JP2562591B2 - 硬化性樹脂組成物 - Google Patents

硬化性樹脂組成物

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JP2562591B2
JP2562591B2 JP62031497A JP3149787A JP2562591B2 JP 2562591 B2 JP2562591 B2 JP 2562591B2 JP 62031497 A JP62031497 A JP 62031497A JP 3149787 A JP3149787 A JP 3149787A JP 2562591 B2 JP2562591 B2 JP 2562591B2
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    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details
    • H05K1/03Use of materials for the substrate
    • H05K1/0313Organic insulating material
    • H05K1/032Organic insulating material consisting of one material
    • H05K1/0326Organic insulating material consisting of one material containing O

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、輻射線を照射することにより硬化し、耐熱
性、耐候性、透明性に優れた硬化物を提供することを特
徴とする樹脂組成物に関する。
[従来技術] 紫外線、電子線等の輻射線を照射することにより硬化
する輻射線硬化性樹脂組成物は印刷関係、塗料関係、電
気絶縁関係等に開発され実用的に使用されている。
その長所は、無溶剤で低公害型である。硬化速度
が極めて速く製品の生産性が高い。100%固形分とし
て硬化するので、硬化前後における体積変化が極めて小
さい。素材による熱損失、または素材に対する熱影響
がない。等にあり、プラスチック、紙、木、無機質素材
等の塗料、接着剤にも種々開発されている。
このような特徴をもつ輻射線硬化型の塗料、インキ、
接着剤等には密着性、耐水性、耐熱性に優れた特性を示
す。
エポキシ樹脂のエポキシ基にアクリル酸やメタクリル
酸を開環反応させた不飽和エポキシエステル樹脂が広く
用いられている。
[発明が解決しようとする課題] しかし、通常用いられているエポキシ樹脂はビスフェ
ノールとエピクロルヒドリンとの反応によって製造され
る、いわゆる、エピ−ビス型エポキシ樹脂、ノボラック
フェノールとエピクロルヒドリンとの反応によって製造
されるノボラック型エポキシ樹脂などの分子骨格にベン
ゼン環を含有するものである。
これらのエポキシ樹脂を用いて得られる不飽和エポキ
シエステル樹脂の硬化物はベンゼン骨格のため耐候性が
悪く、また、透明性に欠けるといった欠点を有してい
る。
その他のエポキシ樹脂として脂環式エポキシ樹脂、エ
ポキシ化植物油などが用いられるが、耐熱性、強靭性な
どに欠けるといった欠点を有している。
このような状況に鑑み、本発明者らは鋭意検討した結
果、特開昭60−166675で開示された新規なエポキシ樹脂
から得られる不飽和エポキシエステル樹脂を用いること
により耐熱性、耐候性に優れた硬化性樹脂組成物を製造
し得ることを見出だし、本発明に到達した。
[課題を解決するための手段] すなわち、本発明は 「(A)下記一般式(I)で表されるエポキシ化合物 [ただし、一般式(I)において、R1はlケの活性水素
を有する有機化合物中の活性水素を除いた残基、n1、n2
・・・nlはそれぞれ0又は1〜100の整数で、その和が
1〜100である、lは1〜100の整数を表わす、Aは置換
基を有するオキシシクロヘキサン骨格であり、次式で表
わされる、 ただし、Xは ただし、R2はH、アルキル基、アルキルカルボニル
基、アリールカルボニル基のいずれか一つであるが、 を式(I)の化合物中に少なくとも1個以上含む] と不飽和モノカルボン酸、および必要に応じて飽和モノ
カルボン酸、飽和多価カルボン酸、飽和多価カルボン
酸、飽和無水多価カルボン酸、不飽和無水多価カルボン
