以下、本発明の実施形態を図1−図17に基づき説明する。
図1は洗濯機の外観斜視図、図2はその垂直断面図である。洗濯機1は乾燥機能付きのものであり、箱形の本体10を有する。本体10の内部には、水槽20と、洗濯対象であり乾燥対象でもある洗濯物を収容する洗濯兼脱水槽30とが配置されている。水槽20も洗濯兼脱水槽30も円筒形で、それぞれ一方の端面に洗濯物投入口21、31を有する。
洗濯兼脱水槽30の底部中心からは外向きに軸32が突出する。この軸32が水槽20の底部中心に設けられた軸受22に支えられることにより、洗濯兼脱水槽30と水槽20とは洗濯兼脱水槽30を内、水槽20を外とする同心配置となる。
水槽20及び洗濯兼脱水槽30は、図示しないサスペンション機構により軸線が略水平になるように本体10内で支持される。この実施形態では水槽20と洗濯兼脱水槽30の軸線は水平面に対し角度θ(例えば15゜)の傾斜をなし、洗濯物投入口21、31の方がやや持ち上がった形になっている。これは洗濯兼脱水槽30の内部を見やすくするのと、洗濯物の出し入れを容易にするためである。
上記のように水槽20及び洗濯兼脱水槽30は回転軸が水平線と交差するものであり、その交差角θは0゜〜30゜の範囲が想定されているが、角度範囲に特に限定はない。
本体10の正面側外壁には、洗濯物投入口21、31と向かい合うように開口11が設けられている。開口11の前面には横開きのドア12が設けられる。本体10に設けた図示しないロック機構により、ドア12を閉じた状態でロックすることができる。
軟質合成樹脂又はゴムよりなるドアパッキン13が開口11と洗濯物投入口21とを連結する。ドアパッキン13は洗濯兼脱水槽30の中で生じる水の飛沫や濡れた洗濯物を出し入れする際の水のしたたり、あるいは洗濯物投入口21からの溢水などが本体10の内部を濡らすのを防ぐ。
ドアパッキン13の内周面には環状のリップ14が一体形設されていて、これがドア12の内面に設けられた突部15の外周に密着し、ドアパッキン13とドア12の隙間から水が漏れるのを防ぐ。突部15は洗濯兼脱水槽30の中の洗濯物が洗濯物投入口21からはみ出さないようにする役割を担う。突部15を透明材料で形成し、洗濯兼脱水槽30の内部を見通せるようにしておいてもよい。
洗濯兼脱水槽30の周壁には多数の脱水孔33が形設されている。この脱水孔33を通じ洗濯兼脱水槽30と水槽20との間を水が行き来する。洗濯兼脱水槽30の内周面には複数のバッフル34が所定間隔で設けられている。バッフル34は洗濯兼脱水槽30の回転に伴い洗濯物を引っかけては持ち上げ、上の方から落下させる。
洗濯兼脱水槽30の外面及び洗濯物投入口31にはバランスウェイト(バランサ)35が取り付けられる。図2には洗濯物投入口31に取り付けられた環状のバランスウェイト35のみ示し、洗濯兼脱水槽30の外面に取り付けられたバランスウェイトは図示していない。バランスウェイト35は洗濯兼脱水槽30が高速回転したときに発生する振動を抑制するものである。
バランスウェイト35を設けたとは言え、洗濯兼脱水槽30内の洗濯物分布にアンバランスがあると、洗濯兼脱水槽30が回転したときに振動が生じるのは避け難い。回転アンバランスによる振動が大きくなると騒音が発生するうえ、構成部材同士が衝突して破損する危険も出てくる。そこで、回転アンバランスを検知する検知手段を設け、許容値を超える回転アンバランスが発生したときには洗濯機1のダメージを回避する適切な処置をとるものとする。実施形態では、水槽20の振動を通じて洗濯兼脱水槽30の回転アンバランスを検知するものとし、水槽20の外面に検知手段36を取り付ける。検知手段36は、例えば加速度センサにより構成することができる。
水槽20の底部外面にはモータ40が取り付けられている。モータ40はダイレクトドライブ形式のものであり、そのロータに洗濯兼脱水槽30の軸32が連結固定される。なお前記軸受22はモータ40のハウジングに取り付けられ、モータ40の構成要素の一部となっている。
水槽20の上方の空間には電磁的に開閉する給水弁50が配置されている。給水弁50には水道水などの上水を供給する給水ホース51が接続されている。給水弁50は3連式のものであり、1個の入力ポートと3個の出力ポートを備え、出力ポート毎に独立して給水と止水が可能である。
給水弁50の3個の出力ポートのうち、第1のものと第2のものは、洗濯物投入口31に面する箇所に設けられた給水ノズル52を通じて洗濯兼脱水槽30に給水するのに用いられる。第1の出力ポートは図示しない洗剤投入ボックスを経由して給水ノズル52に接続されている。第2の出力ポートは図示しない仕上剤投入ボックスを経由して給水ノズル52に接続されている。第3の出力ポートは乾燥運転の際に除湿用の水を供給するのに用いられるものであり、除湿用噴霧ノズル53に接続されている。除湿用噴霧ノズル53については後で説明する。
