本実施形態では、隣同士の列の設置部2間に凹部8が設けられているだけでなく、1列を挟んで隣り合う設置部2間にも凹部8が設けられる上、トレー1の外周に沿って配置される設置部2間にも凹部8が設けられるようになっている。尚、本実施形態の凹部8には、一端部側は設置部2と連結されているが、他端部側は設置部2と連結されていないものも存在する。加えて、図7、図14に示すように、少なくとも設置間隔が最も短い設置部2間(隣同士の列の設置部2間)を連通させる凹部8(第2当接部9)の下面(一方の設置部2に対応する凹部8の下面と、他方の設置部2に対応する凹部8の下面)は面一とされている。
そして、トレー1を介在させつつ物品21を積重ねた場合には、図10、図13に示すように、トレー1の上側に位置して当該トレー1の設置部2に設置された物品21の下突部27が、延長当接部7を含む第1当接部5の上面に当接し、トレー1の下側に位置して当該トレー1を支持する物品21の上突部26が第2当接部9、及び、第1当接部5の下面に当接する。さらに、図10に示すように、側壁部4のうち第1当接部5よりも上側の内面は、設置部2に設置された物品21の下突部27の外面(のみ)と対向し、設置部2に設置された物品21の水平方向における相対変位を規制する内面側規制部11として構成される。
加えて、図13に示すように、底部3の外縁部、及び、側壁部4の連結部6の外面は、トレー1を支持する物品21の上突部26の内面と対向し、トレー1を支持する物品21の水平方向における相対変位を規制する外面側規制部12として構成される。また、図10に示すように、内面側規制部11の(トレー1に設置された物品21の下突部27と水平方向に対向して当接し得る)規制面は、外面側規制部12の(トレー1を支持する物品21の上突部26と水平方向に対向して当接し得る)規制面とは水平方向でずれた位置(内面側規制部11が外面側規制部12よりも若干外方側)とされる。
加えて、図10等に示すように、底部3は、トレー1を支持する物品21の上面(上壁部24)と近接するように構成されている。また、設置部2は、略円環状の底部3の内方側において底部3よりも上方に突出するようにして設けられ、設置部2に設置された物品21の下面(下壁部25)と近接する表面側支持部14を備えている。本実施形態では、上突部26、下突部27、及び、設置部2が基本形状から僅かに変形した場合に、底部3がトレー1を支持する物品21の上面に当接したり、表面側支持部14がトレー1の設置部2に設置された物品21の下面に当接したりするようになっている。
また、図5、図7に示すように、トレー1は、各設置部2の側壁部4の上縁部から設置部2の外方側に向けて略水平方向に延出し、各設置部2の側壁部4の上縁部間を連結するベース部15と、ベース部15の平面視略矩形状の外縁部から下方に延びる縁壁部16とを備えている。ベース部15のうち縁壁部16と連結される部位は、下面が設置部2の底部3の下面と同じ高さとなるようにして段差形状とされ、縁壁部16の下縁部は、底部3の下面よりも下方に位置している。尚、凹部8の側部10の上縁部についてもベース部15に連結されている。
図1、図2等に示すように、トレー1を使用した物品21の運搬形態(運搬ユニット)としては、パレット29を使用する場合がある。トレー1をパレット29に載置する(被せる)ことで、図9、図12等に示すように、トレー1の底部3の下面、及び、ベース部15の外周部分の下面が、パレット29の上面に当接して支持され、トレー1の縁壁部16の内方側にパレット29の上部が挿入されて略嵌合する。また、図1、図9等では、トレー1と、該トレー1に載せた物品21とを1セットとしてそれが2セット積重ねられ、最上段の物品21にはトレー1が被せられる。このように組上げられた物品21の運搬ユニットは、物品21とパレット29との間、及び、上段と下段の物品21の間にトレー1が介在する(さらに、最上段の物品21にトレー1が被せられる)ことによって、フォークリフト等による運搬に際しても、物品21の水平方向における位置ずれや転倒等が抑止されるようになっている。尚、パレット29と、最上段のトレー1とにかけてバンドを掛ける等、かかる運搬ユニットを結束する手段を設けることとしてもよい。