酸、末端カルボキシル基を有する不飽和アルキッドの中
から選ばれた1種又は2種以上を反応触媒及び必要に応
じて重合防止剤、溶媒あるいは重合性単量体の存在下で
加熱反応させて得られる不飽和エポキシエステル樹脂5
〜95重量部 (B)エチレン性不飽和結合を有するビニル化合物95〜
5重量部 (C)光増感剤 0〜10重量部 とからなることを特徴とする硬化性樹脂組成物」 である。
(A)成分である不飽和エポキシエステル樹脂の出発
原料として用いられる一般式(I)で表わされるエポキ
シ化合物は特開昭60−166675号に開示されているもので
あり、以下に詳しく説明する。
(A)成分である不飽和エポキシエステル樹脂を製造
するにはまづ、一般式(I)で表されるエポキシ化合物
を以下のように製造する。
本発明における(A)成分の出発原料として用いられ
る(I)式で表わされるエポキシ化合物において、R1
活性水素を有する有機化合物中の活性水素を除いた残基
であるが、その前駆体である活性水素を有する有機物と
しては、アルコール類、フェノール類、カルボン酸類、
アミン類、チオール類等があげられる。アルコール類と
しては、1価のアルコールでも多価アルコールでもよ
い。
例えばメタノール、エタノール、プロパノール、ブタ
ノール、ペンタノール、ヘキサノール、オクタノール等
の脂肪族アルコール、ベンジルアルコールのような芳香
族アルコール、エチレングリコール、ジエチレングリコ
ール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、
1.3ブタンジオール、1.4ブタンジオール、ペンタンジオ
ール、1.6ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコー
ル、オキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステ
ル、シクロヘキサンジメタノール、グリセリン、ジグリ
セリン、ポリグリセリン、トリメチロールプロパン、ト
リメチロールエタン、ペンタエリスリトール、ジペンタ
エリスリトールなどの多価アルコール等がある。
フェノール類としては、フェノール、クレゾール、カ
テコール、ピロガロール、ハイドロキノン、ハイドロキ
ノンモノメチルエーテル、ビスフェノールA、ビスフェ
ノールF、4,4′−ジヒドロキシベンゾフェノン、ビス
フェノールS、フェノール樹脂、クレゾールノボラック
樹脂等がある。
カルボン酸類としてはギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪
酸、動植物油の脂肪酸、フマル酸、マレイン酸、アジピ
ン酸、ドデカン2酸、トリメリット酸、ピロメリット
酸、ポリアクリル酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフ
タル酸等がある。
また、乳酸、クエン酸、オキシカプロン酸等、水酸基
とカルボン酸を共に有する化合物もあげられる。
アミン類としてはモノメチルアミン、ジメチルアミ
ン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、プロピルアミ
ン、モノブチルアミン、ジブチルアミン、ペンチルアミ
ン、ヘキシルアミン、シクロヘキシルアミン、オクチル
アミン、ドデシルアミン、4,4′−ジアミノジフェニル
メタン、イソホロンジアミン、トルエンジアミン、ヘキ
サメチレンジアミン、キシレンジアミン、ジエチレント
リアミン、トリエチレンテトラミン、エタノールアミン
等がある。
チオール類としてはメチルメルカプタン、エチルメル
カプタン、プロピルメルカプタン、フェニルメルカプタ
ン等のメルカプト類、メルカプトプロピオン酸あるいは
メルカプトプロピオン酸の多価アルコールエステル、例
えばエチレングリコールジメルカプトプロピオン酸エス
テル、トリメチロールプロパントリメルカプトプロピオ
ン酸、ペンタエリスリトールペンタメルカプトプロピオ
ン酸等があげられる。
さらにその他、活性水素を有する化合物としてはポリ
ビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル部分加水分解物、デ
ンプン、セルロース、セルロースアセテート、セルロー
スアセテートブチレート、ヒドロキシエチルセルロー
ス、アクリルポリオール樹脂、スチレンアリルアルコー
