JP2017130669A - エネルギー貯蔵デバイスのエネルギー密度及び達成可能な電力出力を増やす方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】エネルギー貯蔵デバイスのエネルギー密度を増やす方法を提供する。【解決手段】エネルギー貯蔵デバイスを提供するステップにおいて、エネルギー貯蔵デバイス100は、複数のチャネル121を含有する少なくとも1つの多孔質構造110を含み、且つ、チャネルの各1つは、多孔質構造の表面に対して開口122を有する、ステップと、エネルギー貯蔵デバイスに電解質150を導入すること及び電解質がチャネル内で浸透する距離を増やすこと、により、エネルギー貯蔵デバイスの電気容量を増やすステップと、を含む。【選択図】図1

Description

関連出願の相互参照:
本願は、2010年4月2日に出願され及び本願と同じ譲受人による国際出願PCT/US2010/029821号に関連する。
発明の分野:
本発明の開示された実施形態は、概してエネルギー貯蔵デバイスに係り、より具体的にはエネルギー貯蔵デバイスの性能を高める方法に関わる。
発明の背景:
現代社会はエネルギーの入手しやすさに依存している。エネルギー需要が増すにつれ、エネルギーを効率的に貯蔵可能なデバイスが増々重要になる。その結果、エネルギー貯蔵デバイス(電池、キャパシタ、偽キャパシタ、ウルトラキャパシタ、ハイブリッド・ウルトラキャパシタ等を包含する)は、エレクトロニクス領域において及びその領域外で広く広範囲に使用される。特に、キャパシタは、電気回路及び電力供給から電圧調整及び電池交換までの用途に広く使われる。電気二重層キャパシタ(EDLC)(別名、ウルトラキャパシタとも呼ばれる)は、高エネルギー貯蔵キャパシタ並びに高電力密度、小型及び低重量を包含する他の所望の特性を特徴とし、よっていくつかのエネルギー貯蔵用途のための有望な候補となった。
キャパシタのエネルギーは等式1(Eq.1)に示すように電気容量(capacitance)及び電圧に依存するので、ウルトラキャパシタの電気容量及び/又は(特に)電圧を増やすことは、エネルギー貯蔵及びエネルギー密度における増加となる。
Figure 2017130669
ウルトラキャパシタの性能に影響する他のパラメータも改善の対象とすることができる。
エネルギー貯蔵デバイスのエネルギー密度を増やす方法は、
原子層堆積プロセスを使用して前記エネルギー貯蔵デバイスの多孔質構造内に材料を堆積することにより、
多孔質構造のチャネル内で電解質が浸透する距離を増やすように設計された手順を実行することにより、もしくは
誘電性材料を前記多孔質構造内に置くことにより、
前記エネルギー貯蔵デバイスの電気容量を増やすことを有する。
もう一つの方法は、電気伝導性の物質を前記構造の表面に拡散させるため、及びその上に電気伝導性層を形成するため、前記エネルギー貯蔵デバイスをアニールすることを有する。
もう一つのエネルギー密度を増やす方法は降伏電圧を増やすこと有し、別の方法は偽キャパシタを形成することを有する。エネルギー貯蔵デバイスの達成可能な電力出力を増やす方法は、電気伝導性材料を前記多孔質構造内に堆積することを有する。
図面の簡単な説明
開示された実施態様は、添付の図面と合わせて以下の詳細説明を読むことにより、よく理解されよう。図面において
FIG.1及び2は本発明の実施態様によるエネルギー貯蔵デバイスの断面図である。 FIG.1及び2は本発明の実施態様によるエネルギー貯蔵デバイスの断面図である。 FIG.3a及び3bはそれぞれ本発明の実施形態によるエネルギー貯蔵デバイスの多孔質構造の平面及び断面図である。 FIG.4,5,8乃至10及び12は、本発明の実施形態によるエネルギー貯蔵デバイスのエネルギー密度を増やす方法を説明するフローチャートである。 FIG.4,5,8乃至10及び12は、本発明の実施形態によるエネルギー貯蔵デバイスのエネルギー密度を増やす方法を説明するフローチャートである。 Fig.6は、本発明の実施形態によるエネルギー貯蔵デバイス内に形成された電気二重層の略図である。 Fig.7は、本発明の実施形態によるエネルギー貯蔵デバイスのチャネルの断面図である。 FIG.4,5,8乃至10及び12は、本発明の実施形態によるエネルギー貯蔵デバイスのエネルギー密度を増やす方法を説明するフローチャートである。 FIG.4,5,8乃至10及び12は、本発明の実施形態によるエネルギー貯蔵デバイスのエネルギー密度を増やす方法を説明するフローチャートである。 FIG.4,5,8乃至10及び12は、本発明の実施形態によるエネルギー貯蔵デバイスのエネルギー密度を増やす方法を説明するフローチャートである。 Fig.11は、本発明の実施形態によるエネルギー貯蔵デバイスの達成可能な電力出力(power output)を増やす方法を説明するフローチャートである。 FIG.4,5,8乃至10及び12は、本発明の実施形態によるエネルギー貯蔵デバイスのエネルギー密度を増やす方法を説明するフローチャートである。
説明の簡単及び明快さのため、図面は構築の通常の方法を説明し、周知の特徴及びテクニックの説明及び詳細は、本発明の記載された実施形態の考察を無用に不明瞭にすることを避けるため、省略されてよい。加えて、図面中の要素は必ずしも縮尺どおりではない。例えば、本発明の実施形態の理解向上を助けるため、図面中の要素のあるものの寸法は、他の要素と比べて誇張されてよい。例えば、現実世界の条件においてはきわめて対称的でも整頓されてもいなさそうである直線、鋭角、及び/又は平行平面又は同類を有する構造が示される場合、ある図は理解を助けるため理想化したやり方で示されてよい。異なる図における同じ参照数字は同じ要素を意味し、一方同様な参照数字は同様な要素を意味する(ただし必ずというわけではない)。
詳細説明及び請求項における用語「第1」、「第2」、「第3」、「第4」等は(もしあれば)、同様の要素どうしを区別するために使用され、必ずしも特定の連続的もしくは経時的順番を記載するために使用されるのではない。そのように使用される用語は適当な事情において相互交換可能であると理解すべきである。ここに記載の本発明の実施形態は、例えば説明したもの以外の順序でもしくはここに記載した別のやり方で操作可能である。同様に、方法が一連のステップを有するものとしてここに記載されるならば、ここに示されるこのようなステップの順番は、必ずしもこのようなステップが実施され得る唯一の順番ではない。定められたステップのあるものはことによると省略され得、及び/又はここに記載されない他のあるステップをことによると方法に追加し得る。さらに、用語「よりなる(comprise)」,「包含する(include)」,「有する(have)」及びそれらのいずれの変種は、非排他的包含を扱うように意図されており、要素の一覧を有する(comprise)プロセス、方法、品物もしくは装置は必ずしもこれらの要素に限定されないが、明確にリストされない、もしくはこのようなプロセス、方法、品物もしくは装置に固有の他の要素を包含(include)してよい。
