JP4674094B2 - 立体観察装置 - Google Patents
立体観察装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4674094B2 JP4674094B2 JP2005034753A JP2005034753A JP4674094B2 JP 4674094 B2 JP4674094 B2 JP 4674094B2 JP 2005034753 A JP2005034753 A JP 2005034753A JP 2005034753 A JP2005034753 A JP 2005034753A JP 4674094 B2 JP4674094 B2 JP 4674094B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- imaging
- optical system
- stereoscopic
- unit
- eye
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Microscoopes, Condenser (AREA)
Description
脳神経外科の手術は、ごく狭い領域で行われるばかりでなく、血管や神経等の非常に重要で、かつデリケートな組織を対象としている。それらの観察だけでなく、実際に血管相互や神経相互を繋いだり、血管や神経を避けて腫瘍等を取り除く処置が行われる。そのため、手術用顕微鏡は観察対象を拡大観察するだけでなく、処置を行うために観察対象を立体的に捉えられる立体視を行えることが、重要な機能として要求される。
そこで、この覗き込むわずらわしさを取り除いた顕微鏡として、たとえば[特許文献1]や[特許文献2]あるいは[特許文献3]等に記載されるような医療用観察システムが開示されるに至った。
[特許文献2]に開示されている立体観察装置は、右左両目用の撮像光学系を有し、これら左右両目の映像信号を生成する独立した鏡体部からの左右の映像信号を、それぞれ術者の前方に配置されたレンズ作用のあるパネル(例えば、フレネルレンズ)に投影する左右の投影装置から構成される。
[特許文献3]に開示されているモニター付きスタンド装置は、医療用顕微鏡を支持するスタンド装置であって、医療用顕微鏡付近にCTやMRIによる断層画像を表示可能なモニター装置が支持されていることを特徴としている。
これにより、重量物である医療用顕微鏡を希望する空間位置に支持することができ、医療用顕微鏡付近にモニター装置を備えることで、術者は手術中において、手術を中断することなく断層画像の確認を行うことができ、作業効率の向上を得られる。
この種の技術では、実際に液晶モニターを観察しようとすると、接眼鏡筒を覗き込む場合に比べて術者の顔を手術用顕微鏡から放す必要がある。そのため、術者が無理のない姿勢で観察を行える位置に液晶モニターを配置しようとすると、液晶モニターから張り出した鏡体部が、[特許文献3]のものに比べて術部に近づいてしまう。これにより、術部周りの作業空間が減少し、処置具等が鏡体部に干渉する不具合の生じる虞れがある。
しかしながら、実際に観察の行い易いパネル位置は術部近傍になるため、鏡体部がパネルと術者の間に配置され、あるいはパネルと術部の間に配置されている。そのため、鏡体部は観察の邪魔になることがあり、手術の作業空間が十分に確保できずに、処置具が撮像部に干渉する虞れがある。
術者が観察方向や観察位置を変更するためにパネルの位置を移動させると、同時に投影装置も移動する。特にパネルの表示角度を変更するには、投影装置はパネルを中心とし、パネルと投影装置との間の距離を半径とする円運動を行うため、術者の周辺には広いスペースが必要になるという問題がある。
前記立体撮像手段によって撮像された像を立体表示する立体表示手段と、
前記立体表示手段と前記立体撮像手段とを保持する保持手段と、
を備え、
前記第1の撮像光学系および第2の撮像光学系は、それぞれ撮像対象物からの像を取り込む開口領域を有し、前記第1の撮像光学系の第1の開口領域の位置と前記第2の撮像光学系の第2の開口領域の位置とが間隔をあけて配置され、前記第1の開口領域には該第1の開口領域から取り込む前記撮像対象物の第1の像の光軸方向を変更する第1の光軸方向変更手段を設け、前記第2の開口領域には該第2の開口領域から取り込む前記撮像対象物の第2の像の光軸方向を変更する第2の光軸方向変更手段を設け、
更に、前記第1の光軸方向変更手段および前記第2の光軸方向変更手段の位置の変更もしくは光軸方向を変更する角度を変更することで前記立体撮像手段から前記撮像対象物までの距離の変更に応じて撮像対象物からの像を取り込む第1の撮像光学系の入射軸と第2の撮像光学系の入射軸とがなす内向角を変更して撮像対象物に合わせて前記第1の撮像光学系と第2の撮像光学系の焦点距離を調節可能な焦点距離変更手段を設けたことを特徴とする立体観察装置である。