ル共重合樹脂、スチレン−マレイン酸共重合樹脂、アル
キッド樹脂、ポリエステルポリオール樹脂、ポリエステ
ルカルボン酸樹脂、ポリカプロラクトンポリオール樹
脂、ポリプロピレンポリオール、ポリテトラメチレング
リコール等がある。
また、活性水素を有する化合物は、その骨格中に不飽
和2重結合を有していても良く、具体例としては、アリ
ルアルコール、アクリル酸、メタクリル酸、3−シクロ
ヘキセンメタノール、テトラヒドロフタル酸等がある。
これら化合物の不飽和2重結合はさらにそれらがエポ
キシ化された構造でも差し支えはない。
これら活性水素を有する化合物であればどのようなも
のでも用いることが出来、それらは2種以上を混合して
もよい。
一般式(I)で表されるエポキシ化合物におけるn1、
n2・・・nlはそれぞれ0又は1〜100の整数で、その和
が1〜100である。100以上では融点の高い樹脂となり取
扱いにくく実際上は使用できるものとはならない。lは
1〜100の整数を表わす。
一般式(I)におけるAの置換基Xのうち を樹脂中に少なくとも1個以上含むことが必須である
が、 が多ければ多いほど好ましい。
特に、 《ただし、R2はH、アルキル基、アルキルカルボニル
基、アリールカルボニル基のうちのいずれか一つであ
る》 は少なければ少いほど好ましい。
すなわち、一般式(I)で表されるエポキシ化合物に
おいて、置換基Xは が主なものである。
前記活性水素を有する化合物を開始剤にして4−ビニ
ルシクロヘキセンオキシドを開環重合させることによっ
て得られるポリエーテル化合物、すなわち、ビニル基側
鎖とオキシシクロヘキサン骨格を有するポリエーテル化
合物を過酢酸や過酸化水素などでエポキシ化することに
より製造される。
4−ビニルシクロヘキセンオキシドはブタジエンのデ
ィールスアルダー反応によって得られる4−ビニルシク
ロヘキセンを過酢酸や過酸化水素などで部分エポキシ化
することにより製造される。
活性水素を有する化合物を開始剤にして4−ビニルシ
クロヘキセンオキシドを開環重合させる際には触媒を使
用することが好ましい。反応時に用いられる触媒として
はメチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ピペ
ラジン等のアミン類、ピリジン類、イミダゾール類等の
有機塩基、テトラブチルアンモニウムブロマイドなどの
4級アンモニウム塩、ギ酸、酢酸、プロピオン酸等の有
機酸類、硫酸、塩酸等の無機酸、ナトリウムメチラート
等のアルカリ金属類のアルコラート類、KOH、NaOH等の
アルカリ類、BF3、ZnCl2、AlCl3、SnCl4等のルイス酸又
はそのコンプレックス類、トリエチルアルミニウム、ジ
エチル亜鉛等の有機金属化合物をあげることができる。
触媒の量は種類によって異なるが、出発原料に対して0.
01〜10%、好ましくは0.1〜5%の範囲で使用すること
ができる。反応温度は−20〜200℃、好ましくは0℃〜1
20℃である。反応は溶媒を用いて行なうこともできる。
溶媒としては活性水素を有しているものは使用するこ
とができない。
すなわち、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイ
ソブチルケトンのようなケトン類、ベンゼン、トルエ
ン、キシレンのような芳香族溶媒その他エーテル、脂肪
族炭化水素、エステル類等を使用することができる。
さて、このようにして合成されたビニル基側鎖を有す
るポリエーテル化合物にエポキシ化剤を作用させて一般
式(I)で表わされるエポキシ化合物を合成するわけで
あるが、用い得るエポキシ化剤としては過酸類、および
ハイドロパーオキサイド類をあげることができる。
過酸類としては過ギ酸、過酢酸、過安息香酸、トリフ
ルオロ過酢酸などがある。
このうち、過酢酸は工業的に大量に製造されており、
安価に入手でき、安定度も高いので好ましいエポキシ化
剤である。ハイドロパーオキサイド類としては過酸化水
素、ターシャリブチルハイドロパーオキサイド、クメン
パーオキサイド等がある。エポキシ化の際には必要に応
じて触媒を用いることができる。
例えば、過酸の場合、炭酸ソーダ等のアルカリや硫酸
などの酸を触媒として用い得る。また、ハイドロパーオ
キサイド類の場合、タングステン酸と苛性ソーダの混合
物を過酸化水素と、あるいは有機酸を過酸化水素と、あ
るいはモリブデンヘキサカルボニルをターシャリブチル
