JP2006159394A - フィルムの切断装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 フィルムの隅角に角加工を施すフィルムの切断装置において、切断工具間での調整を不要とし、装置全体を単純な構造としてしかも小型にでき、フィルムの材料歩留を向上できる、フィルムの切断装置を得る。
【解決手段】 切断工具として、(a)工具面がフィルムの送り方向一縁端の切断部と角加工部の形状を有する第1刃と、(b)フィルムの厚さ以上で待機していて、切断時には第1刃の工具面と噛み合い可能な第2刃と、(c)工具面がフィルムの送り方向他縁端の切断部と角加工部の形状を有し、その側面を第1刃の側面とクリアランスをもって対向すると共に、第2刃の動作により自らの工具面が押されて浮沈可能な可動第3刃と、(d)工具面が第1刃および第3刃での各角加工部と噛み合い可能な形状を有し、第2刃に固定された自らの工具面を第2刃の工具面からフィルムの厚さ以上に突出する第4刃とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、フィルムの切断装置に関し、詳しくは、収納ケースやパッケージ袋として用いられるプラスチックフィルムなどでのフィルムの切断装置に関する。
書類、日用雑貨、洗面用具、化粧品などの収納ケースや、食品、飲料、洗剤などのパッケージ袋(充填物を含む)として、平板で方形の2枚の薄いプラスチックフィルム(以下、略して単に「フィルム」という)を積層して三辺を溶着し、または1枚の薄いフィルムを2つ折りに積層して両側を溶着し、残る一辺に収納ケースの開口部とするためのスライドファスナを溶着したものが多用されている。従来、このようなフィルムは、連続したシート状フィルムをその長さ方向に間欠的に送り、その間欠送り毎に、トムソン刃やギロチン刃によって切断加工している。
ところで、四角形状のフィルムの隅角部は、鋭利であるので、他のフィルムを突き刺して孔を開けたり、極端なときは、人体に傷を負わせたりすることがある。これらの事故を防止するため、またPL法(製造物責任法)の関係もあり、最近では、収納ケースやパッケージ袋などの殆どは、四角形状の隅角を丸く切り落とす、いわゆる、ラウンド(角丸)にする角加工が施されている。
例えば、特許文献1(特開2103−340777号公報)には、このような角加工を行う装置が提案されている。図4は、特許文献1に提案されるフィルムの切断装置40を示し、(A)はその斜視図、(B)は角加工の手順を示す図である。なお、特許文献1での「シート」は「フィルム」、「ラウンド」または「面取り」は「角加工部」、また「コーナーカット装置」は「切断装置」として、語句を統一して説明する。図4(A)で、フィルムの切断装置40は、第1カッタ41と第2カッタ42とを備え、シート状フィルム51からウエブ51aの先端を送り量(F)(点線矢印で示す)として引き出し、予め決められたサイズのフィルム52に切断すると共に、図4(B)の手順で各隅角に角加工を施している。さらに、図4(A)を参照しつつ図4(B)をもとに詳しく説明すると、先ず、(a)に示すように、第1カッタ41の下刃41Dと上刃41Uとで、送り量(F)として引き出されたシート状フィルム51を切断すると共に、シート状フィルム51の後縁端52uの隅角に角加工を施し、角加工部(太線で示す)52c、52dとしている。また、(b)に示すように、第2カッタ42の下刃42Dと上刃42Uとで、切断したフィルム52の前縁端52mの隅角に角加工(太線で示す)を施し、角加工部52a、52bとしている。これにより、(c)に示すように、隅角に角加工52a、52b、52c、52dが施された四角形状のフィルム52と、切屑53にしている。この角加工が終了すると、フィルム52をサクションテーブル43で吸い付け、第2カッタ42を跨ぐようにして下流側に搬送している。また、特許文献2に提案されるフィルムの切断装置40は、第2カッタ42の角加工部の刃先42a、42bをV字形状にすることで、切断した切屑53の飛散方向を安定させ、この切屑53を吸収装置44で回収している。
特開2103−340777号公報
しかしながら、特許文献1に提案される、図4(A)(B)に示すようなフィルムの切断装置40は、以下の(1)〜(4)に示すような問題が発生しやすい。
(1)切断工具間で極めて正確な調整が必要で、品質上も問題発生のおそれ