詳細説明及び請求項における用語「左(left)」,「右(right)」,「前(front)」,「後ろ(back)」,「上(top)」,「下(bottom)」,「上(over)」,「下(under)」及び類似用語は(もしあれば)、便宜的に使用され、具体的にもしくは文脈からのいずれかで他に示されない限り、必ずしも永続的相対的位置を記載するためではない。そのように使用される用語は適当な事情において相互交換可能であると理解すべきである。ここに記載の本発明の実施形態は、例えば説明したもの以外の向きでもしくはここに記載した別のやり方で操作可能である。ここで使用されるような用語「結合(coupled)」は、電気的もしくは非電気的に直接もしくは間接的に接続されたとして、定義される。互いに「隣接」しているとしてここに記載された対象は、その語句が使用される文脈に応じて、互いに物理的接触していても、互いに近接していても、又は互いと同じ一般領域もしくはエリアにあってもよい。ここでの語句「一実施態様において」の出現は、必ずしもすべて同じ実施態様を意味するのではない。
図面の詳細な説明:
上で参照した関連出願(国際出願PCT/US2010/029821号)において、少なくとも1個の電気伝導性構造を有するエネルギー貯蔵デバイス(そこでは電荷貯蔵デバイスと呼ばれる)が開示され、当該構造は複数の(multiple)チャネルを含有する多孔質構造を包含し、チャネルの各1つは前記多孔質構造の表面に対して開口を有する。(当該発明の実施形態によれば、これらのチャネルは典型的にはアスペクト比(長さ対直径)100以上を有する。)このようなエネルギー貯蔵デバイスを、再度本開示においても詳細に説明することになる。本発明の実施形態は、例えばここ及び関連出願において記載されているタイプのエネルギー貯蔵デバイスの性能、及び特にエネルギー密度及び達成可能な電力出力、を増強することに向けられている。本書に開示の方法の多くは、高アスペクト比チャネル内への様々な物質及び材料の堆積もしくは他の適用に向けられている。
ここで使用されているように、用語「エネルギー貯蔵デバイス」は、EDLC(ウルトラキャパシタ)、ハイブリッド・ウルトラキャパシタ、及び偽キャパシタ(pseudocapacitors)(これらの全ては下により詳細に論じている)並びにバッテリ、燃料電池及びエネルギーを貯蔵する同様のデバイスを明示的に含む。
これらは同様の原理に従って作動するとはいえ、ウルトラキャパシタはある重要な点において慣用の平行平板キャパシタとは異なる。一つの顕著な違いは電荷分離メカニズムに関する。ウルトラキャパシタについて、このメカニズムは典型的には、慣用のキャパシタの誘電体の形態ではなく、いわゆる電気二重層、すなわちEDL、の形態を取る。EDLは、高表面積電極と電解質との間の界面におけるイオンの電気化学的挙動により引き起こされ、層どうしがそれほど密に一緒になっているのも関わらず電荷の効果的分離をもたらす。(物理的分離距離は約(the order of)シングルナノメーターである。)よって、典型的ウルトラキャパシタは、そのEDLにおいて電荷を貯蔵しているものとして考えてよい。EDLの各層は電気伝導性であるが、二重層の特性は電流が層間の境界を横切って流れることを妨げる。(EDLについてはFIG.6との関連で、以下にさらに論ずる。)
慣用のキャパシタにおいて当てはまるように、ウルトラキャパシタの電気容量は電極の表面積に比例する。よって、例えば他方の電極として金属もしくはポリシリコン構造と一緒に二酸化ケイ素(SiO)により酸化した多孔質シリコン電極を使用して、きわめて高電気容量のキャパシタを作製可能である。その多孔質シリコンのきわめて高い表面積は、このようなキャパシタにより達成可能な高電気容量への主要な貢献要因となる。多孔質構造と物理的接触する電解質150を置くことにより、それによりEDLを導入して、電気容量はさらに増加可能で、それも顕著に増加可能である。
電解質150(並びに本書に記載される他の電解質)は図面中では円のランダムな配置を使用して表される。この表現は、電解質が自由イオンを含有する物質(液体もしくは固体)であることを伝えることを意図している。その塩は便宜のため選択されたのであって、電解質成分もしくは属性(当該イオンのサイズ、形状もしくは数に関するいずれかの限定を包含する)について何ら限定を意味する意図はない。本発明の実施形態により使用してよい電解質の一タイプはイオン液体(ionic liquid)である。別タイプは、イオン含有溶媒を有する電解質(例えばLiSO,LiPF)である。有機電解質及び固体電解質も可能である。
偽キャパシタは、キャパシタのようにふるまうが、電荷貯蔵をもたらす反応をも示すエネルギー貯蔵デバイスである。典型的には、偽キャパシタの電極の一方は遷移金属酸化物、例えばMnO,RuO,NiO,Nb及びV等で、又はWC(炭化タングステン)を含む他の材料、いずれの適切な導電性ポリマーもしくは同様の材料で、被覆される。これらの材料は電解質、例えば水酸化カリウム(KOH)と共に使用可能であり;デバイスを充電する場合、言わばバッテリのエネルギー貯蔵メカニズムと同様な方法でエネルギーを貯蔵させる反応において、カリウムは材料と反応する。より具体的には、これらの材料は高可逆性表面レドックス(誘導電流の)反応によってエネルギーを貯蔵するが、同時に電気二重層エネルギー貯蔵メカニズムは適所に(in place)残り、高出力のための電位を提供する。偽キャパシタの電位下降傾向はバッテリのように低下し得るもので、よって数百乃至数千放電サイクルだけ可能にする。
ハイブリッド・ウルトラキャパシタは、ウルトラキャパシタ及び電池の属性を組み合わせるエネルギー貯蔵デバイスである。一例では、ウルトラキャパシタの急速充電及び放電特性を有し、且つ電池の高エネルギー密度を有するデバイスを作り出すため、リチウムイオン材料で被覆した電極はウルトラキャパシタと組み合わされる。他方、電池及び偽キャパシタのようなハイブリッド・ウルトラキャパシタは、ウルトラキャパシタが有するものより短い想定寿命を有する。
本発明の一実施形態において、エネルギー貯蔵デバイスのエネルギー密度を増やす方法は、原子層堆積プロセスを使用して多孔質構造内に材料を堆積することにより、エネルギー貯蔵デバイスの電気容量を増やすこと、及びチャネルの少なくとも1個のアスペクト比に基づき前記原子層堆積プロセスの圧力及び曝露時間の少なくとも一方を調節することを有する。別の実施形態において、当該方法は、チャネル内で電解質が浸透する距離を増やすように設計された手順を実行することを有する。別の実施形態において、当該方法は、誘電性材料を多孔質構造内に置くことにより電気容量を増やすことを有する。さらに別の実施形態において、エネルギー密度を増やす方法は、偽キャパシタを作り出すためウルトラキャパシタに遷移金属酸化物を添加することを有する。さらに別の実施形態において、当該方法は降伏電圧を増やすことを有する。
