JP2006158127A - 圧電アクチュエータとその再生方法および液体吐出装置 - Google Patents
圧電アクチュエータとその再生方法および液体吐出装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2006158127A JP2006158127A JP2004347222A JP2004347222A JP2006158127A JP 2006158127 A JP2006158127 A JP 2006158127A JP 2004347222 A JP2004347222 A JP 2004347222A JP 2004347222 A JP2004347222 A JP 2004347222A JP 2006158127 A JP2006158127 A JP 2006158127A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- piezoelectric
- ceramic layer
- piezoelectric ceramic
- piezoelectric actuator
- electric field
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Landscapes
- Coating Apparatus (AREA)
- General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)
- Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
Abstract
【解決手段】 圧電アクチュエータ2は、振動板としての圧電セラミック層22を一対の電極層21、23で挟んだ。再生方法は、電極層21、23を介して、圧電セラミック層22に電界を印加する。液体吐出装置は、圧電アクチュエータ2を含む圧電インクジェットヘッドと、駆動電源3と、駆動電源3によって、圧電セラミック層22に電界を印加する機能を有する制御手段4とを備える。
【選択図】 図1
Description
インクジェット記録方式の記録装置においては、インクジェットヘッドを主走査方向に移動させると共に、記録紙や基板等を、上記主走査方向と交差する副走査方向に移動させながら、記録情報に応じてインクジェットヘッドを駆動させて、当該インクジェットヘッドのノズルの開口から断続的にインク滴を吐出させることにより記録が行われる。例えば、小型プリンタの場合は、記録紙等の表面に文字や画像が記録され、工業用の記録装置の場合は、基板等の表面に電子回路、液晶ディスプレイのカラーフィルタ、有機ELディスプレイの発光セル等が形成される。
そこで、経年使用後においても、インクを所望の吐出特性でもって吐出させるべく、圧電素子の変位性能を維持するために、当該圧電素子を、インクジェットヘッドの使用時の任意の時点において、環境温度以上で、かつキュリー温度未満に加熱しながら、インク滴を吐出する際に印加する駆動電圧波形と同極性の電圧を印加することで、再分極させる方法が提案されている(特許文献1参照)。
この再生方法によれば、上記のように、その使用時の任意の時点において、圧電素子の内部分極を解消できることから、その後、引き続いて、例えば圧電素子を駆動させるべく、駆動電圧波形を印加した際等に、内部分極を解消せずに再生処理する場合に比べて、より効率よく圧電素子を再分極させて、その変位性能を十分に回復させることが可能である。
しかし、圧電アクチュエータにおいては、前記のように、圧電素子の変形に伴って、振動板も繰り返し変形されることから、振動板として圧電セラミック層を用いた圧電アクチュエータの使用を繰り返すと、振動板としての圧電セラミック層に、徐々に歪みが蓄積する。そして、それに伴って、当該振動板と固定された圧電素子に応力が作用する結果、圧電素子に内部分極が発生して、圧電アクチュエータの圧電変形特性が低下するという問題がある。
請求項2記載の発明は、振動板としての圧電セラミック層を挟む一対の電極層のうち、圧電素子側の電極層を、圧電素子に電界を印加する電極層と兼用させる請求項1記載の圧電アクチュエータである。
請求項4記載の発明は、あらかじめ、所定の方向に分極させた圧電セラミック層を振動板として用いて形成される請求項1記載の圧電アクチュエータである。
請求項5記載の発明は、請求項1〜4のいずれかに記載の圧電アクチュエータを再生する方法であって、振動板としての圧電セラミック層に、当該圧電セラミック層を挟む一対の電極層を介して、その抗電界強度以上の電界を印加することを特徴とする圧電アクチュエータの再生方法である。
請求項7記載の発明は、印加する電界の極性を複数回、逆転させる請求項5記載の圧電アクチュエータの再生方法である。
請求項9記載の発明は、圧電素子に、その抗電界強度以上で、かつ極性が複数回、逆転する電界を印加する請求項5記載の圧電アクチュエータの再生方法である。
(1) 液体が充てんされる加圧室と、
(2) 加圧室に連通するノズルと、
