JP2006102822A - 粘着テープ切断装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 リングフレーム8にダンシングテープである粘着テープ11を貼着するとともに、リングフレーム8の形状に沿って粘着テープ11を切断する粘着テープ切断装置14に関し、粘着テープ11上で回転刃31を周回させる際に、回転刃31を周回速度Vに応じた角速度ωによって自転させるようにステッピングモータ50を制御するように構成する。
【選択図】 図2
Description
ここで、従来より粘着テープをリングフレーム及びウェハにそれぞれ貼着する際には、均一の張力で全体に貼着する為に、帯状の粘着テープをリングフレームの全面に貼着させた後にリングフレームの形状に沿って円形状に粘着テープを切断していた。図9はリングフレーム101に粘着テープ102を用いて一体に貼着(マウント)されたウェハ103を示した模式図である。図9に示すように粘着テープ102は、リングフレーム101上においてリングフレーム101の形状(円環形状)に沿って円形状に切断され、リングフレーム101の中空部に位置する粘着テープ102に対してウェハ103の一面が貼着されている。
そして、このように粘着テープを切断する装置として、例えば特公平1−37850号公報には、ブラケットに固定したギヤモータで駆動される旋回枠の先端の取り付け部材に自由回転の円板上カッタを取り付け、ロール間に展張した粘着テープにリングフレームとウェハを貼着させた状態で、カッタの外周の刃を軸中心に回転させつつリングフレーム上のテープをカットすることによって、リングフレーム上でテープを円形状に切り抜くウェハとリングの自動貼合わせ装置が記載されている。
その際に、円軌道に沿って周回するカッタの刃が以前の切断において形成されたリングフレームの傷に入り込むことによって、正確に粘着テープを円形状に切断することができず、また、切断開始位置と360度周回させた後の切断終了時のカッタの位置とにズレが生じ、リングフレームから粘着テープを切り抜いた後に切り抜かれた粘着テープの切断面102A(図9参照)に僅かな切り残し(所謂ヒゲ)が生じることとなっていた。
この点従来の自動貼合わせ装置等においては、カッタの刃を円板形状にするとともに回転自在に支持することにより解決を行っていたが、近年、用いられる粘着テープの種類が多様化され、また、ウェハの薄肉化に伴ってテープの肉厚が厚くなる傾向にある。テープの種類や厚さが異なると、切断の際に粘着テープとカッタの刃との間で生じる摩擦力もそれぞれ異なる。従って、従来のようにカッタを自由回転させるのみでは、用いる粘着テープの種類によっては依然として大きな摩擦力が生じカッタがスムーズに回転せず、問題の解決には至らなかった。
具体的には、円環形状を有するリングフレームの一面に粘着テープを貼着し、円環内部にウェハWを同様に粘着テープに対して貼着することによって一体に支持するものである(図9参照)。
ウェハ供給部2は、保護テープ20が貼り付けられた表面を上向きにした水平姿勢のウェハWを、上下に適当な間隔を持った状態でカセットに差し込み収納して、カセット台に装填する。リングフレーム回収部26も、保護テープ剥離処理の済んだウェハWがウエハマウントされたリングフレーム8を、上下に適当な間隔を持った状態でリングフレームカセットに差し込み収納して、カセット台に装填する。
また、粘着テープ回収部15は、切断後の粘着テープ11の回収を行う。
従って、リングフレーム昇降装置16の上昇に伴って、粘着テープ11が気泡を押し出すようにウェハWに貼り合わされるようになり、ウェハWと粘着テープ11との間に気泡が残存することなく両者を一体化することができる。
そして、回転盤44の上面には回転盤44の外周に沿ってそれぞれ3箇所にローラ支持部48が設けられ、各ローラ支持部48の先端部には押圧ローラ30がローラ回転軸32を中心に回転可能に支持されている。
また、同じく回転盤44の上面には回転盤44の外周に沿ってカッタ支持部49が設けられ、カッタ支持部49の外側には回転刃31が回転軸33を中心に回転可能に支持されている。更に、カッタ支持部49には回転刃31を回転軸33を介して回転駆動させる駆動源たるステッピングモータ50が設けられている。
そして、前記ローラ支持部48及びカッタ支持部49は回転盤44の回転中心(スライドシャフト47との接点)を通る直線上において前後方向にスライド可能に構成されている。従って、昇降部36が回転する際に押圧ローラ30及び回転刃31が描く円軌道(図5参照)の径を自由に変更することが可能であり、サイズの異なるリングフレーム8に対しても適切な粘着テープ11の貼着及び切断を行うことが可能となる。
