JP2000001459A - 不飽和基含有アクリレ―ト類、その誘導体及びそれらの製造方法 - Google Patents
不飽和基含有アクリレ―ト類、その誘導体及びそれらの製造方法Info
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Abstract
などの用途を含むさまざまな方面で有用な不飽和基含有
アクリレート類及びエポキシアクリレート類を提供する
こと。 【解決手段】 アクリル酸、メタクリル酸又はα−エチ
ルアクリル酸等のアクリル酸類のカルボキシル基をイソ
プレン、5−エチリデンビシクロ[2.2.1]ヘプト
−2−エン(EBH)、又はジペンテン(リモネン)等
の二重結合と反応させて、アクリロイル基が4級炭素に
結合した不飽和基含有アクリレート類が得られ、該不飽
和基含有アクリレート類の不飽和基をエポキシ化してエ
ポキシアクリレート類が得られる。
Description
飽和基を含有する新規なアクリレート類及びそれをエポ
キシ化して得られる新規なエポキシアクリレート類に関
するものである。これらは、コーティング、インキ、接
着剤、シーラントなどの用途を含むさまざまな方面で有
用なものである。
有するアクリレート類は、一般にコーティング、イン
キ、接着剤、及びシーラントなどの分野の材料として有
用な化合物である。なかでも、脂環式エポキシ基含有ア
クリレート類は、たとえば、屋外暴露に耐える特性を有
することが知られている。脂環式エポキシ基含有アクリ
レート類は、通常、その分子中の脂環式エポキシ基のオ
キシラン環の開環反応性又はアクリレートのエチレン系
不飽和基の反応性によって所定の性能を発揮するもので
ある。
基は末端にある。)や脂環式エポキシ基を有するアクリ
レート類としては、以下のものが知られている。すなわ
ち、脂肪族エポキシ基を持つアクリレートしては、例え
ばグリシジルメタクリレートや1−メチル−グリシジル
メタクリレートなどがある。脂環式エポキシ基を持つア
クリレートとしては、サイクロマーA−200およびM
−100(それぞれダイセル化学工業製)の商品名である
アクリル酸(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチル
およびメタクリル酸(3,4−エポキシシクロヘキシ
ル)メチルが挙げられる。さらに、米国特許第3536
687号には、α,β−不飽和酸のシクロヘキセニル−
アルキル及びアルキルシクロヘキセニル−アルキルアル
コールエステルならびにそれらのホモポリマー及びコポ
リマーが記載されている。ジャーナル・オブ・アメリカ
ン・ケミカル・ソサエティー第81巻、第3350ペー
ジ(1959年)には、アクリル酸(3,4−エポキシ
シクロヘキシル)メチル及びアクリル酸(3,4−エポ
キシ−6−メチルシクロヘキシル)メチルが記載されて
いる。ドイツ国特許第1063808号(1959年8
月20日)及びケミカル・アブストラクツ55:149
83eには、3,4−エポキシシクロヘキサンメタノー
ルのメタクリレート(12個までの炭素原子を有するア
ルキル基によって、特に6位置の炭素においてメチルに
よって置換されていてもよい。)が記載されている。こ
れらの化合物は、単独で又はオレフィン系化合物ととも
に重合され、ついでエポキシ基を反応させることによっ
て硬化される。これらの化合物は、特開平1−9617
7号、及び特開平1−186876号公報に記載されて
いる。特開平2−18410号には、シロヘキシルメタ
クリレートをメタクリル酸(3,4−エポキシシクロヘ
キシル)メチルによって硬化させることによる、消去可
能な白色板用のコーティング組成物の製造が記載されて
いる。特開昭57−47365号には、アクリル酸又は
