JP2006120845A - 光電変換装置およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】光電変換素子の受光面に到達する入射光の集光効率の向上を図り、受光感度を向上させる。
【解決手段】複数の光電変換素子2が形成された半導体基板1上に、第1、第2の絶縁層4,6が積層され、これらの絶縁層4,6上の、隣接する光電変換素子2間の領域上に第1、第2のパターン層5,7が形成されている。第2のパターン層6によって構成される遮光膜の開口部の内側の領域の少なくとも一部には、第1、第2の絶縁層4,6を貫いて、光電変換素子2上に延びる穴が形成され、この穴内に、第1、第2の絶縁層4,6よりも屈折率の高い光導波路形成部材8が設けられて、光導波路8aが形成されている。光導波路形成部材8の表面には、光導波路8aの直上の位置に窪みが形成され、この窪み上に、光導波路形成部材8よりも屈折率の大きい層内レンズ形成部材9が設けられて、層内レンズ9aが形成されている。
【選択図】図1
【解決手段】複数の光電変換素子2が形成された半導体基板1上に、第1、第2の絶縁層4,6が積層され、これらの絶縁層4,6上の、隣接する光電変換素子2間の領域上に第1、第2のパターン層5,7が形成されている。第2のパターン層6によって構成される遮光膜の開口部の内側の領域の少なくとも一部には、第1、第2の絶縁層4,6を貫いて、光電変換素子2上に延びる穴が形成され、この穴内に、第1、第2の絶縁層4,6よりも屈折率の高い光導波路形成部材8が設けられて、光導波路8aが形成されている。光導波路形成部材8の表面には、光導波路8aの直上の位置に窪みが形成され、この窪み上に、光導波路形成部材8よりも屈折率の大きい層内レンズ形成部材9が設けられて、層内レンズ9aが形成されている。
【選択図】図1
Description
本発明は、例えばデジタルビデオカメラ、ビデオカメラ、イメージリーダ等の画像入力装置に用いられる光電変換装置およびその製造方法に関する。
従来、例えばデジタルカメラ、ビデオカメラ、イメージリーダ等に用いられる画像入力装置は、CCD(Charge-Coupled Device)イメージセンサである、あるいは、バイポーラトランジスタ型イメージセンサ、電界効果トランジスタ型イメージセンサやCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサ等の非CCD型イメージセンサである光電変換装置を備えている。
近年、このような光電変換装置においては、微細化・高画素化が急速に進み、それによって、画素を構成する各光電変換素子が受光可能な光量が、その受光面積の減少に伴って少なくなってきている。そのため、光電変換装置の受光感度を確保するのが困難になってきている。
このような受光光量の減少を改善するために、従来の光電変換装置では、受光面に設けられた保護膜によって平坦化された面上に、オンチップマイクロレンズを形成した構成とすることが知られている。すなわち、このオンチップマイクロレンズによって光を各光電変換素子の受光面上に集光することによって、受光感度の低下を抑制している。さらに、オンチップマイクロレンズに加えて、オンチップマイクロレンズと光電変換素子の受光面との間に光の全反射を利用して構成された光導波路を設けた構成も知られている。
このような光導波路を備えた固体撮像素子が特許文献1に開示されている。同公報の実施例の形態に基づいた構成を図8-Aおよび図8-Bに示す。図8−Aに示す構成では、絶縁層52の構成材料より高屈折率の光導波路構成部材53が絶縁層52に取り囲まれて、光導波路におけるコアークラッド(core clad)の関係が満たされ、光電変換素子部50の受光面上に延びる光導波路55が形成されている。さらに、光導波路構成部材53上、したがって光導波路55よりさらに上方に、レンズ用平坦化膜54を介してマイクロレンズ51が形成されている。この従来技術は、マイクロレンズ51によって集光された光が、光導波路55を通ることによって、光電変換素子部50に良好に導かれるというものである。一方、図8−Bに示す構成では、側面に金属薄膜56が形成された通路内にレンズ用平坦化膜54の構成材料が満たされて光導波路57が形成されている。
また、図9に示すように、光電変換素子60上に凸型と凹型の2つのマイクロレンズが形成された構成の固体撮像装置が特許文献2に開示されている。図9に示す構成では、光電変換素子60上には平坦化層61が形成され、その上に凹型マイクロレンズ層62が形成されている。そして、さらにその上方に、レンズ・レンズ間層63を挟んで凸型マイクロレンズ層64が形成されている。この構成によれば、各凸型マイクロレンズの周辺部、したがって、遮光膜65から露出された、光電変換素子60の開口部から遠く離れた平面位置に入射した光であっても凸型マイクロレンズによって光電変換素子60の開口部上に集光される。さらに、集光された光を、凹型マイクロレンズによって光電変換素子に対して垂直に近い角度で導くことができ、それによって、感度の向上あるいはスミアノイズの低減を図ることができるというものである。
また特許文献3には、センサ開口から最表面層の間に凹レンズ構造を有する層が設けられ、凹レンズ構造の底部に井戸状の掘り込み構造が設けられた固体撮像素子が開示されている。この断面構造を図10に示す。
特開平07−045805号公報
特開平04−199874号公報
特開平11−068074号公報
