JP2007059745A - 研磨パッド - Google Patents

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Abstract

【課題】従来技術によれば、個々の砥粒が一次粒子の状態にてバインダーに結合されているためにウエハにスクラッチが発生しやすいという問題が生じることが判明した。また研磨パッドの表面をドレッシングすることが出来ないために、CMP工程において頻繁に研磨パッドを交換しなければならないという問題があった。本発明は、研磨材を含有しない研磨スラリーを使用してCMPを行うことができ、しかも表面をドレッシングすることが可能な研磨パッドを提供する。
【解決手段】凝集砥粒12とバインダー樹脂14とからなる砥粒含有粒子16,及びポリウレタン樹脂18とからなる研磨パッド10とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体ウエハ表面の凹凸をケミカルメカニカルポリシング(CMP)により平坦化する際に使用する研磨パッドに関するものであり、より具体的には、砥粒を含有する研磨パッドに関するものである。
半導体ウエハを製造する際には、ウエハ表面に導電性膜を形成し、フォトリソグラフィー、エッチング等をすることにより配線層を形成する形成する工程や、配線層の上に層間絶縁膜を形成する工程等が繰り返し行われ、これらの工程によってウエハ表面に金属等の導電体や絶縁体からなる凹凸が生じる。近年、半導体集積回路の高密度化を目的として配線の微細化や多層配線化が進んでいるが、これに伴い、ウエハ表面の配線層や絶縁層を形成するごとに凹凸を平坦化する技術が重要となっている。
係るウエハ表面の凹凸を平坦化する方法としては、一般的にCMP法が採用されている。CMPは研磨パッドと半導体ウエハの間隙に微細な粒子(砥粒)を分散させた研磨材を含む研磨スラリーを供給して介在させることで研磨平坦化加工が行われる。CMP加工工程では、例えばウエハは自転可能な研磨ヘッドに装着されて、回転する定盤(プラテン)上に貼り付けられた研磨パッドに機械力で押圧されて研磨スラリーの化学的作用と機械的作用によって研磨が行われることが主流となっている。
係る研磨材を含む研磨スラリーを使用した場合の環境問題や高コストである等の問題を解決する技術として研磨パッド自体に砥粒を含有させる技術が知られている(特許文献1、2)。
特許文献1には、砥粒をバインダーで結合した研磨パッド並びに砥粒を一旦バインダーで結合して粉砕した砥粒含有粒子をバインダーで結合した研磨パッドが開示されている。
また特許文献2には、凝集砥粒をバインダーで結合した研磨パッドが開示されている。特許文献1並びに2に開示の技術により、研磨材を含有しない研磨スラリー(砥粒レススラリー)を供給することによってCMP加工を行うことが可能である。
特開平11−333706号公報 特開2000−198073号公報
しかし、特許文献1記載の技術によれば、個々の砥粒が1次粒子の状態にてバインダーで結合されているためにウエハにスクラッチが発生しやすいという問題が生じることが判明した。また特許文献1並びに2に記載の技術によれば、研磨パッドの表面をドレッシングすることができないために、CMP工程において頻繁に研磨パッドを交換しなければならないという問題があった。
本発明は、解決しようとする問題点は、研磨材を含有しない研磨スラリーを使用してCMPを行うことができ、しかも表面をドレッシングすることが可能な研磨パッドを提供することを目的とする。
本発明の研磨パッドは、凝集砥粒とバインダー樹脂とからなる砥粒含有粒子及びポリウレタン樹脂とからなることを特徴とする。
係る研磨パッドは、砥粒を含有しているので研磨材を含有しない研磨スラリー(研磨液)を使用してCMPを行うことができ、しかも従来の砥粒を含有しないポリウレタン発泡体からなる研磨パッドと同様に、表面をドレッシングすることが可能であり、CMP工程における研磨パッドの交換頻度が特許文献1、2の研磨パッドと比べて少なくできる研磨パッドである。また凝集砥粒は1次粒子にてバインダー樹脂で結着された場合と比較して個々の1次粒子に解離しやすく、そのため凝集砥粒の2次粒子径が大きくてもCMPの実行時のスクラッチの発生が小さくできる。