メタクリル酸(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチル
を含有するコポリマーが熱硬化性粉末状コーティング組
成物として有効であると記載されている。
和基含有アクリレート類、その誘導体及びそれらの製造
方法を提供することである。
物について鋭意検討した結果、不飽和基を含有し、4級
炭素においてエステル結合したアクリレート類及びそれ
をエポキシ化して得られるエポキシアクリレート類がコ
ーティング、インキ、接着剤、及びシーラントなどの原
料として有効であることを見出し、本発明を完成するに
到った。即ち本発明の第1は、下記一般式[1]で示さ
れる不飽和基含有アクリレート類を提供する。
アクリレート類を提供する。
アクリル酸、メタクリル酸又はα−エチルアクリル酸と
反応させることを特徴とする本発明の第1に記載の一般
式[1]で示される不飽和基含有アクリレート類の製造
方法を提供する。
プレン、5−エチリデンビシクロ[2.2.1]ヘプト
−2−エン、又はジペンテンであることを特徴とする本
発明の第3に記載の不飽和基含有アクリレート類の製造
方法を提供する。本発明の第5は、本発明の第1に記載
の一般式[1]で示される不飽和基含有アクリレート類
の不飽和結合をエポキシ化することを特徴とする本発明
の第2に記載の一般式[2]で示されるエポキシアクリ
レート類の製造方法を提供する。
本発明の上記一般式[1]で示される不飽和基含有アク
リレート類は、アクリル酸類のカルボキシル基を上記一
般式[3]で表される化合物の二重結合に付加させて得
られる。アクリル酸類としては、アクリル酸、メタクリ
ル酸又はα−エチルアクリル酸等が挙げられる。なお、
本発明で不飽和アクリレートという場合のアクリレート
は、アクリレート、メタクリレート、α−エチルアクリ
レート等を示す。一般式[3]で表される化合物として
は、下記式に表されるイソプレン、5−エチリデンビシ
クロ[2.2.1]ヘプト−2−エン(EBH)、又は
ジペンテン(リモネン)が例示される。
に対する付加反応の方法は、溶媒の存在下又は非存在下
で、触媒の存在下で、好ましくは重合禁止剤の存在下
で、反応温度60〜140℃、好ましくは、70〜12
0℃で反応させて得られる。反応に使用する溶媒として
は、特に制限はないが、ヘキサン、シクロヘキサン、ト
ルエン、ベンゼン、酢酸エチル、四塩化炭素、クロロホ
ルムが好ましい。さらにグリコールエーテルやグリコー
ルアセテート類なども使用できる。反応時の触媒として
は、硫酸、パラトルエンスルホン酸などの酸触媒、3フ
ッ化ホウ素などのカチオン系のもの等、さらにはホウ酸
エステル、ルイス酸、有機金属化合物、有機酸金属塩等
も用いることができる。触媒の使用量は、アクリル酸類
と一般式[3]の化合物の合計量100重量部に対して
0.03〜5重量部であり、望ましくは、0.05〜3
重量部である。
ノン、ハイドロキノン、フェノチアジンなどの一般に使
用されるものを用いることができる。使用量は、アクリ
ル酸類と一般式[3]の化合物の合計100重量部に対
して0.03〜5重量部であり、望ましくは、0.05
〜3重量部である。
表される不飽和基含有アクリレート類は、過酢酸のよう
なエポキシ化剤と反応させることによって、前記一般式
[2]で示されるエポキシアクリレート類が得られる。
使用できるエポキシ化剤としては、過酸類及びハイドロ
パーオキサイド類が通常使用される。過酸類としては、
過ギ酸、過酢酸、過イソ酪酸、過安息香酸、トリフルオ
ロ過酢酸等を用いることができる。このうち特に過酢酸
は工業的に安価に入手可能で、かつ安定度も高く、好ま
しいエポキシ化剤である。ハイドロパーオキサイド類と
しては、過酸化水素、ターシャリブチルハイドロパーオ
キサイド、クメンハイドロパーオキサイド等を用いるこ
