JP2006123211A - 管ライニング材及び管ライニング工法 - Google Patents

管ライニング材及び管ライニング工法 Download PDF

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Abstract

【課題】過大な労力を要することなく管路内へ容易に引き込むことができる管ライニング材とこれを用いた管ライニング工法を提供すること
【解決手段】外表面にプラスチックフィルム2を被着して成る管状樹脂吸収材3に未硬化の硬化性樹脂を含浸せしめて成る管ライニング材1において、一端の長さ方向に対して異なる複数の位置に複数の牽引支持部A,Bを設け、各牽引支持部A,Bにロープ(紐状の牽引具)4,5を取り付けるとともに、前記牽引支持部A,Bとロープ4,5をガイドチューブ9で覆い、該ガイドチューブ9の一端を前記管状樹脂吸収材3の一端外周面に接着する。
【選択図】図2

Description

本発明は、老朽化した下水管、水道管、ガス管、地中ケーブル管等の管路のライニングに使用される管ライニング材とこれを用いて施工される管ライニング工法に関する。
地中に埋設された下水管等の管路が老朽化した場合、該管路を地中から掘出することなくその内周面にライニングを施して当該管路を補修する管ライニング工法が既に提案され、実用に供されている。即ち、この管ライニング工法は、その外面が気密性の高いフィルムで被覆された可撓性の樹脂吸収材に硬化性樹脂を含浸せしめて成る管ライニング材を例えば牽引によって管路内に引き込み、この引き込んた管ライニング材を流体圧によって膨張させてこれを管路の内周面に押圧し、この状態を保ったまま管ライニング材を加熱等してこれに含浸された硬化性樹脂を硬化させることによって、管路の内周面にライニングを施す工法である(例えば、特許文献1,2参照)。
特許第3281940号公報 特許第3162098号公報
しかしながら、従来の工法においては、予め硬化性樹脂が含浸された重い管ライニング材を管路内に牽引によって引き込むことは容易ではなく、多大な労力を要していた。例えば、下水管等の補修を行う場合、管ライニング材を管路入口側のマンホールに通し、管路出口側のマンホールからウインチ等を利用して管ライニング材をロープで牽引することによってこれを管路内に引き込んでいた。
ところが、管ライニング材の牽引が終了に近づくと、狭いマンホール内にローラを設置し、このローラを介してロープをウインチ等で上方へ巻き上下ていたため、管ライニング材の端部がローラに突き当たり、又、管ライニング材の端部の方向を略90°変えなければならないために大きな抵抗力が発生していた。このため、管ライニング材の牽引に過大な力を要するとともに、管ライニング材やローラ及びロープ、ウインチ等に過大に負荷が作用し、管路の出口端から管ライニング材の端部を僅か500mm〜1000mm程度引き出すだけで良い作業に多大な時間と労力を要していた。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的とする処は、過大な労力を要することなく管路内へ容易に引き込むことができる管ライニング材とこれを用いた管ライニング工法を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、外表面にプラスチックフィルムを被着して成る管状樹脂吸収材に未硬化の硬化性樹脂を含浸せしめて成る管ライニング材において、一端の長さ方向に対して異なる複数の位置に複数の牽引支持部を設け、各牽引支持部に紐状の牽引具を取り付けるとともに、前記牽引支持部と牽引具をガイドチューブで覆い、該ガイドチューブの一端を前記管状樹脂吸収材の一端外周面に接着したことを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、最端部の第1の牽引支持部に孔を形成してその孔に第1の牽引具を通してこれを取り付けるとともに、その孔から長さ方向に所定距離だけ離れた位置に第2の牽引支持部を設け、該第2の牽引支持部の外周面を第2の牽引具で縛ることによってこれを取り付けたことを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明において、前記第2の牽引具の端部に輪を形成し、その輪に該第2の牽引具を通して大きな輪を形成し、該大きな輪で前記第2の牽引支持部の外周を絞るようにして縛ってこれを取り付けたことを特徴とする。
