JP4098535B2 - 医療用立体表示装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、医療用立体表示装置、詳しくは、患部等の術部を立体撮影し、その撮影画像を術者が観察するモニタに表示する医療用立体表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年においては、内視鏡の観察画像を立体表示できる内視鏡装置が普及している。この立体表示できる医療用立体表示装置は、従来、特開平7−16238号公報、及び、USP4651201号に開示されているものが知られている。
【0003】
前記特開平7−16238号公報に記載のものは、内視鏡の立体表示装置を天井に取付けた保持装置によって三次元空間の所定の位置に保持するようにしたものであり、また、USP4651201号のものには、内視鏡の立体撮影像を術者の頭部に取付けたヘッドマウントディスプレイで観察するようにしたものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、前記特開平7−16238号公報に開示された技術は、術者が内視鏡画像の観察と内視鏡や処置具を患部等の術部に挿入する作業を交互に行う場合、その度に立体表示装置を移動する必要があり、頻繁に内視鏡の位置変更や処置具の交換を行うには、非常に煩わしいものであった。また、USP4651201号に示される技術では、術者が患部等の術部を直接観察したい場合に、ヘッドマウントディスプレイを退避位置に移動する必要があり、大変煩わしいだけではなく、その重さにより術者が疲労する問題があった。
【0005】
本発明の目的は、上記の問題点を解決し、術者が内視鏡の立体画像の観察と、患部等の術部の直接観察との切替えを容易に行える医療用立体表示装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明による第1の医療用立体表示装置は、被検体における所定の患部の立体撮影を行う撮像手段と、前記撮像手段で撮像した立体画像を、術者の左右の眼に各々分配して供給する立体表示手段と、前記立体表示手段が前記被検体の所定の手術部位に対する当該術者の視線上の所定の位置に配置するよう当該立体表示手段を保持する保持手段と、前記立体表示手段に対する術者の相対位置を検出する検出手段と、前記検出手段の検出結果に応じて、前記保持手段により前記立体表示手段の位置が保持された状態において、前記立体表示手段上に前記撮像手段による被検体における所定の患部の立体撮影画像を表示する第1の表示状態と、前記被検体の所定の手術部位を前記術者が視認可能となる第2の表示状態とを切り換える表示制御手段と、を備えたことを特徴とする。
本発明による第2の医療用立体表示装置は、被検体における所定の患部の立体撮影を行う撮像手段と、前記撮像手段で撮像した立体画像を、術者の左右の眼に各々分配して供給する立体表示手段と、前記立体表示手段が前記被検体に対する手術に係る所定の手術部位と当該術者の視線上の所定の位置に配置するよう当該立体表示手段を保持する保持手段と、前記立体表示手段に対する術者の相対位置を検出する検出手段と、前記検出手段の検出結果に応じて、前記立体表示手段上に前記撮像手段による被検体における所定の患部の立体撮影画像を表示する第1の状態と、前記立体表示手段を前記被検体に対する手術を行っている術者の視野外に退避させる第2の状態とを切り換える立体表示手段制御手段と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図示の例によって説明する。
図1から図4は、本発明の第1実施の形態を示したものであって、図1は、医療用立体表示装置の全体の構成を示したものである。
【0008】
図1に示す医療用立体表示装置は、保持手段である支持アーム1と、立体表示手段であるモニタ2と、モニタ2の撮像手段である立体撮影用カメラヘッド3と、検出手段である位置検出用センサ21と、制御手段である表示制御部4とで、その主要部が構成されている。
【0009】
前記支持アーム1は、図示しない天井に固定されており、周知の機構で構成された、上下動機構5、回転機構6、及び、ボールジョイント機構7を有しており、その先端部にモニタ2を保持している。この支持アーム1によれば、上下動機構5により鉛直方向の移動が自在となり、回転機構6によって水平方向の移動が自在となるから、これらによりモニタ2を、三次元空間の任意の位置に配置させることができる。また、ボールジョイント機構7により、モニタ2の画面を任意の方向に向けることができる。
【0010】