ハイドロパーオキサイドと併用して触媒効果を得ること
ができる。
エポキシ化反応は、装置や原料物性に応じて溶媒使用
の有無や反応温度を調節して行なう。用いるエポキシ化
剤の反応性によって使用できる反応温度域は定まる。好
ましいエポキシ化剤である過酢酸についていえば0〜70
℃が好ましい。
0℃以下では反応が遅く、70℃では過酢酸の分解がお
きる。
又、ハイドロパーオキサイドの1例であるターシャル
ブチルハイドロパーオキサイド/モリブデン二酸化物ジ
アセチルアセトナート系では同じ理由で20℃〜150℃が
好ましい。
溶媒は原料粘度の低下、エポキシ化剤の希釈による安
定化などの目的で使用することができる。過酢酸の場合
であれば芳香族化合物、エーテルたとえば過酸の場合、
炭酸ソーダなどのアルカリや硫酸などの酸を触媒として
用い得る。
不飽和結合に対するエポキシ化剤の仕込みモル比は不
飽和結合をどれくらい残存させたいかなどの目的に応じ
て変化させることができる。
エポキシ基が多い化合物が目的の場合、エポキシ化剤
は不飽和基に対して等モルかそれ以上加えるのが好まし
い。ただし、経済性、及び次に述べる副反応の問題から
2倍モルを越えることは通常不利であり、過酢酸の場合
1〜1.5倍モルが好ましい。エポキシ化反応の条件によ
ってオレフィン基のエポキシ化と同時に原料中の置換基 や生成してくる がエポキシ化剤と副反応を起こした結果、変性された置
換基が生じ、目的化合物中に含まれてくる。
さらに、 および下記のような変性された置換基の混合物となる。
変性された置換基はエポキシ化剤が過酢酸の場合、下
のような構造のものが主であり、生成したエポキシ基と
副生した酢酸から生じる。
本発明における(A)成分である不飽和エポキシエス
テル樹脂における一般式(I)で表されるエポキシ化合
物においては、置換基Xとして下記 が多ければ多いほど好ましい。
本発明における(A)成分である不飽和エポキシエス
テル樹脂は以上のようにして合成される一般式(I)で
表されるエポキシ化合物と不飽和モノカルボン酸と反応
触媒の存在下で加熱反応させることにより得られる。
不飽和モノカルボン酸としては、例えば、アクリル
酸、メタクリル酸、クロトン酸などが一般的である。
この時、必要に応じて飽和モノカルボン酸、飽和多価
カルボン酸、飽和無水多価カルボン酸、不飽和多価カル
ボン酸、、不飽和無水多価カルボン酸、末端カルボキシ
ル基を有する不飽和アルキッドの中から選ばれた1種又
は2種以上および重合防止剤、溶媒共存させることが可
能である。また、他のエポキシ樹脂を混合することも可
能である。
他のエポキシ樹脂としては、一般に用いられているも
のなら何でも良いが、例えば、エピビス型エポキシ、ビ
スフェノールF型エポキシ、脂環型エポキシ、スチレン
オキシド、ブチルグリシジルエーテル等のエポキシ希釈
剤が含まれる。
(A)成分である不飽和エポキシエステル樹脂を製造
する際に必要に応じて使用される飽和モノカルボン酸、
飽和多価カルボン酸、飽和無水多価カルボン酸、不飽和
多価カルボン酸、、不飽和無水多価カルボン酸、末端カ
ルボキシル基を有する不飽和アルキッドの具体的なもの
としては、酢酸、安息香酸、無水マレイン酸、マレイン
酸、フタル酸、無水フタル酸、コハク酸、アジピン酸、
ヘキサヒドロ無水フタル酸、無水ピロメリット酸などが
挙げられ、この中から選ばれた1種又は2種以上が使用
できる。
必要に応じて使用される飽和モノカルボン酸等は種類
に依存して変動するが、重量比率で01.%以上加えると
有効である。これらを添加する目的は「カルボン酸中の
カルボキシル基」でエポキシ基を開環することにより、
導入される「重合性不飽和基の量」と残存する「エポキ
シ基の量」をコントロールするためであり、これによっ
て得られる不飽和エポキシエステル樹脂を種々の用途に
応じて改質することが可能である。
末端カルボキシル基を有する飽和または不飽和アルキ
ッドとは多価アルコールと多価カルボン酸との縮合反応
により得られた末端カルボキシル基を有するアルキッド
である。
これらカルボン酸とエポキシ樹脂との反応モル比はエ
ポキシ1モルに対してカルボン酸のカルボキシル基の合
計が0.1モル以上であれば可能であるが、硬化性、性能
の面より好ましい範囲は0.2〜2モルである。
重合禁止剤としては、ハイドロキノン、メチルハイド
ロキノン、メトキシハイドロキノン等である。
