JP2016068295A - 内張り材と牽引索との取り付け構造 - Google Patents

内張り材と牽引索との取り付け構造 Download PDF

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Abstract

【課題】 内張り材を既設管に引き込むに当たり、前記内張り材が牽引索によって引き千切られるようなことがなく、スムーズに既設管に引き込むことができる、牽引索を内張り材の先端に取り付ける構造を提供することを目的とする。
【解決手段】 内張り材1の端末部の扁平部3の長さ方向に若干離れた位置に、扁平の両面を貫通して一対の透孔4を穿設し、前記扁平の両面を貫通した透孔4にそれぞれ牽引索5を挿通し、当該対をなす牽引索5を扁平の片面側でそれぞれループ7状に連続せしめて全体としてリング状を形成し、前記内張り材1の両側に突出したループ7をリング8などの係止部材に係止し、当該係止部材8を索条9で牽引せしめる。
【効果】 索条9を牽引したとき、牽引索5が内張り材1を貫通する四か所のスリット4において張力が調整され、均一の張力により牽引されることになり、局部的に大きな張力が作用して内張り材1を引き千切るようなことがない。
【選択図】 図2

Description

本発明は既設管に硬質熱可塑性プラスチックを主体とする内張り材を引き込んで内張りする方法において、当該内張り材を前記既設管に引き込むに当たり、当該内張り材の先端に牽引索を取り付けるための構造に関するものである。
内張り材が柔軟な素材よりなる場合には、当該内張り材の先端に牽引索を単純に結びつけ、当該牽引索を既設管内を通して牽引することにより、内張り材が自由に変形しながら挿通されるため、牽引索にさほど大きなテンションを掛けることなく、内張り材を既設管に容易に挿通することができる。
しかしながら前述のように硬質熱可塑性プラスチックを主体とする内張り材を使用する場合には、当該内張り材が剛直であるために変形しにくく、既設管の内面に当接して大きな摩擦抵抗を生じ、その摩擦抵抗を排除して内張り材を既設管に挿通するためには、大きなテンションを掛けることが必要である。
一般にかかる内張り材を既設管に引き込む場合には、特開2008−1057号公報に示されているように、内張り材の先端部に透孔を穿設し、当該透孔に牽引索を挿通し、内張り材を牽引索で結束する方法が採られ、当該牽引索にテンションを掛けて既設管に引き込むことが行われる。
しかしながらこの方法では、牽引索にかかるテンションが内張り材に穿設した透孔に局部的に集中するため、前述のように大きなテンションを掛けなければ挿通できないような状況の下では、透孔の位置で内張り材が牽引索のテンションによって、引き千切られる可能性があった。
前記牽引索をベルト状の索とすることにより、内張り材にテンションがかかる範囲を大きくし、局部的に大きなテンションがかかるのを防止することも行われるが、それでも内張り材が引き千切られるのを防止するには十分ではなかった。
特開2008−1057号公報
本発明はかかる事情に鑑みなされたものであって、内張り材を既設管に引き込むに当たり、前記内張り材が牽引索によって引き千切られるようなことがなく、スムーズに既設管に引き込むことができる、牽引索を内張り材の先端に取り付ける取り付け構造を提供することを目的とするものである。
而して本発明は、扁平状態の内張り材の先端部において、当該内張り材の端末部の扁平部の長さ方向に若干離れた位置に、扁平の両面を貫通して一対の透孔を穿設し、前記扁平の両面を貫通した透孔にそれぞれ牽引索を挿通し、当該対をなす牽引索を扁平の片面側でそれぞれループ状に連続せしめて全体としてリング状を形成し、前記内張り材の両側に突出したループをリングなどの係止部材に係止し、当該係止部材を索条で牽引せしめたことを特徴とするものである。
本発明においては、前記透孔が内張り材の長さ方向に対して直交するスリットであって、前記牽引索が当該スリットに挿通されるベルト状であることが好ましい。また本発明においては、前記内張り材の先端が、先細りとなるように湾曲せしめられていることが好ましい。
