JP2006151900A - 脂環式エポキシ(メタ)アクリレート及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 酸基含有硬化剤と配合した状態での貯蔵安定性等が改善された脂環式エポキシ(メタ)アクリレートを提供すること。
【解決手段】 式(1−2)で表されるエポキシ基を有する環状脂肪族骨格とラジカル重合性二重結合を有する式(1−1)
【化1】

で表される脂環式エポキシ(メタ)アクリレート、及び式(1−3)
【化2】

で表される脂環式(メタ)アクリレートをアルデヒドの酸化で合成される過酸、過酸化水素又は過酸化水素と有機酸から誘導される過酸によりエポキシ化することを特徴とする前記脂環式エポキシ(メタ)アクリレートの製造方法。
【選択図】 なし

Description

この発明は、構造中にエポキシ基を有する脂環式エポキシ(メタ)アクリレート及びその製造方法であって、同脂環式エポキシ(メタ)アクリレートおよびそれから得られる樹脂は、コーティング剤、インキ、接着剤、シーラント剤、レジスト材料、透明シート等の原料として有用である。
脂環式(メタ)アクリレートや脂環式エポキシ基を有する(メタ)アクリレートは、一般にコーティング、インキ、接着剤、およびシーラント等の分野において有用な化合物である。特に、脂環式構造と共にエポキシ基を含有する(メタ)アクリレートから得られる重合体や硬化物は、耐候性に優れ、屋外での使用に適した特性を有する。これは一般に、脂環式構造中に存在するエポキシ基の開環反応性や、(メタ)アクリレート構造中のラジカル重合性二重結合の反応性等によって、所定の性能を発揮する。
現在、分子中にエポキシ基を持つ(メタ)アクリレートとしては、以下の化合物が知られている。例えば、化合物の末端にエポキシ基を有する(メタ)アクリレートとして、グリシジルメタクリレートや1−メチル−1,2−エポキシ−エチルメタクリレート等がある。また、脂環式エポキシを有する(メタ)アクリレートとしては、ダイセル化学工業(株)製の3,4−エポキシシクロヘキシルメチルアクリレート(サイクロマーA−200)や3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタクリレート(サイクロマーM−100)等がある。また、米国特許第3536687号には、α,β−不飽和酸のシクロヘキセニル−アルキル及びアルキルシクロヘキセニル−アルキルアルコールエステル並びにそれらのホモポリマーおよびコポリマーが記載されている。
さらに、「ジャーナル・オブ・アメリカン・ケミカル・ソサエティー」第81巻、第3350ページ(1959年)には、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルアクリレートおよび3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチルアクリレートが記載されている。また、ドイツ国特許第1063808号(1959年8月20日)(「ケミカル・アブストラクツ」、55:14983e)には、3,4−エポキシシクロヘキサンメタノールのメタクリレート(12個までの炭素原子を有するアルキル基によって、特に6位置の炭素においてメチルによって置換されてよい)が記載されている。これらの化合物は、単独でまたは他のオレフィン系化合物とともに重合され、ついでエポキシ基を反応させることによって硬化される。
加えて、特開平2−18410号公報には、シロキサンメタクリレートを3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタクリレートによって硬化させた消去可能な白色板用のコーティングの製造が記載されている。また、特開昭57−47365号公報には、アクリル酸または3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレートを構造単位として含有するコポリマーが熱硬化性粉末状コーティング組成物において有効であると記載されている。
