JP2006113188A - 鏡筒角可変鏡筒及びこれを備える顕微鏡 - Google Patents

鏡筒角可変鏡筒及びこれを備える顕微鏡 Download PDF

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Abstract

【課題】 鏡筒角を変更してアイポイントの高さを調整したとき、アイポイントの奥行き方向の変位量を小さい鏡筒角可変鏡筒及びこれを備える顕微鏡を提供すること。
【解決手段】 顕微鏡本体3に取り付けられる鏡筒本体11に対して、一端に接眼レンズ22(23)を備える双眼鏡筒部21を有する回転枠12を回動軸Oの軸回りで回動可能に設け、回転枠12の回動に連動して回動軸Oの軸回りで回動可能であり、その回動角度の1/2だけ同方向に回動すると共に、その回動中心に反射面と光軸とが交わる点が設けられ、顕微鏡本体3からの光束を反射する第4反射鏡37と、回転枠12に設けられ、第4反射鏡37からの光束を双眼鏡筒部21に導く第5反射鏡38とを備え、第5反射鏡38の反射面と光軸とが交わる点と接眼レンズ22(23)との距離が、第4反射鏡37の反射面と光軸とが交わる点と接眼レンズ22(23)との距離よりも大きい。
【選択図】 図2

Description

本発明は、例えば観察者の目の高さであるアイポイントを変更可能な鏡筒角可変鏡筒及びこれを備える顕微鏡に関する。
従来より、観察者の顕微鏡による観察姿勢をより快適とするために、観察者の体格や姿勢などの好みに合わせて鏡筒の鏡筒角(水平面に対する接眼レンズの光軸の角度)を調節することで、観察者の目の高さである、アイポイントの高さを調節する手段を備える鏡筒角可変鏡筒が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この鏡筒角可変鏡筒100は、図7に示すように、顕微鏡本体101に取り付け可能な鏡筒本体102と、一端に一対の接眼レンズ103が設けられた双眼鏡筒部105を有すると共に鏡筒本体102に対して回動軸O″の軸回りに回動可能に取り付けられている回転枠106と、鏡筒本体102または回転枠106内部に設けられて顕微鏡本体101からの観察像を接眼レンズ103に導く結像レンズ107、リレーレンズ部及び反射光学系109とを備えている。
リレーレンズ部は、凹レンズ111及び凸レンズ112によって構成されており、反射光学系109は、プリズム113と第1から第5反射鏡114〜118とによって構成されている。
第5反射鏡118は、回転枠106に設けられているミラー保持部材121によって保持されており、回動軸O″の軸回りに回動可能に配置されている。
このミラー保持部材121は、図示しないギヤ、ベルト、リンクなどによって回転枠106の回動に連動して、その回動角度の1/2だけ回転枠106の回動方向と同方向に回動するように構成されている。
結像レンズ107に入射した光束は、プリズム113及び第1から第3反射鏡114〜116で偏向され、凹レンズ111を通過し、第4及び第5反射鏡117、118で偏向され、凸レンズ112を通過して一対の接眼レンズ103に至る。ここで、結像レンズ107に入射した光束は、第3反射鏡116の手前の点P10で中間像を形成し、リレーレンズ部に入射した光束は、一対の接眼レンズ103の手前の点P11で中間像を形成する。
ここで、回転枠106を回動軸O″の軸回りで回動させて双眼鏡筒部105の鏡筒角をαだけ変更すると、これに連動して、第5反射板118がα/2だけ同方向に回動する。これに伴って、第5反射板118から双眼鏡筒部105に向かう光束の光軸が、図7に示すqからq′に移動する。このようにして、観察像が移動することなく、観察者は鏡筒角を変更することができる。
特開平8−313813号公報(図1)