しかし、上記従来例には次のような問題点が存在する。
図8−Aのような構造の場合、光導波路55の入口を通って、光導波路55の側壁に、全反射の条件を満たす入射角で入射し、側壁で全反射される光線は、問題なく光電変換素子部50に受光させることができる。ところが、光導波路55の側壁が、光電変換素子部50が形成された半導体(シリコン)表面に対して垂直な角度に設定されているため、光導波路55の入口の面積、すなわち入射面積をそれほど大きくできず、集光効率を大きくするのに困難が生じる。
これに対して、図8−Bに示すように、光導波路57の側壁を、半導体表面に対して垂直ではなくテーパー角度を有する構造とすれば、光導波路55の側壁が半導体表面に対して垂直な場合よりも光導波路57の入射面積を大きく取れるというメリットが得られる。ところが、側壁がテーパー角度を有する構造の場合、光導波路57の側壁に対する光線の入射角が小さくなりがちである。特に、Fナンバーの小さい、すなわち焦点距離の小さいレンズを介して入射した光線を取り込もうとした場合、レンズの瞳周辺部からの光線、いわゆる斜入射光線が、側壁に対して全反射の臨界角を超えない角度で入射して、そのまま抜けてしまうことが考えられ、そのために、集光効率が低下してしまう。
この際、図8−Bに示す構成では、光導波路57の側壁に金属薄膜56が形成されており、入射角が小さくても光を側壁で全反射させることができる。しかし、側壁に対して小さな入射角で入射した光は、側壁がテーパー角度を有するために、光電変換素子50側から離れる方向に反射され、光電変換素子50に入射しない場合が有り得る。また、側壁に対して小さな入射角で入射した光は、光電変換素子50側に反射される場合であっても、光電変換素子50に到達するまでに、側壁で何度も繰り返し全反射されることになる場合があり、反射回数が増加するに連れて減衰することとなる。これらのために、やはり集光効率が低下してしまうことになる。
また、図9に示す凹型マイクロレンズ層62と凸型マイクロレンズ層64が形成された構造の場合、図内に矢印で模式的に示すように、光電変換素子60が形成された半導体表面に対して垂直に入射する光に関しては、その光は、最表面の凸型マイクロレンズで集光された後に凹型マイクロレンズによって、光電変換素子に対して垂直に近い角度に変換され、光電変換素子60に効率的に入射させることができる。ところが、特にFナンバーの小さいレンズが用いられる場合に発生することが考えられる、光電変換装置の最表面に斜め方向から入射する光の場合、この光は、矢印C5で示すように、凹型マイクロレンズによって、光電変換素子60側から離れる方向に屈折させられ、すなわち、このような光に対しては、凹型マイクロレンズが、集光性を低下させるものとして作用してしまうこととなる。さらに、このような凹型マイクロレンズの、集光性を損なう作用は、凹型マイクロレンズの直下に平坦化層61を存在させているために、遮光膜65の開口部と凹型マイクロレンズ間の距離を短くすることが困難となり、開口部に光が入射しにくくなることによって促進されてしまう。すなわち、図9に示す構成では、固体撮像装置に斜めに入射する光がある場合には、開口部に入射しない光線が多数存在してしまうことになる。
また図10に示す構成においては、高屈折率層70が凹レンズと井戸構造71の両者を構成しているため、集光と埋め込み構造の両者を最適なものとするのが難しく、また画素の微細化が進むにつれて、更に集光効率を向上する必要がある。
以上のように、近年の光電変換装置では、高画素化、画素の緻密化が急速に進み、画素となる一つの光電変換素子が受光できる光量が受光面の面積減少に伴って少なくなるために、入射光を如何にして効率的に利用するかが重要である。また、デジタルカメラの薄型化が進行するに連れて焦点距離の小さなレンズを用いる必要が生じている。このような状況に対して、上記のように、従来の光電変換装置は、その構造上の理由から、従来のアナログカメラに用いられる感光フィルムと比較して斜め入射光に対して弱点を有しており、したがって、小型で高精細、高感度な、近年の要求に合った光電変換装置を得るためには、斜め成分の入射光に対する集光効率を如何に高めるかが今後ますます重要となる。
すなわち、本発明の目的は、光電変換素子の受光面に到達する入射光の集光効率の向上を図り、受光感度を向上させることができる光電変換装置およびその製造方法を提供することにある。
上述した目的を達成するために、本発明に係る光電変換装置は、光電変換素子が形成された半導体基板と、半導体基板上に形成された層間膜と、を有する光電変換装置において、層間膜を貫いて光電変換素子の受光面上へと延び、側壁で光を反射することによって、入射した光を光電変換素子の受光面へ導く光導波路を形成する部材と、光導波路を形成する部材上のレンズと、を有し、レンズが光導波路を形成する部材表面の形状に対応した形状を有し、光導波路を形成する部材とレンズを形成する部材とが異なる屈折率を有することを特徴とする。
以上のように構成した本発明に係る光電変換装置によれば、光を側壁で反射させることによって光電変換素子上に導く光導波路に加えて、その直上にレンズを設けることによって、そのレンズによって、様々な入射光線を光導波路に効率的に導き、光導波路によって光電変換素子に入射させることができる。