水槽20の最も低くなった箇所には排水口23が設けられ、ここに排水管60の一端が接続される。排水管60の他端はフィルタケーシング61に接続される。フィルタケーシング61の中には糸屑フィルタ62が挿入されている。糸屑フィルタ62は合成樹脂の網や布により形成され、水中の糸屑を捕集する。フィルタケーシング61の一端は着脱自在なキャップ63で閉ざされており、キャップ63を取り外して糸屑フィルタ62を掃除したり、交換したりすることができる。
フィルタケーシング61には排水管64を接続し、糸屑フィルタ62を通過した排水を本体10の外に排出する。排水管64には排水ポンプ65が設けられている。
排水管64には、糸屑フィルタ62と排水ポンプ65の間の箇所に循環ポンプ66が設けられている。循環ポンプ66は糸屑フィルタ62を通過した水を戻り管67を通じて給水ノズル53に戻す働きをする。
排水ポンプ65は弁兼用であって、運転停止時には水を通さない。これに対し循環ポンプ66には弁の機能はなく、運転していないかぎり水は自由に下流側へ流れる。
フィルタケーシング61にはエアトラップ61aが設けられる。エアトラップ61aから導出された導圧パイプ68の上端には水位センサ69が設けられている。水位センサ69はエアトラップ61a内の圧力変化に応じて磁性体をコイル内で移動させ、その結果生じるコイルのインダクタンス変化を発振周波数の変化として検出し、この発振周波数の変化から水位を読みとるものである。ここで読みとるのは水槽20の中の水位である。
洗濯・すすぎ・脱水を経た洗濯物は洗濯兼脱水槽30の中で乾燥される。洗濯兼脱水槽30及びこれを囲む水槽20の内部は密閉乾燥室70となる。すなわち洗濯物は、洗濯機1の外から取り入れた空気によってではなく、洗濯機1の内部を循環する空気によって乾燥される。
上記のような循環乾燥を可能にするため、水槽20の外側に循環ダクト71が形成されている。循環ダクト71の一端は水槽20の排水口23の近傍に接続され、他端はドアパッキン13の上部に接続される。循環ダクト71の途中には送風機72と、乾燥用空気の加熱手段であるヒータ73が設けられる。送風機72は密閉乾燥室70の空気を水槽20の底部から吸い込み、吸い込んだ空気をドアパッキン13の上部から密閉乾燥室70に戻す働きをする。ヒータ73は送風機72の下流にあって、密閉乾燥室70に吹き込む空気を加熱する働きをする。
循環ダクト71を流れる空気は除湿手段によって除湿される。本実施形態では除湿用噴霧ノズル53が除湿手段を構成する。循環ダクト71は、水槽20の底部から立ち上がってドアパッキン13の方へと向きを変える屈曲点のあたりで流路断面積が広がっており、この箇所が冷却室74となっている。この冷却室74に除湿用噴霧ノズル53が設置される。
除湿用噴霧ノズル53は水を細かい水滴にして冷却室74に噴霧する。水滴の大きさは、送風機72に吸い込まれることなく重力で落下して水槽20に流入する程度に設定される。
本体10の前部上面には操作パネル100が設けられる。操作パネル100には表示装置や各種操作キーが配置されるが、その詳細は後で説明する。
操作パネル100に近接して、本体10の内部には制御装置80が配置される。図3に制御装置80の構成を示す。制御装置80の主たる構成要素はマイクロコンピュータ81である。マイクロコンピュータ81は制御部と演算部を有する中央演算ユニット82の他、RAM83、ROM84、及び入出力部85を備えている。中央演算ユニット82にはカウント部86及びタイマー87が付属する。また、電源回路88とリセット回路89がマイクロコンピュータ81に接続されている。
マイクロコンピュータ81はROM84に記憶されているプログラムに従って各種の制御を行う。カウント部86は運転時間等をカウントし、カウントした時間等はRAM83に一時的に保持される。リセット回路89はマイクロコンピュータ101の初期化を行う。
入出力部85には次の要素が接続される。すなわち時刻計時回路90、記憶手段を構成する不揮発性メモリ91、入力キー回路92、状態検知回路93、負荷駆動回路94、表示装置101、及びブザー103である。
時刻計時回路90は時計として時刻を計時する。時刻計時回路90には電池が搭載されており、電灯回線より電力供給が行われない場合でも計時を行うことができる。不揮発性メモリ91は運転条件、時刻、電力料金割引時間帯等のデータを記憶する。状態検知回路93は検知手段36や水位センサ69等のセンサ類及び、これらのセンサからの信号をデジタル信号に変換する回路を含んでいる。
負荷駆動回路94には次の負荷が接続される。すなわちモータ40、給水弁50、排水ポンプ65、循環ポンプ66、送風機72、及びヒータ73である。
制御装置80は、異常(詳細は後で説明する)が生じたことを、報知手段により使用者に報知する。報知手段を構成するのは制御装置80の中に配置されたブザー103である。