本発明においては内張り材の扁平の両面を貫通する一対の透孔が穿設され、当該透孔に牽引索を挿通して、当該対をなす牽引索を扁平の片面側でそれぞれループ状に連続せしめて全体としてリング状を形成し、当該内張り材の両面に突出したループをリングに挿通している。
それ故牽引索は四か所において内張り材を貫通しており、その貫通箇所におけるテンションがずれたときにも、ループとリングとが自由に滑り得るため、特定の箇所に大きなテンションが集中することがなく、四か所すべての透孔においてテンションが均等に分配され、内張り材が引き千切られるようなことがない。
本発明における内張り材の先端部の斜視図 本発明の内張り材と牽引索との取り付け構造を示す中央縦断面図
以下本発明を図面に基づいて説明する。図面において1は内張り材であって、硬質熱可塑性プラスチックを主体とする筒状の内張り材であり、径方向に押し潰されて扁平状態に折り畳まれている。そしてその内張り材1の先端は両横部2を削って先細りとなるように湾曲せしめられている。
而して当該内張り材1の端末部の扁平部3には、長さ方向に若干離れた位置に、扁平の両面を貫通して、内張り材の長さ方向に対して直交する一対のスリット4が穿設されている。
前記扁平の両面を貫通したスリット4にそれぞれベルト状の牽引索5を挿通し、当該対をなす牽引索5を扁平の片面側でそれぞれループ7状に連続せしめて、全体としてリング状を形成している。そして前記牽引索5における6は、牽引索5の両端を接続してリング状に形成した結び目である。
そして前記内張り材1の扁平部3の両側に突出した牽引索5のループ7を、内張り材1の先方においてリング8に挿通し、当該リング8を管路(図示せず)内を通して索条9で牽引せしめている。なお、リング8とループ7との接続部にスイベルなどの撚り戻しを設けることも好ましいことである。
なお以上の説明においては前記内張り材1の端末部にスリット4を形成し、当該スリット4に挿通する牽引索5がベルト状であることを前提として述べているが、これは必ずしも本発明において必須ではなく、内張り材1の厚みが小さく比較的柔軟であるような場合には、例えばスリット4が単なる透孔であって、牽引索5もワイヤなどの丸い索条であっても差し支えない。
本発明によれば、リング状の牽引索5がスリット4を挿通しており、その両面側に突出したループ7がリング8に挿通しているので、スリット4及びリング8において牽引索5は自由に移動することができる。
従って管路を通して索条9を牽引したとき、牽引索5が内張り材1を貫通する四か所のスリット4において、牽引索5に掛かるテンションが調整され、均一のテンションにより牽引されることになり、局部的に大きなテンションが作用して牽引索5が内張り材1を引き千切るようなことがない。
1 内張り材
3 扁平部
4 スリット(透孔)
5 牽引索
7 ループ
8 リング
9 索条

Claims (3)

  1. 扁平状態の内張り材(1)の先端部において、当該内張り材(1)の端末部の扁平部(3)の長さ方向に若干離れた位置に、扁平の両面を貫通して一対の透孔(4)を穿設し、前記扁平の両面を貫通した透孔(4)にそれぞれ牽引索(5)を挿通し、当該対をなす牽引索(5)を扁平の片面側でそれぞれループ(7)状に連続せしめて全体としてリング状を形成し、前記内張り材(1)の両側に突出したループ(7)をリング(8)などの係止部材に係止し、当該係止部材(8)を索条(9)で牽引せしめたことを特徴とする、内張り材と牽引索との取り付け構造
  2. 前記透孔が内張り材(1)の長さ方向に対して直交するスリット(4)であって、前記牽引索(5)が当該スリット(4)に挿通されるベルト状であることを特徴とする、請求項1に記載の内張り材と牽引索との取り付け構造
  3. 前記内張り材(1)の先端が、先細りとなるように湾曲せしめられていることを特徴とする、請求項1に記載の内張り材と牽引索との取り付け構造
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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