この際、光電変換装置には、通常、最表面にオンチップマイクロレンズが形成され、それによって、入射光は、光電変換素子に集光され、本発明においても、このようなオンチップマイクロレンズを、光導波路直上のレンズに加えて設けることができる。この場合、従来技術では、光電変換素子に入射させるのが困難であった、光電変換素子の形成面に対して斜めに傾斜してオンチップマイクロレンズに入射する斜入射光をも含んだ広範囲の入射光線を、光導波路直上のレンズを用いることによって光導波路内に導くことができる。したがって、上記の本発明の構成によれば、光電変換素子へ入射可能な光線の割合を増やし、集光効率を向上させることができる。
本発明によれば、入射光の、光電変換素子への集光効率を向上させ、受光感度を向上させることができる。本発明に係る光電変換装置では、特に、オンチップマイクロレンズに、光電変換素子の形成面に対して斜めに入射する斜入射光がある場合でも、その光線を光電変換素子上に効率的に集光することができる。このような斜入射光は、特に、Fナンバーが小さいレンズを介して光電変換装置上に光線を取り込む場合の、レンズの瞳周辺部からの光線として生じる。したがって、本発明は、このように、Fナンバーが小さいレンズと組み合わせて光電変換装置を用いる場合に、特に大きな集光効果、受光感度向上効果を発揮する。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
本実施形態の光電変換装置の模式的断面図を図1に示す。本実施形態の光電変換装置は、非CCD型光電変換装置であって、複数の光電変換素子2を有している。図1は、このうち、1つの光電変換素子2を含む、1画素分の部分を示しており、光電変換装置全体には、図1に示すような構成の部分が多数設けられている。
本実施形態の光電変換装置の模式的断面図を図1に示す。本実施形態の光電変換装置は、非CCD型光電変換装置であって、複数の光電変換素子2を有している。図1は、このうち、1つの光電変換素子2を含む、1画素分の部分を示しており、光電変換装置全体には、図1に示すような構成の部分が多数設けられている。
光電変換素子2は半導体基板1に形成されている。この半導体基板1の、光電変換素子2が形成された面上には、第1の絶縁層4が形成されている。この第1の絶縁層4上には、第1の(配線)パターン層5と、この第1のパターン層5を覆う第2の絶縁層6が形成されている。この第2の絶縁層6上には、第2の(配線)パターン層7が形成されている。本実施形態においては、この第2のパターン層7は、最上層のパターン層となっており、遮光膜を兼ねている。すなわち、第2のパターン層7は、光電変換素子2の周囲の素子分離領域3等に光が入射するのを防ぐ働きをしており、光電変換素子2の直上に、光電変換素子2へと導入する光を通すための開口部を有している。なお、パターン層は、3層以上設けられていてもよく、いずれにしても、最上層のパターン層を、遮光膜として機能させることができる。
この第2のパターン層7の開口部より内側の領域において、第1、第2の絶縁層4,6には、光電変換素子2に向かって、その近傍まで延びる開口が形成されている。この開口は、光電変換素子2から離れるにしたがって広がるようにテーパーを付けられている。この開口内に、第1、第2の絶縁層4,6の構成材料よりも屈折率が高い材料からなる光導波路形成部材8が配置されており、それによって光導波路8aが形成されている。
光導波路形成部材8は、第2の絶縁層6の、第2のパターン層7が形成された面上も覆っている。このように設けられた光導波路形成部材8の上面は、光導波路8aの直上の位置で凹曲面状に窪んでいる。そして、この光導波路形成部材8上に、それより屈折率が大きい材料からなる層内レンズ形成部材9が設けられている。それによって、光導波路8aの直上に層内レンズ9aが形成されている。この層内レンズは光導波路表面の形状(ここでは窪み:凹レンズに対応する形状)に対応して、その表面形状が反映される形でレンズ構造が形成される。ここでレンズ形状は光導波路の表面形状が略転写されればよく、表面形状が反映される範囲であれば、レンズと光導波路間に、反射防止層、応力緩和層等を挿入してもよい。
層内レンズ形成部材9上には、図1に示す例では、カラーフィルター層10が設けられ、さらに、このカラーフィルター層10上には、平坦化層11が設けられ、この平坦化層11上にオンチップマイクロレンズ12が設けられている。
本実施形態の構成において、光電変換素子2としては、例えば、PN接合またはPIN接合を有するフォトダイオードやフォトトランジスタ等を用いることができる。このような素子の半導体接合に光が入射すると、入射光によって光電変換が生じ、それを利用して光を検出することができる。各光電変換素子2の周囲の素子分離領域3は、選択酸化によるフィールド酸化膜と接合分離のための拡散層、または埋め込み素子分離法等により形成された領域であり、遮光膜によって遮光されていることが好ましい。
第1の絶縁層4は、各光電変換素子2および素子分離領域3を覆っている。なお、半導体基板1と第1の絶縁層4との間には、図示しないが、例えばゲート絶縁膜およびゲート電極が介在していてもよい。第1のパターン層5は、配線パターンをなしている。
第2の絶縁層6の材料は、光電変換素子2に吸収され、電気信号に変換される光を透過可能な透明な材料であればよい。例えばイメージセンサの多くが、可視光または赤外光の検出用であるので、これらの光に対して透明な材料であればよく、第2の絶縁層6には、一般的に電気的絶縁層またはパッシベーション層として用いられる無機絶縁体や有機絶縁体が用いられ、本実施形態においてもそのような構成であることが好ましい。このような第2の絶縁層6の材料として、具体的には、酸化シリコンまたは酸化シリコンにリン、ホウ素、フッ素等をドープしたもの等が挙げられる。第2のパターン層7は、例えばアルミニウム等によって形成されている。
