JP2006091450A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 加圧ローラ端部のトナー汚れを防止する。
【解決手段】 加熱定着装置に具備された加熱ヒータが複数の通電発熱抵抗層を有し、少なくとも1本の通電発熱抵抗層の端部発熱量が中央部より大きく、小サイズ記録材のプリント枚数またはプリント割合が所定以上の場合は、クリーニングシーケンス時の発熱抵抗層への通電を端部発熱量の大きい発熱抵抗層に優先的に通電する。
【選択図】 図5
【解決手段】 加熱定着装置に具備された加熱ヒータが複数の通電発熱抵抗層を有し、少なくとも1本の通電発熱抵抗層の端部発熱量が中央部より大きく、小サイズ記録材のプリント枚数またはプリント割合が所定以上の場合は、クリーニングシーケンス時の発熱抵抗層への通電を端部発熱量の大きい発熱抵抗層に優先的に通電する。
【選択図】 図5
Description
本発明は電子写真方式を用いた複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に関する。
従来、例えば電子写真方式などの複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に具備させる像加熱装置としての加熱定着手段としては、熱効率、安全性が良好な接触加熱型の熱ローラ方式の加熱定着装置や、クイックスタート性(オンデマンド性)を有し、スタンバイ時に装置に電力を供給せず、消費電力を極力低く抑えた、省エネルギータイプのフィルム加熱方式の加熱定着装置等が採用されている。
熱ローラ方式の加熱定着装置は、ハロゲンヒータ等の内装熱源で加熱されて所定の温度に温調される加熱部材としての回転定着ローラと、この定着ローラに所定に圧接された加圧部材としての回転加圧ローラとを有し、両ローラの圧接ニップ部(定着ニップ部)に記録材を導入して挟持搬送させることで未定着画像を記録材面に加熱定着させるものである。
フィルム加熱方式の加熱定着装置は特開昭63−313182号公報・特開平1−263679号公報等に提案されており、加熱体に移動部材としての耐熱フィルムを加圧部材で押圧密着させて走行させ、耐熱フィルムを挟んで加熱体と加圧部材とで形成される定着ニップ部の耐熱フィルムと加圧部材との間に記録材を導入して耐熱フィルムに密着させて耐熱フィルムと一緒に定着ニップ部を通過させることで加熱体の熱を耐熱フィルムを介して記録材に与えて未定着画像を記録材面に加熱定着させるものである。
図8にフィルム加熱方式の加熱定着装置の一例の概略構成を示した。27は加熱部材としての定着ユニット、18は加圧部材としての弾性加圧ローラであり、上記両者27・18の圧接により定着ニップ部Nを形成させている。
加熱部材としての定着フィルムアセンブリ27は、ステイホルダー17と、このホルダー17の下面に固定保持させて配設したセラミックヒータ等の加熱体15と、この加熱体15を取り付けたステイホルダー17にルーズに外嵌させた可撓性の移動部材としての円筒状の定着フィルム14等からなる。定着フィルム14は表面から絶縁性離型層−導電層−基材層からなる。
加圧部材としての弾性加圧ローラ18は芯金29と、弾性層30と、表面の絶縁性離型31等からなる。
上記の定着ユニット27側の加熱体15と加圧部材としての弾性加圧ローラ18を対向させて定着フィルム14を挟んで圧接させて定着ニップ部Nを形成させている。
弾性加圧ローラ18は矢印の反時計方向に回転駆動され、定着フィルム14はこの弾性加圧ローラ18の回転に従動して定着フィルム14がその内面が定着ニップ部Nにおいて加熱体15の面に密着して摺動しながら矢印の時計方向に回転状態になる。
そして、定着ニップ部Nの定着フィルム14と弾性加圧ローラ18の間に、表面に未定着トナー画像Tを形成担持させた記録材Pが導入されて挟持搬送される。この挟持搬送過程において、記録材P上の未定着トナー画像Tが定着ニップ部Nにおいて加熱体15により定着フィルム14を介して加熱されて、また定着ニップ部Nの加圧力にて定着される。
