JPS6342659B2 - - Google Patents

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JPS6342659B2
JPS6342659B2 JP54140748A JP14074879A JPS6342659B2 JP S6342659 B2 JPS6342659 B2 JP S6342659B2 JP 54140748 A JP54140748 A JP 54140748A JP 14074879 A JP14074879 A JP 14074879A JP S6342659 B2 JPS6342659 B2 JP S6342659B2
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JP
Japan
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group
polyene
groups
carbon
compounds
Prior art date
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Application number
JP54140748A
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English (en)
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JPS5665023A (en
Inventor
Akio Nishihara
Hiroshi Tsucha
Jinichi Omi
Yoshikazu Shoji
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Adeka Corp
Original Assignee
Asahi Denka Kogyo KK
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Publication date
Application filed by Asahi Denka Kogyo KK filed Critical Asahi Denka Kogyo KK
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Publication of JPS5665023A publication Critical patent/JPS5665023A/ja
Publication of JPS6342659B2 publication Critical patent/JPS6342659B2/ja
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  • Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は新規な硬化性樹脂組成物に関する。詳
しくは置換あるいは非置換のアリルアルコールへ
のエポキシ基含有有機化合物の付加生成物から誘
導され1分子中に少なくとも2個の炭素―炭素二
重結合を含有する不飽和成分(以下ポリエンと呼
ぶ)および1分子中に少なくとも2個のチオール
基(SH基)を含有する成分(以下ポリチオール
と呼ぶ)から成り、すぐれた硬化性と機械的物性
を与える新規な硬化性樹脂組成物に関するもので
ある。 一般にチオール基は炭素―炭素不飽和結合に付
加反応し、その際、酸あるいは塩基触媒によりイ
オン反応的に、またラジカル発生剤や紫外線等の
活性エネルギー線照射によつてラジカル反応的に
反応が促進されることが知られている。そしてこ
れらの原理に基づいてポリチオール化合物とポリ
エン化合物より構成される硬化性樹脂組成物が
種々提案されている。これらの硬化性樹脂組成物
を用いて塗膜あるいは注型品等に応用する場合
は、樹脂組成物の性状が取り扱い作業に適したも