(3) 圧電セラミック層からなる圧電素子と、この圧電素子に電界を印加して変形させるための電極層と、圧電セラミック層からなる振動板と、この圧電セラミック層の少なくとも一部を挟む、一対の電極層とを備え、圧電素子に電界を印加して変形させることで、その全体が撓み変形する圧電アクチュエータと、
を有し、圧電アクチュエータの撓み変形によって加圧室の容積を増減させることで、加圧室内の液体を、ノズルを通して液滴として吐出させる液体吐出装置であって、
両圧電セラミック層に、それぞれの電極層を介して電界を印加するための電源と、この電源を制御するための制御手段とを備え、
制御手段は、請求項5〜9のいずれかに記載の再生方法を実施して圧電アクチュエータを再生させるべく、電源を制御する再生機能を有することを特徴とする液体吐出装置である。
請求項12記載の発明は、インクジェット記録方式の記録装置に組み込まれる圧電インクジェットヘッドであり、制御手段は、記録装置の電源投入直後、ノズルクリーニング時、記録紙の排紙時、および記録開始直前に、圧電アクチュエータの再生処理を行う請求項10記載の液体吐出装置である。
例えば、圧電素子が、その厚み方向に電界を印加した際に面方向に収縮する横振動モードの圧電セラミック層からなると共に、この圧電素子と積層される、振動板としての圧電セラミック層が、圧電素子とほぼ同じ厚みを有するとき、圧電アクチュエータは、圧電素子と、振動板としての圧電セラミック層との積層界面を、撓み曲線の中立面として撓み変形する。つまり、圧電素子を面方向に収縮させて、圧電アクチュエータを撓み変形させると、振動板としての圧電セラミック層は、面方向に伸長されることになる。そのため、圧電アクチュエータの撓み変形を繰り返すと、振動板としての圧電セラミック層には、引張方向の塑性歪みが徐々に蓄積すると共に、結晶内のドメインの回転によって、上記塑性歪みが固定されることになる。
請求項3記載の発明によれば、振動板としての圧電セラミック層の、圧電素子側と反対面の、電極層の外側に圧電セラミック層を設けて、当該電極層が、インク等の液体と接触しないように保護することができる。そのため、上記電極層の耐食性を向上して、圧電アクチュエータの耐久性を向上することができる。
前記のように、圧電セラミック層からなる横振動モードの圧電素子と、振動板としての圧電セラミック層とを組み合わせた圧電アクチュエータにおいては、圧電素子と、振動板としての圧電セラミック層との積層界面を、撓み曲線の中立面として撓み変形するように、両層の厚みを設定するのが一般的である。しかし、両層の厚みの比率によっては、振動板としての圧電セラミック層の、厚み方向の途中に、撓み曲線の中立面が位置し、圧電アクチュエータの撓み変形によって、振動板としてのセラミック層のうち、上記中立面より圧電素子側の領域が、圧電素子の面方向の収縮に伴って、面方向に圧縮応力を受ける場合が生じる。そして、この場合には、圧電素子と、振動板としてのセラミック層との界面に介在する電極層に、クリープによる塑性歪みが生じたり、圧電セラミック層のうち、上記領域内の部分に、通常とは逆の、圧縮方向の塑性歪みが徐々に蓄積したり、結晶内のドメインの回転によって、上記塑性歪みが固定されたりするという問題を生じる。
請求項11記載の発明によれば、液滴を吐出させるために圧電アクチュエータを撓み変形させる際に、振動板としての圧電セラミック層を挟む一対の電極層を同電位に維持して、両電極層間に電位差が生じることで圧電セラミック層が変形するのを防止している。そのため、圧電セラミック層の変形により、圧電素子の変形が妨げられるのを防止して、圧電アクチュエータの圧電変形特性を、良好な状態に維持することができる。
〈インクジェットヘッド〉
図1は、この例のインクジェットヘッドの一部を拡大した断面図である。図1を参照して、この例のインクジェットヘッドは、図においてその上面側に、インクを充てんするための加圧室11が面方向に複数個、所定のドットピッチで配列された、流路部材としての基板1と、この基板1の上面に、加圧室11を閉じるように積層された圧電アクチュエータ2と、圧電アクチュエータ2を撓み変形させるための駆動回路3と、駆動回路3を制御して圧電アクチュエータ2を撓み変形させるための制御手段4とを備えている。
このうち、第1共通電極層21と、第2共通電極層23は、圧電アクチュエータ2の再生時に、振動板としての圧電セラミック層22に電界を印加して処理するための、一対の電極層として機能する。また、上記第2共通電極層23と、個別電極層25とは、記録時に、圧電素子としての圧電セラミック層24に、駆動のための電界を印加して変形させることで、圧電アクチュエータ2を撓み変形させると共に、圧電アクチュエータ2の再生時に、圧電セラミックそう24に、再生のための電界を印加して処理するための電極層として機能する。つまり、第2共通電極層23は、圧電セラミック層22に再生のための電界を印加する電極層と、圧電セラミック層24に、駆動および再生のための電界を印加する電極層とを兼ねており、これにより、圧電アクチュエータ2の層構成を簡略化することができる。