また、この支持アーム1の下方には、ベッド8が手術室の床に設置されており、その側面には、レール9が配置されている。このレール9には、硬性内視鏡10を保持するためのスコープホルダ11が取付けられ、スコープホルダ11のアーム先端には、硬性内視鏡10が保持されている。この硬性内視鏡10は、患者Pの腹部に、図示しないシースを介して挿入されている。
【0011】
前記立体撮影用カメラヘッド3は、前記硬性内視鏡10の基端面に取付けられ、立体撮影用カメラヘッド3は、カメラコントロールユニット(以下、「CCU」と略記)12に接続されている。CCU12は、表示制御部4及びワークステーション13に接続されている。
【0012】
このうち、ワークステーション13は、更に、前記表示制御部4及びモニタ14に接続されている。また、ワークステーション13は、ポインティングデバイス15を備えており、モニタ14をマーキングできるようになっている。前記表示制御部4は、更に、モニタ2に接続されている。
【0013】
図2は、第1実施の形態におけるモニタ2の内部構造を示したものである。 前記モニタ2は、その背面上部を、支持アーム1の先端部に固定されている。モニタ2の内部には、術者T側から見て、その上部後方にLCD16が配設されており、このLCD16の表示面と対向して、術者T側にミラー17が配設されている。なお、LCD16は、表示制御部4の図示しない画像出力部に接続されている。
【0014】
前記LCD16と前記ミラー17の下方には、ミラー17で反射されたLCD16の画像を術者T側に向けて反射するハーフミラー18が配設されており、このハーフミラー18の後方に液晶シャッタ19が、また、前方に液晶シャッタ20がそれぞれ配設されている。即ち、これら2つの液晶シャッタ19,20の間に、前記ハーフミラー18が傾斜して配設される。
【0015】
そして、液晶シャッタ19及び液晶シャッタ20は、前記表示制御部4の図示しない液晶シャッタ制御回路に接続されている。
【0016】
また、モニタ2には、その上部の術者T側に、前記位置検出用センサ21が設けられている。この位置検出用センサ21は、第1実施の形態においては、超音波発信部と超音波受信部を有する超音波センサで構成されており、所定の対象物までの距離を測定するようになっている。
【0017】
一方、術者Tは、左右の眼に各々対向する垂直偏光板及び水平偏光板を有する立体観察眼鏡22を装着してモニタ2を観察するようになっており、この立体観察眼鏡22には、超音波反射部材23が取付けられている。
【0018】
このように構成された医療用立体表示装置の作用を、図1及び図2を用いて説明する。
図1に示すように、術者Tは、患者Pの腹部に、硬性内視鏡10を挿入するためのシース、及び、鉗子Aと鉗子Bを挿入するためのシースを挿通する。そして、ベッド8の側面に取付けたスコープホルダ11に硬性内視鏡10を取付け、この硬性内視鏡10を前記シースに挿入し、鉗子Aと鉗子Bを前記シースに挿入する。この時点では、モニタ2は、まだ、支持アーム1の上下動機構5及び回転機構6によって、術者Tの視野外に退避されている。
【0019】
次いで、術者Tは、図示しない操作手段を操作し、支持アーム1の上下動機構5及び回転機構6を操作してモニタ2を観察しやすい位置に配置するとともに、ボールジョイント機構7によってモニタ2を観察しやすい向きに微調整する。
【0020】
硬性内視鏡10に取付けられた立体撮影用カメラヘッド3で撮影された内視鏡画像は、CCU12に送られる。CCU12では、内視鏡画像の左右画像を別々に規格化された映像信号に変換し、表示制御部4及びワークステーション13へ出力する。ワークステーション13及び表示制御部4には、左右各々の映像信号が出力される。
【0021】
ワークステーション13に出力された映像信号は、モニタ14に表示される。また、表示制御部4に入力された映像信号は、左右各々の映像信号を倍速変換により時系列的に交互に表示される映像信号に変換される。この際、左右の映像信号の出力タイミングを制御する制御信号が、液晶シャッタ20に入力される。
【0022】
そして、この映像信号は、図2で示すように、表示制御部4からモニタ2に内蔵されたLCD1 6に入力されて表示される。LCD1 6に表示された内視鏡画像は、ミラー17及びハーフミラー18で反射、拡大され、術者Tの観察眼へと出力される。
【0023】
モニタ画面は、内視鏡画像の状態、又は、術部を見るシースルーの状態に制御される。また、この内視鏡画像は、液晶シャッタ20を透過することにより、左眼用の映像信号が表示される時は、垂直偏光成分のみが透過され、右眼用の映像信号が表示される時は、水平偏光成分のみが透過される。
【0024】
位置検出用センサ21は、術者Tが装着した立体観察眼鏡22に設けられた超音波反射部材23からの反射信号を受信し、術者Tとモニタ2の距離を常に計測しており、この距離が所定の値を超えた場合には、それを信号として表示制御部4に送る。
【0025】
