JP2014026292A - 画像形成装置、及び定着部のクリーニング方法 - Google Patents

画像形成装置、及び定着部のクリーニング方法 Download PDF

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Abstract

【課題】クリーニングシートを用いて定着部をクリーニングする際のクリーニング性能が優れている画像形成装置の提供。
【解決手段】記録材にトナー画像を形成する画像形成部と、記録材に形成されたトナー画像を記録材に加熱定着する定着部と、前記定着部をクリーニングするクリーニングモードと、を有し、前記クリーニングモードが設定されると、前記画像形成部が記録材に所定のトナー画像を形成し、その後、前記定着部が所定のトナー画像を記録材に加熱定着することによって、前記定着部で加熱されつつ搬送されて前記定着部をクリーニングするためのクリーニングシートが形成される画像形成装置において、記録材上の所定のトナー画像の単位面積あたりのトナー量は、黒トナーのみを用いて通常の画像形成を行う時に記録材に載せることができる単位面積あたりの最大トナー量よりも多いことを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、記録材上にカラー画像を形成する画像形成装置に関する。
電子写真式の複写機やプリンタ等の画像形成装置は、像担持体としての感光体ドラムや中間転写体が担持するトナー画像を転写手段により記録材に転写する。そしてその記録材を定着装置(定着器)により加熱及び加圧することにより未定着のトナー画像を記録材に加熱定着している。
上記の定着装置においては、画像形成装置の使用に伴い少なからず未定着トナー画像のトナーや記録材としての記録紙の紙紛などが構成ローラの外周面(表面)に付着して構成ローラ表面が汚れる。これは記録材や構成ローラの帯電に起因する静電オフセット、定着過多または定着不足による熱的オフセット、記録材ジャム処理時の未定着トナーの構成ローラ表面への付着、表面強度の低い記録材からの紙紛の脱落、などこれら原因によって発生するものである。こうした構成ローラ表面の汚れは、構成ローラ表面での蓄積限界を超えるとニップ部で記録材上へ吐出され、記録材上の画像を汚損することとなる。また構成ローラ表面の汚れをきっかけとして、記録材が構成ローラ表面に巻付きやすくなり、定着装置でのジャムや構成ローラの破損を引き起こす恐れがある。
こうした問題を解決するため、本出願人は構成ローラ表面の汚れをクリーニングできるようにした画像形成装置を提案している(特許文献1〜特許文献4)。この画像形成装置では、クリーニング専用のトナーパターンを形成させた記録材をクリーニングシートとして作成する。そしてそのクリーニングシートのトナーパターンがクリーニング対象とする構成ローラ側に接触するように再給紙することによって、構成ローラ表面の汚れをクリーニングする。
ところで、炭酸カルシウムやタルクなどの填量を多量に含有する記録材を数多くニップ部に通紙(導入)した場合、これら填量は構成ローラ表面に付着して構成ローラ表面の離型性を低下させる。そのため、構成ローラ表面のトナーや紙紛などによる汚れは急激に悪化し、且つ悪いレベルの汚れになる。こうした条件下において、上述のようなクリーニングを行なっても、1回のクリーニング動作で構成ローラ表面の汚れを完全に除去することが難しいこともある。
こうした問題を解決するため、複数ページのクリーニングシートを通紙させる方法やクリーニング動作を頻繁に行なう方法もある。しかしながら、通常の画像形成(プリント)を長時間阻害し、またクリーニング行為のために多くの記録材を使用することとなり好ましくない。
特許第2651232号公報 特開平10−111619号公報 特開2004−240447号 特許第3292568号公報
本発明は上述の課題に鑑み成されたものであり、その目的は、クリーニングシートを用いて定着部をクリーニングする際のクリーニング性能が優れている画像形成装置、及び定着部クリーニング方法を提供することにある。
上記目的を達成するための構成は、記録材にカラートナー画像を形成する画像形成装置であって、記録材にトナー画像を形成する画像形成部と、記録材に形成されたトナー画像を記録材に加熱定着する定着部と、前記定着部をクリーニングするクリーニングモードと、を有し、前記クリーニングモードが設定されると、前記画像形成部が記録材に所定のトナー画像を形成し、その後、前記定着部が所定のトナー画像を記録材に加熱定着することによって、前記定着部で加熱されつつ搬送されて前記定着部をクリーニングするためのクリーニングシートが形成される画像形成装置において、記録材上の所定のトナー画像の単位面積あたりのトナー量は、黒トナーのみを用いて通常の画像形成を行う時に記録材に載せることができる単位面積あたりの最大トナー量よりも多いことを特徴とする。
また上記目的を達成するための構成は、記録材にカラートナー画像を形成できる画像形成装置に搭載されている定着部をクリーニングするクリーニング方法であって、所定のトナー画像を記録材に形成するステップと、所定のトナー画像を記録材に加熱定着してクリーニングシートを形成するステップと、定着済みのクリーニングシートを前記定着部で加熱しつつ搬送し前記定着部をクリーニングするステップと、を有する定着部クリーニング方法において、記録材上の所定のトナー画像の単位面積あたりのトナー量は、黒トナーのみを用いて通常の画像形成を行う時に記録材に載せることができる単位面積あたりの最大トナー量よりも多いことを特徴とする。
本発明の更なる目的は、添付図面を参照しつつ以下の詳細な説明を読むことにより明らかになるであろう。
本発明によれば、クリーニングシートを用いて定着部をクリーニングする際のクリーニング性能が優れている画像形成装置、及び定着部クリーニング方法を提供することができる。
本発明の画像形成装置に搭載されている定着部の断面図。 本発明の画像形成装置の断面図。 クリーニング用画像パターンを形成したクリーニングシートを示した図。 表面粗さが小さい記録材に単位面積あたりのトナー量が従来と同じクリーニング用画像パターンを加熱定着し、このクリーニングシートを用いて加圧ローラをクリーニングする場合の、加圧ローラ上の汚れトナーと記録材上に担持されるクリーニング用画像パターンとの関係を示す模式図。 表面粗さが大きい記録材に単位面積あたりのトナー量が従来と同じクリーニング用画像パターンを加熱定着し、このクリーニングシートを用いて加圧ローラをクリーニングする場合の、加圧ローラ上の汚れトナーと記録材上に担持されるクリーニング用画像パターンとの関係を示す模式図。 表面粗さが大きい記録材に単位面積あたりのトナー量が多いクリーニング用画像パターンを加熱定着し、このクリーニングシートを用いて加圧ローラをクリーニングする場合の、加圧ローラ上の汚れトナーと記録材上に担持されるクリーニング用画像パターンとの関係を示す模式図。 エンドレスベルトを用いた定着装置の断面図。
本発明を図面に基づいて説明する。
[実施例1]
(1)カラー画像形成装置例
図1は実施例1に係るカラー画像形成装置の一例の構成模型図である。このカラー画像形成装置は、電子写真方式を用いて、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの4色のトナー像を重ね合わせることでフルカラー画像を得る、フルカラーレーザープリンタである。
本実施例に示すカラー画像形成装置は、記録材Pの搬送手段12、24と、略直線状に上下方向へ配列されている4つの画像形成ステーション41Y,41C,41M,41Kと、を有する。本実施例では4つの画像形成ステーションを纏めて画像形成部と称する。またカラー画像形成装置は、加熱定着装置(定着部)20と、制御手段としての制御部100と、画像形成用の画像信号を形成するビデオコントローラ101と、を有する。
制御部100は、ROMやRAMなどのメモリとCPUとからなる。メモリには、記録材P上に画像を形成するための画像形成制御シーケンスや、加熱定着装置20をクリーニングするためのクリーニング制御シーケンスなどが記憶されている。