請求項4記載の発明は、外表面にプラスチックフィルムを被着して成る管状樹脂吸収材に未硬化の硬化性樹脂を含浸せし、一端の長さ方向に対して異なる複数の位置に複数の牽引支持部を設け、各牽引支持部に紐状の牽引具を取り付けるとともに、前記牽引支持部と牽引具をガイドチューブで覆い、該ガイドチューブの一端を当該管ライニング材の一端外周面に接着して成る管ライニング材を用いて施工される管ライニング工法において、前記管ライニング材を圧力容器内に収納し、圧力容器内に流体圧を作用させてガイドチューブを管路内に反転挿入すると同時に、管ライニング材の最端部に取り付けられた前記牽引具を牽引して管ライニング材を既に管路内に反転挿入されたガイドチューブ内に引き込み、該管ライニング材の引き込みが最終段階に達すると、他の牽引具を牽引して管ライニング材の最終引き込みを行った後、該管ライニング材を流体圧によって膨張させてこれを管路の内壁に押圧した状態で、管ライニング材に含浸された硬化性樹脂を硬化させることを特徴とする。
請求項1〜3記載の管ライニング材を用いた請求項4記載の管ライニング工法によれば、管ライニング材の最端部に取り付けられたロープを用いて管ライニング材を牽引しながら、ガイドチューブを流体圧のよって管路内に反転挿入することによって管ライニング材を管路内に引き込むようにしたため、該管ライニング材を大きな抵抗なくスムーズに引き込むことができる。
そして、管ライニング材の管路内への引き込みの最終段階近くにおいて管ライニング材の牽引箇所を最端部から長さ方向内側に位置する別の牽引支持部に変更し、その牽引支持部に取り付けられた牽引具によって管ライニング材を牽引するようにしたため、該管ライニング材の端部を所定長さだけ管路の出口から大きな抵抗なくスムーズに引き出すことができ、管ライニング材の牽引に過大な力を要しないために該管ライニング材やローラ及びロープ、ウインチ等に過大な負荷が作用することもない。
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
(管ライニング材)
図1は本発明に係る管ライニング材端部の斜視図、図2は同管ライニング材端部の断面図である。
本発明に係る管ライニング材1は、外表面に気密性の高いプラスチックフィルム2(図2参照)を被着して成る管状樹脂吸収材3に未硬化の熱硬化性樹脂を含浸させるとともに、該管状樹脂吸収材1の一端の長さ方向に対して異なる2箇所に第1及び第2の牽引支持部A,Bをそれぞれ設け、各牽引支持部A,Bに第1及び第2の牽引具としてのロープ4,5をそれぞれ取り付けるとともに、両牽引支持部A,Bとロープ4,5をガイドチューブ6(6a,6b)で覆い、該ガイドチューブ6の一端を管状樹脂吸収材1の一端外周面に気密に溶着して構成されている。
又、図2に示すように、管ライニング材1の管状樹脂吸収材3の内部には管状膜7が挿入されており、この管状膜7の内部には別の管状膜8が流体圧によって反転挿入されており、この管状膜8の反転端に連結された温水ホース9が管状樹脂吸収材3(管状膜8)の内部に引き込まれている。尚、温水ホース9には複数の噴射口9aが長さ方向に適当なピッチで形成されており、該温水ホース9が連結された前記管状膜8の反転端の一部は長さ1〜2mの補強用の管状織布(又は管状不織布)10によって覆われている。
ここで、管状樹脂吸収材3にはプラスチックファイバーやポリエステル等の不織布やグラスファイバー等が用いられ、その外表面に被着される前記プラスチックフィルム2にはポリエチレン又はナイロンを含む複合フィルム、ポリウレタン等のフィルムが用いられる。又、管状樹脂吸収材3に含浸される熱硬化性樹脂としては、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂等が用いられる。
又、前記ガイドチューブ6としては、薄肉の管状不織布の外周面全体にポリエチレンとナイロンの複合フィルムを被着して成る管状体が用いられる。ここで、ガイドチューブ6a,6b同士は溶着によって接続されている。尚、本実施の形態では、ガイドチューブ6の一端を管状樹脂吸収材の外周面に溶着したが、該ガイドチューブ6と同種のフィルムより成るリボンテープによって接着しても良い。
