JP2004337247A - 立体観察システム - Google Patents
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Abstract
【課題】術者の疲労を軽減して繊細な手術手技の執行と、同一画像を手術協力者も確認でき、かつ、手術協力者間の意思疎通を容易な立体観察システムが求められている。
【解決手段】視差を有する2つの画像を撮像する立体内視鏡2と、立体内視鏡で撮像した2つの画像を表示する2つのLCD7a,7bと、この2つの表示画像を被検体と正対している術者10の左右の目にそれぞれ導く第1の光学系8と、前記2つの表示画像を被検体と正対している助手11の目にそれぞれ導く第2の光学手段9とを有し、前記第1と第2の光学系は、2つの表示画像の視差方向を術者と助手の左右の目の視差方向を略一致させて導く立体観察システム。
【選択図】 図1
【解決手段】視差を有する2つの画像を撮像する立体内視鏡2と、立体内視鏡で撮像した2つの画像を表示する2つのLCD7a,7bと、この2つの表示画像を被検体と正対している術者10の左右の目にそれぞれ導く第1の光学系8と、前記2つの表示画像を被検体と正対している助手11の目にそれぞれ導く第2の光学手段9とを有し、前記第1と第2の光学系は、2つの表示画像の視差方向を術者と助手の左右の目の視差方向を略一致させて導く立体観察システム。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、体腔内の観察部位を内視鏡により立体視することが可能な立体観察システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、互いに視差を持つ2つの画像を撮像表示し、その画像を観察者の左右の目にそれぞれ導くことにより立体画像を観察可能とした立体観察システムが知られている。
【0003】
この立体観察システムは、医療分野においても注目されており、立体内視鏡により撮像された立体画像を用いた手術や手技が普及されつつある。
【0004】
体腔内に挿入されて観察部位を内視鏡で撮像し、その内視鏡画像の下で手術を行う際には、細かい手術手技が要求されるために、従来の2次元の内視鏡画像の下での手術に比べ、立体内視鏡により撮像された立体画像の下では、確実に繊細で高度な手術手技による処理を行うことが可能となる。
【0005】
この立体観察システムには、一般に2眼式で、観察対象に対して視差を持つ2つの画像を撮像し、その撮像された2つの画像を観察者の左右の目にそれぞれ導くことで立体観察が可能としている。
【0006】
この視差を持った2つの画像を観察者の目に導く為の表示装置には、例えば、撮像画像を表示するモニタ画面に2つの画像を交互に表示し、この表示の切替えと同期を取った液晶シャッタ付きの眼鏡を通して観察する方法、及び2つの画像の偏光方向を変え、左右の目で偏光方向の異なる偏光眼鏡を通して観察する方法などがある。
【0007】
一方、外科手術において、術者は内視鏡画像を観察しながら非常に繊細な手術手技操作を行う必要があり、その繊細な手術手技操作を実現するためには、術者に与える疲労を軽減することが重要となる。
【0008】
一般に、内視鏡画像の下での外科手術においては、内視鏡で撮像された画像が手術室内に置かれたモニタに表示される。このモニタに表示された内視鏡画像上の手術部位と術者が自ら操作する手術器具とを見ながら手術が行われる。この場合、術者は手術を受けている患者の手術部位の方向に体を向けながら、顔だけをモニタに向けて作業を行わなければならない。このため、術者は無理な体勢を強いられ、疲労が生じやすくなる。この疲労の発生を防ぐためには、術者の顔が正面(術者が患者と正対して術部を見る方向)を向いた状態でモニタ画面を観察できることが望ましい。
【0009】
さらに、術者の疲労を軽減させることに加えて、外科手術を円滑に行うためには、手術を行う術者以外に、その手術を補佐する助手、麻酔医、及び看護士等の多くの手術協力者が関わり、それら協力者と連携をとりながら手術を進める必要がある。このためには、術者自身が自分の周囲の協力者の状況を把握できることが重要であると共に、術者の手術行為が協力者にも把握できることが必要となる。
【0010】
しかし、前述した液晶シャッタ付き眼鏡や偏光眼鏡を用いて立体画像の下で手術時に使う場合、画像を表示するモニタは手術室内の術者や協力者等の観察者から離れた位置に設置されることが多く、観察者が立体画像を観察する時には、常にモニタの方向に顔を向けていなければならず、観察者に疲労を与える姿勢を強いることになる。また、術者は、液晶シャッタ付き眼鏡又は偏光眼鏡を介して、周囲の協力者の状況を把握することになり、術者自らの周囲状況の把握が困難となるばかりか、周囲の協力者も術者の状況把握が困難となる課題が生じる。
【0011】
さらに、観察する画像が立体画像になった場合には、視差方向により術者の疲労にも影響してくる。例えば、立体観察用の撮像装置は、ある方向に視差を持った2つの画像を、術者の左右の目でそれぞれ見ることにより立体画像として認識されるが、術者から見ている立体画像の視差方向と、術者の視差方向が異なる場合、立体画像の向きと術者が自分で操作する手術器具の向きとの位置関係を把握することが困難になり、術者が混乱し、結果として術者に疲労を生じさせることになる。
【0012】
このような術者の疲労を軽減させると共に、周囲の状況が把握しやすい立体撮像画像の表示装置として、2つの撮像画像を表示するモニタを有し、そのモニタに表示された画像を観察者の目に導く光学系を配した頭部装着式表示装置も提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0013】
この頭部装着式表示装置は、術者の頭部に装着されると共に、撮像画像を表示させるモニタに外界光を通過させたり、又は遮断させる切換手段を設けて、切換手段より外界光の通過又は遮断の切換操作により術者に立体撮像画像と周囲の状況とを視認できるようにしている。
【0014】
【特許文献1】
特開平8−194172号公報。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
従来の液晶シャッタ付き眼鏡や偏光眼鏡による立体画像の下で手術を行う場合は、立体画像を表示するモニタは手術室内の術者から離れた位置に設置されることが多く、術者は、手術部位方向と異なるモニタ方向に常時顔を向けていなければならず、疲労が生じる要因となる。
【0016】
また、これら液晶シャッタ付き眼鏡や、偏光眼鏡で複数の手術協力者が立体画像を観察するときには、全ての協力者の視線と立体画像の視線を一致させることはできず、協力者にも疲労が生じると共に、協力者の状況も目鏡越しに把握することになり、協力者の状況把握が困難である。
【0017】
このような眼鏡式の課題に対して、前記特許文献1に提案されている頭部装着式表示装置は、モニタが術者の頭部と一緒に動くことができるため、術者の体の向きや、術者の顔の向きとモニタとを一致させることが可能である。さらに、モニタに対して外界光の通過と遮蔽とを切替えることで、術者は、周囲の協力者の状況把握も容易となる。
【0018】
しかしながら、この頭部装着式表示装置には撮像画像を表示するモニタや、モニタに表示された画像を目に導くための光学系等を内蔵させるために、装置全体の重量が増大して、その装置の重量を術者の頭部で支えることになり、術者に与える疲労が増大する。
【0019】
さらに、手術を補佐する周囲の協力者が、術者が観察している手術部位や立体画像を認識して手術補佐するためには、協力者も頭部装着式表示装置を装着する必要があり、複数の頭部装着式表示装置が必要となる。
【0020】
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、立体画像を観察しながら手術を行うための立体観察システムにおいて、術者の疲労を軽減して繊細な手術手技を可能とすると共に、術者が観察しているモニタの画像を他の手術協力者も確認可能で、手術協力者との間の意思疎通が容易な立体観察システムを提供することを目的としている。
【0021】
【課題を解決するための手段】
本発明の立体観察システムは、被検体に対して互いに視差を有し、2つの被検体画像を撮像する撮像手段と、この撮像手段で撮像した2つの被検体画像をそれぞれ表示する画像表示手段と、この画像表示手段に表示された2つの被検体画像を、前記撮像手段の視差方向と観察者の視差方向と一致するように、被検体と正対している観察者の左右の目の前にそれぞれ導き、立体観察像を表示させるための光学手段と、を具備したことを特徴とする。
【0022】
また、本発明の立体観察システムの前記光学手段は、前記被検体を間に互いに正対している第1の観察者と第2の観察者のうち、少なくとも第1の観察者に2つの被検体画像を導き立体観察像を表示させることを特徴とする。
【0023】
本発明の立体観察システムは、被検体に正対している第1の観察者である術者に対して、撮像手段で撮像され画像表示手段に表示された視差を有する2つの画像を第1の光学手段で術者の顔が被検体に向けられ、かつ被検体を直視している状態と同じ状態の立体画像を観察でき、術者は顔を動かせば周囲の状況も把握できるようになり、手術時の術者と協力者の疲労の軽減と手術の効率向上が可能となった。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて本発明の実施の形態を説明する。最初に図1乃至図6を用いて本発明に係る立体観察システムの第1の実施形態を説明する。