4つの画像形成ステーション41Y,41C,41M,41Kのうち、41Yはイエロー(以下Yと略記)色の画像を形成するイエロー画像形成ステーションである。41Cはシアン(以下Cと略記)色の画像を形成するシアン画像形成ステーションである。41Mはマゼンタ(以下Mと略記)色の画像を形成するマゼンタ画像形成ステーションである。41Kはブラック(以下Kと略記)色の画像を形成するブラック画像形成ステーションである。
各画像形成ステーション41Y,41C,41M,41Kは、ドラム型の像担持体としての電子写真感光体(以下、感光体ドラムと記す)1Y,1C,1M,1Kと、帯電手段としての帯電ローラ3Y,3C,3M,3Kを有している。また、各画像形成ステーション41Y,41C,41M,41Kは、現像手段としての現像装置2Y,2C,2M,2Kと、クリーニング手段としてのクリーニング器4Y,4C,4M,4Kを有している。
感光体ドラム1Yと帯電ローラ3Yと現像装置2Yとクリーニング器4Yは1つのフレーム(枠体)に収納されてイエローカートリッジYとして構成されている。また、感光体ドラム1Cと帯電ローラ3Cと現像装置2Cとクリーニング器4Cも1つのフレーム(枠体)に収納されてシアンカートリッジCとして構成されている。また、感光体ドラム1Mと帯電ローラ3Mと現像装置2Mとクリーニング器4Mも1つのフレーム(枠体)に収納されてマゼンタカートリッジMとして構成されている。また、感光体ドラム1Kと帯電ローラ3Kと現像装置2Kとクリーニング器4Kも1つのフレーム(枠体)に収納されてブラックカートリッジKとして構成されている。そして、イエローカートリッジYの現像装置2Yにはイエロートナーが、シアンカートリッジCの現像装置2Cにはシアントナーが、それぞれ収納されている。また、マゼンタカートリッジMの現像装置2Mにはマゼンタトナーが、ブラックカートリッジKの現像装置2Kにはブラックトナーが、それぞれ収納されている。
5は露光手段としてのレーザー走査露光装置(以下、露光装置と記す)である。この露光装置5は、各カートリッジY,C,M,Kと対応して設けられ、対応する各カートリッジY,C,M,Kの感光体ドラム1Y,1C,1M,1Kに露光を行なうことによって各感光体ドラムに静電潜像を形成する。
6はエンドレスベルト状の像担持体としての中間転写ベルト(中間転写体)である。中間転写ベルト6は、画像形成ステーション41Y,41C,41M,41Kの配列方向に沿って設けられている。この中間転写ベルト6は、駆動ローラ7とテンションローラ8と2次転写対向ローラ14の3つのローラに張架されている。そしてその中間転写ベルト6は、駆動ローラ7の駆動により各画像形成ステーション41Y,41C,41M,41Kの感光体ドラム1Y,1C,1M,1Kに沿って矢印方向に周回移動する。
中間転写ベルト6の外周面(表面)に感光体ドラム1Y,1C,1M,1K表面のトナー像を転写する1次転写手段としては、1次転写ローラ9Y,9C,9M,9Kを用いている。1次転写ローラ9Y,9C,9M,9Kは、中間転写ベルト6を挟んで感光体ドラム1Y,1C,1M,1Kと対向するように配設されている。
15は中間転写ベルト6用のクリーニング手段としての回収ローラ15である。回収ローラ15は二次転写ローラ14とイエロー画像形成ステーション41Yとの間において中間転写ベルト6と対向するように設けられている。
搬送手段は、給送ローラ11と、レジストローラ12と、排出ローラ24と、反転ローラ25と、両面プリント用搬送路26などを有する。両面プリント用搬送路26は、クリーニングシートを定着部20へ搬送する(再給紙する)搬送路の機能も有する。
ビデオコントローラ101は、ホストコンピュータ等の外部装置(不図示)から画像データを受信すると、制御手段100にプリント信号を送信するとともに受信した画像データをビットマップデータに変換する。プリント信号を受信した制御手段は画像形成制御シーケンスを実行する。画像形成制御シーケンスが実行されると、まず感光体ドラム1Y,1C,1M,1Kを矢印方向に回転する。そしてその感光体ドラム1Y,1C,1M,1Kの外周面(表面)を帯電ローラ3Y,3C,3M,3Kにより所定の極性・電位に一様に帯電する。本実施例では感光体ドラム1Y,1C,1M,1K表面は負極性に帯電される。そしてその感光体ドラム1Y,1C,1M,1K表面の帯電面に対し露光装置5よりビットマップデータに依存した画像信号に応じたレーザー光を走査露光する。これにより感光体ドラム1Y,1C,1M,1K表面の帯電面に画像データに応じた静電潜像が形成される。現像装置2Y,2C,2M,2Kは、それぞれ現像バイアス電源(不図示)より現像ローラ21Y,21C,21M,21Kに印加される現像バイアスを、帯電電位と潜像(露光部)電位の間の適切な値に設定する。これにより負極性に帯電されたトナーが露光部に付着して感光ドラム上にトナー像が形成される。
各現像装置2Y,2C,2M,2Kによって感光体ドラム1Y,1C,1M,1K表面に現像された単色トナー画像は、感光体ドラム1Y,1C,1M,1Kの回転と同期して、略等速で回転する中間転写ベルト6の外周面(表面)へ転写される。即ち、感光体ドラム1Y,1C,1M,1Kと対応する1次転写ローラ9Y,9C,9M,9Kに対して、第1の転写バイアス電源V1Y,V1C,V1M,V1K(不図示)より、トナーと逆極性の正極性の転写バイアスが印加される。これにより感光体ドラム1Y,1C,1M,1K表面から各色のトナー画像が中間転写ベルト6表面に重なるように1次転写される。これによって中間転写ベルト6表面にカラートナー画像が担持される。
トナー画像の1次転写後に感光体ドラム1Y,1C,1M,1K表面に残った転写残トナーは、クリーニング器4Y,4C,4M,4Kに設けられているクリーニング部材41Y,41C,41M,41Kにより除去される。そしてそのクリーニング部材41Y,41C,41M,41Kによって除去された転写残トナーは、クリーニング器4Y,4C,4M,4Kの有する廃トナー容器(不図示)に回収される。本実施例においてはクリーニング部材として、ウレタンブレードにより作製したクリーニングブレードを用いている。
上記のように、帯電ローラによる帯電工程と、露光装置による露光工程と、現像器による現像工程と、一次転写ローラ9による一次転写工程を中間転写ベルト6の回転に同調して、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色に対して行う。これによって、中間転写ベルト6表面に各色のトナー画像を順次重ねて形成していく。即ち中間転写ベルト6は、記録材Pに形成すべきカラー画像の未定着トナー像を担持する。
一方、記録材供給部となる記録材カセット10にセットされている記録材Pは、給送ローラ11により給送される。その記録材Pは、レジストローラ12の直後に設けられているトップセンサS1により先端が検知される。レジストローラ12は、トップセンサS1による記録材先端の検知に応じて中間転写ベルト6表面の画像位置とタイミングを合わせ記録材Pを中間転写ベルト6と2次転写手段としての2次転写ローラ13との間の転写ニップ部に搬送する。転写ニップ部は、2次転写ローラ13を2次転写対向ローラ14と対向する位置で中間転写ベルト6表面に接触させるように配置することによって、中間転写ベルト6と2次転写ローラ13との間に形成されている。本実施例の画像形成装置における記録材Pの搬送速度は180mm/秒である。
中間転写ベルト6表面上に担持されたカラートナー画像は、2次転写ローラ13に、第2の転写バイアス電源V2(不図示)より、トナーと逆極性のバイアスが印加されることによって記録材P上に一括転写(2次転写)される。
記録材P上に転写されたカラートナー画像Tは、定着手段としての加熱定着装置(定着器)20のニップ部(定着ニップ部)Nに導入され熱と圧力を受けることによって記録材P上に加熱定着される。加熱定着装置(以下、定着装置と記す)20のニップ部Nを出た記録材Pは排紙ローラ対24により排出トレイ上に排出される。
