JP2006086241A - 固体撮像装置および固体撮像装置の製造方法 - Google Patents

固体撮像装置および固体撮像装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】素子構造が微細化された場合であっても、高感度での撮像が可能な固体撮像装置およびその製造方法を提供する。
【解決手段】基板2の表面層に設けられた分離拡散層12およびこの上部の分離絶縁膜11からなる素子分離領域2aと、素子分離領域2aで分離された基板2の活性領域2b上に設けられた読出ゲートと、読出ゲートを挟んで活性領域2bの表面側にそれぞれ配置された光電変換素子およびフローティングディフュージョンFD−1とを備えた固体撮像装置1において、フローティングディフュージョンFD−1は、読出ゲートに隣接して配置された低濃度領域31と、分離絶縁膜11の側壁に設けられた絶縁性のサイドウォール14との間に間隔Dを有して活性領域2bの表面層に設けられた高濃度領域32とを備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、固体撮像装置に関し、特には分離絶縁膜とその下部に設けた分離拡散層とからなる素子分離領域を有するMOS型の固体撮像装置および固体撮像装置の製造方法に関する。
昨今、モバイル機器(携帯電話、PDA等)向けに低消費電力の画像入力用カメラの開発が盛んである。これらのカメラに搭載されている固体撮像装置の1つとして、MOS型の固体撮像装置(いわゆるCMOSイメージセンサ:CIS)が用いられている。このような固体撮像装置(CIS)は、画素に対応する光電変換素子を2次元的に配列させる点において電荷結合素子(CCD;Charge Coupled Device )を用いたCCD固体撮像装置と同様である。しかしながら、信号の読み出しには、メモリデバイスのようにアルミ、銅線などで構成される選択線によって、画素ごとに蓄えられた信号を、選択された画素から読み出すものである。
すなわち図9に示すように、固体撮像装置(CIS)100においては、基板2の表面側に設けられた素子分離領域2aで分離された各活性領域2bに、各光電変換素子(例えばフォトダイオード)PDが設けられている。またこの活性領域2bには、光電変換素子PDに隣接して基板2上に形成された転送ゲートTG、転送ゲートTGに隣接するn型拡散層からなるフローティングディフュージョンFDが設けられている。さらに、フローティングディフュージョンFDに隣接して基板2上に形成されたリセットゲートRG、リセットゲートRGに隣接するn型拡散層からなるリセットドレインRD、リセットドレインRD隣接して基板2上に形成されたアンプゲートAG、およびアンプゲートAGに隣接するn型拡散層からなるソース拡散層ASが配置されている。
尚ここでは、フローティングディフュージョンFDをソース拡散としたリセットトランジスタ3は、フローティングディフュージョンFDと同電位に保たれたソース拡散層を有していれば、周辺の領域に配置されても良い。つまり、別領域にリセットトランジスタが形成されていても、フローティングディフュージョンFDと、リセットトランジスタのソースが電気的に接続されていて、これらがフローティング状態になっていれば良い。また、リセットドレインRDをドレイン拡散層としたアンプトランジスタ4は、フローティングディフュージョンFDにアンプゲートAGが接続されたソースフォロア回路を構成していれば、周辺の領域に配置されても良い。したがって、アンプトランジスタとリセットトランジスタとが、リセットドレインを共有していなくても良い。
そして、素子分離領域2aは、基板2の表面を覆う分離絶縁膜11で規定され、この分離絶縁膜11の下部には、p型拡散層からなる分離拡散層12が設けられている。
図10は、このような構成の固体撮像装置100の製造を示す断面工程図である。尚、これらの断面工程図は、図9のA−A’断面に相当する。先ず、図10(1)に示すように、表面側にウェル領域が形成された基板2を容易する。そして、この基板2における素子分離領域2aのp型ウェル領域の表面層にp型拡散層からなる分離拡散層12を形成し、さらにこの上部に酸化シリコンからなる分離絶縁膜11を形成する。これにより、基板2の表面側を各活性領域2bに分離する。次に、分離絶縁膜11が形成された基板2上に、ゲート絶縁膜を介してリセットゲートRG、アンプゲートAG、および転送ゲートTG(断面図では図示省略)を形成する。
