JP2006111700A - 研磨パッド - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 特定の組成を有し、30℃/60℃の貯蔵弾性率比が2〜15の範囲にあり、かつ30℃/90℃の貯蔵弾性率比が4〜20の範囲にあるポリウレタンもしくはポリウレタン−ウレアからなる研磨層を有する研磨パッド。研磨層に水溶性粒子が分散され含有されるものでは、さらに高い研磨連度が達成できる。
【選択図】 なし
Description
また、このCMPにおいて生産性を大きく左右する因子として研磨速度が挙げられるが、この研磨速度は従来よりも、研磨パッドにおけるスラリーの保持量を多くすることによって大幅に向上できるとされている。従来、CMPでは微細な気泡を含有するポリウレタンフォームを研磨パッドとして用い、この樹脂フォームの表面に開口する穴(以下、「ポア」という)にスラリーを保持させて研磨が行われている。
発泡によるポアの制御がより容易な研磨パッドとして可溶物を種々の樹脂中に分散させたものが知られている(特許文献3、特許文献4、特許文献5および特許文献6参照)。これらのうち、特許文献3および特許文献4には可溶物を含有する研磨パッドの有効性が示唆されている。しかし、研磨パッドとして実際に使用した場合の母材(マトリックス材)に関する検討は行われていない。
また、被研磨体の平坦化レベルのさらなる向上も必要とされる。
本発明のさらに他の目的および利点は、以下の説明から明らかになろう。
上記ポリウレタンもしくはポリウレタン−ウレアは、イソシアネート末端ウレタンプレポリマーAと、イソシアネート基と反応し得る活性水素含有基を分子内に2個以上有し且つ下記条件a、bを共に満足する鎖延長剤Bの混合物の硬化反応生成物からなりそして
上記研磨層は30℃の貯蔵弾性率/60℃の貯蔵弾性率の比および30℃の貯蔵弾性率/90℃の貯蔵弾性率の比がそれぞれ2〜15の範囲および4〜20の範囲にある、
ことを特徴とする研磨パッドによって達成される。
a.数平均分子量300以下である鎖延長剤50〜100重量%と数平均分子量300を超える鎖延長剤50〜0重量%からなる。
b.活性水素含有基を分子内に3個以上有する鎖延長剤20〜100重量%と活性水素含有基を分子内に2個有する鎖延長剤80〜0重量%からなる。
研磨パッドは、被研磨面の凸部を優先的に研磨し、被研磨面の凹部はあまり研磨せず、研磨終了時においては被研磨面全体が平滑になるような特性を有することが重要である。このため被研磨面凹部内に研磨パッド表面が変形して入り込まないように、比較的高い硬度が求められている。しかし一方で硬度が高い場合には変形性に劣るため、研磨中に発生する研磨屑やスラリー砥粒凝集物などの異物による被研磨面の損傷(スクラッチ)が増えて、良好な製品の収率を下げるという問題点を有する。従来の研磨パッドにおいては、高い平坦化能力とスクラッチ抑制の両立は難しかった。本発明の研磨パッドの研磨層は、イソシアネート末端ウレタンプレポリマーと鎖延長剤を反応させて得られるポリウレタンもしくはポリウレタン−ウレアをポリマーマトリックスとするものであり、原料の鎖延長剤中に数平均分子量300以下の成分および活性水素含有基を分子中に3個以上有する成分を用いることにより、高温下でポリマーマトリックスの貯蔵弾性率が適度に低下することを可能としたものである。この貯蔵弾性率の適度な温度依存変化により、異物が強く研磨層を擦る際の発熱でポリマーマトリックスが速やかに軟化/変形し易くなるので異物による被研磨面への損傷を抑制でき、スクラッチ抑制(収率向上)の効果に優れる。また異物と接触しない部分の研磨層は、相対的に温度が低いため、ポリマーマトリックスは硬質であり、被研磨体の平坦化能力に優れる。