熱ローラ方式、フィルム加熱方式ともに定着で発生する問題としては加圧ローラ汚れがある。
画像を定着する際、記録材上の未定着トナーの全てが適度に加熱溶融し、記録材Pに定着されれば、加圧ローラ等の定着装置部品が汚れることは無い。しかし、僅かながら定着フィルムに転移(オフセット)してしまうトナーがあり、このオフセットトナーが、その後フィルムに留まるか、加圧ローラに転移して蓄積する。フィルムに留まったオフセットトナーは高温にさらされているため、次の記録材が定着装置に進入してきた際に少しずつ記録材上に吐き出されるため問題ない。しかし、フィルム定着装置の場合、熱ローラ定着装置と比べ、加圧ローラが暖まりにくいので、一度加圧ローラにオフセットトナーが転移し固着するとトナーが再び溶融されにくくなり、その汚れを核としてますます汚れが成長する傾向がある。加圧ローラに汚れが蓄積すると、加圧ローラの離型性が低下し、記録材が搬送中に加圧ローラに巻きついたり、何かの拍子に一気に固着した汚れトナーが剥離し、記録材を汚すという問題が生じていた。定着フィルムと加圧ローラを比較すると同じ温度であれば離型性は加圧ローラの方が良いが通常の連続プリント時は加圧ローラの熱は記録材に奪われるため加圧ローラ温度は高くならないが、定着フィルムは高温で温調している加熱ヒータに直接接触しているため、高温に保たれている。トナー汚れは温度の低い領域では固着してしまうため連続プリント時のように定着フィルムに比べて加圧ローラ温度が十分に低い場合では加圧ローラ側に付着する傾向にある。
そのため、加圧ローラやフィルムをきれいな状態に保ち、耐久で安定した定着画像を得るために、画像形成装置がクリーニングモードを持ち、加圧ローラ上に汚れが蓄積するのを防止している。クリーニングモードは2種類ある。一つはプリントジョブ終了毎に行い、ヒータへの通電と加圧ローラの微小回転により加圧ローラに付着したトナーをフィルム側に転移させて次の記録材プリントの際に記録材上に吐き出すものである。このクリーニングメカニズムを以下に示す。
まず、加圧ローラが停止している時にヒータに通電を行い、ニップ内のトナー汚れを溶解する。一度溶融したトナー汚れは温度の低い方に付着しやすいが定着フィルムと加圧ローラの離型性を比較すると加圧ローラの方が良好なため、加圧ローラ温度、定着フィルム表面温度および溶融したトナー汚れの再付着には図9のような関係がある。すなわち、図9の斜線で示された領域のような温度関係にあるときに加圧ローラを微小回転させることでトナー汚れをフィルム側に付着させ、次の記録材プリント時に記録材上に微小な汚れとして吐き出している。
もう一つのクリーニングモードは所定枚数ごとに自動または手動で行うものであり、加圧ローラ上のトナー汚れが成長してしまった場合におこなう。これはクリーニングシートを定着ニップ内に通すことで加圧ローラおよびフィルム上に蓄積したトナーをクリーニングシート上に転移させて加圧ローラおよびフィルムを清掃する方法である。このクリーニングシーケンスのメカニズムを以下に示す。
まず、クリーニングシートを供給しニップ内で停止させ、所定時間ヒータへ通電を行いニップ内のトナー汚れを溶融する。次にヒータへの通電をOffし、溶融したトナー汚れを自然冷却させる。この時、クリーニングシートの離型性は定着フィルムおよび加圧ローラと比較して十分に悪いため溶融されたニップ内のトナー汚れはクリーニングシートに固着する。その後、加圧ローラを微小回転させ、クリーニングシートをステップ搬送させることでトナー汚れを加圧ローラから剥ぎ取る。以上の動作により加圧ローラにおいてニップ幅の分だけクリーニングすることができる。以上の動作を繰り返すことにより加圧ローラ全体をクリーニングすることができる。
特開昭63−313182号公報
特開平1−263679号公報
特開2000−47509号公報