第2共通電極層23を形成する金属としては、例えば、Ag、Pd、Pt、Rh、Au、Ni等の金属単体、もしくはこれらの金属を含む合金が挙げられ、特にAg−Pd系合金が好ましい。第2共通電極層23は、上で説明したように、上記金属や合金の粉末を含む導電性のペーストを、圧電セラミック層22、24のもとになる圧電体のグリーンシートと同時に焼結して形成されるのが好ましく、その厚みは、十分な導電性を確保しつつ、圧電アクチュエータ2の変形を妨げない範囲として0.5〜8μmであるのが好ましく、1〜3μmであるのがさらに好ましい。
制御手段4は、記録時には、例えば、ホストコンピュータから送信された文字や画像等の記録情報をもとに駆動回路3を制御して、当該駆動回路3により、第2共通電極層23と、任意の個別電極層25との間に、所定のパルス波形を有する駆動電圧を印加させる。そうすると、圧電アクチュエータ2の、駆動電圧が印加された領域が撓み変形して、その領域に対応する加圧室11に連通したノズル12から、インク滴が吐出されて記録が行われる。
(1) まず、図3(a)のS1の時点で、圧電セラミック層24の該当する領域を放電させて変形解除状態として、加圧室11の容積を増加させることで、ノズル12内のメニスカスを加圧室11の側に引き込んだ後、
(2) 図3(a)のS2の時点で、再び、圧電セラミック層24の該当領域に充電して変形状態として、加圧室11の容積を減少させることによって、
ノズル12内のメニスカスを振動させて、前記のメカニズムによってインク滴を発生させると共に、ノズル12から吐出させる。また、この間、インク滴を吐出させない加圧室11においては、圧電セラミック層24の該当する領域の充電された変形状態を維持し続ける。
一方、押し打ち式の駆動方法においては、待機時には、図3(b)に示すように、圧電アクチュエータ2のうち圧電セラミック層24の、すべての加圧室11に対応する領域に駆動電圧を印加せずに、放電された変形解除状態を維持することで、加圧室11の容積を平常の状態に維持しておく。
また、この間、インク滴を吐出させない加圧室11においては、圧電セラミック層24の該当する領域の放電された変形解除状態を維持し続ける。そうすると、上の操作を行った加圧室11に対応するノズル12のみから選択的にインク滴を吐出させて記録を行うことができる。ドットの形成後は、図3(b)のS2の時点で、圧電セラミック層24の該当領域を放電させて変形解除状態とすることにより、待機状態に復帰させることができる。
制御手段4は、上で説明した、インク滴を吐出させて記録を行う動作が行われないものの、記録を行うにあたって必要とされる待機時間中、詳しくは、記録装置の電源投入直後、ノズルクリーニング時、記録紙の排紙時、および記録開始直前に、駆動回路3を制御して、当該駆動回路3により、圧電アクチュエータ2の圧電セラミック層22に、所定の電圧波形の電圧を印加して、当該圧電セラミック層22に生じた歪みを解消して、圧電アクチュエータ2を再生させる再生機能を有している。
そうすると、前者の場合は、圧電セラミック層22の内部分極を解消することができると共に、当該圧電セラミック層22を、面方向に、一旦、伸長させた後、収縮させることができるため、先に説明したように、圧電セラミック層22の歪みや、当該圧電セラミック層22と、圧電素子としての圧電セラミック層23との間に介在し、圧電アクチュエータ2の撓み変形の際に、クリープによる塑性歪みを生じやすい第2共通電極層23の歪みを、確実に除去することができる。それと共に、圧電セラミック層22については、その層内における領域の違いによる、塑性歪みの方向性の違いに関係なく、全領域の塑性歪みを解消することもできる。
詳しくは、制御手段4は、圧電セラミック層22の処理と前後して、もしくは同時に、駆動回路3を制御して、圧電セラミック層24に、共通電極層23と個別電極層25とを介して、当該圧電セラミック層24を構成する圧電セラミックの抗電界強度以上で、かつあらかじめ所定の方向に分極させた圧電セラミック層24を逆方向に分極させる電界、または、極性が複数回、逆転する電界を印加する。そうすると、いずれの場合にも、圧電セラミック層24内に発生した内部分極を、効率よく解消することができる。また、特に後者の場合には、1回の分極処理では十分に除去しきれない内部分極まで、確実に除去することができる。そのため、その後、圧電アクチュエータ2を撓み変形させるために駆動電圧波形を印加した際等に、圧電セラミック層24を、より効率よく再分極させることが可能となる。
なお、本発明の圧電アクチュエータ2は、例えば、図2(a)に示すように、圧電セラミック層22の、圧電セラミック層24側と反対面の、第1共通電極層21の外側に、さらに、圧電セラミック層20を有していてもよい。これにより、第1共通電極層21が、加圧室11内のインクと接触しないように保護することができるため、上記第1共通電極層21の耐食性を向上して、圧電アクチュエータ2の耐久性を向上することができる。なお、上記圧電セラミック層20としては、圧電セラミック層22、24と同様の構成を有するものを採用することができる。また、圧電セラミック層20に代えて、樹脂等からなる保護層を設けて、第1共通電極層21を保護するようにしてもよい。
