JP2006156337A - 多孔質電極、その多孔質電極を有する複合素子、およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
光の利用効率が高く、かつ高度な可撓性を有する電極および該電極の製造方法を提供する。
【解決手段】
貫通孔を有し、平均孔径d1が0.02〜3μmであり、空孔率が40〜90%である多孔質フィルム(A)の貫通孔中に、導電体と半導体とからなる群から選択される導電性物質が充填されている多孔質電極。
貫通孔を有し、平均孔径d1が0.02〜3μmであり、空孔率が40〜90%である多孔質フィルム(A)の表面に導電体と半導体とからなる群から選択される導電性物質を含む液を塗工し、多孔質フィルム(A)の貫通孔に前記導電性物質を充填する工程を有する多孔質電極の製造方法。
【選択図】 図2
Description
化チタンに対して40重量%も添加しており、酸化チタン膜中の電子伝達を阻害することがあった。特開2003−272722号公報には、フッ素ポリマーを結着剤として、酸化チタンに対して1%程度使用する方法が提示されているが、結着剤の添加量が少ないため可撓性が不十分であった。また、太陽エネルギーvol.29,No. 4,2003には、少量の結着剤を添加した酸化チタン粒子をコートした後、圧縮して粒子同士の結合性を向上させる方法が提示されている。しかしながらこの方法では、圧縮力により酸化チタン粒子の多孔質構造が破壊されてしまい、好ましくない。
本発明は、他の態様において、貫通孔を有し、平均孔径d1が0.02〜3μmであり、空孔率が40〜90%である多孔質フィルム(A)の貫通孔中に、導電体と半導体とからなる群から選択される導電性物質が充填されている多孔質電極の片面に、多孔質フィルム(A)の平均孔径d1よりも平均孔径が小さい貫通孔を有する多孔質フィルム(B)が積層されている複合素子を提供する。
本発明は、他の態様において、互いに対向する第1及び第2の基板と、両基板の間に、第1の基板から近い順に配置されている対向電極、多孔質電極および集電電極、ならびに前記対向電極と集電電極との間に多孔質電極を介して配置された電解質とを有する色素増感太陽電池であって、前記多孔質電極は、貫通孔を有し、平均孔径d1が0.02〜3μmであり、空孔率が40〜90%である多孔質フィルム(A)の貫通孔中に、半導体が充填されている電極であり、前記第2の基板は透明基板であり、該半導体と対向電極とは接触しておらず、前記半導体の表面に増感色素が担持されていることを特徴とする色素増感太陽電池を提供する。
本発明は、他の態様において、互いに対向する第1及び第2の基板と、両基板の間に、第1の基板から近い順に配置されている対向電極、多孔質電極および集電電極、ならびに前記対向電極と集電電極との間に前記多孔質電極を介して配置されている電解質を有する電気二重層キャパシターであって、前記多孔質電極は、貫通孔を有し、平均孔径d1が0.02〜3μmであり、空孔率が40〜90%である多孔質フィルム(A)の貫通孔中に、導電体が充填されている電極であり、該導電体と対向電極とは接触していないことを特徴とする電気二重層キャパシターを提供する。
本発明は、他の態様において、貫通孔を有し、平均孔径d1が0.02〜3μmであり、空孔率が40〜90%である多孔質フィルム(A)の表面に導電体と半導体とからなる群から選択される導電性物質を含む液を塗工し、多孔質フィルム(A)の貫通孔に前記導電性物質を充填する工程を有する多孔質電極の製造方法を提供する。
本発明は、他の態様において、貫通孔を有し、平均孔径d1が0.02〜3μmであり、空孔率が40〜90%である多孔質フィルム(A)の貫通孔中に、導電体と半導体とからなる群から選択される導電性物質が充填されてなる多孔質電極の片面に、高分子と溶媒とを含有する高分子溶液を塗布して高分子溶液層を形成する工程、および、該高分子溶液層から溶媒を除去して、多孔質フィルム(A)の平均孔径d1よりも平均孔径が小さい貫通孔を有する多孔質フィルム(B)を形成する工程を有する複合素子の製造方法を提供する。