サイクロマーに代表される脂環式エポキシ(メタ)アクリレートは、酸との反応性がグリシジル型エポキシと同じく良好であるため、アクリル樹脂化を行い酸基含有硬化剤と配合した状態では貯蔵安定性に問題があった。
ジシクロペンタジエン(DCPD)は以下のような立体構造をとっているため、二重結合をエポキシ化した場合、エポキシ基の反応性が従来の脂環式エポキシ(メタ)アクリレートのエポキシ基に比べて低く、硬化剤と配合した場合の貯蔵安定性が良くなることが期待される。
これは、一般に市販されているDCPDが以下の2種類の立体構造を有する化合物の混合物(各式はDCPDから誘導されるジシクロペンテニル基を表わす)であり、(B)の構造を有する化合物が多く含まれているためである。(B)の構造中の二重結合がエポキシ化された場合、エポキシ基は環の内部に回り込むような形となり反応しにくいものになる。そのため酸類との反応性が通常の脂環式エポキシ(メタ)アクリレートのエポキシ基に比べて低く、酸基含有硬化剤と配合した状態での貯蔵安定性等が改善される。
さらに、DCPDの嵩高い骨格は、DCPD構造を含むモノマーを用いて得られる樹脂のTgをより高くし、従来の脂環式エポキシ(メタ)アクリレート系化合物から得られた樹脂に比べて、透明性、耐熱性等が良くなり、樹脂を塗膜にした場合のべたつき防止などの効果がある。
米国特許第3536687号 特開平2−18410号公報 特開昭57−47365号公報 「ジャーナル・オブ・アメリカン・ケミカル・ソサエティー」第81巻、第3350ページ(1959年)
本発明者らは種々の脂環式エポキシ(メタ)アクリレート系化合物について研究した結果、特定の原料および方法を用いれば、ラジカル重合性二重結合を有する脂環式エポキシ(メタ)アクリレート系化合物が得られることを見い出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明の第1は、式(1−2)で表されるエポキシ基を有する環状脂肪族骨格とラジカル重合性二重結合を有する式(1−1)
で表される脂環式エポキシ(メタ)アクリレートを提供する。
本発明の第2は、式(1−3)
で表される脂環式(メタ)アクリレートをアルデヒドの酸化で合成される過酸、過酸化水素又は過酸化水素と有機酸から誘導される過酸によりエポキシ化することを特徴とする上記発明1に記載の脂環式エポキシ(メタ)アクリレートの製造方法を提供する。本発明の第3は、過酸が過酢酸である上記発明2に記載の脂環式エポキシ(メタ)アクリレートの製造方法を提供する。本発明の第4は、相間移動触媒およびタングステン酸の金属塩存在下に過酸化水素を用いる上記発明2に記載の脂環式エポキシ(メタ)アクリレートの製造方法を提供する。
本発明の脂環式エポキシ(メタ)アクリレートは酸基含有硬化剤と配合した状態での貯蔵安定性等が改善される。
本発明の脂環式エポキシ(メタ)アクリレートの出発原料である上記式(1−3)で表される脂環式(メタ)アクリレートの市販品としては、FA−511A、FA−512A、FA−512M、FA−512MT(以上、日立化成工業製)が挙げられる。これらの市販品は上記式(1−3)におけるR1はそれぞれH、H、CH3、CH3であり、R2’は結合している上記式(1−4)におけるR3〜R2のいずれか一箇所以外は全てH、nはそれぞれ0、1、1、1である。
以下に本発明の上記式(1−1)で表される脂環式エポキシ(メタ)アクリレートの製造方法について詳細に説明する。
当該脂環式エポキシ(メタ)アクリレートは、上記式(1−3)で表される脂環式(メタ)アクリレートに、過酢酸やハイドロパーオキサイド類のようなエポキシ化剤を用いてエポキシ化すると、脂環式(メタ)アクリレート中の(メタ)アクリロイル基をほぼ100%残存させたまま、脂環式(メタ)アクリレート中の脂環式構造に存在する二重結合をエポキシ化することができる。