以上詳述したように、第1実施形態によれば、上突部26、及び、下突部27を具備する物品21を、トレー1を介在させつつ積重ねる場合に、トレー1と、トレー1の上下に設置される物品21との間の水平方向における相対変位を防止することができる。従って、トレー1を介在させて物品21を積重ねた状態において、物品21のずれや転倒等を防止することができ、安定して物品21を運搬等することができる。さらに、トレー1は、設置部2の下面側の部位において、当該トレー1を支持する物品21の上突部26によって支持されるとともに、当該物品21との間の水平方向における相対変位が規制されるようになっている。このため、トレー1の設置部2に設置された物品21の上側に対し、別のトレー1を下のトレー1と同じ向きで平面視において外周縁が揃うように設置することができる。従って、トレー1と、該トレー1に載せた物品21とを1セットとしてそれを複数セット積重ねる(段積みする)場合に、スペース効率の向上を図りつつ、段積み状態の安定化、段積みする向きや位置等の間違いの抑制等を図ることができる。
また、側壁部4は断面略クランク状をなし、トレー1の設置部2に設置される物品21に関しては、当該物品21の下突部27が第1当接部5の上面に当接し、当該下突部27の外面が、側壁部4のうち第1当接部5よりも上側の部位の内面により構成される内面側規制部11と対向する。これに対し、トレー1を支持する物品21に関しては、当該物品21の上突部26が第2当接部9、及び、第1当接部5の下面に当接し、当該上突部26の内面が、側壁部4の連結部6の外面により構成される外面側規制部12と対向する。このため、外面側規制部12を構成して上下方向に延びる連結部6の上端部、及び、下端部のどちらについても、当該連結部6に対して交差する方向(水平方向)に延びる第1当接部5、及び、底部3と連結することができる。さらに、側壁部4のうち第1当接部5よりも上側の内面側規制部11を構成する部位についても、下端部は第1当接部5と連結することができ、上端部は、側壁部4から設置部2の外方向に延びるベース部15と連結することができる。従って、例えば、内面側規制部11の上辺部側をベース部15と連結しなかったり、外面側規制部12の下辺部側を底部3と連結しなかったりする場合に比べ、内面側規制部11、及び、外面側規制部12の耐久性の向上等を図ることができる。また、側壁部4をアンダーカット形状としなくても済み、成型(金型構造)の複雑化を抑制等する(真空成型で形成可能とする)ことができる。
さらに、内面側規制部11の規制面は、外面側規制部12の規制面とは水平方向でずれた位置とされる。このため、例えば、内面側規制部の規制面と、外面側規制部の規制面とが水平方向で同じ位置とされることに起因して、設置部2の内外方向における第1当接部5の幅が狭くなったり、内面側規制部11の内径と、物品21の下突部27の外径との差、及び、外面側規制部12の外径と、物品21の上突部26の内径との差がほとんどなくなったりしてしまうといった事態を防止することができる。従って、トレー1と物品21とが水平方向に若干相対変位した場合でも、トレー1に設置される物品21の下突部27、及び、トレー1を支持する物品21の上突部26と、第1当接部5との当接状態を維持することができる。さらに、トレー1を介して物品21を積重ねる場合に、第1当接部5と、物品21の上突部26、及び、下突部27とが水平方向に僅かにずれたとしても、トレー1を物品21に載置したり、物品21をトレー1の設置部2に設置したりすることができ、また、第1当接部5の周辺部や物品21の上突部26、及び、下突部27に製造誤差や僅かな変形等が生じても、それを許容して積重ねることができる。
尚、物品21の下突部27や上突部26に対してトレー1の内面側規制部11や外面側規制部12が対向して当接し得る面は、物品21同士を直接段積みした場合に、上側の物品21の下突部27と、下側の物品21の上突部26とが互いに対向して当接し得る面(元々、物品21同士の段積みの際に接触等することを考慮して形成された形状)となっている。このため、例えば、トレー1を介在させて積重ねた状態の物品21を運搬等する場合に、下突部27や上突部26に対して内面側規制部11や外面側規制部12が接触したとしても、下突部27や上突部26に変形や損傷等が生じ難くなることを期待することができる。
また、内面側規制部11に関し、側壁部4のうち第1当接部5よりも上側の内面は、設置部2に設置された物品21の下突部27の外面(のみ)と対向して、設置部2に設置された物品21の水平方向における相対変位を規制するようになっている。このため、内面側規制部11は下突部27に当接するだけで、物品21の本体部22の外周面といった比較的目立つ部位(例えば、シールが貼着されたりペイントが施されたりする上下方向中央部を含む部位)に当接しないこととなる。当然、外面側規制部12についても、物品21の外周面には当接しない。このように、上突部26、及び、下突部27を利用して、物品21の水平方向への相対変位を防止する構成を採用することにより、物品21の運搬時に物品21の外周面(意匠部位)に対し、物品21の水平方向への相対変位を防止する構成(内面側規制部11、外面側規制部12)が接触して損傷させてしまうといった事態を回避することができる。