カラートナー画像Tの転写後に中間転写ベルト6表面に残った転写残トナーは、第3の転写バイアス電源V3(不図示)より正極性のバイアスを印加された回収ローラ15の外周面(表面)に静電回収され蓄積される。さらに所定のページ分の2次転写動作終了後に画像形成動作を中断させた上で、回収ローラ15に第3の転写バイアス電源V3より負極性のバイアスが印加される。これにより、回収ローラ15表面に蓄積されている転写残トナーは回収ローラ15表面から中間転写ベルト6表面に静電放出される。このとき同時にイエロー画像形成ステーション41Yの感光体ドラム1Yと中間転写ベルト6との間の1次転写部に、中間転写ベルト6表面の転写残トナーが中間転写ベルト6表面から感光体ドラム1Y表面へ逆転写されるような電界を形成する。例えば感光体ドラム1Y表面を−100Vとし、転写ローラ9Yに第1の転写バイアス電源V1Yより−300Vの転写バイアスを印加して、中間転写ベルト6表面の転写残トナーを感光体ドラム1Y表面へ逆転写させる。感光体ドラム1Y表面へ逆転写された転写残トナーは最終的には感光体ドラム1Y表面からクリーニング部材42Yによって除去され、廃トナー容器に回収される。
(2)定着装置
図2は定着装置20の一例の横断側面模型図である。この定着装置20は熱ローラ方式の定着装置である。
以下の説明において、定着装置及びこの定着装置を構成する部材に関し、長手方向とは記録材の面において記録材搬送方向と直交する方向である。短手方向とは記録材の面において記録材搬送方向と平行な方向である。幅とは短手方向の寸法である。
定着装置(定着部)20は、加熱手段としてのハロゲンランプ21と、定着部材としての定着ローラ22及び加圧ローラ23と、を有する。ハロゲンランプ21と、定着ローラ22と、加圧ローラ23は何れも長手方向に細長い部材である。
定着ローラ22は、アルミニウムやステンレス製の円筒形状の中空芯金22aを有する。この中空芯金22aの外周面上にはシリコーンゴム等を薄肉に形成した弾性層22bが形成されている。さらにその弾性層22bの外周面上には離型性に優れた性能を示すポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、パーフルオロアルコキシテトラフルオロエチレン共重合体(PFA)よりなる離型層22cが形成されている。この定着ローラ22は、中空芯金22aの長手方向両端部が装置フレーム(不図示)に回転自在に保持されている。
定着ローラ22の中空芯金22aの内部にはハロゲンランプ21が配設されている。このハロゲンランプ21は、ハロゲンランプ21の長手方向両端部が装置フレームに保持されている。このハロゲンランプ21に対して不図示の電源から通電してハロゲンランプ21を発熱させ、ハロゲンランプ21の輻射熱により中空芯金22aの内部から中空芯金22a、弾性層22b、離型層22cを介して定着ローラ22の外周面(表面)を加熱する。
加圧ローラ23は、アルミニウムやステンレス製の丸軸状の芯金23aを有する。この芯金23aの外周面上にはシリコーンゴムや発泡シリコーンゴム等を厚肉に形成した弾性層23bが形成されている。さらにその弾性層23bの外周面上には最外層としてPTFEやPFAよりなる離型層23cが形成されている。この加圧ローラ23は、定着ローラ22に対して略並行に配設され芯金23aの長手方向両端部を装置フレームに回転自在に保持させている。そして加圧ローラ23は、加圧ローラ23の芯金23aの長手方向両端部を加圧バネなどの加圧手段(不図示)により定着ローラ22の軸方向へ付勢して加圧ローラ23の外周面(表面)を定着ローラ22表面に加圧状態に接触させている。その加圧ローラ23は、加圧手段による加圧力により弾性層23bが定着ローラ22表面の長手方向に沿って弾性変形し加圧ローラ23表面と定着ローラ22表面との間に所定幅のニップ部(定着ニップ部)Nを形成している。
(3)定着装置の加熱定着動作
制御部100は、プリント信号の入力に応じて加圧ローラ23の芯金23aの一端部に設けられている駆動ギア(不図示)を、駆動源としての定着モータM(図2)により回転駆動して加圧ローラ23を矢印方向へ回転する。この加圧ローラ23の回転によりニップ部Nにおいて加圧ローラ23表面と定着ローラ22表面との摩擦力により定着ローラ22に回転力が作用する。その回転力により定着ローラ22は矢印方向へ加圧ローラ23と略同じ周速度で従動回転する。
また制御部100は、通電制御手段としてのトライアック(不図示)をオンする。これにより電源(不図示)からハロゲンランプ21に対して通電される。ハロゲンランプ21は通電されることにより輻射熱を発し定着ローラ22の中空芯金22aを加熱する。その中空芯金22aの熱が弾性層22bを通じて離型層22cに伝わることによって定着ローラ22表面は昇温する。その定着ローラ22表面の温度は定着ローラ22表面と接触又は非接触となるように配されたサーミスタ等の温度検知手段Sにより検知される。制御部100は温度検知手段Sの出力信号(温度検知信号)を取り込み、その出力信号に基づいてトライアックによりハロゲンランプ21に通電する電力を制御することによって定着ローラ22表面の温度を所定の定着温度(目標温度)に維持する。本実施例では定着温度を190℃に維持するようにしてある。
定着ローラ22の表面温度が定着温度に維持され、かつ加圧ローラ23の回転による定着ローラ22の回転周速度が定常化した状態において、未定着のカラートナー画像Tを担持する記録材Pがニップ部Nに導入される。そしてその記録材Pがニップ部Nで定着ローラ22表面と加圧ローラ23表面とにより挟持搬送され定着ローラ22表面の熱とニップ部Nの圧力を受けることによってカラートナー画像Tは記録材P上に加熱定着される。
(4)クリーニングモードの説明
制御部100は、外部装置又は画像形成装置の操作パネル(不図示)などからクリーニングモードの指示を受けると、クリーニング制御シーケンスを実行する。クリーニング制御シーケンスが実行されると、まずROMに記憶されているクリーニング用画像パターンを展開する。そして上述の画像形成動作(通常の画像形成動作)と同じ動作により、記録材P上にクリーニング用のトナー画像パターンを形成し、クリーニングシートを作成する。即ち、画像形成部に設けられている4つの画像形成ステーションのうち所定の2つ以上の画像形成ステーションを用いて、以下の工程を中間転写ベルト6の回転に同調して行なわせる。即ち、帯電ローラによる帯電工程と、露光装置による露光工程と、現像器による現像工程と、一次転写ローラ9による一次転写工程を中間転写ベルト6の回転に同調して行なわせる。これによって中間転写ベルト6表面には所定の2つ以上の画像形成ステーションの各色のトナー画像が順次重ねて形成される。これにより中間転写ベルト6表面上には2色以上のトナーを用いてクリーニングに用いる未定着のトナー画像パターンが担持される。一方、記録材カセット10からは記録材Pが給送ローラ11により給送される。その記録材Pは、レジストローラ12によりトップセンサS1による記録材先端の検知に応じて中間転写ベルト6表面の画像位置とタイミングが合わされ転写ニップ部に搬送される。そして2次転写ローラ13は第2の転写バイアス電源V2より転写バイアスが印加されることにより中間転写ベルト6表面の未定着のトナー画像パターン(所定のトナー画像)C(図3参照)が記録材P上に転写され担持される。図3は記録材P上に担持された未定着のトナー画像パターンCを表わす説明図である。
また、制御部100は、トライアックをオンしハロゲンランプ21に対し通電して定着ローラ22表面を定着温度に加熱するとともに、定着モータMを駆動して加圧ローラ23を回転させ定着ローラ22を従動回転させる。そして未定着のトナー画像パターンCを担持する記録材Pは定着装置20のニップ部Nに導入されニップ部Nで定着ローラ22と加圧ローラ23とによって挟持搬送される。これによりトナー画像パターンCは記録材P上に加熱定着され、記録材P上にトナー画像パターンCが形成される。そしてニップ部Nを出た記録材Pは排紙ローラ対24により排出トレイ25上に排出される。その記録材P、即ち、所定のトナー画像Cを形成したクリーニングシートを用いて定着装置20をクリーニングする場合には、次のようにして行う。即ち、記録材Pのトナー画像パターンC側の面をクリーニング対象とする定着ローラ22側に向けて、その記録材Pを搬送手段(給送ローラ11と、レジストローラ12等)により定着装置20のニップ部Nに再給紙させる。或いは記録材Pのトナー画像パターンC側の面をクリーニング対象とする加圧ローラ23側に向けて、その記録材Pを搬送手段により定着装置20のニップ部Nに再給紙させる。以下、所定のトナー画像Cを担持していない記録材Pと区別するためクリーニングシートの符号をCPとする。