集電電極22を前記の金属酸化物(透明導電性金属酸化物)で構成する場合、その平均厚さとしては、0.05〜5μmであることが好ましく、0.1〜1.5μmであることがより好ましい。
半導体としては、Cd、Zn、In、Pb、Mo、W、Sb、Bi、Cu、Hg、Ti、Ag、Mn、Fe、V、Sn、Zr、Sr、Ga、Si、Crなどの金属元素の酸化物;SrTiO3、CaTiO3などのペロブスカイト;CdS、ZnS、In2S3、PbS、Mo2S、WS2、Sb2S3、Bi2S3、ZnCdS2、Cu2Sなどの硫化物;CdSe、In2Se3、WSe2、HgS、PbSe、CdTeなどの金属カルコゲナイド;その他GaAs、Si、Se、Cd2P3、Zn2P3、InP、AgBr、PbI2、HgI2、BiI3など;前記導電性物質から選ばれる少なくとも一種を含む複合体、例えばCdS/TiO2、CdS/AgI、Ag2S/AgI、CdS/ZnO、CdS/HgS、CdS/PbS、ZnO/ZnS、ZnO/ZnSe、CdS/HgS、CdSx/CdSe1-x、CdSx/Te1-x、CdSex/Te1-x、ZnS/CdSe、ZnSe/CdSe、CdS/ZnS、TiO2/Cd3P2、CdS/CdSeCdyZn1-yS、CdS/HgS/CdSなどが挙げられる。中でもTiO2が、グレッツェル・セルにおいて電解質溶液中への光溶解の回避と高い光電変換特性を実現できる点で好ましい。
導電体としては、例えば黒鉛、活性炭、カーボンブラック等の炭素質粉末や、銅、鉄、アルミニウム、金などの金属が挙げられる。
電気二重層キャパシターの要素として本発明の多孔質電極を用いる場合には、導電性物質としては導電体を使用するのが一般的であり、導電体としては炭素質粉末が好ましく、活性炭が特に好ましい。電気二重層キャパシターの静電容量の観点から、炭素質粉末の比表面積は700〜2500m2/gであることが好ましく、特に好ましくは1000〜1800m2/gである。また、活性炭粉末以外に、カーボンブラック、ポリアセン等の大比表面積の材料も好ましく使用できる。特に、高比表面積の活性炭粉末と、カーボンブラックを混合して使用することが好ましい。
本発明において、導電性物質は、その全量が多孔質フィルム(A)中の貫通孔内に収容されていてもよく、また、一部の導電性物質が多孔質フィルム(A)の表面上に存在してもよい。適当量の導電性物質が多孔質フィルム(A)の表面上に存在している態様は、好ましい態様の1つである。ただし、過度に多量に多孔質フィルムの表面上に存在すると、多孔質電極を変形させたときにクラックが発生しやすくなる。
多孔質フィルム(B)432は、導電性物質231と対向電極45とが短絡することのないように隔離するとともに、電解質イオンが移動できるように貫通孔を有することが必要である。
多孔質フィルム(B)の平均孔径は、0.002μm〜0.7d1であることが好ましい。ここでd1は多孔質フィルム(A)の平均孔径である。多孔質フィルム(B)の平均孔径が小さすぎると電解質が移動しにくくなることがある。
第1は、まず、多孔質フィルム(A)の貫通孔内に導電性物質を充填して多孔質電極を調製し、次いで、その多孔質電極の一方の面上に多孔質フィルム(B)を配置する方法である。具体的には、例えば、貫通孔を有する前記多孔質フィルム(A)の貫通孔中に、導電体と半導体とからなる群から選択される導電性物質が充填されている多孔質電極の片面に、高分子を溶媒に溶解した高分子溶液を塗布して高分子溶液層を形成した後、該高分子溶液層から溶媒を除去することにより、多孔質フィルム(B)を設ける工程を有する方法である。