のであり、充分な硬化速度をもち、かつ硬化物の
物性が目的の用途に応じた諸物性を発現するもの
でなければならず、このような要請をバランスよ
く満足させることは一般に容易なことではない。 従来ポリブタジエンやポリイソプレンの様な単
純な炭素―炭素二重結合をもつ不飽和化合物は、
ポリチオールとの硬化反応が十分満足すべきもの
でないのでポリチオールとの反応性の大きい二重
結合をもつポリエンとしてアリルエステル、アリ
ルウレタン、アクリルエステル、ビニルエーテ
ル、ビニルチオエーテル、N―ビニル化合物、不
飽和ポリエステルあるいはビニルシクロアセター
ル結合をもつ化合物などが提案されてきた。しか
しながらこれらのポリエン類にも種々の問題点が
指適されている。アクリルエステル類は皮膚粘膜
への刺性のため塗装作業者へ悪影響を与え、不飽
和ポリエステルは硬化性が充分でなく、ビニルシ
クロアセタール化合物は、耐加水分解性が劣る。
ビニル化合物は硬化速度は大きいが、工業的に入
手が困難であり実際的価値は低い。この中でアリ
ル化合物が硬化性、工業的製造の容易性、及び硬
化物の物性などの点から比較的すぐれたポリエン
ということが出来るが、それでもまだ硬化速度、
硬化物の機械的強度などで満足出来るものが得ら
れているとは言い難い。 近年省資源、省エネルギー、無公害という社会
的要請から種々の硬化システムが提案されている
が、このポリエン―ポリチオールから成る硬化シ
ステムもこの要請に寄与するものであり、より社
会の要望に適合した技術の開発が待ち望まれてい
るとこであつた。特にこの硬化システムを活性エ
ネルギー照射により実施する場合は充分な硬化速
度をもちかつ硬化物が充分な機械的強度をもつこ
とが要望されていた。 本発明者らはこれらの点を考慮し、皮膚刺激性
がなく、充分な耐加水分解性をもち、硬化速度お
よび硬化物の機械的強度が従来のアリル型ポリエ
ンよりもすぐれたものを与え、かつ工業的に容易
に得られるポリエンを得ることを開発目標として
研究し、鋭意検討した結果、置換あるいは非置換
のアリルアルコールにエポキシ基を含有する化合
物を付加せしめた後に酸無水物、多塩基酸あるい
は多価エポキシ化合物と反応させて得られるポリ
エンが従来のアリル型ポリエンに比較して硬化速
度が著るしく改良され、かつすぐれた機械的強度
をもつ硬化物を与えることを見い出し本発明に至
つつた。 この新規ポリエンの特長をより明らかにするた
め具体的に示すと次の点が列記される。 まず第一に本発明のポリエンがアリルエーテル
型であるため反応性が高いことがあげられる。オ
レフインとチオール基との反応性の差については
研究されており〔J.Polym.Sci.、15、627〜645
(1977)〕、それによるとアリルエーテル(CH2
CH−CH2−O−)型オレフインはN―アリルウ
レタン(CH2=CH−CH2−NHCO2−)型オレ
フイン及びO―アリルウレタン(CH2=CH−
CH2−O2CNH−)型オレフイン比べて16倍の反
応速度を有していることが知られている。本発明
で提供する硬化性樹脂組成物はアリルエーテル型
オレフインの高い反応性を反映しており従来提供
されてきたアリル型ポリエンを用いた硬化性組成
物に比べて硬化速度の大きいこと、そのため機械
的強度の優れた塗膜が得られるという大きな特徴
を有している。 第二に上記のように非常に有用なアリルエーテ
ル型ポリエンが容易に得られるという特徴をあげ
ることが出来る。従来アリルエーテル型のポリエ
ンは製造が極めて困難であつた。例えばトリメチ
ロールプロパントリアリルエーテルを作る場合は
トリメチロールプロパンにアリルハライド及び
NaOHを用いてトリメチロールプロパントリア
リルエーテルを作る。この際ジアリルエーテルの
副生も避けられず、収率も低く、かつまた副生す
る塩の除去が必要である等技術的に煩雑であつ
た。これに対し本発明では副生物もなく、かつ定
量的にアリルエーテル型ポリエンが容易に得られ
る。 第三にポリエンの分子設計が容易でありかつ多
様性をもつており硬化物の要求物性に容易に対応