さらに、トレー1は、設置部2を複数備え、凹部8は、隣り合う設置部2の間を連通させるようにして設けられるとともに、少なくとも設置間隔が最も短い設置部2間を連通させる凹部8の下面は面一とされている。このように、隣り合う設置部2の間に凹部8を設けることで、設置部2の間の部位の強度や剛性を高めることができる。従って、複数の物品21を安定した状態でトレー1を介在させつつ複数段積重ねることができる。また、隣り合う設置部2で凹部8を共通化して、さらに、該凹部8の下面を面一とすることにより、当該凹部8の下面のうち物品21の上突部26に支持される第2当接部9として機能させることのできる範囲の拡充を図る(凹凸していて第2当接部9として使用できない箇所を極力なくす)ことができ、複数の設置部2を効率的に(例えば、極力設置部2の数が多くなるように)配置することができる。従って、物品21の運搬・保管効率の向上等を図ることができる。
加えて、第1当接部5は、平面視で複数個所から底部3の中央部側に延びる延長当接部7を備えている。これにより、設置部2に設置される物品21の下突部27を支持可能な部位の面積が増えることから、物品21の設置部2への設置状態をより安定化させることができる。また、延長当接部7と底部3との間を連結する壁部等を設ける等して設置部2の補強を図ることもでき、物品21の設置状態の安定化をより一層図ることができる。
さらに、底部3は、トレー1を支持する物品21の上面と近接するようになっている。加えて、設置部2は、設置部2に設置された物品21の下面と近接する表面側支持部14を備えている。このため、トレー1を介して比較的重量の大きい物品21を積重ねた場合、或いは、トレー1を介して積重ねる物品21の段数が比較的多い場合等において、上突部26や下突部27が比較的大きく変形したり破損したりしてしまう前に、底部3が物品の上面と当接し、表面側支持部14が物品21の下面に当接することとなる。従って、物品21が不良品となってしまったり、物品21の段積み状態の不安定化を招いたりしてしまうといった事態を防止することができる。
(第2実施形態)
以下、第2実施形態について、特徴部分を中心に説明する。図15に示すように、第2実施形態のトレー31についても、外形状が略円柱状の本体部52と、本体部52の上面の外周縁から上方に突出する上突部53と、本体部52の下面の外周縁から下方に突出する下突部54とを具備する物品51を載置可能に構成されている。但し、図16、図17に示すように、第2実施形態のトレー31に載置される物品51は、本体部52の下端部の径が、上端部の径よりも大きく構成されており、上突部53の外径が、下突部54の内径よりも若干小さく構成されている。このため、物品51同士を直接積重ねた(段積みした)場合には、上方に位置する物品51の下突部54の内面に対して、下方に位置する物品51の上突部53の外面が水平方向において対向し、上下の物品51の水平方向における相対変位が規制されるようになっている。
また、図15に示すように、第2実施形態のトレー31についても、第1実施形態のトレー1と同様に、物品51を設置可能な設置部32が10箇所に設けられている。さらに、設置部32が、底部33と、底部33の外縁部から上方に延びる側壁部34とを備え、側壁部34が、当該側壁部34の上下方向中間位置から底部33の中央部側に延びる第1当接部35と、第1当接部35の内縁部と底部33の外縁部との間を連結する連結部36とを備える点についても、上記第1実施形態のトレー1と同様である。加えて、第2当接部38と、側部39とを具備する凹部37を備え、該凹部37が隣り合う設置部32間を連通させるようにして設けられている点も同様である。
そして、トレー31を介在させつつ物品51を積重ねた場合には、図18に示すように、トレー31の設置部32に設置された物品51の下突部54が第1当接部35の上面に当接する。但し、トレー31に載置する物品51の下突部54の径が、上突部53の径よりも大きいことに対応して、図18、図19に示すように、トレー31を支持する物品51の上突部53は、第2当接部38には当接することなく、第1当接部35の下面に(のみ)当接するようになっている。