具体的には、例えば、適宜の方法で作製した多孔質フィルム(A)と多孔質フィルム(B)とが積層されている積層多孔質フィルムにおける多孔質フィルム(A)面に、導電性物質を含む液を塗工し、多孔質フィルム(A)の貫通孔に導電性物質を充填する工程を有する方法が挙げられる。ただしこの場合には、多孔質フィルム(B)に導電性物質が充填されないようにすることが必要である。例えば導電性物質を含む液として、粒子径が多孔質フィルム(A)の平均孔径よりも小さく、かつ多孔質フィルム(B)の平均孔径よりも大きい導電性物質粒子分散液を用いればよい。
(1)別々に調製された多孔質フィルム(A)と多孔質フィルム(B)とを熱接着やドライラミネート法などの公知の方法により積層する方法
(2)フィラーを含有する2種の樹脂材料を共押出法により積層して2層共押出体を得、ついでそれを延伸して各層を多孔質化する方法
(3)特開平9−38475、特開2003−40999に開示されているごとく、一方の多孔質フィルムの表面に、他方の多孔質フィルムの材料の溶液を塗布して溶液層を形成し、次いで該溶液層から溶媒を除去して、元の多孔質フィルムの上に新たな多孔質フィルムを形成する方法などが例示できる。
多孔質フィルム(B)の平均孔径が多孔質フィルム(A)の平均孔径d1より小さいという要件を満たす複合素子を得るためには、上記(1)の方法においては、例えば、多孔質フィルム(A)の平均孔径d1よりも平均孔径が小さい多孔性フィルムを選択すればよい。(2)の方法においては、例えば、多孔性フィルム(A)用材料に配合するフィラーの粒径よりも小さい粒径を有するフィラーを多孔性フィルム(B)用材料に配合すればよい。さらに、(3)の方法においては、例えば、塗布する溶液の濃度を調節したり、溶液を塗布した後に急冷却して溶質と溶媒とをミクロ相分離させたりすればよい。
電解質としては、LiI、NaI、KI、CsI、CaI2などの金属ヨウ化物、およびテトラアルキルアンモニウムヨーダイド、ピリジニウムヨーダイド、イミダゾリウムヨーダイドなど4級アンモニウム化合物のヨウ素塩などのヨウ化物と、I2との組み合わせ;LiBr、NaBr、KBr、CsBr、CaBr2などの金属臭化物、およびテトラアルキルアンモニウムブロマイド、ピリジニウムブロマイドなど4級アンモニウム化合物の臭素塩などの臭化物と、Br2との組み合わせ;フェロシアン酸塩−フェリシアン酸塩やフェロセン−フェリシニウムイオンなどの金属錯体;ポリ硫化ナトリウム、アルキルチオール−アルキルジスルフィドなどのイオウ化合物;ビオロゲン色素、ヒドロキノン−キノンなどが挙げられる。これらの中でも、LiI、ピリジニウムヨーダイド、イミダゾリウムヨーダイドとI2との組み合わせが好ましい。上記の電解質は2種以上を混合して用いてもよい。
フィルムの厚みは、Mitsutoyo 社製デジタルマイクロメーターVL−50を用いて、幅方向、長さ方向にわたり、10点でフィルムの厚みを測定し、全測定値の平均値を算出した。その平均値をフィルムの厚みとした。
JIS K1150に準拠し、水銀圧入法により、オートポア III9420(MICROMERITICS社製)にて平均孔半径r(μm)を測定し、平均孔径を2rとした。
フィルムを直径32mmの円盤状に打ち抜き、水中置換により見掛け体積(V)を測定する。これとは別に、島津製作所製のオートピクノメーター アキュピック 1320 型を用いて真体積(V1)を測定する。フィルムの空孔率は、空孔率=(1−V1/V)×100 とする。
図5に示すように直径2mmの針金を挟むようにしてフィルムを180°に折りたたみ、広げた。次に裏面についても同様に針金を挟んで折りたたみ、フィルムを広げた。裏面を折る際には、表面と同じところで折りたたむようにした。折れ目の部分にクラックが入っているかどうかを目視で確認した。クラックが入っていなければ可撓性があることを示している。