【0025】
図1は本発明に係る立体観察システムの第1の実施形態の全体構成を示す斜視図、図2は本発明に係る立体観察システムの第1の実施形態の概略構成を示すブロック図、図3は本発明に係る立体観察システムの第1の実施形態の表示ユニットの構成と作用を説明するブロック図、図4は本発明に係る立体観察システムの第1の実施形態の使用状態を説明する説明図、図5は本発明に係る立体観察システムの第1の実施形態の使用時の作用を説明する説明図、図6は本発明に係る立体観察システムの第1の実施形態の術者と助手による使用状態を説明する説明図である。
【0026】
本発明の第1の実施形態に係る立体観察システム1は、図1に示すように、手術時の被検体である患者の体腔内の観察部位を撮像するための立体内視鏡2と、この立体内視鏡2の基端部に設けられ、立体内視鏡2で撮像した観察部位画像を表示させる表示ユニット6からなり、手術台に取り付けられて使用されるようになっている。
【0027】
前記立体内視鏡2は、互いに視差を有する2つの観察部位像を取り込む光学ユニット3と、この光学ユニット3で取り込んだ2つの観察部位像を光電変換してそれぞれの撮像信号を生成する撮像ユニット4からなっている。
【0028】
前記表示ユニット6は、前記立体内視鏡2の撮像ユニット4で生成された2つの撮像信号による観察画像をそれぞれ表示する第1の液晶表示パネル(以下、LCD=Liquid Crystal Displayと称する)7aと第2のLCD7bと、この第1のLCD7aと第2のLCD7bに表示されたそれぞれの観察画像を第1の観察者である術者10と、第2の観察者である助手11のそれぞれの目に導く第1の光学系8と第2の光学系9とからなっている。
【0029】
前記立体内視鏡2の構成を図2を用いて詳述すると、体腔内に挿入されて、観察部位像を取り込む光学ユニット3の先端には、第1の対物レンズ12aと第2の対物レンズ12bが配置され、この2つの対物レンズ12a,12bは所定の間隔の視差を持って配置されている。つまり、第1の対物レンズ12aと第2の対物レンズ12bは、互いに視差を有する観察部位像を取り込むことができる。
【0030】
この2つの対物レンズ12a,12bで取り込んだ観察部位像は、図示していないリレー光学系により、撮像ユニット4へと導光される。
【0031】
前記撮像ユニット4は、前記光学ユニット3の第1の対物レンズ12aと第2の対物レンズ12bで取り込み導光された観察部位像の結像位置に第1の撮像素子13aと第2の撮像素子13bがそれぞれ設けられている。この2つの撮像素子13a、13bは、それぞれ電気ケーブル5によって画像信号処理装置14に接続されている。
【0032】
前記撮像素子13a,13bは、結像された観察部位像を光電変換して、撮像画像信号を生成するもので、例えば、CMOSセンサーやCCD(ChargeCoupled Device)等が用いられる。この撮像素子13a,13bは、画像信号処理装置14からの駆動制御の基で、観察部位像を光電変換して生成した撮像画像信号を出力する。
【0033】
前記画像信号処理装置14は、前記撮像素子13a,13bをそれぞれ駆動制御すると共に、それぞれの撮像素子13a,13bからの撮像画像信号を所定の信号処理を行い標準的映像信号を生成し、その映像信号は電気ケーブル5を介して前記表示ユニット6の第1のLCD7aと第2のLCD7bにそれぞれ供給されて観察部位の観察画像を表示させるようになっている。
【0034】
即ち、前記光学ユニット3の第1の対物レンズ12aで取り込んだ観察部位像は、第1の撮像素子13aで撮像画像信号に変換され、この撮像画像信号は画像信号処理装置14で所定の信号処理が行われた後、第1のLCD7aに観察画像として表示される。また、前記第2の対物レンズ12bで取り込んだ観察部位像は、第2の撮像素子13bで撮像画像信号に変換され、この撮像画像信号は画像信号処理装置14で所定の信号処理が行われた後、第2のLCD7bに観察画像として表示される。
【0035】
次に、前記表示ユニット6の構成について図3を用いて説明する。前記立体内視鏡2の基端部に略立方体の筐体が設けられ、その筐体の底面に前記立体内視鏡2で撮像され、前記画像信号処理装置14で信号処理された映像信号の基で、観察映像を表示する前記第1のLCD7aと第2のLCD7bが配置されている。
【0036】
この第1LCD7aと第2のLCD7bのそれぞれの図中上側には、第1のハーフミラー15aと第2のハーフミラー15bが約45度の角度で配置されている。このハーフミラー15a,15bは、前記LCD7a,7bそれぞれに表示された観察画像光を第1の光学系8と第2の光学系9へ分光するようになっている。
【0037】
この第1と第2のハーフミラー15a,15bの図中上側には、前記ハーフミラー15a,15bを透過したそれぞれの透過光を反射させる第1の反射ミラー16a、16bと、第2の反射ミラー17a、17bと、第3の反射ミラー18a、18bと、それぞれ反射された前記第1のLCD7aと第2のLCD7bからの観察画像光を術者10用の接眼レンズ19a、19bへと導光する第1の光学系8が配置されている。
【0038】
前記第1と第2のハーフミラー15a、15bで反射された前記第1のLCD7aと第2のLCD7bから観察画像光は、第4の反射ミラー20a、20bと、及び第5の反射ミラー21a、21bでそれぞれ反射されて、助手11用の接眼レンズ22a、22bへと導光される第2の光学系が配置されている。
【0039】
即ち、前記術者10用の接眼レンズ19a,19bから第1のLCD7aと第2のLCD7bに表示されている観察画像を拡大観察でき、前記助手11用の接眼レンズ22a、22bから第1のLCD7aと第2のLCD7bに表示されている観察画像の拡大観察ができる。つまり、術者10と助手11は、第1のLCD7aと第2のLCD7bに表示されている観察部位の立体画像を同時に観察することができる。
【0040】
この第1のLCD7aと第2のLCD7bに表示される観察画像の向きと、術者10及び助手11がそれぞれ観察する画像の向きについて考えると、第1のLCD7a(又は第2のLCD7b)上に表示される観察映像は、図中Xa(又はXb)とYa(又はYb)で示した矢印は、術者10により観察される時には、図中に示す矢印Xa1(又はXb1)と矢印Ya1(又はYb1)で示した方向で観察されることになる。同様に、助手11により観察される時には、矢印Xa2(又はXb2)とYa2(又はYb2)で示した方向で観察される。
【0041】
次に、この立体観察システム1による術者10と助手11の観察画像の位置関係について、図4を用いて説明する。この図4の図中の点線は、立体内視鏡2の光学ユニット3と、その光学ユニット3に設けられている第1の対物レンズ12aと第2の対物レンズ12bを示している。この第1と第2の対物レンズ12a,12bで取り込んだ観察部位像を前述した撮像ユニット4と画像信号処理装置14で所定の信号処理を行い、この信号処理された映像信号により表示ユニット6に設けられた第1のLCD7aと第2のLCD7bにそれぞれ観察画像が表示される。この表示ユニット6に対して、術者10と助手11はそれぞれ向かい合った位置で表示ユニット6の術者10側の接眼レンズ19a,19bと助手11側の接目レンズ22a,22bを介して観察部位の立体画像観察を行う。
【0042】
この立体画像観察時に、第1と第2の対物レンズ12a、12bと、第1と第2のLCD7a、7bと、及び術者10と助手11の視差方向は、図4の図中に示す矢印A方向に統一されている。また、観察対象部位上で、矢印X、矢印Yで示される方向は、第1のLCD7aの表示画面上では矢印Xaと矢印Ya、第2のLCD7bの表示画面上では矢印Xbと矢印Ybとしてそれぞれ表示されるようになっている。この第1と第2のLCD7a,7bに表示された観察画像が前述の第1の光学系8と第2の光学系9により導かれて、それぞれ術者10と助手11によって観察される。
【0043】
この第1と第2のLCD7a,7bに表示された観察画像を第1の光学系8と第2の光学系9を介して、術者10の目23a,23bと助手11の目24a,24bに導光される状態を図5を用いて説明する。
【0044】
観察対象部位上で矢印Xと矢印Yの方向は、術者10には、同図中の矢印Xa1、Xb1、Ya1、Yb1の方向として観察される。この立体画像の観察方向は、術者10が立体観察システム1を使わずに、直接自分の目で観察対象部位を見る時の観察方向と一致する。同様に、観察対象部位上で矢印X、矢印Yの方向は、助手11には、同図中に矢印Xa2、Xb2、Ya2、Yb2の方向として観察される。これは、助手11が立体観察システム1を使わずに、直接自分の目で観察対象部位を見る時の観察方向と一致する。
【0045】
従って、術者10と術者11は、観察方向は異なるが同じ立体画像を観察することができ、かつ、立体画像は、術者10と助手11が共に正面を向いた状態で観察可能となる。
【0046】
これにより、図6に示すように、この立体観察システム1を用いて手術を行っている際に、図6(a)に示すように、手術台25の上に横たわっている患者26の体腔内を立体観察システム1を介して立体観察画像として術者10と助手11が共に観察しながらそれぞれ手術器具27、28を操作して内視鏡手術が実行される。
【0047】
つまり、術者10と助手11は、それぞれの手術器具27、28を操作するときには、図6(a)に示すように自分の正面にある立体観察システム1の表示ユニット6を覗き込んで立体画像を観察しながら処置を行うことができる。
【0048】