しかしながら、上記従来の鏡筒角可変鏡筒においては、以下の問題がある。すなわち、上記従来の鏡筒角可変鏡筒では、アイポイントの高さを調節するために鏡筒角を変更すると、アイポイントの奥行き方向、観察者の目と接眼レンズとの水平距離が変化する。つまり、アイポイントを高くするとアイポイントの奥行き方向が後ろ側に大きく変位することになる。一般に、アイポイントを高くする観察者は、大柄な人であるので、アイポイントの奥行き方向が後ろ側となると観察時に姿勢が前かがみになるばかりではなく、顕微鏡の照準ハンドルやステージのストロークハンドルの操作などの観察作業が困難となる。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、鏡筒角を変更してアイポイントの高さを調整したとき、アイポイントの奥行き方向の変位量を小さくし、小柄な人から大柄な人まで観察時の姿勢を良好に保つことが可能な鏡筒角可変鏡筒及びこれを備える顕微鏡を提供することを目的とする。
本発明は、前記課題を解決するために以下の構成を採用した。すなわち、本発明にかかる鏡筒角可変鏡筒は、顕微鏡本体に取り付けられる鏡筒本体に対して、一端に接眼レンズを備える双眼鏡筒部を有する回転枠を回動軸の軸回りで回動可能に設けた鏡筒角可変鏡筒において、前記回転枠の回動に連動して前記回動軸の軸回りで回動可能であり、その回動角度の1/2だけ同方向に回動すると共に、その回動軸上に反射面と光軸とが交わる点が設けられ、前記顕微鏡本体からの光束を反射する第1反射部材と、前記回転枠に設けられ、前記第1反射部材からの光束を前記双眼鏡筒部に導く第2反射部材とを備え、該第2反射部材の反射面と光軸とが交わる点と前記接眼レンズとの距離が、前記第1反射部材の反射面と光軸とが交わる点と前記接眼レンズとの距離よりも大きいことを特徴とする。
この発明にかかる鏡筒角可変鏡筒では、接眼レンズとの距離が第2反射部材による反射面と光軸とが交わる点よりも長い第1反射部材による反射面と光軸とが交わる点を回動中心としてその軸回りで回動させてアイポイントの高さを調節することによって、第2反射部材による反射面と光軸とが交わる点を回動中心としてアイポイントの高さを調節する場合と比較して、アイポイントの奥行き方向の変化量が小さくなる。
また、本発明にかかる鏡筒角可変鏡筒は、前記顕微鏡本体からの光束を結像して前記鏡筒本体内に中間像を形成する結像レンズと、前記中間像を前記双眼鏡筒部内に結像させるリレーレンズとを備えていることが好ましい。
この発明にかかる鏡筒角可変鏡筒では、結像レンズで中間像を形成し、リレーレンズでその中間像を双眼鏡筒部内に結像させることによって、観察者が、正立させた観察像を観察することができる。
また、本発明にかかる鏡筒角可変鏡筒は、前記結像レンズと前記第1反射部材との間に、前記顕微鏡本体からの光束を前記第1反射部材に導く反射光学系が設けられていることが好ましい。
この発明にかかる鏡筒角可変鏡筒では、反射光学系で顕微鏡本体からの光束を折り返すことによって、光路長を長くすることができる。これにより、鏡筒角可変鏡筒を小型化させることができる。
また、本発明にかかる鏡筒角可変鏡筒は、前記第1反射部材が、前記回転枠の回動範囲において、該第1反射部材で反射される光束の光軸を水平面よりも下方向とするように配置されていることが好ましい。
この発明にかかる鏡筒角可変鏡筒では、第2の反射部材、双眼鏡鏡筒部及び接眼レンズの配置位置を低くして、アイポイントの最下点を下げることができる。
また、本発明にかかる鏡筒角可変鏡筒は、前記第1反射部材が、該第1反射部材に入射する光束の光軸を水平面よりも上方向とするように配置されていることが好ましい。
この発明にかかる鏡筒角可変鏡筒では、第1及び第2の反射部材を配置するために必要なスペースを低減させることができる。これにより、明視野、暗視野、偏光、蛍光観察などのさまざまな観察法を実行可能とするために必要な光学素子を内蔵するために観察者側に突出した形状を有する投光管を有する顕微鏡本体にも取り付けることができる。
また、本発明にかかる鏡筒角可変鏡筒は、前記鏡筒本体が、撮像部材を取り付け可能な撮像部材取付部を有し、前記反射光学系の光路上に、前記顕微鏡本体からの光束を前記撮像部材取付部に導く光路切替手段が設けられていることが好ましい。
この発明にかかる鏡筒角可変鏡筒では、光路切替手段によって顕微鏡本体からの光束を、接眼レンズまたは撮像部材取付部のどちらか一方あるいは双方に導く。ここで撮像部材取付部に撮像部材として、例えばTVモニタに接続されるTVカメラを取り付け、光路切替手段によって光束を撮像部材取付部に導くことによってTVモニタでの観察を行うことができる。
