JP2001154524A - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

定着装置及び画像形成装置

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JP2001154524A
JP2001154524A JP34132599A JP34132599A JP2001154524A JP 2001154524 A JP2001154524 A JP 2001154524A JP 34132599 A JP34132599 A JP 34132599A JP 34132599 A JP34132599 A JP 34132599A JP 2001154524 A JP2001154524 A JP 2001154524A
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啓一郎 佐藤
Yoko Shimomura
洋子 下村
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井上  徹
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 オイル塗布装置付きの定着装置において、記
録媒体として普通紙以外の塗工紙等のようなものを使用
した場合であっても、剥離不良が発生することなく良好
な定着ができるようにする。また、この定着装置を使用
する中間転写方式の画像形成装置において、中間転写体
にオイルが部分的に付着することに起因して発生するオ
イルゴーストを簡便かつ的確に防止できるようにする。 【解決手段】 記録媒体Pとして平滑度が200sec
以上のものを使用する場合、オイル塗布装置50のオイ
ル塗布量を平滑度が200sec未満の記録媒体を使用
する場合に比べて多くしたオイル塗布装置50Aを使用
する。オイル塗布装置50におけるオイル塗布部材51
の導電性心材を接地したり、平滑度が200sec未満
の記録媒体Pを使用して同一画像の両面画像形成動作を
所定の回数以上連続して行う場合にオイル塗布量が少な
い設定のオイル塗布装置50Bを使用するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、中間転写方式を採
用した電子写真複写機、プリンタ等をはじめその複写機
能やプリント機能等を兼備する複合機に代表される画像
形成装置とこのような画像形成装置に使用する定着装置
に係り、特に、離型性を付与するための離型オイルを定
着用部材に塗布するオイル塗布装置を備えた定着装置
と、この定着装置を使用する両面画像形成可能な画像形
成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、カラー複写機やカラープリンタと
して中間転写方式を採用したものが増えつつあり、この
種の中間転写方式を採用した画像形成装置では基本的に
以下のようにして(片面)画像形成が行われるようにな
っている。
【0003】すなわち、図9に概念的に示すように、ま
ず、回転するドラム状又はベルト状の感光体等からなる
像担持体100の表面に、電子写真方式等を利用した作
像プロセス機器(帯電装置、潜像書き込み装置、現像装
置など)110により画像情報に応じたトナー像Tを形
成し、この像担持体100の転写部で接触するように同
期して回転するベルト状又はドラム状の誘電体等からな
る中間転写体120に前記トナー像Tを一次転写させ
る。次いで、中間転写体120上のトナー像Tを、その
中間転写体120の転写部に接触するように供給搬送す
る供給搬送機構130により供給される記録用紙、OH
Pシート等の記録媒体Pに二次転写させる。そして最後
に、トナー像が転写された記録媒体Pを、定着器140
における加熱ロール、加圧ロール等の定着部材142に
より形成される圧接部(ニップ部)Nに通してトナー像
Tを例えば加熱加圧処理して記録媒体P上に定着するよ
うになっている。
【0004】また、この中間転写方式を採用した画像形
成装置は、フルカラー画像を形成する観点からすると、
次のような2つのタイプのものに大別される。1つは、
1つの像担持体100を用い、その像担持体100上に
フルカラー画像を構成する各色のトナー像を順次形成し
た後、中間転写体120上に順次重ね合わせるように多
重転写するタイプのものである。また、もう1つは、複
数の像担持体100と作像プロセス機器110を用い、
その各像担持体100上にフルカラー画像を構成する各
色のトナー像のいずれか1つをそれぞれ配分して形成し
た後、中間転写体120に重ね合わせるように多重転写
するタイプのものである。
【0005】図9中の符号115は像担持体100上の
トナー像を中間転写体120へ転写させる一次転写装
置、125は中間転写体120上のトナー像を記録媒体
Pへ転写させる二次転写装置、127は中間転写体12
0の表面を清掃するクリーニング装置である。また、1
45は定着時にトナーが定着用部材142に転移してし
まう現象(トナーオフセット現象)を防止するため、そ
の定着用部材142にアミンオイル、シリコーンオイル
等の離型オイルを所定量塗布するオイル塗布装置であ
る。
【0006】そして、このような画像形成装置では、例
えば以下のようにして両面画像形成が行われるようにな
っている。すなわち、両面画像形成時には、前述したよ
うに記録媒体Pの片面への画像形成動作(即ちトナー像
の転写とその定着)が終了した記録媒体Pを、まず再送
機構150に送りこんでから、その記録媒体Pの表裏面
を反転してから供給搬送機構130に再送する。次い
で、再送された記録媒体Pの裏面に中間転写体120上
の裏面用トナー像を二次転写した後、再度、定着装置1
40によって裏面用のトナー像を定着するようになって
いる。図中の符号151は、記録媒体Pの表裏面を反転
させるスイッチバック式の反転搬送路、152は反転搬
送路151で反転させられた後の記録媒体Pを供給機構
130まで搬送する再送循環路である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したよ
うな中間転写方式を採用した画像形成装置にあっては、
特にフルカラー画像を形成する場合、そのカラー画像を
構成する複数の色のトナー像を前述したように中間転写
体120上で重ね合わせた後、その多重トナー像を記録
用紙Pに一括して二次転写することができるようにな
り、記録用紙P上で複数のトナー像を重ね合わせる必要
がないため、記録媒体Pとして各種のものを使用するこ
とが可能となり、汎用性に優れたものとなった。
【0008】しかし、その反面で、その記録媒体Pとし
て多用されている普通紙のほかに塗工紙(コート紙)を
使用した場合には、その塗工紙が定着装置140の定着
用部材141の圧接部から排出される際に、その定着用
部材141から正常に剥離されず、剥離不良を起こしや
すいという問題がある。この剥離不良は、その定着用部
材141にオイル塗布装置145によって離型オイルを
塗布しているにもかかわらず発生してしまうものであ
る。
【0009】一方、上述したような中間転写方式を採用
した両面画像形成可能な画像形成装置にあっては、特に
定着器140として前述したような離型オイルを塗布す
るオイル塗布機器145を装備したものを使用している
場合、そのオイルが中間転写体120に付着することに
起因した次のようなゴースト現象が発生するという問題
もある。
【0010】すなわち、同一画像についての両面画像形
成が連続して多数回行われた後、その同一画像とは異な
る画像、特に全面ハーフトーン(中間調パターン)の画
像を形成した場合に、定着器140において定着用部材
142に塗布された離型オイルが記録媒体Pの裏面を介
して中間転写体120に部分的(両面画像形成時の裏面
用画像の非画像部に対応する部分)に付着し、これによ
り中間転写体120のオイル付着部分における転写効率
だけが平常時よりも高まる結果、その直前の両面画像形
成時に形成された裏面用画像が次に形成されるハーフト
ーン画像のなかに薄っすらとネガ画像となって現れる、
いわゆる「オイルゴースト」なる現象が発生するのであ
る。このようなゴースト現象は、近年になって資源保護
の観点から両面画像形成を行う機会が増える状況下にあ
っては、早急に解決すべき課題になりつつある。
【0011】このオイルゴーストは、以下のようにして
発生するものと推察される。
【0012】まず、オイル塗布装置145が配設された
定着装置140を片面画像形成時に通過した記録媒体P
には、その表裏両面に対して離型オイルが付着すること
になる。これは、定着装置140における一対の定着用