上述の研磨パッドにおいては、前記バインダー樹脂が親水性樹脂であることが好ましい。 また、上述の研磨パッドにおいては、前記バインダー樹脂が研磨液に接触することにより前記ポリウレタン樹脂より低硬度となる樹脂であることが好ましい。
上記の構成を有する研磨パッドの使用により、いずれの場合もスクラッチの発生をより効果的に抑制することができる。研磨液はアルカリ性又は酸性の水溶液であり、バインダー樹脂として親水性樹脂を使用することによって、研磨液との接触により膨潤や化学結合の切断により、容易にバインダー樹脂の硬度がポリウレタン樹脂より低硬度となる。
本発明の研磨パッドは、硬度がアスカーD硬度にて45〜70であることが好ましい。
研磨パッドの硬度が45(アスカーD)未満の場合には、研磨したウエハの平坦性(プラナリティー)が低下する場合があり、70を超えるとプラナリティーは良くなるが研磨後のウエハの均一性(ユニフォーミティー)が低下する場合があり、いずれも好ましくない。
本発明の研磨パッド構成材料である凝集砥粒としては、公知の凝集砥粒を限定なく使用することができる。砥粒は無機化合物であり、1次粒子径を小さくすることによって凝集砥粒とすることができる。これらの中でも凝集砥粒が、1次平均粒子径が5〜50nm,凝集状態の2次平均粒子径が0.5〜5μmのSiO,Al,CeOから選択される少なくとも1種の凝集砥粒を使用することが、シリコン基板やその上に形成された導電体や絶縁体を効果的に研磨することができ、好適である。
凝集砥粒を砥粒含有粒子とするためのバインダー樹脂は、親水性樹脂を含む熱硬化性樹脂であることが好ましい。親水性樹脂としては、公知の親水性樹脂、とりわけ水溶性樹脂を使用することができる。係る水溶性樹脂としては、ポリビニルアルコールないしその変性樹脂、ポリビニルピロリドンないしその変性樹脂、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、ポリアクリル酸ないしアクリル酸共重合体、マレイン酸共重合体、ポリアクリルアミドないしその変性樹脂、ポリオキシエチレンないしその変性樹脂、ポリウレタン等が例示される。また熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂等が例示される。
上記の親水性のバインダー樹脂の中でも、凝集砥粒の凝集状態を損なうことなく良好な結着性を有し、しかも必要な親水性を有している点で、ポリビニルアルコール含有フェノール樹脂であることが好ましい。ポリビニルアルコール含有フェノール樹脂は、フェノール樹脂にポリビニルアルコール系樹脂及び硬化剤を添加して硬化させることにより形成される。即ち砥粒含有粒子は、フェノール樹脂及び硬化剤、ポリビニルアルコール系樹脂、並びに凝集砥粒を1次粒子に解離することなく凝集状態を維持したまま混合して硬化させた後に粉砕することにより形成される。フェノール樹脂としては、ノボラックタイプ、レゾールタイプのいずれもが使用可能である。
フェノール樹脂と混合使用するポリビニルアルコール系樹脂としては、公知のポリビニルアルコール(一部にアセチル化された水酸基を有するものを含む)、ないしポリビニルアルコール変性樹脂、例えばポリビニルブチラール、ポリビニルアセタールなどを使用することができる。これらの樹脂は、水溶性であってもよいが、水酸基を有したまま水に膨潤する有機溶剤等に可溶性であってもよい。フェノール樹脂との混合物中のポリビニルアルコール系樹脂の含有率は混合物の親水性を維持しつつ50重量%以下であることが好ましい。
砥粒含有粒子の平均粒子径は40〜100メッシュ(40メッシュパス100メッシュオン)であることが好ましい。平均粒子径が40メッシュ未満の場合には、粒子が大きすぎてスクラッチが多くなるという問題があり、100メッシュ未満の場合には粒子が小さすぎて研磨速度が低下するという問題が生じる。砥粒含有粒子は、例えば標準篩を使用して分級して使用することは好適な態様であり、60メッシュを通過し、80メッシュに残るもの(60〜80メッシュ)であることがより好ましい。