図4に操作パネル100のレイアウトを示す。操作パネル100の上部には液晶パネル等からなる表示装置101が配置される。表示装置101の左端には時刻表示部102があり、その右のスペースに必要に応じ各種表示が現れるようになっている。
表示装置101の外側にはメンブレンスイッチタイプの操作キーが次のように配置されている。まず操作パネル100の右端に、電源キー110とスタートキー111が上下に並ぶ形で配置されている。電源キー110の左側には各種設定キー、すなわち予約キー112、洗いマニュアルキー113、すすぎマニュアルキー114、脱水マニュアルキー115、乾燥マニュアルキー116、及びコースキー117が横一列に配置されている。予約キー112の左側には時刻設定キー118が配置される。時刻設定キー118は「すすむ」キー119aと「もどる」キー119bを備える。
電源キー110は電源を入れたり切ったりするのに用いる。スタートキー111は洗濯機1の動作をスタートさせたり一時停止させたりするのに用いる。予約キー112は洗濯時間を予約設定するのに用いる。洗いマニュアルキー113は洗濯工程の運転内容を設定するのに用いる。すすぎマニュアルキー114はすすぎ工程の運転内容を設定するのに用いる。脱水マニュアルキー115は脱水工程の運転内容を選択するのに用いる。乾燥マニュアルキー116は乾燥行程の運転内容を選択するのに用いる。コースキー117はコースを選択するのに用いる。時刻設定キー118は設定時刻を進めたり遅らせたりするのに用いる。
続いて、図5の工程図を参照しつつ、洗濯機1の動作を説明する。「洗い工程」の前にまずドア12を開け、洗濯兼脱水槽30の中に洗濯物を入れる。洗剤投入ボックス(図示せず)の中には洗剤を入れる。必要なら仕上剤投入ボックス(図示せず)の中に仕上剤を入れる。
洗剤の投入準備を整えた後、ドア12を閉じ、操作パネル100の操作に移る。電源キー110を「入」にし、スタートキー111を押せば、図5に示す一連の工程がスタートする。洗濯作業は前もって設定されていた運転モードに従って進行するが、スタートキー111を押す前に各種操作キーを操作して、運転モードの設定を修正することも可能である。設定の仕方については後で説明する。
「洗い工程」では、最初に「給水」の段階がある。「給水」では水槽20の中の水が所定水位に達したことを水位センサ69が検知するまで給水が行われる。この時は給水弁50の第1の出力ポートを使って給水され、水は洗剤投入ボックスの中の洗剤を溶かし込みつつ給水ノズル52より洗濯兼脱水槽30に注がれる。この時排水ポンプ65は運転停止状態にあり、排水管64を閉ざしている。水位センサ69が設定水位を検知したら給水弁50は閉じる。続いて洗濯物の「タンブリング」の段階に移る。
「タンブリング」では、最初に「なじませタンブリング」の段階がある。「なじませタンブリング」では洗濯兼脱水槽30が低速で回転する。洗濯物はゆっくりしたペースで水から持ち上げられては再び水の中に落下する。「なじませタンブリング」の目的は、洗濯物に水を十分に吸収させることと、洗濯物の各所にとらわれていた空気を逃がすことである。
「なじませタンブリング」の段階が終了したら、洗濯兼脱水槽30は「洗いタンブリング」の段階に移る。洗濯兼脱水槽30は「なじませタンブリング」の時よりも速い速度で回転し、洗濯物を高く持ち上げては落下させる。この落下時の衝撃により洗濯物の繊維の間に洗剤を溶かした水の噴流が発生し、洗濯物が洗われる。
「洗いタンブリング」の間中、循環ポンプ66を運転する。これにより水槽20の中の水は、排水管60→糸屑フィルタ62→循環ポンプ66→戻り管67→給水ノズル52という経路で循環し、水中の糸屑は糸屑フィルタ62により捕捉される。「すすぎ工程」でも同様に循環ポンプ66の運転を行う。
「洗いタンブリング」の段階が終了した後、「バランスタンブリング」の段階に移る。「バランスタンブリング」では洗濯兼脱水槽30がゆるやかに回転する。洗濯兼脱水槽30がゆるやかに回転した場合、洗濯物は高い位置に持ち上げられる前に、低い位置で洗濯兼脱水槽30から離れて落下する。このため洗濯物は、高い位置から落下したときのように洗濯兼脱水槽30の内壁にたたきつけられてぺたりとへばりつくようなことがなく、むしろ洗濯兼脱水槽30の内壁を転がるような感じになり、洗濯物同士比較的ふんわりと重なる。この状態だと洗濯兼脱水槽30が高速の脱水回転を始めたときに洗濯物が四方に分散しやすい。すなわちバランスをとりやすい。このような理由で、洗濯兼脱水槽30をゆるやかに回転させて洗濯物をほぐし、脱水回転に備えるのである。
「洗い工程」終了後、「すすぎ工程」に移る。「すすぎ工程」は「排水」から始まる。「排水」では循環ポンプ66が運転を停止し、排水ポンプ65が運転を開始する。排水ポンプ65が運転を開始すると水槽20の中の水は排水管64を通じて機外に排水される。