更に、前記管状膜7,8としては、ポリエチレンとナイロンの厚さ0.07mm〜3.0mmの複合フィルム(インフレーションフィルム)が用いられ、その内径は管ライニング材1の仕上がり内径の約90%〜97%に設定されている。
ところで、前記第1の牽引支持部Aは管状樹脂吸収材3の最端部に設けられ、その位置から所定長さ(本実施の形態では、1m〜2m)だけ長さ方向に離れた位置に前記第2の牽引支持部Bが設けられている。そして、管状樹脂吸収材3の第1牽引支持部Aが設けられた最端部には、図1に示すように、幅方向に複数(図示例では、5つ)の孔11が形成され、これらの孔11にロープ12が通され、このロープ12によって管ライニング材1の最端部が前記管状膜8と共に閉止されている。又、ロープ12によって2つの輪12aが形成され、これらの輪12aに前記ロープ4の一端が通されて連結されている。
他方、管状樹脂吸収材3の前記第2の牽引支持部Bにおいては、長さが1m〜3mのナイロンスリングから成る第2の牽引具としての前記ロープ5の一端に小さな輪12aを形成し、この輪12aに該ロープ5の他端を通して大きな輪12bを形成し、この大きな輪12bで管状樹脂吸収材3の第2の牽引支持部Bの外周を絞るようにして縛ることによって該ロープ5を取り付けており、図1に示すように、その自由端は前記ロープ4に仮止めされている。
(管ライニング材の製造方法)
次に、以上の構成を有する管ライニング材1の製造方法を図3〜図10に基づいて説明する。尚、図3〜図5は管状樹脂吸収材の製造工程を示す部分斜視図、図6は管状樹脂吸収材への硬化性樹脂の含浸方法を示す断面図、図7は3層構造の管状樹脂吸収材の製造方法を示す断面図、図8は7層構造の管状樹脂吸収材の製造方法を示す断面図、図9は管状樹脂吸収材内への管状膜の反転挿入工程を示す断面図、図10は管状樹脂吸収材の内部に反転挿入された管状膜都内への別の管状膜の反転挿入工程を示す断面図である。
先ず、管状樹脂吸収材3は、図3に示すように、例えばポリエステルの帯状の不織布3’を丸めてその端部同士を突き合わせ、その突き合わせ部を縫製して管状に加工し、その縫製部に不織布のリボン13を接着した後、図4に示すように、リボン13が内側になるよう全体を反転させて構成される。そして、この管状樹脂吸着材3の外表面には、図5に示すように、気密性の高いプラスチックフィルム2が被着される。
而して、上述のようにして管状樹脂吸収材3が得られると、図6に示すように、管状樹脂吸収材3の内部に熱硬化性樹脂が注入され、バキュームポンプ50によって管状樹脂吸収材3が真空引きされながら、該管状樹脂吸収材3に熱硬化性樹脂が含浸される。尚、このとき、管状樹脂吸収材3の開口部にはバキュームホース51が差し込まれ、このバキュームホース51に取り付けられた真空計52によって真空度がチェックされる。又、熱硬化性樹脂が含浸された後の管状樹脂吸収材3の板厚は、上下一対のギャップローラ53によって調整される。
ところで、管状樹脂吸収材を多層構造としても良く、この場合、図7に示すように、例えばポリエステル不織布3aに2枚のチョップドストランドマット(又はガラスクロス)2bを重ね、これらをニードル14でパンチング加工して一体化し、この一体化されたものを図3〜図4に示す工程を経て多層の管状樹脂吸収材を得ることができる。図8には2枚のチョップドストランドマット(又はガラスクロス)3bの上に1枚のポリエステル不織布3aを重ね、その上に3枚のチョップドストランドマット(又はガラスクロス)3bを重ね、更にその上に1枚のポリエステル不織布3aを重ねて7層とし、これらをニードル14でパンチング加工して一体化する例を示す。
而して、以上のようにして管状樹脂吸収材3が得られると、図9に示すように、該管状樹脂吸収材3の端部(引き込み端)に長さの短いガイドチューブ6aを通してその一端を管状樹脂吸収材3の外表面の第2の牽引支持部Bよりも奥の位置に気密に溶着する。
その後、圧力バッグ15内に収納された管状膜7がエア圧によって管状樹脂吸収材3の内部に反転挿入される。