とができる。エポキシ化の際には必要に応じて触媒を用
いることができる。たとえば過酸の場合、炭酸ソーダな
どのアルカリや硫酸などの酸を触媒として用い得る。ま
た、ハイドロパーオキサイドの場合、タングステン酸と
苛性ソーダの混合物を過酸化水素と、又は有機酸を過酸
化水素と、あるいはモリブデンヘキサカルボニルをター
シャリブチルハイドロパーオキサイドと使用して触媒効
果を得ることができる。エポキシ化剤の量に厳密な制限
がなく、それぞれの場合における最適量は、使用する個
々のエポキシ化剤、所望されるエポキシ化度、使用する
個々の被エポキシ化物等のごとき可変要因によって決ま
る。
て不活性溶媒使用の有無や反応温度を調節して行なう。
不活性溶媒としては、原料粘度の低下、エポキシ化剤の
希釈による安定化などの目的で使用することができ、過
酢酸の場合であれば芳香族化合物、エーテル類、エステ
ル類などを用いることができる。不活性で特に好ましい
溶媒は、ヘキサン、シクロヘキサン、トルエン、ベンゼ
ン、酢酸エチル、四塩化炭素、クロロホルムである。
化剤の反応性によって定まる。好ましいエポキシ化剤で
ある過酢酸についていえば、0〜70℃が好ましい。上
記温度範囲未満では反応が遅く、上記温度範囲を超える
と過酢酸の分解が顕著になる。又、ハイドロパーオキサ
イドの1例であるターシャルブチルハイドロパーオキサ
イドと触媒としてモリブデン二酸化物ジアセチルアセト
ナートを使用した系では、反応温度は20℃〜150℃
が好ましい。上記温度範囲未満では反応が遅く、上記温
度範囲を超えるとターシャルブチルハイドロパーオキサ
イドの分解が顕著になる。
モル比は、1分子中に不飽和結合をどれくらい残存させ
たいかなどの目的に応じて変化させることができる。1
分子中にエポキシ基を多く含む化合物が目的の場合、エ
ポキシ化剤は不飽和基に対して等モルかそれ以上加える
ことが好ましい。ただし、経済性、及び次に述べる副反
応の問題から2倍モルを越えることは通常不利であり、
過酢酸の場合1〜1.5倍モルが好ましい。反応混合物
の特別な操作は必要なく、例えば混合物を0.5〜5時
間攪拌すればよい。得られたエポキシ化物の単離は適当
な方法、例えば貧溶媒で沈殿させる方法、エポキシ化物
を熱水中に攪拌の下で投入し溶媒を蒸留除去する方法、
直接脱溶媒法などで行うことができる。
含有アクリレート類は、例えば反応性溶媒として用いる
ことができる。また、本発明の不飽和基含有アクリレー
ト類は、低圧下で水素と反応させることにより不飽和基
を含有しないエステル化合物を、又はカルボニル基も水
素化することによりエーテル化合物を製造することもで
きる。得られたエステル化合物やエーテル化合物は不活
性溶媒として使用できる。さらに、本発明の不飽和基含
有アクリレート類は、不飽和基にハロゲンを反応させた
り、ハロゲンと置換反応させることによって、ハロゲン
含有化合物を製造することができる。得られたハロゲン
含有化合物は、難燃性添加剤として種々のポリマーに添
加したり、他の化合物と併用することが可能である。
含有アクリレート類及び一般式[2]で表されるエポキ
シアクリレート類等の誘導体は、単独重合、他のビニル
基含有化合物との共重合、又はさらに他の化合物と反応
させることによってコーティング剤、インキ、接着剤、
シーラント等のさまざまな用途や、成形品等に使用可能
である。上記用途の一具体例としては、家具コーティン
グ、装飾コーティング、自動車下塗り、シーラー及び仕
上げ塗り、自動車ロッカーパネルコーティング、飲料等
の缶コーティング及び缶縁コーティング、文字情報又は
画像情報用のインキ、電子部品用のシーラント、立体平
板印刷材料、印刷版又は印刷回路版を開発するのに適し
たフォトレジスト、注型印刷ロール等が挙げられる。上