その他、図18に示すように、側壁部34のうち第1当接部35よりも上側の内面(内面側規制部40)が、設置部32に設置された物品51の下突部54の外面(のみ)と対向して近接、又は、当接し、図19に示すように、底部33の外縁部、及び、側壁部34の連結部36の外面(外面側規制部41)が、トレー31を支持する物品51の上突部53の内面と対向して近接、又は、当接する点については、上記第1実施形態と同様である。さらに、図18に示すように、内面側規制部40の規制面は、外面側規制部41の規制面とは水平方向でずれた位置とされる点についても、上記第1実施形態と同様である。尚、第2実施形態の第1当接部35の幅(設置部32の内外方向(径方向)における幅)は、第1実施形態の第1当接部5の幅よりも大きく構成されており、内面側規制部40と、外面側規制部41との間の距離も比較的長くなっている。
以上のように、第2実施形態によれば、上突部53、及び、下突部54を具備する物品51を、トレー31を介在させつつ積重ねる場合に、トレー31と、トレー31の上下に設置される物品51との間の水平方向における相対変位を防止することができる。さらに、トレー31は、設置部32の下面側の部位において、当該トレー31を支持する物品51の上突部53によって支持されるとともに、当該物品51との間の水平方向における相対変位が規制されるようになっている。従って、上記第1実施形態と同様に、安定して物品51を運搬可能等の作用効果が奏される。
また、トレー31の設置部32に設置される物品51に関しては、下突部54の外面側がトレー31の内面側規制部40と対向するのに対し、トレー31を支持する物品51に関しては、上突部53の内面側がトレー31の外面側規制部41と対向する。従って、上記第1実施形態と同様に、成型の複雑化を抑制等しつつ、耐久性の向上を図る等の作用効果が奏される。
また、側壁部34は断面略クランク状をなし、トレー31の設置部32に設置される物品51に関しては、当該物品51の下突部54が第1当接部35の上面に当接し、当該下突部54の外面が、側壁部34の第1当接部35よりも上側の部位の内面により構成される内面側規制部40と対向する。これに対し、トレー31を支持する物品51に関しては、当該物品51の上突部53が第1当接部35の上面に当接し、当該上突部53の内面が、側壁部34の連結部36の外面により構成される外面側規制部41と対向する。従って、上記第1実施形態と同様に、内面側規制部40、及び、外面側規制部41の耐久性の向上、及び、成型(金型構造)の複雑化の抑制等を図ることができる。
さらに、内面側規制部40の規制面は、外面側規制部41の規制面とは水平方向でずれた位置とされる。従って、上記第1実施形態と同様に、トレー31を介して物品51を積重ねた状態の安定化を図ったり、設置部32、及び、物品51の製造誤差を許容してトレー31を介して物品51を積重ねたりすることができる。
加えて、内面側規制部40に関し、側壁部34のうち第1当接部35よりも上側の内面は、設置部32に設置された物品51の下突部54の外面(のみ)と対向している。このため、物品51の運搬時に物品51の本体部52の外周面に対し、物品51の水平方向への相対変位を防止する構成(内面側規制部40、外面側規制部41)が接触して損傷させてしまうといった事態を回避することができる。尚、第2実施形態においても、第1当接部35は延長当接部42を備えており、物品51を設置部32に対してより安定して設置することができる。
尚、上記実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。勿論、以下において例示しない他の応用例、変更例も当然可能である。
(a)上記実施形態において、トレー1(トレー31)の設置部2の数、配置等は特に限定されるものではなく、トレーに対して物品21を10個以外の複数個設置可能としてもよいし、1つだけ設置可能としてもよい。尚、上記第1実施形態では、上突部26の外径等に応じて設置部2間の距離を適宜変更可能である。また、設置部2間に設けられる凹部8の下面を面一とすることで、該凹部8の下面のほぼ全体を、トレー1を支持する物品21の上突部26に支持される第2当接部9として機能させることもでき、その場合には、設置部2間の距離を極力短くして、設置部2をより効率的に配置することができる。