また、本発明にかかる顕微鏡は、上述した鏡筒角可変鏡筒を備えることを特徴とする。
この発明にかかる顕微鏡では、鏡筒角を変更してもアイポイントの奥行き方向の変位量が小さい鏡筒角可変鏡筒を備えているので、小柄な人から大柄な人まで観察時の姿勢を良好に保つことができる。したがって、長時間の観察を行っても、観察時の疲労が低減される。
本発明の鏡筒角可変鏡筒及びこれを備える顕微鏡によれば、接眼レンズとの距離が第2反射部材による反射面と光軸とが交わる点よりも長い第1反射部材による反射面と光軸とが交わる点を回動中心としてその軸回りで回動させてアイポイントの高さを調節することによって、第2反射部材による反射面と光軸とが交わる点を回動中心としてアイポイントの高さを調節する場合と比較して、アイポイントの奥行き方向の変化量が小さくなる。これにより、小柄な人から大柄な人まで観察時の姿勢を良好に保つことができる。
以下、本発明にかかる鏡筒角可変鏡筒及びこれを備える顕微鏡の第1の実施形態について、図1から図3を参照しながら説明する。
本実施形態による鏡筒角可変鏡筒1は、図1に示すような顕微鏡2に備えられている。
なお、本明細書において、観察者の向いている方向を前方と称する。
この顕微鏡2は、正立顕微鏡であって、鏡筒角可変鏡筒1を取り付け可能な顕微鏡本体3と、観察試料Sを載置するステージ4と、観察試料Sに照明光を照射するための光源であるランプソケット5と、観察試料Sの観察像を集光する対物レンズ6と、対物レンズ6によるフォーカスを調整する焦準ハンドル7とによって構成されている。
鏡筒角可変鏡筒1は、図2に示すように、顕微鏡本体3に取り付けられる取付部11Aを備える鏡筒本体11と、鏡筒本体11に対して回動軸Oの軸回りに回動可能に取り付けられている回転枠12と、鏡筒本体11の内部に設けられて顕微鏡本体3からの観察像を導入する結像レンズ13と、結像レンズ13からの観察像を後述する一対の接眼レンズ22(23)に導くリレーレンズ部及び反射光学系15とを備えている。
回転枠12は、一端に双眼鏡筒部21を介して一対の接眼レンズ22(23)が設けられている。
この回転枠12の回動可能範囲は、図2に示す符号αの範囲である。そして、回転枠12の内部には、後述する第4反射鏡37を保持するミラー保持部材24が回動軸Oの軸回りに回動可能に配置されている。このミラー保持部材24は、図示しないギヤ、ベルト、リンクなどによって回転枠12の回動に連動して、その回動角度の1/2だけ回転枠12の回動方向と同方向に回動するように構成されている。
双眼鏡筒部21の内部には、リレーレンズ部で導かれた光路を分岐してそれぞれを一対の接眼レンズ22(23)に導く図示しない光路分割光学系が配置されている。
リレーレンズ部は、凹レンズ31及び凸レンズ32によって構成されており、凹レンズ31が鏡筒本体11内部に配置され、凸レンズ32が回転枠12内部に配置されている。
反射光学系15は、プリズム33、第1から第3反射鏡34〜36、第4反射鏡(第1反射部材)37、及び第5反射鏡(第2反射部材)38によって構成されている。
ここで、結像レンズ13、リレーレンズ部及び反射光学系15は、顕微鏡本体から導かれる光束の光軸上に配置されており、顕微鏡本体3側から順に、結像レンズ13、プリズム33、第1から第3反射鏡34〜36、凹レンズ31、第4及び第5反射鏡37、38、凸レンズ32となっている。
プリズム33は、結像レンズ13を通過する光束の光軸を、後方かつ水平面と平行な方向に偏向するように配置されている。また、第1反射鏡34は、プリズム33で偏向された光束の光軸を、前方かつ水平面よりも下側に偏向するように配置されている。また、第2反射鏡35は、第1反射鏡34で偏向された光束の光軸を、鉛直方向上側に偏向するように配置されている。これらプリズム33及び第1から第3反射鏡34〜36は、鏡筒本体11に設けられた固定部材11Bに取り付け固定されている。