記エポキシアクリレート類を使用して得られるコーティ
ング、インキ、接着剤、シーラントなどは耐熱性、透明
性、良好な誘電特性を持つ。上記用途の他の具体例とし
ては、不飽和ポリエステル及びスチレンを主体とするも
のに添加して、ガラス、炭素、グラファイト又は、他の
繊維によって強化された成形配合物又はシート形成配合
物によって作られた成形品等が挙げられる。上記用途の
他の具体例としては、化合物として、酸除去剤、溶媒、
難燃剤などが挙げられる。
のであり、その範囲を何ら限定するものではない。例中
の「部」及び「%」は、それぞれ「重量部」及び「重量%」
を表わす。
ルのジャケット付フラスコにアクリル酸144g、パラ
トルエンスルホン酸1.36g、メトキノン1.36
g、溶媒としてトルエン275gを仕込んだ。液中に空
気を吹き込みながら、反応系内の温度を90℃にしてか
らイソプレン100gを約1時間かけて液中に吹込ん
だ。吹込終了後、系内の温度を100℃としてさらに2
時間反応させた。この反応液を水洗して、不飽和アクリ
レート(A)のトルエン溶液480gを得た。トルエン
溶液の一部を採取し、トルエンを留去して得られた生成
物の1H−NMR測定から、イソプレンのメチル基の置
換した二重結合のプロトンのδ4.8ppmのピークが
確認されなくなったことから所定の位置に反応して4級
炭素が生じていることを確認した。生成物のIRスペク
トルより3,000cm-1付近のOHによる吸収が無く
なり、1,720cm-1付近にエステル結合による吸収
が生じた。また、トルエン溶液のGC−MSよりM/e
140のピークが面積%で41%であり、残りはトルエ
ンであることから不飽和アクリレート(A)の生成が確
認された。上記で得た不飽和アクリレート(A)のトル
エン溶液320gを使用して、反応系内の温度を50℃
に保ちながら、約2時間かけて過酢酸300.4g(過
酢酸濃度:29.1%)を滴下した。過酢酸滴下終了
後、50℃で3Hr熟成し反応を終了した。さらに50
℃で反応粗液を水洗し、70℃/10mmHgで低沸分
を留去し、エポキシアクリレート(B)124.8gを
得た。得られた製品の性状は、オキシラン酸素濃度9.
83%、粘度46cP/25℃であり、1H−NMRか
らδ4.5〜5付近の二重結合に由来するピークが消失
し、δ2.9〜3.3付近にエポキシ基に由来するプロ
トンのピークの生成が確認されたことによりエポキシア
クリレート(B)の生成を確認した。
様のフラスコにアクリル酸124g、パラトルエンスル
ホン酸1.3g、メトキノン1.3g、溶媒としてトル
エン200gを仕込んだ。液中に空気を吹き込みなが
ら、反応系内の温度を90℃にしてから5−エチリデン
ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン(EBH)2
00gを約2時間かけて滴下した。滴下終了後、系内の
温度を100℃として、さらに2時間反応させた。この
反応液を水洗して、不飽和アクリレート(C)のトルエ
ン溶液437.4gを得た。トルエン溶液の一部を採取
し、トルエンを留去して得られた生成物の1H−NMR
より、δ6ppm付近の5−エチリデン基の二重結合の
プロトンに由来するピークがほぼ消失していること、及
び2,3−不飽和基のプロトンは残存することから所定
の位置に反応して4級炭素が生じていることを確認し
た。生成物のIRスペクトルよりエステル結合が生成し
ていることを確認した。また、トルエン溶液のGC−M
SよりM/e192のピークの面積%が57%であり、
残りはトルエンであることより不飽和アクリレート
(C)の生成の確認を行った。上記で得た不飽和アクリ
レート(C)のトルエン溶液317gを使用して、反応
系内の温度を50℃に保ちながら、約2時間かけて過酢