炭酸カルシウム(Vigot10、白石カルシウム社製、平均粒子径0.1μm)56重量%と、ポリエチレン粉末(ハイゼックスミリオン340M,三井化学製、重量平均分子量300万、融点136℃)32重量%とポリエチレンワックス(ハイワックス110P,三井化学製、重量平均分子量1000、融点110℃)12重量%の混合ポリエチレン樹脂を強混練できるようセグメント設計した2軸混練機(プラスチック工学研究所製)を使用して混練して樹脂組成物を得た。この樹脂組成物をロール圧延(ロール温度151℃)することにより、約60μmの膜厚の原反フィルムを作製した。
得られた多孔質フィルム(A)は厚み14μm、空孔率48%、平均孔径0.1μmであった。
次いで、チタニアゾル溶液(触媒化成製 HPW−18NR:TiO2は15nm)と4重量%の界面活性剤水溶液(界面活性剤:三洋化成製サンモリン11)とを重量比100:7で混合して親油性チタニアゾル溶液を調製し、この溶液をアルミ板上に固定された多孔質フィルム(A)に手動にてバーコートした。バーとしてはガラス棒を用い、液膜厚みが50μmとなるようにスペーサーを敷設して行った。その後室温(25℃)にて乾燥させ電極を作製した。得られた電極の目付を測定し、塗布したチタニアの目付けを求めたところ約13g/m2であった。次いで本電極の半導体の密度勾配を測定するために、上記電極をエポキシ樹脂に包埋した後、クライオミクロトームで厚み方向断面を切り出し、SEM(電子顕微鏡)観察しながら、チタニア中のチタン元素の分布をEPMA(電子プローブマイクロアナライザー)により測定した。測定条件は以下のとおりである。
(1) 機種 EPMA-1610(島津製作所製)
(2) 加速電圧 15 kV
(3) ビーム電流 30.2 nA
(4) ビーム径 約 1μm
(5) 1点あたりの測定時間 5 msec.
(6) 検出波長 2.7 angstrom (Ti Kα)
4.7 angstrom (Cl Kα)
24 angstrom (O Kα)
(7) 分光結晶 PET (pentaerythritol;Ti、Cl)
LS5A (累積膜;O)
得られたEPMA像を図6(61)に、示す。61中、領域62が本発明の電極部であり、領域63は包埋に用いたエポキシ樹脂である。即ち方向64が多孔質フィルム(A)の深さ方向であり、65側が塗工表面、66側が塗工裏面である。電極における領域67のチタン元素の密度分布チャートを、図6(68)に示す。EPMA像に対応してチタン密度分布が分かりやすいようにチャート68をレイアウトしている。
半導体の密度勾配は、チタン元素の密度勾配に等しいとして以下のように算出した。
チャート68に見るように、チタン元素濃度は塗工表面65から深さ1μmで極大値を取り、その後なだらかに低下している。表面で最大値をとらず、それより少し深い位置で極大値をとる理由は、ビーム径が1μm程度なので、最表面では100%ビームが利用されていないことによる。したがって、深さ1μmの極大値をもって多孔質フィルム(A)最表面のチタン元素濃度とする。
一方塗工裏面のチタン濃度は、同様の理由によって、表面から1μmの深さの値とする。元素濃度に比例する放射線の強度(カウント数)は、塗工表面で75、塗工裏面で9.0であるから、その比はおよそ8:1である。得られた電極を用いて可撓性試験を行ったところ、クラックは発生していなかった。
複合素子
(1)パラアラミド溶液の合成