部材142の一方(記録媒体Pのトナー転写面と接する
側の中間転写体)にオイル塗布装置145によってオイ
ルが塗布されていても、定着前にはその一対の定着用部
材142が互いに接触して回転しているため、その定着
用部材142の双方にオイルが塗布された状態になって
おり、このような状態にある定着用部材142の圧接部
Nを記録媒体Pが通過するからである。
【0013】続いて、この定着後の記録媒体Pは、再送
機構150により反転された姿勢で中間転写体120と
対向する二次転写部に再送されると、図10aに示すよ
うに、そのオイル160が付着した裏面側が、裏面用の
トナー像T2が形成された中間転写体120と接触する
ことになる。この結果、同図bに示すように、二次転写
後の中間転写体120のうち非画像部に相当する表面部
分即ち裏面用トナー像T2のない部分には、記録媒体P
の裏面に付着していたオイル160aが転移する。一
方、中間転写体120の画像部分に相当する表面部分即
ち裏面用トナー像T2のある部分には、そのオイル16
0が転移しない。図中のT1は、定着後の表面用のトナ
ー像を示す。
【0014】そして、同一の画像の両面画像形成が多数
回連続して行われると、中間転写体120の非画像部分
には上記したようにオイル160aが多量に転移して蓄
積された状態となり、このような状態になった後で記録
媒体Pの全面にハーフトーン画像を形成する場合には、
中間転写体120のオイル付着部分と非付着部分とで二
次転写時のトナー像の転写効率に差が発生する。すなわ
ち、オイル160aが付着した部分(裏面用画像の非画
像部に相当する部分)の中間転写体120の表面は、多
量の離型オイルが存在していることにより転写効率が平
常時よりも上がる。これに対し、オイル160aが付着
していない部分(同じく裏面用画像の画像部に相当する
部分)の中間転写体120の表面は、オイルが殆ど存在
しないため転写効率は平常時のままであって変化しな
い。
【0015】したがって、中間転写体120のうち直前
の両面画像形成時における裏面用画像T2の非画像部に
相当するオイル付着部分にあるトナーが、他の部分(非
付着部分)に比べて、平常時よりも効率よく記録媒体P
に二次転写されるようになり、この結果、その裏面用画
像T2の非画像部が次のハーフトーン画像中に現れるの
である。つまり、これは裏面用画像T2の画像部が外観
上ネガ画像となって現れる結果となる。
【0016】したがって、本発明の第1の目的は、記録
媒体として普通紙以外の塗工紙等のようなものを使用し
た場合であっても、剥離不良が発生することなく、良好
な定着を行うことができる、画像形成装置に使用するオ
イル塗布装置付きの定着装置を提供することにある。
【0017】また、本発明の第2の目的は、上述したよ
うな中間転写体にオイルが部分的に付着することに起因
して発生するオイルゴーストを簡便かつ的確に防止する
ことができる中間転写方式の画像形成装置を提供するこ
とにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成し
得る本発明(第1発明)の定着装置は、未定着トナー像
が転写されたシート状の記録媒体を通過させてそのトナ
ー像を定着する圧接部が形成される一対の定着用部材
と、この定着用部材の少なくとも一方の表面に離型オイ
ルを塗布するオイル塗布装置とを備えた、画像形成装置
に使用する定着装置であって、前記記録媒体として平滑
度が200sec以上のものを使用する場合、前記オイ
ル塗布装置のオイル塗布量を平滑度が200sec未満
の記録媒体を使用する場合に比べて多くするように設定
したことを特徴とするものである。
【0019】ここで、上記平滑度は、JIS P811
9に準拠したベック平滑度にて表されるものである。こ
の平滑度が200sec未満の記録媒体としては、例え
ば、普通紙(非コート紙)、微塗工紙等が挙げられる。
一方、平滑度が200sec以上の記録媒体としては、
例えば、塗工紙(コート紙)、通気度の向上のために微
細穴を形成した紙(富士ゼロックス社製:平滑度733
secのJコート紙、)、ラストログロスが挙げられ
る。
【0020】また、この平滑度が200sec以上の記
録媒体におけるオイル塗布量は、適宜設定されるもので
あるが、例えば200sec未満の記録媒体におけるオ
イル塗布量の約1.5〜2倍以上とすることが好まし
い。
【0021】このような第1発明の定着装置によれば、
平滑度が200sec以上の記録媒体が、その表面平滑
性に優れたものである故に、定着時において定着用部材
に塗布された離型オイルと接触する面積が多く、そのオ
イルを内部に吸収し、さらに保持しやすい傾向にある
が、このような記録媒体に対するオイル塗布量を多くし
たことにより、その平滑度の高い記録媒体に対しては、
その定着時において相対的に多めの離型オイルが定着用
部材を介して塗布されることになる。これにより、定着
用部材の表面に塗布される離型オイルは、その記録媒体
の内部に吸収されて保持されることによって減少してし
まうことはなく、定着用部材の表面に十分に付着した状
態に保たれる。この結果、その平滑度の高い記録媒体
は、定着時に離型オイルによる離型性作用を十分に受
け、定着用部材の表面から良好かつ確実に剥離されるよ
うになる。なお、定着用部材とは、回転するロール形態
又はベルト形態等からなるタイプの定着回転体や、回転
せず押し当てるパット状形態等からなるタイプの定着押
圧体等である。
【0022】また、この第1発明の定着装置は、前記オ
イル塗布装置として、オイル塗布量が異なる複数のオイ
ル塗布装置を有し、その各オイル塗布装置を記録媒体の
平滑度に応じて交換しながら使用するように構成するこ
とができる。この場合、その複数のオイル塗布装置とし
ては、平滑度が200sec未満の記録媒体用のものと
平滑度が200sec以上の記録媒体用のものとを少な
くとも用意することになるが、必要に応じてその平滑度
の各範囲をさらに細分化し、その細分化された各平滑度
の範囲ごとに適合した塗布装置を用意するように構成し
てもよい。
【0023】このように構成した場合には、少なくとも
使用する記録媒体が200sec未満又はそれ以上のど
ちらか一方の平滑度のものに変更される際に、当該平滑
度に応じたオイル塗布量に設定されたオイル塗布装置に
交換してから使用する。これにより、記録媒体の平滑度
に適応した量のオイル塗布を容易に実現することができ
る。
【0024】一方、前記第2の目的を達成し得る本発明
(第2発明)の画像形成装置は、回転する像担持体と、
この像担持体の表面にトナー像を形成する作像プロセス
機器と、この作像プロセス機器により形成された前記像
担持体上のトナー像が転写され、その像担持体の転写部
に接触して通過するように回転する中間転写体と、この
中間転写体に前記像担持体上のトナー像を転写させる一
次転写装置と、この一次転写装置により転写された前記
中間転写体上のトナー像が転写されるシート状の記録媒
体をその中間転写体の転写部に接触して通過するように
供給搬送する供給搬送機構と、この供給搬送機構により
供給される記録媒体に前記中間転写体上のトナー像を転
写する二次転写装置と、この二次転写装置により転写さ
れたトナー像を有する記録媒体を一対の定着用部材で形
成される圧接部に通してそのトナー像の定着を行い、前
記定着用部材の少なくとも一方の表面に離型オイルを塗
布するオイル塗布装置が配設された定着装置と、この定
着装置による定着が終了した後の記録媒体を両面画像形
成時にその表裏面を反転させて前記供給搬送機構に再送
する再送機構とを備えた画像形成装置を前提としたもの
である。そして、この前提となる画像形成装置における
定着装置として、上記した第1の発明に係る定着装置を
使用し、かつ、その定着装置のオイル塗布装置を、定着
用部材に接触する接触部材により離型オイルを塗布する
方式の装置とし、また、その接触部材を導電性心材に導
電性又は半導電性の接触表面層を形成した構造にすると
ともにその導電性心材を接地したことを特徴とするもの
である。
【0025】ここで、上記オイル塗布装置における接触
部材は、定着用部材に接触した状態でもって離型オイル
を塗布することが可能であれば特に制約されるものでは
なく、例えばパット状のもの、ロール形態のもの等であ
るが、好ましくは回転するロール形態のものである。ま
た、この接触部材の接触表面層は、導電性又は半導電性
を有するものであれば特に限定されるものではないが、
例えば、その心材の中心部と接触表面層の表面との間の
抵抗が1×1010Ω・cm以下に設定されたものが好ま
しい。
【0026】この第2発明の画像形成装置によれば、オ
イル塗布装置における接触部材の導電性心材が接地され