第4反射鏡37は、第3反射鏡36で偏向された光束の光軸を、回転軸Oで受け、回転枠12の回動範囲内において水平線よりも下方向に偏向するように配置されている。第5反射鏡38は、第4反射鏡37で偏向された光束の光軸を、凸レンズ32を通過して双眼鏡筒部21の内部に配置されている光路分離光学系に導くように配置されている。
ここで、第4反射鏡37から第5反射鏡38に向かう光束の光軸は、回転枠12の回動範囲内において、図2に示す符号nから符号n′まで可変となっており、常に水平線よりも下方向に向かうように構成されている。
なお、結像レンズ13、リレーレンズ部及び反射光学系15を通る光束の光軸は、対物レンズ6の光軸も含めて同一平面(図2の紙面)上に構成されている。
また、結像レンズ13とプリズム33と第1及び第2反射鏡34、35とは、顕微鏡本体3から導かれる光束を、第2反射鏡35と第3反射鏡36との間にある点P1で結像して中間像を形成するように構成されている。また、リレーレンズ部は、点P1において形成された中間像の光束を双眼鏡筒部21内部の点P2で結像して中間像を形成するように構成されている。なお、この点P2は、一対の接眼レンズ22(23)の像面位置と同一となるように構成されている。
次に、このように構成された鏡筒角可変鏡筒1及びこれを備える顕微鏡2による観察方法について説明する。
まず、ステージ4上に観察試料Sを載置し、ランプソケット5の電源を投入することによって照明光を観察試料Sに照射する。そして、焦準ハンドル7によって対物レンズ6によるフォーカスや、一対の接眼レンズ22(23)による観察位置を調整し、所望の観察像を得る。
顕微鏡本体3からの光束は、結像レンズ13を通過し、プリズム33及び第1から第3反射鏡34〜36で偏向される。ここで、点P1において結像レンズ13による中間像を形成する。そして、第3反射鏡36で偏向された光束は、凹レンズ31を通過し、第4及び第5反射鏡37、38で偏向された後、凸レンズ32を通過して双眼鏡筒部21の内部に配置されている光路分離光学系を経て一対の接眼レンズ22(23)に至る。ここで、点P2において凹レンズ31及び凸レンズ32による中間像が形成される。
この状態で、観察者により、回転枠12を回動軸Oの軸回りで回動させて双眼鏡筒部21の鏡筒角をαだけ変更すると、これに連動して、第4反射鏡37がα/2だけ同方向に回動する。これに伴って、第4反射鏡37から第5反射鏡38に向かう光束の光軸が、図2に示すnからn′に移動する。第5反射鏡38と双眼鏡筒部21の内部に配置されている光路分離光学系との相対位置が鏡筒角を変更する前と同様であるので、鏡筒角を変更しても顕微鏡本体3からの光束は、一対の接眼レンズ22(23)に至ることとなる。したがって、観察像が移動することなく、観察者は鏡筒角を変更することができる。
ここで、鏡筒角の変更に伴うアイポイントの軌道は、図2に示すX−X′を結ぶ二点鎖線のようになる。このとき、観察者の姿勢は、図1に示す符号A1のようになる。なお、光軸nと第5反射鏡38との交点O′を回動軸としてαだけ鏡筒角を変更させた場合におけるアイポイントの軌道は、図2に示すX−X″を結ぶ二点鎖線のようになる。このとき、観察者の姿勢は、図1に示す符号A2のようになる。
次に、回転枠12を回動軸Oの軸回りに回動させたときに第4反射鏡37がその回動角度の1/2だけ回動しなかった場合におけるアイポイントでの観察像のずれについて図3を用いて説明する。
これは、製造上で発生した各部品における寸法誤差により、回転枠12の回動角度に対して第4反射鏡37がその回動角度の1/2だけ同方向に回動せずに、回動角度の1/2に対して角度δ/2だけの誤差が生じた場合を考慮したものである。
ここで、一点鎖線で示された光軸Lは、回動角度の1/2に対して誤差が生じなかったときに第4反射鏡37で反射された光束の光軸を示している。
第4反射鏡37で角度誤差δを持って反射された光束の光軸は、凸レンズ32で集光され、点P2で中間像を形成し、アイポイントXに至る。このときにアイポイントXで生じる観察像のずれ量は、Δy1となる。なお、第5反射鏡38の反射点O′を回動軸とした場合において、その回動角度に誤差が生じたときに発生するアイポイントXでの観察像のずれ量は、Δy2となる。