請求項3の発明は、請求項1または請求項2に記載の立体観察装置において、前記第1の光軸方向変更手段で変更した光軸と、前記第2の光軸方向変更手段で変更した光軸とが同軸になるように対向して保持されることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1乃至3のいずれかの請求項に記載の立体観察装置において、前記立体撮像手段は、前記立体表示手段の背面部に位置して該立体表示手段に取り付けられることを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項1乃至4のいずれかの請求項に記載の立体観察装置において、前記立体表示手段は、立体表示手段の位置および傾斜角度を調整自在な支持手段に支持されることを特徴とする。
請求項6の発明は、前記保持手段は、請求項1乃至5のいずれかの請求項に記載の立体観察装置において、前記立体表示手段と前記立体撮像手段とを一体に保持することを特徴とする。
請求項7の発明は、請求項1記載の立体観察装置において、前記第1の撮像光学系と前記第2の撮像光学系は、それぞれ対物光学系と結像光学系と撮像素子を含み、前記第1の撮像光学系と前記第2の撮像光学系は、それぞれの対物光学系を通過する光軸が同軸になるように保持されることを特徴とする。
はじめに、本発明における第1の実施の形態を、図1ないし図3にもとづいて説明する。図1は手術中での医療用立体観察装置の外観斜視図、図2は手術中での医療用立体観察装置の一部側面図、図3は医療用立体観察装置要部を切欠した背面図である。
図1および図2に示すように、立体観察装置は、液晶モニター(立体表示手段)1と、この液晶モニター1の背面側に一体的に取付けられ、かつ内部に後述する撮像光学系(立体撮像手段)6を収容保持する撮像部(保持手段)2と、前記液晶モニター1をボールジョイント3を介して支持する支持脚(支持手段)4とから構成される。前記撮像光学系6は、術部Aの撮像をなし、この撮像信号は液晶モニター1へ送られて、術部Aの映像が立体的に表示されるようになっている。
つぎに、前記撮像部2と、この撮像部2に収容保持される撮像光学系6について、図3にもとづいて詳述する。
前記撮像部2は、左右の両側端面が閉塞される円筒体状をなし、その周壁一部が軸方向に沿って液晶モニター1の背面に一体に取付け固定される。撮像部2の軸方向における略中央部には所定の間隔を存して一対の開口部9,10が設けられている。図における右側の開口部を左目用開口部9と呼び、左側の開口部を右目用開口部10と呼ぶ。これら左右目開口部9,10にはそれぞれガラスが嵌め込まれて、内部を密封状態にしている。
また撮像部2内には、右目用開口部10と対向する位置に、右目用ミラー(第2の光軸変更手段)16が配置され、さらにこのミラー16の反射側に所定間隔を存して、右目用対物レンズ(対物光学系)17と、右目用変倍光学系18と、右目用結像レンズ(結像光学系)19および、右目用撮像素子20が配置され、これらで第2の撮像光学系6Bが構成される。
このようにして構成される医療用立体観察装置であって、術者Bはグリップ7を把持して、撮像部2が術部Aを撮像できるとともに、術者Bが観察し易い位置に、液晶モニター1を移動操作する。
このとき、術者Bは術部Aを直接観察しているのと同じ感覚で観察が行える位置に、前記液晶モニター1を配置する。いずれにしても、液晶モニター1は術部Aと術者Bの間に配置されることになり、液晶モニター1を見上げるなど、術部Aから離れた位置に視線を向ける必要がない。
つぎに、術者Bは術部Aの観察を行う。立体視するために必要な左目用の術部Aの像(第1の像)は、左目用開口部9を介して撮像部2内部に入り、左目用ミラー11で反射されて進行方向が変る。そして、左目用対物レンズ12および左目用変倍光学系13を通って左目用結像レンズ14で結像され、左目用撮像素子15によって撮像されて左目用の映像信号となる。
これら左右の映像信号は、図示しないカメラコントロールユニット(以下、CCUと呼ぶ)に送られる。このCCUにおいて、術部Aの像が左目用ミラー11および右目用ミラー16によって反射されることで反転した像を、さらに反転させる。したがって、CCUは立体映像として液晶モニター1に映像信号を送信でき、この映像信号により液晶モニター1は術部Aを立体表示し、術者Bは術部Aの立体観察が可能となる。
手術の継続中において、術者Bが特に重要であると感じたら、ただちにスイッチ8を押せばよい。これにより、図示しない駆動機構が作動して、左目用変倍光学系13および右目用変倍光学系18を構成するレンズ保持用のレンズ枠を移動させる。したがって、レンズの位置関係が変更されて、液晶モニター1に表示される観察像がさらに拡大化することになる。
