JP2001154433A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2001154433A
JP2001154433A JP34133599A JP34133599A JP2001154433A JP 2001154433 A JP2001154433 A JP 2001154433A JP 34133599 A JP34133599 A JP 34133599A JP 34133599 A JP34133599 A JP 34133599A JP 2001154433 A JP2001154433 A JP 2001154433A
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image forming
secondary transfer
forming apparatus
voltage
image
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JP34133599A
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Inventor
Yukio Hayashi
幸男 林
Naoto Yoshino
直人 吉野
Minoru Niwa
稔 丹羽
Masao Okubo
雅夫 大久保
Masaaki Takahashi
政明 高橋
Yoko Miyamoto
陽子 宮本
Hideji Izeki
秀二 井関
Takashi Kawabata
隆 川端
Tatsuya Soga
達也 曽我
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 中間転写方式の画像形成装置における二次転
写装置で印加する二次転写バイアス電圧について、その
二次転写性を左右すると考えられる必要最低限の要因を
考慮してより簡便かつ適切に効率良く設定できるように
する。 【解決手段】 二次転写バイアス電圧V2を例えば演算
式「V2=A・B・Vm+C・D・E」に基づいて決定
する電圧設定手段を具備させた。式中、Aは記録媒体の
種類の違いに応じて設定される変数、Bは画像形成装置
内の温度及び湿度の環境条件に応じて設定される変数、
Vmは二次転写装置から中間転写体の転写部に対して一
定の電流を流したときに計測される電圧値、Cは片面又
は両面画像形成モードに応じて設定される変数、Dは記
録媒体の坪量の違いに応じて設定される変数、Eは単色
又はカラー画像形成モードに応じて設定される変数であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、中間転写方式を採
用した電子写真複写機、プリンタ等をはじめその複写機
能やプリント機能等を兼備する複合機等に代表される画
像形成装置に係り、特に、中間転写方式に関与する二次
転写装置において印加する二次転写バイアス電圧をより
簡便かつ適切に設定することが可能な画像形成装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、カラー複写機やカラープリンタと
して中間転写方式を採用したものが増えつつあり、この
種の中間転写方式を採用した画像形成装置は、基本的に
以下のようにして画像形成が行われるようになってい
る。
【0003】すなわち、電子写真方式等を用いた作像装
置によってカラー画像を構成する各色成分のトナー像を
感光体等からなる像担持体上に形成した後、その像担持
体上の各トナー像を誘電体等からなる中間転写体に一次
転写装置によって一次転写し、続いて、その中間転写体
上の(多重)トナー像を記録用紙、OHPシート等の記
録媒体に二次転写装置によって二次転写する。そして最
後に、そのトナー像が二次転写された記録媒体を、二次
転写装置の記録媒体の搬送方向下流側に配設された定着
装置に送ってそのトナー像を定着するようになってい
る。なお、上記作像装置としては、1つの像担持体を用
いその1つの像担持体上に複数のトナー像を順次形成す
るタイプものと、複数の像担持体を用いその各像担持体
上に各色のトナー像を配分してそれぞれ形成するタイプ
のものとに大別される。
【0004】そして、このような中間転写方式を採用し
た画像形成装置では、その二次転写装置として、例え
ば、中間転写体の転写面(表面)側に二次転写ロールを
圧接可能に配設するとともに、この二次転写ロールに対
向する中間転写体の非転写面(裏面)側に中間転写体を
裏面側から支持するバックアップロールを配設し、しか
も、その二次転写ロールとバックアップロールの間に二
次転写バイアス電圧を印加して転写電界(トナーが中間
転写体から記録媒体側に移動する向きの電界)を形成す
ることで中間転写体上のトナー像を記録媒体へ静電的に
二次転写させるようにしたものが知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
二次転写装置を備えた中間転写方式の画像形成装置にあ
っては、その二次転写における転写性が画像形成装置内
の周囲環境、記録媒体の種類、画像形成内容等の各種要
因によって変動するため、安定した良好な二次転写がで
きない場合が発生することが知られている。
【0006】従来においても非中間転写方式での転写や
中間転写方式での二次転写における転写性の安定化を図
るための技術的手段が提案されているが、その主な手段
は、転写部におけるシステム抵抗を測定し、その測定結
果に基づいて他の変動要因(記録媒体の種類など)を考
慮しつつ転写バイアスの最適な電圧を決定するというも
のである(特開平6−308844号、特開平9−73
242号など)。
【0007】しかし、従来の転写性を安定化させる対策
手段では、例えば記録媒体の種類(普通紙、塗工紙、マ
ット紙など)や坪量が大幅に異なる場合において常に安