使用される反応触媒としては、トリエチルアミン、ベ
ンジルジメチルアミンのような三級アミン、テトラメチ
ルアンモニウムクロライド、テトラエメチルアンモニウ
ムクロライド、テトラエメチルアンモニウムブロマイド
のような四級アンモニウム塩、ジエチルアミン、酢酸
塩、ギ酸塩のような二級アミンの有機塩、水酸化ナトリ
ウム、水酸化カルシウムのようなアルカリ金属、アルカ
リ土類金属の水酸化物、酢酸ナトリウム、ギ酸ナトリウ
ム、酢酸カリウムのようなアルカリ金属、アルカリ土類
金属塩、イミダゾール類、ジアザビシクロウンデセン等
の環状含窒素化合物などがある。その使用量は出発原料
に対して0.01〜5%である。
(A)成分である不飽和エポキシエステル樹脂を製造
する際に必要に応じて添加される重合性単量体として
は、メチルメタクリレート、ヒドロキシエチルアクリレ
ート、スチレン、ビニルトルエン、エチレングリコール
ジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレ
ート等がある。
その使用量は(A)成分全体に対して10〜80%であ
る。溶剤としては、ベンゼン、エチルアルコール、酢酸
エチル、トルエン、エチルセロソルブ等があり、1種又
は2種以上が使用できる。
その使用量は(A)成分全体に対して10〜80%程度で
ある。
これらの存在下でエポキシ樹脂とカルボン酸とを加熱
反応させるが、反応温度は50〜130℃、好ましくは80℃
〜120℃で行われる。
本発明の硬化性樹脂組成物は上記の手順で得られた
(A)成分である不飽和エポキシエステル樹脂5〜95重
量部、好ましくは、20〜80重量部を(B)成分であるエ
チレン性不飽和結合を有するビニル化合物95〜5重量部
および必要に応じて(C)成分である光増感剤0〜10重
量部を配合することにより得られる。
本発明の硬化性樹脂組成物において、不飽和エポキシ
エステル樹脂が上記の範囲より少ない場合は、耐熱性、
機械的強度を充分付与することができず、逆に多すぎる
場合は粘度が高くなるため取り扱いが困難となる。
本発明において使用されるエチレン性不飽和結合を有
するビニル化合物とは下記一般式で表わされるアクリル
酸エステル又はメタクリル酸エステル化合物、スチレ
ン、N−ビニルピロリドン、等で代表されるラジカル重
合性二重結合を有する低粘度液体化合物である。
X:Hまたは−CH3 n:1〜8の整数 R:n官能アルコールの残基 代表的なアクリル酸エステル又はメタクリル酸エステ
ルは以下のようなものである。
2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシ
エチルメタクリレート、3−ヒドロキシプロピルアクリ
レート、3−ヒドロキシプロピルメタクリレート、テト
ラヒドロフルフリルアルコールのアクリル酸エステル、
フェノキシエチルアクリレート等の1官能の(メタ)ア
クリル酸エステル、1,6−ヘキサンジオールジアクリレ
ート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、1,6−
ヘキサンジオールジメタクリレート、プロピレングリコ
ールジアクリレート、プロピレングリコールジメタクリ
レート、ネオペンチルグリコールジアクリレート等の2
官能の(メタ)アクリル酸エステル、トリメチロールプ
ロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリア
クリレート等の3官能の(メタ)アクリル酸エステル等
が使用される。
これらエチレン性不飽和結合を有するビニル化合物は
一種または二種以上の混合物として使用される。
本発明における「輻射線」と称するものは遊離基を生
成し、ビニル結合の付加重合を誘起する全ての輻射線源
を意味する。化学線としては、好適には、200〜7500Aの
波長を有するものであり、2000〜4000Aの波長を有する
ものがさらに好ましい。ここで有用な化学線は紫外線で
ある。化学線の他の形式としては太陽光、人工光源から
来るものとしてカーボンアーク灯、水銀蒸気灯、来るも
の等である。好適な電子ビームシステムとしては線状陰
極から直接の電子カーテンが出されるものである。
本発明の噴射線硬化性樹脂組成物は組成物の光硬化を
行なう場合は有効な量の光増感剤を含有し得る。通常、
この量は樹脂組成物の約0.01〜10重量%、好ましくは、
0.1〜5重量%である。これらの光増感剤おび硬化過程