所定時間が経過し、洗濯物から大部分の水が抜けたところで「中間脱水」の段階に入る。「中間脱水」では、最初、洗濯兼脱水槽30が比較的低速で回転する。洗濯物に含まれる水は遠心力で振り切られ、排水口23を通じて水槽20の外へ排水される。低速脱水の後、高速脱水に移り、水を十分に振り切る。それから洗濯兼脱水槽30は停止する。排水ポンプ65も停止し、水槽20にすすぎ水を溜める態勢を整える。
低速脱水又は高速脱水の期間中、洗濯兼脱水槽30の回転アンバランスにより水槽20が振動すると、検知手段36がこれを検知し、状態検知回路93に検知信号を送る。振動の大きさが許容値を超える場合には、制御装置80は洗濯兼脱水槽30の回転を一旦停止してからバランス回復措置をとる。バランス回復措置については後で説明する。
「中間脱水」を終えたら「すすぎ」の段階に移り、すすぎ水を給水する。通常の場合、給水弁50は第1の出力ポートを通じて給水を行う。水槽20の中の水位が設定水位に達すると給水は停止され、「タンブリング」が開始される。
最初、「洗い行程」と同様に「なじませタンブリング」の段階があり、その後「すすぎタンブリング」の段階に移る。洗濯兼脱水槽30は洗濯物を水にくぐらせては持ち上げ、落下させる。これにより洗濯物のすすぎが行われる。
「すすぎタンブリング」の段階が終了した後、「洗い行程」と同様に「バランスタンブリング」があって「すすぎ工程」が終わる。「すすぎ行程」は設定回数だけ繰り返される。図4では2回繰り返される設定になっている。
洗濯物を仕上剤で仕上げるときは、給水弁50の第2の出力ポートを適宜のタイミングで開き、仕上剤投入ボックスの中の仕上剤をすすぎ水に投入する。
上記説明では水槽20の中にすすぎ水をためておいてすすぎを行う「ためすすぎ」を実行するものとしたが、常に新しい水を補給する注水すすぎ、あるいは洗濯物に水のシャワーを注ぎかけるシャワーすすぎを行うこととしてもよい。
最終の「すすぎ行程」の後、「脱水工程」に移る。「脱水工程」では、「排水」の後、「最終脱水」が行われ、洗濯物に含まれる水は十分に振り切られる。
「脱水工程」の後、「乾燥工程」に移行する。「乾燥行程」の最初に「排水」と「予備脱水」の段階があるが、これは濡れた衣類の乾燥だけを行おうという場合に入れられるものであり、洗濯兼脱水槽30の中で「洗い」→「すすぎ」→「脱水」と一連の工程を経た洗濯物に対してはこの段階は省略される。
「乾燥行程」の「タンブリング」では、洗濯兼脱水槽30を低速で回転させつつ、送風機72とヒータ73に通電する。送風機72は密閉乾燥室70と循環ダクト71を循環する循環気流を形成し、ヒータ73はその循環気流を加熱する。タンブリングされる洗濯物は加熱されて温風となった循環気流に曝され、水分を奪われる。
制御装置80は図示しない温度センサと湿度センサにより密閉乾燥室70内の温度と湿度をモニターし、適宜のタイミングで給水弁50の第3の出力ポートを開いて除湿用噴霧ノズル53に給水する。給水された除湿用噴霧ノズル53は除湿水の噴霧を発生する。
除湿水の噴霧は前述のように比較的大きな水滴により構成されるものであり、水滴は循環気流によって送風機72の方に吹きやられることなく落下する。落下する水に循環気流が接触すると循環気流の温度が低下し、循環気流中の水分が凝縮する。凝縮した水分は除湿水と一体化して循環ダクト71を流下し、水槽20に入る。そして排水口23から排水される。
所定時間の「タンブリング」の後、「乾燥脱水」を行う。「乾燥脱水」では洗濯兼脱水槽30を高速回転させ、遠心力で洗濯物を脱水する。それから再び「タンブリング」に入る。
「タンブリング」と「乾燥脱水」は、所定時間が経過するまで、あるいは循環気流の湿度が所定値まで下がったことを湿度センサが検知するまで、繰り返し行われる。「乾燥行程」の終了条件が満たされたら、ゆるやかな回転で「仕上げタンブリング」を行った後、洗濯兼脱水槽30の回転を停止する。これをもって「洗い工程」から「乾燥工程」までの全行程が終了する。
続いて操作パネル100で時刻設定を行う方法を、図4に加え、図6、7を参照しつつ説明する。図6、7は時刻表示部102の表示態様変遷状況説明図である。
制御部80に電力が供給されているが、電源キー110は「切」となっている状態が「電源キー入力待ち状態」である。ここで電源キー110を押すと、「電源キー入力待ち状態」から「運転設定可能状態」になり、電源キー110以外のキーの入力を受け付ける態勢が整う。
時刻設定を行う場合は「電源キー入力待ち状態」で電源キー110と予約キー112の同時押しを行う。すると「時刻設定状態」となる。初期表示では図6のように時刻表示部102の「時」側が点滅する。なお図では点の集合からなる数字により点滅状態であることを表現し、黒く塗りつぶした数字により連続表示状態であることを表現している。