本実施例の画像形成装置においては、トナー画像パターンCを形成して一度画像形成装置外に排出されたクリーニングシートCPを、画像形成装置の使用者により記録材カセット10に再セットして再給紙を行なう。ここで、定着ローラ22をクリーニング対象とするときには、トナー画像パターンCを下に向け記録材カセット10にクリーニングシートCPをセットする。加圧ローラ23をクリーニング対象とするときには、トナー画像パターンCを上に向け記録材カセット10にクリーニングシートCPをセットする。クリーニングシートCPのセット方法は、搬送手段の構成によって異なるため、使用者がトナー画像パターンCをどちらに向けてクリーニングシートCPを再セットすればよいか判断できるようにする必要がある。そのためには、トナー画像パターンCと共にクリーニングシートCP上にセット方向の情報を印字して示すことが望ましい。また加圧ローラ23をクリーニング対象とする場合には、排出トレイ25の近傍に設けられている反転ローラ25を用いて両面プリント用搬送路26にクリーニングシートCPを導入させ、そのクリーニングシートCPを表裏反転させてニップ部Nに再給紙してもよい。なお、クリーニングシートCPを搬送する時には、上述した画像形成部によるクリーニングシートCPへの画像形成は行われない。
熱ローラ方式の定着装置では、一般的に、内部に加熱用のハロゲンヒータ21を備えた定着ローラ22に対して、加圧ローラ23の表面温度は相対的に低くなるため、加圧ローラ表面23にトナーや紙粉の汚れを発生しやすい。そこでトナー画像パターンCを加圧ローラ23側に向けてクリーニングシートCPを再給紙することにより、加圧ローラ23表面の汚れを定着済みのトナー画像Cの粘着性を利用してクリーニングすることができる。
トナー画像パターンCを形成したクリーニングシートCPを再給紙することによって、定着ローラ22表面或いは加圧ローラ23表面をクリーニングできる理由としては、定着されたトナー画像パターンCのトナー像がニップ部Nで再加熱されて溶融する。それにより、溶融したトナー画像パターンCの粘性によって紙粉などを吸着するためと、溶融したトナー画像パターンCは汚れトナーと親和性がよいので、汚れトナーを吸着しやすいためと考えられる。こうしてトナー画像パターンCを形成したクリーニングシートCPを、クリーニング対象の定着ローラ22或いは加圧ローラ23に向け再給紙することにより、定着ローラ22表面或いは加圧ローラ23表面をクリーニングすることができる。つまり、記録材上のトナー画像パターン面をクリーニング対象とする定着部材に面して記録材を搬送することにより定着部材をクリーニングできる。
図3はクリーニングシートCPの担持するトナー画像パターンCを表わす図である。
トナー画像パターンCは、図3に示すようなベタ塗り画像である。ベタ塗り画像の記録材搬送方向の長さLは、クリーニングの対象となる回転体即ち定着ローラ22或いは加圧ローラ23の1周分以上に設定される。本実施例では、ベタ塗り画像の記録材搬送方向の長さLは加圧ローラ23の1周分以上の長さに設定されている。これはクリーニング対象の加圧ローラ23の表面上に、ベタ塗り画像によってクリーニングできない非クリーニング域を残さないためである。またベタ塗り画像の記録材搬送方向と直交する幅方向の長さWは、給紙される記録材Pの記録材搬送方向と直交する幅よりも狭い範囲で、給紙される記録材Pに印字可能な最大範囲に設定する。これはクリーニング対象の加圧ローラ23の長手方向に対して、可能な限り広い範囲でのクリーニングを行うためである。
ところで、通常のカラー画像形成装置は、通常の画像形成モードとして、ブラックトナーのみを用いて画像形成するモノクロ画像形成モードと、4色のトナーを用いて画像形成するフルカラー画像形成モードと、を有する。また、クリーニングモードでは、記録材上にブラックトナーのみを用いてトナー画像パターンCを形成している。
ここで、従来のカラー画像形成装置は、クリーニング用画像パターン形成時の記録材上のトナー量を、通常の画像形成時に1色のトナーで記録材上へ単位面積当たりに形成できる最大トナー量以下に設定していた。つまり、ブラックトナーのみを用いるモノクロ画像形成モードを実行する場合に記録材上に載せることができる単位面積あたりの最大トナー量を100%とする。その場合にはクリーニングモード実行時(ブラックトナーのみを用いる)に記録材上に形成するトナー画像パターンCの単位面積あたりのトナー量は100%以下に設定されていた。
本実施例の画像形成装置は、記録材Pへのトナー画像パターンCの形成を2色以上のトナーを用いて行なう。そのときの未定着のトナー画像パターンCの単位面積あたりのトナー量は、以下のとおりである。即ち、画像形成制御シーケンスを実行して記録材Pにモノクロ画像を形成する通常の画像形成時(モノクロ画像形成モード)に、記録材P上へ単位面積当たりに形成できる最大トナー量を超える範囲に設定している。より好ましくは、トナー画像パターンCの単位面積あたりのトナー量は、2色以上の複数色のトナーを用いて記録材P上へ画像形成する通常の画像形成時(フルカラー画像形成モード)において単位面積当たりに形成できる最大トナー量を超える範囲に設定する。
特にフルカラーレーザープリンタのようなカラー画像形成装置の場合、複数色のトナーを記録材P上に重ねて像形成を行うため、記録材P上の単位面積当たりのトナー量は多くなる。記録材P上の単位面積当たりのトナー量が多くなると、記録材P上に重ねて像形成されたカラートナー画像の上層トナーの飛び散りや転写不良などの転写問題を引き起こすことがある。また、記録材P上に重ねて像形成されたカラートナー画像の下層トナーへの加熱不足による火脹れといった定着問題を引き起こすことがある。このような問題を引き起こさないようにするため、通常の画像形成時(モノクロ画像形成モードとフルカラー画像形成モード)には、単位面積あたりで所定のトナー量を超えないように、トナー現像条件などを調整・制御するのが一般的である。例えば本実施例の画像形成装置においては、真比重1.1のトナーを用いて、1色のトナーの記録材P上単位面積当たりのトナー量を0.45mg/cmを100%としている。つまり、ブラック画像形成モードにおいて、記録材上に載せることができる単位面積あたりのトナー量の上限は、0.45mg/cmである。ブラック画像形成モードでは、記録材上の単位面積あたりのトナー量が0.45mg/cmを超えないように感光ドラム1K上にブラックトナー画像が形成される。また、2色以上のトナーを重ねて像形成するとき(フルカラー画像形成モード)には、記録材P上の単位面積当りの最大トナー量を180%としている。つまり、フルカラー画像形成モードにおいて、記録材上に載せることができる単位面積あたりのトナー量の上限は、0.81mg/cmである。フルカラー画像形成モードでは、4色のトナーを記録材上に重ねた状態における記録材上の単位面積あたりのトナー量が0.81mg/cmを超えないように、4つの感光ドラム(1Y、1C、1M、1K)上にトナー画像が形成される。フルカラー画像形成モードの場合も、各々の画像形成ステーションによって記録材上に載せることができる単位面積あたりのトナー量の上限は100%(0.45mg/cm)である。なお、通常の画像形成モード(モノクロ画像形成モードとフルカラー画像形成モード)において、単位面積あたりのトナー量の上限を100%にする設定、或いは180%にする設定は、ビデオコントローラ101によって行なわれる。即ち受信した画像データをビットマップデータに変換する際に、最大トナー量が100%或いは180%となるよう調整する。帯電ローラに印加する帯電バイアス、現像ローラに印加する現像バイアスは変更していない。中間転写ベルトから記録紙へのトナー画像転写時の転写バイアスは、モノクロ画像形成モードとフルカラー画像形成モードで変更する場合がある。
また画像形成装置は、1色のトナー(ブラックトナー)のみで記録材P上に画像形成する場合、単位面積当りの最大トナー量が100%になるように制御される。そのため、通常画像形成時(モノクロ画像形成モード)でベタ塗り画像を形成すると、記録材上の単位面積あたりのトナー量は100%以下である。その設定のまま、従来の画像形成装置は、クリーニング用画像パターンの単位面積あたりのトナー量も100%に以下に設定されていた。