図4に示すように、本実施形態に係るカッタ支持部49は、略円形板形状を有する回転刃31と、回転刃31の回転軸33と、回転盤44の上面に対してスライド可能に当接される底板部51と、回転刃31を回転軸33中心に回転可能に支持する支持板52とからなり、支持板52の内側面には回転刃31を回転駆動させるステッピングモータ50が設けられている。更に、底板部51と支持板52との間にはバネ53が設けられており、支持板52がバネ53の弾性に基づいて回転盤44に対して上下動可能に構成されている。
従って、粘着テープ11の切断を行う為に昇降部36を上昇させ、回転刃31の端部をリングフレーム8に貼着された粘着テープ11に対して当接させる際に、適切な押圧力で押し当てることが可能となり、押圧不足により切断が不完全となったり、押圧が強すぎてリングフレーム8に回転刃31によって深い傷が生じることを防止することができる。
図5に示すように、昇降部36の回転に伴って矢印61方向に周回される回転刃31はリングフレーム8に貼着された粘着テープ11上で円形の周回軌道62を描く。一方、それと同時に回転刃31はステッピングモータ50の駆動に従って、矢印63方向に回転軸33を中心に回転駆動される。その回転方向は回転刃31の周回方向によって決定され、粘着テープ11上を周回する際に粘着テープ11との間で生じる摩擦力によって回転刃31が回転する方向となっている。
具体的には、周回する回転刃31の速度Vは使用される粘着テープ11の種類及び厚さに基づいて使用者が操作パネル(図示せず)で設定することが可能であり、その速度は10〜100mm/secの間で設定することができる。ここで、ダイシングテープとして用いられる粘着テープ11としては、紫外線硬化型テープや再剥離型テープなどがあり、更に、その厚さはウェハWの厚さによって変化する(ウェハの厚さを薄くすると、粘着テープの厚さは厚くしなければならない)。
従って、粘着テープ11の種類や厚さによってテープの剛性が異なる場合であっても、剛性が高いテープに対しては周回速度Vを低く設定することにより粘着テープの切断を確実に行うことができる。また、剛性が低いテープに対しては周回速度Vを高く設定することにより粘着テープの切断を迅速に行うことができる。
図6に示すように、本実施形態に係るローラ支持部48は、略円筒形状を有する押圧ローラ30と、押圧ローラ30の回転中心たる回転軸32と、回転盤44の上面に対してスライド可能に当接される底板部54と、押圧ローラ30を回転軸32を中心に回転可能に支持する支持板55とからなる。更に、底板部54と支持板55との間にはバネ56が設けられており、支持板55がバネ56の弾性に基づいて回転盤44に対して上下動可能に構成されている。
従って、粘着テープ11の切断を行う為に昇降部36を上昇させ、押圧ローラ30の上端面をリングフレーム8の下面に位置する粘着テープ11に対して当接させる際に、適切な押圧力で押し当てることが可能となり、押圧不足や押圧が強すぎることにより貼着が不完全となることを防止することができる。尚、ここでは回転盤44に対して三箇所に設けられた三つのローラ支持部48の内、一のローラ支持部48のみについて説明したが、他のローラ支持部48についても全て同じ構成を有しており、ここではその説明は省略する。
ここで、円環形状を有するリングフレーム8に対して粘着テープ11を貼着させる際に、一方向からリングフレームの径より幅広のローラ等により押圧して貼着すると、粘着テープにシワ等が生じるが、円環形状を有するリングフレーム8の形状に沿ってローラを周回させて押圧することにより、粘着テープ11にシワ等が生じることなく、適切に貼着することが可能となる。また、同一の工程内でリングフレーム8に対して粘着テープ11を貼着させつつ、回転刃31を用いて粘着テープ11を切断することが可能となるので、製造工程を簡略化することができるとともに作業効率も向上する。
また、RAM74は、CPU72で演算された各種データを一時的に記憶しておくメモリである。
更に、ステッピングモータ50及び回転駆動モータ40とを駆動制御するモータ駆動回路75がCPU72の出力に接続されている。モータ駆動回路75は、CPU72から出力される駆動指令等の制御信号を受けて各駆動モータの動作を制御する。