なお、この実施の形態においては、撮像部2を術者の死角となる液晶モニター1の背面部に備えたが、これに限定されるものではなく、撮像部2を液晶モニター1の下面部に備えてもよい。
さらに、この実施の形態においては、立体表示装置として液晶モニター1を用いたが、これに代って、たとえばプロジェクターを備え、パネルに投影する形式のものであってもよい。撮像部2内に変倍光学系13,18を内蔵したが、これに代って、たとえば電子ズームを用いれば変倍光学系が不用となり、撮像部をさらに小型化することができる。光軸方向変更手段としてミラー11,16を用いたが、プリズムであってもよい。
図4は医療用立体観察装置要部を切欠した背面図、図5は左右のミラー11,16の位置を移動して焦点距離を変動する焦点距離変更機構(焦点距離変更手段:位置移動手段)Kを説明する図4の矢印H方向から見た図、図6はミラー11,16の動作説明図である。
医療用立体観察装置として、液晶モニター1と、この液晶モニター1の背面側に一体的に取付けられ撮像光学系6を収容保持する撮像部2と、前記液晶モニター1とボールジョイント3を介して支持する支持脚4とからなる基本構成については何らの変更もない。
前記撮像光学系6において、第1の撮像光学系6Aの左目用ミラー11には、光束の反射中心である中心Fの位置に紙面とは直交する方向に回転軸21が設けられる。第2の撮像光学系6Bの右目用ミラー16には、光束の反射中心である中心Gの位置に紙面とは直交する方向に回転軸22が設けられる。
前記リードネジ27は、前記ガイド溝23と平行に設けられていて、ここに形成される雄ネジ部27a,27bは互いに逆向きである。リードネジ27の一端部には歯車28が取付けられ、この近傍に配置されるモータ30の回転軸に取付けられる歯車31と噛合している。前記モータ30は、図示しないコントロールボックスに電気的に接続され、ここから制御信号を受けるようになっていて、これらで焦点距離変更機構Kが構成される。
このようにして構成される医療用立体観察装置であって、術者Bはグリップ7を把持して、撮像部2が術部Aを撮像できるとともに、術者Bが観察し易い位置に、液晶モニター1を移動操作する。
つぎに、術者Bは術部Aの観察を行う。立体視するために必要な左目用の術部Aの像は、左目用開口部9を介して撮像部2内部に入り、左目用ミラー11で反射される。そして、左目用対物光学系32および左目用変倍光学系13を通って左目用結像レンズ14で結像され、左目用撮像素子15によって撮像されて左目用の映像信号となる。
つぎに、術者Bは術部Aの処置を行う。このとき、術部Aと撮像部2との距離が変わる場合の作用について、図5および図6を用いて説明する。
術者Bは、術部Aと撮像部2との間が、距離Iの位置で処置を開始するものとする。この状態で、左目用ミラー11と右目用ミラー16および、左目用対物光学系32と右目用対物光学系33は実線で示された位置にあり、撮像光学系6の内向角はθ1となる。
スイッチ8からの信号はコントロールボックスへ送信され、ここから左目用対物光学系32および右目用対物光学系33を構成するレンズ保持用のレンズ枠駆動機構を作動させ、レンズの位置関係を変更する。このことにより、左目用対物光学系32および右目用対物光学系33の焦点距離が、術部Aとピントが合う位置に変更される。
したがって、左目用ミラー11と、右目用ミラー16と、左目用対物光学系32および右目用対物光学系33の位置関係は点線で示すように変更され、撮像部2から術部Aまでの距離Jが最適な焦点距離に合わせられ、ピント位置に調整される。
以上説明した医療用立体観察装置では、焦点距離変更機構Kを備え、対物光学系32,33の焦点距離を可変化するとともに、各ミラー11,16を焦点距離の変更に連動させて、左右対称に配置された撮像光学系6A,6Bの光軸方向に移動する構成とした。したがって、左右の撮像光学系6A,6Bの光軸をそれぞれ対称に同軸に配置した場合であっても、撮像部2と術部Aの距離を変更することなくピント調整を行うことができる。
一方、通常用いられる手術用顕微鏡は、顕微鏡本体が焦点距離可変の対物レンズを備えているため、観察対象と顕微鏡本体のピントの合う位置は任意に定めることができる。しかしながら、左右の観察光学系を独立して対称に配置した場合、左右の対物光学系の焦点距離を同じ距離に変更したとしても、右目の中心と、左目の中心の位置がピント面で一致しなくなってしまうので、ピントの合う位置がずれる。
なお、上述の実施の形態においては、各ミラー11,16を左右の光軸と平行に動かすことでピント調整を行うようにしたが、これに限定されるものではなく、図7(A)に示すように、各ミラー11,16における光束の反射中心を支点として回動させるような焦点距離変更機構Kaの構成であっても、全く同様の効果が得られる。