図3は、術者Tとモニタ2との距離が所定の距離内にある場合に、内視鏡画像がモニタ2の全面に表示される様子を示したものである。即ち、術者Tとモニタ2との距離が所定の距離内にある場合は、液晶シャッタ19が閉じた状態に制御される。そのため、モニタ2には、内視鏡画像のみが表示される。術者は、立体観察眼鏡22を装着して観察することにより、内視鏡画像を立体観察することができる。
【0026】
図4は、術者Tがモニタ2から遠のき、術者Tとモニタ2との距離が位置検出用センサ21の検出範囲外になった場合に、モニタ2の大部分がシースルー状態になり、モニタ2の一部分が内視鏡画像を縮小表示する様子を示したものである。即ち、術者Tの位置が位置検出用センサ21の検出範囲外になった場合は、モニタ2の液晶シャッタ20が、図4に示すX部を除いて開いた状態に制御され、液晶シャッタ19が、完全に開いた状態に制御される。このため、LCD1 6が、図4に示すX部のみに、内視鏡画像を縮小して表示するように制御され、モニタ2の画面は、X部以外の領域がシースルーの状態になる。
【0027】
従って、モニタ2は、患部等の術部をモニタ画面を透視して観察できるようになり、術者Tは、硬性内視鏡10、鉗子A、鉗子Bの挿入状態を、容易に把握することができる。また、画面左上角部のX部には、内視鏡画像が縮小されて、スーパーインポーズされるため、内視鏡画像の観察も引き続き可能となる。
【0028】
また、ワークステーション13に取付けられたポインティングデバイス15を操作して、モニタ14に表示された内視鏡画像にマーキングをした場合、ワークステーション13は、マーキングされた内視鏡画像の部分を強調表示した画像を作成し、表示制御部4に出力する。
【0029】
よって、図示しない切替えスイッチを操作することで、術者Tは、前記硬性内視鏡10の立体画像と、強調表示した画像とを任意に選択して観察することが可能となる。なお、強調表示としては、マーキングされた個所以外の画像を薄く表示したり、マーキングされた個所の画像のみをエッジ強調したりすることで、その部分を強調表示する。
【0030】
このように第1実施の形態の医療用立体表示装置によれば、術者Tとモニタ2の距離に応じて、モニタ2を内視鏡画像の画面と、X部を除くシースルー状態の画面とに切り換えることができ、煩わしい操作をせずに、内視鏡下の処置と鉗子A,Bや硬性内視鏡10の挿抜操作とを切り換えて行うことができるため、手術時間の短縮に非常に効果がある。
【0031】
なお、前記第1実施の形態においては、術者Tの位置を検出するのに、位置検出用センサ21として超音波センサ用いたが、これは周知の近接スイッチを用いてもよいことは言うまでもない。
【0032】
次に、本発明の第2実施の形態を、図5から図9を用いて説明する。なお、この第2実施の形態における前記第1実施の形態と同様の構成部材には同じ符合を付し、その説明を省略する。
図5は、本発明の第2実施の形態である医療用立体表示装置を示したものである。この第2実施の形態が第1実施の形態と異なるのは、術者Tとモニタ2と立体撮影用カメラヘッド3の位置を検出するワークステーション24が備えられている点と、これを操作するナビゲーション装置25が備えられている点である。
【0033】
術者T、モニタ2、立体撮影用カメラヘッド3の各々には、位置検出用センサ26,27,28が取付けられている。即ち、位置検出用センサ26は、スコープホルダ11に取付けられた硬性内視鏡10の基端面に設けられた立体撮影用カメラヘッド3に取付けられ、位置検出用センサ27は、モニタ2に取付けられ、位置検出用センサ28は、術者Tの装着する立体観察眼鏡22に取付けられている。
【0034】
前記ナビゲーション装置25は、前記位置検出用センサ26〜28を検出できる所定の位置に配置されていて、ワークステーション24に接続されている。ワークステーション24は、支持アーム1の上下動機構5及び回転機構6の図示しない制御手段に接続されている。
【0035】
このように構成された医療用立体表示装置の作用を説明すると、ナビゲーション装置25は、位置検出用センサ26〜28により、硬性内視鏡10、モニタ2、術者Tの位置関係を把握している。この位置情報は、ワークステーション24に送られている。
【0036】
ワークステーション24は、硬性内視鏡10と術者Tを結ぶ直線上にモニタ2が配置されているか否かを検出し、配置されていない場合は、支持アーム1の上下動機構5及び回転機構6を制御して、モニタ2を、硬性内視鏡10と術者Tの間に移動をさせる。
【0037】
図6は、第2実施の形態において、硬性内視鏡10の移動とともに、モニタ2の移動が行われる様子を示している。術者Tがスコープホルダ11を操作して、硬性内視鏡10の位置を図6の実線で示す位置から破線に示す位置に移動させた場合、これに伴って、ワークステーション24は、モニタ2を同様に移動させ、常にモニタ2が術者Tと硬性内視鏡10の間に位置するように制御する。これによって、術者Tは常に硬性内視鏡10の立体画像を最も観察しやすい方向から観察可能となる。