酸313.4g(過酢酸濃度:29.1%)を滴下し
た。過酢酸滴下終了後、50℃で3Hr熟成し反応を終
了した。さらに50℃で粗液を水洗し、70℃/10m
mHgで低沸分を留去し、脂環骨格を持ったエポキシア
クリレート(D)を得た。得られた製品の性状は、オキ
シラン酸素濃度8.01%、粘度88cP/25℃であ
り、1H−NMRからδ4.5〜5ppm付近の二重結
合に由来するピークが消失し、δ2.9〜3.3付近に
エポキシ基に由来するプロトンのピークの生成が確認さ
れたことによりエポキシアクリレート(D)の生成を確
認した。
じフラスコにジペンテン136g、硫酸1.25g、メ
トキノン1.25g、溶媒としてトルエンを250g仕
込んだ。液中に空気を吹き込みながら、反応系内の温度
を80℃にしてからアクリル酸114gを約1時間かけ
て滴下した。滴下終了後、系内の温度を100℃としさ
らに反応させた。GCにより系内のアクリル酸が0.2
%になった時点で反応を終了とした。この反応液をイオ
ン交換水500gで洗浄した後、70℃/10mmHg
で低沸分を留去し、不飽和アクリレート(E)を251
g得た。得られた生成物の1H−NMRより5〜6pp
m付近の二重結合のピークが減少したこと、ビニリデン
基のメチレン基の代りにメチルに由来するピークが生じ
ていること、及び環内二重結合のプロトンは残存するこ
とから環外二重結合の位置に反応して4級炭素が生じて
いることを確認した。生成物のIRスペクトルよりエス
テル結合が生成していることを確認した。また、GC−
MSによりM/e208のピークが87%であることよ
り不飽和アクリレート(E)の生成の確認を行った。こ
の反応物100gと酢酸エチル50gを仕込み、窒素ガ
スを吹き込みながら、反応系内の温度を50℃になるよ
うに約1時間かけて過酢酸123.7g(過酢酸濃度;
29.1%)を滴下した。過酢酸滴下終了後、50℃で
4Hr熟成して反応を終了した。さらに50℃で粗液を
水洗し、70℃/10mmHgで低沸分を留去し、脂環
骨格を持ったエポキシアクリレート(F)を得た。得ら
れた製品の性状は、オキシラン酸素濃度6.79%であ
り、1H−NMRからδ4.5〜5.5付近の二重結合
に由来するピークが消失し、δ2.9〜3.3付近にエ
ポキシ基に由来するプロトンのピークの生成が確認され
た。
じフラスコにメタクリル酸136g、パラトルエンスル
ホン酸触媒1.25g、メトキノン1.25gを仕込ん
だ。液中に空気を吹き込みながら、反応系内の温度を1
00℃にしてからイソプレン114gを吹込んだ。系内
の温度を100℃としてさらに反応させた。GCにより
系内のメタクリル酸が0.6%になった時点で反応を終
了し、不飽和アクリレート(G)を251g得た。得ら
れた生成物の1H−NMRより、イソプレンのメチル基
の置換した二重結合のプロトンのδ4.8ppmのピー
クが確認されなくなったこと、代りにメチル基が生じて
いること、及びビニリデン基のプロトンは残存すること
から所定の位置に反応して4級炭素が生じていることを
確認した。生成物のIRスペクトルよりエステル結合が
生成していることを確認した。また、GC−MSにより
M/e154の面積%が88%であることより不飽和メ
タクリレート(G)の生成が確認された。この反応物1
00gと酢酸エチル50gを仕込み、窒素ガスを吹き込
みながら、反応系内の温度を50℃になるように約1時
間かけて過酢酸123.7g(過酢酸濃度;29.1
%)滴下した。過酢酸滴下終了後、50℃で4Hr熟成
し反応を終了した。さらに50℃で粗液を水洗し、70
℃/10mmHgで脱低沸を行い、エポキシメタクリレ
ート(H)を得た。得られた製品の性状は、オキシラン
酸素濃度5.77%であり、1H−NMRからδ4.5
〜5付近の二重結合に由来するピークが消失し、δ2.