定した転写性を確保することが困難であった。これは、
記録媒体の種類や坪量が異なることによって、その各記
録媒体の体積抵抗値や表面抵抗値が異なるため、かかる
記録媒体に対する最適な転写バイアスの電圧や電流も異
なってしまうが、前記した従来の対策手段ではこれらの
要因についてをも考慮して転写バイアス電圧を設定して
いたわけではないためである。
【0008】また、転写バイアスの適切な設定を行うた
め、周囲環境をはじめ記録媒体の種類や坪量、画像形成
モード(単色画像形成モード、カラー画像形成モードな
ど)等の要因に対する好適な転写バイアス電圧値を試験
データに基づいてそれぞれ対応付けた対照データ(ルッ
クアップテーブルなど)を用意してメモリ上にソフト的
に保管しておき、それら各要因の情報に応じて各対照デ
ータから好適な転写バイアス電圧を適宜選定するという
ような対策手段を採用することも考えられる。しかし、
この場合には、その対照データの容量が膨大なものとな
り、適切な転写バイアスを選定するまでのデータ処理に
時間を要する等の不具合がある。
【0009】したがって、本発明の目的は、二次転写装
置において印加する二次転写バイアス電圧について、そ
の二次転写性を左右すると考えられる必要最低限の要因
(環境条件、画像形成動作条件、記録媒体の種類や坪量
等)を考慮して、より簡便かつ適切に効率良く設定する
ことができる中間転写方式の画像形成装置を提供するこ
とにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明の画像形成装置は、色の異なる複数のトナー
像を形成することが可能な作像装置と、この作像装置で
形成されるトナー像が一時転写されて保持される中間転
写体と、この中間転写体に前記作像装置で形成したトナ
ー像を転写させる一次転写装置と、この一次転写装置に
より転写された前記中間転写体上のトナー像を記録媒体
に、二次転写バイアス電圧を印加して形成される転写電
界により転写する二次転写装置とを備えた画像形成装置
において、前記二次転写装置で印加する二次転写バイア
ス電圧V2を下記変数A〜E、 A:記録媒体の種類の違いに応じて設定される変数、 B:画像形成装置内の温度及び湿度の環境条件に応じて
設定される変数、 C:片面又は両面画像形成モードに応じて設定される変
数、 D:記録媒体の坪量の違いに応じて設定される変数、 E:単色又はカラー画像形成モードに応じて設定される
変数、を用いた所定の演算式に基づいて決定する電圧設
定手段を具備することを特徴とするものである。
【0011】上記電圧設定手段における演算式として
は、上記変数A〜Eを用いて適切な二次転写バイアス電
圧V2を算出できるものであれば特に制約されない。こ
の演算式としては、例えば下記演算式、 V2=A・B・Vm+C・D・E (式中、A〜Eは上記した各変数、Vmは二次転写装置
から中間転写体の転写部に対して一定の電流を流したと
きに計測される電圧値を示す)を用いることができる。
【0012】上記各変数A〜Eは、基本的に、二次転写
装置から中間転写体の転写部に対して一定の電流を(定
電流制御にて)流したときに計測される電圧値Vmにつ
いて、記録媒体の種類(普通紙、塗工紙、マット紙な
ど)の違い、画像形成装置内の温度及び湿度による環境
条件の違い、片面又は両面画像形成モードの違い、記録
媒体の坪量の違い、および、単色又はカラー画像形成モ
ードの違いをそれぞれ考慮し、より適切な二次転写バイ
アス電圧V2を最終決定するための調整用の数値であ
り、その各変数ごとに複数種の数値が適宜用意される。
また、この電圧設定手段による二次転写バイアス電圧の
決定は、その決定を行うに適した時期を選定して実行す
るように構成すればよく、予め設定した時期に自動的に
行うように構成するほか、必要な時期に任意に指示して
行えるように構成してもよい。自動的に行うように構成
する場合、その実行時期としては、例えば、画像形成装
置の電源投入時、所定時間が経過するごと、所定枚数の
画像形成動作が行われた時点ごと等が挙げられる。さら
に、上記電圧値Vmの計測は、二次転写部に記録媒体が
供給されていない状態で行う。
【0013】この発明の画像形成装置によれば、電圧設
定手段により変数A〜Eを用いた所定の演算式に基づい
て二次転写バイアス電圧が決定される。この二次転写バ
イアス電圧は、特に二次転写部のシステム抵抗に相当す
る電圧値Vmを基準としたうえで、環境条件、画像形成
動作条件、記録媒体の種類や坪量等のように二次転写性
を左右する他の要因を十分に考慮して決定されるもので
あり、実情に則したきわめて適切な電圧値として得られ
る。また、上記演算式における電圧値Vm及び各係数は
すぐに把握されるものであるため、この演算式から算出
される二次転写バイアス電圧もきわめて簡便にかつ素早
く求められる。そして、この電圧手段では、その演算式
とその各係数の数値のみを保持して(記憶させて)おく
だけで済み、データ容量が少ない。
【0014】また、この発明の画像形成装置は、前記記
録媒体を収容する収容部(収容トレイ、収容カセットな
ど)に、その収容部に収容される記録媒体の種類及び坪
量の違いを選択する選択手段(切替スイッチなど)を設
け、この選択手段からの選択情報に基づいて前記電圧設
定手段における演算式中の変数A,Dが選定されるよう
に構成することができる。この場合には、記録媒体の収
容時に関連付けてその種類や坪量の情報を選択手段で選
択することができ、変数A,Dの選定がより確実に行わ
れる。
【0015】さらに、この発明の画像形成装置は、画像
形成装置の各種操作条件の設定を行う操作パネルに、前
記記録媒体の種類及び坪量の違いを選択する選択操作部
を設け、この選択操作部からの選択情報に基づいて前記
電圧設定手段における演算式中の変数A,Dが選定され
るように構成することができる。この場合には、画像形
成装置の前(傍)で操作が可能となるため、特に画像形
