JP2006346805A - 積層研磨パッド - Google Patents

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Abstract

【課題】研磨層とクッション層との間で剥離することがなく、かつスラリー等による溝詰まりを抑制することができる積層研磨パッドを提供し、また、積層研磨パッドを用いた半導体デバイスの製造方法を提供する。
【解決手段】研磨表面側に凹構造10を有する研磨層8がクッション層9上に積層されている積層研磨パッド1において、前記クッション層9は研磨層8と接触する面側に凸部11を有しており、研磨層8はクッション層9と接触する面側に凹部12を有しており、かつクッション層9表面と研磨層8表面とが密接しており、さらに研磨層8の研磨表面側の凹構造10はクッション層9表面の凸部11と凸部11との間に設けられている積層研磨パッド。
【選択図】図3

Description

本発明はレンズ、反射ミラー等の光学材料やシリコンウエハ、ハードディスク用のガラス基板、アルミ基板、及び一般的な金属研磨加工等の高度の表面平坦性を要求される材料の平坦化加工を安定、かつ高い研磨効率で行うことが可能な積層研磨パッドに関するものである。本発明の積層研磨パッドは、特にシリコンウエハ並びにその上に酸化物層、金属層等が形成されたデバイスを、さらにこれらの酸化物層や金属層を積層・形成する前に平坦化する工程に好適に使用される。
半導体装置を製造する際には、ウエハ表面に導電性膜を形成し、フォトリソグラフィー、エッチング等をすることにより配線層を形成する形成する工程や、配線層の上に層間絶縁膜を形成する工程等が行われ、これらの工程によってウエハ表面に金属等の導電体や絶縁体からなる凹凸が生じる。近年、半導体集積回路の高密度化を目的として配線の微細化や多層配線化が進んでいるが、これに伴い、ウエハ表面の凹凸を平坦化する技術が重要となってきた。
ウエハ表面の凹凸を平坦化する方法としては、一般的にケミカルメカニカルポリシング(以下、CMPという)が採用されている。CMPは、ウエハの被研磨面を研磨パッドの研磨面に押し付けた状態で、砥粒が分散されたスラリー状の研磨剤(以下、スラリーという)を用いて研磨する技術である。CMPで一般的に使用する研磨装置は、例えば、図1に示すように、研磨パッド1を支持する研磨定盤2と、被研磨材(半導体ウエハ)4を支持する支持台(ポリシングヘッド)5とウエハの均一加圧を行うためのバッキング材と、研磨剤の供給機構を備えている。研磨パッド1は、例えば、両面テープで貼り付けることにより、研磨定盤2に装着される。研磨定盤2と支持台5とは、それぞれに支持された研磨パッド1と被研磨材4が対向するように配置され、それぞれに回転軸6、7を備えている。また、支持台5側には、被研磨材4を研磨パッド1に押し付けるための加圧機構が設けてある。
通常、前記研磨パッド1の被研磨材と接触する研磨表面には、スラリーを保持・更新するための溝が設けられている。発泡体からなる研磨パッドの場合、研磨表面に多くの開口を有し、スラリーを保持・更新する働きを持っているが、研磨表面に溝を設けることにより、更なるスラリーの保持性とスラリーの更新を効率よく行うことができ、また被研磨材との吸着による被研磨材の破壊を防ぐことができる。
従来、高精度の研磨に使用される研磨パッドとしては、一般的にポリウレタン樹脂発泡体シートが使用されている。しかし、ポリウレタン樹脂発泡体シートは、局部的な平坦化能力には優れているが、クッション性が不足しているためにウエハ全面に均一な圧力を与えることが難しい。このため、通常、ポリウレタン樹脂発泡体シートの背面に柔らかいクッション層が別途設けられ、積層研磨パッドとして研磨加工に使用されている。積層研磨パッドとしては、例えば以下のようなものが開発されている。
比較的硬い第一層と比較的軟らかい第二層とが積層されており、該第一層の研磨面に所定のピッチの溝又は所定の形状の突起が設けられた研磨パッドが開示されている(特許文献1)。
また、弾性を有し、表面に凹凸が形成された第1シート状部材と、この第1シート状部材の凹凸が形成された面上に設けられ被処理基板の被研磨面と対向する面を有する第2シート状部とを有する研磨布が開示されている(特許文献2)。
さらに、研磨層及び該研磨層の一面に積層され、かつ該研磨層よりも大きな圧縮率の発泡体である支持層を備える研磨パッドが開示されている(特許文献3)。
しかしながら、上記従来の積層研磨パッドは、一般に研磨層とクッション層とを両面テープ(粘着剤層)で貼り合わせているが、研磨中に研磨層とクッション層との間にスラリーが侵入して両面テープの粘着力が弱まり、その結果研磨層とクッション層とが剥離するという問題があった。また、このような積層研磨パッドの研磨表面に溝を設けた場合、スラリー中の砥粒や研磨屑等が溝に溜まり易く、溝詰まりが発生して研磨速度が低下及び不安定化したり、被研磨材の平坦性や面内均一性が低下するという問題があった。