以上より、本実施形態における鏡筒角可変鏡筒1及びこれを備える顕微鏡2によれば、接眼レンズ22(23)との距離が第5反射鏡38による反射点O′よりも長い第4反射鏡37による反射点Oを回動中心としてその軸回りで回動させてアイポイントの高さを調節することによって、第5反射鏡38による反射点O′を回動中心としてアイポイントの高さを調節する場合と比較して、アイポイントの奥行き方向の変化量が小さくなる。これにより、小柄な人から大柄な人まで観察時の姿勢を良好に保つことができる。したがって、観察時の疲労が低減されて、長時間であっても良好な観察を行うことができる。
また、第4反射鏡37の反射点を回動軸Oとすることによって、第5反射鏡38の反射点である点O′を回動軸とする場合と比較して、回動軸とアイポイントとの光路長が長くなる。これにより、製造上で発生した各部品における寸法誤差により、回転枠12の回動角度に対して第4反射鏡37がその回動角度の1/2だけ同方向に回動せず、誤差が生じても、アイポイントにおける観察像の位置ずれが小さくなる。したがって、鏡筒角を変更しているときに、観察像の移動量が小さいので観察者の観察姿勢の移動を小さくすると共に、光学系による観察像の劣化が抑制される。
次に、本発明の第2の実施形態について図4を参照して説明する。なお、以下の説明において、上記実施形態で説明した構成要素には同一符号を付し、その説明を省略する。
第2の実施形態と第1の実施形態との異なる点は、第1の実施形態における鏡筒角可変鏡筒1が結像レンズ13と凹レンズ31との間にプリズム33及び第1から第3反射鏡34〜36を配置しているのに対して、第2の実施形態における鏡筒角可変鏡筒50が結像レンズ13と凹レンズ31との間に第1及び第2反射鏡51、52を配置していることである。
すなわち、鏡筒角可変鏡筒50は、顕微鏡本体3に取り付けられる取付部55Aを備える鏡筒本体55と、回転枠56と、双眼鏡筒部21と、結像レンズ13と、リレーレンズ部及び反射光学系57とを備えている。
反射光学系57は、第1及び第2反射鏡51、52と、第3反射鏡(第1反射部材)53と、第4反射鏡(第2反射部材)54とを備えている。
第1反射鏡51は、結像レンズ13から入射した光束の光軸を、後方かつ水平面よりも下側に偏向するように配置されている。
第2反射鏡52は、第1反射鏡51で偏向された光束の光軸を、前方で水平面と平行に偏向するように配置されている。
また、結像レンズ13と第1及び第2反射鏡51、52は、顕微鏡本体3から導かれる光束を、凹レンズ31と第2反射鏡52との間にある点P3で結像して中間像を形成するように構成されている。
次に、このように構成された鏡筒角可変鏡筒50の作用について説明する。
上述した第1の実施形態と同様に、顕微鏡本体3からの光束は、結像レンズ13を通過して、第1及び第2反射鏡51、52で偏向される。ここで、点P3において結像レンズ13による中間像を形成する。そして、凹レンズ31を通過した後、第3及び第4反射鏡53、54によって偏向され、凸レンズ32及び光路分離光学系を経て一対の接眼レンズ22(23)に至る。
この状態で、双眼鏡鏡筒部21の鏡筒角をαだけ変更すると、第3反射鏡53から第4反射鏡54に向かう光束の光軸が、図4に示すnからn′に移動する。したがって、観察像が移動することなく、観察者は鏡筒角を変更することができる。
ここで、鏡筒角の変更に伴うアイポイントの軌道は、図4に示すX−X′を結ぶ二点鎖線のようになる。また、光軸nと第4反射鏡54との交点O′を回動軸としてαだけ鏡筒角を変更させた場合におけるアイポイントの軌道は、図4に示すX−X″を結ぶ二点鎖線のようになる。
以上より、本実施形態における鏡筒角可変鏡筒50によれば、上述した第1の実施形態と同様の作用、効果を有するが、反射光学系57が、これによる光軸の偏向回数が4回であり、第1の実施形態における反射光学系15による光軸の偏向回数の6回よりも少なくなるように構成されている。これにより、観察者は、明るく色付きのない観察像を得ることができる。