ヒータの熱分布は長手方向に一様な定着性を得るために通常ほぼ一様な熱分布をしている。しかしながら、加圧ローラを一様な熱分布で暖めた場合、最初は芯金からの放熱により加圧ローラの端部温度は中央に比べて低くなる。したがってクリーニングシーケンスのようにヒータへの通電時間が短いときは加圧ローラの温度分布は図10のように中央部に比べ端部は低くなる。この場合、中央部に関しては加圧ローラを十分に暖めトナー汚れを完全に溶融できる温度になっているが、端部は図10のように加圧ローラ温度が低いため加圧ローラ上のトナー汚れを完全に溶融することができず十分なクリーニング効果は得られない。
また、加圧ローラの端部温度を高くしてトナー汚れを完全に溶融させようとするとクリーニングシーケンス時の温調温度を高くする必要がある。しかしクリーニングシーケンス中の通電時は加圧ローラ及び定着フィルムが停止しているため、加熱ヒータの昇温が早く、オーバーシュートも起こりやすいため、設定温度によっては中央部に配設してある暴走防止手段であるサーモプロテクターが動作してしまう可能性がある。
以上説明したようにクリーニングシーケンスによるトナー汚れ除去効果は加圧ローラ端部においては十分でない。しかし、加圧ローラに付着するトナー汚れは中央部にのみ発生するわけではなく、プリントされる記録材のサイズによっては端部にトナー汚れが付着しやすい場合もある。端部にトナー汚れが付着しやすい場合は、クリーニングシーケンスの効果が十分でないため加圧ローラ上にトナー汚れが蓄積してしまい、プリント画像がトナー塊によって汚されてしまう。また、トナー汚れの蓄積がひどくなると加圧ローラの離型性が低下し、記録材搬送中に加圧ローラに記録材が巻きついてしまう。
本発明は下記の構成を特徴とする画像形成装置である。
加熱ヒータが発熱分布の異なる2つ以上の発熱体を有する加熱定着装置において、クリーニングシーケンス時の発熱体への通電比率をプリント履歴により設定することを特徴とする画像形成装置。
以上のシーケンスにすることにより、加圧ローラ端部にトナーが付着しやすいプリント履歴の場合は、クリーニングシーケンス時に端部の発熱量の大きい発熱体に優先的に通電を行い、加圧ローラ端部を暖め、端部に付着した加圧ローラ汚れを溶融しクリーニングを行う。また、加圧ローラ中央部にトナーが付着しやすいプリント履歴の場合はクリーニングシーケンス時に端部の発熱量の小さい発熱体に優先的に通電を行い、加圧ローラ中央部のみを暖め、中央部に付着した加圧ローラ汚れを溶融し、クリーニングを行う。これにより、端部及び中央部に発生する加圧ローラ汚れを効率よくクリーニングすることができ、汚れが蓄積するのを防止することができる。
以上説明したように本発明によれば、加圧部材と加熱部材とを互いに圧接してなる定着ニップ間を通過させることにより、未定着画像を記録材上に永久画像として加熱定着させる加熱定着装置を有し、該加熱定着装置が加熱、冷却、ステップ回転の実行により加圧部材の汚れを防止するクリーニングシーケンスを有する画像形成装置において上記加熱定着装置に具備された加熱ヒータが複数の通電発熱抵抗層を有し、少なくとも1本の通電発熱抵抗層の端部発熱量が中央部より大きく、小サイズ記録材のプリント枚数またはプリント割合が所定以上の場合は、クリーニングシーケンス時の発熱抵抗層への通電を端部発熱量の大きい発熱抵抗層に優先的に通電することにより加圧ローラ端部のトナー汚れを防止することができた。また、クリーニングシートを用いてクリーニングを行う場合で、加熱、冷却を複数回繰り返す場合は端部発熱量の大きい発熱抵抗層への通電を優先的に通電して加熱する回数を制限することで加圧ローラ端部のクリーニングを十分に行い、且つ端部の昇温を抑えることができた。
(実施例1)
以下に、本発明に係る実施例を示すが、まず図1は、本発明に係る画像形成装置の構成図である。
以下に、本発明に係る実施例を示すが、まず図1は、本発明に係る画像形成装置の構成図である。