別の実施形態において、エネルギー貯蔵デバイスの電気伝導性構造は、第1の物質及び電気伝導性の第2の物質から少なくとも部分的になる合金をさらに有し、当該方法は、前記電気伝導性の第2の物質を前記電気伝導性構造の表面に拡散させるため、及びその上に電気伝導性層を形成するため、エネルギー貯蔵デバイスをアニールすることを有する。別の実施形態において、エネルギー貯蔵デバイスの達成可能な電力出力を増やす方法は、電気伝導性材料を多孔質構造内に堆積することを有する。
ここで図面を参照すると、FIG.1及び2は、本発明の実施態様による方法が向けられているエネルギー貯蔵デバイス100の断面図である。FIG.1及び2に記載されているように、エネルギー貯蔵デバイス100は、セパレータもしくは絶縁体130により互いに分離された電気伝導性構造110及び電気伝導性構造120を有する。絶縁体130は、電気的短絡を防止するため、電気伝導性構造110及び120どうしが物理的に接触するのを防止する。他の実施形態において、以下に論じた理由のため、セパレータは必要ではなく省略可能である。
電気伝導性構造110及び120の少なくとも一方は複数の(multiple)チャネルを含有する多孔質構造を有し、前記チャネルの各1つは前記多孔質構造の表面に対して開口を有する。一例として、多孔質構造は導体もしくは半導体材料内に形成されてよい。あるいは、多孔質構造は電気伝導性フィルム(例えばALD導電性フィルム、例えばTiN)で被覆された絶縁材料(例えばアルミナ)内に形成されてよい。この点について、より大きい電気伝導性を有する材料が、そのより低い等価直列抵抗のため有利である。図示された実施形態において、電気伝導性構造110及び電気伝導性構造120は両方とも、このような多孔質構造を有する。従って、電気伝導性構造110は、対応する多孔質構造の表面115に対して開口112を有するチャネル111を含み、電気伝導性構造120は、対応する多孔質構造の表面125に対して開口122を有するチャネル121を含む。ある実施形態において、電気伝導性構造110及び120の一方だけが複数のチャネルを有する多孔質構造を含む場合、他方の電気伝導性構造は例えば金属電極もしくはポリシリコン構造であり得る。
エネルギー貯蔵デバイス100の様々な形状が可能である。FIG.1の実施形態において、例えばエネルギー貯蔵デバイス100は、間に挟まれたセパレータ130により互いに対向して接合された2つの別個の多孔質構造(すなわち電気伝導性構造110及び電気伝導性構造120)を有する。別の例として、FIG.2の実施形態においてエネルギー貯蔵デバイス100は、単一平面多孔質構造を有し、そこでは第1のセクション(電気伝導性構造110)は第2のセクション(電気伝導性構造120)から、セパレータ130を含有するトレンチ231により分離されている。電気伝導性構造の一方は正極側になり、他方の電気伝導性構造は負極側になる。セパレータ130はイオンの移動を許すが、電極が互いに物理的に接触するのを防止する(接触はデバイスに電気的故障を引き起こし得る)。一例として、多孔質プラスチック材料がセパレータ130として使用できた。セパレータはFIG.2に図示されるけれども、そこに記載された形状において必要とは限らないことを特に言及する。なぜなら他のメカニズム(例えば構造110及び120を接続する小型ブリッジ、図示されていない支持層もしくは他の支持構造への接続)が適所に存在し、それが構造110と構造120と間の物理的分離を維持することになるからである。例えば、電気伝導性構造110及び120各々はセラミックパッケージに取り付け可能であった。該セラミックパッケージは電気絶縁体として働くのであって、従って2つの電気伝導性構造を物理的に分離することによりそれらを互いに電気的絶縁する。
FIG.2に図示且つ上に述べた材料の小型ブリッジは、もし放置されるならば(left unaddressed)、それ自体が2つの電気的伝導性構造の間で電気的短絡として働く。しかしながらいくつかの解決策がある。例えば、ブリッジを、研磨加工を使用して除去してよい(そして導電性構造は、他の何らかの手段により離されて維持される)。あるいは、電気伝導性構造はウエハの高濃度に(heavily)ドープされた上層(top layer)内もしくは領域内で形成されてよい一方で、トレンチは低濃度に(lightly)ドープされた基板(該基板はあまり良い導体ではない)まで下方に延びている。あるいはシリコン・オン・インシュレータ構造を使用してよい。
一例として、電気伝導性構造110及び120の多孔質構造は、ウェットエッチングプロセスにより作り出される。ここで電気伝導性構造の表面に適用されたエッチング液は前記電気伝導性構造の一部をエッチング除去するが、これはある意味、水が岩石内のチャネルを削ることができるのと少なくともいくらか似ている。これがチャネルの各1つが電気伝導性構造の表面に対して開口を有する理由である。ウェットエッチング方法は、多孔質構造内で完全に閉じたキャビティ(即ち、岩石内に閉じ込められた気泡のような、表面に対して開口していないキャビティ)を作り出すことはできない。これは、ということではない。他の材料の存在もしくは追加のせいで(これは事実いくつかの実施形態において起こりそうなことである)、これらの開口が他の材料で被せることができなければ、開口は閉じられていない、ということを言っているのではなく、被せられていても、被せられていなくても、表面に対する記載された開口は本発明の少なくとも一つの実施形態による各多孔質構造内の各チャネルの特徴(a feature)である。(開口が被せられていてよい一実施形態とは、回路もしくは他の配線用の場所としてのエピタキシャルシリコンの層がチャネルの先端上で成長させられる実施形態である。)
FIG.1及びFIG.2における多孔質構造の描写はきわめて理想化されていることを特に言及する。ここで一例だけを挙げるなら、チャネル111及び121の全て垂直にだけ伸びているとしてものとして図示されている。現実ではチャネルは、FIG.3に示された多孔質構造のような何物かに見える、もつれた乱雑なパターンを作り出すように複数の(multiple)方向に枝分かれする。
FIG.3a及び3bは、それぞれ本発明の実施形態による多孔質構造300(この場合、多孔質シリコン)の表面及び断面切片の走査型電子顕微鏡(SEM)画像である。図示されているように、多孔質構造300は複数のチャネル311を含有する。チャネル311はその長さに沿って曲がりくねっていそうで、その結果単一チャネルは垂直部分及び水平部分の両方、並びに完全に垂直でも完全に水平でもなくその間のどこかに該当する部分を有していてよい、と解すべきである。注意すべきは、FIG.3bにおいて、チャネルはエッチングされた構造の底部の近くまで延びているが、完全に達したわけではなく、よってチャネルの下部に(underneath)エッチングされなかったシリコンの層312が残されることである。
正しいエッチング液により、幅広い種類の材料から記載された特性を有する多孔質構造を作製可能なはずである。一例として、フッ化水素酸とエタノールの混合物でシリコン基板をエッチングすることにより、多孔質シリコン構造を作成してよい。より一般的には、陽極酸化(anodization)及びステイン(stain)エッチングのようなプロセスにより、多孔質シリコン及び他の多孔質構造を形成してよい。