ところで、クリーニングモードに用いられる記録材P上のトナー画像パターンCは、画像サンプルとして使用されるものでなく、画像品質を度外視してもかまわない。その一方、本出願人の検討によれば、トナー画像パターンCのトナー量は、多いほどクリーニング効果の高いことがわかった。これはトナー量の増加により、クリーニング対象とする定着部材表面上の大小さまざまな大きさの汚れに対して記録材上のトナーが追従しやすくなり、記録材上のトナーによって汚れを包み込む効果が高くなり、クリーニング効果が高くなったためと考える。
またトナー量の増加により、クリーニングシートCPとなる記録材Pの表面の凹凸に関わらずトナー画像パターンCの表面を平滑にできる。そのため、定着部材表面にトナー画像パターンCが密着しやすくなり、クリーニングシートCPとなる記録材Pの種類によらず高いクリーニング効果を得ることができる。
図4・図5・図6に、記録材Pの表面の凹凸とクリーニング性の関係を表す模式図を示す。これら図において、23は加圧ローラであり、Dは加圧ローラ23表面に付着する汚れトナー、Pはクリーニングシートとなる記録材、CTはクリーニングに用いられるトナー画像パターンのトナーである。図4は表面の凹凸の小さい記録材Pの場合を示しており、一方図5は表面の凹凸の大きい記録材Pの場合を示している。記録材Pの凹凸の小さいとき、記録材に担持されたトナーCTは加圧ローラ23上の汚れトナーDに密着しクリーニングを行なえる。しかし記録材Pの凹凸の大きいとき、記録材に担持されたトナーCTは加圧ローラ23上の汚れトナーDに密着出来ず(G部分)クリーニング残しを発生してしまう。ところが図6に示すように、画像パターンCのトナーCTのトナー量が増加されると、記録材P表面の凹凸に関わらず、トナーCTによって記録材Pの凹凸は隠蔽されて平滑面となる。そのため、トナーCTは加圧ローラ23上の汚れトナーDに密着しクリーニングを行なえる。
そこで本実施例の画像形成装置では、クリーニングモード実行時に、記録材P上にトナー画像パターンCを形成するトナー像は、2色以上のトナーを用いて、記録材上の単位面積あたりのトナー量が100%を超える量で形成される。換言すると、記録材上の所定のトナー画像の単位面積あたりのトナー量は、黒トナーのみを用いて通常の画像形成を行う時(モノクロ画像形成モード)に記録材に載せることができる単位面積あたりの最大トナー量(100%)よりも多い。より好ましくは、記録材P上にトナー画像パターンCを形成するトナー像は、2色以上のトナーを用いて、記録材上の単位面積あたりのトナー量が180%を超える量で形成される。換言すると、記録材上の所定のトナー画像の単位面積あたりのトナー量は、複数色のトナーを用いて通常の画像形成を行う時(フルカラー画像形成モード)に記録材に載せることができる単位面積あたりの最大トナー量(180%)よりも多いのが好ましい。トナー画像パターンCのトナー量は、多いほどクリーニング効果は高くなるが、トナー消費量も多くなるので、画像形成装置の特性に合わせ適宜設定すればよい。
上述のようなトナー量に設定する手段としては、ビデオコントローラ101にて画像データをビットマップデータに変換する際に、通常画像形成時と異なるクリーニングモード時専用の変換を行なわせる。そしてその変換によって100%を超えるトナー量または180%を超えるトナー量に調整すればよい。
[評価1]
下記(i)(ii)に示すようにクリーニング用のトナー画像を記録材に形成し、クリーニング用トナー画像が定着済みであるクリーニングシートを定着ニップ部で挟持搬送しつつ加熱して定着部(加圧ローラ)のクリーニングを実行した。(本実施例)
(i)トナー画像パターン=マゼンタ及びブラックトナーの組み合わせにて記録材上に単位面積当たり150%のトナー量、
クリーニング頻度=5000枚毎、
1回のクリーニングに用いる記録材P枚数=1枚通紙。
(ii)イエロー・シアン・マゼンタ・ブラックトナーの組み合わせにて記録材上に単位面積当たり400%のトナー量、
クリーニング頻度=5000枚毎、
1回のクリーニングに用いる記録材P枚数=1枚通紙。
また、下記(iii)(iv)(v)に示すようにクリーニング用のトナー画像を記録材に形成し、クリーニング用トナー画像が定着済みであるクリーニングシートを定着ニップ部で挟持搬送しつつ加熱して定着部(加圧ローラ)のクリーニングを実行した。(比較例)
(iii)従来の画像形成装置と同様にブラックトナーのみを用いて記録材上に単位面積当たり100%のトナー量、
クリーニング頻度=5000枚毎、
1回のクリーニングに用いる記録材P枚数=1枚通紙。
(iv)従来の画像形成装置と同様にブラックトナーのみを用いて記録材上に単位面積当たり100%のトナー量、
クリーニング頻度=5000枚毎、
1回のクリーニングに用いる記録材P枚数=5枚通紙。
(v)従来の画像形成装置と同様にブラックトナーのみを用いて記録材上に単位面積当たり100%のトナー量、
クリーニング頻度=500枚毎、
1回のクリーニングに用いる記録材P枚数=1枚通紙。
以上5種類のクリーニングモードをそれぞれに行いながら、通紙耐久した結果を下記表1に示す。なお通紙に用いた記録材Pは、OnHig HuiDong紙(OnHig社製)である。
表1に示すように、本実施例に係る(i)のクリーニングを行った場合には、7万枚から記録材の汚れを発生するもの、10万枚まで巻付きジャムを発生しなかった。さらに本実施例に係る(ii)のクリーニングを行った場合には、10万枚まで記録材の汚れや巻付きジャムは発生しなかった。一方従来通りの(iii)のクリーニングを行った場合には、3万枚から記録材の汚れを発生し、また6万枚から巻付きジャムを発生するようになった。また従来のクリーニング方法においても、(iv)のように1度のクリーニングに用いる記録材を増やすことにより、クリーニング効果を向上させることは出来るが、記録材消費量の増加の割には、その効果は小さい。更に従来のクリーニング方法においても、(v)のように頻繁にクリーニングを行えば、本実施例に係る(i)のクリーニングに近い効果を得られるが、10倍の頻度でクリーニングを行う必要がある。
[評価2]
次に評価1と同様に、本実施例の画像形成装置にて、クリーニングシートを作成してクリーニング性能を検証した。そのとき、クリーニングに用いる記録材PをFox River Bond紙(Fox River Paper社製;坪量75g/m)とした際の結果を下記表2に示す。クリーニングモードの条件は、評価1の(i)及び(ii)と同様である。
表2に示すように、(i)のクリーニング条件では評価1の場合に比べ、クリーニング能力が低下していることがわかる。これはFox River Bond紙の表面は、OnHig HuiDong紙に比べ粗い表面であり、クリーニング対象となる加圧ローラ表面へ密着し難くなって、クリーニング能力が低下したためと考える。一方、(ii)のクリーニング条件では、記録材上のトナー量がより多いため、記録材の表面特性を隠蔽し、それによってクリーニング対象となる加圧ローラ表面へトナー画像全体が密着でき、クリーニング能力を記録材の種類に関わらず維持したと考える。
以上説明したように、本実施例のカラー画像形成装置によれば、従来のクリーニングモードより高いクリーニング効果が得られる。また、本実施例の画像形成装置によれば、クリーニングシートとしての記録材を複数枚用いることなく、また頻繁にクリーニング動作を行なう必要がない。
従って、炭酸カルシウムやタルクなどを多量に含有する記録材をニップ部Nに数多く通紙(導入)した場合など、定着ローラ22表面或いは加圧ローラ23表面の汚れが特に悪くなる条件下においても、1回のクリーニング動作でその汚れを除去できる。そのためクリーニングシートCSとなる記録材Pを複数枚用いることなく、また頻繁にクリーニング動作を行なう必要がない。これによって、クリーニング対象となる定着ローラ22或いは加圧ローラ23のクリーニング回数を低減することが可能となる。
[実施例2]
カラー画像形成装置の他の例を説明する。
本実施例に示すカラー画像形成装置は、複数の搬送速度で記録材を搬送可能である点、及びクリーニングモード実行時には、最も速い搬送速度以外の搬送速度で記録材を搬送する点を除いて、実施例1の画像形成装置と同じ構成としてある。