成装置を複写機として使用する場合に操作性が向上する
等の利点がある。また、その記録媒体の平滑度や坪量の
選択数を設定変更するように構成することもでき、これ
により変数A,Dの選択幅が広がるため、より好適な二
次転写バイアス電圧の設定を自由に行うことも可能とな
る。
【0016】
【発明の実施の形態】[実施の形態1]図1は、本発明
を適用した中間転写方式のカラープリンタを示すもので
ある。このカラープリンタは、主に、イエロー(Y)、
マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)の4
色のトナー像を電子写真方式によりそれぞれ形成する4
つの作像ユニット(作像装置)10Y、10M、10
C、10Kと、この4つの作像ユニット10でそれぞれ
形成されたトナー像が転写される中間転写ベルト(中間
転写体)20と、この中間転写ベルト20上のトナー像
が転写された記録用紙(記録媒体)Pが送りこまれてそ
のトナー像の定着が行われる定着装置40と、記録用紙
Pを画像形成装置内で搬送する各種用紙搬送路等を備え
ている。
【0017】上記作像ユニット10Y、10M、10
C、10Kは、水平方向にそって一定の間隔をあけた並
列状態で配設されており、そのいずれも同様の構成から
なるものである。すなわち、各作像ユニット10はいず
れも、矢印方向に所定の速度で回転する感光ドラム(像
担持体)12と、この感光ドラム12の表面を一様に帯
電するスコロトロン(帯電装置)13と、このスコロト
ロン13にて帯電された感光ドラム12の表面に画像情
報に対応した光像を露光して静電潜像を形成するROS
(Raster Output Scanner)(像書き込み装置)14
と、このROS14にて形成された感光ドラム12上の
静電潜像を所定の色のトナーを供給して現像する現像装
置15と、転写後において感光ドラム12上に残留した
未転写トナーを除去して清掃するドラム用クリーニング
装置16とで構成されている。このうちROS14は、
そのいずれも、パーソナルコンピュータ等の外部接続機
器から入力される画像情報に応じて半導体レーザ14a
から変調されたレーザ光が出射され、そのレーザ光が回
転多面鏡14b、複数の光学系部品を介して偏向走査さ
れ、最終的にレーザビームBmとなって感光ドラム12
上に露光されるようになっている。
【0018】上記中間転写ベルト20は、駆動ロール2
1、従動ロール22a,22b、テンションロール2
3、バックアップロール(二次転写装置の一部)24等
に全体が逆三角形をなすような形態で一定のテンション
でもって掛け回されているとともに、その駆動ロール2
1と従動ロール22aとの間で前記各作像ユニット10
における感光ドラム12(の一次転写部)と接するよう
な状態で配置され、矢印方向に一定速度で回転するよう
になっている。図中の符号25は転写後において中間転
写ベルト20上に残留した未転写トナー等を除去して清
掃するベルト用クリーニング装置、26は中間転写ベル
ト20に形成される各種制御用マークを検出する検知セ
ンサである。
【0019】この中間転写ベルト20と各作像ユニット
10の感光ドラム12が対向する位置(一次転写部)に
は、ベルト20をドラム12側に当接させるように回転
する一次転写ロール(一次転写装置の一部)27が設置
されており、このロール27に対しては図示しないバイ
アス電源装置から前記トナーの帯電極性とは逆極性の一
次転写バイアス電圧が印加されるようになっている。こ
の実施形態では、感光ドラム12をマイナス極性に一様
帯電させるとともにトナーとしてマイナス帯電極性のも
のを使用するようになっており、このため一次転写バイ
アス電圧としてはプラス極性の電圧を印加している。
【0020】また、この中間転写ベルト20のバックア
ップロール24とは反対側の位置(二次転写部)には、
二次転写ロール(二次転写装置の一部)30がそのベル
ト20に圧接するように配設されている。この実施形態
では、図2に示すように、バックアップロール24側
に、中間転写ベルト20上に転写されるトナーの帯電極
性と同極性の二次転写バイアス電圧がバイアス電源装置
31から給電ロール32を介して印加されるようになっ
ている。また、この実施形態では中間転写ベルト20上
のトナーの極性がマイナス極性であるため、二次転写バ
イアス電圧としてマイナス極性の電圧を印加するように
している。図2中の符号33は二次転写ロール30に付
着するトナー等を除去するためのクリーニングブレード
である。
【0021】上記定着装置40は、加熱ロール41とこ
の加熱ロール41の一部に所定の幅をもって当接するよ
うな状態で複数のロールに掛け回されて自由回転するニ
ップ用ベルト42とが配設されたものであり、その加熱
ロール41とニップ用ベルト42の間(ベルトニップ
部)に二次転写後の記録用紙Pを通過させるようになっ
ている。また、この定着装置40では、その加熱ロール
41にトナーオフセット防止用の離型性オイルを塗布す
るオイル塗布装置50が配設されている。
【0022】上記用紙搬送系は、記録用紙Pが収容され
る用紙収容トレイ60からフィードロール60aにて送
り出される記録用紙Pを中間転写ベルト20の二次転写
部まで搬送する供給搬送路61と、その二次転写部から
転写後の記録用紙Pを定着装置40まで搬送する受渡し
路62と、定着装置40を通過した後の記録用紙Pを排
出する排出路63とから構成されている。このうち供給
搬送路41と排出路63については、複数のロール対と
各ロール対の間に介在するように上下に間隔をあけて対
向配設される複数の搬送ガイド部材とで構成されてい
る。供給搬送路61にある複数のロール対のうち二次転
写部の直前にあるロール対61aは、記録用紙Pを所定
のタイミングで二次転写部に送り出すためのレジストロ
ールになっている。また、受渡し路62は、二次転写後
の記録用紙Pを搬送ベルトの表面に吸引吸着させて搬送