光導波路形成部材8の構成材料は、電気信号に変換される光を透過可能な材料であり、光導波路8aの外周に存在する第1、第2の絶縁層4,6の構成材料よりも屈折率が十分に高い材料である必要がある。このような光導波路形成部材8の構成材料としては、例えば、プラズマSiN膜(プラズマCVD法で成膜されたSiN膜)、プラズマSiON膜(プラズマCVD法で成膜されたSiON膜)、レジスト、酸化チタン等が好適である。
光導波路形成部材8に対して、光導波路8aの外側に存在する材料よりも高屈折率であることが求められるのは、光導波路8a内部に入射した光に対して光導波路8aの側壁が、スネルの法則により導かれる全反射条件を満たす界面を形成するようにするためである。例えば、光導波路形成部材8の構成材料を、屈折率1.80の酸化チタン、光導波路8aの外側の第1、第2の絶縁層4,6を形成する材料を、それぞれ、屈折率1.46のBPSG(ホウ素リンシリケートガラス)、屈折率1.46のSiO(酸化シリコン)とした場合、光導波路8aの側壁に対して54.2°以上の入射角で入射する光であれば、光導波路8aの側壁で全反射される。このようにして、光導波路8aの側壁で全反射された光は、最終的に光電変換素子2に入射することになる。したがって、光導波路8aを形成することによって、形成しない場合であれば光電変換素子2に入射しない光を光電変換素子2に入射させ、光電変換に有効に寄与させることが可能となる。
層内レンズ9aは、光導波路形成部材8の、光導波路8a直上の凹曲面状の窪みを利用して形成されるものであるが、本実施形態において、この凹曲面状の窪みは、特別な加工工程を実行することなく形成することが可能である。すなわち、第1、第2の絶縁層4,6、および第1、第2のパターン層5,7の形成後、光電変換素子2上の、光導波路8aの形成領域に開口が形成されるように第1、第2の絶縁層4,6をエッチングする工程と、この開口が形成された第2の絶縁層6上に光導波路形成部材8の構成材料を塗布する工程とを実行する。すると、光導波路形成部材8の構成材料の塗布工程において、光導波路8aの形成領域を占める開口内に光導波路形成部材8の構成材料が落ち込むことによって、自己整合的に凹曲面状の窪みが形成される。
特に、光導波路形成部材8の構成材料をスピンコート法によって塗布し、ベークする方法を用い、この際、スピンコートを適切な回転数で実行し、適切なベーク条件を用いることによって、層内レンズの形状として好適な、断面の輪郭が円弧状の窪みを再現性良く形成することができる。すなわち、このような工程によって、層内レンズ9aを、特別な加工を必要とすることなく、したがって比較的容易に、しかも再現性良く形成することができる。
カラーフィルター層10は、層内レンズ9aよりも上部に必要に応じて設けることができ、例えば、レッド・グリーン・ブルーの3色の層をベイヤ配列に形成したものであってよい。平坦化層11は、カラーフィルター層10よりも上部に必要に応じて設けられる。オンチップマイクロレンズ12は、各画素の占めることが可能な面内に入射した光を、光電変換素子2の、遮光膜、すなわち第2のパターン層7の開口部内へと導く働きをする。
次いで、本実施形態において、光導波路8aとカラーフィルター層10の間に層内レンズ9aを設けることによる作用について説明する。
一般に、光導波路を設けた構成では、入射光を検出に有効に寄与させるためには、その入射光を光導波路内へ入射させることが第一条件となる。したがって、光導波路の入射部の面積は、可能な限り大きくすることが好ましい。光導波路の入射面積を大きくするには、光導波路側壁のテーパー角度を大きくすることが有効である。しかし、テーパー角度を大きくすると光導波路側壁において全反射条件を満たさない光束が生じやすくなる。全反射条件を満足する入射角を小さくするためには、光導波路形成部材の屈折率をより大きくすることを検討する必要がある。しかし、同時に、光導波路形成部材には、(1)ボイドなく埋め込み可能なこと、(2)クラックを発生させずに均一に埋め込み可能なこと、(3)低ストレスであること、(4)可視光領域における消衰係数が小さいこと、が要求され、現実的には、屈折率を高くするほど、これらの条件を満足するのが困難となる。
本実施形態では、光導波路8aの上部に光導波路形成部材8とは別の材料によって形成された層内レンズ9aを用いることによって、光導波路8aの構造(テーパー角度、光導波路形成部材の構成材料、光導波路の入口の面積)を変更せずに、光導波路8a内に入射する光束を増加させ、すなわち、集光効率を向上させることが可能となる。また、その効果は入射光の斜め成分が多い場合ほど顕著となる。
このことを説明するために、図2に示す、層内レンズが設けられていない以外は、本実施形態と同様の構成の光電変換装置と、図1に示す本実施形態の構成を対比する。