(圧電アクチュエータの作製)
粒径0.5〜3.0μmのチタン酸ジルコン酸鉛を主成分とする圧電セラミック粉体に対して、アクリル系樹脂エマルションと、純水とを配合し、平均粒径10mmのナイロンボールと共に、ボールミルを用いて30時間、混合してスラリーを調製した。
次に、このグリーンシートを、PETフィルムと共に、縦50mm×横50mmの正方形に裁断したものを2枚、用意し、そのうち1枚のグリーンシートの、露出した表面のほぼ全面に、第2共通電極層23のもとになる金属ペーストを、スクリーン印刷法によって印刷した後、2枚のグリーンシートを、防爆型の乾燥機を用いて、50℃で20分間、乾燥させた。なお、金属ペーストとしては、共に平均粒径が2〜4μmである銀粉末とパラジウム粉末とを、重量比で7:3の割合で配合したものを用いた。また、もう1枚のグリーンシートには、第2共通電極層23への配線のためのスルーホールを形成した。
(圧電インクジェットヘッドの製造)
厚み100μmのステンレス箔を、金型プレスを用いて打ち抜き加工して、長さ2mm×幅0.18mmの加圧室11が、前記個別電極層25の形成ピッチに合わせて、90個ずつ2列に配列された第1基板を作製した。また、厚み100μmのステンレス箔を、同じく金型プレスを用いて打ち抜き加工して、インクジェットプリンタのインク補給部から、各加圧室にインクを供給するための共通供給路と、加圧室11とノズル12とを繋ぐ流路とが、加圧室11の配列に対応させて配列された第2基板を作製した。さらに、厚み40μmのステンレス箔をエッチング加工して、ノズル12が、加圧室11の配列に対応させて配列された第3基板を作製した。
(圧電インクジェットヘッドの駆動試験)
上記圧電インクジェットヘッドの第1および第2共通電極層21、23を、共に接地した状態で、各個別電極層25に、それぞれ駆動回路3から、図3(a)に示す引き打ち式の駆動電圧波形を繰り返し、印加して、圧電アクチュエータ2の、個別電極層25に対応する領域を連続的に撓み変形させると共に、撓み変形させた状態での、圧電アクチュエータ2の、厚み方向の変形量を、レーザードップラー振動計を用いて測定した。駆動電圧波形は、待機時の電圧を25V、電圧の遮断間隔〔図3(a)中のS1からS2までの間隔〕を8μS、駆動周波数(上記遮断を繰り返す間隔)を13kHzに設定した。
実施例2:
表2〜4に示すように、圧電セラミック層22、24の厚みを違えたこと以外は実施例1と同様にして、圧電アクチュエータ2を作製し、圧電インクジェットヘッドを製造した。そして、各圧電インクジェットヘッドを駆動させて、実施例1と同様の測定を行った。なお、駆動電圧波形のうち待機時の電圧、および歪みを除去する再生処理を行う際に、圧電セラミック層22に印加する電界は、それぞれ、表2、3に記載した値とした。結果を表2、3に示す。
実施例1で製造した圧電インクジェットヘッドを用い、圧電セラミック層22の歪みを除去する再生処理の条件を、下記に示すように変化させて、実施例1と同様の測定を行った。また、測定結果から、変位値の正規分布の3σ値を求めた。結果を、表4、5に示す。
再生処理B:圧電アクチュエータ2を1億回、撓み変形させるごとに両共通電極層21、23間を遮断し、当該両共通電極層21、23を介して、圧電セラミック層22に、当該圧電セラミック層22を初期と逆方向に分極させるための、電位差25Vの逆方向の電界を印加して歪みを除去する。
再生処理D:圧電アクチュエータ2を1億回、撓み変形させるごとに両共通電極層21、23間を遮断し、当該両共通電極層21、23を介して、圧電セラミック層22に、電位差が25Vで、かつ極性が複数回、逆転する電界を印加して歪みを除去するとともに、共通電極層23と個別電極層25とを介して、圧電セラミック層24に、電位差が25Vで、かつ極性が複数回、逆転する電界を印加して内部分極を解消する。
12 ノズル
2 圧電アクチュエータ
21 第1共通電極層
22 圧電セラミック層(振動板)
23 第2共通電極層
24 圧電セラミック層(圧電素子)
3 駆動電源
4 制御手段
Claims (12)
- 圧電セラミック層からなる圧電素子と、この圧電素子に電界を印加して変形させるための電極層と、圧電セラミック層からなる振動板とを含む圧電アクチュエータであって、振動板としての圧電セラミック層の少なくとも一部を挟む、一対の電極層を備えることを特徴とする圧電アクチュエータ。
- 振動板としての圧電セラミック層を挟む一対の電極層のうち、圧電素子側の電極層を、圧電素子に電界を印加する電極層と兼用させる請求項1記載の圧電アクチュエータ。
- 振動板としての圧電セラミック層の、圧電素子側と反対面の、電極層の外側に、圧電セラミック層を有する請求項1記載の圧電アクチュエータ。
- あらかじめ、所定の方向に分極させた圧電セラミック層を振動板として用いて形成される請求項1記載の圧電アクチュエータ。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の圧電アクチュエータを再生する方法であって、振動板としての圧電セラミック層に、当該圧電セラミック層を挟む一対の電極層を介して、その抗電界強度以上の電界を印加することを特徴とする圧電アクチュエータの再生方法。