出来るという特徴をもつている。例えばエポキシ
基含有化合物としてエピクロルヒドリンを用いる
ことによりポリエンの中に塩素原子を導入するこ
とが出来、接着性、難燃性を付与することが出来
る。又エポキシ基含有化合物としてアリルグリシ
ジルエーテルを用いることにより炭素―炭素二重
結合の官能基数を任意に選ぶことが出来、容易に
要求物性に対応することが出来る。 本発明の特徴は、上記のほかに活性放射線によ
る硬化反応に処す場合、従来のアクリル系光硬化
組成物にみられた酸素による重合阻害が認められ
ないことをあげることが出来る。 本発明の硬化性樹脂組成物は必須の構成成分と
して、 一種又は二種以上のポリチオール化合物()
と、 一般式 (式中Rは水素原子、フエニル基、炭素原子数1
〜10個のアルキル基から選択された基で同一でも
異なつていてもよい、Yはエチレンオキサイド、
プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、ス
チレンオキサイド、シクロヘキセンオキサイド、
エピハロヒドリン及びアリルグリシジルエーテル
からなる群より選択された1種又は2種以上のエ
ポキシ化合物のエポキシ基の炭素―酸素結合が開
裂して開環した基が単独に又はブロツク状もしく
はランダム状に配列している基、Aはエステル結
合によつて他の基と結合する炭素数4〜10の(m
+n)価飽和若しくは不飽和脂肪族カルボン酸残
基、エステル結合によつて他の基と結合する芳香
族核を1個有する(m+n)価カルボン酸残基、
エステル結合によつて他の基と結合する脂環核を
1個有する(m+n)価カルボン酸残基、からな
る群より選択される基、kは1〜10、mは1〜
6、nは0〜5の整数、(m+n)は少なくとも
2)で示される分子中に少なくとも2個の炭素―
炭素二重結合を有する一種又は二種以上のポリエ
ン化合物()とを含有することを特徴とする。 本発明の必須の構成々分であるポリチオール
()は一般式 A−(SH)q 〔ここでAはSH基と反応性の不飽和結合をもた
ないq価の有機残基であり、qは2以上の整数〕
で示される分子量80〜10000、50℃における粘度
がほとんど0から10000ポイズのものである。そ
のようなポリチオールの好ましい例としてはチオ
グリコール酸、α―メルカプトプロピオン酸、β
―メルカプトプロピオン酸と多価アルコールとの
エステル化反応によつて導かれるポリチオール
類、およびエタンジチオール、プロパンジチオー
ル、ヘキサメチレンジチオール、キシリレンジチ
オール等の脂肪族および芳香族、ポリチオール
類、さらにはアルコール類のエピハロヒドリン付
加物のハロゲン原子をメルカプタン基で置換して
導かれたポリチオール類やポリエポキシ化合物の
硫化水素反応物等を挙げることが出来る。上述の
チオグリコール酸及びメルカプトプロピオン酸と
エステル化反応に処す多価アルコールとしてはエ
チレングリコール、ジエチレングリコール、トリ
エチレングリコール、プロピレングリコール、ジ
プロピレングリコール、1,3―ブタンジオー
ル、1,6―ヘキサンジオール、ネオペンチルグ
リコール、ビスフエノールA、水添ビスフエノー
ルA、ビスフエノールA―エチレンオキシド付加
物、ビスフエノールA―プロピレンオキシド付加
物、チオジエタノール、トリメチロールプロパ
ン、トリメチロールエタン、グリセリン、トリエ
タノールアミン、ペンタエリスリトール、ジペン
タエリスリトール、ソルビトール、ハイドロキノ
ン、ピロガロール、キシリレングリコール、4,
4′―ジヒドロキシジフエニルメタン、トリスハイ
ドロキシエチルイソシアヌレート、ビスハイドロ
キシエチルヒダントイン等のアルコールを例示す
ることが出来る。 本発明のポリチオール()は一種又は二種以
上の混合物として使用できる。 本発明のポリエン化合物()は例えば置換あ
るいは非置換のアリルアルコールにエポキシ基含
有の有機化合物を付加せしめ、ついで酸無水物、
多塩基酸と反応させて得られる。置換あるいは非
置換アリルアルコールへのエポキシ基含有有機化