本実施例では、実施例1の画像形成装置と同じ部材・部分には同一符号を付して再度の説明を省略する。実施例3についても同様とする。
記録材P上にトナー画像パターンCを形成するとき、トナー画像パターンは画像品質を度外視できるものであるが、通常の画像形成時に比べ、記録材P上の単位面積当たりの未定着トナー画像パターンCのトナー量は多くなる。そのため、記録材P上にトナー画像パターンCを形成するときの記録材の搬送速度を、通常の画像形成時と同じように最も速い記録材搬送速度に設定する。すると、特に低温環境下にてトナー画像パターンCの形成を行なう場合、火脹れなどの定着不良問題を発生しやすくなる。記録材P上を強く擦らないかぎりトナー剥離を起こさないレベルの火脹れであれば大きな問題とならないが、容易にトナー剥離を起こすレベルであると、定着装置20や記録材Pを搬送する部材などにトナー汚損を起こし、好ましくない。定着温度を高く設定すればこうした問題を解決できるが、稀にしか動作しないクリーニングモードのために、より高い定着温度を実現するための定着装置設計を行なうことは、不要なコストアップを招き好ましくない。
また、定着済みのトナー画像を担持する記録材P(=クリーニングシートCP)を定着ニップ部Nで挟みながら搬送するときの搬送速度を、通常の画像形成時よりも遅い記録材搬送速度に設定する。すると、定着ローラ22表面温度が同じ場合でも、ニップ部Nを通過する時間の長くなる分、クリーニングシートCPの受ける熱量は増加する。そのため、クリーニングシートCP上のトナー画像パターンCのトナー像や定着ローラ22表面或いは加圧ローラ23表面の汚れトナーの溶融が進み、より高いクリーニング効果を得ることができる。
そこで、本実施例の画像形成装置は、記録材P上にトナー画像パターンCを形成するとき(クリーニングシートCPを作成する時)の記録材搬送速度を、通常の画像形成時よりも遅い記録材搬送速度とする。或いは記録材P上のトナー画像パターン面をクリーニング対象とする定着ローラ22表面に面して記録材を搬送するときの搬送速度を、通常の画像形成時よりも遅い搬送速度とする。ここで、記録材P上のトナー画像パターン面をクリーニング対象とする定着ローラ22表面に面して記録材を搬送するときとは定着済みのクリーニングシートCPを定着ニップ部Nで挟みながら加熱しつつ搬送する時である。或いは記録材P上にトナー画像パターンCを形成するときと記録材P上のトナー画像パターン面をクリーニング対象とする定着ローラ22表面に面して記録材を搬送するときの搬送速度の両方を、通常の画像形成時のよりも遅い搬送速度とする。ここで、記録材P上にトナー画像パターンCを形成するときとはクリーニングシートCPを作成する時である。記録材P上のトナー画像パターン面をクリーニング対象とする定着ローラ22表面に面して記録材を搬送するときとは定着済みのクリーニングシートCPを定着ニップ部Nで挟みながら加熱しつつ搬送する時である。つまり、記録材上にトナー画像パターンを形成するときと記録材上のトナー画像パターン面をクリーニング対象とする定着部材に面して記録材を搬送するときの少なくとも何れか一方の動作時には、最も速い搬送速度以外の搬送速度で記録材を搬送する。具体的には、通常の画像形成時の記録材搬送速度に比べ、記録材P上にトナー画像パターンCを形成するときの記録材搬送速度を1/2以下にすることが好ましい。また、通常の画像形成時の記録材搬送速度に比べ、記録材P上のトナー画像パターン面をクリーニング対象とする定着ローラ22表面に面して記録材を搬送するときの記録材搬送速度を1/2以下にすることが好ましい。本実施例では、制御部100がクリーニングモード実行時に、通常の画像形成時の記録材搬送速度よりも遅い搬送速度で記録材Pを搬送するように定着モータMの駆動を制御している。ここで、クリーニングモード実行時とは、クリーニングシートCPを作成する時と定着済みのクリーニングシートCPを定着ニップ部Nで挟みながら加熱しつつ搬送する時の両方の時をいう。
10℃・50%RH環境下において、記録材上にトナー画像パターンをトナー量400%として形成するとき(クリーニングシートを作成する時)、実施例1の画像形成装置の条件では、トナー画像パターン表面を手で軽く払うだけでトナー剥離を起こした。ここで、実施例1の画像形成装置の条件は、クリーニングシートCPを作成する時の記録材搬送速度を180mm/秒(=通常の画像形成時と同じ速度)、定着ローラ22表面温度190℃である。
これに対して、本実施例のクリーニングシートCPを作成する時(単位面積あたりのトナー量は400%)の画像形成装置の条件では、トナー画像パターン表面をプラスチック片にて擦っても、トナー剥離を起こさなかった。ここで、本実施例のクリーニングシートCPを作成する時の画像形成装置の条件は、記録材搬送速度を60mm/秒(=通常画像形成時の1/3の速度)、クリーニングシートCPを作成する時の定着ローラ22表面温度180℃である。
また定着済みのクリーニングシートCPをニップ部Nで挟持搬送するとき、実施例1・評価1・(i)のクリーニング条件に対し、本実施例の画像形成装置の条件では、10万枚まで、記録材Pの汚れ及び巻付きジャムを発生しなかった。つまり、実施例1の場合よりもクリーニング効果が向上していた。ここで、実施例1・評価1・(i)のクリーニング条件は、未定着トナー画像パターンのトナー量150%である。そして定着済みのクリーニングシートCPをニップ部Nで挟持搬送する時の記録材搬送速度を180mm/秒(=通常の画像形成時と同じ速度)、定着済みのクリーニングシートCPをニップ部Nで挟持搬送する時の定着ローラ表面温度190℃である。本実施例の画像形成装置の条件は、未定着トナー画像パターンのトナー量150%である。そして定着済みのクリーニングシートCPをニップ部Nで挟持搬送する時の記録材搬送速度を60mm/秒(=通常の画像形成時の1/3の速度)、定着済みのクリーニングシートCPをニップ部Nで挟持搬送する時の定着ローラ表面温度180℃である。
以上説明したように、クリーニングシートを形成する時、またはクリーニングシートを定着部で加熱しつつ搬送する時、の少なくとも一方の定着部のシート搬送速度は、通常の画像形成時の定着部のシート搬送速度よりも遅い。特に、クリーニングシートを形成する時、またはクリーニングシートを定着部で加熱しつつ搬送する時、の少なくとも一方の記録材搬送速度を、画像形成装置の最も速い記録材搬送速度より低速とする。クリーニングシートを形成する時の定着部のシート搬送速度を通常の画像形成時の定着部のシート搬送速度よりも遅くすることで、トナー画像パターン作成による画像形成装置の汚損を防止する効果がある。クリーニングシートを定着部で加熱しつつ搬送する時(定着部クリーニング時)の定着部のシート搬送速度を通常の画像形成時の定着部のシート搬送速度よりも遅くすることで、高いクリーニング効果を得ることができる。
[実施例3]
カラー画像形成装置の他の例を説明する。
本実施例に示すカラー画像形成装置は、クリーニングモード実行時には、像担持体から記録材上への未定着トナー画像を転写する転写手段の転写条件を、通常の画像形成時の条件から変更している。また、クリーニングモード実行時には、未定着トナー画像転写後の像担持体上の転写残トナーをクリーニングするクリーニング手段のクリーニング条件を、通常の画像形成時の条件から変更している。本実施例の画像形成装置は、その点を除いて、実施例1の画像形成装置と同じ構成としてある。
記録材P上に形成されるトナー画像パターンCは、画像品質を度外視したものであるが、通常の画像形成時に比べ、記録材P上の単位面積当たりの未定着トナー画像パターンCのトナー量は多くなる。そのため、例えば本実施例の画像形成装置のように像担持体として中間転写ベルト6を採用する構成の場合、次のような問題が発生しやすい。中間転写ベルト6を採用する構成の場合、2次転写ローラ13による記録材Pへのトナー転写工程において、通常の画像形成時と同様の転写条件で未定着トナー画像パターンCの転写を行なうと、特に高湿環境下で転写不良を発生しやすくなってしまう。そのため想定したトナー量のトナー画像パターンCを記録材P上に形成することができなくなるので、クリーニングモード実行時のクリーニング効果が低下してしまう。一方、未定着トナー画像パターンCの転写不良は、中間転写ベルト6表面上への転写残トナーの増加を意味する。そのため、例えば本実施例の画像形成装置における、中間転写ベルト6のクリーニング手段である回収ローラ15へ、多量の転写残トナーが向かうことになり、クリーニング不良を起こしやすくなってしまう。