次に、本発明の第3の実施形態について図5を参照して説明する。なお、以下の説明において、上記実施形態で説明した構成要素には同一符号を付し、その説明を省略する。
第3の実施形態と第2の実施形態との異なる点は、第2の実施形態における鏡筒角可変鏡筒50の第2反射鏡52が第1反射鏡51で偏向された光束の光軸を前方かつ水平面と平行に偏向するように配置されているのに対して、第3の実施形態における鏡筒角可変鏡筒60の第2反射鏡61が第1反射鏡51で偏向された光束の光軸を前方かつ水平面よりも上側に偏向するように配置されていることである。
すなわち、鏡筒角可変鏡筒60は、顕微鏡本体3に取り付けられる取付部62Aを備える鏡筒本体62と、回転枠63と、双眼鏡筒部21と、結像レンズ13と、リレーレンズ部及び反射光学系64とを備えている。
反射光学系64は、第1及び第2反射鏡51、61と、第3及び第4反射鏡53、54とを備えている。
第1反射鏡51は、結像レンズ13から入射した光束の光軸を、後方かつ水平面よりも下側に偏向するように配置されている。
第2反射鏡61は、第1反射鏡51で偏向された光束の光軸を、前方で水平面よりも上側に偏向するように配置されている。
また、結像レンズ13と第1及び第2反射鏡51、61は、顕微鏡本体3から導かれる光束を、凹レンズ31と第2反射鏡61との間にある点P4で結像して中間像を形成するように構成されている。
以上より、本実施形態における鏡筒角可変鏡筒60によれば、上述した第2の実施形態と同様の作用、効果を有するが、第2反射鏡61が第1反射鏡51で偏向された光束の光軸を前方かつ水平面よりも上側に偏向するように配置されていることによって、第3反射鏡53、双眼鏡筒部21及び接眼レンズ22(23)の配置位置を高くすることができる。また、リレーレンズ部及び反射光学系64を配置するために必要なスペースを小さくすることができる。
したがって、明視野、暗視野、偏光、蛍光観察などのさまざまな観察法を実行可能とするために必要な光学素子を内蔵するために観察者側に突出した形状を有する投光管を有する顕微鏡本体にも取り付けることができる。
次に、本発明の第4の実施形態について図6を参照して説明する。なお、以下の説明において、上記実施形態で説明した構成要素には同一符号を付し、その説明を省略する。
第4の実施形態と第3の実施形態との異なる点は、第3の実施形態における鏡筒角可変鏡筒60の第1反射鏡51が固定されているのに対して、第4の実施形態における鏡筒角可変鏡筒70の第1反射鏡51が結像レンズ13を通過する光束の光軸上から挿脱可能に配置されていることである。
すなわち、鏡筒角可変鏡筒70は、顕微鏡本体3に取り付けられる取付部71Aを備える鏡筒本体71と、回転枠63と、双眼鏡筒部21と、結像レンズ13と、リレーレンズ部及び反射光学系64とを備えている。
鏡筒本体71の上側には、結像レンズ13を通過する光束の光軸と交差する位置に図示しない写真装置やテレビ装置が着脱可能に装着される撮像装置取付部71Bが形成されている。また、鏡筒本体71の内部には、第1反射鏡51を取り付け固定する固定部材(光路切替手段)72に形成されたガイド孔72Aに挿通することによって固定部材72を嵌装する一対の棒ガイド(光路切替手段)73が設けられている。
固定部材72は、一対の棒ガイド73に対して図6の紙面垂直方向に移動可能であり、鏡筒本体71の外部に設けられた図示しないツマミを観察者が操作することによって、第1反射鏡51が結像レンズ13を通過する光束の光軸上から挿脱できるように構成されている。
以上より、本実施形態における鏡筒角可変鏡筒60によれば、上述した第3の実施形態と同様の作用、効果を有するが、第1反射鏡51が結像レンズ13を通過する光束の光軸上から挿脱可能に配置されていることによって接眼レンズ22(23)による肉眼観察と、写真装置やテレビ装置などの撮像装置による撮像観察とを切り替えて観察することができる。
なお、本実施形態において、第1反射鏡51の変わりにハーフミラーを用いた構成や、結像レンズ13を通過する光束の光軸を分割して一方を第1反射鏡51に、他方を撮像装置取付部71Bに導く光路分割光学系を用いた構成とし、肉眼観察と撮像観察とを任意に選択可能としてもよい。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記実施形態では、顕微鏡として正立顕微鏡を用いたが、これに限らず、倒立顕微鏡や他の顕微鏡であってもよい。