特開2003−53657号公報 特開平10−329005号公報 特開2004−25407号公報
本発明は、研磨層とクッション層との間で剥離することがなく、かつスラリー等による溝詰まりを抑制することができる積層研磨パッドを提供することを目的とする。また、該積層研磨パッドを用いた半導体デバイスの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、以下に示す積層研磨パッドにより上記目的を達成できることを見出し本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、研磨表面側に凹構造を有する研磨層がクッション層上に積層されている積層研磨パッドにおいて、前記クッション層は研磨層と接触する面側に凸部を有しており、前記研磨層はクッション層と接触する面側に凹部を有しており、かつクッション層表面と研磨層表面とが密接しており、さらに前記研磨層の研磨表面側の凹構造はクッション層表面の凸部と凸部との間に設けられていることを特徴とする積層研磨パッド、に関する。
上記積層研磨パッドは、研磨層とクッション層との間で剥離することがなく、かつスラリーや研磨屑等による溝詰まりが発生しにくい。従来の積層研磨パッドを用いた場合に溝詰まりが発生する理由としては、以下の理由が考えられる。
図2に示すように、従来の積層研磨パッドは、研磨表面側に凹構造10を有する研磨層8が平坦なクッション層9上に積層された構造を有する。該構造の積層研磨パッドを用いて被研磨材を研磨した場合には、被研磨材を研磨表面に押し付けた際に、圧力13によって凹構造が大きく変形して開口部が狭くなる。その結果、スラリーや研磨屑等が凹構造内に詰まってスラリーの保持・更新を効率よく行うことができなくなり、研磨速度が低下及び不安定化したり、被研磨材の平坦性や面内均一性が低下すると考えられる。
一方、本発明の研磨パッドは、図3に示すような特殊な構造をしている。このように研磨層8裏面に凹部12を設け、クッション層9表面に凸部11を設けてこれら係合させ(密接させ)、さらに研磨層の研磨表面側の凹構造10をクッション層表面の凸部と凸部との間に設けることにより、被研磨材からの圧力13をクッション層表面の凸部の変形により効果的に吸収することができる。そのため、研磨表面側の凹構造の開口部の変形を抑制でき、スラリーや研磨屑等が凹構造内に詰まることを防止できる。その結果、スラリーの保持・更新を効率よく行うことができるため、研磨速度が安定化し、かつ被研磨材の平坦性や面内均一性も向上したと考えられる。
また、本発明の積層研磨パッドは、研磨層とクッション層とが両面テープ(粘着剤層)などの他の部材を介することなく密接しているため、研磨時にスラリーが研磨層とクッション層との界面に侵入することを抑制することができる。また、たとえスラリーが界面まで進入しても、両面テープ(粘着剤層)などの粘着部材を使用していないため、スラリーによって界面の密着力が弱まることもない。そのため、研磨層とクッション層とが剥離することを効果的に防止することができる。
本発明において、前記クッション層表面の凸部の高さ(H)は、研磨層の厚さ(h)の0.05〜0.9倍であることが好ましく、より好ましくは0.1〜0.6倍である。凸部の高さが研磨層の厚さの0.05倍未満の場合には、凸部の変形量が不十分になるため、被研磨材からの圧力を凸部の変形により十分に吸収することができなくなる。その結果、研磨表面側の凹構造の開口部の変形が大きくなり、スラリーや研磨屑等が凹構造内に詰まりやすくなる傾向にある。一方、凸部の高さが研磨層の厚さの0.9倍を超える場合には、研磨層の弾性率が低下して平坦化特性が低下する傾向にある。また、研磨層の厚さ(h)とクッション層表面の凸部の高さ(H)との差(h−H)は、0.2mm以上であることが好ましく、より好ましくは0.4mm以上である。
また、前記クッション層表面の凸部の幅(W)は、研磨層表面の凹構造の幅(w)の1〜30倍であることが好ましく、より好ましくは3〜15倍である。凸部の幅が研磨層表面の凹構造の幅の1倍未満の場合には、被研磨材からの圧力を凸部の変形により十分に吸収することができなくなる。その結果、研磨表面側の凹構造の開口部の変形が大きくなり、スラリーや研磨屑等が凹構造内に詰まりやすくなる傾向にある。一方、凸部の幅が研磨層表面の凹構造の幅の30倍を超える場合には、研磨層の弾性率が低下して平坦化特性が低下する傾向にある。また、研磨層の島部の幅(w)とクッション層表面の凸部の幅(W、ただし、1つの島部内に複数の凸部を有する場合には合計幅である)との差(w−W)は、0.5mm以上であることが好ましく、より好ましくは0.75mm以上である。
また本発明は、前記研磨パッドを用いて半導体ウエハの表面を研磨する工程を含む半導体デバイスの製造方法、に関する。