以上の後、図9を用いて説明した光電変換素子PD、フローティングディフュージョンFD、リセットドレインRD、ソース拡散層AS等の拡散層形成を行う(以上、下記特許文献1参照)。
これらの拡散層形成は、次の手順で行われる。先ず、断面図での図示は省略した光電変換素子PDを構成する拡散層の形成を、分離絶縁膜11とレジストパターンとをマスクに用いたイオン注入とその後の熱処理によって行う。
次に、図10(2)に示すように、分離絶縁膜11と各ゲートRG,AG,(TG:断面図では図示省略)をマスクにしたリン(P)等のイオン注入により、活性領域2bに、n型の低濃度拡散層13をセルフアラインで形成する。尚、このイオン注入は、ここでの図示を省略したレジストパターンにより、先に形成した光電変換素子(PD)をマスクした状態で行われる。
次に、図10(3)に示すように、各ゲートRG,AG,(TG)の側壁に絶縁性のサイドウォール14を形成する。このサイドウォール14は、分離絶縁膜11の側壁にも形成される。
この状態で、図10(4)に示すように、分離絶縁膜11、各ゲートRG,AG,(TG)、サイドウォール14をマスクにしたリン(P)等のイオン注入を行う。これにより、低濃度拡散層13の中央部にn型の高濃度拡散層15をセルフアラインで形成する。この高濃度拡散層15は、先に形成した低濃度拡散層13よりも深く形成される。これにより、それぞれセルフアラインで形成された低濃度拡散層13と高濃度拡散層15とからなるリセットドレインRD、ソース拡散層AS、およびフローティングディフュージョンFDが形成される。尚、このイオン注入は、ここでの図示を省略したレジストパターンにより、先に形成された光電変換素子(PD)をマスクした状態で行われる。
以上の後には、ここでの図示は省略したが、基板2上に層間絶縁膜を形成し、各ゲートRG,AG,(TG断面図では図示省略)および拡散層に達する接続孔をこの層間絶縁膜に形成する。そして、接続孔を介して各ゲートRG,AG,(TG)および拡散層に接続された配線を層間絶縁膜上に形成し、先の固体撮像装置100を完成させる。
特開平11−186377号公報(図1,図3および関連箇所参照)
ところで、上述した構成の固体撮像装置においては、素子構造の微細化とこれにともなうゲート配線のさらなる細線化が要求されている。ゲート配線を細線化するためには、下地段差部分におけるゲート配線の段切れ防止を目的として、素子分離領域を構成する分離絶縁膜が薄膜化される傾向にある。ところが、素子分離膜が薄膜化された場合には、次のような課題が生じる。
すなわち、図10(4)を用いて説明したように、フローティングディフュージョンFD、リセットドレインRD、およびソース拡散層Sを構成する高濃度拡散層15は、分離絶縁膜11、各ゲートRG,AG,(TG)、サイドウォール14をマスクにしたイオン注入によって形成される。ところが、高濃度拡散層15は、ある程度の深さが要求されるため、イオン注入の際の注入エネルギーは、低濃度拡散層13を形成する場合よりも高く設定される。このため、上述したように分離絶縁膜11を薄膜化することにより、高濃度拡散層15を形成するための高エネルギーでのイオン注入が、分離絶縁膜11を突き抜けて基板2に達し易くなる。
そして、この際のイオン注入が分離絶縁膜11を突き抜けて基板2に達した場合、高濃度拡散層15が分離絶縁膜11の下部にまで入り込んで形成されることになる。これにより、高濃度拡散層15と分離拡散層12との間隔dが狭くなり、フローティングディシュージョンFD−分離拡散層12間の寄生容量Cicsが高くなる。
ここで、 光電変換素子からフローティングディフュージョンFDに読み出された信号電荷を信号電圧に変換する際の変換効率ηは、電子1個の電荷量q、ソースフォロア回路全体の利得G、フローティングディシュージョンFDの寄生容量Cfdとすると、η=(q×G)/Cfd…(a)で表される。そして、フローティングディシュージョンFDの寄生容量Cfdは、上述したフローティングディシュージョンFD−分離拡散層12間の寄生容量Cics、フローティングディフュージョンFD−基板2間の寄生容量Csub、さらにその他のフローティングディシュージョンFDの周囲に発生する寄生容量Ctotの合計で示される。つまり、Cfd=Cics+Csub+Ctot…(b)となる。