図2に示すような構造であっても、符号C1によって示すように、右斜め下に傾斜した光が、オンチップマイクロレンズ12の比較的左側に入射した場合には、その光をオンチップマイクロレンズ12によって屈折させて光導波路8aの入口内に入射させることができる。そして、このようにして光導波路8a内に導かれた光は、光導波路8aが設けられていない場合には、符号C1cによって示すように、光電変換素子2に入射しないような光であっても、光導波路8aが設けられているために、光導波路8aの側壁で全反射させて、符号C1bによって示すように、光電変換素子2に入射させることができる。ところが、符号C2によって示すように、右斜め下に傾斜した光が、オンチップマイクロレンズ12の比較的右側に入射した場合には、この光は、オンチップマイクロレンズ12のみでは光導波路8aの入射部に導けず、光導波路8aから外れて、集光できない場合がある。このように、光電変換素子2に導けなかった光は、検出に有効に利用できないばかりか、場合によっては、第1のパターン層5によって反射されてスミアノイズの原因となってしまう。
一方、図1に示す本実施形態の構成においては、図2の構成でも集光可能な、符号C1で示す光線は、符号C1aで示すように、もちろん集光可能である。さらに、オンチップマイクレンズ12のみでは集光しきれなかった、符号C2によって示す入射光であっても、層内レンズ9aにおける屈折によって、光導波路8aの入口内へと導き、光導波路8aの側壁で全反射させて、符号C2aによって示すように、光電変換素子2に集光することが可能となる。すなわち、本実施形態の光電変換装置によれば、光導波路8aを用いることによって受光可能となる入射光C1に加えて、光導波路8aの使用のみでは受光不可能であった入射光C2を光電変換素子2に受光させることができ、それによって集光効率を向上させ、したがって受光感度を向上させることができる。
また、本実施形態の構成では、理解されるように、光導波路8aの側壁に対して、小さな入射角で入射しようとする光線の方向が、層内レンズ9aによって、より下向きに、したがって、側壁に対する入射角が大きくなる方向に変えられる。したがって、本実施形態の構成では、光導波路8aのテーパー角度を比較的大きくしても、光導波路8aの側壁において、入射光が全反射条件を満たさずに透過してしまうのを低減することができる。そして、光導波路8aのテーパー角度を比較的大きくすることによって、光導波路8aの入口を比較的大きくすることが可能となり、それによっても、入射光の集光効率を向上させることができる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態の光電変換装置の、一画素分の部分の断面図を図3に示す。第2の実施形態の光電変換装置は、上述した第1の実施形態の光電変換装置と基本構成がほぼ同一であるため、同一部材には同符号を付して説明を省略する。
第2の実施形態の光電変換装置の、一画素分の部分の断面図を図3に示す。第2の実施形態の光電変換装置は、上述した第1の実施形態の光電変換装置と基本構成がほぼ同一であるため、同一部材には同符号を付して説明を省略する。
上述した第1の実施形態では、光導波路形成部材8の構成材料を、スピンコート法を用いて埋め込むことで、円弧形状の断面輪郭を有する層内レンズ9aを形成する構成を示したが、層内レンズは、断面輪郭を必ずしも円弧状にしなくても集光効果をもたらすことができる。本実施形態の光電変換装置は、図3に示すように、層内レンズ9bの断面輪郭が、傾斜した直線状の2辺を有する三角形状になっており、すなわち、光導波路形成部材8と層内レンズ形成部材9との境界面が円錐面状になっている。
本実施形態では、光導波路形成部材8の形成は、高密度プラズマCVD法を用いて行う。この高密度プラズマCVD法のプラズマ源としては、特に限定はされないが、例えばICP(Inductively Coupled Resonance)、ECR(Electron Cyclotron Resonance)、ヘリコン波等を用いることが好ましい。光導波路形成部材8としては、光導波路8aの外周に存在する第1、第2の絶縁層4,6よりも屈折率が大きいという条件を満足すれば、特に限定はされないが、プラズマSiN膜やプラズマSiON膜が好適である。
高密度プラズマCVD法では、反応装置の反応室内が数mTorr程度の低圧状態とされ、イオン密度が比較的高いため、活性種の、半導体基板1側への指向性が通常のプラズマCVD法に比較して高い。また、原料ガスに不活性ガス(例えばAr)を用いて半導体基板1側にバイアス電圧を印加することで、スパッタエッチング効果が得られる。スパッタエッチング効果を伴った高密度プラズマCVD法を用いることにより、光導波路8aがアスペクト比の大きなものであるにも拘わらず、光導波路8a内に、ボイド発生を伴わずに光導波路形成部材8の構成材料を埋め込むことが可能になる。
高密度プラズマCVD法で形成した光導波路形成部材8の表面は、上述した指向性が高い堆積と、スパッタエッチング処理を同時進行させることによって、図3に示すように光導波路8a中心から外側に向かって直線的な形状になる。本実施形態では、高密度CVD法を用いて光導波路形成部材8の構成材料を埋め込んだ後に、CMP(化学的機械的研磨)法やレジストエッチバック法等を用いて、光導波路8a上の部分以外を平坦化する。このような処理を行うことによって、図3に示すように、光導波路8a上の部分のみで、光導波路形成部材8と層内レンズ形成部材9との境界面の断面形状が、傾斜した直線からなる三角形状に形成されている。