本発明における研磨層は、微細気泡を有する発泡体であれば特に限定されるものではない。例えば、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂やのようなハロゲン系樹脂(ポリ塩化ビニル、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデンなど)、ポリスチレン、オレフィン系樹脂(ポリエチレン、ポリプロピレンなど)、エポキシ樹脂、感光性樹脂などの1種または2種以上の混合物が挙げられる。ポリウレタン樹脂は耐摩耗性に優れ、原料組成を種々変えることにより所望の物性を有するポリマーを容易に得ることができるため、研磨層の形成材料として特に好ましい材料である。以下、前記発泡体を代表してポリウレタン樹脂について説明する。
前記ポリウレタン樹脂は、イソシアネート成分、ポリオール成分(高分子量ポリオール成分、低分子量ポリオール成分)、及び鎖延長剤からなるものである。
イソシアネート成分としては、ポリウレタンの分野において公知の化合物を特に限定なく使用できる。イソシアネート成分としては、2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−キシリレンジイソシアネート、m−キシリレンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート、エチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、4,4’−ジシクロへキシルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート等の脂環式ジイソシアネートが挙げられる。これらは1種で用いても、2種以上を混合しても差し支えない。
イソシアネート成分としては、上記ジイソシアネート化合物の他に、3官能以上の多官能ポリイソシアネート化合物も使用可能である。多官能のイソシアネート化合物としては、デスモジュール−N(バイエル社製)や商品名デュラネート(旭化成工業社製)として一連のジイソシアネートアダクト体化合物が市販されている。
上記のイソシアネート成分のうち、芳香族ジイソシアネートと脂環式ジイソシアネートを併用することが好ましく、特にトルエンジイソシアネートとジシクロへキシルメタンジイソシアネートを併用することが好ましい。
高分子量ポリオール成分としては、ポリテトラメチレンエーテルグリコールに代表されるポリエーテルポリオール、ポリブチレンアジペートに代表されるポリエステルポリオール、ポリカプロラクトンポリオール、ポリカプロラクトンのようなポリエステルグリコールとアルキレンカーボネートとの反応物などで例示されるポリエステルポリカーボネートポリオール、エチレンカーボネートを多価アルコールと反応させ、次いで得られた反応混合物を有機ジカルボン酸と反応させたポリエステルポリカーボネートポリオール、及びポリヒドキシル化合物とアリールカーボネートとのエステル交換反応により得られるポリカーボネートポリオールなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
高分子量ポリオール成分の数平均分子量は特に限定されるものではないが、得られるポリウレタン樹脂の弾性特性等の観点から500〜2000であることが好ましい。数平均分子量が500未満であると、これを用いたポリウレタン樹脂は十分な弾性特性を有さず、脆いポリマーとなる。そのためこのポリウレタン樹脂から製造される研磨パッドは硬くなりすぎ、ウエハ表面のスクラッチの原因となる。また、摩耗しやすくなるため、パッド寿命の観点からも好ましくない。一方、数平均分子量が2000を超えると、これを用いたポリウレタン樹脂は軟らかくなりすぎるため、このポリウレタン樹脂から製造される研磨パッドは平坦化特性に劣る傾向にある。
ポリオール成分として上述した高分子量ポリオール成分の他に、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン等の低分子量ポリオール成分を併用することが好ましい。エチレンジアミン、トリレンジアミン、ジフェニルメタンジアミン、ジエチレントリアミン等の低分子量ポリアミン成分を用いてもよい。低分子量ポリオール成分や低分子量ポリアミン成分の(数平均)分子量は500未満であり、好ましくは250以下である。
ポリオール成分中の高分子量ポリオールと低分子量ポリオールの比は、これらから製造される研磨層に要求される特性により決められる。