ているため、離型オイルが何らかの要因により帯電して
いても当該接触部材に存在する間に除電される。そし
て、同一画像の両面画像形成が多数回連続して行われる
場合、その裏面画像形成時に離型オイルが裏面に付着し
た記録媒体が二次転写部に再送されて中間転写体に接触
して通過しても、そのオイルが少なくとも静電的な作用
により記録媒体から中間転写体側に転移して付着するこ
とはない。
【0027】また、前記第2の目的を達成し得る本発明
(第3発明)の画像形成装置は、第2発明で前提とした
前記画像形成装置において、その定着装置として、上記
した第1の発明に係る定着装置を使用し、かつ、その定
着装置のオイル塗布装置として、平滑度が200sec
未満の記録媒体を使用して同一画像の両面画像形成動作
を所定の回数以上連続して行う場合、そのオイル塗布量
が少ない設定のものを使用することを特徴とするもので
ある。
【0028】ここで、上記オイル塗布量が少ない設定の
オイル塗布装置を使用する場合の基準となる同一画像の
両面画像形成の回数は、その両面画像形成により中間転
写体に離型オイルが部分的に大量に付着してオイルゴー
ストを誘発するおそれのある回数を想定して適宜設定さ
れるものであり、例えば、その両面画像形成時に使用さ
れる記録媒体の枚数に換算して50〜200枚程度の範
囲内で設定することができる。
【0029】また、平滑度が200sec未満の記録媒
体を使用する場合におけるオイル塗布量は、両面画像形
成の裏面画像形成時に二次転写部に再送された段階で記
録媒体の裏面側に実際に付着している離型オイルが可及
的に少なくなるレベルであればよい。そして、そのオイ
ル塗布量は、結果的に、平滑度が200sec以上の記
録媒体に対するオイル塗布量に比べて相対的に少ないも
のとなるが、好ましくはA4版サイズの記録用紙1枚当
たりの塗布量が1.0〜1.5μl/A4となるレベル
である。
【0030】この第3発明の画像形成装置によれば、平
滑度が200sec未満の記録媒体がその表面の微細な
凹凸を有している故に、その表面に離型オイルを滞留し
て保持したまま裏面画像形成時に二次転写部まで搬送さ
れ、そのオイルを中間転写体に転移させてしまいやすい
という傾向にあるが、このような平滑度の低い記録媒体
に対するオイル塗布量を少なくするようにしたことによ
り、同一画像の両面画像形成が多数回連続して行われる
場合には、定着時において塗布される離型オイルが少な
くなる。これにより、たとえ当該記録媒体の裏面に離型
オイルが付着しても、裏面画像形成時に二次転写部に再
送された段階では、そのオイル塗布量はきわめて少ない
状態に保たれるようになる。この結果、その平滑度の低
い記録媒体を介して中間転写体に離型オイルが付着する
可能性が少なくなる。
【0031】さらに、前記第2の目的を達成し得る本発
明(第4発明)の画像形成装置は、第2発明で前提とし
た前記画像形成装置において、その定着装置として、第
2及び第3の発明における前記各定着装置を組み合わせ
たものを使用することを特徴とするものである。すなわ
ち、その定着装置として、上記した第1発明に係る定着
装置を使用し、かつ、その定着装置のオイル塗布装置
を、定着用部材に接触する接触部材により離型オイルを
塗布する方式の装置とし、また、その接触部材を導電性
心材に導電性又は半導電性の接触表面層を形成した構造
にするとともにその導電性心材を接地し、さらに、その
オイル塗布装置として、平滑度が200sec未満の記
録媒体を使用して同一画像の両面画像形成動作を所定の
回数以上連続して行う場合、そのオイル塗布量が少ない
設定のものを使用するようにしたことを特徴とするもの
である。
【0032】この第4発明の画像形成装置によれば、平
滑度が200sec未満の記録媒体を使用して同一画像
の両面画像形成動作を所定の回数以上連続して行う場
合、その表面画像形成時に定着装置を通過して当該記録
媒体の裏面に定着用部材を介して付着する離型オイルの
量が少なくなるうえ、その付着するオイルは除電されて
いる。この結果、当該記録媒体が裏面画像形成時に二次
転写部に再送されて中間転写体に接触しても、その記録
媒体の裏面に付着しているオイルが量的に少ないことに
加え除電もされているため、かかるオイルが記録媒体か
ら中間転写体側に転移することがほとんどない。
【0033】また、第2〜第4の各画像形成装置におい
ては、記録媒体の平滑度が200sec未満であるか又
は200sec以上であるかを選択する手段を設け、か
つ、その選択手段により平滑度が200sec未満の記
録媒体であると選択されたときには、オイル塗布量の少
ない設定のオイル塗布装置に交換することを促す表示を
する表示手段を設けるとよい。
【0034】このように構成した場合には、平滑度が2
00sec未満の記録媒体を使用する際に、その記録媒
体に適応したオイル塗布装置の交換を促す表示がなされ
る。これにより、記録媒体に対してオイル塗布量の設定
が適していないオイル塗布装置を誤って使用してしまう
ことが防止され、この結果、記録媒体の平滑度に応じた
適切な量のオイル塗布を行うことが保障される。
【0035】
【発明の実施の形態】[実施の形態1]図1は本発明の
一実施形態に係る定着装置を示すものであり、図2は図
1に示し定着装置を使用した本発明の一実施形態に係る
カラープリンタを示すものである。
【0036】<定着装置及び画像形成装置の基本的な構
成>はじめに、この実施形態1に係るカラープリンタは
中間転写方式を採用したものであり、図2に示すよう
に、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及
びブラック(K)の4色のトナー像を電子写真方式によ
りそれぞれ形成する4つの作像ユニット10Y、10
M、10C、10Kと、この4つの作像ユニット10で
それぞれ形成されたトナー像が転写される中間転写ベル
ト(中間転写体)20と、この中間転写ベルト20上の
トナー像が転写された記録用紙(記録媒体)Pが送りこ
まれてそのトナー像の定着が行われる定着装置40と、
記録用紙Pを画像形成装置内で搬送する用紙搬送系等を
備えている。
【0037】上記作像ユニット10Y、10M、10
C、10Kは、水平方向にそって一定の間隔をあけた並
列状態で配設されており、そのいずれも同様の構成から
なるものである。すなわち、各作像ユニット10はいず
れも、矢印方向に所定の速度で回転する感光ドラム(像
担持体)12と、この感光ドラム12の表面を一様に帯
電するスコロトロン(帯電装置)13、このスコロトロ
ン13にて帯電された感光ドラム12の表面に画像情報
に対応した光像を露光して静電潜像を形成するROS
(Raster Output Scanner)(像書き込み装置)1
4、このROS14にて形成された感光ドラム12上の
静電潜像を所定の色のトナーを供給して現像する現像装
置15、転写後において感光ドラム12上に残留した未
転写トナーを除去して清掃するドラム用クリーニング装
置16等の作像プロセス機器とで構成されている。この
うちROS14は、そのいずれも、パーソナルコンピュ
ータ等の外部接続機器から入力される画像情報に応じて
半導体レーザ14aから変調されたレーザ光が出射さ
れ、そのレーザ光が回転多面鏡14b、複数の光学系部
品を介して偏向走査され、最終的にレーザビームBmと
なって感光ドラム12上に露光されるようになってい
る。
【0038】上記中間転写ベルト20は、駆動ロール2
1、従動ロール22a,22b、テンションロール2
3、バックアップロール(二次転写装置の一部)24等
に全体が逆三角形をなすような形態で一定のテンション
でもって掛け回されているとともに、その駆動ロール2
1と従動ロール22aとの間で前記各作像ユニット10
における感光ドラム12(の一次転写部)と接するよう
な状態で配置され、矢印方向に一定速度で回転するよう
になっている。図中の符号25は転写後において中間転
写ベルト20上に残留した未転写トナー等を除去して清
掃するベルト用クリーニング装置、26は中間転写ベル
ト20に形成される各種制御用マークを検出する検知セ
ンサである。
【0039】この中間転写ベルト20と各作像ユニット
10の感光ドラム12が対向する位置(一次転写部)に
は、ベルト20をドラム12側に当接させるように回転
する一次転写ロール(一次転写装置の一部)27が設置
されており、このロール27に対しては図示しないバイ
アス電源装置から前記トナーの帯電極性とは逆極性の一
次転写バイアス電圧が印加されるようになっている。こ
の実施形態では、感光ドラム12をマイナス極性に一様
帯電させるとともにトナーとしてマイナス帯電極性のも
のを使用するようになっており、このため一次転写バイ