さらに、術者10と助手11は、顔の向きを変えて視線を表示ユニット6から外すことにより、図6(b)に示すように、自分の手元を直視したり、自分の周囲の状況を観察把握することができる。
【0049】
以上説明したように、本発明の第1の実施形態の立体観察システム1は、所定の視差を持って配置された第1と第2の対物レンズ12a,12bで取り込み、第1と第2の撮像素子13a,13bで撮像生成した撮像信号を所定の信号処理を行い観察映像信号を生成する立体内視鏡2と、この立体内視鏡2で生成された観察映像信号を基に観察画像を表示させる所定の視差を持って配置した第1と第2のLCD7a,7bと、この第1と第2のLCD7a,7bに表示された観察画像を術者10と助手11が観察部位を直視していると同じ状態となるように導光する第1と第2の光学系8,9を有する表示ユニット6とからなることで、術者10と助手11等の観察者は、互いに正面を向いた状態で立体画像を観察することができ、無理な体勢で手術を行うことも無く、観察者の疲労が減ると共に、術者10と助手11は共に同じ観察画像を自らの視線方向と一致する方向で観察することができるために、お互いに方向感覚がつかみやすく繊細な手術手技を短時間で執行できる。
【0050】
かつ、術者10や助手11が立体観察システム1から顔の向きを代えることで、周囲の状況を把握することができ、他の手術協力者とのコミュニケーションが図りやすくなった。
【0051】
次に、本発明に係る立体観察システムの第2の実施形態について図7乃至図10を用いて説明する。図7は本発明に係る立体観察システムの第2の実施形態の全体構成を示す斜視図、図8は本発明に係る立体観察システムの第2の実施形態における立体画像観察の原理を説明する説明図、図9は本発明に係る立体観察システムの第2の実施形態の観察画像光の導光作用を説明する説明図、図10は本発明に係る立体監視システムの第2の実施形態を用いた手術状態を説明する説明図である。
【0052】
本発明の第2の実施形態の立体観察システム29は、図7に示すように、手術台31にスコープホルダ30が取り付けられており、このスコープホルダ30に前述した第1の実施形態と同じ立体内視鏡2が保持されるようになっている。
【0053】
この手術台31の近傍の上部には、第1の画像投影手段33aと第2の画像投影手段33bからなる画像投影ユニット32が設けられている。この画像投影ユニット32の第1と第2の画像投影手段33a,33bからは、前記立体内視鏡2で撮像され、図示していない画像信号処理装置で所定信号処理された映像信号を基に観察画像が表示投影されるようになっている。なお、この画像投影ユニット32は、保持部材34によって、図示しないスタンドに取り付け保持されている。
【0054】
前記画像投影ユニット32の筐体の上下面からは、第1のミラー保持アーム35と第2のミラー保持アーム36がそれぞれ取り付け延出されており、第1のミラー保持アーム35の先端にはハーフミラー37が取付固定され、第2のミラー保持アーム36の先端には反射ミラー38が取付固定されている。
【0055】
さらに、前記反射ミラー38には、パネル保持アーム39が取り付けられ、このパネル保持アーム39の先端には、第1のフレネル凹面鏡パネル40が取付固定されている。
【0056】
また、手術台31には、手術台31に一端が固定されたパネル保持アーム41により第2のフレネル凹面鏡パネル42が取付固定されている。
【0057】
前記画像投影ユニット32の第1と第2の画像投影手段33a,33bからそれぞれ投影された観察画像は、前記ハーフミラー37で2つに分光される。このハーフミラー37で反射された投影観察画像は、反射ミラー38で反射されて第1のフレネル凹面鏡パネル40に投影され、前記ハーフミラー37を透過した投影観察画像は第2のフレネル凹面鏡パネル42に投影されるようになっている。
【0058】
このような構成の立体観察システム29を用いて手術を行う場合は、術者55は、第1のフレネル凹面鏡パネル40の前に立ち、第1のフレネル凹面鏡パネル40に表示される立体画像を観察しながら手術を行う。又、助手56は、第2のフレネル凹面鏡パネル42の前に立ち、第2のフレネル凹面鏡パネル42に表示される立体画像を観察しながら手術補佐を行う。
【0059】
この第2の実施形態の立体観察システム29の第1と第2のフレネル凹面鏡パネル40,42による立体映像の観察原理について、図8を用いて説明する。
【0060】
図8の図中の符号43は、前記術者55又は助手56のいずれかである観察者で、符号44は観察者43の左目である。
【0061】
また、図中の符号45は、前記第1又は第2のフレネル凹面鏡パネル40,42に用いるフレネル凹面鏡パネルの断面を示し、符号46は、観察者43の左目44に対応する前記画像投影ユニット32の第2の画像投影手段33b相当の左目投影手段を示している。
【0062】
この左目投影手段46は、前記立体内視鏡2で撮像した左目用の観察映像が表示されるLCD47と、このLCD47に表示された画像49を投影する複数の投影レンズからなる投影光学系48と、この投影光学系48から投影される投影画像の光量を調整する射出瞳51とからなっている。
【0063】
この左目投影手段46から投影された画像49は、フレネル凹面鏡パネル45の上に投影画像50として拡大投影表示される。このフレネル凹面鏡パネル45は、前記左目投影手段46から投影された画像49が拡大投影される面には、正パワーのフレネル凹面鏡53が設けられ、このフレネル凹面鏡53の背面にはミラーコーティング52が施されている。このフレネル凹面鏡パネル45に拡大投影された投影画像50は、観察者43の左目44の前に設けられた投影画像の光量調整する射出瞳54を介して左目44に入射される。なお、右目についても同様に右目観察画像が射出されて、立体映像として観察できる。
【0064】
つまり、LCD47に表示された画像49は、画像投影光学系48によりフレネル凹面鏡パネル45に画像50として投影される。このフレネル凹面鏡パネル45を構成するフレネル凹面鏡53のレンズ作用により投影画像50が観察者43の左目44に投射される。このとき、前記左目投射手段46の射出瞳51を観察者43の左目44に重なるように投影する。つまり画像投影手段46から受けた光を反射し、観察者43の左目44の付近にのみ集光させる。よって、観察者43は、左目44で、左目画像投影手段46からの投影画像を観察することができる。
【0065】
なお、図示していないが、右目投影手段から投影された投影画像も同様に観察者の右目に投影させる。よって、左右の目でそれぞれ視差を有する異なる画像を観察することにより立体観察が可能となる。
【0066】
即ち、図9に示すように、立体内視鏡2により撮像された視差を持つ2つの画像は、画像投影ユニット32に設けられた第1と第2の画像投影手段33a、33bからそれぞれが投影され、この第1と第2の画像投影手段33a,33bから投影された画像は、ハーフミラー37により2つに分光される。このハーフミラー37で反射された一方は、反射ミラー38により第1のフレネル凹面鏡パネル40に導かれ、この第1のフレネル凹面鏡パネル40で反射されて第1の観察者である術者55の目57a、57bに導かれる。
【0067】
前記ハーフミラー37を透過した他方は、第2のフレネル凹面鏡パネル42に投影され、この第2のフレネル凹面鏡パネル42で反射されて第2の観察者である助手の目58a、58bに導かれる。
【0068】
これにより、術者55と助手56は、第1と第2のフレネル凹面鏡パネル40,42それぞれに表示された立体画像を観察可能となり、立体内視鏡2、第1と第2の画像投影手段33a、33b、術者55、及び助手56の視差の方向は、図9の図中に矢印Xで示される方向で統一され、かつ、立体内視鏡2によって撮像された観察部位の観察対象上の矢印X、矢印Yで示される方向は、第1と第2の画像投影手段33a、33bからそれぞれ図中に矢印Xa、Ya、Xb、Ybとして投影され、術者55の右目57aでは矢印Xa1、Ya1、左目57では矢印Xb1、Yb1として観察される。これは、術者55が直接観察対象上の矢印X,Yを見たのと同じ向きで立体画像を観察することができる。また、助手56の右目58bでは、矢印Xb2、Yb2、左目58aでは矢印Xa2、Ya2として観察される。よって、こちらも、助手56が直接観察対象上の矢印X,Yを見たのと同じ向きで立体画像を観察することができる。
【0069】
このような構成の第2の実施形態の立体観察システム29を用いた手術作用は、図10に示すように、手術台59の上に横たわる患者60の体腔内が立体内視鏡2により撮像され、その撮像された観察画像は、手術台59を挟んで正対している術者55と助手56の前にそれぞれ配置されている第1と第2のフレネル凹面鏡パネル40、42に前記投影画像ユニット32から投影される。
【0070】
術者55と助手56は、それぞれ正面を向いたままで、第1と第2のフレネル凹面球パネル40,42に投影表示される観察画像の基で手術器具61,62を用いて手術手技が行われる。
【0071】
これにより、術者55と助手56は、それぞれ自分の場所から、患者の観察部位を見た時と同じ方向から見た観察部位の立体画像を観察することができ、自ら観察しているフレネル凹面鏡パネル40,42から顔の向きを変えることで、自分の手元や周囲の状況を見ることができる。
【0072】
よって、術者55と助手56は、手術台59に対して正対した楽な姿勢で立体画像を観察しながら手術を行うことができるために手術中の疲労が軽減できる。かつ、同一観察画像を術者55と助手56が同時観察することができると共に、その立体画像方向と観察者の直視方向が同一であることから、手術器具の操作の混乱が生ずることなく、繊細な手術手技が効率的に執行することが可能となる。