図1において、19は感光ドラムであり、OPC、アモルファスSe、アモルファスSi等の感光材料がアルミニウムやニッケルなどのシリンダ状の基盤上に形成されている。感光ドラム19は矢印の方向に回転駆動され、まずその表面は帯電装置としての帯電ローラ20によって一様帯電される。次に画像情報に応じてON/OFF制御されたレーザビーム21がスキャナユニット内で回転するポリゴンミラーにより反射して観光ドラムに走査露光が施され、静電潜像が形成される。この静電潜像は、現像装置22で現像、可視化される。現像方法としては、ジャンピング現像法、2成分現像法、FEED現像法などが用いられ、イメージ露光と反転現像とを組み合わせて用いられることが多い。
可視化されたトナー像は、転写装置としての転写ローラ23により、所定のタイミングで搬送された記録材P上に感光ドラム19上より転写される。ここで感光ドラム19上のトナー像の画像形成位置と記録材の先端の書き出し位置が合致するように24のセンサにて記録材の先端を検知し、タイミングを合わせている。所定のタイミングで搬送された記録材Pは感光ドラム19と転写ローラ23に一定の加圧力で挟持搬送される。このトナー像が転写された記録材Pは定着装置25へと搬送され、永久画像として定着される。一方、感光ドラム19上に残存する転写残りの残留トナーは、クリーニング装置26により感光ドラム19表面より除去される。
また、記録材が現像される前の搬送路に記録材が所定以上の幅を持つものである場合に動作する幅センサを設けており、この幅センサの信号または不図示の給紙カセットに設けられたセンサ信号により記録材のサイズを判断し、現像及び定着の制御を自動的に変えることができる。
図2に、本発明に係る加熱定着装置25の構成を示す。図2において、定着部材27は以下の部材から構成される。14は熱容量の小さな定着フィルムであり、熱容量を小さくしてクイックスタート性を向上させるために、膜厚を総厚100μm以下、本実施例では60μmとした。さらにオフセット防止や記録材の分離性を確保するために表層にはPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PFA(テトラフルオロエチレン パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)、FEP(テトラフルオロエチレン ヘキサフルオロプロピレン共重合体)、ETFE(エチレン テトラフルオロエチレン共重合体)、CTFE(ポリクロロトリフルオロエチレン)、PVDF(ポリビニリデンフルオライド)等のフッ素樹脂、シリコーン樹脂等の離型性の良好な耐熱樹脂を混合ないし単独で被覆したものである。また、15は定着フィルム14の内部に具備された加熱用ヒータであり、これにより記録材上のトナー像を溶融、定着させるニップ部の加熱を行う。加熱用ヒータ15はアルミナ等の高絶縁性のセラミックス基板やポリイミド、PPS、液晶ポリマー等の耐熱性樹脂基板の表面に長手方向に沿って、例えばAg/Pd(銀パラジウム)、RuO2、Ta2N等の通電発熱抵抗層(以下発熱体)をスクリーン印刷等により、厚み10μm程度、幅1〜5mm程度の線状もしくは細帯状に塗工して形成した通電加熱用部材である。図3は基板上に印刷される発熱体のパターンである。上流側の発熱抵抗層15aは記録材の最大幅とほぼ同じ長さであり、下流側の発熱抵抗層15bは発熱抵抗層15aより長く、端部の抵抗層幅を狭くすることにより抵抗値を高くしているため通電時に端部の発熱量が大きくなる構成となっている。また、下流側の発熱抵抗層15bの発熱抵抗層15aに対する通電比率が可変であり、記録材を加熱定着する枚数に応じて該通電比率を変動させることでヒータの長手方向の温度分布を均一にする。すなわち加熱定着装置が十分に冷えた状態からのプリント初期の場合は、端部から熱が奪われるため、端部の発熱量の大きい発熱抵抗層15bの通電比率を高くしておき、端部への熱の逃げがあっても十分な定着性を得ることができるようにする。また、加熱定着装置が十分に加熱された状態では逆に非通紙領域での発熱量が大きくなることによる定着部材の熱劣化を防止するため、発熱抵抗層15bの通電比率を低くしている。