撮像部2と立体表示部(液晶モニター)1を分けて立体観察を行う場合は、撮像部2の内向角θaと観察者(術者)Bの輻輳角θbは、図7(B)に示す関係になる。
すなわち、このような撮像部2と表示部(液晶モニター)1とが別体であるような方式では、輻輳角θbは一定であり、内向角θaは撮像部2と観察対象(術部)Aとの距離が変化するにつれて値が変化する。内向角θaと輻輳角θbが同じ角度であれば、人がものを観察している通常状態と同じであるため自然な立体感が得られるが、内向角θaと輻輳角θbの角度がずれると、立体感が変化して不自然になってしまう。その点、本実施の形態では、内向角θaと輻輳角θbが同じ角度を保持できるので、術部Aと撮像部2の距離に係らず、常に一定の立体感で観察が行える。
図8は医療用立体観察装置の外観図、図9は撮像部2を変位調整した場合の動作説明をなす液晶モニター1の背面側斜視図、図10は撮像部2の支持構造を説明する図、図11は撮像部2を変位調整した場合の動作説明をなす液晶モニター1の背面図である。
前記撮像部2は、撮像部保持体(第2の保持手段)35によって保持されている。すなわち、撮像部保持体35には軸部aを回転自在に嵌合支持する軸受け部35a、35bが設けられており、撮像部2は撮像部保持体35に対して軸部aを中心に矢印c方向に回転自在である。そして、液晶モニター1の背面中心部には軸部(第2の軸)bが突設されていて、この軸部bは抜け止め部36を介して前記撮像部2に接触している。
このようにして構成される医療用立体観察装置において、術者Bはグリップ7を把持して、撮像部2が術部Aを撮像でき、しかも液晶モニター1を観察し易い位置にセットする。そして、術者Bは術部Aの立体観察を行いながら、術部Aの処置を行う。実際に処置を進めていくと、処置の範囲は1点ではなく変動するため、術者Bは観察位置を変更する。
このときでも、撮像部2が液晶モニター1からはみ出すことがなく、したがって術者Bから撮像部2が見えることはない。一般に、撮像部2のピントの合う範囲は焦点深度として、ある程度の幅を持っており、観察位置の移動範囲がわずかであれば撮像部2の焦点深度内であるため、ピントがずれることはない。一方、大きく観察位置を変更する場合は、撮像部2のピントがずれることがあるが、先に第2の実施形態で説明したようにピント調節を行えばよい。
そして、一方の軸部aは左右の結像レンズ14,19の光軸と同軸であることから、観察方向を移動させようと撮像部2を回動しても外形に変化がなく、省スペースで観察位置の変更を行うことができる。
他方の軸部bは、液晶モニター1の背面に対して垂直であることから、観察方向を移動するため回動しても、撮像部2が液晶モニター1からはみ出すことがなく、密着した領域を移動する。そのため、省スペースで観察位置の変更を行うことが可能である。
図12は手術中における医療用立体観察装置の外観斜視図、図13は投影部40内部の構成図、図14は表示パネル1Aを移動させた場合の動作説明図である。
ここでは、立体表示手段として前記液晶モニター1に代って、たとえば投影光に正極性のレンズ作用を付与するフレネル凹面鏡パネルである表示パネル(反射手段)1Aが用いられる。
円筒管43と凹部42a,42bとの相互間には、ある程度の摩擦力が存在するよう組立てられ、支持脚4と円筒管43に対して、凹部42a,42bと投影部40および連結杆部41を介して表示パネル1Aが自然的に回動することはない。
投影部40内の左右両側部には、表示パネル1Aの背面に設けられる撮像部2によって撮像された、左目用映像を表示パネル1Aに投影するための左目用プロジェクター(第1の投影光照射手段)44および右目用映像を表示パネル1Aに投影するための右目用プロジェクター(第2の投影光照射手段)45を備えている。これら左目用プロジェクター44と右目用プロジェクター45は、それぞれの投影光軸gが同軸になるように配置されていて、投影部40の円筒中心と投影光軸gも同軸である。
このようにして構成される医療用立体観察装置において、術者Bはグリップ7を把持して、撮像部2が術部Aを撮像でき、しかも表示パネル1Aを観察し易い位置にセットする。
つぎに、術者Bは術部Aの観察を行う。前記撮像部2で撮像された、左目用、右目用の映像信号は図示しないCCUに入力され、そこから左目用プロジェクター44および右目用プロジェクター45に映像信号が入力される。
同様に、右目用プロジェクター45は映像信号が入力されると、その映像を投影(第2の投影光)する。投影された映像はミラー47で向きを変え、開口部10aを通って表示パネル1Aに投影される。投影された映像(第2の画像)は表示パネル1Aのレンズ作用により、術者Bの右目付近に瞳を形成する。以上により形成された左右の瞳付近に、術者Bはそれぞれの目を合わせることにより、立体観察が行える。