は当業界では良く知られている。一例としては次ぎのよ
うなものが挙げられる。たとえば、ベンゾフェノン、ア
セトフェノンベンジル、ベンジルジメチルケトン、ベン
ゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチル
エーテル、ベンゾインイロプロピルエーテル、ベンゾイ
ンイロブチルエーテル、ジメトキシアセトフェノン、ジ
メトキシフェニルアセトフェノン、ジフェニルジサルフ
ァイド、α−アルキルベンゾイン等である。
これらの光増感剤は、光吸収エネルギーの重合開始遊
離基への転換を強めるための相乗剤、たとえば、第3級
アミンをも含有することができる。
この硬化性組成物を電子線照射で硬化させる場合には
必ずしも増感剤の添加を必要としない。本発明の樹脂組
成物はその他添加剤として所望に応じ種々の熱重合禁止
剤、界面活性剤、紫外線吸収剤、艶消し剤、チキソトロ
ープ剤、染料および顔料等を含有し得る。さらには種々
の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂等を配合することもでき
る。本発明の組成物は基材上に薄膜として被着させるこ
とにより硬化させることができる。
薄膜を形成させる方法としてはスプレー、ブラシ掛
け、浸漬、ロール塗装などが用いられる。硬化は不活性
ガス(たとえば、窒素ガス)雰囲気下で行なうことが好
ましいが、空気雰囲気下においても硬化させることがで
きる。
[発明の効果] 本発明による硬化性組成物はインキ、プラスチック、
フィルムコーティング、金属コーティング、家具塗装な
ど種々のコーティング分野、FRP、ライニング、さらに
はエレクトロニクス分野における絶縁ワニス、絶縁シー
ト、積層板、プリント基板、レジストインキ、半導体封
止等多くの産業分野への応用が可能である。
次に実施例および比較例を挙げて本発明を説明する。
なお、一般式(I)で表されるエポキシ樹脂における
置換基Xの種類の含有比率を調べるために下記の合成を
行った。
[合成例1] 過酢酸(30%酢酸エチル溶液)を161.0g/h、一般式
(I)で表されるエポキシ樹脂の前駆体であるポリエー
テル化合物[活性水素を有する開始剤としてトリメチロ
ールプロパンを用いたもの(50%酢酸エチル溶液)] [ただし、n1、n2、n3は平均5である。Bは次式で表さ
れる を182.0g/hの供給速度で連続的に反応器に仕込んだ。
温度は50℃に設定した。水洗槽を50℃にコントロール
しながら340g/hの供給速度で水を仕込み、分液した上槽
を蒸発槽に仕込んだ。
蒸発温度は120℃、減圧度は70mmHgであった。
得られたエポキシ樹脂は [ただし、使用されたエポキシ樹脂EHPE−3150は上記一
般式(I)で表され、一般式(I)で表されるエポキシ
樹脂におけるlが3であり、n1、n2、n3はそれぞれ、平
均5、n1+n2+n3は15である。Aは次式の構造を有す
る。
Xは、 [合成例2] 温度をいずれも40℃に設定した以外は合成例1と同様
に行った。
[合成例3] 温度をいずれも60℃に設定した以外は合成例1と同様
に行った。
[合成例4] 過酢酸(30%酢酸エチル溶液)を322.0g/h、合成例1
で用いたのと同様のポリエーテル化合物(50%酢酸エチ
ル溶液)を364.0g/hの供給速度で連続的に仕込み、反応
槽の温度をいずれも50℃に設定した以外は合成例1と同
様に行った。
[合成例5] 反応槽の温度をいずれも60℃に設定した以外は合成例
4と同様に行った。
合成例1〜5で得られた生成物の種々の物性を併せて
表1に示した。
なお、上段は重量%、下段はモル%である。
なお、表1中のオキシラン酸素の分析は直接滴定法
[サンプルの一定量をクロルベンゼン叉はベンゼンに溶
解し、クリスタルバイオレット指示薬を添加して変色す
るまで滴定する]、ヨウ素価はウイイス法、ケン化価は
化学的定量法[サンプルの一定量に水酸化カリウム−エ
タノール液を添加して加温後フェノルフタレインを指示
薬として塩酸で滴定する] オキシラン酸素は一般式(I)で表されるエポキシ樹
脂中のエポキシ基 の含有量を、また、ヨウ素価はビニル基−CH=CH2の含
有量を、また、ケン化価はエポキシ基から加水分解によ
って生じたエステル基の含有量を示す。
《実施例1》 滴下ロート、撹拌機、空気導入管、温度計および還流
冷却器を備えたフラスコにキシレン500重量部、前記の