即ち、圧力バッグ15の一端はキャップ16にて閉塞され、キャップ16にはエアホース17を介してコンプレッサ18が接続されている。又、圧力バッグ15の他端にはスリーブ状の連結管19が接続されており、この連結管19の開口端の外周には管状膜7の一端が外側に折り返されて取り付けられている。この状態で前記コンプレッサ18を駆動して圧縮エアをエアホース17から圧力バッグ15内に供給すると、圧力バッグ15内に収納された管状膜7が図9に示すように管状樹脂吸収材3の内部に反転挿入される。
次に、図10に示すように、管状樹脂吸収材3の最端部の第1の牽引支持部Aを前述のようにロープ12で閉止するとともに、このロープ12によって輪を形成する。
その後、コンプレッサ18を駆動してエアホース17から圧力バッグ15内に圧縮エアを供給し、図10に示すように、圧力バッグ15内に収納された管状膜8を圧縮エアの圧力によって管状膜7内に反転挿入し、該管状膜8のエンド部に取り付けられた温水ホース9を管ライニング材1(管状膜7)の内部に引き込む。
次に、管状樹脂吸収材3の第2の牽引支持部Bの外周を前述のようにロープ5で軽く縛っておく。そして、ガイドチューブ6b内に配備されたロープ4の一端を、管ライニング材1の最端部を閉止するロープ12によって形成された輪12aに通してこれを連結するとともに、このロープ4に前記ロープ5の自由端を仮止めしておく。
而して、最後にガイドチューブ6a,6bの端部同士を溶着することによって両ガイドチューブ6a,6bを連結すると、図1及び図2に示す管ライニング材1が得られ、その内部には温水ホース9が引き込まれている。
(管ライニング工法)
次に、以上説明した管ライニング材1を用いて施工される管ライニング工法を図11〜図14に基づいて説明する。尚、図11〜図14は本発明に係る管ライニング工法をその工程順に示す断面図である。
図11〜図14において、20は地中に略水平に埋設された下水管等の管路であって、図11に示すように、地上に設置された圧力容器21内には管ライニング材1が収納されており、圧力容器21の反転ノズル21aの開口端外周にはガイドチューブ6の一端が折り返されて取り付けられている。ここで、圧力容器21には、コンプレッサ22から導出するエアホース23が接続されるとともに、圧力計24が取り付けられている。
他方、地上に設置されたウインチ25から延びる牽引ロープ26は、マンホール27からローラ28を経て管路20内に通され、管ライニング材1に取り付けられたロープ4に連結されている。尚、圧力容器21内に収納された管ライニング材1のエンド部は、ストッパロープ29を介して圧力容器21の内壁に取り付けられている。
而して、コンプレッサ22を駆動して圧力0.005MPa〜0.1MPaの圧縮エアをエアホース23から圧力容器21内に供給すると同時に、ウインチ25を操作して牽引ロープ26を引くと、ガイドチューブ6は、図11に示すように、圧縮エアによる反転圧力とウインチ15による牽引力によって管路20内へと反転挿入される。ここで、ガイドチューブ6には、ナイロン及びポリエチレンを含む厚さ0.08mm〜0.3mmの管状プラスチックフィルムが使用され、圧力容器21から管路20の入口までの部分は管状不織布で補強されている。
ガイドチューブ6の管路20内への反転挿入が管路20の全長の略1/2の長さまで行われると、管ライニング材1が管路20内に既に反転挿入されたガイドチューブ6内に引き込まれる。このとき、管ライニング材1のガイドチューブ6内への引き込みをスムーズに行うためにガイドチューブ6の内面にオイル、ワックス、パウダー等の潤滑剤を塗布しておいても良い。
そして、管ライニング材1の引き込みが最終段階近くになってその引き込み端(第1の牽引支持部A)が図12に示すようにローラ28に突き当たると、牽引ロープ26とロープ4による牽引を中止し、ロープ4に仮止めしていたロープ5を解いて該ロープ5に牽引ロープ26を付け替え、図13に示すように、牽引ロープ26とロープ5で管ライニング材1を牽引してこれを引き寄せる。このとき、ロープ5が取り付けられている管ライニング材1の第2の牽引支持部Bは、第1の牽引支持部Aよりも長さ方向奥側に位置するため、この第2の牽引支持部Bがローラ28に突き当たるまで管ライニング材1の端部を引き寄せつつ、これを管路20の出口からマンホール27内に500mm〜1000mm程度引き出すことができる。