術者Bはグリップ7を持ち回動操作することにより、投影部40は円筒管43に対して光軸gを中心にh方向に回動して、表示パネル1Aは実線位置から破線位置に移動する。これにより術者Bの前方には広いスペースが確保されることになる。このとき、連結杆部41を介して投影部40と表示パネル1Aが連結されているから、投影部40と表示パネル1Aの相対位置の関係は、移動前後で変化しない。
このような医療用立体観測装置であり、左右の投影光軸gを同軸に配置して、投影部40の回転軸とすることで、表示パネル1Aの映像表示面の角度を変更しても投影部40が大きく動くことがなく、省スペースで表示パネル1Aの移動を行うことができる。
図15は医療用立体観察装置の一部を省略した外観斜視図、図16は投影部L内部の構成図である。
表示パネル1Aと左右一対のミラー収納部(第2の支持手段)50は、連結杆部51を介して接続される。ミラー収納部50の開口端は投影装置収納部(第1の支持手段)52の開口端と連結されており、これら連結されたミラー収納部50と投影装置収納部52とで投影部Lが形成される。投影装置収納部52はに接続されている。9b,10bは映像を投影するための開口部であり、それぞれにガラスが嵌め込まれて投影部L内を密封状態にしている。
ミラー収納部50は、投影部Lの中央部を構成し、両端が開口する円筒体をなす。投影装置収納部52は、投影部Lの左右両側部を構成する一対の円筒体であり、ミラー収納部50との連結側端部が開口され、両側端部は閉塞される。ミラー収納部50の開口端には中心軸と同軸の軸部50aが設けられ、投影装置収納部52の開口端部と回転可能に嵌合される。そして、ミラー収納部50の両端と投影装置収納部52開口端とは抜け止め53を介して接続される。
一方の投影装置収納部52には、左目用プロジェクター44とミラー46が収容され、かつこれら相互間にはイメージローテータプリズム(像回転手段)54が設置されている。他方の投影装置収納部52には、右目用プロジェクター45とミラー47が収容され、これら相互間にはイメージローテータプリズム(像回転手段)55が設置されている。
ミラー収納部50と投影装置収納部52の位置関係は、図示しないコントロールボックスに収容されるエンコーダによって計測される。このコントロールボックスは前記モータ58,59と電気的に接続され、必要な制御をなす。
つぎに術者Bは処置を行うが、処置に使用する処置具に合わせた必要スペースを確保するために、表示パネル1Aの傾きを変更する。すなわち、術者Bはグリップ7を持ち、表示パネル1Aを上方向もしくは下方向に回動付勢する。投影装置収納部52に対して、表示パネル1Aおよびミラー収納部50は連結杆部51を介して一体に、かつ光軸gを中心に矢印h方向に回動して、表示パネル1Aの傾きが変更される。
通常、ミラー46,47のみを回転させると表示パネル1Aの表示面での映像は回転するが、回転角の2分の1の角度でイメージローテータプリズム54,55を追従させることにより、表示面で像は回転しない。術者Bは表示パネル1Aを移動することによって、移動した表示パネル1Aによって形成された瞳位置へ再び目を合わせ、立体観察を行う。また、大きく動かした場合、映像のピントがずれたり、観察位置がずれてしまうことがあるが、撮像部2のピント調整および観察点の移動の作用は、先に第3の実施の形態で説明したものと同一であるので、ここでの作用の説明は省略する。
また、本発明は上述した実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。そして、上述した実施の形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより種々の発明を形成できる。
記
(付記項1)
術部を立体撮像するための、対物光学系と結像光学系と撮像素子を含む、第1、第2の撮像光学系からなる立体撮像手段と、前記立体撮像手段により撮像された像を立体表示する立体表示手段を有した立体観察装置において、前記第1、第2の撮像光学系を互いの対物光学系を通過する光軸が同軸になるように対向に保持する保持手段と、前記第1、第2の撮像光学系が、向い合う前記対物光学系の光軸の進行方向を術部方向に変更する光軸方向変更手段を備えたことを特徴とする立体観察装置。
(付記項2)
前記保持手段は前記第1、第2の撮像光学系を前記立体表示手段の背面に保持することを特徴とする付記項1記載の立体観察装置。
(付記項3)
前記保持手段は前記第1、第2の撮像光学系を前記立体表示手段に対して、傾斜可能な傾斜機構を備えたことを特徴とする付記項1および付記項2のいずれかに記載の立体観察装置。
(付記項4)