加熱用ヒータの基板は金属製基板上の定着ニップ反対側に絶縁層、通電発熱抵抗層を順次積層してなる金属製加熱用ヒータであり、該金属製基板は定着ニップ側が湾曲した形状であっても良い。
上記基板の背面には通電発熱抵抗層の発熱に応じて昇温した加熱用ヒータの温度を検知するためのサーミスタ等の温度検知素子28が2本の通電発熱抵抗層の間に配設されておりこの温度検知素子28の信号に応じて、長手方向端部にある不図示の電極部から通電発熱抵抗層に印加される電圧のデューティー比や波数等を適切に制御することで、定着ニップ内での温調温度を略一定に保ち、記録材上のトナー像を定着するのに必要な加熱を行う。また、上記基板の背面には暴走を防止するための手段としてのサーモスイッチが接しており、基板温度が異常なほど高温になるとサーモスイッチが動作し、加熱用ヒータへの電力供給をストップするようになっている。
温度検知素子28から不図示の温度制御部へのDC通電は不図示のDC通電部およびDC電極部を介して不図示のコネクタにより達成している。また、加熱用ヒータ15への電力供給は加熱用ヒータ両端部に配設された不図示のコネクタより行われる。また、加熱用ヒータ15の通電発熱抵抗層の表面には、定着フィルム14との摺擦に耐えることが可能な薄層のガラスコート、フッ素樹脂層等の保護層を設けている。あるいは上記基板として耐摩耗性に優れ、熱伝導性の良好なAlN(チッ化アルミ)等を用いた場合には通電発熱抵抗層を上記基板に対して定着ニップと反対側に形成してあっても良い。
17は加熱用ヒータ15を保持し、ニップと反対方向への放熱を防ぐための断熱ステイホルダーであり、液晶ポリマー、フェノール樹脂、PPS、PEEK等により形成されており、定着フィルム14が余裕をもってルーズに外嵌されていて、矢印の方向に回転自在に配置されている。定着フィルム14は内部の加熱用ヒータ15および断熱ステイホルダー17に摺擦しながら回転するため、加熱用ヒータ15および断熱ステイホルダー17と定着フィルム14の間の摩擦抵抗を小さく抑える必要がある。このため加熱用ヒータ15および断熱ステイホルダー17の表面に耐熱性グリース等の潤滑剤を介在させてある。これにより定着フィルム14はスムーズに回転することが可能となる。
また加圧部材18は芯金29の外側にシリコンゴムやフッ素ゴム等の耐熱ゴムあるいはシリコンゴムを発泡して形成された弾性層30からなり、この上にPFA、PTFE、FEP等の離型性層31を形成してあってもよい。加圧部材18の形状は図4のように長手の中央部から端部に行くにしたがって外径が大きくなっている逆クラウン形状になっている。この加圧部材18の逆クラウン形状は、記録材を外側に引っ張りながら搬送する作用を持ち、記録材搬送中に記録材にしわ等が発生するのを防止している。
加圧部材18は上記の定着部材27の方向に不図示の加圧手段により、長手方向両端部から加熱定着に必要なニップ部を形成するべく十分に加圧されている。以上が加熱定着装置の構成であるが、記録材Pは不図示の供給手段によって適宜供給され、耐熱性の定着入口ガイド32に沿って加熱部材27と加圧部材18によって形成される定着ニップ内に搬送される。その後、定着ニップより排出された記録材Pは耐熱性の不図示の定着排紙ガイドに案内されて不図示の排出トレイ上に排出される。
次に本実施例におけるクリーニングについて説明する。
本実施例では図5のようなクリーニングシーケンスを有している。すなわち、プリント終了後のモータ停止直後から5秒間ヒータに通電を行い、200℃で温調する。この過程において定着ニップ内の加圧ローラを暖め、加圧ローラ上に付着したトナー汚れを熱により溶解する。その後、5秒間自然冷却を行い、フィルムの表面温度が低くなり、フィルム上に汚れが付着するような温度領域にしたところで加圧ローラをステップ回転させる。以上のプロセスにより加圧ローラ上の汚れをフィルム上に移すことができる。フィルム上に付着した汚れは次のプリント時の前回転により、容易に溶解し、記録材上に微小な汚れとして吐き出される。