特開昭60−166675号公報に開示されている前記一般式
(I)で表わされるエポキシ樹脂[ダイセル化学工業
(株)製EHPE−3150、エポキシ当量180]300重量部、ハ
イドロキノン0.03重量部、トリエチルベンジルアンモニ
ウムクロリド2.0重量部を仕込み、緩やかに乾燥空気を
吹き込みながら撹拌し、110℃に加熱した。
ついで、滴下ロートよりアクリル酸100重量部を1時
間かけて滴下した。その後、温度を110℃に保持し、さ
らに5時間撹拌し反応を継続した。
ついで、30℃に冷却し、不飽和エポキシエステル樹脂
溶液[不揮発分45.5%、酸価1.3KOH mg/g、エポキシ当
量3160]を得た。
《実施例2》 実施例1と同様のフラスコにトルエン500重量部、EHP
E−3150[エポキシ当量180]300重量部、ハイドロキノ
ン0.03重量部、トリエチルベンジルアンモニウムクロリ
ド2.0重量部を仕込み、緩やかに乾燥空気を吹き込みな
がら撹拌し、90℃に加熱した。ついで、滴下ロートより
アクリル酸60重量部を1時間かけて滴下した。その後、
温度を90℃に保持し、さらに10時間撹拌し反応を継続し
た。ついで、30℃に冷却し、不飽和エポキシエステル樹
脂溶液[不揮発分42.3%、酸価0.3KOH mg/g、エポキシ
当量310]を得た。
《比較例1》 実施例1と同様のフラスコにトルエン500重量部、ビ
スフェノールA型エポキシ樹脂[油化シェル製エピコー
ト828、エポキシ当量190]300重量部、ハイドロキノン
0.03重量部、トリエチルベンジルアンモニウムクロリド
1.0重量部を仕込み、緩やかに乾燥空気を吹き込みなが
ら撹拌し、90℃に加熱した。ついで、滴下ロートよりア
クリル酸100重量部を1時間かけて滴下した。その後、
温度を90℃に保持し、さらに6時間撹拌し反応を継続し
た。ついで、30℃に冷却し、不飽和エポキシエステル樹
脂溶液[不揮発分45.3%、酸価1.7KOH mg/g、エポキシ
当量4600]を得た。
<応用例> 表2に示す組成にて混合し、ガラス板上に塗布(塗布
厚100μ)し、80℃で30分乾燥した後、紫外線ランプを
照射して硬化膜を得た。硬化条件はMPMランプ使用、80W
/cm、速度30m/分であった。得られた硬化物の特性を併
せて表2に示した。
表2において、 A:実施例1の不飽和エポキシエステル樹脂 B:実施例2の不飽和エポキシエステル樹脂 C:比較例1の不飽和エポキシエステル樹脂 D:トリメチロールプロパントリアクリレート E:ベンゾフェノン 硬化性:ラビングテスターを使用して評価した。
溶剤はメチルエチルケトン、荷重1Kg 100回以上 ○ 50回以上 △ 50回未満 × 耐候性:サンシャインエザオメーターを使用して評価し
た。照射時間500時間 黄変度5以下 ○ 黄変度5〜10 △ 黄変度10以上 ×

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)下記一般式(I)で表されるエポキ
    シ化合物 [ただし、一般式(I)において、R1はlケの活性水素
    を有する有機化合物中の活性水素を除いた残基、n1、n2
    ・・・nlはそれぞれ0又は1〜100の整数で、その和が
    1〜100である、lは1〜100の整数を表わす、Aは置換
    基を有するオキシシクロヘキサン骨格であり、次式で表
    わされる、 ただし、Xは ただし、R2はH、アルキル基、アルキルカルボニル基、
    アリールカルボニル基のいずれか一つであるが、 を式(I)の化合物中に少なくとも1個以上含む] と不飽和モノカルボン酸、および必要に応じて飽和モノ
    カルボン酸、飽和多価カルボン酸、飽和多価カルボン
    酸、飽和無水多価カルボン酸、不飽和無水多価カルボン
    酸、末端カルボキシル基を有する不飽和アルキッドの中
    から選ばれた1種又は2種以上を反応触媒及び必要に応
    じて重合防止剤、溶媒あるいは重合性単量体の存在下で
    加熱反応させて得られる不飽和エポキシエステル樹脂5
    〜95重量部 (B)エチレン性不飽和結合を有するビニル化合物95〜
    5重量部 (C)光増感剤 0〜10重量部 とからなることを特徴とする硬化性樹脂組成物。
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