前記対物光学系は、焦点距離可変であり、前記光軸方向変更手段は、第1の光軸方向変更手段と第2の光軸方向変更手段からなり、前記第1の光軸方向変更手段と第2の光軸方向変更手段の位置を前記向い合う対物光学系の光軸と平行に移動させる位置移動手段を設けたことを特徴とする付記項1ないし付記項3のいずれかに記載の立体観察装置。
(付記項5)
前記位置移動手段は、前記対物光学系の焦点距離に連動して前記第1、第2の光軸方向変更手段の位置を変更することを特徴とする付記項4記載の立体観察装置。
(付記項6)
前記保持手段は、前記第1、第2の撮像光学系を第1の軸回りに回動可能に保持する第1の保持手段と、前記第1の保持手段を第2の軸回りに回動可能に保持し、前記立体表示手段に接続される第2の保持手段からなることを特徴とする付記項3記載の立体観察装置。
(付記項7)
前記第1、第2の軸は、互いに略直交していることを特徴とする付記項6記載の立体観察装置。
(付記項8)
前記光軸方向変更手段は、ミラーであることを特徴とする付記項1ないし付記項7のいずれかに記載の立体観察装置。
(付記項9)
前記光軸方向変更手段は、プリズムであることを特徴とする付記項1ないし付記項7のいずれかに記載の立体観察装置。
(付記項10)
前記撮像光学系は、変倍光学系を有することを特徴とする付記項1ないし付記項7のいずれかに記載の立体観察装置。
(付記項11)
第1の画像を形成可能な第1の投影光を照射する第1の投影光照射手段と、第2の画像を形成可能な第2の投影光を照射する第2の投影光照射手段と、前記第1、第2の投影光照射手段とを支持する支持手段と、前記支持手段で支持された前記第1、第2の投影光照射手段からの前記第1、第2の投影光に正極性のレンズ作用を付与して反射可能な反射手段とを有した立体観察装置において、前記第1、第2の投影光照射手段は、互いの投影光軸が同軸にかつ向い合う位置に配置され、前記第1、第2の投影光照射手段の向い合う投影光の進行方向を前記反射手段方向へ変更する光軸方向変更手段を備え、前記支持手段は、前記反射手段を3次元的に自由な位置に配置するための第1の支持手段と、前記反射手段と前記光軸方向変更手段を支持し、前記第1の支持手段に対して、前記第1、第2の投影光照射手段の投影光軸を中心として回動可能な第2の支持手段からなることを特徴とする立体観察装置。
(付記項12)
前記第1、第2の投影光照射手段は、第2の支持手段に支持されていることを特徴とする付記項11記載の立体観察装置。
(付記項13)
前記第1、第2の投影光照射手段は、第1の支持手段に支持され、前記第1、第2の投影光照射手段と前記光軸方向変更手段との間に、前記第1、第2の投影光照射手段から投影される像を回転する像回転手段を設けたことを特徴とする付記項11記載の立体観察装置。
(付記項14)
前記像回転手段は、イメージローテータであることを特徴とする付記項13記載の立体観察装置。
Claims (7)
- 互いに同一の撮像対象物を撮像する第1の撮像光学系および第2の撮像光学系を備え、前記撮像対象物を立体撮像する立体撮像手段と、
前記立体撮像手段によって撮像された像を立体表示する立体表示手段と、
前記立体表示手段と前記立体撮像手段とを保持する保持手段と、
を備え、
前記第1の撮像光学系および第2の撮像光学系は、それぞれ撮像対象物からの像を取り込む開口領域を有し、前記第1の撮像光学系の第1の開口領域の位置と前記第2の撮像光学系の第2の開口領域の位置とが間隔をあけて配置され、前記第1の開口領域には該第1の開口領域から取り込む前記撮像対象物の第1の像の光軸方向を変更する第1の光軸方向変更手段を設け、前記第2の開口領域には該第2の開口領域から取り込む前記撮像対象物の第2の像の光軸方向を変更する第2の光軸方向変更手段を設け、
更に、前記第1の光軸方向変更手段および前記第2の光軸方向変更手段の位置の変更もしくは光軸方向を変更する角度を変更することで前記立体撮像手段から前記撮像対象物までの距離の変更に応じて撮像対象物からの像を取り込む第1の撮像光学系の入射軸と第2の撮像光学系の入射軸とがなす内向角を変更して撮像対象物に合わせて前記第1の撮像光学系と第2の撮像光学系の焦点距離を調節可能な焦点距離変更手段を設けたことを特徴とする立体観察装置。 - 前記焦点距離変更手段は、撮像対象物に対する前記立体撮像手段の距離の変更に応じて前記第1の撮像光学系と第2の撮像光学系の焦点距離をピントの合う値に調節するとき、撮像対象物からの像を取り込む第1の撮像光学系の入射軸と、同撮像対象物からの像を取り込む第2の撮像光学系の入射軸とがなす内向角を一定に維持するように前記第1の撮像光学系と第2の撮像光学系の焦点距離を調節することを特徴とする請求項1に記載の立体観察装置。
- 前記第1の光軸方向変更手段で変更した光軸と、前記第2の光軸方向変更手段で変更した光軸とが同軸になるように対向して保持されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の立体観察装置。