エポキシ化反応においては、出発原料である上記式(1−3)で表される脂環式(メタ)アクリレートおよび生成する脂環式エポキシ(メタ)アクリレート中の(メタ)アクリロイル基等の不飽和結合の重合を防止するため、メトキノン(p−メトキシフェノール)、ハイドロキノン、フェノチアジン等の一般に使用される重合禁止剤を使用することができる。重合禁止剤の使用量は、出発原料として仕込まれる上記式(1−3)で表される脂環式(メタ)アクリレート100重量部に対し0.03〜5重量部、特には0.05〜3重量部であることが好ましい。上記式(1−3)で表される脂環式(メタ)アクリレートのエポキシ化反応により、上記式(1−1)で表される脂環式エポキシ(メタ)アクリレートを製造することができる。また、重合を防止するためには、上記重合禁止剤と共に分子状酸素を存在させることが好ましい。
使用できるエポキシ化剤としては、過酸類やハイドロパーオキサイド類を用いることができる。過酸類としては、過ギ酸、過酢酸、過安息香酸、トリフルオロ過酢酸等の有機酸が例示できる。中でも、対応するアルデヒドの(空気)酸化法により得られる過酸を用いることが好ましい。その理由は、この方法で得られた過酸は水分の含有率が0.8重量%以下、多くの場合、0.6重量%以下と低く、上記式(1−3)で表される脂環式(メタ)アクリレートの脂環式エポキシ(メタ)アクリレートへの転化率が高いためである。特に、アセトアルデヒドの(空気または酸素)酸化法により得られる過酢酸を使用することが好ましい。このような過酢酸は、工業的に安価に入手可能で、かつ安定度も高いからである。
なお、水分の含有率の低い過酢酸についてはドイツ公開特許公報1418465号や特開昭54−3006に記載された方法により製造される。
またハイドロパーオキサイド類としては、過酸化水素、ターシャリブチルハイドロパーオキサイド、クメンパーオキサイド等が例示できる。また、過酸化水素と相間移動触媒およびタングステン酸の金属塩を用いたエポキシ化の方法も利用可能である。相間移動触媒としては、トリオクチルメチルアンモニウムクロリド、トリオクチルメチルアンモニウムの硫酸塩、テトラヘキシルアンモニウムの硫酸塩、トリヘキシルメチルアンモニウムの硫酸塩等のトリアルキルアンモニウムの塩が挙げられる。相間移動触媒の使用量は過酸化水素100重量部に対して20〜0.1重量部、好ましくは、18〜0.5重量部、さらに好ましくは、15〜1重量部である。タングステン酸の金属塩としては、タングステン酸ナトリウム等が挙げられる。タングステン酸の金属塩の使用量は過酸化水素100重量部に対して30〜1重量部、好ましくは、18〜2重量部、さらに好ましくは、15〜3重量部である。さらに、リン酸、アミノメチルホスホン酸、硫酸ナトリウムなどを加えると事によりより反応を進行させることが可能である。使用量は、タングステン酸の金属塩100重量部に対して80〜1重量部、好ましくは、75〜5重量部である。相間移動触媒およびタングステン酸の金属塩の使用量が上記範囲外では、適切なエポキシ化反応が進行しない。
エポキシ化剤の量は、使用する個々のエポキシ化剤、所望されるエポキシ化度、使用する個々の上記式(1−3)で表される脂環式(メタ)アクリレートの違いに応じて、適宜選択することができる。
エポキシ化反応の際には、必要に応じて触媒を用いることができる。例えばエポキシ化剤として、過酸を使用した場合は、炭酸ソーダ等のアルカリや硫酸、有機酸等の酸を触媒として用いることができる。また、過酸化水素のようなハイドロパーオキサイドを使用した場合は、タングステン酸と苛性ソーダの混合物を使用することができる。具体的には有機酸と過酸化水素とを、モリブデンヘキサカルボニルとターシャリブチルハイドロパーオキサイドとを併用して触媒効果を得ることができる。また、タングステン酸のアルカリ金属塩とリン酸又はリン酸エステル及びアルキルアンモニウムと過酸化水素を組み合わせたものでもエポキシ化反応を行うことができる。
上記式(1−3)で表される脂環式(メタ)アクリレートに対するエポキシ化剤の仕込みモル比は、脂環骨格内の二重結合に対して等モルかそれ以上加えることが好ましい。ただし、経済性及び次に述べる副反応の問題から2倍モルを越えることは通常不利であり、エポキシ化剤として過酢酸を使用した場合は、1〜1.5倍モルを使用することが好ましい。