アス電圧としてはプラス極性の電圧を印加している。
【0040】また、この中間転写ベルト20のバックア
ップロール24とは反対側の位置(二次転写部)には、
二次転写ロール(二次転写装置の一部)30がそのベル
ト20に圧接するように配設されている。この実施形態
では、図2に示すように、バックアップロール24側
に、中間転写ベルト20上に転写されるトナーの帯電極
性と同極性の二次転写バイアス電圧がバイアス電源装置
31から給電ロール32を介して印加されるようになっ
ている。また、この実施形態では中間転写ベルト20上
のトナーの極性がマイナス極性であるため、二次転写バ
イアス電圧としてマイナス極性の電圧を印加するように
している。図2中の符号33は二次転写ロール30に付
着するトナー等を除去するためのクリーニングブレード
であり、これにより二次転写部を通過する記録用紙Pの
裏面汚れを防いでいる。
【0041】また、この実施形態1に係る上記定着装置
40は、図1や図2に示すように、加熱ロール(定着用
部材)41とこの加熱ロール41の一部に所定の幅をも
って当接するような状態で複数のロール43a,43
b,43cに掛け回されて自由回転するニップ用ベルト
(定着用部材)42とが配設されたものであり、その加
熱ロール41とニップ用ベルト42の間(ベルトニップ
部:圧接部)に二次転写後の記録用紙Pを通過させるよ
うになっている。
【0042】加熱ロール41は、アルミニウム等の熱伝
導性の高い金属で形成された円筒状の心材41aに、H
TV(High Temperature Vulcanization)シリコンーン
ゴム等からなる弾性下地層41bを積層し、その弾性下
地層41bの上にさらにRTV(Room Temperature Vul
canization)シリコーンゴム等からなる表面層41cを
形成したロール構造からなるものであり、矢印方向に回
転駆動する。また、その心材41aの内部には加熱源と
してのハロゲンヒータ44が配置されている。そして、
加熱ロール41は、このハロゲンヒータ44によって加
熱されるとともに、そのロール表面に設置された温度セ
ンサ45によってロールの表面温度が計測されて図示し
ないハロゲンヒータ用の制御部にてフィードバック制御
されることにより、所定の温度に保持されるようになっ
ている。
【0043】図1中の符号46は、ニップ用ベルト42
を加熱ロール41に押圧している加圧補助パッドであ
る。また、符号47は加熱ロール41の表面を清掃する
ウエブ式のクリーニング装置である。このクリーニング
装置47は、巻かれたクリーニング用ウエブ48が送出
しロール47aから所定量ずつ繰り出されて第1支持ロ
ール47bを経由した後、押圧ロール47cにより加熱
ロール41に押し当てられることによりそのロール41
表面の清掃を行い、その後、第2支持ロール47dを経
由してから巻取りロール47eに巻き取られる。さら
に、符号49は加熱ロール41の表面を清掃する回転ク
リーニングロールであり、加熱ロール41に接した後に
前記ウエブ48に接して清掃されるようになっている。
【0044】また、この定着装置40は、その加熱ロー
ル41にトナーオフセット防止用の離型オイル(アミン
オイル、シリコーンオイル等)を塗布するオイル塗布装
置50が配設されている。オイル塗布装置50は、加熱
ロール41に接触するオイル塗布ロール(接触部材)5
1を介して離型オイルの塗布を行うロール塗布方式のも
のである。そして、このオイル塗布ロール51には、塗
布ロール51と、オイル供給パイプ52から離型オイル
53が滴下含浸されるフェルト54とに接触するオイル
供給ロール55によって離型オイル53が供給されるよ
うになっている。また、オイル供給ロール55には、塗
布量規制ブレード56が当接されており、その供給ロー
ル55にフェルト54から供給されるオイル53が所定
の膜厚となるように規制されている。図中の符号57
は、余分な離型オイル53を回収するオイルパンであ
る。
【0045】上記用紙搬送系は、記録用紙Pが収容され
る用紙収容トレイ60からフィードロール60aにて送
り出される記録用紙Pを中間転写ベルト20の二次転写
部まで搬送する供給搬送路(供給搬送機構)61と、そ
の二次転写部から転写後の記録用紙Pを定着装置40ま
で搬送する受渡し路62と、定着装置40を通過した後
の記録用紙Pを排出する排出路63とから構成されてい
る。このうち供給搬送路41と排出路63については、
複数のロール対と各ロール対の間に介在するように上下
に間隔をあけて対向配設される複数の搬送ガイド部材と
で構成されている。供給搬送路61にある複数のロール
対のうち二次転写部の直前にあるロール対61aは、記
録用紙Pを所定のタイミングで二次転写部に送り出すた
めのレジストロールになっている。また、受渡し路62
は、二次転写後の記録用紙Pを搬送ベルトの表面に吸引
吸着させて搬送する2連の吸引式搬送ベルト装置62
a、62bで構成されている。
【0046】また、用紙搬送系としては、両面画像形成
を行う際の記録用紙Pを反転させて前記供給搬送路61
に再送するための両面用搬送路(再送機構)が設けられ
ており、この両面用搬送路は、定着後の記録用紙Pを両
面用搬送路側にむけて送り出す両面送出路64と、その
送り出された記録用紙Pを一旦引き込んで逆方向に引き
出してその用紙表裏面を反転させる反転路65と、反転
された後の記録用紙Pを供給搬送路61側に再送する再
送路66とで構成されている。前記排出路63の途上に
は、用紙搬送路の進路を切り替える切替爪67が配設さ
れており、この搬送路切替爪67の切換え動作により、
定着後の記録用紙Pが両面用送出路の送出路64側に搬
送されるようになっている。また、この両面搬送路を構
成する上記各搬送路64、65、66はいずれも、複数
の搬送ロール対とその各搬送ロール対の間に介在するよ
うにして上下又は左右に対向して配設される搬送ガイド
部材とで構成されている。
【0047】ここで、上記中間転写ベルと20として
は、ポリイミド、ポリアミド等の合成樹脂にカーボンブ
ラック等の導電化剤を適用含有させたものを用いて、厚
みが0.1mm程度の無端状ベルト形状に成形したもの
が使用される。また、この中間転写ベルト20はその体
積抵抗率が106〜1014Ω・cmに調製される。
【0048】また、上記一次転写ロール27としては、
金属シャフトに、カーボンブラックを分散させた発泡ウ
レタンゴム層(体積抵抗率106〜1010Ω・cm、ア
スカC硬度35°)を形成したロール径28mmのもの
が使用される。
【0049】さらに、バックアップロール24として
は、金属シャフトに、EPDM(エチレンプロピレンジ
エン)ゴム層と、表面にカーボンを分散させたEPDM
とNBRのブレンドゴムからなるチューブ層(表面抵抗
率107〜1010Ω/□、アスカC硬度70°)とをこ
の順に積層形成したロール径28mmのものが使用され
る。二次転写ロール30としては、金属シャフトに、カ
ーボンを分散させた発泡ウレタンゴム層と、表面にカー
ボンを分散させたウレタンゴムからなるチューブ層と、
フッ素樹脂コート層(体積抵抗率103〜1010Ω・c
m、アスカC硬度30°)とをこの順に積層形成したロ
ール径28mmのものが使用される。
【0050】また、このカラープリンタにおいては、フ
ルカラー画像の形成(カラープリントモード)と単色画
像の形成(単色プリントモード)とを選択して行うこと
ができるようになっている。また、記録用紙Pの片面へ
の画像形成(片面プリントモード)とその表裏裏面への
画像形成(両面プリントモード)とを選択して行うこと
もできるようになっている。
【0051】<定着装置及び画像形成装置の基本的な動
作>このようなカラープリンタによるフルカラー画像の
片面プリントは、以下のようにして行われる。
【0052】まず、このプリンタに接続された接続機器
からプリント用の画像情報が、図示しない画像処理装置
に入力されて所定の画像処理がなされ、その処理後の画
像信号(4色Y、M、C、Bの階調データ)が4つの作
像ユニット10Y、10M、10C、10Kにそれぞれ
出力される。なお、このようなプリンタ(画像形成装
置)を複写機として構成した場合には、原稿を読み取る
原稿読取装置からの読取情報が上記画像処理装置に入力
されることになる。
【0053】続いて、作像ユニット10Y、10M、1
0C、10Kにおいて、前記4色の階調データに応じて
各ROS14が動作することにより、スコロトロン13
にて一様に帯電された各感光ドラム12の表面に静電潜
像が形成された後、その各静電潜像が各現像器15によ
り所定の色の現像剤(トナー)により現像され、もって
各感光ドラム12に4色のトナー像が個別に形成され