特許文献1に提案されるフィルムの切断装置40における角加工の不具合を、図4(C)の(a)(b)を用いて説明する。図4(C)での、(a)は、フィルムの送り量(F)に対して第1カッタ41と第2カッタ42間のピッチ(P)が短く調整された場合の角加工後のフィルム52の模式平面図、(b)は、フィルムの送り量(F)に対して第1カッタ41と第2カッタ4間のピッチ(P)が長く調整された場合の角加工後のフィルム52の模式平面図である。図4(C)での(a)に示すように、フィルムの送り量(F)に対して第1カッタ41と第2カッタ42間のピッチ(P)が短く調整された場合には、フィルム52の隅角部52a、52bに余分な耳52eが発生してしまう。−方、図4(C)での(b)に示すように、フィルムの送り量(F)に対して第1カッタ41と第2カッタ42間のピッチ(P)が長く調整された場合には、フィルム52の隅角部52a、52bにエッジ52fが発生してしまう。したがって、特許文献1に提案されるフィルムの切断装置40においては、角加工においてこのような不具合を発生させないため、フィルムの送り量(F)に加え、フィルムの送り量(F)と、切断工具(第1カッタ41と第2カッタ42)間のピッチ(P)との関係を極めて正確に調整する必要があり、これがされない場合は品質上、問題が発生するおそれがある。
(2)装置全体が複雑な構造でしかも大型
特許文献1に提案されるフィルムの切断装置40は、第1カッタ41と第2カッタ42が、2つ離れて配置してあるので、フィルム52の長さを変更する段取替えのような場合、フィルム52の送り量(F)の変更に加え、第1カッタ41と第2カッタ42のピッチ(P)も変更しなければならず、その調整に多くの時間と労力を必要する。また、角加工の後、フィルム52をサクションテーブル43で吸い付けて払い出す機構も必要となる。このようなことから、装置全体が複雑な構造でしかも大型のものとなって、製作コストが高くなると共に設置面積を広くとる必要があり、結果的にはフィルム52の製造原価も高くなる。
(3)シート状フィルムの送り機構にトラブルが生じ易い
また、第1カッタ41から第2カッタ42までシート状フィルム51が送られる際、シート状フィルム51の送り方向前縁端の隅角の突片部51eが、第2カッタ42ほかに引っ掛かり、シート状フィルム51の送り機構にトラブルが生じ易くなる。
(4)フィルムの材料歩留が低く、また切屑処理手段の追加が必要
角加工での不具合を防止するため、フィルム間に切断代を設けることも一般に行われている。図4(C)での(c)は、切断代S(例えば、パッケージ袋においては2〜5mm)を設けて角加工を行ったフィルム52の模式平面図である。図4(C)での(c)に示すように、1つのフィルム52を得るのに切断代53sも加わるため、シート状フィルム51から角加工されたフィルム52にする迄の材料歩留が悪く、また、切屑53と共に切断代53sも切屑となるので、切屑処理手段などの追加が必要となってくる。
したがって、本発明の課題は、フィルム(シートを含む)の隅角に角加工を施すフィルムの切断装置において、(1)切断工具間での極めて正確な調整を不要とし、(2)装置全体を単純な構造としてしかも小型にでき、(3)シート状フィルムの送り機構にトラブルを生じ難くし、しかも、(4)フィルムの材料歩留を向上し、また切屑処理手段などの追加が不要な、フィルムの切断装置を得ることにある。
本発明者らは、切断工具として、1箇所でフィルムが切断されると共に送り方向の前縁端と後縁端の全隅角に角加工が施されるよう、多数の刃を噛み合わる構造とすることで、上記課題が解決できるとの知見を得、本発明に想到した。
すなわち、本発明は、1つのフィルムの隅角に角加工が施されるフィルムの切断装置であって、切断工具として、(a)工具面が前記フィルムの送り方向一縁端の切断部と角加工部の形状を有する第1刃と、(b)前記フィルムの厚さ以上で待機していて、切断時には前記第1刃の工具面と噛み合い可能な第2刃と、(c)工具面が前記フィルムの送り方向他縁端の切断部と角加工部の形状を有し、その側面を前記第1刃の側面とクリアランスをもって対向すると共に、前記第2刃の動作により自らの工具面が押されて浮沈可能な可動第3刃と、(d)工具面が前記第1刃および第3刃での前記一縁端の角加工部および前記他縁端の角加工部と各々噛み合い可能な形状を有し、前記第2刃に固定された自らの工具面を前記第2刃の工具面からフィルムの厚さ以上に突出する第4刃とを備え、前記第1刃と第2刃とが噛み合うことで、送り込まれたシート状フィルムが、1つのフィルムに切断されると共に該フィルムの前記一縁端と他縁端の隅角に角加工が施されることを特徴とする。
上記構成のうち、フィルムの送り方向一縁端とは、文字どおり、フィルムの送り方向の一方の縁端を言い、フィルムの送り方向他縁端とは、一縁端とは反対側のフィルムの縁端を言う。また、工具面とは、角加工または切断を行う切断工具の外郭とこの外郭に繋がる平面部を言う。