既に述べてある多孔質シリコン以外に、本発明の実施形態によるエネルギー貯蔵デバイスにとりわけよく適しているかもしれないいくつかの他の材料は、多孔質ゲルマニウム及び多孔質スズである。多孔質シリコンを使用する可能な利点は、既存のシリコン技術とのそれの親和性を包含する。多孔質ゲルマニウムはその材料に関する既存の技術の結果として同様の利点を享受し、且つシリコンと比較しても、それの自然(native)酸化物(酸化ゲルマニウム)は水溶性であり、それゆえ容易に除去されるという、さらに可能な利点を享受する。(シリコン多孔率が約20パーセントより大きい場合、シリコンの表面に形成する自然酸化物は電荷をトラップし得る(これは望ましくない結果である)。)多孔質ゲルマニウムもまたシリコン技術と高度に親和性である。ゼロバンドギャップ材料である多孔質スズを使用する可能な利点は、特定の他の導電性及び半導体材料に関するそれの増強された導電性を含む。多孔質構造のために他の材料をも使用してよく、炭化ケイ素、合金、例えばケイ素及びゲルマニウムの合金、及び金属、例えば、銅、アルミニウム、ニッケル、カルシウム、タングステン、モリブデン及びマンガンを包含する。
本発明の実施態様は極めて狭いチャネルを使用し得る。ある実施態様において(下に詳しく記載)、電解質がチャネル内に導入される。例えば、電解質は有機電解質もしくはイオン液体でもよい。電解質中の分子は、約2ナノメートル(nm)かもしれない。少なくとも一つの実施形態において、従ってチャネルの全長に沿って電解質が自由に流れるのを許すように、チャネルの各1つの最小寸法は2nm以上である。
電解質をチャネル内に深く浸透させることを強いること(もしくは可能にさせること)は、エネルギー貯蔵デバイスの全電気容量を増やし、エネルギー密度の増加につながる。本発明の実施態様は、チャネル内に電解質が浸透する距離を増やすための(その結果、電気容量及びエネルギー密度が増える)(上で述べたようなチャネルのサイズを適合する(tailoring)こと以外に)いくつかの他の技術を扱っている。下に記載したのは、ここに記載されたタイプのエネルギー貯蔵デバイスのチャネル内で電解質が浸透する距離を増やすように設計された、いくつかの手順である。該手順は、他の方法では高すぎる粘度を有する電解質を使用可能にするかもしれない。各手順の詳細は、電解質を手順の実施前か、実施の間か、もしくは実施後に導入すべきかどうか(あるいは電解質導入のタイミングは重要ではないか)を決定する。
FIG.4は、本発明の実施形態によるエネルギー貯蔵デバイスのエネルギー密度を増やす方法400を説明するフローチャートである。方法400のステップ410は、複数のチャネルを含有する少なくとも1個の多孔質構造を有し、ここで前記チャネルの各1つは前記多孔質構造の表面に対して開口を有する、エネルギー貯蔵デバイスを提供することである。つまり、方法400は本書に記載されたタイプのエネルギー貯蔵デバイスに向けられている。
方法400のステップ420は、前記チャネル内で電解質(もしくは前駆体もしくは他の蒸着剤、イオン液体、もしくは類似物)が浸透する距離を増やすように設計された手順を実行することにより前記エネルギー貯蔵デバイスの電気容量を増やすことである。述べたように、手順に依存して電解質は手順の実施の前か、実施の間か、もしくは実施後に導入されてよい。
このような一手順は、エネルギー貯蔵デバイスを真空に置き、次いで電解質を適用することを含む。別の手順は、エネルギー貯蔵デバイスを超音波振動に曝露することを含む。さらに別の手順は、エネルギー貯蔵デバイスを遠心分離機内に置くことを含み、この場合遠心分離機を少なくとも速度500rpmで回転することが、チャネル内に電解質を望ましく運ぶのに有効であることが分かった。いくつかの実施形態において、多孔質構造のチャネルは前記多孔質構造を完全に貫通して延びる。この種の構造は、この文書のあちこちで記載されたような電解質溶液、セパレータ及び導電性電極と一体になった、増強されたエネルギー貯蔵デバイスを形成するのに有利であり得た。このような連続チャネル実施形態において、電解質(もしくは他の物質)の浸透距離は、圧力差、温度勾配、浸透圧ポンプ、及び類似物並びに(先に述べた)超音波振動を使用することにより増やすことができる。
さらに別の手順は、チャネルの表面に対して表面処理を実施することを含む。一実施形態において、表面処理は、チャネルの表面に材料を堆積することによりこれらの表面をより湿潤性にすることを含む。この目的によく機能することが分かったいくつかの材料があり、TiO,TiN,TaN,SiN,AlN,Al,HfO,Ta,Er,TiAlN,及びNbを包含する(ただしこれらに限定されない)。これらの材料のうちあるもの(特にTiN,HfO,及びTa)は、有機電解質と合わせてよく機能する。他のあるもの(特にTiO,TiN,及びHfO)は、イオン液体及び固体電解質と合わせてよく機能する。
再びFIG.1を参照すると、エネルギー貯蔵デバイス100は、多孔質構造の少なくとも一部分上に、及びチャネル111及び/又はチャネル121の少なくともいくつかの中に電気伝導性コーティング140をさらに有する(図示された実施態様において)。このような電気伝導性コーティングは多孔質構造の導電性を維持もしくは増強するために(特に多孔質構造の多孔率が約20パーセントを超えるとき)必要かもしれない。一例として、電気伝導性コーティング140はケイ素化物もしくはゲルマニウム化物でよい。別の一例として、電気伝導性コーティング140は、金属もしくは金属合金、例えば、アルミニウム、ニッケル、スズ、銅、パラジウム、ルテニウム及びタングステン、モリブデン及びマンガン、もしくは他の電気伝導体、例えば炭素(グラフェン),WN,TiN,AlTiN,TaN,W−Ti−N,Ti−Si−N,W−Si−N,Ti−B−N及びMo−Nのコーティングでよい。列挙した材料の各々は、既存のCMOS技術で使用される利点を有する。さらに、酸化に対して優れた耐性が望まれる場合において、貴金属は特に興味深いかもしれない。他の金属、例えばニッケル及びカルシウム並びに前記の何れかのケイ素化物もしくはゲルマニウム化物をも使用してよい。これらの材料は、プロセス、例えば電気メッキ、化学蒸着(CVD)及び/又は原子層堆積(ALD)を使用して適用され得る。
エネルギー貯蔵デバイスの少なくとも一個の電気伝導性構造が第1の物質及び電気伝導性の第2の物質から少なくとも部分的に構成される合金を有するとき、別の適用方法を使用してよい。この方法(方法500として以下に記載されてもいる)は、電気伝導性の第2の物質を電気伝導性構造の表面に拡散させるため、及びその上に電気伝導性層を形成するため、エネルギー貯蔵デバイスをアニールすることを有する。上に電気伝導性層が形成される表面は、中にチャネルが形成されている表面(例えば表面115もしくは表面125)に限らず、チャネル内の内部表面を包含すると理解すべきである。