時刻設定キー118の「すすむ」キー119aか「もどる」キー119bを押すと、点滅する数字が1ずつカウントアップ、あるいはカウントダウンされる。図6はカウントアップされる状況を示している。所望の数字が出たところで時刻設定キー118から指を離し、スタートキー111を押すと、「時」が確定する。
「時」が確定すると、今度は図7のように「分」側が点滅する。「時」のときと同様、時刻設定キー118を使って所望の数字を選択した後、スタートキー111で「分」を確定する。
時刻を「時」「分」とも確定した後、時刻計時回路90により、確定された時刻から時刻の計時が開始される。その後電源キー110を押せば、「運転設定可能状態」から「電源キー入力待ち状態」に戻る。「時刻合わせ」も、後述する「夜間時間帯」その他の設定も上記の要領で行う。
洗濯機1は様々な動作モードと設定モードを備える。以下、図8−図17に基づき各動作モードと設定モードの内容を説明する。
図8に第1の動作モードを示す。図8は脱水時の動作を示すフローチャートである。まずステップ#201で中間脱水工程又は最終脱水工程に入る。するとステップ#202で洗濯兼脱水槽30の脱水回転が始まる。ステップ#203では制御装置80が検知手段36を通じて洗濯兼脱水槽30の回転アンバランスを監視する。アンバランスを検知しなければステップ#204で脱水工程時間の経過をチェックし、そのままアンバランスを検知することなく脱水工程時間が最後まで経過したらステップ#205で脱水回転を停止する。そしてステップ#206で次工程に進むか、あるいは洗濯機1の運転を終了する。
ステップ#203でアンバランスを検知した場合はステップ#207に進み、アンバランス検知回数をカウントアップする。そしてステップ#208に進み、現在時刻が「夜間時間帯」に含まれるかどうかをチェックする。現在時刻が「夜間時間帯」に含まれない、すなわち「昼間時間帯」に含まれることが判明したときは、ステップ#209に進み、アンバランス検知回数のカウントアップ結果が「昼間時間帯」における判定基準回数(A回:A≧2)以上か、それ未満であるかどうかをチェックする。
ステップ#209において、アンバランス検知回数がA回未満であるという判定結果が得られれば、ステップ#210に進む。ステップ#210ではバランス回復措置として「修正すすぎ」が行われる。「修正すすぎ」では洗濯兼脱水槽30に再度すすぎ水が給水される。給水後、洗濯兼脱水槽30はタンブリング回転して洗濯物の分布の偏りを是正する。その後排水が行われ、ステップ#202に戻って脱水回転が再開される。
「修正すすぎ」を行ったにもかかわらずアンバランスが解消されなかったときは、ステップ#203で再びアンバランスが検知され、ステップ#207に戻ってアンバランス検知回数がさらに1回カウントアップされる。このようにして、「修正すすぎ」が効果をもたらさなかったときにはアンバランス検知回数が積み上がって行く。
「修正すすぎ」のトライをAマイナス1回繰り返し、それでもアンバランスが解消されないときは、ステップ#209でアンバランス検知回数のカウントアップ結果がA回を数えることになる。ここに至ってステップ#211に進み、ブザー103の音で「アンバランス異常報知」を行う。使用者はこれを聞いて洗濯兼脱水槽30のアンバランスが解消されていないことを認識し、手で洗濯物をほぐす等、適切な処置をとる。
ステップ#208で、現在時刻が「夜間時間帯」に含まれることが判明した場合には、ステップ#212に進む。ステップ#212でもアンバランス検知回数のカウントアップ結果が判定基準回数以上か、それ未満であるかどうかをチェックするのであるが、「夜間時間帯」の場合、その判定基準回数は「昼間時間帯」の判定基準回数A回よりも所定回数(N回)多い、A+N回に設定されている。
ステップ#212において、アンバランス検知回数がA+N回未満であるという判定結果が得られればステップ#210に進み、「修正すすぎ」が行われる。「修正すすぎ」のトライがA+N−1回繰り返され、それでもアンバランスが解消されなければ、ステップ#212でアンバランス検知回数のカウントアップ結果がA+N回を数えることになり、ステップ#211に進んで、ブザー音による「アンバランス異常報知」が行われる。
このように、「夜間時間帯」に洗濯兼脱水槽30の回転アンバランスが生じたときには「昼間時間帯」に比べバランス回復措置のトライが多く繰り返される。これにより、音による異常報知に至るまでにバランスを回復できる確率が増し、安眠やくつろぎを確保できる。また、昼間であれば何時までに洗濯を完了したいという時間的制約があることが普通であり、バランス回復措置のトライ回数を多数回にできない場合が多いが、夜間であればそのような時間的制約を受けることが少ないので、十分な回数のトライを設定することができる。
またこの動作モードでは「修正すすぎ」がバランス回復措置なので、洗濯物に無理をかけずにバランスを回復することができる。