【0073】
さらに、術者55と助手56などの観察者は、第1と第2のフレネル凹面鏡パネル40、42から顔の向きを代えることで周囲の状況を把握することができ、他の手術協力者とのコミュニケーションが図りやすくなる。
【0074】
次に、本発明に係る立体観察システムの第3の実施形態について、図11乃至図14を用いて説明する。図11は本発明に係る立体観察システムの第3の実施形態の全体構成を示す斜視図、図12は本発明に係る立体観察システムの第3の実施形態の作用原理を説明する平面図、図13は本発明に係る立体観察システムの第3の実施形態を用いた手術時における術者と助手の立体観察状態を説明する平面図、図14は本発明に係る立体観察システムの第3の実施形態を用いた手術作用を説明する説明図である。
【0075】
本発明の第3の実施形態の立体観察システム63は、前述した立体内視鏡2で撮像し、かつ、画像信号処理装置14で所定の信号処理生成された映像信号を基に観察画像を表示する表示ユニット64が前述した第1と第2の実施形態と異なる。
【0076】
この第3の実施形態の表示ユニット64は、前述の立体内視鏡2で撮像され、画像信号処理装置14で信号処理された互いに視差を持つ2つの映像信号により観察画像を表示する第1のモニタ65aと第2のモニタ65bが設けられている。
【0077】
この第1と第2のモニタ65a,65bを筐体内に内蔵する表示ユニット64には、スタンド66が設けられ、このスタンド66により第1と第2のモニタ65a,65bを術者70の目の高さ位置に設置されるようになっている。
【0078】
前記表示ユニット64の筐体上面からミラー保持アーム67が取り付け延出されている。このミラー保持アーム67の先端部には、前記第1のモニタ65aと第2のモニタ65bのそれぞれの表示画面に対向して約45度の角度で配置された第1のミラー68a、68bと、この第1のミラー6968a,68bそれぞれに対して約90度の角度で配置された第2のミラー69a、69bがそれぞれ保持されている。
【0079】
つまり、第1のモニタ65aに表示された観察映像は、第1のミラー68aと第2のミラー69aで反射されて術者70の右目71aで観察され、第2のモニタ65bに表示された観察映像は、第1のミラー68bと第2のミラー69bで反射されて術者70の左目71bで観察されるようになっている。
【0080】
このような構成の立体観察システム63の立体映像の観察原理について図12を用いて説明する。
【0081】
前述した立体内視鏡2と画像信号処理装置14で撮像信号処理された右目用の観察画像が第1のモニタ65aに表示され、左目用の観察画像が第2のモニタ65bに表示される。
【0082】
この第1と第2のモニタ65a,65bに表示された観察画像は、術者70の斜め前方に配置された第1のミラー68a、68bでそれぞれ反射される。この第1のミラー68a,68bで反射されたそれぞれの観察画像は、さらに術者70の前方に配置された第2のミラー69a、69bで反射されて術者70の左右の目71a、71bに導かれる。
【0083】
つまり、術者70は、右目71aで第1のモニタ65aの画像を見て、左目71bで第2のモニタ65bの画像を見ることになり立体画像の観察ができる。
【0084】
このような構成の立体観察システム63を用いて手術を行う状態を図13と図14を用いて説明する。手術台72の上に横たわった患者73に対して、手術台72に取付固定されている前記立体内視鏡2によって、体腔内の観察部位が撮像されている。
【0085】
この手術台72に横たわる患者73に正対して術者70が立ち、さらに、その術者70の正面に前記第2のミラー69a,69bが位置するように前記表示ユニット63を配置させる。
【0086】
つまり、前記立体内視鏡2と、この立体内視鏡2で撮像し、所定信号処理された映像信号の基で第1と第2のモニタ65a、65b、に表示された観察画像を第1のミラー68a,68bと第2のミラー69a,69bによって、術者70の視差の方向と一致させることで、術者70は自分の目で直接観察部位を観察しているのと同じ方向から見た状態の立体画像が観察することができる。
【0087】
また、術者70を補佐する助手74等の他の協力者は、第1又は第2のモニタ65a、65bに表示されている観察画像を直接見ることで術者70と同じ画像を観察することができる。
【0088】
さらに、図14に示すように、術者70は、表示ユニット63による立体画像を観察しながら手に持った手術器具75を操作して手術を行う際に、観察画像の観察は正面の第2のミラー69a,69bを見るだけで良く、その第2のミラー69a,69bから目線を外しことで、自らの手元や周囲を観察することができる。
【0089】
以上説明したように、本発明の立体観察システムの第3の実施形態により、術者70は、手術を受ける患者に正対した状態で、観察部位の立体画像の観察が自らが対面している観察部位と同じ向きで観察できると共に、手術を補助する他の手術協力者も同時に自らが観察部位を見ていると同じ方向の観察画像を観察することできる。
【0090】
さらに、術者と助手は、立体観察画像を観察して手術を行う際に、目線を手元や周囲に動かすのみで、周囲の状況の把握が容易となる。
【0091】
よって、術者を初めとする手術協力者は、患者と正対した最も自然な姿勢で観察部位の立体映像観察と手術執行ができるために、繊細な手術手技の履行と術者や協力者の疲労の軽減が図られ、手術の効率が向上して手術時間の短縮が可能となる。
【0092】
[付記]
以上詳述した本発明の実施形態によれば、以下のごとき構成を得ることができる。
【0093】
(付記1) 被検体に対して互いに視差を有し、2つの被検体画像を撮像する撮像手段と、
この撮像手段で撮像した2つの被検体画像をそれぞれ表示する画像表示手段と、
この画像表示手段に表示された2つの被検体画像を、前記撮像手段の視差方向と観察者の視差方向と一致するように、被検体と正対している観察者の左右の目の前にそれぞれ導き、立体観察像を表示させるための光学手段と、
を具備したことを特徴とする立体観察システム。
【0094】
(付記2) 前記光学手段は、前記被検体を間に互いに正対している第1の観察者と第2の観察者のうち、少なくとも第1の観察者に2つの被検体画像を導き立体観察像を表示させることを特徴とする請求項1に記載の立体観察システム。
【0095】
(付記3) 互いに視差を有する2つの画像を撮像する撮像手段と、
前記撮像手段で撮像した前記2つの画像を表示する画像表示手段と、
前記画像表示手段に表示された前記2つの画像を第1の観察者の前方から観察者の左右の目にそれぞれ導くための第1の光学手段と、
前記画像表示手段に表示された前記2つのの画像のうち、少なくとも1つを、第2の観察者の目に導くための第2の光学手段を有し、
さらに、前記2つの画像の視差方向と、前記第1の観察者の左右の目の視差方向を略一致させて配置可能としたことを特徴とする立体観察システム。
【0096】
(付記4) 前記第2の光学手段は、前記画像表示手段により表示された前記2つの画像を、それぞれ第2の観察者の左右の目に導くことを特徴とする付記3に記載の立体画像のシステム。
【0097】
(付記5) 前記撮像手段により撮像された2つの画像の視差方向と、前記第2の観察者の左右の目の視差方向を略一致させて配置可能としたことを特徴とする付記4に記載の立体観察システム。
【0098】
【発明の効果】
本発明の立体観察システムは、第1の観察者である術者10と、第2の観察者である助手11等の観察者が互いに被検体に正対した状態で立体画像を観察することができ、無理な体勢で手術を行うことも無く、観察者の疲労が減ると共に、観察者は共に同じ観察画像を自らの視線方向と一致する方向で観察することができるために、お互いに方向感覚がつかみやすく繊細な手術手技を短時間で執行でき、かつ、観察者が視線を代えるのみで周囲の状況を把握することができ、他の手術協力者とのコミュニケーションが図りやすくなり、手術執行効率が向上する効果を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る立体観察システムの第1の実施形態の全体構成を示す斜視図。
【図2】本発明に係る立体観察システムの第1の実施形態の概略構成を示すブロック図。
【図3】本発明に係る立体観察システムの第1の実施形態の表示ユニットの構成と作用を説明するブロック図。
【図4】本発明に係る立体観察システムの第1の実施形態の使用状態を説明する説明図。
【図5】本発明に係る立体観察システムの第1の実施形態の使用時の作用を説明する説明図。
【図6】本発明に係る立体観察システムの第1の実施形態の術者と助手による使用状態を説明する説明図。
【図7】本発明に係る立体観察システムの第2の実施形態の全体構成を示す斜視図。
【図8】本発明に係る立体観察システムの第2の実施形態における立体画像観察の原理を説明する説明図。
【図9】本発明に係る立体観察システムの第2の実施形態の観察画像光の導光作用を説明する説明図。
【図10】本発明に係る立体監視システムの第2の実施形態を用いた手術状態を説明する説明図。
【図11】本発明に係る立体観察システムの第3の実施形態の全体構成を示す斜視図。
【図12】本発明に係る立体観察システムの第3の実施形態の作用原理を説明する平面図。
【図13】本発明に係る立体観察システムの第3の実施形態を用いた手術時における術者と助手の立体観察状態を説明する平面図。