- あらかじめ、所定の方向に分極させた、振動板としての圧電セラミック層に、当該圧電セラミック層を逆方向に分極させる電界を印加する請求項5記載の圧電アクチュエータの再生方法。
- 印加する電界の極性を複数回、逆転させる請求項5記載の圧電アクチュエータの再生方法。
- あらかじめ、所定の方向に分極させた圧電素子に、その抗電界強度以上で、かつ圧電素子を逆方向に分極させる電界を印加する請求項5記載の圧電アクチュエータの再生方法。
- 圧電素子に、その抗電界強度以上で、かつ極性が複数回、逆転する電界を印加する請求項5記載の圧電アクチュエータの再生方法。
- (1) 液体が充てんされる加圧室と、
(2) 加圧室に連通するノズルと、
(3) 圧電セラミック層からなる圧電素子と、この圧電素子に電界を印加して変形させるための電極層と、圧電セラミック層からなる振動板と、この圧電セラミック層の少なくとも一部を挟む、一対の電極層とを備え、圧電素子に電界を印加して変形させることで、その全体が撓み変形する圧電アクチュエータと、
を有し、圧電アクチュエータの撓み変形によって加圧室の容積を増減させることで、加圧室内の液体を、ノズルを通して液滴として吐出させる液体吐出装置であって、
両圧電セラミック層に、それぞれの電極層を介して電界を印加するための電源と、この電源を制御するための制御手段とを備え、
制御手段は、請求項5〜9のいずれかに記載の再生方法を実施して圧電アクチュエータを再生させるべく、電源を制御する再生機能を有することを特徴とする液体吐出装置。 - 制御手段は、圧電アクチュエータの撓み変形による液滴の吐出時に、振動板としての圧電セラミック層を挟む一対の電極層を同電位に維持するべく、電源を制御する機能を有する請求項10記載の液体吐出装置。
- インクジェット記録方式の記録装置に組み込まれる圧電インクジェットヘッドであり、制御手段は、記録装置の電源投入直後、ノズルクリーニング時、記録紙の排紙時、および記録開始直前に、圧電アクチュエータの再生処理を行う請求項10記載の液体吐出装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004347222A JP4777639B2 (ja) | 2004-11-30 | 2004-11-30 | 圧電アクチュエータとその再生方法および液体吐出装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004347222A JP4777639B2 (ja) | 2004-11-30 | 2004-11-30 | 圧電アクチュエータとその再生方法および液体吐出装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006158127A true JP2006158127A (ja) | 2006-06-15 |
JP4777639B2 JP4777639B2 (ja) | 2011-09-21 |
Family
ID=36635730
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004347222A Active JP4777639B2 (ja) | 2004-11-30 | 2004-11-30 | 圧電アクチュエータとその再生方法および液体吐出装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4777639B2 (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010263002A (ja) * | 2009-04-30 | 2010-11-18 | Brother Ind Ltd | 圧電アクチュエータ装置、及び、圧電アクチュエータ装置を備えた液体移送装置 |
JP2011046088A (ja) * | 2009-08-27 | 2011-03-10 | Kyocera Corp | 液体吐出ヘッドの使用方法および記録装置 |
WO2014002286A1 (ja) * | 2012-06-26 | 2014-01-03 | 本多電子株式会社 | 電気機械変換素子及びその製造方法 |
JP2016040989A (ja) * | 2014-08-13 | 2016-03-24 | セイコーエプソン株式会社 | 圧電駆動装置及びその駆動方法、ロボット及びその駆動方法 |
JP2016215446A (ja) * | 2015-05-18 | 2016-12-22 | 株式会社リコー | 液滴吐出装置 |
WO2021132572A1 (ja) | 2019-12-26 | 2021-07-01 | 京セラ株式会社 | 圧電アクチュエータ、液体吐出ヘッド及び記録装置 |