【0038】
図7は、第2実施の形態において、術者Tの移動によって、モニタ2が自動的に移動される様子を示している。図8は、術者Tがモニタ2に対して所定の距離範囲内に位置している場合、内視鏡画像がモニタ2の全面に表示されている様子を示しており、図9は、術者Tがモニタ2に対して所定の距離範囲外に移動した場合、モニタ2が退避位置に移動して、患部等の術部を術者が直視可能になっている様子を示している。
【0039】
ワークステーション24は、モニタ2と術者Tの距離を検出し、この距離が所定範囲内であれば、モニタ2を図7に実線で示す観察位置に配置し、所定範囲外となった場合には、図7の破線で示す退避位置に配置する。これによって、術者Tは、楽な姿勢で内視鏡観察を行える上に、患部等の術部への内視鏡や処置具の挿抜操作を行う際には、モニタ2が自動的に退避位置に移動するため、容易に術部を直視しながら操作が行える。
【0040】
このように第2実施の形態によれば、第1実施の形態の効果に加えて、内視鏡像の観察が楽な姿勢で行えるため、術者Tの負担が軽減される。
【0041】
ところで、立体的に内視鏡画像を観察するに当たっては、従来、硬性内視鏡とモニタとは離間しており、モニタは内視鏡とは別の位置に支持され配設されていたので、内視鏡操作において、立体撮影方向とモニタの表示方向とのずれが生じ、立体観察に違和感があった。そこで、硬性内視鏡の接眼部に立体表示用のモニタを接続するようにすれば、この違和感は解消される。この接続手段は、次の図10、図11に示すように構成すればよい。また、第1実施の形態と同様の部分には、同じ符合を記し、説明を省略する。
【0042】
図10は、硬性内視鏡31にモニタ36を直接に接続した場合の内視鏡立体表示装置を示しており、図11は、上記図10において使用する硬性内視鏡31及びモニタ36の内部構造を示している。
【0043】
図11で示すように、硬性内視鏡31は、先端部に対物レンズ32が設けられており、硬性内視鏡31の内部には、リレーレンズ33が配置されている。従って、対物レンズ32から入射した光束は、硬性内視鏡31の基端部に配置された結像レンズ34に伝達される。この結像レンズ34の結像位置にCCD35を配置する。
【0044】
また、図10で示すように、硬性内視鏡31の基端面の接眼部には、モニタ36を配置する。そして、図11で示すように、前記CCD35を、画像処理部37を介してモニタ36に接続する。また、モニタ36は、表示角度が可変となるようにボールジョイント機構38を介して硬性内視鏡31に接続されており、また、画像処理部37は、映像出力コネクタ39を有している。
【0045】
このように構成すると、CCD34に結像された硬性内視鏡31による画像は、画像処理部37に送られ、規格化された映像信号に変換される。この映像信号はモニタ36に伝達され、表示される。術者Tは、スコープホルダ11に取付けられた硬性内視鏡31を所定の位置に固定し、ボールジョイント機構38を操作して見やすい方向にモニタ36を向ける。
【0046】
これにより、術者Tは、硬性内視鏡31で撮影された画像を所定の方向から常に観察することが可能となる。また、硬性内視鏡31に内蔵された画像処理部37から規格化された映像信号が映像出力コネクタ39から出力されるため、この映像出力コネクタ39に外部のモニタ36を接続すれば、この外部のモニタ36で、術者T以外の人は、術者Tが観察している画像と同様の画像を観察可能となる。
【0047】
このように、硬性内視鏡31とモニタ36とを一体的に構成すれば、硬性内視鏡31の立体撮影方向とモニタ36の表示方向とで、ずれが発生しないので、立体観察に違和感を覚えることがない。
【0048】
『付記』
以上、詳述した本発明の実施の形態によれば、以下の如き構成を得ることができる。
【0049】
1.患部等の術部の立体撮影を行う立体撮影用カメラヘッドからなる撮像部と、この撮像部で撮像した立体画像を術者の左右の眼に各々分配して供給するモニタからなる立体表示部と、
この立体表示部を前記撮像部と前記術者との間の所定の位置に保持する支持アームからなる保持手段と、
術者の位置を検出する位置検出用センサからなる検出部と、
この検出部の検出結果に応じて、前記立体表示部の表示位置または表示状態を制御する制御部と、
を備えたことを特徴とする医療用立体表示装置。
【0050】
2.付記1において、
前記検出部は、術者の術部または撮像部に対する位置を検出することを特徴とする。
【0051】
3.付記1において、
前記検出部は、術者が操作する術具の状態を検出することを特徴とする。