エポキシ化反応においては、不活性溶媒を使用することができる。不活性溶媒は、原料粘度の低下、エポキシ化剤の希釈による安定化等の目的で使用し、ヘキサン、シクロヘキサン、トルエン、ベンゼン、酢酸エチル、四塩化炭素、クロロホルム等が例示できる。より具体的には、エポキシ化剤として過酢酸を使用する場合には、芳香族化合物、エーテル類、エステル類等を用いることが好ましい。
エポキシ化反応の温度は、エポキシ化剤として過酢酸を使用した場合は、0〜70℃であることが好ましい。0℃以下では反応が遅く、70℃では過酢酸が分解する場合があるからである。また、ハイドロパーオキサイドの1例であるターシャルブチルハイドロパーオキサイド/モリブデン二酸化物ジアセチルアセトナート系化合物を使用した場合は、同じ理由で20〜150℃が好ましい。なお、反応中に特別な操作は必要なく、例えば混合物を1〜8時間撹拌すればよい。これにより、本発明の脂環式エポキシ(メタ)アクリレートを製造することができる。
脂環式エポキシ(メタ)アクリレートは、反応終了後、反応液中から、例えば貧溶媒で沈殿させる方法、反応液を熱水中に撹拌しながら投入し溶媒を蒸留除去する方法、直接脱溶媒法等で単離することができる。
本発明の製造方法で得られた上記式(1−1)で表される脂環式エポキシ(メタ)アクリレートを含む反応溶液をそのまま反応性溶媒、即ち、紫外線等の活性エネルギー線で硬化できる反応性希釈剤として用いることができる。また、減圧下で水素と反応させることにより不飽和基を含有せず、脂環式エポキシ基を有する反応性溶媒として有用な化合物の製造に用いることもできる。さらに、脂環式エポキシ基にハロゲンを反応させることによって難燃性のラジカル重合性モノマーとして使用したり、単なる添加剤として種々のポリマーや他の化合物に添加して使用することが可能である。加えて、他の化合物と反応させて種々の硬化性のコーティング、インキ、接着剤、シーラント、成形品又は、これらを用いた他の用途の中間体を生成することができる。例えば、各種のラジカル重合性単量体と共重合させて側鎖に脂環式エポキシ基を有するアクリル樹脂として利用したり、側鎖の脂環式エポキシ基の全部または一部にアクリル酸のような不飽和基を有するカルボン酸を反応させて、側鎖に不飽和基または脂環式エポキシ基と不飽和基を有する硬化性アクリル樹脂として、例えば、フォトレジスト用等の活性エネルギー線硬化性樹脂として利用することもできる。または硬化性モノマーとして酸除去剤、家具コーティング、装飾コーティング、自動車下塗り、シーラー、仕上げ塗り、飲料缶及びその他の缶コーティング、文字情報又は画像情報のインキ、電子部品用のシーラント等とすることができる。また、本発明の脂環式エポキシ(メタ)アクリレートが有するエポキシ基の反応性を用いて樹脂に組み込ませ、印刷版又は印刷回路版を開発するのに適したフォトレジスト、注型印刷ロール等とすることもできる。
さらに、不飽和ポリエステル及びスチレンを主体とし、ガラス、炭素、グラファイト又は他の繊維によって強化された成形配合物とすることができる。加えて、これにさらにシート形成配合物を添加して成形品を得ることができる。
[実施例]
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお「%」は、特に示す場合を除くほか「重量%」を示す。
(実施例1)
1リットルのジャケット付きフラスコに上記式(1−3)で表される脂環式アクリレートとしてFA-511A(日立化成工業製、分子量204.3)100gに、酢酸エチル100gを仕込み、空気を吹き込みながら反応系内の温度を50℃とし、約1時間かけて過酢酸の酢酸エチル溶液156g(過酢酸濃度;29.6%、水分含有率0.2%)を滴下した。過酢酸滴下終了後、50℃で4時間熟成させ反応を終了した。さらに、50℃で反応粗液を水洗し、70℃/10mmHgで脱低沸操作を行い、上記式(1−1)で表される脂環式エポキシアクリレート91.8gを得た。その性状は、オキシラン酸素濃度6.74%、粘度61cP/25℃であり、1H−NMRを測定したところ、図1のチャートに観察されるδ5.5〜5.8ppmの内部二重結合に由来するピークがほぼ消失し、図2のチャートにおいて、δ3.2〜3.6ppm付近にエポキシ基に由来するプロトンのピークが生成していた。