また、トレー1に設置される物品21についても特に限定されるものではなく、上突部26と、下突部27とを備え、下突部27を下に向けて設置面に設置した場合に下突部27が設置面に接地して垂直に立設可能とされ、上突部26を上に向けて設置面に設置した状態で、平板状部材を物品21に載置した場合に上突部26が平板状部材に当接して水平に支持可能とされる構成であればよい。例えば、上記実施形態では、物品21の本体部22が略円柱状をなし、上突部26や下突部27が円環状をなしているが、本体部22の水平断面が四角等の角部を有する形状(例えば、四角い容器)としてもよいし、上突部26及び下突部27が四角等の角部を有する環状や、部分的に欠けているような環状(複数の突部が環状に配置されたような形状)としてもよいし、上突部26や下突部27が本体部22の上面の外周縁や本体部22の下面の外周縁と一致していなくてもよい。さらに、物品21を上壁部24及び下壁部25の一方又は両方が省略された略樽状、略筒状としてもよい。
尚、第1実施形態のトレー1を上下反転させたような設置部2の形状としても(物品21も上下逆向きで設置する)、上記第1実施形態のトレー1と同様の作用効果が奏され、第2実施形態のトレー31を上下反転させたような設置部32の形状としても(物品51も上下逆向きで設置する)、上記第2実施形態のトレー31と同様の作用効果が奏さる。
(b)トレー1を使用した物品21の運搬等に際しての形態(運搬ユニット)としては特に限定されるものではなく、適宜変更可能である。例えば、トレー1と該トレー1に設置された物品21とを1セットとしてそれを3セット以上積重ねる構成としてもよいし、パレット29を使用しない構成としてもよいし、設置面に物品21を設置し、該物品21の上にトレー1を介して物品21を設置する構成としてもよいし、トレー1に物品21を載置してその上にトレー1を被せるだけの構成としてもよい。
(c)上記実施形態では、内面側規制部11に関し、側壁部4のうち第1当接部5よりも上側の内面(内面側規制部11)は、設置部2に設置された物品21の下突部27の外面(のみ)と対向するように構成されているが、下突部27よりも上側の部位(本体部22)に当接し得るように構成することも可能である。但し、内面側規制部11が設置部2に設置された物品21の下突部27にのみ当接し得るように構成することで、内面側規制部11が物品21の本体部22に接触して損傷させてしまうといった事態を回避することができる。
また、連結部6の下部の径が上部の径よりも小さく構成されていることとしてもよく、その場合には、トレー1を支持する物品21の上突部26の内面に対し、底部3の外縁部は当接することなく、側壁部4の連結部6の外面のみが当接し得る構成となる。
さらに、上記実施形態において、上突部26、下突部27、及び、設置部2が基本形状から変形しなくても、底部3がトレー1を支持する物品21の上面と当接したり、表面側支持部14が設置部2に設置された物品21の下面に当接したりする構成としてもよいし、底部3がトレー1を支持する物品21の上面と当接したり、表面側支持部14が設置部2に設置された物品21の下面に当接したりすることがない構成(例えば、底部3が円環状ではなく平らな円盤状)としてもよい。尚、底部3、及び、表面側支持部14が物品21と当接し得る場合には、物品21の上面や下面の形状等に応じて、底部3、及び、表面側支持部14の形成範囲を適宜変更可能である。
加えて、上記第1実施形態では、トレー1を支持する物品21の上突部26が第2当接部9、及び、第1当接部5の下面に当接するように構成されているが、トレー1を支持する物品21の上突部26が少なくとも第2当接部9の下面に当接するように構成されていればよい。例えば、トレー1を支持する物品21の上突部26が第2当接部9の下面にのみ当接するように構成してもよく、トレー1を支持する物品21の上突部26が第2当接部9、及び、第1当接部5の下面以外の部位にも当接するように構成してもよい。
(d)上記実施形態では、トレー1はポリエチレンにより構成されているが、ポリプロピレン、PET、ポリアミド、ポリオレフィン等その他の樹脂材料により構成されることとしてもよい。また、上記実施形態のトレー1は、真空成形によって構成されているが、圧縮成形や射出成型等、その他の方法で形成することとしてもよい。
1…トレー、2…設置部、3…底部、4…側壁部、5…第1当接部、6…連結部、7…延長当接部、8…凹部、9…第2当接部、10…側部、11…内面側規制部、12…外面側規制部、14…表面側支持部、21…物品、22…本体部、26…上突部、27…下突部、29…パレット、31…トレー、32…設置部、33…底部、34…側壁部、35…第1当接部、36…連結部、37…凹部、38…第2当接部、39…側部、40…内面側規制部、41…外面側規制部、42…延長当接部、51…物品、52…本体部、53…上突部、54…下突部。