る。この4色のトナー像は、各感光ドラム12の一次転
写部を通過するように回転する中間転写ベルト20上に
順次重ね合わせられるように一次転写された後、二次転
写部まで搬送される。上記トナー像の一次転写は、一次
転写ロール27に印加される一次転写バイアス電圧によ
りその転写ロール27と感光ドラム12との間に形成さ
れる転写電界により静電的に行われる。この一次転写後
の感光ドラム12は、クリーニング装置16により未転
写トナーが除去されて清掃される。
【0054】一方、このトナー像の形成に合わせて所定
のサイズ及び種類の記録用紙Pが用紙収容トレイ60か
ら供給搬送路61を経由してレジストロール61aまで
供給された後、レジストロール61aにより二次転写タ
イミング時に合わせて二次転写部である中間転写ベルト
20と二次転写ロール30の間に送り込まれると、その
記録用紙Pに対して中間転写ベルト20上の多重トナー
像が一括して二次転写される。このトナー像の二次転写
は、バイアス電源31から給電ロール32を介してバッ
クアップロール24に印加される二次転写バイアス電圧
により二次転写ロール30との間に形成される転写電界
により静電的に行われる。
【0055】そして、この二次転写後の記録用紙Pは、
中間転写ベルト20から剥離した後、受渡し路62を経
由して定着装置40に送り込まれ、その加熱ロール41
とニップ用ベルト42の間を通過することにより加熱加
圧されてそのトナー像が定着される。この際、加熱ロー
ル41にはオイル塗布装置50にて離型オイルが塗布さ
れているため、記録用紙Pはトナーオフセットを発生す
ることなく加熱ロール41から確実に剥離されるように
なる。定着後の記録用紙Pは、片面画像形成(片面プリ
ント)モードの場合には、定着装置40から送り出され
た後に排出路63を経由して装置外に排出される。二次
転写後の中間転写ベルト20は、クリーニング装置25
によって未転写トナー等が除去されて清掃される。以上
のようにして、記録用紙P(の表面)には(表面用の)
フルカラー画像が形成され、もって片面プリントが終了
する。
【0056】また、このプリンタによるフルカラー画像
の両面プリントは、次のように行われる。まず、片面プ
リントの終了した記録用紙Pが、その定着後に搬送路切
替爪67の切替え動作により両面用搬送路の送出路64
側に送りこまれ、反転路65にて表裏面を反転された
後、再送路66を経由して供給搬送路61に再送され
る。次いで、この再送された記録用紙Pは、二次転写タ
イミングに合わせてレジストロール41aにより二次転
写部に送り込まれ、作像ユニット10で形成された裏面
用のトナー像が中間転写ベルト20から転写された後、
前記片面プリントの場合と同様にして定着される。これ
によって、記録用紙Pの裏面に対して裏面用のフルカラ
ー画像が形成され、もって両面プリントが完了する。
【0057】なお、単色画像を形成する場合(単色プリ
ントモード選択時)には、いずれかの作像ユニット10
で単色のトナー像が形成され、それ以後は前述したよう
な片面又は両面プリントの各動作(一次転写、二次転
写、定着など)が同様に繰り返される。
【0058】<定着装置の特徴的な構成及び動作>そし
て、この実施形態1に係る定着装置40においては、図
1に示すように、オイル塗布装置50として2つのも
の、即ち第1オイル塗布装置50Aと第2オイル塗布装
置50Bを用意し、この2つのオイル塗布装置50A、
50Bを記録用紙Pの平滑度(又はこれに順じた用紙の
種類)に応じて交換しながら使い分けるように構成して
いる。
【0059】このうち第1オイル塗布装置50Aは、図
3に示すように、平滑度が200sec以上の記録用紙
P(例えば、塗工紙など)に対して使用するものであっ
て、そのオイル塗布量が第2塗布装置50Bに比べて多
くなるように設定されたものであり、具体的には第2塗
布装置50Bの約1.5倍の塗布量となるように設定さ
れている。一方、第2オイル塗布装置50Bは、平滑度
が200sec未満の記録用紙P(例えば、普通紙、微
塗工紙など)に対して使用するものであって、そのオイ
ル塗布量が少なくとも第1塗布装置50Aよりも少なく
なるように設定されたものであり、具体的には1.0〜
1.5μl/A4程度の塗布量となるように設定されて
いる。
【0060】また、この2つのオイル塗布装置50A、
50Bでは、そのオイル供給ロール55としてその表面
粗さRa(10点平均粗さ)が異なるものを使用するこ
とにより、そのオイル塗布量を異なる設定にしている。
すなわち、第1塗布装置50Aには表面粗さRaが
「0.1μm」のオイル供給ロール55Aを使用し、第
2塗布装置50Bには表面粗さRaが「0.38μm」
のオイル供給ロール55Bを使用している。ちなみに、
本発明者らの試験結果によれば、オイル塗布量は、その
供給ロール55の表面粗さが大きくなるにつれて増える
傾向にあることが確認されている。これにより、結局の
ところ、第1塗布装置50Aのオイル塗布量は約1.5
〜2.3μl/A4程度に、第2塗布装置50Bのオイ
ル塗布量は約1.0〜1.5μl/A4程度にそれぞれ
設定されている。
【0061】さらに、この2つのオイル塗布装置50
A、50Bは、図示しない取り付け機構により定着装置
40に着脱自在な構造になっている。
【0062】そして、このような2つのオイル塗布装置
50A、50Bを備えた定着装置40は、記録用紙Pと
して平滑度が200sec以上のものを使用する場合に
は第1塗布装置50Aを取り付けて使用し、記録用紙P
として平滑度が200sec未満のものを使用する場合
には第2塗布装置50Bを取り付けて使用するようにな
っている。ただし、この実施形態では、後述するように
記録用紙Pをその平滑度ではなく平滑度に応じて大別し
た用紙の種類に基づいて使用する塗布装置を選択するよ
うにしている。すなわち、記録用紙Pが塗工紙である場
合には第1塗布装置50Aを、記録用紙Pが普通紙(又
は微塗工紙)である場合には第2塗布装置50Bを使用
する構成になっている。
【0063】ここで、記録用紙Pが平滑度200sec
以上のもの(塗工紙)である場合にオイル塗布量の多い
第1塗布装置50Aを使用するのは、その記録用紙Pを
使用する場合における定着装置40の加熱ロール41上
における離型オイルの付着量の低下を防ぎ、もってその
記録用紙Pの加熱ロール41に対する良好な剥離性を確
保するためである。
【0064】図4は、記録用紙Pの平滑度と加熱ロール
41上のオイル付着量との関係を示す試験結果のグラフ
である。この加熱ロール上のオイル付着量は、各平滑度
の記録用紙Pを同じ枚数分だけ定着装置のニップ部に通
過させる最中に、測定基準用紙となる普通紙(富士ゼロ
ックス社製:J紙)を通過させたとき、その測定基準用
紙(J紙)上のオイル付着量を測定して代用したもので
ある。また、この発明におけるオイル塗布装置のオイル
塗布量についても、この測定方法によって得られるオイ
ル量を基準にしている。
【0065】図4に示す結果から明らかなように、その
平滑度が200sec以上の記録用紙Pは、定着装置4
0の加熱ロール41上に付着して残る離型オイルの量が
平滑度200sec未満の記録用紙Pの場合に比べて少
なくなることがわかる。そして、この加熱ロール41上
のオイル付着量が少ない場合には、かかる加熱ロール4
1からの記録用紙Pの剥離性も低下し、剥離不良を誘発
するおそれがあると考えられる。そこで、この実施形態
では、記録用紙Pを使用する場合には、加熱ロール41
へのオイル塗布量そのものを多くして、そのロール41
上のオイル付着量を十分な量に維持させようとしてい
る。
【0066】この定着装置40は、未定着トナー像Tが
転写される記録用紙Pの種類(平滑度)に応じて前記し
た2つのオイル塗布装置50A、50Bを適宜交換しな
がら使用する。そして、その定着時には、加熱ロール4
1が矢印方向に回転駆動し、この加熱ロール41に圧接
されるニップ用ベルト42が加熱ロール41の回転に伴
なって従動回転する。また、加熱ロール41は、ハロゲ
ンヒータ44により加熱されるとともに、そのロール表
面に所定のオイル塗布装置50A(50B)により離型
オイル53が各オイル塗布量に応じた分だけ均一に塗布
される。このような状態にある加熱ロール41とニップ
用ベルト42の間に、未定着トナー像Tが転写された記
録用紙Pが送りこまれて通過することにより、そのトナ
ー像Tが加熱加圧されて定着される。その定着後の記録
用紙Pは、前記離型オイル等の作用により、加熱ロール
41の表面から剥離されながら排出される。一方、定着
後の加熱ロール41の表面は、クリーニングロール49
やクリーニング装置47によって清掃される。