【図14】本発明に係る立体観察システムの第3の実施形態を用いた手術作用を説明する説明図。
【符号の説明】
1…立体観察システム
2…立体内視鏡
3…光学ユニット
4…撮像ユニット
6…表示ユニット
7…LCD
8…第1の光学系
9…第2の光学系
【発明の属する技術分野】
本発明は、体腔内の観察部位を内視鏡により立体視することが可能な立体観察システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、互いに視差を持つ2つの画像を撮像表示し、その画像を観察者の左右の目にそれぞれ導くことにより立体画像を観察可能とした立体観察システムが知られている。
【0003】
この立体観察システムは、医療分野においても注目されており、立体内視鏡により撮像された立体画像を用いた手術や手技が普及されつつある。
【0004】
体腔内に挿入されて観察部位を内視鏡で撮像し、その内視鏡画像の下で手術を行う際には、細かい手術手技が要求されるために、従来の2次元の内視鏡画像の下での手術に比べ、立体内視鏡により撮像された立体画像の下では、確実に繊細で高度な手術手技による処理を行うことが可能となる。
【0005】
この立体観察システムには、一般に2眼式で、観察対象に対して視差を持つ2つの画像を撮像し、その撮像された2つの画像を観察者の左右の目にそれぞれ導くことで立体観察が可能としている。
【0006】
この視差を持った2つの画像を観察者の目に導く為の表示装置には、例えば、撮像画像を表示するモニタ画面に2つの画像を交互に表示し、この表示の切替えと同期を取った液晶シャッタ付きの眼鏡を通して観察する方法、及び2つの画像の偏光方向を変え、左右の目で偏光方向の異なる偏光眼鏡を通して観察する方法などがある。
【0007】
一方、外科手術において、術者は内視鏡画像を観察しながら非常に繊細な手術手技操作を行う必要があり、その繊細な手術手技操作を実現するためには、術者に与える疲労を軽減することが重要となる。
【0008】
一般に、内視鏡画像の下での外科手術においては、内視鏡で撮像された画像が手術室内に置かれたモニタに表示される。このモニタに表示された内視鏡画像上の手術部位と術者が自ら操作する手術器具とを見ながら手術が行われる。この場合、術者は手術を受けている患者の手術部位の方向に体を向けながら、顔だけをモニタに向けて作業を行わなければならない。このため、術者は無理な体勢を強いられ、疲労が生じやすくなる。この疲労の発生を防ぐためには、術者の顔が正面(術者が患者と正対して術部を見る方向)を向いた状態でモニタ画面を観察できることが望ましい。
【0009】
さらに、術者の疲労を軽減させることに加えて、外科手術を円滑に行うためには、手術を行う術者以外に、その手術を補佐する助手、麻酔医、及び看護士等の多くの手術協力者が関わり、それら協力者と連携をとりながら手術を進める必要がある。このためには、術者自身が自分の周囲の協力者の状況を把握できることが重要であると共に、術者の手術行為が協力者にも把握できることが必要となる。
【0010】
しかし、前述した液晶シャッタ付き眼鏡や偏光眼鏡を用いて立体画像の下で手術時に使う場合、画像を表示するモニタは手術室内の術者や協力者等の観察者から離れた位置に設置されることが多く、観察者が立体画像を観察する時には、常にモニタの方向に顔を向けていなければならず、観察者に疲労を与える姿勢を強いることになる。また、術者は、液晶シャッタ付き眼鏡又は偏光眼鏡を介して、周囲の協力者の状況を把握することになり、術者自らの周囲状況の把握が困難となるばかりか、周囲の協力者も術者の状況把握が困難となる課題が生じる。
【0011】
さらに、観察する画像が立体画像になった場合には、視差方向により術者の疲労にも影響してくる。例えば、立体観察用の撮像装置は、ある方向に視差を持った2つの画像を、術者の左右の目でそれぞれ見ることにより立体画像として認識されるが、術者から見ている立体画像の視差方向と、術者の視差方向が異なる場合、立体画像の向きと術者が自分で操作する手術器具の向きとの位置関係を把握することが困難になり、術者が混乱し、結果として術者に疲労を生じさせることになる。
【0012】
このような術者の疲労を軽減させると共に、周囲の状況が把握しやすい立体撮像画像の表示装置として、2つの撮像画像を表示するモニタを有し、そのモニタに表示された画像を観察者の目に導く光学系を配した頭部装着式表示装置も提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0013】
この頭部装着式表示装置は、術者の頭部に装着されると共に、撮像画像を表示させるモニタに外界光を通過させたり、又は遮断させる切換手段を設けて、切換手段より外界光の通過又は遮断の切換操作により術者に立体撮像画像と周囲の状況とを視認できるようにしている。
【0014】
【特許文献1】
特開平8−194172号公報。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
従来の液晶シャッタ付き眼鏡や偏光眼鏡による立体画像の下で手術を行う場合は、立体画像を表示するモニタは手術室内の術者から離れた位置に設置されることが多く、術者は、手術部位方向と異なるモニタ方向に常時顔を向けていなければならず、疲労が生じる要因となる。
【0016】
また、これら液晶シャッタ付き眼鏡や、偏光眼鏡で複数の手術協力者が立体画像を観察するときには、全ての協力者の視線と立体画像の視線を一致させることはできず、協力者にも疲労が生じると共に、協力者の状況も目鏡越しに把握することになり、協力者の状況把握が困難である。
【0017】
このような眼鏡式の課題に対して、前記特許文献1に提案されている頭部装着式表示装置は、モニタが術者の頭部と一緒に動くことができるため、術者の体の向きや、術者の顔の向きとモニタとを一致させることが可能である。さらに、モニタに対して外界光の通過と遮蔽とを切替えることで、術者は、周囲の協力者の状況把握も容易となる。
【0018】
しかしながら、この頭部装着式表示装置には撮像画像を表示するモニタや、モニタに表示された画像を目に導くための光学系等を内蔵させるために、装置全体の重量が増大して、その装置の重量を術者の頭部で支えることになり、術者に与える疲労が増大する。
【0019】
さらに、手術を補佐する周囲の協力者が、術者が観察している手術部位や立体画像を認識して手術補佐するためには、協力者も頭部装着式表示装置を装着する必要があり、複数の頭部装着式表示装置が必要となる。
【0020】
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、立体画像を観察しながら手術を行うための立体観察システムにおいて、術者の疲労を軽減して繊細な手術手技を可能とすると共に、術者が観察しているモニタの画像を他の手術協力者も確認可能で、手術協力者との間の意思疎通が容易な立体観察システムを提供することを目的としている。
【0021】
【課題を解決するための手段】
本発明の立体観察システムは、被検体に対して互いに視差を有し、2つの被検体画像を撮像する撮像手段と、この撮像手段で撮像した2つの被検体画像をそれぞれ表示する画像表示手段と、この画像表示手段に表示された2つの被検体画像を、前記撮像手段の視差方向と観察者の視差方向と一致するように、被検体と正対している観察者の左右の目の前にそれぞれ導き、立体観察像を表示させるための光学手段と、を具備したことを特徴とする。
【0022】
また、本発明の立体観察システムの前記光学手段は、前記被検体を間に互いに正対している第1の観察者と第2の観察者のうち、少なくとも第1の観察者に2つの被検体画像を導き立体観察像を表示させることを特徴とする。
【0023】
本発明の立体観察システムは、被検体に正対している第1の観察者である術者に対して、撮像手段で撮像され画像表示手段に表示された視差を有する2つの画像を第1の光学手段で術者の顔が被検体に向けられ、かつ被検体を直視している状態と同じ状態の立体画像を観察でき、術者は顔を動かせば周囲の状況も把握できるようになり、手術時の術者と協力者の疲労の軽減と手術の効率向上が可能となった。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて本発明の実施の形態を説明する。最初に図1乃至図6を用いて本発明に係る立体観察システムの第1の実施形態を説明する。
【0025】
図1は本発明に係る立体観察システムの第1の実施形態の全体構成を示す斜視図、図2は本発明に係る立体観察システムの第1の実施形態の概略構成を示すブロック図、図3は本発明に係る立体観察システムの第1の実施形態の表示ユニットの構成と作用を説明するブロック図、図4は本発明に係る立体観察システムの第1の実施形態の使用状態を説明する説明図、図5は本発明に係る立体観察システムの第1の実施形態の使用時の作用を説明する説明図、図6は本発明に係る立体観察システムの第1の実施形態の術者と助手による使用状態を説明する説明図である。
【0026】
本発明の第1の実施形態に係る立体観察システム1は、図1に示すように、手術時の被検体である患者の体腔内の観察部位を撮像するための立体内視鏡2と、この立体内視鏡2の基端部に設けられ、立体内視鏡2で撮像した観察部位画像を表示させる表示ユニット6からなり、手術台に取り付けられて使用されるようになっている。
【0027】
前記立体内視鏡2は、互いに視差を有する2つの観察部位像を取り込む光学ユニット3と、この光学ユニット3で取り込んだ2つの観察部位像を光電変換してそれぞれの撮像信号を生成する撮像ユニット4からなっている。