ポリウレタン樹脂発泡体をプレポリマー法により製造する場合において、プレポリマーの硬化には鎖延長剤を使用する。鎖延長剤は、少なくとも2個以上の活性水素基を有する有機化合物であり、活性水素基としては、水酸基、第1級もしくは第2級アミノ基、チオール基(SH)等が例示できる。具体的には、4,4’−メチレンビス(o−クロロアニリン)(MOCA)、2,6−ジクロロ−p−フェニレンジアミン、4,4’−メチレンビス(2,3−ジクロロアニリン)、3,5−ビス(メチルチオ)−2,4−トルエンジアミン、3,5−ビス(メチルチオ)−2,6−トルエンジアミン、3,5−ジエチルトルエン−2,4−ジアミン、3,5−ジエチルトルエン−2,6−ジアミン、トリメチレングリコール−ジ−p−アミノベンゾエート、1,2−ビス(2−アミノフェニルチオ)エタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジエチル−5,5’−ジメチルジフェニルメタン、N,N’−ジ−sec−ブチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジエチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、m−キシリレンジアミン、N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、及びp−キシリレンジアミン等に例示されるポリアミン類、あるいは、上述した低分子量ポリオール成分や低分子量ポリアミン成分を挙げることができる。これらは1種で用いても、2種以上を混合しても差し支えない。
本発明におけるイソシアネート成分、ポリオール成分、及び鎖延長剤の比は、各々の分子量や研磨パッドの所望物性などにより種々変え得る。所望する研磨特性を有する研磨パッドを得るためには、ポリオール成分と鎖延長剤の合計活性水素基(水酸基+アミノ基)数に対するイソシアネート成分のイソシアネート基数は、0.80〜1.20であることが好ましく、さらに好ましくは0.99〜1.15である。イソシアネート基数が前記範囲外の場合には、硬化不良が生じて要求される比重及び硬度が得られず、研磨特性が低下する傾向にある。
ポリウレタン樹脂発泡体は、溶融法、溶液法など公知のウレタン化技術を応用して製造することができるが、コスト、作業環境などを考慮した場合、溶融法で製造することが好ましい。
ポリウレタン樹脂発泡体の製造は、プレポリマー法、ワンショット法のどちらでも可能であるが、事前にイソシアネート成分とポリオール成分からイソシアネート末端プレポリマーを合成しておき、これに鎖延長剤を反応させるプレポリマー法が、得られるポリウレタン樹脂の物理的特性が優れており好適である。
なお、イソシアネート末端プレポリマーは、分子量が800〜5000程度のものが加工性、物理的特性等が優れており好適である。
一方、本発明におけるクッション層は、研磨層の特性を補うものである。クッション層は、CMPにおいて、トレードオフの関係にあるプラナリティとユニフォーミティの両者を両立させるために必要である。プラナリティとは、パターン形成時に生じた微小凹凸を有する被研磨材を研磨した時のパターン部の平坦性をいい、ユニフォーミティとは、被研磨材全体の均一性をいう。研磨層の特性によって、プラナリティを改善し、クッション層の特性によってユニフォーミティを改善する。本発明の研磨パッドにおいては、クッション層は研磨層より柔らかいものを用いる。
クッション層の形成材料としては、研磨層より柔らかいものであれば特に限定されることはない。例えば、ポリエステル不織布、ナイロン不織布、アクリル不織布などの繊維不織布やポリウレタンを含浸したポリエステル不織布のような樹脂含浸不織布、ポリウレタンフォーム、ポリエチレンフォームなどの高分子樹脂発泡体、ブタジエンゴム、イソプレンゴムなどのゴム性樹脂、感光性樹脂などが挙げられる。
以下、本発明の積層研磨パッドを製造する方法について説明する。図8は、本発明の積層研磨パッドの製造工程を示す概略図である。
工程(a)〜(c)は、研磨層と接触する表面側に凸部を有するクッション層の製造工程である。表面に凸部を有するクッション層は、例えば、(1)フラットシート状のクッション層を下蓋モールド内に敷き、所定の表面形状(凹形状)を有する上蓋モールドを用いてクッション層表面を加熱プレスする方法、(2)下蓋モールド内にクッション層の形成材料を注入し、所定の表面形状(凹形状)を有する上蓋モールドを用いてプレスし、その後前記形成材料を硬化させる方法などにより製造することができる。また、フラットシート状のクッション層の表面を機械的に研削して凸部を形成してもよい。
凸部の形状は特に制限されず、例えば図4に示すような矩形、図5に示すような円弧状、図6に示すような三角形状などが挙げられる。また、図7に示すように、クッション層表面の凸部は、研磨層表面の隣接する凹構造の間(1つの島部内)に2個以上有していてもよい。
クッション層の厚さ(凸部を含まない)は、0.5〜1.5mmであることが好ましく、より好ましくは0.5〜1mmである。
また、クッション層の硬度は、アスカーA硬度で10〜75度であることが好ましく、より好ましくは20〜65度である。上記範囲外になると、被研磨材のユニフォミティ(面内均一性)が低下する傾向にある。
工程(d)〜(g)は、表面に凸部を有するクッション層上に、凹構造を有する研磨層を直接形成する工程である。以下、詳しく説明する。