本発明で用いられるイソシアネート末端ウレタンプレポリマーAは、分子内に2個以上のOH基を有する化合物Yと分子内に2個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネートとを、イソシアネート基/OH基の当量比が好ましくは2以上、より好ましくは2〜5、さらに好ましくは2.1〜4となるように用いて反応させて得られる。イソシアネート基の当量比が2未満であると得られるイソシアネート末端ウレタンプレポリマーの高分子量化を招き、結果としてイソシアネート末端ウレタンプレポリマーが高粘度化するため使用にあたり、加温温度をより上げる必要が生じる。このことは、ポリウレタンマトリックスを成型する際の成型条件の条件コントロールが難しくなり、得られる研磨パッドの性能が不安定となる。また、イソシアネート基の当量比が5を超える場合は、得られるポリマーマトリックスの温度上昇に伴う弾性率の低下が過剰になるために、研磨パッドの研磨性能の変動が大きく不安定なものとなり、好ましくない。
イソシアネート末端ウレタンプレポリマーAの合成に際しては、温度を50〜90℃に加温するか、必要に応じて反応触媒として三級アミンや有機錫などの金属系触媒を併用することができる。分子内に2個以上のOH基を有する化合物Yとしては、例えば1分子の両末端にOH基を有するジオール化合物、1分子に3個以上のOH基を有する多官能性ポリオールおよび1分子に2個以上のOH基を有する多官能性低分子アルコールを挙げることができる。
1分子の両末端に2個のOH基を有するジオール化合物としては、例えば脂肪族ポリエーテルジオール、脂環族ポリエーテルジオールあるいは芳香族ポリエーテルジオールなどのポリエーテルジオール、ポリエステルジオール、ポリカーボネートジオール、ポリカプロラクトンジオール、ジオールとポリイソシアネートとの反応によって合成されるポリオールおよびその他のポリオールなどが挙げられる。これらのポリオールは、単独でまたは二種以上を併用して用いることができる。
上記のポリエステルジオールのうち市販品としては、例えばクラポールP−2010、P−1010、L−2010、L−1010、A−2010、A−1010、F−2020、F−1010、PMIPA−2000、PKA−A、PNOA−2010、PNOA−1010(以上、(株)クラレ製)等が挙げられる。
で表される、グリセリンにプロピレンオキシドが付加して得られた三官能の付加反応生成物等が挙げられる。かかる三官能の付加反応生成物としては、例えばユニオールTG330(日本油脂(株)製)などの市販品として入手することができる。
また、このようにして得られるイソシアネート末端ウレタンプレポリマーは、1種または2種以上を併用することができる。
本発明において鎖延長剤は、イソシアネート末端ウレタンプレポリマーAの有するイソシアネート基と反応しうる活性水素を有する官能基を分子内に2個以上有する化合物である。活性水素を有する官能基としては、例えばOH基、1級または2級アミノ基、カルボキシル基などが挙げられる。
脂肪族ジカルボン酸としては、例えばシュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸等が挙げられる。
芳香族ジカルボン酸としては、例えばフタル酸、イソフタル酸およびテレフタル酸等が挙げられる。脂環族ジカルボン酸としては、例えばシクロへキシルジカルボン酸が挙げられる。複素環ジカルボン酸としては、例えばナフタリンジカルボン酸が挙げられる。また、脂肪族トリカルボン酸としては例えばクエン酸およびアコニチン酸等が挙げられる。
なお、化合物Yおよび鎖延長剤Bについて、それぞれ複数種の化合物を併用して用いた場合の数平均分子量は、複数種の化合物それぞれの使用割合と数平均分子量とを考慮して算術平均して求められる値をいうものとする。