撹拌翼、温度計、窒素流入管及び粉体添加口を有する5リットル(l)のセパラブルフラスコを使用してポリ(パラフェニレンテレフタルアミド)(以下、PPTAと略す)の合成を行った。十分乾燥したフラスコに4200gのNMPを投入し、さらに200℃で2時間乾燥した塩化カルシウム272.65gを添加して100℃に昇温した。塩化カルシウムが完全に溶解した後室温に戻して、パラフェニレンジアミン(以下、PPDと略す)132.91gを添加し完全に溶解させた。この溶液を20±2℃に保ったまま、テレフタル酸ジクロライド(以下、TPCと略す)243.32gを10分割して約5分おきに添加した。その後溶液を20±2℃でに1時間保持し、気泡を抜くため減圧下30分撹拌した。得られた重合液は光学的異方性を示した。一部をサンプリングして水で再沈してポリマーとして取り出し、得られたPPTAの固有粘度を測定したところ1.97dl/gであった。次に、この重合液100gを、攪拌翼、温度計、窒素流入管および液体添加口を有する500mlのセパラブルフラスコに秤取し、NMP溶液を徐々に添加した。最終的に、PPTA濃度が2.0重量%のPPTA溶液を調製し、これをP液とした。
実施例1記載の多孔質フィルム(A)をガラス板上に固定し、テスター産業株式会社製バーコーター(間隙200μm)により、P液を塗布した。その後、湿度50%、温度23℃の条件下に保持してPPTAを析出させた後、イオン交換水に浸漬し、5分後に膜状物をガラス板から剥離し、イオン交換水を流しながら充分に水洗した後、60℃で減圧しながら膜状物を乾燥して積層多孔質フィルムを得た。該積層多孔質フィルムは、多孔質フィルム(A)に、PPTAからなる多孔質フィルム(B)が積層されてなるフィルムであった。
得られた積層多孔質フィルムは厚み18μm、空孔率51%、平均孔径0.029μmであった。
また、得られた複合素子の各面についてSEM観測(倍率10000倍)を行ったところ多孔質フィルム(A)面側にはチタニアが観察されたが、多孔質フィルム(B)面側にはチタニアは観察されなかった。
即ち多孔質フィルム(B)は絶縁層として作用していることが確認できた。
市販のPETフィルム(東洋紡製:A4100)に実施例1に記載の親油性チタニアゾル溶液を塗布し、30℃にて乾燥を行い電極を得た。
得られた電極の目付けを測定し、チタニアの塗布目付けを求めたところ4g/m2であった。
得られた電極の可撓性試験を行ったところクラックが多数発生した。
12・・集電電極
13・・半導体電極層
14・・電解質溶液
15・・導電膜
16・・基板
17・・増感色素
21・・透明基板
22・・集電電極
23・・多孔質電極
231・・導電性物質
232・・多孔質フィルム (A)
24・・電解質溶液
25・・対向電極
26・・基板
27・・増感色素
34・・金属被膜
43・・複合素子
432・・多孔質フィルム(B)
51・・電極または複合素子
52・・針金(直径2mm)
61・・EPMA像
62・・電極部
63・・包埋に用いたエポキシ樹脂
64・・深さ方向
65・・塗工表面
66・・塗工裏面
67・・チタン元素の分析領域
68・・チタン密度分布チャート
Claims (22)
- 貫通孔を有し、平均孔径d1が0.02〜3μmであり、空孔率が40〜90%である多孔質フィルム(A)の貫通孔中に、導電体と半導体とからなる群から選択される導電性物質が充填されている多孔質電極。
- 多孔質フィルム(A)の平均孔径d1が0.04〜1μmである請求項1に記載の多孔質電極。
- 導電性物質が多孔質フィルム(A)の厚み方向に密度勾配を形成して充填されている請求項1または2に記載の多孔質電極。
- 多孔質フィルム(A)の一方の面における導電性物質の密度の、他方の面における導電性物質の密度に対する比の値が2以上である請求項3に記載の多孔質電極。
- 多孔質フィルム(A)の貫通孔の内壁が金属で被膜されている請求項1〜4のいずれかに記載の多孔質電極。
- 導電性物質が半導体である請求項1〜5のいずれかに記載の多孔質電極。
- 導電性物質が酸化チタンである請求項1〜5のいずれかに記載の多孔質電極。
- 導電性物質の表面に増感色素が担持されている請求項1〜7のいずれかに記載の多孔質電極。
- 導電性物質が導電体である請求項1〜5のいずれかに記載の多孔質電極。