【0028】
前記表示ユニット6は、前記立体内視鏡2の撮像ユニット4で生成された2つの撮像信号による観察画像をそれぞれ表示する第1の液晶表示パネル(以下、LCD=Liquid Crystal Displayと称する)7aと第2のLCD7bと、この第1のLCD7aと第2のLCD7bに表示されたそれぞれの観察画像を第1の観察者である術者10と、第2の観察者である助手11のそれぞれの目に導く第1の光学系8と第2の光学系9とからなっている。
【0029】
前記立体内視鏡2の構成を図2を用いて詳述すると、体腔内に挿入されて、観察部位像を取り込む光学ユニット3の先端には、第1の対物レンズ12aと第2の対物レンズ12bが配置され、この2つの対物レンズ12a,12bは所定の間隔の視差を持って配置されている。つまり、第1の対物レンズ12aと第2の対物レンズ12bは、互いに視差を有する観察部位像を取り込むことができる。
【0030】
この2つの対物レンズ12a,12bで取り込んだ観察部位像は、図示していないリレー光学系により、撮像ユニット4へと導光される。
【0031】
前記撮像ユニット4は、前記光学ユニット3の第1の対物レンズ12aと第2の対物レンズ12bで取り込み導光された観察部位像の結像位置に第1の撮像素子13aと第2の撮像素子13bがそれぞれ設けられている。この2つの撮像素子13a、13bは、それぞれ電気ケーブル5によって画像信号処理装置14に接続されている。
【0032】
前記撮像素子13a,13bは、結像された観察部位像を光電変換して、撮像画像信号を生成するもので、例えば、CMOSセンサーやCCD(ChargeCoupled Device)等が用いられる。この撮像素子13a,13bは、画像信号処理装置14からの駆動制御の基で、観察部位像を光電変換して生成した撮像画像信号を出力する。
【0033】
前記画像信号処理装置14は、前記撮像素子13a,13bをそれぞれ駆動制御すると共に、それぞれの撮像素子13a,13bからの撮像画像信号を所定の信号処理を行い標準的映像信号を生成し、その映像信号は電気ケーブル5を介して前記表示ユニット6の第1のLCD7aと第2のLCD7bにそれぞれ供給されて観察部位の観察画像を表示させるようになっている。
【0034】
即ち、前記光学ユニット3の第1の対物レンズ12aで取り込んだ観察部位像は、第1の撮像素子13aで撮像画像信号に変換され、この撮像画像信号は画像信号処理装置14で所定の信号処理が行われた後、第1のLCD7aに観察画像として表示される。また、前記第2の対物レンズ12bで取り込んだ観察部位像は、第2の撮像素子13bで撮像画像信号に変換され、この撮像画像信号は画像信号処理装置14で所定の信号処理が行われた後、第2のLCD7bに観察画像として表示される。
【0035】
次に、前記表示ユニット6の構成について図3を用いて説明する。前記立体内視鏡2の基端部に略立方体の筐体が設けられ、その筐体の底面に前記立体内視鏡2で撮像され、前記画像信号処理装置14で信号処理された映像信号の基で、観察映像を表示する前記第1のLCD7aと第2のLCD7bが配置されている。
【0036】
この第1LCD7aと第2のLCD7bのそれぞれの図中上側には、第1のハーフミラー15aと第2のハーフミラー15bが約45度の角度で配置されている。このハーフミラー15a,15bは、前記LCD7a,7bそれぞれに表示された観察画像光を第1の光学系8と第2の光学系9へ分光するようになっている。
【0037】
この第1と第2のハーフミラー15a,15bの図中上側には、前記ハーフミラー15a,15bを透過したそれぞれの透過光を反射させる第1の反射ミラー16a、16bと、第2の反射ミラー17a、17bと、第3の反射ミラー18a、18bと、それぞれ反射された前記第1のLCD7aと第2のLCD7bからの観察画像光を術者10用の接眼レンズ19a、19bへと導光する第1の光学系8が配置されている。
【0038】
前記第1と第2のハーフミラー15a、15bで反射された前記第1のLCD7aと第2のLCD7bから観察画像光は、第4の反射ミラー20a、20bと、及び第5の反射ミラー21a、21bでそれぞれ反射されて、助手11用の接眼レンズ22a、22bへと導光される第2の光学系が配置されている。
【0039】
即ち、前記術者10用の接眼レンズ19a,19bから第1のLCD7aと第2のLCD7bに表示されている観察画像を拡大観察でき、前記助手11用の接眼レンズ22a、22bから第1のLCD7aと第2のLCD7bに表示されている観察画像の拡大観察ができる。つまり、術者10と助手11は、第1のLCD7aと第2のLCD7bに表示されている観察部位の立体画像を同時に観察することができる。
【0040】
この第1のLCD7aと第2のLCD7bに表示される観察画像の向きと、術者10及び助手11がそれぞれ観察する画像の向きについて考えると、第1のLCD7a(又は第2のLCD7b)上に表示される観察映像は、図中Xa(又はXb)とYa(又はYb)で示した矢印は、術者10により観察される時には、図中に示す矢印Xa1(又はXb1)と矢印Ya1(又はYb1)で示した方向で観察されることになる。同様に、助手11により観察される時には、矢印Xa2(又はXb2)とYa2(又はYb2)で示した方向で観察される。
【0041】
次に、この立体観察システム1による術者10と助手11の観察画像の位置関係について、図4を用いて説明する。この図4の図中の点線は、立体内視鏡2の光学ユニット3と、その光学ユニット3に設けられている第1の対物レンズ12aと第2の対物レンズ12bを示している。この第1と第2の対物レンズ12a,12bで取り込んだ観察部位像を前述した撮像ユニット4と画像信号処理装置14で所定の信号処理を行い、この信号処理された映像信号により表示ユニット6に設けられた第1のLCD7aと第2のLCD7bにそれぞれ観察画像が表示される。この表示ユニット6に対して、術者10と助手11はそれぞれ向かい合った位置で表示ユニット6の術者10側の接眼レンズ19a,19bと助手11側の接目レンズ22a,22bを介して観察部位の立体画像観察を行う。
【0042】
この立体画像観察時に、第1と第2の対物レンズ12a、12bと、第1と第2のLCD7a、7bと、及び術者10と助手11の視差方向は、図4の図中に示す矢印A方向に統一されている。また、観察対象部位上で、矢印X、矢印Yで示される方向は、第1のLCD7aの表示画面上では矢印Xaと矢印Ya、第2のLCD7bの表示画面上では矢印Xbと矢印Ybとしてそれぞれ表示されるようになっている。この第1と第2のLCD7a,7bに表示された観察画像が前述の第1の光学系8と第2の光学系9により導かれて、それぞれ術者10と助手11によって観察される。
【0043】
この第1と第2のLCD7a,7bに表示された観察画像を第1の光学系8と第2の光学系9を介して、術者10の目23a,23bと助手11の目24a,24bに導光される状態を図5を用いて説明する。
【0044】
観察対象部位上で矢印Xと矢印Yの方向は、術者10には、同図中の矢印Xa1、Xb1、Ya1、Yb1の方向として観察される。この立体画像の観察方向は、術者10が立体観察システム1を使わずに、直接自分の目で観察対象部位を見る時の観察方向と一致する。同様に、観察対象部位上で矢印X、矢印Yの方向は、助手11には、同図中に矢印Xa2、Xb2、Ya2、Yb2の方向として観察される。これは、助手11が立体観察システム1を使わずに、直接自分の目で観察対象部位を見る時の観察方向と一致する。
【0045】
従って、術者10と術者11は、観察方向は異なるが同じ立体画像を観察することができ、かつ、立体画像は、術者10と助手11が共に正面を向いた状態で観察可能となる。
【0046】
これにより、図6に示すように、この立体観察システム1を用いて手術を行っている際に、図6(a)に示すように、手術台25の上に横たわっている患者26の体腔内を立体観察システム1を介して立体観察画像として術者10と助手11が共に観察しながらそれぞれ手術器具27、28を操作して内視鏡手術が実行される。
【0047】
つまり、術者10と助手11は、それぞれの手術器具27、28を操作するときには、図6(a)に示すように自分の正面にある立体観察システム1の表示ユニット6を覗き込んで立体画像を観察しながら処置を行うことができる。
【0048】
さらに、術者10と助手11は、顔の向きを変えて視線を表示ユニット6から外すことにより、図6(b)に示すように、自分の手元を直視したり、自分の周囲の状況を観察把握することができる。
【0049】
以上説明したように、本発明の第1の実施形態の立体観察システム1は、所定の視差を持って配置された第1と第2の対物レンズ12a,12bで取り込み、第1と第2の撮像素子13a,13bで撮像生成した撮像信号を所定の信号処理を行い観察映像信号を生成する立体内視鏡2と、この立体内視鏡2で生成された観察映像信号を基に観察画像を表示させる所定の視差を持って配置した第1と第2のLCD7a,7bと、この第1と第2のLCD7a,7bに表示された観察画像を術者10と助手11が観察部位を直視していると同じ状態となるように導光する第1と第2の光学系8,9を有する表示ユニット6とからなることで、術者10と助手11等の観察者は、互いに正面を向いた状態で立体画像を観察することができ、無理な体勢で手術を行うことも無く、観察者の疲労が減ると共に、術者10と助手11は共に同じ観察画像を自らの視線方向と一致する方向で観察することができるために、お互いに方向感覚がつかみやすく繊細な手術手技を短時間で執行できる。