したがって、上述したようにフローティングディシュージョンFD−分離拡散層12間の寄生容量Cicsが高くなると、式(b)よりフローティングディシュージョンFDの寄生容量Cfdが上昇し、さらに式(a)より変換効率が低下することになる。これは、素子構造が微細化された固体撮像装置における感度低下の要因となる。
尚、このような感度低下は、素子構造の微細化によりサイドウォール14幅が狭められることによっても同様に発生することになる。
そこで本発明は、素子構造が微細化された場合であっても、高感度での撮像が可能な固体撮像装置およびその製造方法を提供することを目的とする。
このような目的を達成するための本発明の第1の固体撮像装置は、活性領域の表面層に読出ゲートを挟んで光電変換素子とフローティングディフュージョンが配置されたMOS型の固体撮像装置のうち、分離拡散層とその上部の分離絶縁膜とからなる素子分離領域により、基板の表面側の活性領域が分離された固体撮像装置に関する。この固体撮像装置は、フローティングディフュージョンが、読出ゲートに隣接して配置された第1領域と、当該第1領域よりも高濃度な第2領域とを備えている。そして特に、この第2領域が分離絶縁膜の側壁に設けられた絶縁性のサイドウォールとの間に間隔を有して活性領域の表面層に設けられ低ることを特徴としている。
このような構成の第1の固体撮像装置では、フローティングディフュージョンを構成する高濃度の第2領域が、分離絶縁膜の側壁に設けられた絶縁性のサイドウォールとの間に間隔を有して配置されている。このため、分離絶縁膜の下部に設けられた分離拡散層と第2領域との間隔は、サイドウォールの幅よりも広い間隔に保たれることになる。したがって、例えば、フローティングディフュージョンにおける接続領域として高濃度の第2領域を設けた場合であっても、この第2領域と分離拡散層との間に生じる寄生容量が小さく抑えられる。
また、本発明の第2の固体撮像装置は、第1の固体撮像装置と同様に、MOS型の固体撮像装置のうち、分離拡散層とその上部の分離絶縁膜とからなる素子分離領域を有する固体撮像装置に関する。そして特に、フローティングディフュージョンと同電位のソース拡散層を有するリセットトランジスタとを備えており、フローティングディフュージョンがリセットトランジスタのドレイン拡散層よりも低濃度に構成されていることを特徴としている。
このような構成の第2の固体撮像装置では、フローティングディフュージョンがリセットトランジスタのドレイン拡散層と同程度の濃度である場合と比較して、フローティングディフュージョンと分離絶縁膜の下部に設けられた分離拡散層との間に生じる寄生容量が小さく抑えられる。
また本発明は、上述した第1の固体撮像装置の製造方法でもあり、フローティングディフュージョンにおける第2領域を形成する際には、当該第2領域部分を開口するマスクを基板上に形成し、当該マスク上から前記活性領域に不純物を導入することによって行うことを特徴としている。この際、第2領域の形成を、他のトランジスタのドレイン拡散層やチャネル拡散層の形成と同一工程で行うことにより、工程の増加が防止される。一方、マスクとして、フローティングディフュージョンに達する接続孔を備えた層間絶縁膜を用いた場合には、接続孔の底面のみに自己整合的に第2領域が形成される。
以上説明したように、本発明の第1および第2の固体撮像装置によれば、フローティングディフュージョンと分離絶縁膜の下部に設けられた分離拡散層との間に生じる寄生容量が小さく抑えられるため、このフローティングディフュージョンの寄生容量を小さく抑えることが可能になる。したがって、フローティングディフュージョンに読み出された信号電荷を信号電圧に変換する際の変換効率の向上を図り、さらに素子構造が微細化された固体撮像装置における感度の向上を図ることが可能になる。
また本発明の固体撮像装置の製造方法によれば、上述した効果を得ることが可能な固体撮像装置を得ることが可能になる。
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。各実施の形態においては、先ず固体撮像装置の構成を説明し、次に固体撮像装置の製造方法を説明する。
<第1実施形態>
[固体撮像装置の構成]
図1は、第1実施形態における固体撮像装置の要部構成を示す平面図であり、撮像素子の1画素分の要部を示している。また、図2は、図1におけるA−A’断面図である。尚、図9および図10(4)を用いて説明した従来の固体撮像装置と同様の構成には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