本発明の研磨パッドの研磨層を形成するポリマーマトリックスとなるポリウレタンもしくはポリウレタンウレアの合成反応において、イソシアネート末端ウレタンプレポリマーAと活性水素含有官能基を有する鎖延長剤Bの使用量は、鎖延長剤Bに含まれる活性水素含有基/イソシアネート末端ウレタンプレポリマーAに含まれるイソシアネート基の比が1/0.9〜1/1.4の範囲となる割合が好ましく、さらに好ましくは1/0.95〜1/1.3の範囲となる割合である。活性水素含有基に対するイソシアネート基の比が0.9を下回ると未反応の活性水素含有基が多く残留して、得られるポリウレタンの耐水性や耐アルカリ性、耐酸性などが劣るようになる。同イソシアネート基の比が1.4を超えると重合反応終了時に未反応のイソシアネート基が多く残留し、これが湿気により経時的に架橋反応を起こし、得られるポリマーマトリックスが脆くなるといった問題がある。
上記反応によって得られる本発明の研磨パッドの研磨層のショアD硬度は30以上が好ましく、より好ましくは40〜90、さらに好ましくは50〜80である。ショアD硬度が30以上であると、被研磨体に負荷できる圧力を大きくでき、これに伴い研磨速度を向上させることができる。
本発明の、好ましいもう一つの形態は、上記したポリマーマトリックス中に水溶性粒子を分散した研磨層を有する研磨パッドである。このような研磨パッドでは、研磨パッドの使用中にパッド表層において、ドレッシング処理の際の水との接触あるいは研磨の際の水系分散体であるスラリーとの接触により、水溶性粒子がポリマーマトリックスから脱離する。この脱離は、水溶性粒子が水あるいはスラリー中に含有される水等と接触して溶解することで生じたり、またこの水等を含有して膨潤してゲル状となることで生じたりする。さらに、この溶解または膨潤は水との接触により起るだけでなく、メタノールの如きアルコール系溶剤を含有する水系混合媒体との接触により起すこともできる。
さらに加えて、水溶性粒子の存在によって被研磨体の高い研磨平坦性が得られる。従って、この水溶性粒子は、研磨パッドにおいて十分な押し込み硬さを確保できる中実体であることが好ましい。
上記した方法により水溶性粒子を予め分散した原料(プレポリマーAまたは鎖延長剤BあるいはAとBの両方)を用いる以外は、先に記載した原料(イソシアネート末端ウレタンプレポリマーAと鎖延長剤B)の混合および硬化反応の項目と同様にして、水溶性粒子を分散した原料の混合とポリマーマトリックスの合成反応を行うことにより、本発明の水溶性粒子の分散したポリウレタンもしくはポリウレタンウレアからなる研磨層が得られる。
さらにポリマーマトリックスおよび/または水溶性粒子中に、本発明の効果を損なわない範囲で、上記で挙げてきた成分以外の成分を添加してもよい。
このような添加剤を本発明の研磨パッドの研磨層に入れるには、ポリマーマトリックス形成前の原料に事前に添加しておく必要がある。
本発明の研磨パッドの研磨層は、前記した方法により原料混合物(イソシアネート末端ウレタンプレポリマーAと鎖延長剤B)あるいは水溶性粒子を分散させた原料を混合した混合液を、例えば金型内で反応に付すことによって得られる。 本発明の研磨パッドの研磨層は過激な研磨条件による摩擦熱や粗大な異物からの過剰な圧力による摩擦熱を受けて温度が上昇した場合には、弾性率が適度に低下する特徴を有する。この弾性率低下(軟化)により被研磨体への過剰なストレスを緩和してスクラッチの発生を防ぐことができる。また温度変化に伴う過剰な弾性率の低下を抑制することにより、研磨における平坦化性能を満足させることができる。この適度な弾性率の温度変化を達成するために、研磨層の貯蔵弾性率E’は、30℃/60℃のE’比が2〜15の範囲にあり、30℃/90℃のE’比が4〜20の範囲にある。好ましくは30℃/60℃のE’比が3〜10の範囲にあり、30℃/90℃のE’比が5〜15の範囲にある。