【0050】
かつ、術者10や助手11が立体観察システム1から顔の向きを代えることで、周囲の状況を把握することができ、他の手術協力者とのコミュニケーションが図りやすくなった。
【0051】
次に、本発明に係る立体観察システムの第2の実施形態について図7乃至図10を用いて説明する。図7は本発明に係る立体観察システムの第2の実施形態の全体構成を示す斜視図、図8は本発明に係る立体観察システムの第2の実施形態における立体画像観察の原理を説明する説明図、図9は本発明に係る立体観察システムの第2の実施形態の観察画像光の導光作用を説明する説明図、図10は本発明に係る立体監視システムの第2の実施形態を用いた手術状態を説明する説明図である。
【0052】
本発明の第2の実施形態の立体観察システム29は、図7に示すように、手術台31にスコープホルダ30が取り付けられており、このスコープホルダ30に前述した第1の実施形態と同じ立体内視鏡2が保持されるようになっている。
【0053】
この手術台31の近傍の上部には、第1の画像投影手段33aと第2の画像投影手段33bからなる画像投影ユニット32が設けられている。この画像投影ユニット32の第1と第2の画像投影手段33a,33bからは、前記立体内視鏡2で撮像され、図示していない画像信号処理装置で所定信号処理された映像信号を基に観察画像が表示投影されるようになっている。なお、この画像投影ユニット32は、保持部材34によって、図示しないスタンドに取り付け保持されている。
【0054】
前記画像投影ユニット32の筐体の上下面からは、第1のミラー保持アーム35と第2のミラー保持アーム36がそれぞれ取り付け延出されており、第1のミラー保持アーム35の先端にはハーフミラー37が取付固定され、第2のミラー保持アーム36の先端には反射ミラー38が取付固定されている。
【0055】
さらに、前記反射ミラー38には、パネル保持アーム39が取り付けられ、このパネル保持アーム39の先端には、第1のフレネル凹面鏡パネル40が取付固定されている。
【0056】
また、手術台31には、手術台31に一端が固定されたパネル保持アーム41により第2のフレネル凹面鏡パネル42が取付固定されている。
【0057】
前記画像投影ユニット32の第1と第2の画像投影手段33a,33bからそれぞれ投影された観察画像は、前記ハーフミラー37で2つに分光される。このハーフミラー37で反射された投影観察画像は、反射ミラー38で反射されて第1のフレネル凹面鏡パネル40に投影され、前記ハーフミラー37を透過した投影観察画像は第2のフレネル凹面鏡パネル42に投影されるようになっている。
【0058】
このような構成の立体観察システム29を用いて手術を行う場合は、術者55は、第1のフレネル凹面鏡パネル40の前に立ち、第1のフレネル凹面鏡パネル40に表示される立体画像を観察しながら手術を行う。又、助手56は、第2のフレネル凹面鏡パネル42の前に立ち、第2のフレネル凹面鏡パネル42に表示される立体画像を観察しながら手術補佐を行う。
【0059】
この第2の実施形態の立体観察システム29の第1と第2のフレネル凹面鏡パネル40,42による立体映像の観察原理について、図8を用いて説明する。
【0060】
図8の図中の符号43は、前記術者55又は助手56のいずれかである観察者で、符号44は観察者43の左目である。
【0061】
また、図中の符号45は、前記第1又は第2のフレネル凹面鏡パネル40,42に用いるフレネル凹面鏡パネルの断面を示し、符号46は、観察者43の左目44に対応する前記画像投影ユニット32の第2の画像投影手段33b相当の左目投影手段を示している。
【0062】
この左目投影手段46は、前記立体内視鏡2で撮像した左目用の観察映像が表示されるLCD47と、このLCD47に表示された画像49を投影する複数の投影レンズからなる投影光学系48と、この投影光学系48から投影される投影画像の光量を調整する射出瞳51とからなっている。
【0063】
この左目投影手段46から投影された画像49は、フレネル凹面鏡パネル45の上に投影画像50として拡大投影表示される。このフレネル凹面鏡パネル45は、前記左目投影手段46から投影された画像49が拡大投影される面には、正パワーのフレネル凹面鏡53が設けられ、このフレネル凹面鏡53の背面にはミラーコーティング52が施されている。このフレネル凹面鏡パネル45に拡大投影された投影画像50は、観察者43の左目44の前に設けられた投影画像の光量調整する射出瞳54を介して左目44に入射される。なお、右目についても同様に右目観察画像が射出されて、立体映像として観察できる。
【0064】
つまり、LCD47に表示された画像49は、画像投影光学系48によりフレネル凹面鏡パネル45に画像50として投影される。このフレネル凹面鏡パネル45を構成するフレネル凹面鏡53のレンズ作用により投影画像50が観察者43の左目44に投射される。このとき、前記左目投射手段46の射出瞳51を観察者43の左目44に重なるように投影する。つまり画像投影手段46から受けた光を反射し、観察者43の左目44の付近にのみ集光させる。よって、観察者43は、左目44で、左目画像投影手段46からの投影画像を観察することができる。
【0065】
なお、図示していないが、右目投影手段から投影された投影画像も同様に観察者の右目に投影させる。よって、左右の目でそれぞれ視差を有する異なる画像を観察することにより立体観察が可能となる。
【0066】
即ち、図9に示すように、立体内視鏡2により撮像された視差を持つ2つの画像は、画像投影ユニット32に設けられた第1と第2の画像投影手段33a、33bからそれぞれが投影され、この第1と第2の画像投影手段33a,33bから投影された画像は、ハーフミラー37により2つに分光される。このハーフミラー37で反射された一方は、反射ミラー38により第1のフレネル凹面鏡パネル40に導かれ、この第1のフレネル凹面鏡パネル40で反射されて第1の観察者である術者55の目57a、57bに導かれる。
【0067】
前記ハーフミラー37を透過した他方は、第2のフレネル凹面鏡パネル42に投影され、この第2のフレネル凹面鏡パネル42で反射されて第2の観察者である助手の目58a、58bに導かれる。
【0068】
これにより、術者55と助手56は、第1と第2のフレネル凹面鏡パネル40,42それぞれに表示された立体画像を観察可能となり、立体内視鏡2、第1と第2の画像投影手段33a、33b、術者55、及び助手56の視差の方向は、図9の図中に矢印Xで示される方向で統一され、かつ、立体内視鏡2によって撮像された観察部位の観察対象上の矢印X、矢印Yで示される方向は、第1と第2の画像投影手段33a、33bからそれぞれ図中に矢印Xa、Ya、Xb、Ybとして投影され、術者55の右目57aでは矢印Xa1、Ya1、左目57では矢印Xb1、Yb1として観察される。これは、術者55が直接観察対象上の矢印X,Yを見たのと同じ向きで立体画像を観察することができる。また、助手56の右目58bでは、矢印Xb2、Yb2、左目58aでは矢印Xa2、Ya2として観察される。よって、こちらも、助手56が直接観察対象上の矢印X,Yを見たのと同じ向きで立体画像を観察することができる。
【0069】
このような構成の第2の実施形態の立体観察システム29を用いた手術作用は、図10に示すように、手術台59の上に横たわる患者60の体腔内が立体内視鏡2により撮像され、その撮像された観察画像は、手術台59を挟んで正対している術者55と助手56の前にそれぞれ配置されている第1と第2のフレネル凹面鏡パネル40、42に前記投影画像ユニット32から投影される。
【0070】
術者55と助手56は、それぞれ正面を向いたままで、第1と第2のフレネル凹面球パネル40,42に投影表示される観察画像の基で手術器具61,62を用いて手術手技が行われる。
【0071】
これにより、術者55と助手56は、それぞれ自分の場所から、患者の観察部位を見た時と同じ方向から見た観察部位の立体画像を観察することができ、自ら観察しているフレネル凹面鏡パネル40,42から顔の向きを変えることで、自分の手元や周囲の状況を見ることができる。
【0072】
よって、術者55と助手56は、手術台59に対して正対した楽な姿勢で立体画像を観察しながら手術を行うことができるために手術中の疲労が軽減できる。かつ、同一観察画像を術者55と助手56が同時観察することができると共に、その立体画像方向と観察者の直視方向が同一であることから、手術器具の操作の混乱が生ずることなく、繊細な手術手技が効率的に執行することが可能となる。
【0073】
さらに、術者55と助手56などの観察者は、第1と第2のフレネル凹面鏡パネル40、42から顔の向きを代えることで周囲の状況を把握することができ、他の手術協力者とのコミュニケーションが図りやすくなる。
【0074】
次に、本発明に係る立体観察システムの第3の実施形態について、図11乃至図14を用いて説明する。図11は本発明に係る立体観察システムの第3の実施形態の全体構成を示す斜視図、図12は本発明に係る立体観察システムの第3の実施形態の作用原理を説明する平面図、図13は本発明に係る立体観察システムの第3の実施形態を用いた手術時における術者と助手の立体観察状態を説明する平面図、図14は本発明に係る立体観察システムの第3の実施形態を用いた手術作用を説明する説明図である。
【0075】
本発明の第3の実施形態の立体観察システム63は、前述した立体内視鏡2で撮像し、かつ、画像信号処理装置14で所定の信号処理生成された映像信号を基に観察画像を表示する表示ユニット64が前述した第1と第2の実施形態と異なる。