その後、ウェハWの吸着状態を確認し(S3)、ウェハWの平面度が悪く、反り等によって、吸着状態が悪い場合(S4:YES)は、ウェハ押圧装置4によりウェハWを平面に矯正する(S5)。更に、ウェハWのオリエンテーションフラットやノッチ等の検出に基づいて、ウェハWの位置合わせが行われる。
先ず、S11においてシリンダ39を駆動させ、昇降部36を所定高さまで上昇させる。その後、回転駆動モータ40によって昇降部36の回転駆動を開始するとともに、ステッピングモータ50によって回転刃31を回転駆動させる(S12)。その際、昇降部36の回転速度は前記S1において設定した回転刃31の周回速度Vによって決定され回転駆動モータ40の駆動が制御される。更に、回転刃31の自転する角速度ωは前記したように周回速度Vに基づいて決定され、CPU72によりステッピングモータ50の駆動が制御される。
尚、使用される粘着テープ11の種類及び厚さに基づいてそれぞれ最適な周回速度を予めRAM74に記憶させておき、操作パネル76で粘着テープ11の種類と厚さを選択することによって、自動的に最適な周回速度で回転刃31を周回するように制御することも可能である。それにより、一連の作業をより高効率することが可能となる。
また、周回する回転刃31の速度Vは、使用される粘着テープ11の種類及び厚さに基づいて使用者が操作パネル76で設定することが可能である。従って、粘着テープ11の種類や厚さによってテープの剛性が異なる場合であっても、剛性が高いテープに対しては周回速度Vを低く設定して粘着テープの切断を確実に行うことができる。また、剛性が低いテープに対しては周回速度Vを高く設定して粘着テープの切断を迅速に行うことができる。
更に、周回速度Vを最も回転刃31に負荷のかかる切断開始時から所定距離(例えば円周の1/4)を切断するまでの間において徐々に速度を上げて切断を行うように制御し、また、切断終了時までの所定距離(例えば円周の1/4)において徐々に速度を下げて切断を行うように制御することにより、切断開始位置と切断終了時の回転刃31の位置とにズレを生じさせることなく、より確実に切り抜き後の粘着テープ11の切断面にヒゲが生じることを防止することができる。
例えば、前記本実施形態においては、押圧ローラ30及び回転刃31を回転盤44に対して設け、粘着テープ11のリングフレーム8への貼着と切断とを同時に行っているが、必ずしも同時に行う必要はなく、先ず、押圧ローラ30を周回させて貼着を行い、貼着が終了した後に回転刃31を周回させて粘着テープの切断を行うようにしても良い。
8 リングフレーム
11 粘着テープ
14 粘着テープ切断装置
30 押圧ローラ
31 回転刃
33 回転軸
40 回転駆動モータ
50 ステッピングモータ
62 周回軌道
72 CPU
73 ROM
74 RAM
76 操作パネル
W 半導体ウェハ
Claims (5)
- 回転軸を中心に回転可能に支持された回転刃と、
前記回転刃を所定の周回速度で周回軌道上を周回させる回転刃周回手段と、を有し、
半導体ウェハをマウントするリングフレームの一面に貼着された粘着テープを前記回転刃周回手段により周回された回転刃の周回軌道に沿って切断する粘着テープ切断装置において、
前記回転刃を所定の回転速度で前記回転軸を中心に回転駆動させる駆動手段を備えたことを特徴とする粘着テープ切断装置。 - 前記回転刃周回手段によって周回する前記回転刃の周回速度に対応して回転刃が前記回転軸を中心に回転されるように前記駆動手段を制御する回転制御手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の粘着テープ切断装置。
- 前記粘着テープの種類に応じて前記回転刃の周回速度を変化させるように前記回転刃周回手段を制御する周回制御手段を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の粘着テープ切断装置。
- 前記粘着テープの種類に対応して前記周回速度を設定する設定手段を備え、
前記周回制御手段は、前記設定手段を介して設定された粘着テープの種類に対応する周回速度に従って前記回転刃が周回するように前記回転刃周回手段を制御することを特徴とする請求項3に記載の粘着テープ切断装置。 - 前記粘着テープの切断距離に応じて前記回転刃の周回速度を変化させるように前記回転刃周回手段を制御する制御手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の粘着テープ切断装置。
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