合物の付加物は、公知の種々の方法で得られる
が、具体的化合物でもつてその例を示すと、アリ
ルアルコールに触媒(例えばBF3エーテルコンプ
レツクス)を仕込み、昇温下(約60℃)エピクロ
ルヒドリンを滴下した後、反応を完結させること
により容易に得られる。ここで用いることの出来
る置換あるいは非置換のアリルアルコールとして
はアリルアルコール、クロチルアルコール、1―
ヒドロキシ―ペンテン―2、1―ヒドロキシ―ヘ
キセン―2、1―ヒドロキシ―ヘプテン―2、1
―ヒドロキシ―ノネン―2、1―ヒドロキシ―デ
セン―2、3―ヒドロキシ―ブテン―1、3―ヒ
ドロキシ―ペンテン―1、2―ヒドロキシ―ヘキ
セン―3、3―ヒドロキシ―2、3―ジメチル―
ブテン―1、4―ヒドロキシ―2,3,4―トリ
メチルペンテン―2、2―ヒドロキシ―2,3,
4,5―テトラメチル―ヘキセン―3などが挙げ
られる。 エポキシ基含有の有機化合物としては、エチレ
ンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレン
オキサイド、アリルグリシジルエーテル、シクロ
ヘキセンオキサイド、スチレンオキサイドおよび
エピハロヒドリンなどが挙げられ、これらの単独
あるいは2種以上の混合物としてランダム又はブ
ロツク状に付加せしめて用いることが出来る。 好ましい付加物としては例えば、アリルアルコ
ールのアリルグリシジルエーテル付加物、アリル
アルコールのアリルグリシジルエーテルとエピク
ロルヒドリン付加物、アリルアルコールのアリル
グリシジルエーテルとエチレンオキサイド付加
物、アリルアルコールのアリルグリシジルエーテ
ルとエピクロルヒドリンとエチレンオキサイド付
加物、等が挙げられる。 好ましいポリエン化合物()は上述のように
して得た置換あるいは非置換アリルアルコールへ
のエポキシ基含有有機化合物の付加物を酸無水物
あるいは多塩基酸と反応させて得られる。その具
体的ポリエン化合物の製法を例示すれば市販品の
アリルアルコールのエチレンオキサイド付加物
(日本乳化剤(株)製アリルグリコール)とフタ
ル酸無水物とを通常のエステル化反応させること
によつて得られる。 本発明のポリエン化合物()の製造に用いる
ことの出来る酸無水物あるいは多塩基酸としては
マレイン酸無水物、コハク酸無水物、ヘキサヒド
ロフタル酸無水物、アジピン酸、コハク酸、セバ
シン酸、フタル酸、テテルフタル酸、イソフタル
酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸などが挙
げられる。 本発明のポリエン化合物は上述の製法の他に次
に示す方法で得られるポリエンも含有する。即
ち、置換あるいは非置換アリルアルコールへのエ
ポキシ基含有有機化合物の付加物を前述の酸無水
物、多塩基酸と反応させるに際し、CO2H基が一
部未反応で残存するようにし、次いでその未反応
の官能基を不飽和アルコールで反応させる。各分
子には、置換あるいは非置換アリルアルコールへ
のエポキシ基含有有機化合物の付加物が少なくと
も1ケ必ず付くように反応させる。具体的ポリエ
ン化合物でその製法を例示すれば、上述のアリル
グリコールをフタル酸無水物と1対2〜1.9対2
の当量比(無水物過剰)で反応させ部分エステル
を作る。次いで未反応のCO2H基をアリルアルコ
ールと反応させると目的とするポリエンが得られ
る。 不飽和アルコールとしては上記のアリルアルコ
ールの他に、クロチルアルコール、3―ヒドロキ
シ―ブテン―1、4―ヒドロキシ―ペンテン―
2、2―ヒドロキシ―ヘキセン―3、2―ヒドロ
キシ―ヘプテン―3、2―ヒドロキシオクテン―
3、2,3―ジメチル―1―ヒドロキシ―ブテン
―2、2,3―ジメチル―3―ヒドロキシ―ペン
テン―2、4―ヒドロキシ―ブテン―1、5―ヒ
ドロキシ―ペンテン―1、6―ヒドロキシ―ヘキ
セン―1、7―ヒドロキシ―ヘプテン―1、8―
ヒドロキシオクテン―1等が例示される。 本発明のポリエン()は一種又は二種以上の