上記構成とすることで、(1)2つのカッタ間での極めて正確な調整を不要となり、(2)装置全体を単純な構造としてしかも小型にでき、(3)シート状フィルムの送り機構にトラブルが生じ難くし、しかも、(4)フィルムの歩留を向上し、また切屑処理手段などの追加が不要な、フィルムの切断装置となる。
本発明においては、前記第4刃により角加工が施された後、前記第2刃により切断されることが好ましい。この構成とすることで、第4刃により、加工と共にフィルムの位置決めが行われ、第2刃でフィルムを切断する際に切断中心がずれることがない。
本発明においては、前記可動第3刃は、角加工時の加工抵抗より大で前記第2刃の動作力より小の特性を有する弾機を備えていることが好ましい。この構成とすることで、可動第3刃が、第4刃による角加工時にはその加工抵抗を受けとめ、また第2刃による切断の際には沈み、角加工および切断を補助することができる。
本発明においては、前記第2刃での切断時にフィルムを押さえていることが好ましい。この構成とすることで、切断時のフィルムの変形やバリの発生を防止することができる。
本発明においては、前記第1刃、第2刃、可動第3刃、および第4刃の少なくとも1つは、前記工具面が平面状に形成されていることが好ましい。この構成とすることで、各刃が摩耗した際の再研削が容易となり、また、再研削後、前と殆ど同じ状態で各刃を噛み合わせることができる。
本発明においては、前記第4刃は、前記一縁端と他縁端の隅角部の少なくとも1つの角加工の形状を同一または異ならせていることが好ましい。この構成とすることで、フィルムの角加工の形状を、収納ケースやパッケージ袋などに応じて多様にすることができる。
本発明のフィルムの切断装置によれば、フィルム(シートを含む)の隅角に角加工を施すフィルムの切断装置において、(1)2つのカッタ間での極めて正確な調整を不要とし、(2)装置全体を単純な構造としてしかも小型にでき、(3)シート状フィルムの送り機構にトラブルが生じ難くし、しかも、(4)フィルムの歩留を向上し、また切屑処理手段などの追加が不要となる。
以下、発明の実施の形態の一例を図面に基づき詳細に説明する。
図1は、実施の形態に係るフィルムの切断装置10を示し、(A)はその正面図、(B)は切断工具の斜視図である。また、図2(a)〜(c)は、実施の形態に係るフィルムの切断装置10の動作を示す図である。さらに、図3(a)〜(c)は、図1の切断装置10で切断後の各フィルム22の一例の平面図である。
図1(A)で、フィルムの切断装置10は、ベースプレート17aと、このベースプレート17aに立設されたガイドポスト17bで案内されて、シリンダ17cにより継手17dを介して上下に滑動する可動プレート17eと、ベースプレート17aと可動プレート17e間に、ストリッパプレート17fと、切断工具として、(a)第1刃(固定下刃)11、(b)第2刃(上下動上刃)12、(c)可動第3刃(浮沈下刃)13、および(d)第4刃(上下動角刃)14(14R、14L)を備えている。ストリッパプレート17fは、シート状フィルムを切断装置10内にガイドすると共に、切断する際に切断工具に先立ってフィルムを押さえるようにしている。
先ず、切断工具について、図1(B)の斜視図をもとに説明する。
(a)第1刃(固定下刃)11は、工具面11tを、フィルム22の送り方向(F)後縁端22uの切断部22xと隅角の角加工部(22c、22d)の形状としている。(b)第2刃(上下動上刃)12は、フィルム22の厚さ以上で待機していて、切断時には第1刃(固定下刃)11の工具面11tと噛み合い可能としている。(c)可動第3刃(浮沈下刃)13は、工具面13tを、フィルム22の前縁端22mの切断部22xと隅角の角加工部22a、22bの形状とし、その側面を第1刃(固定下刃)11の側面とクリアランスをもって対向させると共に、第2刃(上丁動上刃)12の動作により自らの工具面13tが押されて浮沈可能としている。(d)第4刃(上下動角刃)14R、14Lは、工具面14Rt、14Ltを、上述した第1刃(固定下刃)および可動第3刃(浮沈下刃)での前縁端22mの角加工部22a、22bと後縁端22uの角加工部22c、22dと噛み合い可能な形状とし、第2刃(上下動上刃)12に固定した自らの工具面14tを第2刃(上下動上刃)12の工具面12tからフィルム22の厚さ以上に突出(G)させている。また、可動第3刃(浮沈下刃)は、角加工時にかかる加工抵抗より大きく、第2刃(上下動上刃)12の動作力より小さい特性を有するコイルスプリング15により、上方に制限されつつ押されている。