図9に第2の動作モードを示す。図9は脱水工程の中で乾燥脱水を行う際のフローチャートである。まずステップ#221で乾燥脱水工程に入る。ステップ#222では洗濯兼脱水槽30の脱水回転が始まる。ステップ#223では制御装置80が検知手段36を通じて洗濯兼脱水槽30の回転アンバランスを監視する。アンバランスを検知しなければステップ#224で脱水工程時間の経過をチェックし、そのままアンバランスを検知することなく脱水工程時間が最後まで経過したらステップ#225で脱水回転を停止する。そしてステップ#226で次工程に進むか、あるいは洗濯機1の運転を終了する。
ステップ#223でアンバランスを検知した場合はステップ#227に進み、アンバランス検知回数をカウントアップする。そしてステップ#228に進み、現在時刻が「夜間時間帯」であるかどうかをチェックする。現在「夜間時間帯」でない、すなわち「昼間時間帯」であることが判明したらステップ#229に進み、アンバランス検知回数のカウントアップ結果が昼間時間帯における判定基準回数(B回:B≧2)以上か、それ未満であるかどうかをチェックする。
ステップ#229において、アンバランス検知回数がB回未満であるという判定結果が得られれば、ステップ#230に進む。ステップ#230ではバランス回復措置として「修正ほぐし」が行われる。「修正ほぐし」では洗濯兼脱水槽30のタンブリングを行い、固まった洗濯物をほぐす。そして洗濯物の分布の偏りを是正する。
「修正ほぐし」を行ったにもかかわらずアンバランスが解消されなかったときは、ステップ#223で再びアンバランスが検知され、ステップ#227に戻ってアンバランス検知回数がさらに1回カウントアップされる。このようにして、「修正ほぐし」が効果をもたらさなかったときにはアンバランス検知回数が積み上がって行く。
「修正ほぐし」のトライをBマイナス1回繰り返し、それでもアンバランスが解消されなければ、ステップ#229でアンバランス検知回数のカウントアップ結果がB回を数えることになる。ここに至ってステップ#231に進み、ブザー103の音で「アンバランス異常報知」を行う。使用者はこれを聞いて洗濯兼脱水槽30のアンバランスが解消されていないことを認識し、手で洗濯物をほぐす等、適切な処置をとる。
ステップ#228で、現在時刻が「夜間時間帯」であることが判明した場合には、ステップ#232に進む。ステップ#232でもアンバランス検知回数のカウントアップ結果が判定基準回数以上か、それ未満であるかどうかをチェックのであるが、「夜間時間帯」の場合、その判定基準回数は「昼間時間帯」の判定基準回数B回よりも所定回数(N回)多い、B+N回に設定されている。
ステップ#232において、アンバランス検知回数がB+N回未満であるという判定結果が得られればステップ#230に進み、「修正ほぐし」が行われる。「修正ほぐし」のトライがB+N−1回繰り返され、それでもアンバランスが解消されなければ、ステップ#232でアンバランス検知回数のカウントアップ結果がB+N回を数えることになり、ステップ#231に進んで、ブザー音による「アンバランス異常報知」が行われる。
このように、「乾燥行程」の「乾燥脱水工程」において、「夜間時間帯」に洗濯兼脱水槽30の回転アンバランスが生じたときには「昼間時間帯」に比べバランス回復措置のトライが多く繰り返される。これにより、音による異常報知に至るまでにバランスを回復できる確率が増し、安眠やくつろぎを確保できる。また、昼間であれば何時までに洗濯を完了したいという時間的制約があることが普通であり、バランス回復措置のトライ回数を多数回にできない場合が多いが、夜間であればそのような時間的制約を受けることが少ないので、十分な回数のトライを設定することができる。
この動作モードでは、洗濯物のほぐし運転がバランス回復措置であり、洗濯物の分布を是正するのに水を注いだりしないから、乾燥途中の洗濯物を濡らすことなくバランスを回復することができる。
図10に第1の設定モードを示す。図10は図6と同様の時刻表示部表示態様変遷状況説明図である。第1の設定モードでは、第1の動作モード及び第2の動作モードにおいて、バランス回復措置のトライ回数を設定できる。
バランス回復措置のトライ回数は、判定基準回数であるA又はBの値、もしくは付加回数であるNの値を変えることにより変えることができる。
中間脱水工程又は最終脱水工程におけるアンバランス検知回数の判定基準回数Aを設定する場合は、「電源キー入力待ち状態」で、脱水キー115と電源キー110の同時押しを行う。すると「判定基準回数設定状態」となる。初期表示では図10のように時刻表示部102の「分」側が点滅する。時刻設定キー118の「すすむ」キー119aを押すと判定基準回数を表す点滅数字が1ずつカウントアップされる。「もどる」キー119bを押すと点滅数字が1ずつカウントダウンされる。図10はカウントアップされる状況を示している。所望の数字が出たところで時刻設定キー118から指を離し、スタートキー111を押すと、判定基準回数が確定する。確定した回数は不揮発性メモリ91に記憶される。