FIG.5は、本発明の実施形態によるエネルギー貯蔵デバイスのエネルギー密度を増やす方法500を説明するフローチャートである。方法500のステップ510は、複数のチャネルを含有する少なくとも1個の多孔質構造を有するエネルギー貯蔵デバイスを提供することである。ここでチャネルの各1つは多孔質構造の表面に対して開口を有する。さらに、電気伝導性構造は第1の物質及び電気伝導性の第2の物質から少なくとも部分的に構成さる合金を有する。つまり、方法500は本書に記載されたタイプのエネルギー貯蔵デバイスに向けられている。
方法500のステップ520は、電気伝導性の第2の物質を前記電気伝導性構造の表面に拡散させるため、及びその上に電気伝導性層を形成するため、エネルギー貯蔵デバイスをアニールすることである。
一例として、合金は炭化ケイ素(SiC)でよい。この物質を、例えば上に列挙した技術の何れかを使用して、ここに記載した種類のエネルギー貯蔵デバイスのチャネルの少なくともいくつかに適用してよい。このような適用の後、アニールを実施してよい。アニールは、SiC内の炭素をSiC合金の表面に拡散させ、電気伝導性グラファイト(もしくは他の電気伝導性炭素同素体(allotrope))の層を形成させる。アニール後、材料はもはや合金を特徴づける構成を示さないかもしれないことを明記する。従ってその点において、該材料を合金として言及し続けるのは人を誤解させるかもしれない。SiCについて、例えばアニール実施後の炭素は合金から拡散してしまっているだろうし、残留するものはケイ素及び炭素のいくらかアマルガム化したもの(それをSi−Cと称する)であり、必ずしもSiCとして知られる正確な物質ではない。
一実施形態において電解質150を使用する場合、FIG.6に模式的に記載したように、電気二重層が多孔質構造のチャネル内に形成される。当該図において、電気二重層(EDL)630はチャネル111の1個内に形成されてある。EDL630はイオンの2つの層からなり、層の一方はチャネル111の側壁の電荷であり(FIG.6においてプラス(positive)として描かれたが、マイナス(negative)でもあり得た)、層の他方は電解質内の自由イオンにより形成される。EDL630は表面を電気的に絶縁し、よって機能すべきキャパシタに必要な電荷分離を提供する。電解質イオンと電極との間の小さい(約1nm)分離(separation)に起因して、電解ウルトラキャパシタの大電気容量及びそれゆえのエネルギー貯蔵可能性(potential)が生じる。
本発明のいくつか実施態様において、エネルギー貯蔵デバイスの電気容量をさらに増強するため、誘電性材料を電解質と多孔質構造との間に置いてよい。以下の段落は、本発明の実施形態による方法に向けられおり、ここでは(ここに記載されたタイプの多孔質構造を有する)エネルギー貯蔵デバイスの電気容量(従ってエネルギー貯蔵密度)は、電解質もしくはイオン液体とともに誘電性材料を多孔質構造内に置くことにより、増える。ここで言及されるべきは、本発明の実施態様のあるものは、追加された誘電体とは無関係であることであり、これらの実施形態は、多孔質構造内にイオン液体(もしくは他の電解質)を単に有する。さらに言及されるべきは、電気容量を増やす以外の他の理由で、誘電性材料をチャネル内に導入してよいことである。誘電性材料を追加するための他の誘因は、表面不動態化及び湿潤性増強(両方とも以下に扱われている)を包含する。
FIG.7は、本発明の実施形態によるエネルギー貯蔵デバイス100のチャネル111の1個の断面図であり、ここで誘電性材料515は電解質150と多孔質構造110との間に位置する。(不必要に図面を複雑にすることを避けるため、FIG.7にEDLは図示されない。)
FIG.8は、本発明の実施形態によるエネルギー貯蔵デバイスのエネルギー密度を増やす方法800を説明するフローチャートである。方法800のステップ810は、複数のチャネルを含有する少なくとも1個の多孔質構造を有するエネルギー貯蔵デバイスを提供することであり、ここで前記チャネルの各1つは前記多孔質構造の表面に対して開口を有する。さらに、ここで前記エネルギー貯蔵デバイスは前記多孔質構造と物理的に接触する電解質をさらに有する。つまり、方法800は本書に記載されたタイプのエネルギー貯蔵デバイスに向けられている。
方法800のステップ820は、誘電性材料を多孔質構造内に置くことにより、エネルギー貯蔵デバイスの電気容量を増やすことである。ステップ820を達成するために数種類の方法の何れを使用してよい。様々な実施形態においてこのような配置は、エレクトログラフティング・ナノテクノロジー・プロセス、水熱成長プロセス、電気メッキプロセス及び原子層堆積プロセスを使用して達成され得る。これらの技法のいずれもが、誘電性材料を有する高アスペクト比構造を充填するのに適しているかもしれない。エレクトログラフティング及び水熱成長技術はALDより安上がりで、高容量製造により適しているかもしれない。電気メッキは、元素金属導体を堆積するのに使用可能な広く使用され、費用効果のある技術である。特定の一実施形態において、多孔質ケイ化ニッケルを達成するため、シリコン基板上にニッケルを電気メッキしてよい。他方において、ALDはより高いアスペクト比で非常によく機能し、電気伝導性である必要のないより小さい開口内への堆積を許す。
誘電性材料を多孔質構造内に置くための追加の方法は、ゾル−ゲル合成プロセス及びベネチアンガラス技法を包含する。ゾル−ゲル合成は、(高価な)真空蒸着設備を使用せずに化学現象を使用して対象となる材料を作り出す化学プロセスである。この方法は、高アスペクト比チャネル内に(電気容量を押し上げるため)非常に高い比誘電率(dielectric constant)を有するナノ粒子を導入するのによく適している(ただしチャネルの開口が該開口内にフィットするべきナノ粒子のために十分に広いとすれば、である)。ベネチアンガラス技法は、(比誘電率3.9以上としてここに定義される)high−k誘電性材料からの(out of)高表面積を有する長い繊維を作成するのによい。
誘電性材料がエネルギー貯蔵デバイスの電気容量(従ってエネルギー密度)を増やせる一方法は、エネルギー貯蔵デバイスの全比誘電率を増やすことによるものである一方、別方法は電解質のための表面湿潤性を向上させることによる。(上記から、ある実施形態(ただし必ずしもすべてではないが)における誘電性材料は電解質と一緒に使用され得ることを想起されたい。)さらに別方法は、表面不動態化によるもので、即ち誘電性材料は、エネルギー貯蔵デバイスの表面におけるダングリングボンド(dangling bonds)と化学的に影響し合うのに使用可能であり、従って該ダングリングボンドを化学的不活性にする。一例において、シリコン表面を不動態化するため、多孔質シリコン表面にTiO層(0.5nmの厚さ)を堆積させた。次に電気伝導性TiNフィルムをTiOの上に堆積させた(下に論じられた理由により)。このような不動態化の一つの利点は、それが水素脱離
(desorption)(温度350℃以上、即ちALDに使用され得る範囲で見られる効果)の効果を打ち消すことである。水素脱離効果は、もしそれが放置されるならば、デバイスの表面におけるダングリングボンドと周囲空気との間の相互作用の結果、エネルギー貯蔵デバイスが赤熱に輝くことを引き起こしかねない。