- 導電性物質が炭素質粉末である請求項9に記載の多孔質電極。
- 貫通孔を有し、平均孔径d1が0.02〜3μmであり、空孔率が40〜90%である多孔質フィルム(A)の貫通孔中に、導電体と半導体とからなる群から選択される導電性物質が充填されている多孔質電極の片面に、多孔質フィルム(A)の平均孔径d1よりも平均孔径が小さい貫通孔を有する多孔質フィルム(B)が積層されている複合素子。
- 多孔質フィルム(B)の貫通孔には実質的に導電性物質が充填されていないことを特徴とする請求項11に記載の複合素子。
- 互いに対向する第1及び第2の基板と、両基板の間に、第1の基板から近い順に配置されている対向電極、多孔質電極および集電電極、ならびに前記対向電極と集電電極との間に多孔質電極を介して配置された電解質とを有する色素増感太陽電池であって、前記多孔質電極は、貫通孔を有し、平均孔径d1が0.02〜3μmであり、空孔率が40〜90%である多孔質フィルム(A)の貫通孔中に、半導体が充填されている電極であり、前記第2の基板は透明基板であり、該半導体と対向電極とは接触しておらず、前記半導体の表面に増感色素が担持されていることを特徴とする色素増感太陽電池。
- 多孔質フィルム(A)の貫通孔中に、さらに導電体が充填されていることを特徴とする請求項13に記載の色素増感太陽電池。
- 前記多孔質電極と前記対向電極との間に、該多孔質電極の表面に積層された、多孔質フィルム(A)の平均孔径d1よりも平均孔径が小さい貫通孔を有する多孔質フィルム(B)が配置されていることを特徴とする請求項13または14に記載の色素増感太陽電池。
- 多孔質フィルム(B)の貫通孔には実質的に導電性物質が充填されていないことを特徴とする請求項15に記載の色素増感太陽電池。
- 互いに対向する第1及び第2の基板と、両基板の間に、第1の基板から近い順に配置されている対向電極、多孔質電極および集電電極、ならびに前記対向電極と集電電極との間に前記多孔質電極を介して配置されている電解質を有する電気二重層キャパシターであって、前記多孔質電極は、貫通孔を有し、平均孔径d1が0.02〜3μmであり、空孔率が40〜90%である多孔質フィルム(A)の貫通孔中に、導電体が充填されている電極であり、該導電体と対向電極とは接触していないことを特徴とする電気二重層キャパシター。
- 前記多孔質電極と前記対向電極との間に、該多孔質電極の表面に積層された、多孔質フィルム(A)の平均孔径d1よりも平均孔径が小さい貫通孔を有する多孔質フィルム(B)が配置されていることを特徴とする請求項17に記載の電気二重層キャパシター。
- 多孔質フィルム(B)の貫通孔には実質的に導電性物質が充填されていないことを特徴とする請求項18に記載の電気二重層キャパシター。
- 前記導電体は炭素質粉末であることを特徴とする請求項17〜19のいずれかに記載の電気二重層キャパシター。
- 貫通孔を有し、平均孔径d1が0.02〜3μmであり、空孔率が40〜90%である多孔質フィルム(A)の表面に導電体と半導体とからなる群から選択される導電性物質を含む液を塗工し、多孔質フィルム(A)の貫通孔に前記導電性物質を充填する工程を有する多孔質電極の製造方法。
- 貫通孔を有し、平均孔径d1が0.02〜3μmであり、空孔率が40〜90%である多孔質フィルム(A)の貫通孔中に、導電体と半導体とからなる群から選択される導電性物質が充填されてなる多孔質電極の片面に、高分子と溶媒とを含有する高分子溶液を塗布して高分子溶液層を形成する工程、および、該高分子溶液層から溶媒を除去して、多孔質フィルム(A)の平均孔径d1よりも平均孔径が小さい貫通孔を有する多孔質フィルム(B)を形成する工程を有する複合素子の製造方法。
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