これらの図1および図2に示す固体撮像装置1は、MOS型の固体撮像装置1であり、分離拡散層12とその上部の分離絶縁膜11とからなる素子分離領域2aにより、基板1の表面側の活性領域2bが分離されている。そして、この固体撮像装置1が、従来の固体撮像装置と異なるところは、フローティングディフュージョンFD−1の構成にあり、その他の構成は同様である。
すなわち、本第1実施形態のフローティングディフュージョンFD−1は、第1領域31と、この第1領域31よりも高濃度の第2領域32とで構成されている。以下、第1領域31を低濃度領域31、第2領域32を高濃度領域32と称する。
このうち、低濃度領域31は、従来と同様に、リセットトランジスタ3のリセットドレインRDやアンプトランジスタ4のソース拡散層ASを構成する低濃度拡散層13(断面図のみに図示)と同一工程で構成されたものであって良い。このため、この低濃度領域31は、活性領域2bの表面層に、読出ゲートTG(平面図のみに図示)、リセットゲートRG、および分離絶縁膜11の開口に対して自己整合的に設けられて、読出ゲートTGに対して隣接した状態で配置されている。
一方、高濃度領域32は、活性領域2bの表面層に、分離絶縁膜11の側壁に設けたサイドウォール14との間に間隔Dを有して、活性領域2bの表面層に設けられている(断面図参照)。この間隔Dは、高濃度領域32をフローティングディフュージョンFD−1の接続領域として用いることが可能な程度に、高濃度領域32の面積および表面形状が保たれる範囲に設定される。また、この間隔Dは、高濃度領域32の全周において一定である必要はなく、分離絶縁膜11と対向する側のは大きい値である程良い。そして、読出ゲートTGやリセットゲートRGの側壁に設けられたサイドウォール14との間に関しては、この間隔Dを設ける必要はない。
さらに、この高濃度領域32は、基板2上を覆う層間絶縁膜16(断面図のみに図示)に設けられた接続孔16aの底部に設けられており、例えば接続孔16aに対してセルフアラインで設けられていて良い。そして、この接続孔16a内を埋め込むプラグ17およびプラグに接続された配線(例えばアルミニウムからなる選択線)18の接続部として、この高濃度領域32が用いられている。
このため、高濃度領域32は、フローティングディフュージョンFD−1の接続部として用いることを目的として、ある程度の深さを有することが好ましく、低濃度領域32より深く形成されていることとする。尚、ここでの図示は省略したが、高濃度領域32aとプラグ17との接続部には、金属シリサイド層が設けられていることが好ましい。
また、高濃度領域32は、フローティングディフュージョンFD−1の接続部として十分に低抵抗化されるように、不純物濃度が設定されていることとする。このため、高濃度領域32における深さ方向の不純物プロファイルは、リセットトランジスタ3のリセットドレインRDやアンプトランジスタ4のソース拡散層ASを構成する高濃度拡散層15と同程度であって良い。
以上のような構成を有する固体撮像装置1によれば、フローティングディフュージョンFD−1を構成する高濃度領域32が、素子分離領域2aを構成する分離絶縁膜11側壁のサイドウォール14との間に間隔Dを有して配置されている。このため、分離絶縁膜11の下部に設けられた分離拡散層12と高濃度領域32との間隔dは、サイドウォール14の幅よりも十分に広い間隔に保たれることになる。
したがって、フローティングディフュージョンFD−1における接続部として設けられた高濃度領域32と、分離拡散層12の中央に設けられている高濃度領域との間に生じる寄生容量Cicsが小さく抑えられる。また、高濃度領域32がサイドウォール14に対して自己整合的に設けられている場合と比較して、高濃度領域32の平面形状が縮小される。このため、フローティングディフュージョンFD−1における高濃度領域32−基板12間の寄生容量Csubも小さく抑えられることになる。
この結果、光電変換素子PDから読出ゲートTG(平面図のみに図示)を介してフローティングディフュージョンFD−1に読み出された信号電荷を信号電圧に変換する際の変換効率の向上を図ることが可能になる。そして、さらに素子構造が微細化された固体撮像装置における感度の向上を図ることが可能になる。
次に、上述した第1実施形態の固体撮像装置の製造方法1〜3を、各断面工程図を用いて詳細に説明する。尚、各断面工程図は、図1におけるA−A’断面に対応している。
[製造方法−1]