【0076】
この第3の実施形態の表示ユニット64は、前述の立体内視鏡2で撮像され、画像信号処理装置14で信号処理された互いに視差を持つ2つの映像信号により観察画像を表示する第1のモニタ65aと第2のモニタ65bが設けられている。
【0077】
この第1と第2のモニタ65a,65bを筐体内に内蔵する表示ユニット64には、スタンド66が設けられ、このスタンド66により第1と第2のモニタ65a,65bを術者70の目の高さ位置に設置されるようになっている。
【0078】
前記表示ユニット64の筐体上面からミラー保持アーム67が取り付け延出されている。このミラー保持アーム67の先端部には、前記第1のモニタ65aと第2のモニタ65bのそれぞれの表示画面に対向して約45度の角度で配置された第1のミラー68a、68bと、この第1のミラー6968a,68bそれぞれに対して約90度の角度で配置された第2のミラー69a、69bがそれぞれ保持されている。
【0079】
つまり、第1のモニタ65aに表示された観察映像は、第1のミラー68aと第2のミラー69aで反射されて術者70の右目71aで観察され、第2のモニタ65bに表示された観察映像は、第1のミラー68bと第2のミラー69bで反射されて術者70の左目71bで観察されるようになっている。
【0080】
このような構成の立体観察システム63の立体映像の観察原理について図12を用いて説明する。
【0081】
前述した立体内視鏡2と画像信号処理装置14で撮像信号処理された右目用の観察画像が第1のモニタ65aに表示され、左目用の観察画像が第2のモニタ65bに表示される。
【0082】
この第1と第2のモニタ65a,65bに表示された観察画像は、術者70の斜め前方に配置された第1のミラー68a、68bでそれぞれ反射される。この第1のミラー68a,68bで反射されたそれぞれの観察画像は、さらに術者70の前方に配置された第2のミラー69a、69bで反射されて術者70の左右の目71a、71bに導かれる。
【0083】
つまり、術者70は、右目71aで第1のモニタ65aの画像を見て、左目71bで第2のモニタ65bの画像を見ることになり立体画像の観察ができる。
【0084】
このような構成の立体観察システム63を用いて手術を行う状態を図13と図14を用いて説明する。手術台72の上に横たわった患者73に対して、手術台72に取付固定されている前記立体内視鏡2によって、体腔内の観察部位が撮像されている。
【0085】
この手術台72に横たわる患者73に正対して術者70が立ち、さらに、その術者70の正面に前記第2のミラー69a,69bが位置するように前記表示ユニット63を配置させる。
【0086】
つまり、前記立体内視鏡2と、この立体内視鏡2で撮像し、所定信号処理された映像信号の基で第1と第2のモニタ65a、65b、に表示された観察画像を第1のミラー68a,68bと第2のミラー69a,69bによって、術者70の視差の方向と一致させることで、術者70は自分の目で直接観察部位を観察しているのと同じ方向から見た状態の立体画像が観察することができる。
【0087】
また、術者70を補佐する助手74等の他の協力者は、第1又は第2のモニタ65a、65bに表示されている観察画像を直接見ることで術者70と同じ画像を観察することができる。
【0088】
さらに、図14に示すように、術者70は、表示ユニット63による立体画像を観察しながら手に持った手術器具75を操作して手術を行う際に、観察画像の観察は正面の第2のミラー69a,69bを見るだけで良く、その第2のミラー69a,69bから目線を外しことで、自らの手元や周囲を観察することができる。
【0089】
以上説明したように、本発明の立体観察システムの第3の実施形態により、術者70は、手術を受ける患者に正対した状態で、観察部位の立体画像の観察が自らが対面している観察部位と同じ向きで観察できると共に、手術を補助する他の手術協力者も同時に自らが観察部位を見ていると同じ方向の観察画像を観察することできる。
【0090】
さらに、術者と助手は、立体観察画像を観察して手術を行う際に、目線を手元や周囲に動かすのみで、周囲の状況の把握が容易となる。
【0091】
よって、術者を初めとする手術協力者は、患者と正対した最も自然な姿勢で観察部位の立体映像観察と手術執行ができるために、繊細な手術手技の履行と術者や協力者の疲労の軽減が図られ、手術の効率が向上して手術時間の短縮が可能となる。
【0092】
[付記]
以上詳述した本発明の実施形態によれば、以下のごとき構成を得ることができる。
【0093】
(付記1) 被検体に対して互いに視差を有し、2つの被検体画像を撮像する撮像手段と、
この撮像手段で撮像した2つの被検体画像をそれぞれ表示する画像表示手段と、
この画像表示手段に表示された2つの被検体画像を、前記撮像手段の視差方向と観察者の視差方向と一致するように、被検体と正対している観察者の左右の目の前にそれぞれ導き、立体観察像を表示させるための光学手段と、
を具備したことを特徴とする立体観察システム。
【0094】
(付記2) 前記光学手段は、前記被検体を間に互いに正対している第1の観察者と第2の観察者のうち、少なくとも第1の観察者に2つの被検体画像を導き立体観察像を表示させることを特徴とする請求項1に記載の立体観察システム。
【0095】
(付記3) 互いに視差を有する2つの画像を撮像する撮像手段と、
前記撮像手段で撮像した前記2つの画像を表示する画像表示手段と、
前記画像表示手段に表示された前記2つの画像を第1の観察者の前方から観察者の左右の目にそれぞれ導くための第1の光学手段と、
前記画像表示手段に表示された前記2つのの画像のうち、少なくとも1つを、第2の観察者の目に導くための第2の光学手段を有し、
さらに、前記2つの画像の視差方向と、前記第1の観察者の左右の目の視差方向を略一致させて配置可能としたことを特徴とする立体観察システム。
【0096】
(付記4) 前記第2の光学手段は、前記画像表示手段により表示された前記2つの画像を、それぞれ第2の観察者の左右の目に導くことを特徴とする付記3に記載の立体画像のシステム。
【0097】
(付記5) 前記撮像手段により撮像された2つの画像の視差方向と、前記第2の観察者の左右の目の視差方向を略一致させて配置可能としたことを特徴とする付記4に記載の立体観察システム。
【0098】
【発明の効果】
本発明の立体観察システムは、第1の観察者である術者10と、第2の観察者である助手11等の観察者が互いに被検体に正対した状態で立体画像を観察することができ、無理な体勢で手術を行うことも無く、観察者の疲労が減ると共に、観察者は共に同じ観察画像を自らの視線方向と一致する方向で観察することができるために、お互いに方向感覚がつかみやすく繊細な手術手技を短時間で執行でき、かつ、観察者が視線を代えるのみで周囲の状況を把握することができ、他の手術協力者とのコミュニケーションが図りやすくなり、手術執行効率が向上する効果を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る立体観察システムの第1の実施形態の全体構成を示す斜視図。
【図2】本発明に係る立体観察システムの第1の実施形態の概略構成を示すブロック図。
【図3】本発明に係る立体観察システムの第1の実施形態の表示ユニットの構成と作用を説明するブロック図。
【図4】本発明に係る立体観察システムの第1の実施形態の使用状態を説明する説明図。
【図5】本発明に係る立体観察システムの第1の実施形態の使用時の作用を説明する説明図。
【図6】本発明に係る立体観察システムの第1の実施形態の術者と助手による使用状態を説明する説明図。
【図7】本発明に係る立体観察システムの第2の実施形態の全体構成を示す斜視図。
【図8】本発明に係る立体観察システムの第2の実施形態における立体画像観察の原理を説明する説明図。
【図9】本発明に係る立体観察システムの第2の実施形態の観察画像光の導光作用を説明する説明図。
【図10】本発明に係る立体監視システムの第2の実施形態を用いた手術状態を説明する説明図。
【図11】本発明に係る立体観察システムの第3の実施形態の全体構成を示す斜視図。
【図12】本発明に係る立体観察システムの第3の実施形態の作用原理を説明する平面図。
【図13】本発明に係る立体観察システムの第3の実施形態を用いた手術時における術者と助手の立体観察状態を説明する平面図。
【図14】本発明に係る立体観察システムの第3の実施形態を用いた手術作用を説明する説明図。
【符号の説明】
1…立体観察システム
2…立体内視鏡
3…光学ユニット
4…撮像ユニット
6…表示ユニット
7…LCD
8…第1の光学系
9…第2の光学系
Claims (2)
- 被検体に対して互いに視差を有し、2つの被検体画像を撮像する撮像手段と、
この撮像手段で撮像した2つの被検体画像をそれぞれ表示する画像表示手段と、
この画像表示手段に表示された2つの被検体画像を、前記撮像手段の視差方向と観察者の視差方向と一致するように、被検体と正対している観察者の左右の目の前にそれぞれ導き、立体観察像を表示させるための光学手段と、
を具備したことを特徴とする立体観察システム。 - 前記光学手段は、前記被検体を間に互いに正対している第1の観察者と第2の観察者のうち、少なくとも第1の観察者に2つの被検体画像を導き立体観察像を表示させることを特徴とする請求項1に記載の立体観察システム。
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