【0067】図5は、この定着装置40の加熱ロール4
1上のオイル付着量と、そのときの加熱ロール41に対
する記録用紙Pの剥離不良発生開始枚数との関係を示す
測定結果のグラフである。このときのオイル塗布量(先
の測定基準用紙上のオイル付着量)は、約1.2μl/
A4とした。この図から明らかなように、普通紙や微塗
工紙のように平滑度の低い記録用紙Pを使用した場合に
は、加熱ロール41上のオイル量も比較的多く(1.0
μl/A4よりも多い:図4参照)、しかも剥離不良の
発生開始枚数が多く、剥離不良が発生しにくいことがわ
かる。これに対し、塗工紙のように平滑度の高い記録用
紙Pを使用した場合には、加熱ロール41上のオイル量
が比較的少なくなり(1.0μl/A4よりも少ない:
図4参照)、しかも剥離不良の発生開始枚数がきわめて
少なく、剥離不良が発生しやすいことがわかる。
【0068】そこで、塗工紙のように平滑度の高い記録
用紙Pを使用する場合において、オイル塗布量が多くな
るうように設定した第1塗布装置50Aを使用して同じ
試験を行ったところ、その剥離不良開始枚数は約100
k枚でも剥離不良が発生しないという結果となり、その
剥離性が改善されることが確認された。例えば、加熱ロ
ール上のオイル付着量が「0.8μl/A4」であった
塗工紙に対して、第1塗布装置50Aを使用した場合に
は、約100k枚でも剥離不良が発生しなくなるのであ
る。
【0069】<画像形成装置の特徴的な構成及び動作>
そして、この実施形態1に係るカラープリンタは、その
定着装置40として、基本的に、上述したような2つの
オイル塗布装置50A,50Bが用意された定着装置4
0を使用し、その第1及び第2の塗布装置50A,50
Bを記録用紙Pの種類(平滑度)に応じて交換して使い
分けるようになっている。
【0070】また、この定着装置40においては、その
オイル塗布装置50A,50Bのオイル塗布ロール51
A,51Bをいずれも、金属製シャフト51cの周囲に
半導電性の接触表面層(材質:カーボンを分散したシリ
コーンゴム、シャフトの中心と表面層の表面との間の抵
抗:1×1010Ω)51dを形成したロール構造とする
とともに、その金属製シャフト51cを接地(アース)
した構成にしている。また、このオイル塗布装置50
A,50Bはいずれも、そのオイル供給ロール55とし
てステンレス製のロールを使用し、塗布量規制ブレード
56としてフッ素ゴム製のブレードをその先端部の供給
ロール55への食い込み量が約1.0mmとなるように
押し付けた状態で使用している。
【0071】さらに、この実施形態では、使用する記録
用紙Pがコート紙(平滑度200sec以上の用紙)で
あるか又は普通紙(平滑度が200sec未満の用紙)
であるかを選択設定する選択切替スイッチ(選択手段)
73を設けている。選択切替スイッチ73は、図1に示
すように、収容トレイ60のうちスイッチ操作が可能な
部位に設けられ、その収容トレイ60内に収容する記録
用紙Pの種類についてユーザー等がスイッチ操作をして
選択設定するようになっている。具体的には、図6に示
すように、収容トレイ60に収容する記録用紙Pがコー
ト紙又は普通紙のいずれかであるかを選定するものであ
り、スライドボタン73aを所定の種類を示す位置に移
動して適宜切り替えることによって紙種の選択を行うよ
うになっている。そして、この選択切替スイッチ73の
スイッチ信号は、例えば、収容トレイ60に収容されて
いる記録用紙Pの種類の違い等を表示することが可能な
図示しない表示部に送られるようになっている。
【0072】このようなオイル塗布装置50A,50B
が配設された定着装置40を使用したプリンタにおいて
は、まず、プリントに使用する記録用紙Pの種類に応じ
て、定着装置40のオイル塗布装置50がその記録用紙
に適応したタイプであるかを確認し、適合しない塗布装
置が取りつけられている場合には、正式な塗布装置に交
換する。すなわち、コート紙を使用する場合には第1塗
布装置50Aを取り付け、普通紙を使用する場合には第
2塗布装置50Bを取り付ける。
【0073】そして、このプリンタにおいては、コート
紙のような平滑度が200sec以上の記録用紙Pを使
用する場合であっても、オイル塗布装置としてオイル塗
布量の多い設定の第1塗布装置50Aが取り付けられて
使用されるため、定着装置40の加熱ロール41等には
多めの離型オイルが塗布されることになり、この結果、
かかる記録用紙Pの加熱ロール41等から良好に剥離さ
れて排出されるようになる。
【0074】また、このプリンタにおいては、そのオイ
ル塗布装置におけるオイル塗布ロール51A,51Bの
金属製シャフト51cがいずれも接地されているため、
離型オイル53が何らかの要因により帯電していても少
なくともその塗布ロール51A,51Bに供給された時
点で除電される。そして、同一画像の両面プリントが多
数回連続して行われる場合、その裏面プリント時に離型
オイル53が裏面に付着した記録用紙Pが二次転写部に
再送されて中間転写ベルト20に接触して通過しても、
そのオイル53が少なくとも静電的な作用により記録用
紙Pら中間転写ベルト20側に転移して付着することは
ない。
【0075】したがって、上記のような両面プリントが
行われた場合であっても、記録用紙Pを介して中間転写
ベルト20に離型オイル53が部分的に付着することが
なくなる。このため、その両面プリント後に例えば全面
ハーフトーン状の画像をプリントした場合でも、中間転
写ベルト20に部分的に離型オイル53が付着している
ことに起因したオイルゴーストが発生することはなく、
良好なプリントを行うことが可能となる。
【0076】図7は、記録用紙P(普通紙及び塗工紙)
の平滑度と、中間転写ベルト上の画像部と非画像部のオ
イル付着量差と、オイルゴーストの発生の有無との関係
を示すものである。中間転写ベルト上のオイル付着量に
ついては、蛍光X線分析装置(理学電機工業社製:RIX1
000)により離型オイル(シリコーンオイルを使用)に
含まれるSi成分を元素分析し、Si強度(kcps)とし
て求めた。この図に示すように、普通紙を使用した場合
であって上記オイル付着差が0.01(kcps)を超
えると、オイルゴーストが発生するようになる。
【0077】図8は、オイル塗布装置50におけるオイ
ル塗布ロール51A(50B)の表面抵抗値と、中間転
写ベルト20上の画像部と非画像部のオイル付着量差と
の関係を示すものである。記録用紙Pとしては普通紙を
使用し、また中間転写ベルト20上のオイル付着量につ
いては前記した蛍光X線分析装置により同様にSi成分を
元素分析し、Si強度(kcps)として求めた。また、
このオイル付着量については、オイル塗布装置50のオ
イル塗布ロール51を接地した場合と接地しない場合に
ついて調べた。この図8に示すように、上記オイル差が
0.01(kcps)を超えると、図7に示す結果と同
様にオイルゴーストが発生するようになる。そして、オ
イル塗布装置50のオイル塗布ロール51を接地するこ
とにより、オイルゴーストの発生を抑えることが可能に
なることがわかる。
【0078】[実施の形態2]この実施形態では、前記
実施形態1に係るカラープリンタにおける定着装置40
のオイル塗布装置として、特定の両面プリントを行う場
合に、オイル塗布量の少ない設定の第2塗布装置50B
を使用するようにした以外は、実施形態1とほぼ同じ構
成からなるものである。
【0079】すなわち、普通紙等のような平滑度が20
0sec未満の記録用紙Pを使用して同一画像の両面プ
リントを所定の回数N以上連続して行う場合に、上記第
2塗布装置50Bを使用するようにしている。この実施
形態では、上記判断基準となる両面プリントの回数Nと
して「200枚以上」という閾値を設定している。ま
た、その第2塗布装置50Bのオイル塗布量は約1.2
ml/A4に設定している。
【0080】また、この実施形態では、選択切替スイッ
チ73において普通紙であると選択されているときに
は、オイル塗布装置として普通紙用の第2塗布装置50
Bに交換することを促すための表示を行う表示装置75
aを設けている。なお、選択切替スイッチ73のスイッ
チ信号は、表示装置75aが接続されている図示しない
制御部に入力されるようになっている。
【0081】表示装置75aは、図1に示すように、プ
リンタの各種操作内容の条件設定や確認等を行うための
ボタン、スイッチ、タッチパネル式の液晶画面等が配設
された操作パネル75の一部に設けられ、前記選択切替
スイッチ73において「普通紙」が選択されると、例え
ば「第2オイル塗布装置50Bを使用してください」等
のような警告メッセージが表示されたり、ランプの点灯
等による警告表示がなされるようになっている。