Claims (4)

  1. 物品を設置可能な設置部を具備するトレーを介在させつつ前記物品を積重ねることのできる物品の運搬ユニット構造において、
    前記物品は、下面側から下方に突出して環状に設けられる下突部と、上面側から上方に突出して環状に設けられる上突部とを備え、前記物品同士を積重ねた場合に、下方に位置する前記物品の前記上突部に対して、上方に位置する前記物品の前記下突部が水平方向において対向し、上下の前記物品の水平方向における相対変位が規制される構成であり、
    前記設置部は、底部と、前記底部の外縁部から上方に延びる側壁部とを備え、
    前記側壁部は、当該側壁部の上下方向中間位置から前記底部の中央部側に延びる第1当接部と、前記第1当接部と前記底部の外縁部との間を連結する連結部とを備え、
    前記トレーを介在させつつ前記物品を積重ねた場合には、
    前記トレーの上側に位置して当該トレーの前記設置部に設置された前記物品の前記下突部が前記第1当接部の上面に当接し、
    前記トレーの下側に位置して当該トレーを支持する前記物品の前記上突部が前記第1当接部の下面に当接し、
    前記側壁部のうち前記第1当接部よりも上側の内面は、前記設置部に設置された前記物品の外面と対向し、前記設置部に設置された前記物品の水平方向における相対変位を規制する内面側規制部として構成され、
    前記側壁部の前記連結部の外面は、前記トレーを支持する前記物品の前記上突部の内面と対向し、前記トレーを支持する前記物品の水平方向における相対変位を規制する外面側規制部として構成され、
    前記内面側規制部の規制面は、前記外面側規制部の規制面とは水平方向でずれた位置とされることを特徴とする物品の運搬ユニット構造。
  2. 物品を設置可能な設置部を具備するトレーを介在させつつ前記物品を積重ねることのできる物品の運搬ユニット構造において、
    前記物品は、下面側から下方に突出して環状に設けられる下突部と、上面側から上方に突出して環状に設けられる上突部とを備え、前記物品同士を積重ねた場合に、下方に位置する前記物品の前記上突部に対して、上方に位置する前記物品の前記下突部が水平方向において対向し、上下の前記物品の水平方向における相対変位が規制される構成であり、
    前記設置部は、底部と、前記底部の外縁部から上方に延びる側壁部とを備え、
    前記側壁部は、当該側壁部の上下方向中間位置から前記底部の中央部側に延びる第1当接部と、前記第1当接部と前記底部の外縁部との間を連結する連結部とを備え、
    前記トレーは、前記側壁部の平面視で複数個所の上下方向中間位置から前記設置部の外方側に延びる第2当接部と、前記第2当接部から上方に延びる側部とを具備して上方に開口する凹部を備え、
    前記トレーを介在させつつ前記物品を積重ねた場合には、
    前記トレーの上側に位置して当該トレーの前記設置部に設置された前記物品の前記下突部が前記第1当接部の上面に当接し、
    前記トレーの下側に位置して当該トレーを支持する前記物品の前記上突部が少なくとも前記第2当接部の下面に当接し、
    前記側壁部のうち前記第1当接部よりも上側の内面は、前記設置部に設置された前記物品の外面と対向し、前記設置部に設置された前記物品の水平方向における相対変位を規制する内面側規制部として構成され、
    前記側壁部の前記連結部の外面は、前記トレーを支持する前記物品の前記上突部の内面と対向し、前記トレーを支持する前記物品の水平方向における相対変位を規制する外面側規制部として構成され、
    前記内面側規制部の規制面は、前記外面側規制部の規制面とは水平方向でずれた位置とされることを特徴とする物品の運搬ユニット構造。
  3. 前記トレーは、前記設置部を複数備え、
    前記凹部は、隣り合う前記設置部の間を連通させるようにして設けられていることを特徴とする請求項2に記載の物品の運搬ユニット構造。
  4. 前記第1当接部は、内縁部の複数個所から前記底部の中央部側に延出する延長当接部を備えていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の物品の運搬ユニット構造。
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