する2連の吸引式搬送ベルト装置62a、62bで構成
されている。
【0023】また、用紙搬送系としては、両面画像形成
を行う際の記録用紙Pを反転させて前記供給搬送路61
に再送するための両面用搬送路が設けられており、この
両面用搬送路は、定着後の記録用紙Pを両面用搬送路側
にむけて送り出す両面送出路64と、その送り出された
記録用紙Pを一旦引き込んで逆方向に引き出してその用
紙表裏面を反転させる反転路65と、反転された後の記
録用紙Pを供給搬送路61側に再送する再送路66とで
構成されている。前記排出路63の途上には、用紙搬送
路の進路を切り替える切替爪67が配設されており、こ
の搬送路切替爪67の切換え動作により、定着後の記録
用紙Pが両面用送出路の送出路64側に搬送されるよう
になっている。また、この両面搬送路を構成する上記各
搬送路64、65、66はいずれも、複数の搬送ロール
対とその各搬送ロール対の間に介在するようにして上下
又は左右に対向して配設されるシートガイド部材とで構
成されている。
【0024】ここで、上記中間転写ベルと20として
は、ポリイミド、ポリアミド等の合成樹脂にカーボンブ
ラック等の導電化剤を適用含有させたものを用いて、厚
みが0.1mm程度の無端状ベルト形状に成形したもの
が使用される。また、この中間転写ベルト20はその体
積抵抗率が106〜1014Ω・cmに調製される。
【0025】また、上記一次転写ロール27としては、
金属シャフトに、カーボンブラックを分散させた発泡ウ
レタンゴム層(体積抵抗率106〜1010Ω・cm、ア
スカC硬度35°)を形成したロール径28mmのもの
が使用される。
【0026】さらに、バックアップロール24として
は、金属シャフトに、EPDM(エチレンプロピレンジ
エン)ゴム層と、表面にカーボンを分散させたEPDM
とNBRのブレンドゴムからなるチューブ層(表面抵抗
率107〜1010Ω/□、アスカC硬度70°)とをこ
の順に積層形成したロール径28mmのものが使用され
る。二次転写ロール30としては、金属シャフトに、カ
ーボンを分散させた発泡ウレタンゴム層と、表面にカー
ボンを分散させたウレタンゴムからなるチューブ層と、
フッ素樹脂コート層(体積抵抗率103〜1010Ω・c
m、アスカC硬度30°)とをこの順に積層形成したロ
ール径28mmのものが使用される。
【0027】また、このカラープリンタにおいては、フ
ルカラー画像の形成(カラープリントモード)と単色画
像の形成(単色プリントモード)とを選択して行うこと
ができるようになっている。また、記録用紙Pの片面へ
の画像形成(片面プリントモード)とその表裏裏面への
画像形成(両面プリントモード)とを選択して行うこと
もできるようになっている。
【0028】このようなカラープリンタによるフルカラ
ー画像の片面プリントは、以下のようにして行われる。
【0029】まず、このプリンタに接続された接続機器
からプリント用の画像情報が、図示しない画像処理装置
に入力されて所定の画像処理がなされ、その処理後の画
像信号(4色Y、M、C、Bの階調データ)が4つの作
像ユニット10Y、10M、10C、10Kにそれぞれ
出力される。なお、このようなプリンタ(画像形成装
置)を複写機として構成した場合には、原稿を読み取る
原稿読取装置からの読取情報が上記画像処理装置に入力
されることになる。
【0030】続いて、作像ユニット10Y、10M、1
0C、10Kにおいて、前記4色の階調データに応じて
各ROS14が動作することにより、スコロトロン13
にて一様に帯電された各感光ドラム12の表面に静電潜
像が形成された後、その各静電潜像が各現像器15によ
り所定の色の現像剤(トナー)により現像され、もって
各感光ドラム12に4色のトナー像が個別に形成され
る。この4色のトナー像は、各感光ドラム12の一次転
写部を通過するように回転する中間転写ベルト20上に
順次重ね合わせられるように一次転写された後、二次転
写部まで搬送される。上記トナー像の一次転写は、一次
転写ロール27に印加される一次転写バイアス電圧によ
りその転写ロール27と感光ドラム12との間に形成さ
れる転写電界により静電的に行われる。この一次転写後
の感光ドラム12は、クリーニング装置16により未転
写トナーが除去されて清掃される。
【0031】一方、このトナー像の形成に合わせて所定
のサイズ及び種類の記録用紙Pが用紙収容トレイ60か
ら供給搬送路61を経由してレジストロール61aまで
供給された後、レジストロール61aにより二次転写タ
イミング時に合わせて二次転写部である中間転写ベルト
20と二次転写ロール30の間に送り込まれると、その
記録用紙Pに対して中間転写ベルト20上の多重トナー
像が一括して二次転写される。このトナー像の二次転写
は、バイアス電源31から給電ロール32を介してバッ
クアップロール24に印加される二次転写バイアス電圧
により二次転写ロール30との間に形成される転写電界
により静電的に行われる。
【0032】そして、この二次転写後の記録用紙Pは、
中間転写ベルト20から剥離した後、受渡し路62を経
由して定着装置40に送り込まれ、その加熱ロール41
とニップ用ベルト42の間を通過することにより加熱加
圧されてそのトナー像が定着される。この際、加熱ロー
ル41にはオイル塗布装置50にて離型性オイルが塗布
されているため、記録用紙Pはトナーオフセットを発生
することなく加熱ロール41から確実に剥離されるよう
になる。定着後の記録用紙Pは、片面画像形成(片面プ
リント)モードの場合には、定着装置40から送り出さ
れた後に排出路63を経由して装置外に排出される。二
次転写後の中間転写ベルト20は、クリーニング装置2
5によって未転写トナー等が除去されて清掃される。以
上のようにして、記録用紙P(の表面)には(表面用
の)フルカラー画像が形成され、もって片面プリントが
終了する。
【0033】また、このプリンタによるフルカラー画像