光導波路形成部材8と層内レンズ形成部材9の界面の断面形状が円弧状ではなく直線状の層内レンズ9bであっても、層内レンズ9bに入射した光線を光導波路8aの入口側へ導く作用が得られる。それによって、図3に示すように、図2のような層内レンズのない構成であっても光導波路8aの入口内に導くことができた、符号C1によって示す光線だけでなく、図2の構成では光導波路8aの入口内に導くことができなかった、符号C2によって示す光線も光導波路8aの入口内に導くことができる。そして、光導波路8aの入口内に導かれた光線は、光導波路8aの側壁で全反射されて、符号C1d,C2cによって示すように、光電変換素子2上に導かれ、検出に有効に利用することができる。このように、本実施形態の構成によれば、広範な光線を光電変換素子2に集光して、受光感度を向上させることができる。
(第3の実施形態)
第3の実施形態の光電変換装置の、一画素分の部分の断面図を図4に示す。本実施形態の光電変換装置は、上述した第1の実施形態の光電変換装置と基本構成がほぼ同一であるため、同一部材には同符号を付して説明を省略する。
第3の実施形態の光電変換装置の、一画素分の部分の断面図を図4に示す。本実施形態の光電変換装置は、上述した第1の実施形態の光電変換装置と基本構成がほぼ同一であるため、同一部材には同符号を付して説明を省略する。
本実施形態の光電変換装置は、光導波路8aの上方に、上方に向かって凸の構造の層内レンズ9cを設けたものである。図4には、上凸の層内レンズ9cの界面の断面形状が円弧状である例を示しているが、2つの直線からなる三角形状であってもよいのはもちろんである。本実施形態では、一例として、カラーフィルタ層10は有機層からなり屈折率は1.4〜1.7、層内レンズ形成部材9は例えばSiNで、屈折率は1.9〜2.1である。
本実施形態では、第1、第2の絶縁層4,6の、遮光膜7の開口部よりも内側の領域の一部に形成した開口内に光導波路形成部材8の構成材料を埋め込んだ後に、その表面を、CMP(化学的機械的研磨)法やレジストエッチバック法による処理を行って平坦化する。その後、光導波路形成部材8よりも屈折率が大きい層内レンズ形成部材9を成膜し、レジストパターニング、別処理を行った後に、例えば転写エッチングによって、断面輪郭が、上方に向かって凸の円弧状の層内レンズ9cを形成する。
本実施形態の構成でも、図4に示すように、入射光C1、入射光C2とも光導波路8aの入口内に入射させることができる。図4に示す例では、入射光C1は、符号C1eによって示すように、光導波路8a内を通って直接光電変換素子2に入射している。入射光C2は、光導波路8aの側壁で一旦全反射された後、符号C2dによって示すように、光電変換素子2に入射している。このように、広範な光線を光電変換素子2に集光可能とすることによって、受光感度を向上させることができる。
(第4の実施形態)
第4の実施形態の光電変換装置の、一画素分の部分の断面図を図5に示す。第4の実施形態の光電変換装置は、上述した第1の実施形態の光電変換装置と基本構成がほぼ同一であるため、同一部材には同符号を付して説明を省略する。
第4の実施形態の光電変換装置の、一画素分の部分の断面図を図5に示す。第4の実施形態の光電変換装置は、上述した第1の実施形態の光電変換装置と基本構成がほぼ同一であるため、同一部材には同符号を付して説明を省略する。
本実施形態の光電変換装置は、光導波路8aの上方に、下方に向かって凸の層内レンズ9d、上方に向かって凸の層内レンズ9eの双方を設けたものである。このとき、下凸の層内レンズ9d、上凸の層内レンズ9eの界面の断面形状は円弧状であっても、直線状であっても構わない。
本実施形態の構成でも、図5に示すように、入射光C1、入射光C2とも光導波路8aの入口内に入射させることができる。図5に示す例では、入射光C1は、符号C1fによって示すように、光導波路8a内を通って直接光電変換素子2に入射している。入射光C2は、光導波路8aの側壁で一旦全反射された後、符号C2eによって示すように、光電変換素子2に入射している。
本実施形態では、光導波路8aの上方に下凸の層内レンズ9dと上凸の層内レンズ9eの双方を設けることにより、上述の各実施形態より、入射光を、光導波路8aの入口へとより効果的に導く作用が得られる。それによって、さらに広範囲の入射光を、光導波路8aの入口内に入射させることができ、集光性を高め、したがって受光感度を向上させることができる。
(第5の実施形態)
第5の実施形態の光電変換装置の、一画素分の部分の断面図を図6に示す。第5の実施形態の光電変換装置は、上述した第1の実施形態の光電変換装置と基本構成がほぼ同一であるため、同一部材には同符号を付して説明を省略する。
第5の実施形態の光電変換装置の、一画素分の部分の断面図を図6に示す。第5の実施形態の光電変換装置は、上述した第1の実施形態の光電変換装置と基本構成がほぼ同一であるため、同一部材には同符号を付して説明を省略する。
本実施形態の光電変換装置では、光導波路8aの上方に、光導波路形成部材8と屈折率の異なる材料からなる下凸の層内レンズ13aが設けられているのは、第1の実施形態と同様である。しかし、本実施形態では、後述するように、マイクロレンズ12bの構成が第1〜3の実施形態とは異なっており、それに応じて、層内レンズ形成部材13の構成材料を、光導波路形成部材8の構成材料より屈折率の小さなものとしている。それによって、下凸の層内レンズ13aは、凹レンズの働きをしている。
本実施形態の構成においても、第1、第2の絶縁層4,6をエッチングして、光導波路8aとなる部分に穴を形成した後、この穴を利用して、光導波路形成部材8の構成材料の埋め込み工程において、自己整合的に下凸のレンズ形状を形成する。下凸レンズを形成は、CMP(化学的機械的研磨)法やレジストエッチバック法等の平坦化処理を施さずに行う。その後、自己整合的に形成された、光導波路形成部材8表面の窪み上に、光導波路形成部材よりも低屈折率の材料をCVD法やスピンコート法により成膜して層内レンズ形成部材13を形成する。それによって、光導波路8aの上方に下凸の層内レンズ13aが形成される。