一方、加圧ローラ上に付着するトナー汚れの位置はプリントされる記録材のサイズに大きく依存している。すなわち、普通サイズ記録材を連続プリントする場合は加圧ローラの中央部に汚れが付着しやすい。これは、前述したとおり加圧ローラの形状が記録材しわ防止のため逆クラウン形状になっているため端部に比べ僅かに加圧力が小さい。そのため記録材上に定着されないオフセットトナーが端部より中央部に多い傾向があるためであると思われる。また、普通サイズ記録材の連続プリントの合間に小サイズ記録材のプリントを頻繁に含む場合は加圧ローラの端部にトナー汚れが付着しやすい。これは加圧ローラ及び定着フィルムに付着した微小なトナー汚れは次にプリントされる記録材上に僅かづつ吐き出しているが、小サイズ記録材がプリントされる場合は小サイズ記録材における非通紙域の微小なトナー汚れはどこにも吐き出すことができず溶融、凝固を繰り返すうちに微小なトナーが凝集してしまい蓄積してしまうためだと思われる。
したがって、クリーニングシーケンス時の発熱抵抗層への通電は以下のようにする。プリントされた記録材の紙サイズが装置の最大通紙幅に近いもののみの場合は発熱抵抗層への通電比率を発熱抵抗層15a:発熱抵抗層15b=1:1で行い、中央部をクリーニングする。このときのニップ内加圧ローラ温度は図6のようになっている。一方、プリントされた記録材の中に小サイズ記録材のプリント割合が20%以上の場合は端部に付着した加圧ローラ汚れをクリーニングするため発熱抵抗層15a:発熱抵抗層15b=1:2で行う。このときのニップ内加圧ローラ温度は図7のようになっている。
以上のようなシーケンスでLTRサイズ紙の連続プリント(プリントモード(1))および、LTRサイズ紙:COM#10サイズ封筒=4:1の混合プリント(プリントモード(2))を行い、加圧ローラの汚れを評価した。比較例1としてクリーニングシーケンス時の発熱体への通電を発熱抵抗層15a:発熱抵抗層15b=1:1で行った場合の加圧ローラ汚れも評価した。比較例2として比較例1と同様に通電発熱抵抗層1:通電発熱抵抗層2=1:1であるが、クリーニングシーケンス時の温調が220℃の場合の加圧ローラ汚れ及びクリーニングシーケンス時の温度検知素子のモニターを行った。結果を表1に示す。
本実施例ではプリントモード(1)及びプリントモード(2)において加圧ローラの汚れは見られなかった。また、クリーニングシーケンス中のサーミスタ温度もオーバーシュートに関しても問題なかった。一方、比較例1ではプリントモード(1)では汚れは見られなかったが、プリントモード(2)ではクリーニングシーケンスにおいて端部の加圧ローラ温度を十分に上昇させることができなかったため、加圧ローラ上の汚れをフィルム側に転移させることができず、加圧ローラ端部に汚れが見られた。また、クリーニングシーケンス時の温調は実施例と同様であるためクリーニングシーケンス中のサーミスタ温度もオーバーシュートは問題なかった。比較例2ではクリーニングシーケンス中の温度が高いためプリントモード(1)、プリントモード(2)ともに加圧ローラに汚れは見られなかったが、もともとの温調温度が高い上にサーミスタのオーバーシュートも大きく、サーモスイッチの動作温度に近い所まで達しており、サーミスタのばらつきによってはサーモスイッチが動作してしまう可能性があることが確認された。
以上の結果より、普通サイズ記録材のみがプリントされた後のクリーニングシーケンスでは端部発熱量の少ない通電抵抗層に通電を行い、小サイズ記録材が1枚でもプリントされた後のクリーニングシーケンスでは端部発熱量の大きい通電抵抗層に通電を行うことにより、比較的低いクリーニング温度で端部に発生する加圧ローラ汚れ、中央部に発生する加圧ローラ汚れともに防止することができた。
本実施例ではクリーニングシーケンス時の通電比率の切り替えは小サイズ記録材プリントの比率で行ったがこれに限るものではなく、小サイズ記録材のプリント枚数が所定以上である場合であっても良い。
また、クリーニングシーケンス時のヒータへの通電比率、発熱抵抗層15a:発熱抵抗層15bを1:1または1:2としたがこれに限るものではない。