この研磨層は、研磨パッドの少なくとも研磨面の一部を構成していればよい。好ましくは研磨面の少なくとも50%以上、より好ましくは80%以上、さらに好ましくは90%以上である。もちろん、研磨面全面が研磨層からなっていてもよい。
この研磨層以外の部分には、例えば、光学式終点検出装置を用いて終点を検出するための窓部を挙げることができる。窓部としては、例えば、厚さ2mmにおいて、波長100〜3,000nmの間のいずれかの波長の光の透過率が0.1%以上、好ましくは2%以上であるか、または、波長100〜3,000nmの間のいずれかの波長域における積算透過率が0.1%以上、好ましくは2%以上であるものを用いることができる。
また、支持層は1層のみからなっていてもよく、2層以上からなっていてもよい。さらに、この支持層と研磨層とは直接接して熱融着等の方法により積層されていてもよく、上記接合層を介して積層されていてもよい。接合層としては、接着剤が硬化した層や、接着テープ等の粘着材からなる層等を挙げることができる。
格子状の溝は、1つの連続した溝により形成されていてもよく、2つ以上の不連続な溝により形成されていてもよい。また、格子を構成する一つのパターンの平面形状は特に限定されず様々な多角形とすることができる。この多角形としては、例えば、正方形、長方形、台形、菱形等の四角形、三角形、五角形、六角形等とすることができる。
螺旋状の溝は1本の連続した溝により形成されたものでもよいし、互いにその螺旋の方向が異なる2本の螺旋状の溝からなるものであってもよい。さらに、螺旋の方向が同じ2本の螺旋状の溝からなるものでもよいし、3本以上の互いに螺旋の方向が同じまたは異なる螺旋状の溝からなるものであってもよい。
この溝の大きさは特に限定されず、例えば、溝の幅は、好ましくは0.1mm以上、より好ましくは0.1〜5mm、さらに好ましくは0.2〜3mm、特に好ましくは0.5〜1mmである。通常、幅または最小寸法が0.1mm未満である溝を形成するのは困難である。また、溝の深さは、好ましくは0.1mm以上、より好ましくは0.3〜2.5mm、さらに好ましくは1〜2.2mm、特に好ましくは1.3〜2mmである。溝の深さが0.1mm未満では研磨パッドの寿命が過度に短くなり易く好ましくない。さらに、溝の間隔(螺旋状の溝等では径方向の隣り合う部分の間の最小距離)は、好ましくは0.05mm以上、より好ましくは0.05〜100mm、さらに好ましくは0.1〜10mm、特に好ましくは0.5〜2mmである。この最小距離が0.05mm未満である溝等を形成するのは困難である。また、溝の幅等と隣り合う溝等の間の距離との和であるピッチは、好ましくは0.15mm以上、より好ましくは0.15〜105mm、さらに好ましくは0.3〜13mm、特に好ましくは0.5〜2.2mmである。
さらに、溝の内面の表面粗さは、好ましくは20μm以下、より好ましくは15μm以下、さらに好ましくは10μm以下そして通常0.05μm以上である。この表面粗さが20μm以下であることにより研磨時のスクラッチを効果的に防止できる。この表面粗さは、本発明の研磨パッドの使用前における値であると理解されるべきである。
さらに、表面粗さが20μm以下であると、スクラッチを防止できることに加えて、溝としての機能、特に、スラリーを研磨面に分配する機能および廃棄物を外部へ排出する機能がより効率よく発揮される。
さらに、凹部の内面の表面粗さも、溝の内面の表面粗さと同様に例えば20μm以下、好ましくは15μm以下、より好ましくは10μm以下そして通常0.05μm以上)であることが好ましい。
またこの様な溝形状の雌型を反応に用いる容器(例えば金型)にあらかじめ形成しておいて、その中に原料混合物を注入した後に硬化反応させることにより、切削加工をせずに表面に溝形状が付与された研磨層を形成することも可能である。