上述の本発明の研磨パッドにおいては、砥粒含有粒子は、前記凝集砥粒の含有率が30〜90重量%であることが好ましい。
砥粒含有粒子の凝集砥粒の含有率が30重量%未満の場合には研磨パッドとしたときの砥粒の含有率が低くなり、所定の研磨効果が得られず、90重量%を超えるとバインダー樹脂の量が少なくなりすぎて凝集砥粒の保持力が低下する。砥粒含有粒子の凝集砥粒の含有率は40〜70重量%であることがより好ましい。
上述の本発明の研磨パッドは、前記砥粒含有粒子の含有率が3〜50重量%であることが好ましい。
研磨パッド全量中の砥粒含有粒子の割合が3重量%未満の場合には、高い凝集砥粒含有率の砥粒含有粒子を使用しても砥粒の量が少なくなり、研磨が十分行われなくなり、50重量%を超えるとポリウレタン樹脂の割合が低下して研磨パッドとしての強度等の特性が低下する。研磨パッド全量中の砥粒含有粒子の割合は10〜40重量%であることがより好ましく、この程度であれば砥粒レススラリーに接触したときの研磨パッドの硬度はそれほど低下しない。また研磨パッド中の凝集砥粒の含有率は2〜25重量%であることが好ましく、5〜20重量%であることがより好ましい。凝集砥粒は2種以上を併用してもよい。
砥粒含有粒子を結着して本発明の研磨パッドを構成するポリウレタン樹脂は、イソシアネート成分とポリオール化合物、鎖延長材等の活性水素基含有化合物とを主成分として反応させることにより形成される。具体的にはポリイソシアネート化合物とポリオール化合物とを予め反応させてイソシアネート基末端のプレポリマーとし、これを鎖延長剤と混合して反応硬化させるプレポリマー法、ポリイソシアネート化合物とポリオール化合物の一部とを反応させて擬似プレポリマーとし、これを残りのポリオール化合物並びに鎖延長剤を含む硬化剤成分と反応硬化させる擬似プレポリマー法、ポリイソシアネート化合物、ポリオール化合物、鎖延長剤を同時に混合して反応硬化させるワンショット法などにより成形可能である。係るポリウレタン原料に砥粒含有粒子を混合して所定形状に成形し、必要に応じて裁断(スライス)することにより研磨パッドが製造される。
ポリウレタン樹脂の原料であるイソシアネート成分としては、ポリウレタンの分野において公知のイソシアネート化合物を特に限定なく使用できる。特に、ジイソシアネート化合物とその誘導体、とりわけイソシアネートプレポリマーの使用が、得られるポリウレタン発泡体の物理的特性が優れており、好適である。ちなみにポリウレタンの製造方法としては、プレポリマー法、ワンショット法が知られているが、本発明においてはいずれの方法も使用可能である。
前記イソシアネート化合物としては、2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート類、エチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート類、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、4,4’−ジシクロへキシルメタンジイソシアネート、イソフォロンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート等の脂環式ジイソシアネート類等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
イソシアネート化合物としては、上記ジイソシアネート化合物の他に、3官能以上の多官能ポリイソシアネート化合物も使用可能である。多官能のイソシアネート化合物としては、デスモジュール−N(バイエル社製)や商品名デュラネート(旭化成工業社製)として一連のジイソシアネートアダクト体化合物が市販されている。これら3官能以上のポリイソシアネート化合物は、単独で使用するとプレポリマー合成に際して、ゲル化しやすいため、ジイソシアネート化合物に添加して使用することが好ましい。