の両面プリントは、次のように行われる。まず、片面プ
リントの終了した記録用紙Pが、その定着後に搬送路切
替爪67の切替え動作により両面用搬送路の送出路64
側に送りこまれ、反転路65にて表裏面を反転された
後、再送路66を経由して供給搬送路61に再送され
る。次いで、この再送された記録用紙Pは、二次転写タ
イミングに合わせてレジストロール41aにより二次転
写部に送り込まれ、作像ユニット10で形成された裏面
用のトナー像が中間転写ベルト20から転写された後、
前記片面プリントの場合と同様にして定着される。これ
によって、記録用紙Pの裏面に対して裏面用のフルカラ
ー画像が形成され、もって両面プリントが完了する。
【0034】なお、単色画像を形成する場合(単色プリ
ントモード選択時)には、いずれかの作像ユニット10
で単色のトナー像が形成され、それ以後は前述したよう
な片面又は両面プリントの各動作(一次転写、二次転
写、定着など)が同様に繰り返される。
【0035】そして、このカラープリンタにおいては、
上記二次転写装置のバックアップロール24に印加する
二次転写バイアス電圧について設定するための電圧設定
手段が設けられている。
【0036】図3は、その電圧設定手段の構成を示すブ
ロック図である。図中の符号70は電圧設定手段として
も機能する、演算処理部、記憶部などで構成される制御
部であり、二次転写バイアス電圧V2を演算式「V2=A
・B・Vm+C・D・E」に基づいて決定するようにな
っている。
【0037】上記演算式中のA〜Eは次のようなもので
ある。まず、Aは記録用紙Pの種類の違いに応じて設定
される変数であり、この実施形態では、記録用紙Pが普
通紙(非塗工紙)であるときには「A=1.0」、記録
用紙Pが塗工紙(コート紙)であるときには「A=1.
2」という2つの数値を用意している。また、Bはプリ
ンタ内の温度及び湿度の環境条件に応じて設定される変
数であり、その温度と湿度の組み合わせを10個のパタ
ーンに分類し、その組み合わせパターンを10種類の変
数に置き換えた数値を用意している。例えば、温度が2
0℃、湿度が40%であるときには「B=1」としてい
る。また、Cは片面又は両面プリントモードに応じて設
定される変数であり、例えば、片面プリントモードでは
「C=1」、両面プリントモードでは「C=1.3」と
いう数値を用意している。また、Dは記録用紙Pの坪量
の違いに応じて設定される変数であり、坪量64〜28
0gsmの範囲を5段階に分類し、それを5種類の変数
に置き換えた数値を用意している。例えば、坪量が84
gsmであるときを「D=0.7」としている。さら
に、Eは単色又はカラープリントモードに応じて設定さ
れる変数であり、例えば、単色プリントモードでは「E
=0.9」、フルカラープリントモードでは「E=1」
という数値を用意している。
【0038】また、上記演算式中のVmは、二次転写装
置のバックアップロール24から中間転写ベルト20の
二次転写部(実際には二次転写ロール30)に対して一
定の電流I0を流したときに計測される電圧値である。
この実施形態では、二次転写部に記録用紙Pが存在して
いない状態において、バイアス電源装置31から給電ロ
ール31を介してバックアップロール24に例えば60
μAの電流I0を定電流制御にて印加し、このときの電
圧値をバイアス電源装置31内の電圧計により計測する
ようにしている。
【0039】そして、この制御部70には、図3に示す
ように、プリンタに接続される外部接続機器とのインタ
ーフェイス(I/F)71が接続されており、これによ
り記録用紙Pの種類及び坪量とプリントモード(片面又
は両面プリントモードと単色又はカラープリントモー
ド)の情報が入力される。また、制御部70にはプリン
タ内の温度及び湿度を検出する温度湿度センサ72が接
続されており、これによりプリンタ内の温度及び湿度の
情報が入力される。この温度湿度センサ72は、例えば
プリンタ内の温度及び湿度の測定に適した所定の位置に
配置される。さらに、制御部70にはバイアス電源装置
31が接続されており、これにより制御部70において
前記した算出式で算出される二次転写バイアス電圧V2
の情報が電源装置31側に出力される。また、このバイ
アス電源装置31から制御部70側に前記電圧値Vmの
情報が入力される。
【0040】このような電圧設定手段は、予め設定した
時期に上記演算式から二次転写バイアス電圧を算出して
設定する「電圧設定モード」を自動的に実行するように
なっている。この実施形態では、プリンタの電源投入
時、所定時間の経過ごと、所定プリント枚数到達時ご
と、定着装置の温度低下に対するウォームアップ時等の
時期に、その電圧設定モードを実行するように設定され
ている。
【0041】次に、この電圧設定手段の動作について図
4に示すフローチャートを参照しながら説明する。
【0042】はじめに、制御部70では、電圧設定モー
ドを実行すべき時期が到来するか否かを判断しており
(ステップ1、以下これを「S101」のように略記す
る)、その実行時期(例えば電源投入時)が到来する
と、前記演算式中における電圧値Vmの計測とその変数
A〜Eの確定を行うための動作を実行させる(S10
2)。すなわち、電圧値Vmの計測については、バイア
ス電源装置31から一定の電流値I0をバックアップロ
ール24に印加させるとともに、その電源装置31によ
りそのときの電圧値Vmを測定する。また、変数A,
C,D,Eの確定については、前回の最終プリント動作
(最終ジョブ)において選定され外部接続機器インター
フェイス71から入力された記録用紙Pの種類及び坪量
と片面又は両面プリントモードと単色又はカラープリン
トモードのメモリ情報を取り出し、また変数Bの確定に
ついては、温度湿度センサ72によりプリンタ内の温度
及び湿度を検出する。
【0043】次いで、制御部70では、これら電圧値V
m及び各変数A〜Eの情報と前記演算式に基づいて二次