ポリウレタン樹脂発泡体からなる研磨層は、イソシアネート基含有化合物を含む第1成分と活性水素基含有化合物を含む第2成分とを混合して硬化させて製造する。プレポリマー法では、イソシアネート末端プレポリマーがイソシアネート基含有化合物となり、鎖延長剤が活性水素基含有化合物となる。ワンショット法では、イソシアネート成分がイソシアネート基含有化合物となり、鎖延長剤及びポリオール成分が活性水素基含有化合物となる。
ポリウレタン樹脂発泡体の製造方法としては、中空ビーズを添加させる方法、機械的発泡法、化学的発泡法などが挙げられる。
特に、ポリアルキルシロキサンとポリエーテルの共重合体であって活性水素基を有しないシリコン系界面活性剤を使用した機械的発泡法が好ましい。かかるシリコン系ノニオン界面活性剤としては、SH−190、SH−192(東レダウコーニングシリコン社製)、L−5340(日本ユニカ社製)等が好適な化合物として例示される。シリコン系ノニオン界面活性剤の添加量は、ポリウレタン樹脂中に0.05重量%以上5重量%未満であることが好ましい。シリコン系ノニオン界面活性剤の量が0.05重量%未満の場合には、微細気泡の発泡体が得られない傾向にある。一方、5重量%以上の場合には発泡体中の気泡数が多くなりすぎ、高硬度のポリウレタン樹脂発泡体を得にくい傾向にある。
なお、必要に応じて、酸化防止剤等の安定剤、滑剤、顔料、充填剤、帯電防止剤、その他の添加剤を加えてもよい。
例えば、微細気泡タイプのポリウレタン樹脂発泡体からなる研磨層をクッション層上に形成する方法は、以下の工程を有する。
1)イソシアネート末端プレポリマーの気泡分散液を作製する発泡工程
イソシアネート末端プレポリマー(第1成分)にシリコン系ノニオン界面活性剤を添加し、非反応性気体の存在下で撹拌し、非反応性気体を微細気泡として分散させて気泡分散液とする。前記プレポリマーが常温で固体の場合には適宜の温度に予熱し、溶融して使用する。
2)硬化剤(鎖延長剤)混合工程
上記の気泡分散液に鎖延長剤(第2成分)を添加、混合、撹拌して発泡反応液とする。
3)塗布工程
上記の発泡反応液をクッション層上に塗布する。
4)硬化工程
所定の表面形状(研磨表面に凹構造を形成するための形状)を有する上蓋モールドを用いて発泡反応液をプレスし、その後発泡反応液を加熱して反応硬化させる。ただし、クッション層表面の凸部と凸部との間に研磨層表面の凹構造が形成されるように、プレス時に上蓋モールドの位置合わせを行う。
なお、前記硬化工程において、まず始めに、平坦な上蓋モールドを用いて発泡反応液をプレスし、その後発泡反応液を加熱し、反応硬化させて平坦な研磨層を形成する。次に、機械切削等により研磨層の研磨表面に凹構造を形成してもよい。凹構造の形成方法は特に限定されるものではないが、例えば、所定サイズのバイトのような治具を用いて機械切削する方法、フォトリソグラフィを用いて形成する方法、印刷手法を用いて形成する方法、炭酸ガスレーザーなどを用いたレーザー光にて形成する方法などが挙げられる。
また、研磨表面側に凹構造を有し、研磨裏面側(クッション層と接触する面側)に凹部を有する研磨層を前述のクッション層の製造方法と同様の方法で作製し、その後、該研磨層の研磨裏面側にクッション層の形成材料を塗布し硬化させて積層研磨パッドを製造してもよい。
前記凹構造は、スラリーを保持・更新する形状であれば特に限定されるものではなく、例えば、XY格子溝、同心円状溝、貫通孔、貫通していない穴、多角柱、円柱、螺旋状溝、偏心円状溝、放射状溝、及びこれらの溝を組み合わせたものが挙げられる。また、これらの凹構造は規則性のあるものが一般的であるが、スラリーの保持・更新性を望ましいものにするため、ある範囲ごとに溝ピッチ、溝幅、溝深さ等を変化させることも可能である。
前記微細気泡を形成するために使用される非反応性気体としては、可燃性でないものが好ましく、具体的には窒素、酸素、炭酸ガス、ヘリウムやアルゴン等の希ガスやこれらの混合気体が例示され、乾燥して水分を除去した空気の使用がコスト的にも最も好ましい。
非反応性気体を微細気泡状にしてシリコン系ノニオン界面活性剤を含む第1成分に分散させる撹拌装置としては、公知の撹拌装置は特に限定なく使用可能であり、具体的にはホモジナイザー、ディゾルバー、2軸遊星型ミキサー(プラネタリーミキサー)等が例示される。撹拌装置の撹拌翼の形状も特に限定されないが、ホイッパー型の撹拌翼の使用にて微細気泡が得られ好ましい。
なお、発泡工程において気泡分散液を作製する撹拌と、混合工程における鎖延長剤を添加して混合する撹拌は、異なる撹拌装置を使用することも好ましい態様である。特に混合工程における撹拌は気泡を形成する撹拌でなくてもよく、大きな気泡を巻き込まない撹拌装置の使用が好ましい。このような撹拌装置としては、遊星型ミキサーが好適である。発泡工程と混合工程の撹拌装置を同一の撹拌装置を使用しても支障はなく、必要に応じて撹拌翼の回転速度を調整する等の撹拌条件の調整を行って使用することも好適である。