そこで、本実施例では、クリーニングモード実行時の中間転写ベルト6から記録材P上へのトナー転写条件と、中間転写ベルト6表面の転写残トナーのクリーニング条件を、通常の画像形成時と変更する。
本実施例の画像形成装置の構成に従って、一例を具体的に説明する。クリーニングモード実行時(クリーニングシートCPを作成する時)に、第2の転写バイアス電源V2より2次転写ローラ13に通常の画像形成時に印加される転写バイアスよりも大きい転写バイアスを印加する。通常の画像形成時では、転写バイアスを大きくしすぎると、一部のトナーの帯電極性が負極性から正極性へ反転してしまい、一部のトナーが記録材Pから中間転写ベルト6へ戻ってしまう。このため、記録材P上の画像の一部がなくなってしまうという画像不良を発生する。一方、クリーニング用のトナー画像パターンCを作成する場合においては、画像品質は度外視できる。そのため、2次転写ローラ13に印加される転写バイアスを、画像不良の発生に関係なく、記録材P上に最も多くのトナーを転写できる転写バイアスに設定すればよい。つまり、画像形成部はトナー画像を記録材に転写する転写部を有し、クリーニングシートを形成する時の転写部の設定は通常の画像形成時とは異なっている。
一方、通常の画像形成時、回収ローラ15は所定のページ分のプリントを行う期間トナー回収を行なった後、回収した転写残トナーをまとめて中間転写ベルト6表面上に静電放出する。しかし、本実施例の画像形成装置では、クリーニングモードを実行するごとに(クリーニングシート1ページを作成する度に)転写残トナーの回収と静電放出を行なう。つまり、クリーニングモードを実行するごとに回収ローラ15によって中間転写ベルト6表面上の転写残トナーを回収し、その都度その回収した転写残トナーを中間転写ベルト6表面上に静電放出している。また通常の画像形成時には、中間転写ベルト6上に放出された転写残トナーを、第1の転写バイアス電源V1Yからのバイアス印加により感光体ドラム1Yのみに逆転写させている。本実施例の画像形成装置では、クリーニングモードを実行するごとに、より下流の感光体ドラム1C,1M,1Kにも逆転写させるように1次転写ローラ9C,9M,9Kに対し所定の転写バイアスを印加する。即ち、各画像形成ステーションの第1の転写バイアス電源V1C,V1M,V1Kより1次転写ローラ9C,9M,9Kに対し所定の転写バイアスを印加する。
つまり、制御部100は、一枚のクリーニングシートCPを作成する度に、作成後に、所定の転写バイアスを印加するように転写バイアス電源V1C,V1M,V1Kを制御している。即ち、制御部100は、転写バイアス電源V1Y,V1C,V1M,V1Kより1次転写ローラ9Y,9C,9M,9Kに対し所定の転写バイアスを印加するように転写バイアス電源V1C,V1M,V1Kを制御している。
つまり、画像形成部は記録材に転写するトナー画像を担持するトナー画像担持体と、トナー画像担持体をクリーニングするクリーニング部を有する。ここで、トナー画像担持体とは本実施例の場合は中間転写ベルト6である。またクリーニング部とは本実施例の場合は回収ローラ15や4つの画像形成ステーションがこれに相当する。そして、クリーニングシートを形成する時のクリーニング部の設定(回収ローラ15のトナー放出タイミングや、トナー回収時の4つの画像形成ステーションの設定)は通常の画像形成時とは異なっている。
こうした条件変更により、記録材P上の未定着トナー画像パターンCのトナー量を減らすことなく、またクリーニングモード実行後に中間転写ベルト6のクリーニング不良に伴う画像不良を防止することができる。
本実施例のクリーニングモード実行時のトナー転写条件の変更は、エンドレスベルト状の静電吸着搬送転写ベルトを有するカラー画像形成装置にも適用することができる。このカラー画像形成装置は、通常の画像形成時に、記録材を静電吸着搬送転写ベルトの外周面(表面)上に静電吸着させて静電吸着搬送転写ベルトを像担持体としての複数の感光体ドラムに沿って周回移動させている。この複数の感光体ドラムは、それぞれ記録材に形成すべきトナー画像を担持している。そして転写手段としての1次転写ローラ(転写手段)に転写バイアスが印加されることにより感光体ドラムから静電吸着搬送転写ベルト表面の記録材上に順次単色トナー画像を重ねて転写させている。このカラー画像形成装置に本実施例のクリーニングモード実行時のトナー転写条件の変更を適用すれば、本実施例の画像形成装置と同じ作用効果を得ることができる。
本実施例のカラー画像形成装置は、中間転写ベルト6表面上の転写残トナーのクリーニング方法を回収ローラ15による方式とした。クリーニング方法は回収ローラ15による方式に限らずブレードタイプのクリーニング方式においても、本実施例のようなクリーニングモード時の実行時の条件の変更を適用することができる。
また、クリーニングモードが設定された時の、2次転写ローラ13に転写バイアスを印加する印加条件と回収ローラ15による中間転写ベルト6のクリーニング条件を、両方共に通常の画像形成モードの設定に対して変更する必要はない。何れか一方のみの変更でも構わない。
また、上述した実施例では、定着装置の構成として、ハロゲンランプ21を内臓する定着ローラ22と、加圧ローラ23と、を有する熱ローラ方式を用いて説明した。しかしながら、図7に示すような、定着装置を有する画像形成装置にも適用できる。図7に示す定着装置は、エンドレスベルト50と、エンドレスベルト50の内面に接触するヒータ(セラミックヒータ)52と、エンドレスベルト50を介してヒータ52と共に定着ニップ部Nを形成するバックアップ部材(例えば加圧ローラ)51と、を有する。図7において、番号53はヒータ52の温度を検知する温度検知素子、番号54はエンドレスベルト50の回転をガイドするガイド部材、番号55はヒータ52のセラミック基板上に形成されている発熱抵抗体である。この定着装置は、温度検知素子53の検知温度に応じて発熱抵抗体55へ供給する電力を制御している。通常の画像形成モード時、及びクリーニングモードにおけるクリーニングシート作成時、未定着トナー画像を担持する記録材Pは定着ニップ部Nで挟持搬送されつつ記録材Pに加熱定着される。また、クリーニングモードにおけるクリーニングシートCP搬送時(定着部クリーニング時)は、定着済みトナー画像(所定のトナー画像)を担持するクリーニングシートCPは、画像面が加圧ローラ51と接触するように定着ニップ部で挟持搬送されつつ加熱される。
特に、エンドレスベルト50を用いた定着装置は、プリント指示を待つスタンバイ状態から定着可能状態へ短時間で昇温させることができるので、スタンバイ状態の期間で定着装置を予熱しておく必要がない。予熱する場合であっても非常に低い温度を保つように暖めておけばよい。このため、熱ローラ方式の定着装置に比べて、スタンバイ状態の期間のバックアップ部材(加圧ローラ)51の温度が低く、プリントを開始してもバックアップ部材の温度は熱ローラ方式に比べて低めである。トナーは温度の低い部材に堆積しやすく、エンドレスベルトを用いた定着装置の場合、トナーは加圧ローラに堆積しやすい。したがって、下記の本発明は、エンドレスベルトを用いた定着装置を搭載する画像形成装置に適用すれば非常に効果的である。ここで、本発明とは、記録材上の所定のトナー画像(クリーニング用画像)の単位面積あたりのトナー量を、黒トナーのみを用いて通常の画像形成を行う時に記録材に載せることができる単位面積あたりの最大トナー量よりも多くする本発明をいう。特に、記録材上の所定のトナー画像の単位面積あたりのトナー量を、複数色のトナーを用いて通常の画像形成を行う時に記録材に載せることができる単位面積あたりの最大トナー量よりも多くすると一層効果的である。
1Y,1C,1M,1K:感光体ドラム、20:定着装置、41Y,41C,41M,41K:画像形成ステーション、C:トナー画像、P:記録材
本発明は、記録材上にカラー画像を形成する画像形成装置、及び定着部のクリーニング方法に関する。
本発明は上述の課題に鑑み成されたものであり、その目的は、クリーニングシートを用いて定着部をクリーニングする際のクリーニング性能が優れている画像形成装置、及び定着部クリーニング方法を提供することにある。