(実施例2)
1リットルのジャケット付きフラスコに上記式(1−3)で表される脂環式アクリレートとして、FA-511A(日立化成工業製、分子量204.3)100gに、トルエン100g、リン酸0.24g、トリメチルオクチルアンモニウムクロリド4.65g、タングステン酸ナトリウム6.60gを仕込み、空気を吹き込みながら反応系内の温度を30℃とし、約1時間かけて30%過酸化水素83.5gを滴下した。過酸化水素滴下終了後、40℃で2時間熟成させ反応を終了した。さらに、40℃で反応粗液を水洗し、70℃/10mmHgで脱低沸操作を行い、上記式(1−1)で表される脂環式エポキシアクリレート91.6gを得た。その性状は、オキシラン酸素濃度6.62%、粘度103cP/25℃であり、1H−NMRを測定したところ、δ5.5〜5.8ppmの内部二重結合に由来するピークがほぼ消失し、δ3.2〜3.6ppm付近にエポキシ基に由来するプロトンのピークが生成していた。
(実施例3)
1リットルのジャケット付きフラスコに上記式(1−3)で表される脂環式メタクリレートとして、FA-512MT(日立化成工業製、分子量262)100gと、酢酸エチル200gを仕込み、空気を吹き込みながら反応系内の温度を50℃とし、約1時間かけて過酢酸の酢酸エチル溶液106.4g(過酢酸濃度;29.6%、水分含有率0.2%)を滴下した。過酢酸滴下終了後、50℃で4時間熟成させ反応を終了した。さらに50℃で反応粗液を水洗し、70℃/10mmHgで脱低沸操作を行い、上記式(1−1)で表される脂環式エポキシメタクリレート96.0gを得た。その性状は、オキシラン酸素濃度5.20%、粘度144cP/25℃であり、1H−NMRを測定したところ、δ5.5〜5.8ppmの内部二重結合に由来するピークがほぼ消失し、δ3.2〜3.6ppm付近にエポキシ基に由来するプロトンのピークが生成していた。
(実施例4)
1リットルのジャケット付きフラスコに上記式(1−3)で表される脂環式アクリレートとして、FA-512A(日立化成工業製、分子量248)100gに、酢酸エチル50gを仕込み、空気を吹き込みながら反応系内の温度を50℃とし、約1時間かけて過酢酸の酢酸エチル溶液119.5g(過酢酸濃度;29.5%、水分含有率0.2%)を滴下した。過酢酸滴下終了後、50℃で4時間熟成させ反応を終了した。さらに50℃で反応粗液を水洗し、70℃/10mmHgで脱低沸操作を行い、上記式(1−1)で表される脂環式エポキシアクリレート88.4gを得た。その性状は、オキシラン酸素濃度5.67%、粘度160cP/25℃であり、1H−NMRを測定したところ、δ5.5〜5.8ppmの内部二重結合に由来するピークがほぼ消失し、δ3.2〜3.6ppm付近にエポキシ基に由来するプロトンのピークが生成していた。
図1は実施例1で使用した脂環式アクリレートであるFA-511Aの1H−NMRのチャートである。 図2は実施例1で得られた脂環式エポキシアクリレートの1H−NMRのチャートである。

Claims (4)

  1. 式(1−2)で表されるエポキシ基を有する環状脂肪族骨格とラジカル重合性二重結合を有する式(1−1)
    で表される脂環式エポキシ(メタ)アクリレート。
  2. 式(1−3)
    で表される脂環式(メタ)アクリレートをアルデヒドの酸化で合成される過酸、過酸化水素又は過酸化水素と有機酸から誘導される過酸によりエポキシ化することを特徴とする請求項1に記載の脂環式エポキシ(メタ)アクリレートの製造方法。
  3. 過酸が過酢酸である請求項2に記載の脂環式エポキシ(メタ)アクリレートの製造方法。
  4. 相間移動触媒およびタングステン酸の金属塩存在下に過酸化水素を用いる請求項2に記載の脂環式エポキシ(メタ)アクリレートの製造方法。
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