WO2021132571A1 (ja) | 2019-12-26 | 2021-07-01 | 京セラ株式会社 | 圧電アクチュエータ、液体吐出ヘッド及び記録装置 |
WO2021200633A1 (ja) | 2020-03-30 | 2021-10-07 | 京セラ株式会社 | 液体吐出ヘッド及び記録装置 |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001345492A (ja) * | 2000-03-28 | 2001-12-14 | Taiheiyo Cement Corp | 圧電素子およびその使用方法 |
WO2002073710A1 (fr) * | 2001-03-12 | 2002-09-19 | Ngk Insulators,Ltd. | Actionneur a films piezo-electriques/electrostrictifs et son procede de fabrication |
JP2002355967A (ja) * | 2001-03-30 | 2002-12-10 | Seiko Epson Corp | 液体吐出ヘッド駆動装置 |
JP2004328972A (ja) * | 2003-04-28 | 2004-11-18 | Kyocera Corp | 圧電アクチュエータおよびインクジェット記録ヘッド |
JP2004328973A (ja) * | 2003-04-28 | 2004-11-18 | Kyocera Corp | 高集積型圧電アクチュエータおよびこれを備えたインクジェット記録ヘッド |
-
2004
- 2004-11-30 JP JP2004347222A patent/JP4777639B2/ja active Active
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001345492A (ja) * | 2000-03-28 | 2001-12-14 | Taiheiyo Cement Corp | 圧電素子およびその使用方法 |
WO2002073710A1 (fr) * | 2001-03-12 | 2002-09-19 | Ngk Insulators,Ltd. | Actionneur a films piezo-electriques/electrostrictifs et son procede de fabrication |
JP2002355967A (ja) * | 2001-03-30 | 2002-12-10 | Seiko Epson Corp | 液体吐出ヘッド駆動装置 |
JP2004328972A (ja) * | 2003-04-28 | 2004-11-18 | Kyocera Corp | 圧電アクチュエータおよびインクジェット記録ヘッド |
JP2004328973A (ja) * | 2003-04-28 | 2004-11-18 | Kyocera Corp | 高集積型圧電アクチュエータおよびこれを備えたインクジェット記録ヘッド |
Cited By (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010263002A (ja) * | 2009-04-30 | 2010-11-18 | Brother Ind Ltd | 圧電アクチュエータ装置、及び、圧電アクチュエータ装置を備えた液体移送装置 |
US8569927B2 (en) | 2009-04-30 | 2013-10-29 | Brother Kogyo Kabushiki Kaisha | Piezoelectric actuator unit and liquid transporting apparatus |
JP2011046088A (ja) * | 2009-08-27 | 2011-03-10 | Kyocera Corp | 液体吐出ヘッドの使用方法および記録装置 |
CN103703793B (zh) * | 2012-06-26 | 2015-02-18 | 本多电子株式会社 | 机电转换元件及其制造方法 |
CN103703793A (zh) * | 2012-06-26 | 2014-04-02 | 本多电子株式会社 | 机电转换元件及其制造方法 |
KR101417699B1 (ko) | 2012-06-26 | 2014-07-09 | 혼다덴시 가부시키가이샤 | 전기기계 변환소자 및 그 제조방법 |
WO2014002286A1 (ja) * | 2012-06-26 | 2014-01-03 | 本多電子株式会社 | 電気機械変換素子及びその製造方法 |
US10401204B2 (en) | 2012-06-26 | 2019-09-03 | Honda Electronics Co., Ltd. | Ultrasonic flow-meter for measuring the flow-rate of a chemical-solution using an electromechanical transformation device |