本発明に使用する活性水素基含有化合物は、少なくとも2以上の活性水素原子を有する有機化合物であり、ポリウレタンの技術分野において通常ポリオール化合物、鎖延長剤と称される化合物である。
活性水素基とは、イソシアネート基と反応する水素を含む官能基であり、水酸基、第1級もしくは第2級アミノ基、チオール基(SH)などが例示される。
ポリオール化合物としては、ポリウレタンの技術分野において、通常用いられるものを挙げることができる。例えば、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポリエチレングリコール等に代表されるポリエーテルポリオール、ポリブチレンアジペートに代表される縮合系ポリエステルポリオール、ポリカプロラクトンポリオール等の開環重合系(ラクトン系)ポリエステルポリオール、ポリエステルグリコールとアルキレンカーボネートとの反応物などで例示されるポリエステルポリカーボネートポリオール、エチレンカーボネートを多価アルコールと反応させ、次いで得られた反応混合物を有機ジカルボン酸と反応させたポリエステルポリカーボネートポリオール、ポリヒドロキシル化合物とアリールカーボネートとのエステル交換反応により得られるポリカーボネートポリオールなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
なお、これらポリオール化合物の数平均分子量は、特に限定されないが、得られるポリウレタン発泡体の弾性特性等の観点から、500〜3000程度であることが望ましい。ポリオール化合物の数平均分子量が500未満であると、これを用いて得られる発泡ポリウレタンは十分な弾性特性を有さず、脆いポリマーとなり易く、この発泡ポリウレタンからなる研磨シートが硬くなりすぎ、研磨対象加工物の研磨面のスクラッチの原因となる場合がある。また摩耗しやすくなるため、研磨シートの寿命の観点からも好ましくない。一方、数平均分子量が3000を超えると、これを用いて得られるポリウレタン発泡体からなる研磨シートが軟らかくなり、十分に満足できるプラナリティーが得られにくいため好ましくない。ポリオール化合物の数平均分子量は、700〜2000であることがより好ましい。
活性水素基含有化合物のうちで、鎖延長剤と称されるものは、分子量が500程度以下の化合物である。具体的には、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、トリメチロールプロパン等に代表される脂肪族系低分子グリコールやトリオール類、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、m−キシリレンジオール等に代表される芳香族系ジオール類、4,4’−メチレンビス(o−クロロアニリン)、2,6−ジクロロ−p−フェニレンジアミン、4,4’−メチレンビス(2,3−ジクロロアニリン)、3,5−ビス(メチルチオ)−2,4−トルエンジアミン、3,5−ビス(メチルチオ)−2,6−トルエンジアミン、3,5−ジエチルトルエン−2,4−ジアミン、3,5−ジエチルトルエン−2,6−ジアミン、トリメチレングリコール−ジ−p−アミノベンゾエート、1,2−ビス(2−アミノフェニルチオ)エタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジエチル−5,5’−ジメチルジフェニルメタン等に代表されるポリアミン類等を挙げることができる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
プレポリマー法においては、上述の鎖延長剤として例示したグリコールをポリオール化合物と共にプレポリマー構成成分として使用してもよい。プレポリマーは、市販品を使用してもよい。所望の硬度を有する研磨パッドを形成可能な市販のプレポリマーとしてはコロネートC−6912(日本ポリウレタン工業)、アジプレンL−325(ユニロイヤル)等が例示される。