先ず、技術背景において図10(1)〜図10(3)を用いて説明したと同様の手順により、基板2の表面側にn型の低濃度拡散層13をセルフアラインで形成し、さらに各ゲートRG,AG,(TG:図示省略)の側壁に絶縁性のサイドウォール14を形成するまでを行う。
尚、図3(1)に示すように、形成された低濃度拡散層13のうち、フローティングディフュージョン(FD−1)部分を構成する低濃度拡散層13が、図1および図2を用いて説明したフローティングディフュージョン(FD−1)の低濃度領域31となる。
このような状態で、基板2上にイオン注入用のマスクとしてレジストパターン41を形成する。このレジストパターン41は、先に形成された光電変換素子(PD:図示省略)およびpチャンネルのトランジスタ形成領域をマスクすると共に、フローティングディフュージョン(FD−1)側に向かうサイドウォール14を覆う形状に形成される。特に、レジストパターン41は、フローティングディフュージョン(FD−1)部分に向けて形成された分離絶縁膜11側壁のサイドウォール14から間隔Dまでの縁部を覆い、かつフローティングディフュージョン(FD−1)部に達する開口41aを有する形状であることとする。
次この状態で、図3(2)に示すように、レジストパターン41、分離絶縁膜11、各ゲートRG,AG,(TG)、およびサイドウォール14をマスクにしたn型不純物、例えばリン(P)のイオン注入を行う。これにより、低濃度拡散層13の中央部にn型の高濃度拡散層15をセルフアラインで形成する。また、これと同時に、フローティングディフュージョン(FD−1)部分の低濃度領域31の中央部におけるレジストパターン41の開口41aの底部に、n型の高濃度領域32を形成する。この高濃度領域32は、分離絶縁膜11側壁のサイドウォール14から間隔Dを保って形成されることになる。
そして、低濃度拡散層13の中央部にセルフアラインで高濃度拡散層15を設けた構成の、リセットドレインRDおよびソース拡散層ASを得る。またこれと同一工程で、低濃度領域31の中央部において、分離絶縁膜11側壁のサイドウォール14との間に間隔Dを有して設けられた高濃度領域32を備えたフローティングディフュージョンFD−1を得る。
以上の後は、先の図2に示したように、基板2上に層間絶縁膜16を形成し、次にフローティングディフュージョンFD−1に達する接続孔16aを層間絶縁膜16に形成した後、この接続孔16a内にプラグ17を埋め込み、さらにプラグ17に接続された配線18を層間絶縁膜16上に形成することで固体撮像装置1を完成させる。
このような製造方法−1の手順によれば、図1および図2を用いて説明した構成の固体撮像装置1におけるフローティングディフュージョンFD−1を、当該フローティングディフュージョンFD−1をソース拡散層としたリセットトランジスタ3のリセットドレインRD、およびリセットドレインRDをドレイン拡散層としたアンプトランジスタ4のソース拡散層ASと同一工程で形成している。
このため、製造工程を追加することなく、第1実施形態の固体撮像装置1を得ることが可能である。
[製造方法−2]
先ず、技術背景において図10(1)〜図10(3)を用いて説明したと同様の手順により、基板2の表面側にn型の低濃度拡散層13をセルフアラインで形成し、さらに各ゲートRG,AG,(TG:図示省略)の側壁に絶縁性のサイドウォール14を形成するまでを行う。
尚、図4(1)に示すように、形成された低濃度拡散層13のうち、フローティングディフュージョン(FD−1)部分を構成する低濃度拡散層13が、図1および図2を用いて説明した低濃度領域31となる。
このような状態で、基板2上にイオン注入用のマスクとしてレジストパターン43を形成する。このレジストパターン43は、先に形成された光電変換素子(PD)およびpチャンネルのトランジスタ形成領域をマスクすると共に、フローティングディフュージョン(FD−1)部の低濃度領域31を完全に覆う形状に形成される。
次この状態で、図4(2)に示すように、レジストパターン43、分離絶縁膜11、各ゲートRG,AG,(TG)、およびサイドウォール14をマスクにしてn型不純物、たリン(P)のイオン注入を行う。これにより、低濃度拡散層13の中央部にn型の高濃度拡散層15をセルフアラインで形成し、リセットドレインRDおよびソース拡散層ASを得る。
次に、図4(3)に示すように、基板2上に層間絶縁膜16を形成し、この層間絶縁膜16にフローティングディフュージョン(FD−1)部分の低濃度領域31に達する接続孔16aを形成する。特に、この接続孔16aは、フローティングディフュージョン(FD−1)部分に向けて形成された分離絶縁膜11側壁のサイドウォール14から間隔Dを保って形成されることとする。