混合物として使用できる。 本発明のポリエン()の粘度は50℃でほとん
ど0から10000ポイズ好ましくは1〜1000ポイズ
である。 本発明において用いられるポリチオール()
とポリエン()との配合割合は、炭素―炭素二
重結合のチオール基に対する当量比が0.70/1〜
1.5/1となるように選択されるのが好ましく、
特に1付近が好ましい結果を与える。 本発明の硬化性樹脂組成物は活性放射線による
硬化性組成物としてもラジカル発生剤による硬化
性組成物としても、さらには活性放射線による硬
化後に、加熱による硬化を実施出来る硬化性組成
物としても利用出来る。活性放射線としては可視
光線、紫外線、電子線、X線等があげられる。紫
外線硬化組成物として用いる場合は、上記ポリチ
オール化合物()とポリエン化合物()との
混合物に紫外線硬化反応を誘起するために光増感
剤を添加する。光増感剤の添加量はその種類によ
り適宜選択できるがポリチオール()とポリエ
ン()との混合物100重量部に対し0.1〜10重量
部の添加が好ましい。 光増感剤としては芳香族カルボニル化合物、ベ
ンゾインエーテル化合物、アジド系化合物、アゾ
系化合物、ジアゾ系化合物、過酸化物系化合物な
どが挙げられる。ここで芳香族カルボニル化合物
としては、ベンゾフエノン、アセトフエノン、ベ
ンズアルデヒド、p,p′―ジメチルアミノベンゾ
フエノンなど、ベンゾインエーテル化合物として
は、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチ
ルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、
ベンゾインブチルエーテル、ベンゾインイソアリ
ルエーテル、ベンゾインオクチルエーテルなど、
アジド系化合物としては4,4′―ジアジドスチル
ベン、p―フエニレンビスアジドなど、アゾ系化
合物としては2,2′―アゾビスイソブチロニトリ
ル、2,2′―アゾビスジメチルワレロニトリルな
ど、ジアゾ系化合物としてはジアゾアミノベンゼ
ンなど、過酸化物系化合物としてはジ―第三ブチ
ルパーオキサイドなどが挙げられ、これらは1種
又は2種以上の混合系であつてもよい。 本発明の硬化性樹脂組成物をラジカル硬化性組
成物として用いる場合は、前述の光増感剤に替え
てラジカル発生剤を添加することにより目的は達
成される。ラジカル発生剤を適宜選ぶことにより
常温硬化性にも加熱硬化性にも実施可能である。 ラジカル発生剤としては過酸化物、アゾ化合
物、過酸化物と分解促進剤との組み合わせなどが
挙げられる。 過酸化物としてはメチルエチルケトンパーオキ
サイド、シクロヘキサノンパーオキサイドのよう
なケトンパーオキサイド類、ベンゾイルパーオキ
サイド、ラウロイルパーオキサイドのようなジア
シルパーオキサイド類、ターシヤリーブチルハイ
ドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサ
イドのようなハイドロパーオキサイド類、ジター
シヤリーブチルパーオキサイド、ジクミルパーオ
キサイドのようなジアルキルパーオキサイド類、
ターシヤリーブチルパーベンゾエートのようなア
ルキルパーエステル類及び過酸化鉛、過酸化マン
ガンのような無機過酸化物類などが挙げられ、ア
ゾ化合物としては2,2′―アゾビスイソブチロニ
トリル、2,2′―アゾビスジメチルワレロニトリ
ル、2,2′―アゾビス(2,3,3―トリメチル
ブチロニトリル)などが挙げられる。さらに過酸
化物は、分解促進剤としてコバルト、マンガン、
鉄、銅などの重金属の塩類、あるいはジメチルア
ニリン、ジメチルパラトルイジンなどの第三級ア
ミン類と組み合わせて用いることも出来る。 本発明の硬化性樹脂組成物を活性光線で硬化し
た後に加熱によつて硬化する硬化性組成物として
用いる場合は、ポリチオール()とポリエン
()との混合物に前述の光増感剤及びラジカル
発生剤の両者を添加すればよい。添加量は混合物
100重量部に対し0.2〜15重量部の添加が好まし