本実施形態の構成の利点を以下に説明する。
光電変換装置に対しては、様々な用途が考えられ、それに応じて光電変換装置に求められる光学特性も様々である。上述の第1〜3の実施形態に示す光電変換装置では、オンチップマイクロレンズ12は、入射光の集光効果を高めることを目的として構成されており、通常の垂直な入射光が、光導波路8aの入口内に入る程度に入射光を屈折させる構成を有し、その焦点位置は、層内レンズよりも下方にある。
ところが、用途によっては、オンチップマイクロレンズの高さを高くする必要が生じる場合や、あるいは、オンチップマイクロレンズと光導波路との距離が大きくなる場合等、オンチップマイクロレンズの焦点位置が層内レンズよりも上側にくる場合がある。本実施形態では、図6から理解されるように、このように、オンチップマイクロレンズ12bの焦点位置が層内レンズ13aよりも上方に位置している。
このような場合において、第1の実施形態と同様に、光導波路形成部材8と、それより屈折率の大きな材料から構成された層内レンズ形成部材9との、下凸形状の界面によって構成される層内レンズ9aを用いた場合の、入射光の経路を図7に示す。同図から分かるように、この場合でも、入射光C2に関しては、オンチップマイクロレンズ12bと下凸の層内レンズ9aによって、符号C2gによって示すように光電変換素子2上に集光することができる。しかし、光電変換素子2に対して垂直な方向に、なおかつオンチップマイクロレンズ12bの外周部に入射する入射光C3に関しては、図7に符号C3bによって示すように、層内レンズ9aが、この光線を、光導波路8aの入口から遠ざけるように作用してしまい、その結果、この光線は、光導波路8a内には入射せずに光電変換に寄与せず、そればかりか、スミアノイズの原因となってしまうことも考えられる。
これに対して、本実施形態の光電変換装置では、図6に示すように、入射光C2については、層内レンズ13aが、この光線を光導波路8aの中心側から離れる方向に屈折させてしまうものの、層内レンズ13aが、光導波路8aに近接して位置しているため、光導波路8aの入口内に入射させて、符号C2fによって示すように、光電変換素子2上に集光することができる。また、上記のように、層内レンズ形成部材9の屈折率が光導波路形成部材8よりも大きい場合には、光導波路8aの入口に集光できない入射光C3については、この光を、層内レンズ13aによって光導波路8aの入口内に導いて、符号C3aによって示すように、光電変換素子2上に入射させることができる。したがって、本実施形態の構成によれば、広範囲の光線を光電変換素子2に入射させて、光電変換に寄与させ、受光感度を向上させることができる。
この際、従来技術として挙げた特許文献2には、固体撮像装置に、同様の凹レンズを層内レンズとして形成する例が開示されている。しかし、この従来例は、図9に示すように、最表面の凸型マイクロレンズの焦点位置が、層内レンズより下方にあることを前提としたものであり、本実施形態の構成とは全く異なっている。さらに、特許文献2に開示された構成では、層内レンズの下方で、光電変換素子との間に平坦化層を形成することを前提としており、このため、遮光膜の開口部と層内レンズの間の距離がある程度大きくなるのを避けられない。そのために、図6のC2に相当するような斜め入射光に対して、層内レンズによって、開口部から離れる方向に屈折させられる光線は、そのほとんどを、開口部内に入射させることができない。これに対して、本実施形態の構成では、光導波路形成部材8自体の上面を利用して層内レンズ9aを形成しているため、層内レンズ9aを光導波路8aの入口に近接して位置させることができ、それによって、層内レンズ9aのために光導波路8aから離れる方向に屈折させられる斜め入射光であっても、その大部分を光導波路8aの入口内に導くことができる。したがって、より多くの光線を光電変換素子2上に入射させ、受光感度を向上させることができ、また、スミアノイズの低減も図ることができる。
(デジタルカメラへの応用)
図11は、本発明による光電変換装置を利用した固体撮像装置をカメラに応用する場合の回路ブロックの例を示したものである。撮影レンズ1002の手前にはシャッター1001があり、露出を制御する。絞り1003により必要に応じ光量を制御し、固体撮像装置1004に結像させる。固体撮像装置1004から出力された信号は信号処理回路1005で処理され、A/D変換器1006によりアナログ信号からディジタル信号に変換される。出力されるディジタル信号はさらに信号処理部1007で演算処理されて、撮像画像データが生成される。処理されたディジタル信号はメモリ1010に蓄えられたり、外部I/F1013を通して外部の機器に送られる。固体撮像装置1004、撮像信号処理回路1005、A/D変換器1006、信号処理部1007はタイミング発生部1008により制御される他、システム全体は全体制御部・演算部1009で制御される。記録媒体1012に画像を記録するために、出力ディジタル信号は全体制御部・演算部で制御される記録媒体制御I/F部1011を通して、記録される。
(デジタルカメラへの応用)