上記目的を達成するための本発明に係る画像形成装置の構成は、
記録材に複数色のトナー画像が重畳されたトナー画像を形成することが可能な画像形成部と、トナー画像が形成された記録材ニップ部で搬送しながら加熱しトナー画像を記録材に定着する定着部と、を有し、
前記画像形成部において複数色のトナーが重畳されたクリーニング用のトナー画像を記録材に形成し、前記定着部において記録材上に形成された前記クリーニング用のトナー画像を記録材に定着してクリーニング用のシートを作成した後、前記クリーニング用のシートを前記ニップ部で搬送して前記定着部のクリーニングを行うクリーニングモードを実行可能な画像形成装置において、
前記クリーニング用のトナー画像の単位面積当たりのトナー量は、通常の画像形成をする時に複数色のトナーを重畳して記録材に載せることが可能な単位面積たりの最大トナー量よりも多く、
前記クリーニング用のシートを作成する時の前記ニップ部における記録材の搬送速度は、その記録材を用いて通常の画像形成をする時の前記ニップ部における記録材の搬送速度よりも遅いことを特徴とする。
上記目的を達成するための本発明に係る画像形成装置の他の構成は、
記録材にトナー画像を形成することが可能な画像形成部と、トナー画像が形成された記録材をニップ部で搬送しながら加熱しトナー画像を記録材に定着する定着部と、を有し、
前記画像形成部においてクリーニング用のトナー画像を記録材に形成し、前記定着部において記録材上に形成された前記クリーニング用のトナー画像を記録材に定着してクリーニング用のシートを作成した後、前記クリーニング用のシートを前記ニップ部で搬送して前記定着部のクリーニングを行うクリーニングモードを実行可能な画像形成装置において、
前記クリーニング用のトナー画像の単位面積当たりのトナー量は、通常の画像形成をする時に記録材に載せることが可能な単位面積当たりの最大トナー量よりも多く、
前記クリーニング用のシートを作成する時の前記ニップ部における記録材の搬送速度は、その記録材を用いて通常の画像形成をする時の前記ニップ部における記録材の搬送速度よりも遅いことを特徴とする。
記目的を達成するための本発明に係る定着部のクリーニング方法の構成は、
記録材にトナー画像を形成することが可能な画像形成部と、トナー画像を形成した記録材をニップ部で搬送しながら加熱しトナー画像を記録材に定着する定着部と、を有する画像形成装置における定着部のクリーニング方法であって、
前記画像形成部において、記録材の単位面積当たりのトナー量が通常の画像形成をする時に複数色のトナーを重畳して記録材に載せることが可能な単位面積当たりの最大トナー量よりも多くなるように、複数色のトナー画像を重畳してクリーニング用のトナー画像を記録材に形成し、
前記定着部において、前記クリーニング用のトナー画像を形成した記録材を、その記録材を用いて通常の画像形成をする時の記録材の搬送速度よりも遅い搬送速度で、前記ニップ部で搬送しながら加熱し前記クリーニング用のトナー画像を記録材に定着してクリーニング用のシートを作成し、
前記定着部において前記クリーニング用のシートを前記ニップ部で搬送して前記定着部のクリーニングを行う、ことを特徴とする。
本発明によれば、クリーニングシートを用いて定着部をクリーニングする際のクリーニング性能が優れている画像形成装置、及び定着部クリーニング方法提供を実現できる。
[実施例1]
(1)カラー画像形成装置例
図2本実施例に係るカラー画像形成装置の一例の構成模型図である。このカラー画像形成装置は、電子写真方式を用いて、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの4色のトナー像を重ね合わせることでフルカラー画像を得る、フルカラーレーザープリンタである。

Claims (12)

  1. 記録材にカラートナー画像を形成する画像形成装置であって、記録材にトナー画像を形成する画像形成部と、記録材に形成されたトナー画像を記録材に加熱定着する定着部と、前記定着部をクリーニングするクリーニングモードと、を有し、前記クリーニングモードが設定されると、前記画像形成部が記録材に所定のトナー画像を形成し、その後、前記定着部が所定のトナー画像を記録材に加熱定着することによって、前記定着部で加熱されつつ搬送されて前記定着部をクリーニングするためのクリーニングシートが形成される画像形成装置において、記録材上の所定のトナー画像の単位面積あたりのトナー量は、黒トナーのみを用いて通常の画像形成を行う時に記録材に載せることができる単位面積あたりの最大トナー量よりも多いことを特徴とする画像形成装置。
  2. 所定のトナー画像は複数色のトナーを用いて形成されることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 記録材上の所定のトナー画像の単位面積あたりのトナー量は、複数色のトナーを用いて通常の画像形成を行う時に記録材に載せることができる単位面積あたりの最大トナー量よりも多いことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  4. クリーニングシートを形成する時、またはクリーニングシートを前記定着部で加熱しつつ搬送する時、の少なくとも一方の前記定着部のシート搬送速度は、通常の画像形成時の前記定着部のシート搬送速度よりも遅いことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  5. 前記画像形成部はトナー画像を記録材に転写する転写部を有し、クリーニングシートを形成する時の前記転写部の設定は通常の画像形成時とは異なっていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  6. 前記画像形成部は記録材に転写するトナー画像を担持するトナー画像担持体と、前記トナー画像担持体をクリーニングするクリーニング部を有し、クリーニングシートを形成する時の前記クリーニング部の設定は通常の画像形成時とは異なっていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  7. 前記装置は更に、定着済みのクリーニングシートを前記定着部に搬送するための搬送路を有することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  8. 前記装置は更に、記録材を供給する記録材供給部を有し、定着済みのクリーニングシートは、使用者によって前記記録材供給部にセットされた後、前記定着部へ搬送されることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  9. 前記定着部は、エンドレスベルトと、前記エンドレスベルトの内面に接触するヒータと、前記エンドレスベルトを介して前記ヒータと共に定着ニップ部を形成するバックアップ部材と、を有することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  10. 記録材にカラートナー画像を形成できる画像形成装置に搭載されている定着部をクリーニングするクリーニング方法であって、所定のトナー画像を記録材に形成するステップと、所定のトナー画像を記録材に加熱定着してクリーニングシートを形成するステップと、定着済みのクリーニングシートを前記定着部で加熱しつつ搬送し前記定着部をクリーニングするステップと、を有する定着部クリーニング方法において、記録材上の所定のトナー画像の単位面積あたりのトナー量は、黒トナーのみを用いて通常の画像形成を行う時に記録材に載せることができる単位面積あたりの最大トナー量よりも多いことを特徴とする定着部クリーニング方法。
  11. 所定のトナー画像は複数色のトナーを用いて形成されることを特徴とする請求項10に記載の定着部クリーニング方法。
  12. 記録材上の所定のトナー画像の単位面積あたりのトナー量は、複数色のトナーを用いて通常の画像形成を行う時に記録材に載せることができる単位面積あたりの最大トナー量よりも多いことを特徴とする請求項10に記載の定着部クリーニング方法。
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