簡単に言えば、材料の湿潤性とはその材料の表面上に液体がどこまで広がることができるかの程度の基準である。もしその液体の液滴が完全に広がることができてその材料表面上にフィルムを形成するなら(即ち液滴と表面との接触核がゼロである場合)、材料は完璧に湿潤性と言われる。現在の考察の文脈において、より大きな湿潤性が好ましい。なぜなら液滴を広げる程度が大きいほど、電気容量及びエネルギー密度を高くさせるからである。特に、より大きい湿潤性は、電解質をチャネル内により深く下方へ運ぶプロセスを補助する。
上記に鑑み、本発明のいくつかの実施態様において、エネルギー貯蔵デバイスの全比誘電率を増やすことは、電解質の比誘電率よりも高い比誘電率を有する(例えば有機電解質の溶媒の比誘電率よりも高い)誘電性材料を導入すること(例えば上述の方法の一つを使用することにより)によりなされる。他の実施形態において、電解質のため多孔質構造の表面の湿潤性を向上させる材料が導入される。(つまり、当該材料は、電解質が多孔質構造の表面を横切ってもっと容易に流れるようにさせる。)この後者の材料は、電解質の比誘電率よりも低い比誘電率を有する材料かもしれないし、又はこの段落の最初の文で触れた誘電性材料のような、電解質の比誘電率よりも高い比誘電率を有するものかもしれない(こちらの場合、電気容量増加に対して特に導電性であり、よって特に有利である)。
上で考察した比誘電率を及び湿潤性を増やす材料について、様々な候補が発見された。第1の例として、ALDによりTiOを堆積させ、且つ高アスペクト比チャネルの末端まで移動するかもしれない。なぜならTiOは拡散律速(diffusion limited)であるためである。もし、反応したりチャネル内に閉塞を形成したりする前に、チャネルの全長を物質が拡散する(即ち、移動すること)ほど十分にゆっくり反応するならば、その物質はここでは「拡散律速」として特徴づけられる。この特性は、反応性付着係数及びナノポアサイズにより少なくとも部分的に決定される。拡散律速物質は、チャネルの全長を横切る前に反応を受け、それによってチャネルをブロックする「反応律速(reaction limited)」物質の対極にある。一実施形態において、TiOは、電気容量の10倍増加が観察されたほど、エネルギー貯蔵デバイスの表面の湿潤性を増やした。様々な実施形態において、ある電解質(おそらくTiOの比誘電率よりもわずかに高い比誘電率を有する)を引き続きチャネル内に導入してよい。有機電解質及びイオン液体の両方で、良好な結果が得られた。前者(有機電解質)についてより高い電気容量が概して観察され、後者(イオン液体)についてより高い電圧が観察された。許容可能な材料の他の例(これらのうちいくつか(ただし全てではない)は有利にも40より大きい比誘電率を有する)は、HfO,HfTaO,HfTiON,HfTaON,Hf−Ti−Ta−O,HfSiO,HfTiO,HfAlO,HfBiON,Ta,Nb,TiO,BaTiO,BaSrTiO (BST),BaZrO,ZrTiO,ZrO,La,Si,SrTiO (STO),Al及びErを包含する。(上に述べたように、これらのうち少なくともTa及びTiOは非常に良い湿潤剤であり、よって二重に有利である。)アルミニウム及びハフニウムを含有する物質は理想とみなされるものよりももっと速く反応するのが観察された(即ちこれらは、いくらか反応律速であった)が、そのことにも関わらず少なくともある実施形態において両方とも有用に違いない。ストロンチウム含有物質は比誘電率の下落(望ましくない結果)を引き起こす傾向があるが、同時に漏洩を減らし、降伏電圧を増やす(これらの両方とも望ましい結果)傾向がある。
既に述べたように、いくつかの実施形態において電解質はイオン液体である。イオン液体はある場合において有機電解質に勝る。なぜならイオン液体はエネルギー貯蔵デバイスの降伏電圧を増やせるからである。このことは特に望ましい。なぜなら、等式1によると、エネルギーは電圧の平方により増加するからであり、得られる電圧高の小さな増加でさえ、エネルギー貯蔵容量を大きく増やすこと(時としてもっと大きく増やすこと)を意味する。イオン液体の例は(以下の各名称で括弧内に示された単位μF/cmの二重層電気容量(知られているならば)を有する)、IMIM−BF(1−エチル−3−メチルイミダゾリウム テトラフルオロボラート),EMIM BF[10.6],EMIM OTF[12.4],EMIM NTF[11.7],1.5M EMI−TfSI/PC [9.1],1M EtNBF/PC[7.0],0.1M KCI/HO[15.1],3M HSO/HO[14.6],BMPL NTF (1−ブチル−1−メチルピロリジニウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド),PDEA NTF(エチル−ジメチル−プロピルアンモニウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド)及びEMIM FAP(1−エチル−3−メチルイミダゾリウム トリス(ペンタフルオロエチル)トリフルオロホスファート)を包含する。各物質について、純粋なイオン液体もしくはそれのアセトニトリル混合物/溶液のいずれかを使用してよい。
FIG.9は、エネルギー貯蔵デバイスの降伏電圧を増やことに少なくとも部分的に向けられた、本発明の実施形態によるエネルギー貯蔵デバイスのエネルギー密度を増やす方法900を説明するフローチャートである。方法900のステップ910は、複数のチャネルを含有する少なくとも1個の多孔質構造を有し、ここで前記チャネルの各1つは前記多孔質構造の表面に対して開口を有する、エネルギー貯蔵デバイスを提供することである。つまり、方法900は本書に記載されたタイプのエネルギー貯蔵デバイスに向けられている。
方法900のステップ920は、多孔質構造と物理的に接触するイオン液体を置くことにより、前記エネルギー貯蔵デバイスの降伏電圧を増やすことである。様々な実施形態において、部分的に(in ways)及び例えば上で考察した理由により、電解質を誘電性材料と合わせて使用してよい。従って、誘電性材料はいくつかの実施形態において、電解質の比誘電率よりも高い誘電率を有し得、及び/又はイオン液体のための多孔質構造の表面の湿潤性を向上させることができる。
今までの考察は、エネルギー貯蔵デバイスの多孔質構造内への誘電性材料の堆積への参照を含んだ。その考察の一部として、ALDを使用して堆積を達成してよいということが言及された。ここでALD概念を本発明の追加の実施形態と関連した少し一般的な意味において再検討するが、本発明の実施形態によるエネルギー貯蔵デバイスのエネルギー密度を増やす方法1000を説明するFIG.10を参照する。
方法1000のステップ1010は、複数のチャネルを含有する少なくとも1個の多孔質構造を有するエネルギー貯蔵デバイスを提供することであり、ここで前記チャネルの各1つは前記多孔質構造の表面に対して開口を有する。つまり、方法1000は本書に記載されたタイプのエネルギー貯蔵デバイスに向けられている。