そして、この状態において、層間絶縁膜16をマスクにしたn型不純物、例えばリン(P)等のイオン注入を行う。これにより、フローティングディフュージョン(FD−1)部分の低濃度領域31の中央部にn型の高濃度領域32を形成する。この高濃度領域32は、層間絶縁膜16に形成された接続孔16aに対してセルフアラインで形成されることになる。また、分離絶縁膜11側壁のサイドウォール14から間隔Dを保って形成されることになる。
以上の後は、先の図2に示したように、層間絶縁膜16の接続孔16a内にプラグ17を埋め込み、さらにプラグ17に接続された配線18を層間絶縁膜16上に形成することで固体撮像装置1を完成させる。
このような製造方法−2の手順によれば、図1および図2を用いて説明した構成の固体撮像装置1におけるフローティングディフュージョンFD−1の高濃度領域32が、層間絶縁膜16に形成された接続孔16aに対してセルフアラインで形成される。これにより、フローティングディフュージョンFD−1における必要部分のみに、接続部となる高濃度領域32を形成することが可能になる。したがって、フローティングディフュージョンFD−1の高濃度領域32−基板2間の寄生容量Csubを最も効果的に抑えることが可能になる。
この結果、素子構造が微細化した場合であっても、さらに感度の高い固体撮像装置を得ることが可能になる。
[製造方法−3]
先ず、技術背景において図10(1)を用いて説明したと同様の手順により、基板2の素子分離領域2aにおける表面側に、分離拡散層12を形成し、さらにこの上部に分離絶縁膜11を形成することにより、活性領域2bを分割するまでを行う。
次に、図5(1)に示すように、各ゲートRG,AG,(TG)を形成する前に、基板2上にイオン注入用のマスクとしてレジストパターン45を形成する。このレジストパターン45は、次に形成されるリセットゲートRGを用いて構成されるリセットトランジスタをデプレッション型とするためのイオン注入にマスクとして用いられる。このため、次に形成されるリセットゲートRG下方のチャネル部分に開口45aを有し、先に形成された光電変換素子(PD)を含むその他の部分を覆う形状となっている。
また、このレジストパターン45には、次に形成されるフローティングディフュージョン(FD−1)部分の中央部に達する開口45bを有している。この開口45bは、以降の工程でフローティングディフュージョン(FD−1)側に向けて分離絶縁膜11の側壁に形成されるサイドウォール14から間隔Dを保って形成されることとする。
この状態で、図5(2)に示すように、レジストパターン45をマスクにしたn型不純物、例えばリン(P)等のイオン注入を行う。これにより、レジストパターン45における開口45aの底部にn型のチャネル拡散層47を形成する。また、これと同時に、フローティングディフュージョン(FD−1)部分の中央部に、n型の高濃度領域32を形成する。この高濃度領域32は、以降に分離絶縁膜11側壁に形成されるサイドウォール14から間隔Dを保って形成されることになる。
次に、図5(3)に示すように、分離絶縁膜11が形成された基板2上に、ゲート絶縁膜を介して各ゲートRG,AG,(TG)を形成し、さらにこれらのマスクに用いたn型拡散層、例えばリン(P)等のイオン注入により、基板2の表面側にn型の低濃度拡散層13をセルフアラインで形成する。そして、形成された低濃度拡散層13のうち、フローティングディフュージョン(FD−1)部分を構成する低濃度拡散層が、図1および図2を用いて説明した低濃度領域31となる。これにより、低濃度領域31と高濃度領域32とからなるフローティングディフュージョンFD−1が形成される。
その後、図5(4)に示すように、各ゲートRG,AG,(TG)、および分離絶縁膜11の側壁に絶縁性のサイドウォール14を形成する。次に、基板2上にイオン注入用のマスクとしてレジストパターン49を形成する。このレジストパターン49は、先に形成された光電変換素子(PD)およびpチャンネルのトランジスタ形成領域をマスクすると共に、フローティングディフュージョンFD−1を完全に覆う形状に形成される。