転写バイアス電圧V2を演算して算出する(S10
3)。すなわち、例えば「塗工紙、片面プリントモー
ド、坪量84gsm、カラープリンタモード」という選
択がなされた場合において、温度20℃、湿度40%の
環境下で二次転写部に60μmの電流を定電流で印加し
たときの電圧値Vmが1.2kVであったとすると、A
=1.2、B=1、C=1、D=0.7、E=1となる
ことから、前記演算式は、 V2=1.2×1×1.2(kV)+1×0.7×1 となる。よって、この場合の二次転写バイアス電圧はV
2=2.14(kV)となる。
【0044】そして、この算出された二次転写バイアス
電圧V2の情報がバイアス電源装置31に出力され、次
回の二次転写時に印加すべきバイアス電圧値として設定
される(S104)。これにより、電入投入後における
「塗工紙、片面プリントモード、坪量84gsm、およ
びカラープリントモード」というプリント動作時の二次
転写バイアス電圧として、二次転写特性に影響を与える
要因を総合的に考慮した最適な電圧値がきわめて簡単か
つ迅速に得られる。また、この二次転写バイアス電圧V
2で二次転写を行ったところ、良好な二次転写が行われ
ることが確認された。
【0045】また、この二次転写バイアス電圧の設定モ
ードとして他の具体例を挙げる。すなわち、電圧設定モ
ードを実行すべき時期として「所定のプリント枚数に到
達」という時期が到来し、「非塗工紙、片面プリントモ
ード、坪量280gsm、カラープリンタモード」とい
う選択がなされた場合において、温度28℃、湿度60
%の環境下で二次転写部に60μmの電流を定電流で印
加したときの電圧値Vmが0.8kVであったとする
と、A=1.0、B=0.6、C=1.0、D=1.
5、E=1.0となることから、前記演算式は、 V2=1.0×0.6×0.8(kV)+1.0×1.
5×1.0 となる。よって、二次転写バイアス電圧はV2=1.9
8(kV)となる。
【0046】このように、二次転写特性に影響を与える
要因が変動しても、それら各要因の実情を考慮した最適
な二次転写バイアス電圧値が得られる。ちなみに、この
二次転写バイアス電圧V2で二次転写を行ったところ、
良好な二次転写が行われることが確認された。
【0047】[実施の形態2]図5は、本発明の実施の
形態2において採用した選択切替スイッチ73、74を
示すものである。すなわち、この実施の形態2は、記録
用紙Pの種類及び坪量の情報について、前記実施の形態
1では外部接続機器から入力される当該情報を入力する
ようにしていた構成に代えて、その情報を入力するため
の選択切替スイッチ73、74を前記収容トレイ60に
別途設けたものであり、それ以外の構成については実施
の形態1とほぼ同様の構成としたものである。
【0048】この選択切替スイッチ73、74は、収容
トレイ60のうちスイッチ操作が可能な部位に設けら
れ、その収容トレイ60内に収容する記録用紙Pの種類
及び坪量についてユーザー等がスイッチ操作して選択設
定するようになっている。このうち選択切替スイッチ7
3は、収容トレイ60に収容する記録用紙Pがコート紙
又は普通紙のいずれかであるかを選定するものであり、
スライドボタン73aを所定の種類を示す位置に移動し
て適宜切り替えることによって紙種の選択を行うように
なっている。一方、選択切替スイッチ74は、収容トレ
イ60に収容する記録用紙Pの坪量がどの程度のもので
あるかを選定するものであり、複数のグループに区分さ
れた坪量に対応して配設された複数の選択ボタン74a
を適宜押下して切り替えることによって坪量の選択を行
うようになっている。また、このスイッチ73、74
は、収容トレイ60が複数組ある場合にはその各トレイ
60毎に設けることになる。
【0049】そして、この選択切替スイッチ73、74
は、実施の形態1で説明したような電圧制御手段である
制御部70に接続され(図3参照)、これにより両スイ
ッチ73、74で選択設定された記録用紙Pの種類及び
坪量に関する情報が制御部70に入力されるようになっ
ている。
【0050】したがって、この実施形態2では、二次転
写バイアス電圧の設定モードにおいて、記録用紙Pの種
類及び坪量についての情報が上記選択切替スイッチ7
3、74から入力されて確定されるほかは、実施の形態
1の場合と同様に、前記演算式に基づき適切な二次転写
バイアス電圧V2が算出されて設定されるようになる。
このような選択切替スイッチを設けた場合には、ユーザ
ーが使用する記録用紙Pを収容トレイ60に収容する際
に当該記録用紙Pの種類や坪量の選択設定を同時に行う
ことができるようになる。
【0051】[実施の形態3]図6及び図7は、本発明
において必要に応じて採用する二次転写バイアス電圧に
関する制御動作の内容を示すものである。
【0052】すなわち、この図6及び図7に示される制
御動作は、そのいずれも、二次転写部に記録用紙Pが存
在(通過)するときでも中間転写ベルト20上にあるト
ナー像をその記録用紙Pに転写させる必要がない場合
に、バイアス電源装置33からバックアップロール24
に印加する電圧として、通常の二次転写を実行する際の
二次転写バイアス電圧(V2)とは逆極性の電圧を「逆
バイアス電圧」として印加するものである。そして、こ
のような制御動作は、通常の実施の形態1における電圧
設定手段の制御部70に実行させるように構成すること
ができる。
【0053】まず、図6に示す制御動作は、記録用紙P
が前記した用紙搬送系に詰まるジャムが発生した際に、
その詰まった記録用紙Pを取り除いた後、そのジャム発
生時に用紙搬送系(各搬送路)内に残って存在している
他の記録用紙Pを装置外(又は特殊な回収トレイ)に搬
送排出処理(パージ処理)するが、このパージ処理サイ
クル時に行うものである。すなわち、そのパージ処理サ
イクル時に排出される残っていた記録用紙Pには二次転
写部においてトナー像を転写させる必要がないため、少