JP2016040989A (ja) * | 2014-08-13 | 2016-03-24 | セイコーエプソン株式会社 | 圧電駆動装置及びその駆動方法、ロボット及びその駆動方法 |
JP2016215446A (ja) * | 2015-05-18 | 2016-12-22 | 株式会社リコー | 液滴吐出装置 |
WO2021132572A1 (ja) | 2019-12-26 | 2021-07-01 | 京セラ株式会社 | 圧電アクチュエータ、液体吐出ヘッド及び記録装置 |
WO2021132571A1 (ja) | 2019-12-26 | 2021-07-01 | 京セラ株式会社 | 圧電アクチュエータ、液体吐出ヘッド及び記録装置 |
WO2021200633A1 (ja) | 2020-03-30 | 2021-10-07 | 京セラ株式会社 | 液体吐出ヘッド及び記録装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP4777639B2 (ja) | 2011-09-21 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5118485B2 (ja) | 液体吐出装置の駆動方法およびその方法を用いる液体吐出装置 | |
JP5232640B2 (ja) | 液体吐出装置 | |
JP4777639B2 (ja) | 圧電アクチュエータとその再生方法および液体吐出装置 | |
JP4563786B2 (ja) | 液体吐出装置およびその駆動方法 | |
JP4580201B2 (ja) | 圧電素子の再生方法および液体吐出装置 | |
JP4698263B2 (ja) | 液体吐出装置 | |
JP4917426B2 (ja) | 液体吐出装置 | |
JP5102459B2 (ja) | 圧電アクチュエータユニット | |
JP4494880B2 (ja) | 圧電インクジェットヘッドの駆動方法 | |
JP2007203550A (ja) | 液体吐出装置の駆動方法 | |
JP4362045B2 (ja) | 圧電変換装置 | |
JP2010105300A (ja) | 液体吐出装置 | |
JP4323197B2 (ja) | 圧電インクジェットヘッドの駆動方法 | |
JP2009029012A (ja) | 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置 | |
JP4594060B2 (ja) | 液体吐出装置 | |
JP4847180B2 (ja) | 圧電アクチュエータの駆動方法および圧電アクチュエータユニット | |
JP4583117B2 (ja) | 液体噴出装置及びインクジェットヘッド | |
JP2004351879A (ja) | 圧電インクジェットヘッド | |
JP5760616B2 (ja) | 液体噴射ヘッドの製造方法 | |
JP3514407B2 (ja) | インクジェットヘッド及びインクジェット記録装置 | |
JP2004351878A (ja) | 圧電インクジェットヘッド | |
JP5734040B2 (ja) | インクジェットヘッド及び記録装置 | |
JP3842656B2 (ja) | インクジェット記録ヘッド | |
JP4732877B2 (ja) | 液体吐出装置の駆動方法および圧電インクジェットヘッド | |
JP2006035791A (ja) | 圧電素子駆動回路とそれを用いた圧電インクジェットヘッドの駆動方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20070912 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20100406 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20100415 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20100611 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20101111 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20110111 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20110609 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20110630 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4777639 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140708 Year of fee payment: 3 |