ポリウレタン樹脂発泡体の製造方法においては、発泡反応液をクッション層上に塗布し、プレスして流動しなくなるまで反応した発泡体を、加熱、ポストキュアすることは、発泡体の物理的特性を向上させる効果があり、極めて好適である。加熱温度は40〜150℃程度であり、キュア時間は5〜24時間程度である。
ポリウレタン樹脂発泡体において、第3級アミン系等の公知のポリウレタン反応を促進する触媒を使用してもかまわない。触媒の種類、添加量は、混合工程後、クッション層上に塗布する流動時間を考慮して選択する。また、必要に応じて、酸化防止剤等の安定剤、滑剤、顔料、充填剤、帯電防止剤、その他の添加剤を加えても差し支えない。
ポリウレタン樹脂発泡体の平均気泡径は、30〜80μmであることが好ましく、より好ましくは30〜60μmである。この範囲から逸脱する場合は、研磨速度が低下したり、研磨後の被研磨材(ウエハ)のプラナリティ(平坦性)が低下する傾向にある。
研磨層の厚さは、0.8mm〜4mm程度であり、1.0〜2.5mmであることが好ましい。
また、研磨層の厚みバラツキは100μm以下であることが好ましい。厚みバラツキが100μmを越えるものは、研磨層に大きなうねりを持ったものとなり、被研磨材に対する接触状態が異なる部分ができ、研磨特性に影響を与える。また、研磨層の厚みバラツキを解消するため、一般的には、研磨初期に研磨層表面をダイヤモンド砥粒が電着又は融着されたドレッサーを用いてドレッシングするが、上記範囲を超えたものは、ドレッシング時間が長くなり、生産効率を低下させるものとなる。
また、研磨層の比重は、0.5〜1.0であることが好ましい。比重が0.5未満の場合、研磨層の表面の強度が低下し、被研磨材のプラナリティ(平坦性)が悪化する傾向にある。一方、1.0より大きい場合は、研磨層表面での微細気泡の数が少なくなり、平坦化特性は良好であるが、研磨速度が悪化する傾向にある。
また、研磨層の硬度は、アスカーD硬度計にて、45〜65度であることが好ましい。D硬度が45度未満の場合、被研磨材のプラナリティ(平坦性)が悪化する傾向にある。一方、65度より大きい場合は、プラナリティは良好であるが、被研磨材のユニフォーミティ(均一性)が悪化する傾向にある。
本発明の積層研磨パッドは、プラテンと接着する面に両面テープが設けられていてもよい。該両面テープとしては、基材の両面に接着層を設けた一般的な構成を有するものを用いることができる。基材としては、例えば不織布やフィルム等が挙げられる。研磨パッドの使用後のプラテンからの剥離を考慮すれば、基材にフィルムを用いることが好ましい。また、接着層の組成としては、例えば、ゴム系接着剤やアクリル系接着剤等が挙げられる。金属イオンの含有量を考慮すると、アクリル系接着剤は、金属イオン含有量が少ないため好ましい。
半導体デバイスは、前記積層研磨パッドを用いて半導体ウエハの表面を研磨する工程を経て製造される。半導体ウエハとは、一般にシリコンウエハ上に配線金属及び酸化膜を積層したものである。半導体ウエハの研磨方法、研磨装置は特に制限されず、例えば、図1に示すように積層研磨パッド1を支持する研磨定盤2と、半導体ウエハ4を支持する支持台(ポリシングヘッド)5とウエハへの均一加圧を行うためのバッキング材と、研磨剤3の供給機構を備えた研磨装置などを用いて行われる。積層研磨パッド1は、例えば、両面テープで貼り付けることにより、研磨定盤2に装着される。研磨定盤2と支持台5とは、それぞれに支持された積層研磨パッド1と半導体ウエハ4が対向するように配置され、それぞれに回転軸6、7を備えている。また、支持台5側には、半導体ウエハ4を積層研磨パッド1に押し付けるための加圧機構が設けてある。研磨に際しては、研磨定盤2と支持台5とを回転させつつ半導体ウエハ4を積層研磨パッド1に押し付け、スラリーを供給しながら研磨を行う。スラリーの流量、研磨荷重、研磨定盤回転数、及びウエハ回転数は特に制限されず、適宜調整して行う。
これにより半導体ウエハ4の表面の突出した部分が除去されて平坦状に研磨される。その後、ダイシング、ボンディング、パッケージング等することにより半導体デバイスが製造される。半導体デバイスは、演算処理装置やメモリー等に用いられる。
以下、本発明を実施例を上げて説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
[測定、評価方法]
(数平均分子量の測定)
数平均分子量は、GPC(ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィ)にて測定し、標準ポリスチレンにより換算した。
GPC装置:島津製作所製、LC−10A
カラム:Polymer Laboratories社製、(PLgel、5μm、500Å)、(PLgel、5μm、100Å)、及び(PLgel、5μm、50Å)の3つのカラムを連結して使用
流量:1.0ml/min
濃度:1.0g/l
注入量:40μl
カラム温度:40℃
溶離液:テトラヒドロフラン