9〜3.3付近にエポキシ基に由来するプロトンのピー
クの生成が確認された。
じフラスコに実施例で使用したEBH136g、パラト
ルエンスルホン酸触媒1.25g,メトキノン1.25
gを仕込んだ。液中に空気を吹き込みながら、反応系内
の温度を90℃にしてからメタクリル酸114gを約1
時間かけて滴下した。滴下終了後、系内の温度を100
℃としさらに反応させた。GCにより系内のメタクリル
酸が0.2%になった時点で反応を終了とした。不飽和
アクリレート(I)を251g得た。得られた生成物の
1H−NMRより、δ5.4ppm付近の5−エチリデ
ン基の二重結合に由来するピークがほぼ消失しているこ
と、代りにエチル基に由来するピークが生じているこ
と、及び2,3−二重結合のプロトンは残存することか
ら所定の位置に反応して4級炭素が生じていることを確
認した。生成物のIRスペクトルよりエステル結合が生
成していることを確認した。また、GC−MSよりMw
206付近のピークの面積%が88%であることより不
飽和メタクリレート(I)の生成の確認を行った。この
反応物100gと酢酸エチル50gを仕込み、窒素ガス
を吹き込みながら、反応系内の温度を50℃になるよう
に約1時間かけて過酢酸(過酢酸濃度;29.1%)を
滴下した。過酢酸滴下終了後、50℃で4Hr熟成し反
応を終了した。さらに50℃で粗液を水洗し、70℃/
10mmHgで脱低沸を行い、脂環骨格を持ったエポキ
シメタクリレート(J)を得た。得られた製品の性状
は、オキシラン酸素濃度5.77%であり、1H−NM
Rからδ4.5〜5付近の二重結合に由来するピークが
消失し、δ2.9〜3.3付近にエポキシ基に由来する
プロトンのピークの生成が確認された。
接着剤、シーラントなどの用途を含むさまざまな方面で
有用な新規な不飽和基含有アクリレート類及びエポキシ
アクリレート類が提供される。
Claims (5)
- 【請求項1】 下記一般式[1]で示される不飽和基含
有アクリレート類。 【化1】 - 【請求項2】 下記一般式[2]で示されるエポキシア
クリレート類。 【化2】 - 【請求項3】 下記一般式[3]で示される化合物をア
クリル酸、メタクリル酸又はα−エチルアクリル酸と反
応させることを特徴とする請求項1に記載の一般式
[1]で示される不飽和基含有アクリレート類の製造方
法。 【化3】 - 【請求項4】 一般式[3]で示される化合物がイソプ
レン、5−エチリデンビシクロ[2.2.1]ヘプト−
2−エン、又はジペンテンであることを特徴とする請求
項3に記載の不飽和基含有アクリレート類の製造方法。 - 【請求項5】 請求項1に記載の一般式[1]で示され
る不飽和基含有アクリレート類の不飽和結合をエポキシ
化することを特徴とする請求項2に記載の一般式[2]
で示されるエポキシアクリレート類の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10594299A JP2000001459A (ja) | 1998-04-13 | 1999-04-13 | 不飽和基含有アクリレ―ト類、その誘導体及びそれらの製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
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JP11777298 | 1998-04-13 | ||
JP10-117772 | 1998-04-13 | ||
JP10594299A JP2000001459A (ja) | 1998-04-13 | 1999-04-13 | 不飽和基含有アクリレ―ト類、その誘導体及びそれらの製造方法 |
Publications (1)
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---|---|
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006169147A (ja) * | 2004-12-14 | 2006-06-29 | Daicel Chem Ind Ltd | 重合性不飽和カルボン酸エステル、高分子化合物、フォトレジスト用樹脂組成物及び半導体の製造法 |
-
1999
- 1999-04-13 JP JP10594299A patent/JP2000001459A/ja active Pending
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JP2006169147A (ja) * | 2004-12-14 | 2006-06-29 | Daicel Chem Ind Ltd | 重合性不飽和カルボン酸エステル、高分子化合物、フォトレジスト用樹脂組成物及び半導体の製造法 |
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