【0082】この実施形態2に係るプリンタでは、収容
トレイ60内に収容する記録用紙Pの種類についてユー
ザー等が選択切替スイッチ73のスイッチ操作をしてコ
ート紙又は普通紙のいずれかであるかを選定する。そし
て、プリントする記録用紙Pが普通紙であるときには、
表示装置75aにオイル塗布装置50として第2塗布装
置50Bを使用することを促す表示がなされる。この表
示により、第1塗布装置50Aが取りつけられている場
合には、第2塗布装置50Bに交換する。
【0083】このような態勢が整った状態において、普
通紙に対して同一画像の両面プリントを所定の回数Nが
200以上連続して行うプリント指示(設定)がなされ
ると、オイル塗布量の少ない設定の第2塗布装置50B
が使用されているため、定着装置40を通過する普通紙
Pに付着する離型オイルの量は少ないものとなる。この
結果、その普通紙Pが裏面プリント時に二次転写部に再
送されて中間転写ベルト20に接触しても、その中間転
写ベルト20の裏面用画像の非画像部に対して普通紙の
裏面から離型オイルが転移して付着することは起こりに
くい。
【0084】しかも、その第2塗布装置50Bのオイル
塗布ロール51Bが接地されている場合には、帯電して
いるような離型オイルが除電されるため、そのオイルが
付着した普通紙が上記二次転写部に再送されて二次転写
ベルト20に接触しても、かかるオイルがベルト側に静
電的作用により転移して付着することも防止される。こ
のオイルの中間転写ベルト側への付着抑制効果は、前記
したように普通紙に付着する離型オイルの量が少ないこ
とと相俟って、より一層顕著に得られる。
【0085】したがって、上記のような両面プリントが
行われた場合であっても、平滑度が200sec未満の
普通紙Pを介して中間転写ベルト20に離型オイル53
が部分的に付着することがなくなる。このため、その両
面プリント後に例えば全面ハーフトーン状の画像をプリ
ントした場合でも、中間転写ベルト20に部分的に離型
オイル53が付着していることに起因したオイルゴース
トが発生することはなく、良好なプリントを行うことが
可能となる。
【0086】[他の実施の形態]実施の形態1、2で
は、オイル塗布装置50のオイル塗布量の変更を、その
オイル供給ロール55の表面粗さRaを異ならせること
により行う場合について例示したが、他の手法で行って
も勿論よい。
【0087】そのオイル塗布量を変更するための他の手
法としては、例えば、オイル塗布ロール55の材質を異
ならせる。一般的には、金属製ロールよりも表面に表面
層のあるロールの方が、オイル塗布量が多くなる傾向に
ある。具体的には、例えば、平滑度の低い記録用紙用に
はステンレス製の塗布ロールを使用し、平滑度の高い記
録用紙用にはシリコーンゴム層を被覆形成した金属ロー
ルを使用する。この手法には、前記表面粗さと組み合わ
せると、より効果的である。
【0088】また、その他の手法としては、塗布量規制
ブレード56の押しつけ量や接触角度を異ならせる。一
般的には、押しつけ量を大きくするか接触角度を小さく
するほどオイル塗布量が多くなる傾向にある。具体的に
は、例えば、そのブレード56としてフッ素ゴムブレー
ドを非固定部分の長さが4.1mmとなるような状態で
厚さ1.5mmの板金に固定したものを使用した場合、
平滑度の低い記録用紙用にはブレード先端部の食い込み
量が1.5mmとなるような押しつけ量に設定し、平滑
度の高い記録用紙用にはブレード先端部の食い込み量が
2.5mmとなるような押しつけ量に設定する。一方、
平滑度の低い記録用紙用にはブレード先端部の供給ロー
ルとの接触角度を20°に設定し、平滑度の高い記録用
紙用にはその接触角度を28°に設定する。
【0089】さらに、その他の手法としては、オイル供
給ロール55の回転数を異ならせる。一般的には、回転
数が高くなるにつれてオイル塗布量も多くなる傾向にあ
る。具体的には、例えば、平滑度の低い記録用紙用には
その回転数を175rpmに設定し、平滑度の高い記録
用紙用にはその回転数を260rpmに設定する。
【0090】また、記録用紙Pの平滑度の違いやプリン
トモードの種類やプリント枚数等に関する情報について
は、画像形成装置が複写機等である場合には、その複写
機等の各種操作条件の設定を行う操作パネル(ユーザー
インターフェイス)に、上記したような各情報について
選択設定する選択操作部(選択スイッチやタッチパネル
項目など)を設けてもよい。
【0091】さらに、実施の形態1〜2では、複数の作
像ユニット10により色の異なる複数のトナー像を形成
する画像形成装置(プリンタ)について例示したが、本
発明は、1つの感光ドラム12に対して前記4色の現像
剤(トナー)を個別に収容する4つの現像装置(15)
を配設して構成される1つの作像装置により、色の異な
る複数のトナー像を形成することができる画像形成装置
であっても適用可能であり、同様の効果が得られる。さ
らに、画像形成装置を構成する各構成部品については同
様の機能等を発揮するものであれば適宜変更することが
可能であり、例えば、感光ドラム12に代えてベルト形
態の感光体を使用したり、中間転写ベルト20に代えて
ドラム形態の中間転写体を使用したり、定着装置の定着
用部材として一対のロール対を使用することが可能であ
る。
【0092】
【発明の効果】以上説明したように、本発明(第1)の定
着装置によれば、平滑度が200sec以上の記録媒体
に対するオイル塗布装置のオイル塗布量をその平滑度未
満の記録媒体に比べて多くなるように構成したので、記
録媒体として普通紙以外の塗工紙等のようなものを使用
した場合であっても、その定着用部材からの剥離不良が
発生することなく、良好な定着を行うことができる。
【0093】また、本発明(第2)の画像形成装置によ
れば、上記本発明の定着装置を使用するとともに、オイ
ル塗布用の接触部材における導電性心材を接地するよう
に構成したので、特に使用する記録媒体の種類に関係な
く、中間転写体にオイルが部分的に付着することに起因
して発生するオイルゴーストを簡便かつ的確に防止する
ことができる。
【0094】また、本発明(第3)の画像形成装置によ
れば、上記本発明の定着装置を使用するとともに、記録
媒体として平滑度が200sec未満のものを使用して
同一画像の両面画像形成を多数連続して行う場合にオイ
ル塗布量が少ない設定のオイル塗布装置を使用するよう
に構成したので、特に普通紙等のような平滑度の低い記
録媒体を使用した場合において、中間転写体にオイルが
部分的に付着することに起因して発生するオイルゴース
トを簡便かつ的確に防止することができる。
【0095】さらに、本発明(第4)の画像形成装置に
よれば、第2発明及び第3発明における各定着装置を組
み合わせたものを使用するように構成したので、特に普
通紙等のような平滑度の低い記録媒体を使用した場合に
おける中間転写体への部分的なオイル付着を有効に防止
できるようになり、この結果、オイルゴーストについて
もより一層確実に防止することができる。
【0096】したがって、このような定着装置や画像形
成装置を使用して画像形成を行った場合には、平滑度の
高い記録媒体の定着装置における剥離不良が発生するこ
となく良好な定着がなされ、しかも、同一画像の両面画
像形成を連続して多数行った後で異なるハーフトーン画
像等の画像形成を行ったとしてもオイルゴーストが発生
することのない良好な画像形成が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態1に係る定着装置を示す概要図。
【図2】 実施形態1に係るカラープリンタを示す概要
図。
【図3】 定着装置に使用する2つのオイル塗布装置の
各構成内容を示す図表。
【図4】 記録用紙の平滑度と加熱ロール上のオイル付
着量との関係を示す試験結果のグラフ図。
【図5】 加熱ロール上のオイル付着量と記録用紙の剥
離不良発生開始枚数との関係を示す試験結果のグラフ
図。
【図6】 選択切替スイッチの構成を示す概略平面図。
【図7】 記録用紙の種類別の平滑度と、中間転写ベル
ト上の画像部及び非画像部でのオイル付着量差と、オイ
ルゴーストの発生の有無の関係を示す試験結果の図。
【図8】 オイル塗布ロールの軸接地及び軸非接地の場
合における、その塗布ロールの抵抗値と中間転写ベルト
上の画像部及び非画像部でのオイル塗布量差との関係を
示す試験結果のグラフ図。
【図9】 従来の中間転写方式の画像形成装置を示す概
略図。
【図10】 オイルゴーストの発生原理を示す説明図。
【符号の説明】
12…感光ドラム、13,14,15…作像プロセス機
器、20…中間転写ベルト、25…クリーニング装置、
25a…クリーニングブレード、27…一次転写ロー