このように、管ライニング材1の引き込みの最終段階近くにおいて牽引部分を第1の牽引支持部Aからこれよりも奥側に位置する第2の牽引支持部Bに変更することによって、ガイドチューブ6をエア圧によって膨張させた状態で、該管ライニング材1の端部を所定長さだけマンホール27内に大きな抵抗なくスムーズに引き出すことができるため、管ライニング材1の牽引に過大な力を要することがなく、従って、管ライニング材1やローラ28及びロープ5,26、ウインチ25等に過大な負荷が作用することもない。
上述のようにして管ライニング材1の一端が管路20の出口からマンホール27内に所定長さ(500mm〜1000mm)だけ引き出されると、ガイドチューブ6内の圧縮エアーを抜き、図14に示すように、管ライニング材1とガイドチューブ6の一端を閉止し、これらの他端に密閉ノズル30を取り付け、該密閉ノズル30に密閉蓋31を被着して管ライニング材1の内部に密閉空間Sを形成する。
ここで、上記密閉蓋31には温水パイプ32が貫通して密閉空間Sに臨んでおり、その端部には、管ライニング材1の内部に引き込まれた温水ホース9がジョイント33によって接続されている。そして、温水パイプ32は、地上に設置された温水タンク34の側底部に接続されており、その途中には温水ポンプ35とボイラー36が設けられている。尚、密閉蓋31の温水パイプ32が貫通する部分は、シール部37によって気密にシールされており、温水ホース9の弛みは、シール部37を介して温水パイプ32を引き上げることによって取り除かれる。又、温水タンク34には、ボイラー36によって温度50℃〜85℃に加熱された温水が貯留されている。
又、密閉蓋31には排水ホース38が貫通して密閉空間S内に引き込まれており、その密閉空間S外へ延出する部分の端部は、前記温水タンク34の上方において開口している。更に、密閉蓋31には、コンプレッサ39から延出するエアホース40が接続されている。
而して、コンプレッサ39を駆動して圧力0.02MPa〜0.15MPaの圧縮エアをエアホース40から密閉空間S内に供給し、この圧縮エアによって管ライニング材1を膨張させてこれを管路20の内壁に押圧し、その状態を保ったまま、温水ポンプ35を駆動して温水タンク34内の温度50℃〜85℃の温水を温水パイプ32を経て温水ホースへ9と供給する。すると、温水ホース9に形成された複数の噴射口9a(図2参照)から温水が管ライニング材1の内部の密閉空間S内に噴出し、この温水によって管ライニング材1が加熱される。尚、密閉空間S内では圧縮エアが温水によって置換されるが、管ライニング材1のマンホール27に臨む端部に図示のようにエア抜きパイプ41を差し込み、密閉空間S内の上部に溜る圧縮エアをエア抜きパイプ41から抜き取るようにしても良い。
ところで、管ライニング材1の加熱に供されて温度の下がった温水は、管ライニング材1内の底部に溜るが、管ライニング材1内の底部に溜った温水は、密閉空間Sの内圧によって排水ホース38へと排出され、排水ホース38を通って温水タンク34へと戻され、この戻された温水は、ボイラー36によって所定温度に加熱された後、温水パイプ32から温水ホース9へと送られて再び管ライニング材1の加熱に供される。このように管ライニング材1は、閉ループ内を循環する温水によって連続的に加熱され、これに含浸された熱硬化性樹脂がゲル化して硬化し、管路20は、硬化した管ライニング材1によってライニングされて補修される。
そして、上述のように熱硬化性樹脂が硬化した後に温水のシャワリング或はスチームによってアフターキュアーを実施し、このアフターキュアーが終了すると管路20に対する一連のライニング作業が終了する。
以上のように、本発明に係る管ライニング工法においては、密閉容器21内に収納された管ライニング材1をロープ4に接続された牽引ロープ26で牽引しながら、ガイドチューブ6をエア圧のよって管路20内に反転挿入することによって管ライニング材1を管路20内に引き込むようにしたため、該管ライニング材1を管路20内に大きな抵抗なくスムーズに引き込むことができる。そして、管ライニング材1の管路20内への引き込みの最終段階近くにおいて管ライニング材1の牽引箇所を第1の牽引支持部Aからこれよりも奥側に位置する第2の牽引支持部Bに変更することによって(つまり、牽引ロープ26をロープ4からロープ5に付け替えることによって)、ガイドチューブ6をエア圧によって膨張させた状態で、該管ライニング材1の端部を所定長さだけマンホール27内に大きな抵抗なくスムーズに引き出すことができるため、管ライニング材1の牽引に過大な力を要することがなく、従って、管ライニング材1やローラ28及びロープ5,26、ウインチ25等に過大な負荷が作用することもない。