また、上記実施形態では、反射光学系によって結像レンズから入射した光束が6回または4回反射されたが、結像レンズから接眼レンズまでの反射回数が偶数回であればよい。
また、第1及び第2の実施形態において、第4の実施形態と同様に、プリズム33または第1反射鏡51が結像レンズ13を通過する光束の光軸上から挿脱できるような構成であってもよい。
本発明の第1の実施形態における顕微鏡を示す正面図である。 図1における鏡筒角可変鏡筒を示す断面図である。 図1において回転角度誤差が生じた際のアイポイントでの観察像の位置ずれ量を説明する説明図である。 本発明の第2の実施形態における鏡筒角可変鏡筒を示す断面図である。 本発明の第3の実施形態における鏡筒角可変鏡筒を示す断面図である。 本発明の第4の実施形態における鏡筒角可変鏡筒を示す断面図である。 従来の鏡筒角可変鏡筒を示す断面図である。
符号の説明
1、50、60、70 鏡筒角可変鏡筒
2 顕微鏡
3 顕微鏡本体
11、54、62 鏡筒本体
12 回転枠
13 結像レンズ
15、56、64 反射光学系
21 双眼鏡筒部
22、(23) 接眼レンズ
37 第4反射鏡(第1反射部材)
38 第5反射鏡(第2反射部材)
53 第3反射鏡(第1反射部材)
54 第4反射鏡(第2反射部材)
71B 撮像装置取付部
72 固定部材(光路切替手段)
73 棒ガイド(光路切替手段)
O 回動軸

Claims (7)

  1. 顕微鏡本体に取り付けられる鏡筒本体に対して、一端に接眼レンズを備える双眼鏡筒部を有する回転枠を回動軸の軸回りで回動可能に設けた鏡筒角可変鏡筒において、
    前記回転枠の回動に連動して前記回動軸の軸回りで回動可能であり、その回動角度の1/2だけ同方向に回動すると共に、その回動軸上に反射面と光軸とが交わる点が設けられ、前記顕微鏡本体からの光束を反射する第1反射部材と、
    前記回転枠に設けられ、前記第1反射部材からの光束を前記双眼鏡筒部に導く第2反射部材とを備え、
    該第2反射部材の反射面と光軸とが交わる点と前記接眼レンズとの距離が、前記第1反射部材の反射面と光軸とが交わる点と前記接眼レンズとの距離よりも大きいことを特徴とする鏡筒角可変鏡筒。
  2. 前記顕微鏡本体からの光束を結像して前記鏡筒本体内に中間像を形成する結像レンズと、
    前記中間像を前記双眼鏡筒部内に結像させるリレーレンズとを備えていることを特徴とする請求項1に記載の鏡筒角可変鏡筒。
  3. 前記結像レンズと前記第1反射部材との間に、前記顕微鏡本体からの光束を前記第1反射部材に導く反射光学系が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の鏡筒角可変鏡筒。
  4. 前記第1反射部材が、前記回転枠の回動範囲において、該第1反射部材で反射される光束の光軸を水平面よりも下方向とするように配置されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の鏡筒角可変鏡筒。
  5. 前記第1反射部材が、該第1反射部材に入射する光束の光軸を水平面よりも上方向とするように配置されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の鏡筒角可変鏡筒。
  6. 前記鏡筒本体が、撮像部材を取り付け可能な撮像部材取付部を有し、
    前記反射光学系の光路上に、前記顕微鏡本体からの光束を前記撮像部材取付部に導く光路切替手段が設けられていることを特徴とする請求項3から5のいずれか1項に記載の鏡筒角可変鏡筒。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載の鏡筒角可変鏡筒を備えることを特徴とする顕微鏡。
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