本発明におけるイソシアネート化合物、ポリオール化合物、鎖延長剤の比は、各々の分子量やこれらから製造される研磨層の所望物性などにより種々変え得る。所望する研磨特性を有する研磨層を得るためには、ポリオール化合物と鎖延長剤の合計官能基数に対するイソシアネート化合物のイソシアネート基数(NCO/活性水素基当量比)は、0.95〜1.20の範囲が好ましく、さらに好ましくは0.99〜1.10である。
本発明の研磨パッドには、必要に応じて、酸化防止剤等の安定剤、滑剤、顔料、充填剤、帯電防止剤、その他の添加剤を加えても差し支えない。
本発明の研磨パッドは、研磨層だけで構成されていてもよいが、研磨層にクッション層が積層されたものであってもよい。クッション層は、CMPにおける研磨のユニフォーミティーを改善する作用を有する。クッション層構成材料としては、繊維不織布や繊維不織布にポリウレタン弾性体を含浸した樹脂含浸不織布、ゴム状弾性を有する弾性体シート等の公知のクッション層構成材料を使用することができる。
本発明の研磨パッドは、研磨面に研磨液を均一に導くための溝が形成されていることが好ましい。該溝は幅が0.5〜2mm、深さが0.5〜0.8mm(研磨層の厚さの50%以下)程度であり、円板状の研磨パッドに格子状、同心円状等に形成される。溝の間隔は適宜設定されるが、一般的には5〜30mmである。
本発明の研磨パッドには、終点検出用の窓部が配設されていることが好ましい。窓部は、研磨パッドとこれを固定した定盤に設けられた窓を通して定盤下方に配置された検出装置から白色光やレーザー光などを照射し、その反射光から研磨の終点を検出するためのものである。研磨パッドには、定盤の貫通孔に対応した位置に窓部を形成することが必要であり、研磨層に貫通孔を形成し、透明窓材を配設することにより窓部が形成される。透明窓材としては、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂等の透明樹脂を使用することが好ましく、透明なポリウレタン樹脂を使用することが特に好ましい。窓部は、研磨パッドの半径方向の長さが円周方向の長さよりも大きい形状であることが好ましい。
図1は、本発明の研磨パッドの構造を示した縦断側面の一部を拡大して示した図である。研磨パッド10は、凝集砥粒12とバインダー樹脂14とからなる砥粒含有粒子16、及びポリウレタン樹脂18から構成されている。研磨パッド10の研磨面には、研磨面に研磨スラリーを均一に供給するための溝20が形成されている。
<研磨パッドの製造例>
(実施例1)
ポリビニルアセタール樹脂を含むフェノール樹脂をバインダーとした1次平均粒子径が10nm,凝集状態の2次平均粒子径が2μmの砥粒(樹脂:砥粒=1:1重量比)からなり、粉砕後に60−80メッシュに分級した砥粒含有粒子を使用し、80℃に加熱したイソシアネート基末端のプレポリマーコロネートC−6912(日本ポリウレタン工業)100重量部に砥粒含有粒子23.3重量部を添加、混合した後に減圧下に脱泡を行い、次いで110℃の溶融したメチレンビス−o−クロルアニリン(MOCA)を22.3重量部を添加して気泡が入らないように混合し、型に流し込んで厚さ1.2mm、直径200mm(8インチ)の円板状の研磨パッドを作製した。研磨パッドの硬度はアスカーD(JIS K 6253準拠)にて45、砥粒含有粒子の含有率は16重量%(砥粒として8重量%)であった。
(実施例2)
実施例1と同じ砥粒含有粒子を使用し、80℃に加熱したアジプレンL−325(ユニロイヤル社)100重量部に砥粒含有粒子63.0重量部を添加、混合した後に減圧下に脱泡を行い、次いで110℃の溶融した4,4’−メチレンビス−o−クロルアニリン(MOCA)26.0重量部を添加して気泡が入らないように混合し、型に流し込んで実施例1と同じサイズの研磨パッドを作製した。研磨パッドの硬度はアスカーDにて50、砥粒含有粒子の含有率は34重量%(砥粒として17重量%)であった。
(比較例1)