方法1000のステップ1020は、原子層堆積プロセスを使用して前記多孔質構造内に材料(必ずしも誘電性材料ではない)を堆積することにより、前記エネルギー貯蔵デバイスの電気容量を増やすことである。貫通基板ALDを、完全にエッチングされるウエハのための多孔質構造内のチャネルを被覆するのに使用できる。この場合堆積プロセスがもっと速いかもしれない。一実施形態において、この貫通基板ALDは、ロールツーロールALDプロセスを使用して実施してよい。別の実施形態において、プロセスを、0.1乃至760Torrで作動するバッチALD反応装置を使用して達成してよい。ALDを使用する別の利点は、ALDが表面における結合の終結を助けることができること、もしくは表面の湿潤性を向上させることができることである。ここの他の箇所ですでに述べたように、湿潤性を増やすことは、電解質がチャネル内に深く浸透することを許し、それにより電気容量を増やす。表面結合を終結させることは、キャパシタの充電/放電挙動を変えるにちがいなく、従って挙動はより物理的になり、化学的ではなくなる。より具体的には、エネルギー貯蔵デバイスのエネルギーのあるものは表面反応として本当に貯蔵されるが、それはデバイスの電力を減らしていることが分かった。この効果を軽減するため、多孔質構造のチャネル内に置かれたALDが堆積した材料は、チャネルの表面におけるダングリングボンドを終結させることができる。
方法1000のステップ1030は、チャネルの少なくとも1個のアスペクト比に基づき原子層堆積プロセスの圧力及び曝露時間の少なくとも一方を調節することである。
一実施形態において、アスペクト比は少なくとも10であり、1サイクルにおける各前駆体について、曝露時間は少なくとも10秒であり、圧力は少なくとも0.1Torrである。もちろん、より長い曝露時間が許容される限り低圧力でも機能する。同様に、高圧力においても短時間が達成可能である。比較的高圧力及び/又は長時間において、使用される前駆体の量は十分(substantial)になる。前駆体量及び関連したコストを減らすため、本発明の実施態様は「ストップフロー」ALD技術を利用する。ここでは使用される前駆体の量を減らすように、曝露時間の間、前駆体フローは止められる。
ALDフィルムを堆積するためには多くのサイクルが典型的には必要であって、各サイクル内で2個の前駆体が典型的には交替する(もう一方が導入される前に、その間に1個の前駆体を除去するためのパージサイクルにより)。(導入されるべき2個の前駆体の2番目は時として共反応物質(coreactant)とも呼ぶ。)ALDパージサイクルは通常、NもしくはArのような不活性ガスを使用して行われる。いくつかの実施形態において、真空パージをも使用してよい。前駆体/共反応物質及び副産物を完全に除去するため、及び望ましくない化学蒸着プロセスを避けるため、この追加のパージが必要かもしれないためである。ある特有の場合において、400℃において40−サイクルALDプロセスを使用して、厚さ約4乃至5ナノメートルのTiOフィルムが堆積された。ここで各サイクルは、TiClに対する20秒曝露、次いで180秒パージ、HOに対する10秒曝露及び別の180秒パージを含んでいた(incorporated)。
エネルギー貯蔵デバイスの達成可能な電力出力を増やすのに、ここで考察された、及び/又は当該技術で知られている他のプロセスが可能であるように、ALDプロセスをも使用可能である。これらのコンセプトを、本発明の実施形態による方法1100を説明するFIG.11との関連で、ここで考察する。
方法1100のステップ1110は、複数のチャネルを含有する少なくとも1個の多孔質構造を有するエネルギー貯蔵デバイスを提供することであり、ここで前記チャネルの各1つは前記多孔質構造の表面に対して開口を有する。つまり、方法1100はここに記載されたタイプのエネルギー貯蔵デバイスに向けられている。
方法1100のステップ1120は、電気伝導性材料を前記多孔質構造内に堆積することである。多孔質構造内の電気伝導性材料は、等価直列抵抗(ESR)を減らし、それにより性能を向上させる。例えば、低ESRを有するデバイスは、より高い電力を供給可能である(より大きな加速、より多くの馬力、等という言葉で表してよい)。対照的に、エネルギーの多くが熱として無駄に消費されるという事実のせいで、より高いESR(典型的なバッテリ内部で優勢な状態)は、少なくとも部分的に有効エネルギーの量を制限する。適当な電気伝導性材料の例は、タングステン,アルミニウム,銅,ニッケル,炭素(グラフェン),パラジウム,ルテニウム,スズ,及び合金(AlTiN,TiN,WN,TaN,W−Ti−N,Ti−Si−N,W−Si−N,Ti−B−N,及びMo−Nを包含する)を包含する(ただしこれらに限定されない)。一つのシナリオにおいて、非常に導電性のTiNフィルム(低い抵抗〜20μオーム−cm)を、基板温度−300−400℃でALDプロセスを使用して堆積することができた。もう1つ別のシナリオにおいて、PdもしくはRuを堆積するのに酸素共反応剤系ALDプロセスを使用することができた。
一実施形態において、原子層堆積プロセスを使用して、ステップ1120を達成する。別の実施形態において、電気メッキプロセスを使用して、ステップ1120を達成する。上述のように、他の堆積および材料形成プロセスも可能である。
別の実施形態において、導体―誘電体二重層(bi-layer)を形成するため(その二重層の最上部に電解質を追加してよい)、ステップ1120を導体の堆積と組み合わせてよい。選択される材料に依存して、減らされたESR、増えた電気容量及び/又は降伏電圧、その他について良好な結果が得られるかもしれない。ある実施態様において、ALDを使用して材料を堆積してよいが、ここで開示もしくは当該技術で知られている堆積技術のいずれかを使用してよい。このシナリオでALDを使用する一つの利点は、同じ堆積チャンバ内で導電性層及び誘電性層を(連続的に)堆積できることであり、したがっていくらかのコスト削減を意味する。
エネルギー貯蔵デバイスのエネルギー密度を増やす方法いくつかが本書に開示された。もう一つのこのような方法を、本発明の実施形態による方法1200を説明するフローチャートであるFIG.12に関連して、ここで考察する。
方法1200のステップ1210は、複数のチャネルを含有する少なくとも1個の多孔質構造を有し、ここで前記チャネルの各1つは前記多孔質構造の表面に対して開口を有する、エネルギー貯蔵デバイスを提供することである。つまり、方法1200は本書に記載されたタイプのエネルギー貯蔵デバイスに向けられている。
方法1200のステップ1220は、偽キャパシタを形成するため前記多孔質構造内に材料を堆積することである。いくつかの実施形態において、材料は遷移金属酸化物、例えばMnO,RuO,NiO,NbもしくはVであり得る。他の実施形態において、材料はWCもしくは導電性ポリマーが可能であった。同じもしくはほかの実施形態において、多孔質構造内に材料を堆積することは、原子層堆積プロセスを使用して達成される。他の堆積もしくは形成方法も可能である。