ル、30…二次転写ロール、32…給電ロール、40…
定着装置、41…加熱ロール、50A,50B…オイル
塗布装置、51…オイル塗布ロール、55…オイル供給
ロール、53…離型オイル、61,62…用紙搬送路
(供給搬送機構)、64,65,66…両面用紙搬送路
(再送像機構)、73…選択切替スイッチ、75a…表
示装置、P…記録用紙、T…未定着トナー像。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 啓一郎 神奈川県海老名市本郷2274番地、富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 下村 洋子 神奈川県海老名市本郷2274番地、富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 井上 徹 神奈川県海老名市本郷2274番地、富士ゼロ ックス株式会社内 Fターム(参考) 2H032 AA14 BA07 BA13 BA21 2H033 AA39 AA46 BA43 BA46 BA59 BE09 CA01 CA26

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 未定着トナー像が転写されたシート状の
    記録媒体を通過させてそのトナー像を定着する圧接部が
    形成される一対の定着用部材と、この定着用部材の少な
    くとも一方の表面に離型オイルを塗布するオイル塗布装
    置とを備えた、画像形成装置に使用する定着装置であっ
    て、 前記記録媒体として平滑度が200sec以上のものを
    使用する場合、前記オイル塗布装置のオイル塗布量を平
    滑度が200sec未満の記録媒体を使用する場合に比
    べて多くするように設定したことを特徴とする定着装
    置。
  2. 【請求項2】 前記オイル塗布装置として、オイル塗布
    量が異なる複数のオイル塗布装置を有し、その各オイル
    塗布装置を記録媒体の平滑度に応じて交換しながら使用
    するようにした請求項1に記載の定着装置。
  3. 【請求項3】 回転する像担持体と、 この像担持体の表面にトナー像を形成する作像プロセス
    機器と、 この作像プロセス機器により形成された前記像担持体上
    のトナー像が転写され、その像担持体の転写部に接触し
    て通過するように回転する中間転写体と、 この中間転写体に前記像担持体上のトナー像を転写させ
    る一次転写装置と、 この一次転写装置により転写された前記中間転写体上の
    トナー像が転写されるシート状の記録媒体をその中間転
    写体の転写部に接触して通過するように供給搬送する供
    給搬送機構と、 この供給搬送機構により供給される記録媒体に前記中間
    転写体上のトナー像を転写する二次転写装置と、 この二次転写装置により転写されたトナー像を有する記
    録媒体を一対の定着用部材で形成される圧接部に通して
    そのトナー像の定着を行い、前記定着用部材の少なくと
    も一方の表面に離型オイルを塗布するオイル塗布装置が
    配設された定着装置と、 この定着装置による定着が終了した後の記録媒体を両面
    画像形成時にその表裏面を反転させて前記供給搬送機構
    に再送する再送機構とを備えた画像形成装置において、 前記定着装置として、請求項1又は2に記載の定着装置
    を使用し、 かつ、その定着装置のオイル塗布装置を、定着用部材に
    接触する接触部材により離型オイルを塗布する方式の装
    置とし、また、その接触部材を導電性心材に導電性又は
    半導電性の接触表面層を形成した構造にするとともにそ
    の導電性心材を接地したことを特徴とする画像形成装
    置。
  4. 【請求項4】 回転する像担持体と、 この像担持体の表面にトナー像を形成する作像プロセス
    機器と、 この作像プロセス機器により形成された前記像担持体上
    のトナー像が転写され、その像担持体の転写部に接触し
    て通過するように回転する中間転写体と、 この中間転写体に前記像担持体上のトナー像を転写させ
    る一次転写装置と、 この一次転写装置により転写された前記中間転写体上の
    トナー像が転写されるシート状の記録媒体をその中間転
    写体の転写部に接触して通過するように供給搬送する供
    給搬送機構と、 この供給搬送機構により供給される記録媒体に前記中間
    転写体上のトナー像を転写する二次転写装置と、 この二次転写装置により転写されたトナー像を有する記
    録媒体を一対の定着用部材で形成される圧接部に通して
    そのトナー像の定着を行い、前記定着用部材の少なくと
    も一方の表面に離型オイルを塗布するオイル塗布装置が
    配設された定着装置と、 この定着装置による定着が終了した後の記録媒体を両面
    画像形成時にその表裏面を反転させて前記供給搬送機構
    に再送する再送機構とを備えた画像形成装置において、 前記定着装置として、請求項1又は2に記載の定着装置
    を使用し、 かつ、その定着装置のオイル塗布装置として、平滑度が
    200sec未満の記録媒体を使用して同一画像の両面
    画像形成動作を所定の回数以上連続して行う場合、その
    オイル塗布量が少ない設定のものを使用することを特徴
    とする記載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 回転する像担持体と、 この像担持体の表面にトナー像を形成する作像プロセス
    機器と、 この作像プロセス機器により形成された前記像担持体上
    のトナー像が転写され、その像担持体の転写部に接触し
    て通過するように回転する中間転写体と、 この中間転写体に前記像担持体上のトナー像を転写させ
    る一次転写装置と、 この一次転写装置により転写された前記中間転写体上の
    トナー像が転写されるシート状の記録媒体をその中間転
    写体の転写部に接触して通過するように供給搬送する供
    給搬送機構と、 この供給搬送機構により供給される記録媒体に前記中間
    転写体上のトナー像を転写する二次転写装置と、 この二次転写装置により転写されたトナー像を有する記
    録媒体を一対の定着用部材で形成される圧接部に通して
    そのトナー像の定着を行い、前記定着用部材の少なくと
    も一方の表面に離型オイルを塗布するオイル塗布装置が
    配設された定着装置と、 この定着装置による定着が終了した後の記録媒体を両面
    画像形成時にその表裏面を反転させて前記供給搬送機構
    に再送する再送機構とを備えた画像形成装置において、 前記定着装置として、請求項3及び4に記載の各定着装
    置を組み合わせたものを使用することを特徴とする画像
    形成装置。
  6. 【請求項6】 請求項3〜5のいずれかに記載の画像形
    成装置において、 記録媒体の平滑度が200sec未満であるか又は20
    0sec以上であるかを選択する手段を設け、 かつ、その選択手段により平滑度が200sec未満の
    記録媒体であると選択されたときには、オイル塗布量の
    少ない設定のオイル塗布装置に交換することを促す表示
    をする表示手段を設けたことを特徴とする画像形成装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008209585A (ja) * 2007-02-26 2008-09-11 Ricoh Co Ltd 定着装置及び画像形成装置
JP2009271247A (ja) * 2008-05-02 2009-11-19 Ricoh Co Ltd 定着装置及び画像形成装置
JP2014016611A (ja) * 2012-07-11 2014-01-30 Xerox Corp 定着器システム

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JP2008209585A (ja) * 2007-02-26 2008-09-11 Ricoh Co Ltd 定着装置及び画像形成装置
JP2009271247A (ja) * 2008-05-02 2009-11-19 Ricoh Co Ltd 定着装置及び画像形成装置
JP2014016611A (ja) * 2012-07-11 2014-01-30 Xerox Corp 定着器システム

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