(実施例2)
以下に実施例2について説明する。装置全体の構成は前記実施例1で示した図1と同様であり、加熱定着装置内の構成も前記実施例1で示した図2と同様であるため説明を省く。
以下に実施例2について説明する。装置全体の構成は前記実施例1で示した図1と同様であり、加熱定着装置内の構成も前記実施例1で示した図2と同様であるため説明を省く。
本実施例ではクリーニングシートを用いてクリーニングする場合の発熱体への通電比率について説明する。
クリーニングシートが給紙、搬送され、シートの先端が定着ニップより下流側に配設された不図示の排紙センサに達したところで搬送を停止しヒータへの通電を1秒間行い、定着ニップ内のトナー汚れを溶融する。このときの温調温度は200℃である。その後、溶融したトナー汚れをクリーニングシート上に固着させるための冷却時間を1秒間設けた後、ステップ搬送させる。以上の動作をクリーニングシートが定着ニップを通過するまで数十回行うことで加圧ローラ全面をクリーニングする。
クリーニングシートを用いたクリーニングの場合、ヒータON→ヒータOff→ステップ搬送という動作を繰り返し数十回行うため加圧ローラは十分暖まり、端部の放熱により加圧ローラの端部温度が低くなることはなくなる。むしろ、発熱抵抗層15a:発熱抵抗層15b=1:2で端部発熱量の大きいままクリーニングを繰り返し行うと、端部の加圧ローラ、ヒータ、その他の定着部材が高温になってしまいダメージを受けてしまう。したがって、クリーニングシートを用いてクリーニングを行う場合は小サイズ記録材が所定枚数以上プリントされていても端部発熱量の大きくなる通電比率のままクリーニングを行い続けないようにする。すなわち、小サイズ記録材プリントが所定枚数または所定割合以下の場合は発熱抵抗層15a:発熱抵抗層15b=1:1でクリーニングを行う。一方、小サイズ記録材プリントが所定枚数または所定割合以上の場合は始めの5ステップのみ発熱抵抗層15a:発熱抵抗層15b=1:2でクリーニングを行い、加圧ローラ端部も十分に暖まったと判断される6ステップ目からは発熱抵抗層15a:発熱抵抗層15b=1:1でクリーニングを行う。このようにすることによりクリーニング時に加圧ローラ、ヒータ等の端部に熱によるダメージを与えることなく、効率的にクリーニングを行うことができる。
Claims (4)
- 加圧部材と加熱部材とを互いに圧接してなる定着ニップ間を通過させることにより、未定着画像を記録材上に永久画像として加熱定着させる加熱定着装置を有し、該加熱定着装置が加熱、冷却、ステップ回転の実行により加圧部材の汚れを防止するクリーニングシーケンスを有する画像形成装置において上記加熱定着装置に具備された加熱ヒータが複数の通電発熱抵抗層を有し、少なくとも1本の通電発熱抵抗層の端部発熱量が中央部より大きく、プリント履歴によりクリーニングシーケンス時の発熱抵抗層への通電比率を設定することを特徴とした画像形成装置。
- 加圧部材と加熱部材とを互いに圧接してなる定着ニップ間を通過させることにより、未定着画像を記録材上に永久画像として加熱定着させる加熱定着装置を有し、該加熱定着装置がクリーニングシートを搬送しながらの加熱、冷却、ステップ回転の実行により加圧部材の汚れを除去するクリーニングシーケンスを有する画像形成装置において上記加熱定着装置に具備された加熱ヒータが複数の通電発熱抵抗層を有し、少なくとも1本の通電発熱抵抗層の端部発熱量が中央部より大きく、プリント履歴によりクリーニングシーケンス時の発熱抵抗層への通電比率を設定することを特徴とした画像形成装置。
- 前記クリーニングシートを搬送しながらのクリーニングシーケンスが所定枚数毎に自動的に行われることを特徴とした請求項2に記載の画像形成装置。
- 前記プリント履歴が小サイズ記録材の枚数または総プリント枚数における小サイズ記録材プリントの割合であることを特徴とした請求項1または請求項2に記載の画像形成装置。
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