(研磨層の平均気泡径の測定)
作製した研磨層を厚み1mm以下になるべく薄くミクロトームカッターで平行に切り出したものを平均気泡径測定用試料とした。試料をスライドガラス上に固定し、画像処理装置(東洋紡社製、Image Analyzer V10)を用いて、任意の0.2mm×0.2mm範囲の全気泡径を測定し、平均気泡径を算出した。
(研磨層の比重の測定)
JIS Z8807−1976に準拠して行った。作製したクッション層及び研磨層を4cm×8.5cmの短冊状(厚み:任意)に切り出したものを比重測定用試料とし、温度23℃±2℃、湿度50%±5%の環境で16時間静置した。測定には比重計(ザルトリウス社製)を用い、比重を測定した。
(研磨層のアスカーD硬度の測定)
JIS K6253−1997に準拠して行った。作製した研磨層を2cm×2cm(厚み:任意)の大きさに切り出したものを硬度測定用試料とし、温度23℃±2℃、湿度50%±5%の環境で16時間静置した。測定時には、試料を重ね合わせ、厚み6mm以上とした。硬度計(高分子計器社製、アスカーD型硬度計)を用い、硬度を測定した。
(クッション層のアスカーA硬度の測定)
JIS K6253−1997に準拠して行った。2cm×2cm(厚み:任意)の大きさに切り出したクッション層を硬度測定用試料とし、温度23℃±2℃、湿度50%±5%の環境で16時間静置した。測定時には、試料を重ね合わせ、厚み6mm以上とした。硬度計(高分子計器社製、アスカーA型硬度計)を用い、硬度を測定した。
(研磨特性の評価)
研磨装置としてSPP600S(岡本工作機械社製)を用い、作製した積層研磨パッドを用いて、研磨特性の評価を行った。初期研磨速度は、8インチのシリコンウエハに熱酸化膜を1μm製膜したものを、約0.5μm研磨して、このときの時間から算出した。酸化膜の膜厚測定には、干渉式膜厚測定装置(大塚電子社製)を用いた。研磨条件としては、スラリーとして、シリカスラリー(SS12 キャボット社製)を研磨中に流量150ml/min添加した。研磨荷重としては350g/cm、研磨定盤回転数35rpm、ウエハ回転数30rpmとした。
平坦性の評価は、8インチシリコンウエハに熱酸化膜を0.5μm堆積させた後、L/S(ライン・アンド・スペース)=25μm/5μm及び、L/S=5μm/25μmのパターンニングを行い、さらに酸化膜(TEOS)を1μm堆積させて、初期段差0.5μmのパターン付きウエハを製作した。このウエハを上述研磨条件にて研磨を行って、グローバル段差が2000Å以下になる時の、25μmスペースの底部分の削れ量を測定することで評価した。平坦性は値が小さいほど、優れている。
面内均一性の評価は、8インチシリコンウエハに熱酸化膜が1μm堆積したものを用い、上記研磨条件にて熱酸化膜が0.5μmになるまで研磨を行った後、ウエハの任意25点の膜厚測定値より下記式により算出した。なお、面内均一性の値が小さいほどウエハ表面の均一性が高いことを表す。
面内均一性(%)={(膜厚最大値−膜厚最小値)/(膜厚最大値+膜厚最小値)}×100
(研磨層の溝詰まり評価)
研磨速度が2000Å/min以下になるまでの研磨時間を累計した。
(積層研磨パッドの剥がれ評価)
累計600分間研磨した後に研磨層とクッション層の積層状態を目視にて確認し、下記基準で評価した。
○:剥離は全くない。
×:研磨パッドの端部で剥離が見られる。
実施例1
(クッション層の作製)
下蓋モールド内に、表面バフがけをして厚さ1.7mmに調整したポリエチレンフォーム(東レ社製、トーレペフ)からなるクッション層を敷き、凹形状を有する上蓋モールドを用いて90℃で1分間プレスし、同心円状かつ図4に示す形状のクッション層(厚さ:0.8mm、H:0.65mm、W:1.25mm)を作製した。
(積層研磨パッドの作製)
トルエンジイソシアネート(2,4−体/2,6−体=80/20の混合物)14790重量部、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート3930重量部、ポリテトラメチレングリコール(数平均分子量:1006)25150重量部、及びジエチレングリコール2756重量部を混合し、80℃で120分間、加熱撹拌してイソシアネート末端プレポリマー(イソシアネート当量:2.1meq/g)を得た。反応容器内に、前記プレポリマー100重量部、及びシリコーン系ノニオン界面活性剤(東レ・ダウシリコーン社製、SH192)3重量部を混合し、温度を80℃に調整した。撹拌翼を用いて、回転数900rpmで反応系内に気泡を取り込むように約4分間激しく撹拌を行った。そこへ予め120℃で溶融した4,4’−メチレンビス(o−クロロアニリン)(イハラケミカル社製、イハラキュアミンMT)26重量部を添加して反応溶液を得た。該反応溶液を約1分間撹拌し、その後、前記作製したクッション層上に流し込んだ。そして、所定の表面形状(凸形状)を有する上蓋モールドを用いてプレスした。その後、80℃で6時間ポストキュアして、研磨表面側に同心円状溝を有し、図4に示す形状の積層研磨パッド(研磨層の厚さh:1.3mm、w:0.25mm、w:3mm)を作製した。