乾燥脱水工程におけるアンバランス検知回数の判定基準回数Bを設定する場合は、「電源キー入力待ち状態」で、乾燥マニュアルキー116と電源キー110の同時押しを行う。すると「判定基準回数設定状態」となり、時刻表示部102の「分」側が点滅する。以下、判定基準回数Aの設定の場合と同様に設定を行う。
このように、バランス回復措置のトライ回数の設定は使用者に委ねられるので、使用者はバランス回復のトライを何回で打ち切って異常報知をするかを任意に決めることができ、自分の好みや住まいを取り巻く環境に合った設定で異常報知を行わせることができる。
図11に第3の動作モードを示す。図11は洗い工程又はすすぎ工程の中で給水を行う際のフローチャートである。まずステップ#241で給水工程に入る。ステップ#242では給水弁50の所定の出力ポートが開く。ステップ#243では現在時刻が「夜間時間帯」であるかどうかをチェックする。現在「夜間時間帯」でない、すなわち「昼間時間帯」であることが判明したらステップ#244に進む。
ステップ#244では、水槽20の中の水位が設定水位に達するのに所定時間、例えば15分を要したか、要しなかったかを計時手段によりチェックする。計時手段として機能するのはカウント部86である。カウント部86によるチェックの結果、15分経過前であればステップ#245に進む。ステップ#245で設定水位を検知すればステップ#246に進み、給水弁50が閉じる。そしてステップ#247に進み、次工程を開始する。
水道の断水などの原因で給水が滞ると、ステップ#244で15分が経過してしまうことがある。そのときはステップ#248に進み、ブザー103の音で「給水異常報知」を行う。使用者はこれを聞いて給水がうまく行っていないことを知り、水道の状況が改善するまで洗濯作業を中断するか、あるいは別の経路で水槽20に給水して洗濯作業を続行するか等、適切な処置をとる。
ステップ#243で、現在時刻が「夜間時間帯」であることが判明した場合には、ステップ#249に進む。ステップ#249でも水槽20の中の水位が設定水位に達するのに所定時間を要したか、要しなかったかを計時手段によりチェックするが、その場合の所定時間には、15分よりも付加時間T1だけ長い(15+T1)分が用いられる。
(15+T1)分経過前であればステップ#250に進む。ステップ#250で設定水位を検知すればステップ#246に進み、給水弁50が閉じる。そしてステップ#247に進み、次工程を開始する。
ステップ#249で(15+T1)分が経過してしまったらステップ#248に進み、ブザー103の音で「給水異常報知」を行う。
この動作モードでは、夜間に給水圧の低下により給水量が落ち、通常以上の給水時間を要することになったとしても、異常報知を行わせることなく給水を続行することができる。
図12に第4の動作モードを示す。図12は洗い工程、すすぎ工程、脱水工程、又は乾燥行程の中で排水を行う際のフローチャートである。まずステップ#261で排水工程に入る。ステップ#262では排水ポンプ65の運転が開始される。ステップ#263では現在時刻が「夜間時間帯」であるかどうかをチェックする。現在「夜間時間帯」でない、すなわち「昼間時間帯」であることが判明したらステップ#264に進む。
ステップ#264では、水槽20の中の水位がリセット水位、すなわち排水を停止して次工程に移っても良い水位にまで低下するのに所定時間、例えば5分を要したか、要しなかったかをカウント部86によりチェックする。5分経過前であればステップ#265に進む。ステップ#265でリセット水位以下であることを30秒間(この時間もカウント部86により計時する)連続して検知すればステップ#266に進み、排水ポンプ65を停止する。そしてステップ#267に進み、次工程を開始する。
排水ポンプ65の能力が落ちたり、排水路がつまったりすると、ステップ#264で5分が経過してしまうことがある。その場合はステップ#268に進み、ブザー103の音で「排水異常報知」を行う。使用者はこれを聞いて排水がうまく行っていないことを知り、問題が解決するまで排水作業を中断する。
ステップ#263で、現在時刻が「夜間時間帯」であることが判明した場合には、ステップ#269に進む。ステップ#269でも水槽20の中の水位がリセット水位にまで低下するのに所定時間を要したか、要しなかったかをチェックするが、その場合の所定時間には、5分よりも付加時間T2だけ長い(5+T2)分が用いられる。
(5+T2)分経過前であればステップ#270に進む。ステップ#270でリセット水位以下であることを30秒間連続して検知すればステップ#266に進み、排水ポンプ65を停止する。そしてステップ#267に進み、次工程を開始する。