4.付記1において、
前記制御部は、前記立体表示部を術者の視野外に退避させる退避手段を有していることを特徴とする。
【0052】
5.付記1において、
前記制御部は、前記立体表示部をシースルー状態にする表示制御手段を有していることを特徴とする。
【0053】
6.付記1において、
前記制御部は、前記立体表示部を、前記撮像部と術者との間に位置させる駆動手段を有していることを特徴とする。
【0054】
7.付記1において、
前記撮像部は、内視鏡に、一体又は分離自在に設けられていることを特徴とする。
【0055】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、術者が内視鏡の立体画像の観察と、患部等の術部の直接観察との切替えを容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施の形態を示す医療用立体表示装置の斜視図、
【図2】第1実施の形態におけるモニタの拡大断面図、
【図3】内視鏡画像がモニタの全面に表示されている状態を示すモニタの正面図、
【図4】モニタがシースルー状態になっている場合におけるモニタの正面図、
【図5】本発明の第2実施の形態を示す医療用立体表示装置の斜視図、
【図6】第2実施の形態の医療用立体表示装置において、内視鏡の移動によって、モニタが移動される様子を示す要部平面図、
【図7】第2実施の形態の医療用立体表示装置において、術者の移動によって、モニタが移動される様子を示した要部側面図、
【図8】 第2実施の形態の医療用立体表示装置において、内視鏡画像がモニタ全面に表示されている場合のモニタの正面図、
【図9】第2実施の形態の医療用立体表示装置において、モニタの退避により、患部等の術部が直視可能な状態となった場合のモニタ及び術部の正面図、
【図10】硬性内視鏡にモニタを直接接続した場合の内視鏡立体表示装置の斜視図、
【図11】上記図10の硬性内視鏡及びモニタの内部構造を示す概略断面図。
【符号の説明】
1・・・・・・・・・・・・支持アーム(保持手段)
2・・・・・・・・・・・・モニタ(立体表示手段)
3・・・・・・・・・・・・立体撮影用カメラヘッド(撮像手段)
4・・・・・・・・・・・・表示制御部(制御手段)
21,26,27,28・・位置検出用センサ(検出手段)
T・・・・・・・・・・・・術者

Claims (4)

  1. 被検体における所定の患部の立体撮影を行う撮像手段と、
    前記撮像手段で撮像した立体画像を、術者の左右の眼に各々分配して供給する立体表示手段と、
    前記立体表示手段が前記被検体の所定の手術部位に対する当該術者の視線上の所定の位置に配置するよう当該立体表示手段を保持する保持手段と、
    前記立体表示手段に対する術者の相対位置を検出する検出手段と、
    前記検出手段の検出結果に応じて、前記保持手段により前記立体表示手段の位置が保持された状態において、前記立体表示手段上に前記撮像手段による被検体における所定の患部の立体撮影画像を表示する第1の表示状態と、前記被検体の所定の手術部位を前記術者が視認可能となる第2の表示状態とを切り換える表示制御手段と、
    を備えたことを特徴とする医療用立体表示装置。
  2. 前記第1の表示状態と前記第2の表示状態と切り換える液晶シャッタをさらに備え、
    前記表示制御手段は、前記液晶シャッタを制御することにより前記第1の表示状態と前記第2の表示状態と切り換えることを特徴とする請求項1に記載の医療用立体表示装置。
  3. 前記表示制御手段は、前記立体表示手段を前記第2の表示状態に設定した際、前記被検体の所定の手術部位が視認可能となっている表示視野内の一部に、前記撮像手段による被検体における所定の患部の立体撮影画像を縮小して表示するよう制御することを特徴とする請求項1または2に記載の医療用立体表示装置。
  4. 被検体における所定の患部の立体撮影を行う撮像手段と、
    前記撮像手段で撮像した立体画像を、術者の左右の眼に各々分配して供給する立体表示手段と、
    前記立体表示手段が前記被検体に対する手術に係る所定の手術部位と当該術者の視線上の所定の位置に配置するよう当該立体表示手段を保持する保持手段と、
    前記立体表示手段に対する術者の相対位置を検出する検出手段と、
    前記検出手段の検出結果に応じて、前記立体表示手段上に前記撮像手段による被検体における所定の患部の立体撮影画像を表示する第1の状態と、前記立体表示手段を前記被検体に対する手術を行っている術者の視野外に退避させる第2の状態とを切り換える立体表示手段制御手段と、
    を備えたことを特徴とする医療用立体表示装置。
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