なくとも当該記録用紙Pが二次転写部を通過する間は、
バイアス電源装置33からバックアップロール24に逆
バイアス電圧を印加する。このような逆バイアス電圧の
印加動作は、ジャム発生の検知情報やパージ処理実行情
報に基づいて開始するように構成される。また、このと
きの逆バイアス電圧としては、例えば+650Vの電圧
が印加される。ちなみに、この逆バイアス電圧印加時に
は、二次転写ロール30は中間転写ベルト20側に当接
した状態にある(図7に示す例の場合も同様である)。
【0054】図6に示す例では、パージ処理時において
中間転写ベルト20を回転駆動させるベルト駆動モータ
が駆動し始めると同時に逆バイアス電圧の印加を開始
し、その駆動モータが停止すると同時にその印加を停止
するようにしている。したがって、ベルト駆動モータが
駆動している間は逆バイアス電圧の印加を継続して行っ
ている。これにより、中間転写ベルト20上にジャム発
生時に形成されていたトナー像(転写不要のプリント画
像)がパージ処理時の記録用紙Pに二次転写されること
はないことは勿論のこと、例えば、中間転写ベルト20
上に制御用マークとしてのパッチ像を形成した場合であ
っても、そのパッチ像がパージ処理時の記録用紙Pに二
次転写されることもない。さらに、白紙の記録用紙P
は、通常の二次転写バイアス電圧が印加されている二次
転写部を通過する場合、中間転写ベルト2から剥離され
る際に静電的なストレスを受けてしまい、また剥離不良
を起こす場合もあるが、逆バイアス電圧の印加によって
このような不具合が発生することが防止される。
【0055】また、図7に示す制御動作は、記録用紙P
としてOHPシート等を使用し、プリント終了後に排出
されるOHPシート等の間に仕切り用の合い紙を挿入す
るOHPシート等の合い紙挿入モードが実行される場合
があるが、この合い紙挿入モード時に行うものである。
すなわち、その合い紙挿入モード時に合い紙専用の収容
トレイ等から排出される合い髪には二次転写部において
トナー像を転写させる必要がない場合もあるため、少な
くとも当該合い紙が二次転写部を通過する間は、バイア
ス電源装置33からバックアップロール24に逆バイア
ス電圧を印加する。このような逆バイアス電圧の印加動
作は、合い紙挿入モードの選択情報に基づいて開始する
ように構成される。また、このときの逆バイアス電圧と
しては、例えば+650Vの電圧が印加される。
【0056】図7に示す例では、基本的に前記したパー
ジ処理時の制御動作と同様に、合い紙挿入モード時にお
いて中間転写ベルト20のベルト駆動モータが駆動し始
めると同時に逆バイアス電圧の印加を開始し、その駆動
モータが停止すると同時にその印加を停止するようにし
ており、OHPシートが二次転写部に供給される時だけ
通常の二次転写バイアス電圧を印加するようにしてい
る。これにより、OHPシートには中間転写ベルト20
からトナー像(プリント画像)が二次転写される一方
で、合い紙には中間転写ベルト20上のトナー等(仮に
プリント画像があったとしても)が二次転写されること
はない。また、合い紙挿入モード時において中間転写ベ
ルト20上に制御用マークとしてのパッチ像を形成した
場合であっても、そのパッチ像がOHPシート及び合い
紙のいずれにも二次転写されることはない。さらに、白
紙の記録用紙Pは、通常の二次転写バイアス電圧が印加
されている二次転写部を通過する場合、中間転写ベルト
2から剥離される際に静電的なストレスを受けてしま
い、また剥離不良を起こす場合もあるが、逆バイアス電
圧の印加によってこのような不具合が発生することが防
止される。
【0057】さらに、このような逆バイアス電圧を印加
する制御動作においては、その逆バイアス電圧の電圧値
を適切に設定することにより、中間転写体ベルト20上
に付着するトナー等を静電的に二次転写ロール30に転
移させて除去し、そのベルト20を清掃することが可能
である。なお、二次転写ロール30側に転移したトナー
等はクリーニングブレード33によって除去される。
【0058】[他の実施の形態]実施の形態1、2で
は、記録用紙Pの種類及び坪量やプリントモードの種類
の情報については、外部接続機器で設定されたものを入
力させる構成としたり(実施形態1)、その一部(記録
用紙の関する情報)を選択切替スイッチで選択設定する
構成とした場合について例示したが、この他にも、画像
形成装置が複写機等である場合には、その複写機等の各
種操作条件の設定を行う操作パネル(ユーザーインター
フェイス)に、上記したような各情報について選択設定
する選択操作部(選択スイッチやタッチパネル項目な
ど)を設けてもよい(図3)。この場合には、その選択
操作部からの選択情報に基づいて電圧設定手段における
演算式中の所定の変数が選定されることになる。
【0059】また、実施の形態1〜3では、複数の作像
ユニット10により色の異なる複数のトナー像を形成す
る画像形成装置(プリンタ)について例示したが、本発
明は、1つの感光ドラム12に対して前記4色の現像剤
(トナー)を個別に収容する4つの現像装置(15)を
配設して構成される1つの作像装置により、色の異なる
複数のトナー像を形成することができる画像形成装置で
あっても適用可能であり、同様の効果が得られる。さら
に、画像形成装置を構成する各構成部品については同様
の機能等を発揮するものであれば適宜変更することが可
能であり、例えば、感光ドラム12に代えてベルト形態
の感光体を使用したり、中間転写ベルト20に代えてド
ラム形態の中間転写体を使用したり、定着装置の定着回
転体として一対のロール対を使用することが可能であ
る。
【0060】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の画像形成
装置によれば、二次転写装置において印加する二次転写
バイアス電圧を、前述したような二次転写性を左右する
と考えられる必要最低限の要因(環境条件、画像形成動