具体的実施形態を参照することにより本発明を説明したが、本発明の精神もしくは範囲から逸脱しなければ様々な変更をしてよいことは、当業者には明らかである。従って、本発明の実施形態の開示は、本発明の範囲の説明を意図しているのであり、限定を意図しているのではない。意図されているのは、本発明の範囲は付属の請求項により要求される程度までのみ限定されることである。例えば、当業者にすぐにわかることであるが、ここで考察されたエネルギー貯蔵デバイス及び関連した構造及び方法は、様々な実施形態において実施してよいこと、及びこれら実施形態のあるものについてのこれまでの考察は必ずしもすべての可能な実施形態の完全な説明を表しているのではない。
さらに、具体的実施形態について、利点、他の有利な点、及び問題の解決策を記載した。当該利点、他の有利な点、及び問題の解決策、及びいずれかの要素もしくはより明白になるべきいずれかの利点、他の有利な点、及び解決策をもたらし得る要素は、請求項のいずれかもしくはすべての決定的な、必須のもしくは不可欠の特徴と解釈してはならない。
さらに、
(1)もし実施形態及び/又は限定が請求項に明確に請求されていなければ、及び
(2)実施形態及び/又は限定が、均等理論における請求項の明白な要素及び/又は限定であるなら、もしくはその潜在的同等物であるならば、
ここに開示される実施形態及び限定は、貢献理論において公衆に公開されているのではない。
100 エネルギー貯蔵デバイス
110 電気伝導性構造、多孔質構造
115,125 表面
120 電気伝導性構造
121 チャネル
122 開口
130 絶縁体、セパレータ
140 電気伝導性コーティング
150 電解質

Claims (18)

  1. エネルギー貯蔵デバイスのエネルギー密度を増やす方法であって、
    前記エネルギー貯蔵デバイスを提供するステップであって、前記エネルギー貯蔵デバイスは、複数のチャネルを含有する少なくとも1つの多孔質構造を含み、且つ、前記チャネルの各1つは、前記多孔質構造の表面に対して開口を有する、ステップと、
    前記エネルギー貯蔵デバイスに電解質を導入すること、及び
    前記電解質が前記チャネル内で浸透する距離を増やすこと、
    により、前記エネルギー貯蔵デバイスの電気容量を増やすステップと、
    を含む、方法。
  2. 前記多孔質構造はケイ素、ゲルマニウム、又はケイ素−ゲルマニウム合金の1つを含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記電解質が前記チャネル内で浸透する距離を増やすことは、前記エネルギー貯蔵デバイスを真空中に置くことを含む、請求項1に記載の方法。
  4. 表面処理は、前記チャネルの表面上に材料を堆積することにより、前記表面をより湿潤性にすることを含む、請求項3に記載の方法。
  5. エネルギー貯蔵デバイスのエネルギー密度を増やす方法であって、
    前記エネルギー貯蔵デバイスを提供するステップであって、前記エネルギー貯蔵デバイスは、複数のチャネルを含有する少なくとも1つの多孔質構造を含み、前記チャネルの各1つは、前記多孔質構造の表面に対して開口を有し、且つ、ステップと、電気伝導性構造は、第1の物質及び電気伝導性の第2の物質から少なくとも部分的に構成される合金を含む、ステップと、
    前記電気伝導性の第2の物質を前記電気伝導性構造の表面に拡散させるため、及びその上に電気伝導性層を形成するため、前記エネルギー貯蔵デバイスをアニールするステップと、
    を含む、方法。
  6. 前記多孔質構造はケイ素、ゲルマニウム、又はケイ素−ゲルマニウム合金の1つを含む、請求項5に記載の方法。
  7. エネルギー貯蔵デバイスのエネルギー密度を増やす方法であって、
    前記エネルギー貯蔵デバイスを提供するステップであって、前記エネルギー貯蔵デバイスは、多孔質構造と物理的に接触する電解質と、複数のチャネルを含有する少なくとも1個の多孔質構造と、を含み、且つ、前記チャネルの各1つは前記多孔質構造の表面に対して開口を有する、ステップと、
    原子層堆積プロセスを使用して、前記多孔質構造内に材料を堆積することにより、前記エネルギー貯蔵デバイスの電気容量を増やすステップと、
    前記チャネルの少なくとも1個のアスペクト比に基づき前記原子層堆積プロセスの圧力及び曝露時間の少なくとも一方を調節するステップと、
    を含む、方法。
  8. 前記多孔質構造はケイ素、ゲルマニウム、又はケイ素−ゲルマニウム合金の1つを含む、請求項7に記載の方法。
  9. アスペクト比は少なくとも10 であり、及び
    各前駆体サイクルについて、前記曝露時間は少なくとも10秒であり、又は前記圧力は少なくとも0.1Torrである、
    請求項7に記載の方法。
  10. エネルギー貯蔵デバイスの達成可能な電力出力を増やす方法であって、
    前記エネルギー貯蔵デバイスを提供するステップであって、前記エネルギー貯蔵デバイスは、複数のチャネルを含有する少なくとも1個の多孔質構造を含み、且つ、前記チャネルの各1つは前記多孔質構造の表面に対して開口を有する、ステップと、
    前記多孔質構造内に電気伝導性材料を堆積するため、原子層堆積プロセスを使用するステップであって、前記多孔質構造はケイ素、ゲルマニウム、又はケイ素−ゲルマニウム合金の1つを含む、ステップと、
    を含む、方法。
  11. 前記多孔質構造はケイ素を含み、
    前記電気伝導性材料は、タングステン、アルミニウム、銅、ニッケル、炭素(グラフェン)、パラジウム、ルテニウム、スズ、AlTiN、TiN、WN2、TaN、W−Ti−N、Ti−Si−N、W−Si−N、Ti−B−N、及びMo−Nの1つである、請求項10に記載の方法。
  12. 誘電性材料を前記多孔質構造内に堆積することをさらに含む、請求項10に記載の方法。
  13. 前記誘電性材料は拡散律速である、請求項12に記載の方法。
  14. 前記電気伝導性材料の前記堆積の前に、前記ケイ素上に不動態層を堆積するステップであって、前記不動態層はTiO を含むステップ、
    をさらに含む、請求項10に記載の方法。
  15. 前記電解質が前記チャネル内で浸透する距離を増やすことは、前記エネルギー貯蔵デバイスを超音波信号に曝露することを含む、請求項1に記載の方法。
  16. 前記電解質が前記チャネル内で浸透する距離を増やすことは、前記エネルギー貯蔵デバイスを圧力差に曝露することを含む、請求項1に記載の方法。
  17. 前記電解質が前記チャネル内で浸透する距離を増やすことは、前記チャネルの表面に対して表面処理を適用することを含む、請求項1に記載の方法。
  18. 前記電解質が前記チャネル内で浸透する距離を増やすことは、前記エネルギー貯蔵デバイスを遠心分離機内に置くことを含む、請求項1に記載の方法。
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