実施例2〜5、比較例1
研磨層の研磨表面側の凹構造及びクッション層表面の凸部の形状を変更した以外は実施例1と同様の方法で積層研磨パッドを作製した。なお、実施例4では、図5に示す形状の積層研磨パッドを作製した。
比較例2
トルエンジイソシアネート(2,4−体/2,6−体=80/20の混合物)14790重量部、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート3930重量部、ポリテトラメチレングリコール(数平均分子量:1006)25150重量部、及びジエチレングリコール2756重量部を混合し、80℃で120分間、加熱撹拌してイソシアネート末端プレポリマー(イソシアネート当量:2.1meq/g)を得た。反応容器内に、前記プレポリマー100重量部、及びシリコーン系ノニオン界面活性剤(東レ・ダウシリコーン社製、SH192)3重量部を混合し、温度を80℃に調整した。撹拌翼を用いて、回転数900rpmで反応系内に気泡を取り込むように約4分間激しく撹拌を行った。そこへ予め120℃で溶融した4,4’−メチレンビス(o−クロロアニリン)(イハラケミカル社製、イハラキュアミンMT)26重量部を添加した。約1分間撹拌を続け、その後パン型のオープンモールドへ反応溶液を流し込んだ。この反応溶液の流動性がなくなった時点でオーブン内に入れ、110℃で6時間ポストキュアを行い、ポリウレタン樹脂発泡体ブロックを得た。このポリウレタン樹脂発泡体ブロックをバンドソータイプのスライサー(フェッケン社製)を用いてスライスし、ポリウレタン樹脂発泡体シートを得た。次にこのシートをバフ機(アミテック社製)を使用して、所定の厚さに表面バフをし、厚み精度を整えたシートとした(シート厚みh:1.3mm)。このバフ処理をしたシートを所定の直径(61cm)に打ち抜いて研磨層を得た。加工機を用いて該研磨層表面に同心円状溝(w:0.25mm、w:3mm)の加工を行った。この研磨層の溝加工面の反対面にラミ機を使用して、アクリル系粘着剤両面テープ(積水化学工業社製、ダブルタックテープ)を貼り合わせた。そして、表面バフがけ及びコロナ処理したポリエチレンフォーム(東レ社製、トーレペフ、厚さ:0.8mm)からなるクッション層を前記両面テープの粘着面にラミ機を用いて貼り合わせて積層研磨パッドを作製した。
実施例1〜5及び比較例1、2にて得られた積層研磨パッドを使用して研磨試験を行い、研磨特性を評価した。その結果を表1に示す。
Figure 2006346805
表1の結果より、本発明の積層研磨パッドは、研磨層とクッション層との間で剥離することがなく、かつスラリーや研磨屑等による溝詰まりが長時間発生しにくいことがわかる。
CMP研磨で使用する研磨装置の一例を示す概略構成図 従来の積層研磨パッドの概略構成図 本発明の積層研磨パッドの概略構成図 本発明の他の積層研磨パッドの概略構成図 本発明の他の積層研磨パッドの概略構成図 本発明の他の積層研磨パッドの概略構成図 本発明の他の積層研磨パッドの概略構成図 本発明の積層研磨パッドの製造工程を示す概略図
符号の説明
1:積層研磨パッド
2:研磨定盤
3:研磨剤(スラリー)
4:被研磨材(半導体ウエハ)
5:支持台(ポリシングヘッド)
6、7:回転軸
8:研磨層
9:クッション層
10:凹構造
11:凸部
12:凹部
13:圧力

Claims (6)

  1. 研磨表面側に凹構造を有する研磨層がクッション層上に積層されている積層研磨パッドにおいて、前記クッション層は研磨層と接触する面側に凸部を有しており、前記研磨層はクッション層と接触する面側に凹部を有しており、かつクッション層表面と研磨層表面とが密接しており、さらに前記研磨層の研磨表面側の凹構造はクッション層表面の凸部と凸部との間に設けられていることを特徴とする積層研磨パッド。
  2. クッション層表面の凸部の高さ(H)が、研磨層の厚さ(h)の0.05〜0.9倍である請求項1記載の積層研磨パッド。
  3. 研磨層の厚さ(h)とクッション層表面の凸部の高さ(H)との差(h−H)が0.2mm以上である請求項1又は2記載の積層研磨パッド。
  4. クッション層表面の凸部の幅(W)が、研磨層表面の凹構造の幅(w)の1〜30倍である請求項1〜3のいずれかに記載の積層研磨パッド。
  5. 研磨層の島部の幅(w)とクッション層表面の凸部の幅(W)との差(w−W)が0.5mm以上である請求項1〜4のいずれかに記載の積層研磨パッド。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の積層研磨パッドを用いて半導体ウエハの表面を研磨する工程を含む半導体デバイスの製造方法。
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