そして、第2刃(上下動上刃)12が第1刃(固定下刃)11に向かって動作することで、送り込まれたシート状フィルム21が、四角形状のフィルム22に切断されると共にフィルム22の前縁端22mと後縁端22uの隅角に角加工部22a、22b、22c、22dを施すようにしている。
次に、図2を用いて、実施の形態のフィルムの切断装置10の動作について説明する。
図2で、(a)はシート状フィルム21が工具面に載置された状態、(b)は角加工された状態、(c)は切断された状態を示し、下段は各々の状態の縦断面図、上段は各々の状態での角加工または切断に機能している部位(点線斜線で示す)の平断面図である。なお、図2(b)(c)上段での太い実線は角加工または切断箇所を示している。先ず、図2(a)で、送り量(F)だけ送り込まれたシート状フィルム21が、第1刃(固定下刃)11と可動第3刃(浮沈下刃)13の工具面上に載置される。続いて、図2(b)で、第2刃(上下動上刃)12が点線矢印のように下降すると、この第2刃(上下動上刃)12と一体でフィルム22の厚さ以上に突出(G)した第4刃(上下動角刃)14も下降し、前縁端22mの隅角と後縁端22uの隅角に同時に角加工を施し、太実線で示す角加工部22a、22b、22c、22dが形成される。続いて、図2(c)で、第2刃(上下動上刃)がさらに点線矢印のように下降すると、コイルスプリング15で上方に浮いている可動第3刃(可動下刃)13を押し込むと共に、切断部22x(太実線で示す)で切断されて、図3(a)に示すような1つのフィルム22となる。角加工と切断がされたフィルム22は、直ちに次の工程に送られる。なお、図2(b)の角加工において小さい切屑23が発生するが、この切屑23は、第4刃(上下動角刃)14R、14L内に導入した圧縮空気で、下方の第1刃(固定下刃)11と第3刃(可動下刃)13の両側面に形成した空所に吹き飛ばし、またこの空所からも切屑23を吸引している。このため、切屑23が切断工具内に残らず、切屑処理が容易になっている。
図1(B)および図2では、シート状フィルム21を、可動第3刃(浮沈下刃)13側から送るようにしているが、可動第3刃(浮沈下刃)の上下動に影響されずスムーズに送るために、第1刃(固定下刃)側から送ることが好ましい場合もある。
実施の形態のフィルムの切断装置10によれば、以下(1)〜(4)のことが達成できる。
(1)切断工具間の調整が不要で、高品質
切断工具として、第1刃(固定下刃)11、第2刃(上下動上刃)12、可動第3刃(浮沈下刃)13、および第4刃(上下動上刃)14を1箇所に集め、これにより、角加工と切断を共に行うので、切断工具間の調整が不要となる。そして、切断工具間の調整が不要となるので、角加工部と切断部の形状・寸法が均一で高品質なフィルム22にすることができる。
(2)装置全体が単純な構造でしかも小型
切断工具は、図1(A)に示すようなダイセットなどに設けることが可能となっている。また、フィルム22の長さを変更する段取替えのような場合、フィルム22の送り量(F)を変更するのみで良いので、調整は少ない時間で足りる。また、角加工と切断がされたフィルム22は、直ちに次の工程に送られるので、複雑な払い出す機構が不要となる。このようなことから、装置全体が単純な構造でしかも小型のものとなって、製作コストが低くなると共に設置面積が広くならず、結果的にはフィルム22の製造原価を低くすることができる。
(3)シート状フィルムの送り機構にトラブルが少ない
フィルム22の角加工部22a、22bを、例えばラウンド(角丸)にすれば、シート状フィルム21が切断工具に送られる際に引っ掛かることがない。このため、シート状フィルム21の送り機構のトラブル発生を少なくすることができる。
(4)フィルムの材料歩留が高く、また切屑処理手段が容易
角加工および切断後に除去されるのは小片の切屑23のみであるのでフィルム22の材料歩留を高くすることができる。また、切断工具内に、小片の切屑23も吹き飛ばしと吸引を組み合わせ形成することで、切屑処理手段を容易に作製することができる。
なお、実施の形態のフィルムの切断装置10は、図3(a)に示すような、隅角の角加工部22a〜22dがラウンド(角丸)の形状だけでなく、図3(b)のように、角加工部22a〜22dを前端縁22m(または後端縁22u)が角面取りの形状で、後端縁22u(または前端縁22m)がラウンド(角丸)の形状にしたり、また、図3(c)のように、前端縁22mと後端縁22uを直線ではなく曲線の形状で切断し、後端縁22u(または前端縁22m)の近くに孔22hなどの加工を付加するなど、種々の形状の角加工と切断ほかを行うことができる。これにより、収納ケースやパッケージ袋などに応じて多様なフィルム22にすることができる。