なお、実施例および比較例に使用の研磨パッドの構成および評価を表1に示す。また、表1中の組成成分の配合割合を示す数字の単位は質量部である。
水溶性粒子であるβ−シクロデキストリン((株)横浜国際バイオ研究所製、品名「デキシパール β−100」、平均粒径20μm)100重量部を混合ミキサー(カワタ(株)製「スーパーミキサーSMZ−3SP」)中に入れ、400rpmで攪拌しながら、噴霧スプレーを用いγ−アミノプロピルトリエトキシシラン(日本ユニカ(株)製、品名「A−1100」)0.5重量部を5分間に亘り噴霧しながら混合し、その後更に2分間400rpmで攪拌を続けた。その後、取り出した粒子を130℃に設定された真空乾燥機中で粒子の水分含有率が5000ppm以下になるまで加熱乾燥を行い、粒子表面をシランカップリング処理したβ−シクロデキストリンを得た。
上記で得られた末端イソシアネートプレポリマー80.4重量部を攪拌容器に入れて90℃に保温し、200rpmで攪拌しながら、これに上記で得られた表面シランカップリング処理した水溶性粒子14.5重量部を加え、1時間混合分散させたのちに減圧脱泡して、水溶性粒子が分散された末端イソシアネートプレポリマーを得た。
上記で得られた水溶性粒子が分散された末端イソシアネートプレポリマー94.9重量部をアジター混合機中で90℃に加温および攪拌しながら、120℃に加温した上記で得られた鎖延長剤混合物19.6重量部を加え、1分間混合し、原料混合物を得た。
SiO2ベタ膜半導体ウエハ((株)アドバンテック製、φ200mm、膜厚1,000nmサーマルオキサイドウエハ)を下記の条件により2分間研磨し、研磨速度、ウエハ面内の研磨速度の均一性およびスクラッチの有無を評価した。研磨速度は光学式膜厚計により研磨前後の膜厚を、ウエハ外周5mmを除外したウエハ中心部の直径方向に49点測定し、これらの膜厚差の平均値から算出した。またウエハ面内研磨速度の均一性は上記49点の測定値から標準偏差σ/平均研磨速度×100により算出した。また、スクラッチはウエハ欠陥検査装置K2351(KLA Tencor社製)により測定を行った。なお、研磨に先立ち、ダイヤモンドドレッサー(3M製A−160)を用いて、1,500ml/分の流水を用いる以外は研磨と同一の条件にて20分間パッド表面の粗化処理(ドレッシング処理)を行った。また、研磨評価中にはスラリーを流しながら、ウエハ研磨と同時にドレッシング処理を行った。
化学機械研磨装置;MIRRA(Applied Materials,Inc..製)
スラリー供給量;200(ml/分)
研磨荷重;リテーナーリンク゛/メンフ゛レン=400/250(g/cm2)
ドレッシング荷重;350(g/cm2)
定盤回転数;63(rpm)
ヘッド回転数;57(rpm)
ドレッサー回転数;63(rpm)
ドレッサースイープパターン;12スイープ/分
その結果、研磨速度は216nm/minであり、面内研磨速度均一性は6.4%、スクラッチ数は2,136個であった。
パターン初期段差約800nmを有する表面SiO2膜パターン化半導体ウエハ(SKWアソシエイツ社製、商品名「SKW−7」)のパターンの凸部の初期段差分約800nmを上記研磨条件にて研磨した際のパターン凹部のSiO2膜の研磨量を平坦化性とした。この数値が少ないほどパターンウエハの平坦化能力に優れる。SiO2膜の膜厚は光学式膜厚計により研磨前後の膜厚を測定し、算出した。その結果、平坦化性123nmであった。
使用する原料や成形条件を表1に記載するように変更した以外は実施例1と同様にして研磨パッドを得た。また実施例1と同様にしてシート物性やパッドの研磨性能を評価した結果を表1に示した。