図11は、本発明による光電変換装置を利用した固体撮像装置をカメラに応用する場合の回路ブロックの例を示したものである。撮影レンズ1002の手前にはシャッター1001があり、露出を制御する。絞り1003により必要に応じ光量を制御し、固体撮像装置1004に結像させる。固体撮像装置1004から出力された信号は信号処理回路1005で処理され、A/D変換器1006によりアナログ信号からディジタル信号に変換される。出力されるディジタル信号はさらに信号処理部1007で演算処理されて、撮像画像データが生成される。処理されたディジタル信号はメモリ1010に蓄えられたり、外部I/F1013を通して外部の機器に送られる。固体撮像装置1004、撮像信号処理回路1005、A/D変換器1006、信号処理部1007はタイミング発生部1008により制御される他、システム全体は全体制御部・演算部1009で制御される。記録媒体1012に画像を記録するために、出力ディジタル信号は全体制御部・演算部で制御される記録媒体制御I/F部1011を通して、記録される。
1 半導体基板
2 光電変換素子
8a 光導波路
9a 層内レンズ
2 光電変換素子
8a 光導波路
9a 層内レンズ
Claims (14)
- 光電変換素子が形成された半導体基板と、該半導体基板上に形成された層間膜と、を有する光電変換装置において、
前記層間膜を貫いて前記光電変換素子の受光面上へと延び、側壁で光を反射することによって、入射した光を前記光電変換素子の受光面へ導く光導波路と、
前記光導波路を形成する部材上のレンズと、を有し、該レンズが光導波路を形成する部材表面の形状に対応した形状を有し、前記光導波路を形成する部材と前記レンズを形成する部材とが異なる屈折率を有することを特徴とする光電変換装置。 - 光電変換素子が形成された半導体基板と、該半導体基板上に形成された層間膜と、を有する光電変換装置において、
前記層間膜を貫いて前記光電変換素子の受光面上へと延び、側壁で光を反射することによって、入射した光を前記光電変換素子の受光面へ導く光導波路と、
前記光導波路を形成する部材上のレンズと、を有し、該レンズが光導波路形成部材上に直接形成され、前記光導波路を形成する部材と前記レンズを形成する部材とが異なる屈折率を有することを特徴とする光電変換装置。 - 前記レンズが光の入射方向に凸形状を有する構造である、請求項2に記載の光電変換装置。
- 前記層間膜は、前記半導体基板上に積層された複数の絶縁層によって構成され、該各絶縁層上には、前記光電変換素子の周囲の領域上に複数の配線パターン層が形成されており、最上部の前記配線パターン層によって遮光膜が形成されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の光電変換装置。
- 前記レンズは、前記光導波路を形成する部材との屈折率差を利用して機能するものである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の光電変換装置。
- 前記レンズを形成する部材の屈折率が、前記光導波路を構成する部材の屈折率より大きい、請求項5に記載の光電変換装置。
- 前記光導波路を形成する部材の屈折率が、前記光導波路の外周に存在する部材の屈折率よりも大きく、前記光導波路は、その側壁で、屈折率差を利用して光を全反射する、請求項1から6のいずれか1項に記載の光電変換装置。
- 半導体基板に光電変換素子を形成する工程と、前記半導体基板上に層間膜を形成する工程とを有する光電変換装置の製造方法において、
前記層間膜を貫いて前記光電変換素子の受光面へと延びる開口が形成されるように、前記層間膜をエッチングする工程と、
前記開口内に、入射光を前記光電変換素子の受光面に導く光導波路を形成する材料を埋め込む工程と、
前記光導波路を形成する材料とは屈折率の異なる材料で、前記光導波路の表面形状に対応する形状のレンズを形成する工程と、
を有することを特徴とする光電変換装置の製造方法。 - 前記光導波路を形成する材料を、スピンコート法を用いて形成する、請求項8に記載の、光電変換装置の製造方法。
- 前記光導波路を形成する材料を、高密度プラズマCVD法を用いて形成する、請求項8に記載の、光電変換装置の製造方法。
- 前記光導波路を形成する材料として、前記光導波路の外周に存在する材料より屈折率の大きい材料を用い、前記光導波路を、その側壁で、屈折率差を利用して光を全反射する構成とする、請求項8から10のいずれか1項に記載の、光電変換装置の製造方法。
- 前記光導波路を形成する材料が、前記レンズを形成する材料よりも屈折率が小さい、請求項5から8のいずれか1項に記載の、光電変換装置の製造方法。
- 半導体基板に光電変換素子を形成する工程と、前記半導体基板上に層間膜を形成する工程と、を有する、光電変換装置の製造方法において、
前記層間膜を貫いて前記光電変換素子の受光面へと延びる開口が形成されるように、前記層間膜をエッチングする工程と、
前記開口内に、入射光を前記光電変換素子の受光面に導く光導波路を形成する材料を埋め込む工程と、
前記光導波路の表面を平坦化する工程と、
前記平坦化された表面上に直接レンズを形成する工程と、を有することを特徴とする光電変換装置の製造方法。 - 請求項1〜7のいずれか1項に記載の光電変換装置と、該光電変換装置の、入射光に応じた出力信号に応じて撮像画像データを生成する手段とを有する撮像システム。
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