- 前記立体撮像手段は、前記立体表示手段の背面部に位置して該立体表示手段に取り付けられることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかの請求項に記載の立体観察装置。
- 前記立体表示手段は、立体表示手段の位置および傾斜角度を調整自在な支持手段に支持されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかの請求項に記載の立体観察装置。
- 前記保持手段は、前記立体表示手段と前記立体撮像手段とを一体に保持することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかの請求項に記載の立体観察装置。
- 前記第1の撮像光学系と前記第2の撮像光学系は、それぞれ対物光学系と結像光学系と撮像素子を含み、
前記第1の撮像光学系と前記第2の撮像光学系は、それぞれの対物光学系を通過する光軸が同軸になるように保持されることを特徴とする請求項1記載の立体観察装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005034753A JP4674094B2 (ja) | 2005-02-10 | 2005-02-10 | 立体観察装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005034753A JP4674094B2 (ja) | 2005-02-10 | 2005-02-10 | 立体観察装置 |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006218105A JP2006218105A (ja) | 2006-08-24 |
JP2006218105A5 JP2006218105A5 (ja) | 2008-03-13 |
JP4674094B2 true JP4674094B2 (ja) | 2011-04-20 |
Family
ID=36980801
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005034753A Expired - Fee Related JP4674094B2 (ja) | 2005-02-10 | 2005-02-10 | 立体観察装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4674094B2 (ja) |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5371705B2 (ja) * | 2009-11-16 | 2013-12-18 | 株式会社日立メディコ | X線診断装置 |
JP5683803B2 (ja) * | 2009-11-19 | 2015-03-11 | 株式会社吉田製作所 | 治療用口腔観察装置 |
JP6921518B2 (ja) * | 2016-12-13 | 2021-08-18 | キヤノン株式会社 | 頭部装着型の表示装置 |
WO2019111473A1 (ja) * | 2017-12-06 | 2019-06-13 | ソニー・オリンパスメディカルソリューションズ株式会社 | 医療用制御装置、および医療用観察システム |
EP3530173A1 (en) | 2018-02-23 | 2019-08-28 | Leica Instruments (Singapore) Pte. Ltd. | Medical observation apparatus with a movable beam deflector and method for operating the same |
WO2019230115A1 (ja) | 2018-05-30 | 2019-12-05 | ソニー・オリンパスメディカルソリューションズ株式会社 | 医療用画像処理装置 |
JP7430069B2 (ja) * | 2020-02-06 | 2024-02-09 | 株式会社トプコン | 眼科装置、及び眼科システム |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH11501734A (ja) * | 1995-02-03 | 1999-02-09 | ライカ ミクロスコピー ジステーメ アクチエンゲゼルシャフト | 立体顕微鏡 |
JP2003070807A (ja) * | 2001-09-06 | 2003-03-11 | Olympus Optical Co Ltd | 手術用観察装置 |