末端イソシアネートプレポリマーとして市販のウレタンプレポリマー(比較例4においてはアジプレンLFH120、比較例5においてはアジプレンL315(いずれもUNIROYAL CHEMICAL Co.,Inc製))を用い、その他原料や成形条件を表1に記載するように変更した以外は実施例1と同様にして研磨パッドを得た。また実施例1と同様にしてシート物性やパッドの研磨性能を評価した結果を表1に示した。
市販の溝なし/単層ウレタンパッド(Rodel社製IC1000)を用いてシート物性を評価し、市販の同心円溝の複層ウレタンパッド(Rodel社製IC1000(K-groove)/Suba400)を用いて研磨性能を評価した結果を表1に示した。
Claims (11)
- ポリウレタンもしくはポリウレタンウレアからなる研磨層を有する研磨パッドであって、
上記ポリウレタンもしくはポリウレタンウレアは、イソシアネート末端ウレタンプレポリマーAと、イソシアネート基と反応し得る活性水素含有基を分子内に2個以上有し且つ下記条件a、bを共に満足する鎖延長剤Bの混合物の硬化反応生成物からなりそして
上記研磨層は30℃の貯蔵弾性率/60℃の貯蔵弾性率の比および30℃の貯蔵弾性率/90℃の貯蔵弾性率の比がそれぞれ2〜15の範囲および4〜20の範囲にある、
ことを特徴とする研磨パッド。
a.数平均分子量300以下である鎖延長剤50〜100重量%と数平均分子量300を超える鎖延長剤50〜0重量%からなる。
b.活性水素含有基を分子内に3個以上有する鎖延長剤20〜100重量%と活性水素含有基を分子内に2個有する鎖延長剤80〜0重量%からなる。 - イソシアネート末端ウレタンプレポリマーAが、ポリイソシアネートと、数平均分子量300〜2,000の分子内に2個以上のOH基を有する化合物Yとを、イソシアネート基/OH基の当量比を2以上として反応させて得られたものである、請求項1に記載の研磨パッド。
- 鎖延長剤Bが数平均分子量が250以下である鎖延長剤を50〜100重量%および活性水素含有基を分子内に3個以上有する鎖延長剤を30〜100重量%含有し、イソシアネート末端ウレタンプレポリマーAの製造に用いられた分子内に2個以上のOH基を有する化合物Yの数平均分子量が400〜1,500の範囲にあり、そしてこの分子内に2個以上のOH基を有する化合物Yの上記数平均分子量/鎖延長剤Bの数平均分子量の比が3以上である、請求項2に記載の研磨パッド。
- 上記鎖延長剤Bはポリオールおよび/またはポリアミンである請求項1乃至3のいずれかに記載の研磨パッド。
- 上記鎖延長剤Bはポリオールである請求項1乃至3のいずれかに記載の研磨パッド。
- 30℃の貯蔵弾性率/60℃の貯蔵弾性率の比が3〜10である請求項1乃至5のいずれかに記載の研磨パッド。
- 30℃の貯蔵弾性率/90℃の貯蔵弾性率の比が5〜15である請求項1乃至6のいずれかに記載の研磨パッド。
- ポリウレタンもしくはポリウレタンウレアからなる研磨層中に水溶性粒子が研磨層100体積%に対して0.5〜70体積%分散されて、さらに含有されている請求項1乃至7のいずれかに記載の研磨パッド。
- 研磨層がイソシアネート末端ウレタンプレポリマーAおよび/または鎖延長剤Bに水溶性粒子を予め分散させ、その後すべての原料を混合し、次いで硬化反応させることにより得られる請求項8に記載の研磨パッド。
- 研磨層がイソシアネート末端ウレタンポリマーAに水溶性粒子を予め分散させ、その後に鎖延長剤Bを混合し、次いで硬化反応させることにより得られる請求項8に記載の研磨パッド。
- 上記水溶性粒子が、アミノ基、エポキシ基及びオキサゾリン基よりなる群から選ばれる少なくとも1種の官能基を含有するカップリング剤で予め処理されている請求項8乃至10のいずれかに記載の研磨パッド。
Priority Applications (7)
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