ステップ#269で(5+T2)分が経過してしまったらステップ#268に進み、ブザー103の音で「排水異常報知」を行う。
この動作モードでは、夜間に排水事情が悪化して排水量が落ち、通常以上の排水時間を要することになったとしても、異常報知を行わせることなく排水を続行することができる。
図13に第2の設定モードを示す。図13は図6と同様の時刻表示部表示態様変遷状況説明図である。第2の設定モードでは、第3の動作モードにおいて、給水異常報知に至るまでの時間の長さを設定できる。
給水異常報知時間を設定する場合は、「電源キー入力待ち状態」で、洗いキー113と電源キー110の同時押しを行う。すると「給水異常報知時間設定状態」となる。初期表示では図13のように時刻表示部102の「分」側が点滅する。時刻設定キー118の「すすむ」キー119aを押すと、給水異常報知時間を表す点滅数字が1ずつカウントアップされる。「もどる」キー119bを押すと点滅数字が1ずつカウントダウンされる。図13はカウントアップされる状況を示している。所望の数字が出たところで時刻設定キー118から指を離し、スタートキー111を押すと、給水異常報知時間が確定する。確定した時間は不揮発性メモリ91に記憶される。
図14に第3の設定モードを示す。図14は図6と同様の時刻表示部表示態様変遷状況説明図である。第3の設定モードでは、第4の動作モードにおいて、排水異常報知に至るまでの時間の長さを設定できる。
排水異常報知時間を設定する場合は、「電源キー入力待ち状態」で、すすぎキー114と電源キー110の同時押しを行う。すると「排水異常報知時間設定状態」となる。初期表示では図14のように時刻表示部102の「分」側が点滅する。時刻設定キー118の「すすむ」キー119aを押すと、排水異常報知時間を表す点滅数字が1ずつカウントアップされる。「もどる」キー119bを押すと点滅数字が1ずつカウントダウンされる。図14はカウントアップされる状況を示している。所望の数字が出たところで時刻設定キー118から指を離し、スタートキー111を押すと、排水異常報知時間が確定する。確定した時間は不揮発性メモリ91に記憶される。
この構成によると、給水や排水にどれだけの時間を認容するかを使用者自身で決めることができるので、給水や排水がはかどらないことに対する心理的ストレスを軽減できる。
図15に第4の設定モードを示す。図15は図6と同様の時刻表示部表示態様変遷状況説明図である。第4の設定モードでは異常報知の有無が任意に選択できる。
異常報知の有無を選択する場合は、「電源キー入力待ち状態」で、スタートキー111と電源キー110の同時押しを行う。すると「異常報知出力選択状態」となる。初期表示では図15のように時刻表示部102の「時」と「分」の間の「コロン」部が点灯している。「コロン」部の点灯は「報知音あり」を示す。時刻設定キー118の「すすむ」キー119aを1回押すと、「コロン」部が消え、「報知音なし」の状態になる。「すすむ」キー119a又は「もどる」キー119bを1回押す毎に「コロン」部が点灯したり消えたりし、「報知音あり」の設定と「報知音なし」の設定が切り替わる。任意の設定が現れたところで時刻設定キー118から指を離し、スタートキー111を押すと、異常報知の有無が確定する。確定した選択結果は不揮発性メモリ91に記憶される。
図16、17に第5の設定モードを示す。図16、17は図6と同様の時刻表示部表示態様変遷状況説明図である。第5の設定モードでは「夜間時間帯」が設定できる。
「夜間時間帯」を設定するときは、「電源キー入力待ち状態」で、コースキー117と電源キー110の同時押しを行う。すると「夜間時間帯設定状態」となる。初期表示では図16のように時刻表示部102の「時」側が点滅する。時刻設定キー118の「すすむ」キー119aか「もどる」キー119bを押すと、点滅する数字が1ずつカウントアップ、あるいはカウントダウンされる。図16はカウントアップされる状況を示している。所望の数字が出たところで時刻設定キー118から指を離し、スタートキー111を押すと、「時」が確定する。
「時」が確定すると、今度は図17のように「分」側が点滅する。「時」のときと同様、時刻設定キー118を使って所望の数字を選択した後、スタートキー111で「分」を確定する。
上記の操作を2回繰り返し、「夜間時間帯」の始まりの時刻と終わりの時刻を確定する。
この構成によると、「夜間時間帯」の定義は使用者に委ねられるから、専ら電力料金割引時間帯に洗濯を行うという生活スタイルを反映して、電力料金割引時間帯をそのまま夜間時間帯として定義することもできるし、自家の生活時間帯や近隣住民の生活時間帯を考慮して、最も適切と思われる時間帯を「夜間時間帯」とすることもできる。
以上、本発明の実施形態につき説明したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実施することができる。