また、実施の形態のフィルムの切断装置10は、シート状フィルム21を水平にして送っているが、傾斜させて送ることも可能であり、また、切断工具を上下逆にして角加工および切断することも可能である。また、シート状フィルム21の送り装置の駆動源から、例えばリンク機構により切断工具を動作させることも可能である。また、角加工は全隅角でなく、一部の隅角でも適用可能である。
実施の形態に係るフィルムの切断装置10を示し、(A)はその正面図、(B)は切断工具の斜視図である。また、図2(a)〜(c)は、実施の形態に係るフィルムの切断装置10の動作を示す図である。 (a)はシート状フィルム21が工具面に載置された状態、(b)は角加工された状態、(c)は切断された状態を示し、下段は各々の状態の縦断面図、上段は各々の状態での角加工または切断に機能している部位(点線斜線で示す)の平断面図である。 (a)〜(c)は、図1の切断装置10で切断後の各フィルム22の一例の平面図である。 特許文献1に提案されるフィルムの切断装置40を示し、(A)はその斜視図、(B)は角加工の手順を示す図である。
符号の説明
10:フィルムの切断装置
11:第1刃(固定下刃)
11t:工具面
12:第2刃(上下動上刃)
12t:工具面
13:可動第3刃(浮沈下刃)
13t:工具面
14(14R、14L):第4刃(上下動角上刃)
14t(14Rt、14Lt):工具面
15:コイルスプリング
17a:ベースプレート
17b:ガイドポスト
17c:シリンダ
17d:継手
17e:可動プレート
17f:ストリッパプレート
21:シート状フィルム
22:フィルム
22a、22b、22c、22d:角加工部
22x:切断部
22m:前端側
22u:後端側
40:フィルムの切断装置
41:第1カッタ
41D:下刃
41U:上刃
42:第2カッタ
42a、42b:刃先
42D:下刃
42U:上刃
43:サクションテーブル
44:吸引装置
51:シート状フィルム
51a:ウエブ
51e:突片部
52:フィルム
52a、52b、52c、52d:角加工部
52e:耳
52f:エッジ
52m:前縁端
52u:後縁端
53:切屑
53s:切断代
F:送り量
G:突出

Claims (6)

  1. 1つのフィルムの隅角に角加工が施されるフィルムの切断装置であって、切断工具として、(a)工具面が前記フィルムの送り方向一縁端の切断部と角加工部の形状を有する第1刃と、(b)前記フィルムの厚さ以上で待機していて、切断時には前記第1刃の工具面と噛み合い可能な第2刃と、(c)工具面が前記フィルムの送り方向他縁端の切断部と角加工部の形状を有し、その側面を前記第1刃の側面とクリアランスをもって対向すると共に、前記第2刃の動作により自らの工具面が押されて浮沈可能な可動第3刃と、(d)工具面が前記第1刃および第3刃での前記一縁端の角加工部および前記他縁端の角加工部と各々噛み合い可能な形状を有し、前記第2刃に固定された自らの工具面を前記第2刃の工具面からフィルムの厚さ以上に突出する第4刃とを備え、前記第1刃と第2刃とが噛み合うことで、送り込まれたシート状フィルムが、1つのフィルムに切断されると共に該フィルムの前記一縁端と他縁端の隅角に角加工が施されることを特徴とするフィルムの切断装置。
  2. 前記第4刃により角加工が施された後、前記第2刃により切断されることを特徴とする請求項1に記載のフィルムの切断装置。
  3. 前記可動第3刃は、角加工時の加工抵抗より大で前記第2刃の動作力より小の特性を有する弾機を備えていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のフィルムの切断装置。
  4. 前記第2刃での切断時にフィルムを押さえていることを特徴とする請求項1乃至請求項3何れかに記載のフィルムの切断装置。
  5. 前記第1刃、第2刃、可動第3刃、および第4刃の少なくとも1つは、前記工具面が平面状に形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4何れかに記載のフィルムの切断装置。
  6. 前記第4刃は、前記一縁端と他縁端の隅角部の少なくとも1つの角加工部の形状を同一または異ならせていることを特徴とする請求項1乃至請求項5何れかに記載のフィルムの切断装置。
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