砥粒含有粒子として、ポリビニルアセタール樹脂を含むフェノール樹脂をバインダーとした平均粒子径が0.2μm(200nm)のコロイダルシリカ(樹脂:砥粒=1:1重量比)からなり、粉砕後に60−80メッシュに分級した砥粒含有粒子を使用した点を除いては実施例1と同様にして研磨パッドを作製した。研磨パッドの硬度はアスカーDにて49、砥粒含有粒子の含有率は16重量%(コロイダルシリカとして8重量%)であった。
(比較例2)
1次平均粒子径が10nm,凝集状態の2次平均粒子径が2μmの砥粒を直接プレポリマーに、添加量を10.6重量部とした以外は実施例1と同様にして研磨パッドを作製した。研磨パッドの硬度はアスカーDにて47、砥粒の含有率は8重量%であった。
(比較例3)
容器にイソシアネート末端プレポリマーアジプレンL325(ユニロイヤル社)100重量部とシリコン系ノニオン界面活性剤としてSH193(東レダウコーニングシリコン)3重量部を投入して混合し、80℃に調整した。この混合液を、気泡を取り込むように激しく撹拌してメレンゲ状態とし、予め120℃で溶融させておいたMOCA26重量部を添加、混合した。約1分間撹拌した後、パン型のオープンモールドへ混合液を入れ、オーブンにて110℃で、6時間ポストキュアを行いポリウレタン樹脂発泡体ブロックを得た。このポリウレタン樹脂発泡体ブロックを厚さ1.2mmに裁断し、さらに直径が610mmの円板状に裁断して研磨パッドとした。
<評価>
(1)研磨パッドの調整
上記実施例、比較例にて製造した研磨パッドの片面にピッチ15mm,溝幅2mm、深さ0.6mm、断面形状がU字状の格子状の溝加工を行い、さらに400メッシュのサンドペーパーにてバフ掛けし、裏面に市販のPETを基材とする両面粘着テープを貼着積層して実験用研磨パッドとした。
(2)研磨評価
シリコンウエハー上にモデル銅配線を形成した評価用ウエハを使用し、研磨装置(岡本工作機器)のプラテン上に実験用研磨パッドを貼着し、砥粒レススラリー(日立製作所)を供給しつつ評価用ウエハの銅線の研磨を行った。研磨パッドは装置に備えられたドレッサーにより所定のドレッシングを行い、プラテンの回転数は60rpm,研磨圧力は250g/cmとして研磨を行った。評価は研磨速度の測定並びにウエハに発生するスクラッチ数の目視評価とした。評価結果を[表1]に示した。
Figure 2007059745
表1の結果より、本発明の研磨パッドは研磨速度が大きく、かつスクラッチの起こりにくいものであった。これに対して凝集砥粒を使用しなかった比較例1の研磨パッドと樹脂バインダーを使用しなかった比較例2の研磨パッドは共に研磨速度は大きかったがスクラッチが多いものであった。また発泡体パッドは研磨速度が遅かった。
本発明の研磨パッドの部分縦断側面図
符号の説明
10 研磨パッド
12 凝集砥粒
14 バインダー樹脂
16 砥粒含有粒子
18 ポリウレタン樹脂

Claims (8)

  1. 凝集砥粒とバインダー樹脂とからなる砥粒含有粒子及びポリウレタン樹脂とからなる研磨パッド。
  2. 前記バインダー樹脂が親水性樹脂である請求項1に記載の研磨パッド。
  3. 前記バインダー樹脂が研磨スラリー液に接触することにより前記ポリウレタン樹脂より低硬度となる樹脂である請求項1又は2に記載の研磨パッド。
  4. 前記バインダー樹脂がポリビニルアルコール系樹脂含有フェノール樹脂である請求項1〜3のいずれかに記載の研磨パッド。
  5. 前記凝集砥粒が1次平均粒子径が5〜50nm,凝集状態の2次平均粒子径が0.5〜5μmのSiO,Al,CeOから選択される少なくとも1種の凝集砥粒である請求項1〜4のいずれかに記載の研磨パッド。
  6. 前記砥粒含有粒子は、前記凝集砥粒の含有率が30〜90重量%である請求項1〜5のいずれかに記載の研磨パッド。
  7. 前記砥粒含有粒子の含有率が3〜50重量%である請求項1〜6のいずれかに記載の研磨パッド。
  8. 硬度がアスカーD硬度にて45〜70である請求項1〜7のいずれかに記載の研磨パッド。
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