作条件、記録媒体の種類や坪量等)を考慮するように変
数として組み入れた所定の演算式に基づいて、より簡便
かつ適切に効率良く設定することができる。また、この
ようなバイアス電圧の設定を行うためにメモリして蓄積
しておくソフト的なデータ量も少なくて済み、また、そ
の設定時における処理もスムーズに行われる。
【0061】したがって、このような画像形成装置を使
用して画像形成を行った場合には、二次転写性を左右す
るような要因が変動しても、二次転写バイアス電圧とし
て適切な電圧値が簡便に素早く設定され得るため、良好
な二次転写が安定して行われるようになり、ひいては画
質の安定した画像形成が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態1に係るカラープリンタを示す概要
図。
【図2】 二次転写装置の主な構成を示す要部概要図。
【図3】 二次転写バイアス電圧の設定手段の構成を示
すブロック図。
【図4】 二次転写バイアス電圧の設定モードの動作手
順を示すフローチャート。
【図5】 実施形態2における選択切替スイッチを示す
概略平面図。
【図6】 パージ処理時二次転写バイアス電圧の印加に
関する制御動作の一例(パージ処理サイクル時の場合)
を示すタイミングチャート。
【図7】 二次転写バイアス電圧の印加に関する制御動
作の他例(OHPシートの合い紙挿入モード時の場合)
を示すタイミングチャート。
【符号の説明】
10…作像ユニット、20…中間転写ベルト、24…バ
ックアップロール、27…一次転写ロール、30…二次
転写ロール、31…バイアス電源装置、32…給電ロー
ル、70…制御部(電圧設定手段)、72…温度湿度セ
ンサー、73,74…選択切替スイッチ、P…記録用
紙。
フロントページの続き (72)発明者 丹羽 稔 神奈川県海老名市本郷2274番地、富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 大久保 雅夫 神奈川県海老名市本郷2274番地、富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 高橋 政明 神奈川県海老名市本郷2274番地、富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 宮本 陽子 神奈川県海老名市本郷2274番地、富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 井関 秀二 神奈川県海老名市本郷2274番地、富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 川端 隆 神奈川県海老名市本郷2274番地、富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 曽我 達也 神奈川県海老名市本郷2274番地、富士ゼロ ックス株式会社内 Fターム(参考) 2H027 DA11 DA14 DC01 DC02 EA03 FA11 FA28 FA30 2H030 AD07 AD16 BB42 BB54 2H032 BA09 BA13 CA02 CA14

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 色の異なる複数のトナー像を形成するこ
    とが可能な作像装置と、この作像装置で形成されるトナ
    ー像が一時転写されて保持される中間転写体と、この中
    間転写体に前記作像装置で形成したトナー像を転写させ
    る一次転写装置と、この一次転写装置により転写された
    前記中間転写体上のトナー像を記録媒体に、二次転写バ
    イアス電圧を印加して形成される転写電界により転写す
    る二次転写装置とを備えた画像形成装置において、 前記二次転写装置で印加する二次転写バイアス電圧V2
    を下記変数A〜E、 A:記録媒体の種類の違いに応じて設定される変数、 B:画像形成装置内の温度及び湿度の環境条件に応じて
    設定される変数、 C:片面又は両面画像形成モードに応じて設定される変
    数、 D:記録媒体の坪量の違いに応じて設定される変数、 E:単色又はカラー画像形成モードに応じて設定される
    変数、を用いた所定の演算式に基づいて決定する電圧設
    定手段を具備することを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の画像形成装置におい
    て、 前記電圧設定手段における演算式として下記演算式、 V2=A・B・Vm+C・D・E (式中、Vmは二次転写装置から中間転写体の転写部に
    対して一定の電流を流したときに計測される電圧値を示
    す)を用いることを特徴とする画像形成装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の画像形成装置に
    おいて、 前記記録媒体を収容する収容部に、その収容部に収容さ
    れる記録媒体の種類及び坪量の違いを選択する選択手段
    を設け、この選択手段からの選択情報に基づいて前記電
    圧設定手段における演算式中の変数A,Dが選定される
    ことを特徴とする画像形成装置。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2に記載の画像形成装置に
    おいて、 画像形成装置の各種操作条件の設定を行う操作パネル
    に、前記記録媒体の種類及び坪量の違いを選択する選択
    操作部を設け、この選択操作部からの選択情報に基づい
    て前記電圧設定手段における演算式中の変数A,Dが選
    定されることを特徴とする画像形成装置。
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