本発明は、牽引によって管路内に引き込まれる管ライニング材とこれを用いて施工される管ライニング工法に対して有用であって、地中に埋設された下水管、ガス管、電気ケーブル管、通信ケーブル管等の任意の管路のライニングに対して適用可能である。
本発明に係る管ライニング材端部の斜視図である。 本発明に係る管ライニング材端部の断面図である。 管状樹脂吸収材の製造工程を示す部分斜視図である。 管状樹脂吸収材の製造工程を示す部分斜視図である。 管状樹脂吸収材の製造工程を示す部分斜視図である。 管状樹脂吸収材への硬化性樹脂の含浸方法を示す断面図である。 3層構造の管状樹脂吸収材の製造方法を示す断面図である。 7層構造の管状樹脂吸収材の製造方法を示す断面図である。 管状樹脂吸収材内への管状膜の反転挿入工程を示す断面図である。 管状樹脂吸収材の内部に反転挿入された管状膜都内への別の管状膜の反転挿入工程を示す断面図である。 本発明に係る管ライニング工法を示す断面図である。 本発明に係る管ライニング工法を示す断面図である。 本発明に係る管ライニング工法を示す断面図である。 本発明に係る管ライニング工法を示す断面図である。
符号の説明
1 管ライニング材
2 プラスチックフィルム
3 管状樹脂吸収材
4 ロープ(第1の牽引具)
5 ロープ(第2の牽引具)
5a 小さな輪
5b 大きな輪
6 ガイドチューブ
7,8 管状膜
9 温水ホース
15 圧力バッグ
18 コンプレッサ
20 管路
21 圧力容器
22 コンプレッサ
25 ウインチ
26 牽引ロープ
27 マンホール
28 ローラ
32 温水パイプ
34 温水タンク
35 温水ポンプ
36 ボイラー
38 排水ホース
39 コンプレッサ
41 エア抜きパイプ
A 第1の牽引支持部
B 第2の牽引支持部
S 密閉空間

Claims (4)

  1. 外表面にプラスチックフィルムを被着して成る管状樹脂吸収材に未硬化の硬化性樹脂を含浸せしめて成る管ライニング材において、
    一端の長さ方向に対して異なる複数の位置に複数の牽引支持部を設け、各牽引支持部に紐状の牽引具を取り付けるとともに、前記牽引支持部と牽引具をガイドチューブで覆い、該ガイドチューブの一端を前記管状樹脂吸収材の一端外周面に接着したことを特徴とする管ライニング材。
  2. 最端部の第1の牽引支持部に孔を形成してその孔に第1の牽引具を通してこれを取り付けるとともに、その孔から長さ方向に所定距離だけ離れた位置に第2の牽引支持部を設け、該第2の牽引支持部の外周面を第2の牽引具で縛ることによってこれを取り付けたことを特徴とする請求項1記載の管ライニング材。
  3. 前記第2の牽引具の端部に輪を形成し、その輪に該第2の牽引具を通して大きな輪を形成し、該大きな輪で前記第2の牽引支持部の外周を絞るようにして縛ってこれを取り付けたことを特徴とする請求項2記載の管ライニング材。
  4. 外表面にプラスチックフィルムを被着して成る管状樹脂吸収材に未硬化の硬化性樹脂を含浸せし、一端の長さ方向に対して異なる複数の位置に複数の牽引支持部を設け、各牽引支持部に紐状の牽引具を取り付けるとともに、前記牽引支持部と牽引具をガイドチューブで覆い、該ガイドチューブの一端を前記管状樹脂吸収材の一端外周面に接着して成る管ライニング材を用いて施工される管ライニング工法において、
    前記管ライニング材を圧力容器内に収納し、圧力容器内に流体圧を作用させてガイドチューブを管路内に反転挿入すると同時に、管ライニング材の最端部に取り付けられた前記牽引具を牽引して管ライニング材を既に管路内に反転挿入されたガイドチューブ内に引き込み、該管ライニング材の引き込みが最終段階に達すると、他の牽引具を牽引して管ライニング材の最終引き込みを行った後、該管ライニング材を流体圧によって膨張させてこれを管路の内壁に押圧した状態で、管ライニング材に含浸された硬化性樹脂を硬化させることを特徴とする管ライニング工法。
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