い。 上記の如くにして、本発明の硬化性樹脂組成物
はポリチオール()と、置換あるいは非置換ア
リルアルコールへのエポキシ基含有化合物付加体
と酸無水物および多塩基酸との反応により得たポ
リエン()とを必須の成分として、光硬化反応
およびラジカル硬化反応に於いて、改良された硬
化性を示し、かつ優れた物性をもつ硬化物を与え
る。 本発明の硬化性樹脂組成物は所望ならば酸化防
止剤、重合禁止剤、染料、顔料、可塑剤、粘着
剤、界面活性剤、充填剤、溶剤、反応性希釈剤等
を含むことが出来る。 本発明の硬化性樹脂組成物は硬化性にすぐれ、
硬度、機械的強度、伸び、可撓性等において優れ
た物性を有す硬化物を与え、又活性放射線による
硬化の場合には、従来のアクリル系でみられる様
な酸素による硬化阻害は認められず、秒単位の短
時間で良好な硬化物を与え、塗料用ビヒクル、イ
ンキ用ビヒクル、紙、金属、木材の塗膜、接着
剤、シーラント、床材、壁層材のコーテイング、
レザー用、鉄材プライマー、アスベストコーテイ
ング、繊維処理剤、感光性樹脂、注型品等の多様
な用途に適用出来る。 以下に製造例及び実施例を示し本発明の効果を
説明する。 製造例 1 窒素置換した500c.c.の4つ口フラスコ(コンデ
ンサーおよび滴下ロート付)に58g(1モル)の
アリルアルコールおよび0.5gのBF3エーテルコン
プレツクスを仕込み、反応温度を60〜70℃に保ち
ながら228g(2モル)のアリルグリシジルエーテ
ルを3時間で滴下した。さらに、同じ反応温度で
185g(2モル)のエピクロルヒドリンを滴下し
た。滴下に要した時間は2.5時間であつた。滴下
終了後反応温度を70℃に保ちながら、1時間撹拌
を続け反応を完結させた。 反応終了後、3mmHg以下の減圧下、70℃で1
時間脱気したが、低沸点物はほとんど回収されな
かつた。 生成物は無色透明な液体で、粘度(25℃)は
50cps以下であつた。 製造例 2 市販品のアリルアルコールのエチレンオキサイ
ド付加物(日本乳化剤(株)よりアリルグリコー
ルの商品名で市販、GCL分析によればエチレン
オキサイド1モル付加体70%、2モル付加体20
%、3モル付加体10%の混合物、平均分子量120)
24g(0.2モル)、無水フタル酸11.8g(0.08モル)、ベ
ンゼン30ml及びパラトルエンスルホン酸0.3gを
100ml4つ口フラスコにとり共沸脱水操作をした。
脱水が完了したら10%のNaHCO3水溶液で中和
し有機層を脱溶媒後2mmHg90℃で1時間脱気し
た。得られた生成物は無色液体でIRスペクトル
で水酸基及び酸の吸収は認められず、エステル結
合及び末端アリルの吸収が生成していた。このも
のをポリエン―1とする。 比較製造例 1 アリルグリコール120g(1モル)と95%
H2SO40.2gの混合物中に撹拌しつつ19g(0.05モ
ル)のエポキシ樹脂Ep4100(旭電化製、ビスフエ
ノール系エポキシ樹脂、エポキシ当量190)を添
加した。温度は水浴にて25〜30℃に保つた。添加
終了後発熱が静まつたら100℃に昇温し1時間反
応させた。反応終了後Na2CO3で中和後塩を過
し次いで過剰のアリルグリコールを留去してポリ
エンを得た。このポリエンを比較ポリエン―1と
する。 比較製造例 2 比較製造例1に於いてアリルグリコールに替え
てアリルアルコール58gを用いたほかは全く同様
にしてポリエンを得た。このものを比較ポリエン
―2とする。 製造例 3 製造例1で得たアリルアルコールのエポキシ基
含有有機化合物の付加物47.1g(0.1モル)、無水フ
タル酸11.8g(0.08モル)、ベンゼン50ml及びパラ
トルエンスルホン酸0.4gを200ml4つ口フラスコ
にとりベンゼン環流条件下2時間反応させた。次
いでアリルアルコール10.5g(0.18モル)を添加
し、共沸脱水操作をした。脱水が完了したら10%
のNaHCO3水溶液で中和し有機層を脱溶媒後2
mmHg、90℃で1時間脱気した。 得られた生成物をポリエン―2とする。 製造例 4 製造例2において無水フタル酸に替えてアジピ
ン酸11.7g(0.08モル)を用いたほかは全く同様に
してポリエンを得た。このものをポリエン―3と
する。 製造例 5 製造例2において無水フタル酸に替えてマレイ
ン酸無水物7.8g(0.08モル)を用いたほかは全く
同様にしてポリエンを得た。このものをポリエン
―4とする。 製造例 6 製造例2において無水フタル酸に替えてヘキサ
ヒドロフタル酸無水物12.3g(0.08モル)を用いた
ほかは全く同様にしてポリエンを得た。このもの
をポリエン―5とする。 実施例 1〜5 製造例2、3、4、5、6で得られたポリエン
―1、2、3、4、5を用いて光硬化反応を実施
した。硬化性組成物の調製は次のとうりである。 各々のポリエン(表―1に示す重量、0.02モ
ル)にペンタエリスリトールテトラキス(β―メ
ルカプトプロピオネート)(純度87.5%)5.58g
(0.01モル)、ベンゾフエノン0.9wt%および2,
6―ジタ―シヤリーブチルフエノール300ppmを
加えて、硬化性組成物を得た。この硬化性組成物
をブリキ板に50μの膜厚に塗布し高圧水銀灯
(80W/cm×2本、光源からの距離7.5cm)を用い
て硬化を行ない、ラインスピードを種々変え硬化
膜がタツクフリーとなる最高速度をみた。結果を
表―1に示した。 又、これらポリエン―1〜5とポリチオール
〔ペンタエリスリトールテトラキス(チオグリコ
レート)、純度85%〕5.09g(0.01モル)、ベンゾフ
エノン0.9wt%及びハイドロキノン300ppmを配合
して組成物を得、各々組成物をブリキ板に250μ
の膜厚に塗り、高圧水銀灯(30W/cm、光源から
の距離25cm、2分間照射)を用いて透明な硬化膜
を得た。この硬化膜を25℃の純水に24時間浸漬し
て耐水性試験を実施し硬化膜の状態を観察した。
結果を表―1に示した。 比較例 1〜3 比較製造例で得られた比較製造例1〜2で得ら
れた比較ポリエン―1〜2及びジアリルフタレー
ト(DAP)を実施例1〜3と同様に実施した。
タツクフリーとなる最高速度を表―1に示した。
【表】
【表】 表―1の結果は本発明によるポリエン―1、
2、3、4、5は従来の型のポリエンに比較して
硬化速度及び耐水性が極めて優れていることを示
している。又酸素による重合阻害も認められな
い。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 必須の構成成分として、 一種又は二種以上のポリチオール化合物()
    と、一般式 (式中Rは水素原子、フエニル基、炭素原子数1
    〜10個のアルキル基から選択された基で同一でも
    異なつていてもよい。Yはエチレンオキサイド、
    プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、ス
    チレンオキサイド、シクロヘキセンオキサイド、
    エピハロヒドリン及びアリルグリシジルエーテル
    からなる群より選択された1種又は2種以上のエ
    ポキシ化合物のエポキシ基の炭素―酸素結合が開
    裂して開環した基が単独に、又はブロツク状もし
    くはランダム状に配列している基、Aはエステル
    結合によつて他の基と結合する炭素数4〜10の
    (m+n)価飽和若しくは不飽和脂肪族カルボン
    酸残基、エステル結合によつて他の基と結合する
    芳香族核を1個有する(m+n)価カルボン酸残
    基、エステル結合によつて他の基と結合する脂環
    核を1個有する(m+n)価カルボン酸残基、か
    らなる群より選択される基、 kは1〜10、mは1〜6、nは0〜5の整数、
    (m+n)は少なくとも2)で示される分子中に
    少なくとも2個の炭素―炭素二重結合を有する一
    種又は二種以上のポリエン化合物() とを含有することを特徴とする硬化性樹脂組成
    物。
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