JP2003233031A (ja) * | 2002-02-07 | 2003-08-22 | Olympus Optical Co Ltd | 立体観察装置 |
-
2005
- 2005-02-10 JP JP2005034753A patent/JP4674094B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH11501734A (ja) * | 1995-02-03 | 1999-02-09 | ライカ ミクロスコピー ジステーメ アクチエンゲゼルシャフト | 立体顕微鏡 |
JP2003070807A (ja) * | 2001-09-06 | 2003-03-11 | Olympus Optical Co Ltd | 手術用観察装置 |
JP2003233031A (ja) * | 2002-02-07 | 2003-08-22 | Olympus Optical Co Ltd | 立体観察装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2006218105A (ja) | 2006-08-24 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US7768702B2 (en) | Medical stereo observation system | |
JP6521982B2 (ja) | 手術可視化システム及びディスプレイ | |
JP4721981B2 (ja) | 立体顕微鏡 | |
JP5054813B2 (ja) | 目を観察するための光学観察装置 | |
JP4674094B2 (ja) | 立体観察装置 | |
US7990610B2 (en) | Stereomicroscope with repositioning assistant's microscope | |
US7050225B2 (en) | Superimposing microscope having image pickup | |
JP2006158452A (ja) | 医療用立体撮像装置 | |
JP2006158452A5 (ja) | ||
JPH07261094A (ja) | 手術用顕微鏡 | |
JP3717893B2 (ja) | 手術用顕微鏡 | |
JP2006346106A (ja) | 手術用立体画像観察装置 | |
JP2004337247A (ja) | 立体観察システム | |
JP2938940B2 (ja) | 手術用顕微鏡 | |
JP2009265665A (ja) | ビームスプリッタ装置を備える立体顕微鏡 | |
JP2004109488A (ja) | 実体顕微鏡 | |
JP2019066810A (ja) | 前置レンズ装置及び眼科用顕微鏡 | |
JP2009095598A (ja) | ヘッドマウント型双眼ルーペ装置 | |
JP4615840B2 (ja) | 手術用観察装置 | |
JP2001133690A (ja) | 手術用顕微鏡 | |
JP3851880B2 (ja) | 実体顕微鏡 | |
JP7307986B1 (ja) | マイクロスコープ | |
WO2019066027A1 (ja) | 前置レンズ装置及び眼科用顕微鏡 | |
JPH07113959A (ja) | 実体顕微鏡 | |
JP2017106994A (ja) | 手術用立体観察装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080130 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20080130 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20100921 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20101122 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20110111 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20110124 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 4674094 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140128 Year of fee payment: 3 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |