JP2006132109A - 防水床パン - Google Patents
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Abstract
【解決手段】床部が床面から上方に突出する多数の凸部を有する凹凸断面形状をしたFRP製の防水床パンであって、各凸部は、足を床部に載せたときに足裏が床部へ接触する足裏接触面積が、平滑面へ足を載せたときに足裏が平滑面に接触する足裏接触面積の20%〜40%となるように配置されている構成とした。
【選択図】 図2
Description
。
FRPを用いた防水床パン等の成形品の成形方法は、不飽和ポリエステル樹脂と、炭酸カルシウムなどの充填材やその他添加物との混合物をガラス繊維に含浸させたSMC(シートモールディングコンパウンド)、また上記材料を混練したBMC(バルクモールディングコンパウンド)を、金型にセットし加熱加圧成形する方法が主である。
そこで、従来、浴室ユニットの洗い場を構成する防水床パンにおいては、翌朝に洗い場床面に水が残っている・床の汚れが落ちにくいという問題に対処するために、例えば、図8に示すように、床パン100の洗い場床面110を排水口120に向かう勾配を設けるとともに、排水口120に向けて細かい溝形状(図示せず)を施し、洗い場床面に落ちた湯や水が排水口に向かってスムーズに流れるようにして水残りを防止したり、洗い場床面に親水コーティングを施して床面を撥水性から親水性に変えて表面水流れを途切れさせないことによって水残りを防ぐとともに、汚れや油脂成分を床面に付着させずに排水口まで流れるようにして汚れを防止するようにしている。
したがって、上記のような特許文献2の方法は、一般家庭ではあまり普及していないのが現状である。
して、冬場においては、この血圧変動が原因となると考えられる浴室内での転倒事故や、死亡事故が実に300件/月以上発生している。
また、熱可塑性樹脂発泡体にガラス繊維やカーボン繊維等の補強繊維を含有させて強度アップさせると、逆に耐衝撃性に乏しくなり、裏面の鋼板補強のみでは衝撃時の集中荷重に耐えることが出来ない可能性がある。
0mm2以下であることが好ましく、特に、凸部の横断面が円形をしている場合、1mm2以上
50mm2以下であることが好ましい。すなわち、凸部の足裏への接触面積が1mm2未満であると、足裏に痛みを感じる恐れや、凸部が小さすぎて成形時に凸部の欠け、もしくは金型への材料のつまりが発生するなど、成形時に問題が発生する恐れがあり、100mm2
を超えた場合、足裏の凸部への全接触面積が、平滑面への足裏の接触面積に対して20%〜40%を達成しようとすると、凸部と凸部との間隔が大きくなりすぎて、足裏に違和感あるいは不快感を覚える場合がある。
さらに、従来の床パン同等の清掃性を維持するために、凸部の角部には全てR=0.2mm以
上のR加工がなされているとともに、従来のFRP成形品のような汚染回復性を備えてい
ることが好ましい。また、床部全体は撥水性を低減させるため、表面に♯400程度の梨地
加工処理を施すようにしてもよい。
したがって、凸部の高さは、清掃面を考慮すると、できるだけ低いことが好ましいため、隣接する凸部によって生じる非接触部分21同士が重なり合う高さの最低位置とすることが好ましい。
すなわち、溝に残った残り水は、冬場においては、入浴後の換気によって速やかに脱衣場の室温と同等の10℃前後の温度になってしまう。したがって、凸部と凸部との間に入り込んだ足裏の一部がこの残り水に触れると、冷たく感じる恐れがある。
隔を3mm以下とすることが好ましい。
勿論、補強構造や加熱手段を別途設ける必要がなく、通常の成形法を用いることができ、製品コストも従来のFRP製防水床パンと同等である。
図2および図3は、本発明にかかる防水床パンの第1の実施の形態をあらわしている。
各凸部2aは、略円錐台形状をしていて、横断面が円形をしているとともに、その上面の角部がR形状に面取りされている。
なる大きさおよびピッチで形成されているとともに、各凸部2aへの足裏の接触面積がそれぞれ1mm2以上100mm2以下となっている。
また、凸部2aの床面22からの高さは、図3に示すように、床面22からの仰角50°の仮想線Xを引いたとき、この仮想線Xの凸部2aの最高位置にある接点をP、重心Gからこの接点Pまでの最少長さをLとした場合、H≧L*tan50°+0.3mmを満足する高さになっている。
H≧L*tan50°+0.3mmを満足しているので、凸部2aの周囲の床面22に残った残り水が足裏の凸部2aと凸部2aとの間に入り込んだ部分に接触しない。
図4に示すように、この防水床パン1bは、凸部2bが、大きな円錐台形状の下部凸部24の上に小さい円錐台形状をした上部凸部25を積み重ねた形状をしている以外は、上記の防水床パン1aと同様になっている。
図5に示すように、この防水床パン1cは、凸部2cの上面にスリット状の細かい溝27が形成されている以外は、上記防水床パン1aと同様になっている。
この防水床パン1cは、上記のように凸部2cの上面にスリット状の細かい溝27が形成されているので、凸部2c上面の撥水性を低減させ、凸部2cの上面の残り水による滑りや、残り水によって足裏が冷たく感じるといった問題もなくなる。
図6に示す、一辺Yが2.3mm、床面22から高さHが1.5mmの略四角柱形状をした凸部2dを、凸部2dの間隔Zが2.7mmとなるように床面22から突設させたサンプル板Sを光造形で得た。
一辺Yを1.8mm、間隔Zを2.2mmとした以外、実施例1と同様にしてサンプル板Sを光造形で得た。
一辺Yを1.6mm、間隔Zを1.9mmとした以外、実施例1と同様にしてサンプル板Sを光造形で得た。
(比較例1)
光造形により平滑板をサンプル板として得た。
一辺Yを4.2mm、間隔Zを0.8mmとした以外、実施例1と同様にしてサンプル板Sを光造形で得た。
一辺Yを3.5mm、間隔Zを1.5mmとした以外、実施例1と同様にしてサンプル板Sを光造形で得た。
一辺Yを1.9mm、間隔Zを3.1mmとした以外、実施例1と同様にしてサンプル板Sを光造形で得た。
変化を図7に示した。
〔面積比〕
(1)足裏に墨を塗り、半紙に転写させる。(足拓1)
(2)足裏を墨が完全に取れるまで洗う。
(3)対象サンプル板に墨を塗り、そのサンプル板に乾かした足を置く。
(4)同様半紙に転写させる。(足拓2)
(5)足拓1、2をスキャナーでそれぞれ読み込み、画像データを16ビットマップ形式で保存する。
(6)(5)で保存した画像データから「白黒判別用のプログラム」を用いて墨部の面積を演算させ、求められた墨部の面積をそれぞれ読み込む。
(7)読み込まれた足拓1および足拓2のそれぞれの墨部の面積から以下の数式1によって面積比を求める。
(1)各サンプル板を10℃(冬場想定温度)の恒温室内に設置する。
(2)両足の足裏に片足つき2本ずつ、計4本の熱電対をとりつける。
(3)10℃の恒温室に入り、足裏温度が一定になるまで待機する。
(4)足裏温度が一定になったのち、恒温室の空調機をOFFにし、サンプル板の上に5秒
間載った状態で、熱電対に接続されたハイブリッドレコーダーを用いて測定開始からの温度低下を測定し、4点の測定点の平均値を求める。
サンプル板を雰囲気10℃(冬場想定温度)の恒温室内に設置し、恒温室内で被験者10人に素足でサンプル板を踏んでもらい、刺激度(痛さ)を以下表2に示す5段階評価で官能評価してもらい、その評価の平均値を刺激度とした。
2a,2b,2c,2d 凸部
20 接触部分
21 比接触部分
22 床面
S サンプル板
Claims (4)
- 床部が床面から上方に突出する多数の凸部を有する凹凸断面形状をしたFRP製の防水床パンであって、各凸部は、足を床部に載せたときに足裏が床部へ接触する足裏接触面積が、平滑面へ足を載せたときに足裏が平滑面に接触する足裏接触面積の20%〜40%となるように配置されていることを特徴とする防水床パン。
- 各凸部は、足裏に対する接触面積が1mm2以上100mm2以下となるように形成されている請求項1に記載の防水床パン。
- スプレーアップ成形法またはハンドレイアップ成形法で得られる請求項1または請求項2に記載の防水床パン。
- 各凸部が各凸部の周囲の床面に存在する残り水に足裏が接触しない高さに形成されている請求項1〜請求項3のいずれかに記載の防水床パン。
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