次いで、レジストパターン49、分離絶縁膜11、各ゲートRG,AG,(TG)、およびサイドウォール14をマスクにしたn型不純物、例えばリン(P)等のイオン注入を行う。これにより、低濃度拡散層13の中央部にn型の高濃度拡散層15をセルフアラインで形成し、リセットドレインRDおよびソース拡散層ASを得る。尚、これにより、フローティングディフュージョンFDをソース拡散としたn型のリセットトランジスタ3は、リセットゲートRG下にn型のチャネル拡散層47を設けたデプレッション型となる。
以上の後は、先の図2に示したように、基板2上に層間絶縁膜16を形成し、次にフローティングディフュージョンFD−1の高濃度領域32に達する接続孔16aを層間絶縁膜16に形成した後、この接続孔16a内にプラグ17を埋め込み、さらにプラグ17に接続された配線18を層間絶縁膜16上に形成することで固体撮像装置1を完成させる。
このような製造方法−3の手順によれば、図1および図2を用いて説明した構成の固体撮像装置1におけるフローティングディフュージョンFD−1を、デプレッション型のリセットトランジスタ3のチャネル拡散層47の形成および、およびリセットドレインRDの低濃度拡散層13と同一工程で形成している。
このため、製造工程を追加することなく、第1実施形態の固体撮像装置1を得ることが可能である。
<第2実施形態>
[固体撮像装置の構成]
図6は、第2実施形態における固体撮像装置の構成を示す平面図であり、撮像素子の1画素分の要部を示している。また、図7は、図6におけるA−A’断面図である。尚、図1および図2を用いて説明した第1実施形態の固体撮像装置と同様の構成には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
これらの図6および図7に示す固体撮像装置1’が、第1実施形態の固体撮像装置と異なるところは、フローティングディフュージョンFD−2の構成にあり、その他の構成は同様である。
すなわち、本第2実施形態のフローティングディフュージョンFD−2は、リセットトランジスタ3のリセットドレインRDや、アンプトランジスタ4のソース拡散層ASよりも低濃度で構成されているところに特徴がある。ここでは、フローティングデュフュージョンFD−2は、リセットトランジスタ3のリセットドレインRDやアンプトランジスタ4のソース拡散層ASを構成する低濃度拡散層13と同一工程で構成された低濃度拡散層13のみからなることとする。このため、リセットドレインRDやソース拡散層ASが、低濃度拡散層13の中央部に高濃度拡散層15を設けているのに対して、フローティングディフュージョンFD−2は、低濃度拡散層13のみで構成されているのである(断面図参照)。
このような構成の固体撮像装置1’においては、フローティングディフュージョンFD−2が、リセットトランジスタ3のドレイン拡散層(リセットドレインRD)と同程度の濃度である場合と比較して、フローティングディフュージョンFD−2と分離絶縁膜11の下部に設けられた分離拡散層12との間に生じる寄生容量Cics、およびフローティングディフュージョンFD−2と基板2との間に生じる寄生容量Csubが小さく抑えられる。
したがって、第1実施形態の固体撮像装置と同様に、フローティングディフュージョンFD−2に読み出された信号電荷を信号電圧に変換する際の変換効率の向上を図ることが可能であり、さらに素子構造が微細化された固体撮像装置における感度の向上を図ることが可能になる。
[製造方法]
次に、上述した第2実施形態の固体撮像装置の製造方法を、断面工程図を用いて詳細に説明する。
先ず、技術背景において図10(1)〜図10(3)を用いて説明したと同様の手順により、基板2の表面側にn型の低濃度拡散層13をセルフアラインで形成し、さらに各ゲートRG,AG,(TG:図示省略)の側壁に絶縁性のサイドウォール14を形成するまでを行う。
そして、図8(1)に示すように、形成された低濃度拡散層13のうち、フローティングディフュージョン(FD−1)部分を構成する低濃度拡散層13が、そのままフローティングディフュージョンFD−2となる。
このような状態で、基板2上にイオン注入用のマスクとしてレジストパターン51を形成する。このレジストパターン51は、先に形成された光電変換素子(PD)およびpチャンネルのトランジスタ形成領域をマスクすると共に、フローティングディフュージョンFD−2を完全に覆う形状に形成される。
次この状態で、図8(2)に示すように、レジストパターン51、分離絶縁膜11、各ゲートRG,AG,(TG)、およびサイドウォール14をマスクにしたn型不純物、例えばリン(P)等のイオン注入を行う。これにより、低濃度拡散層13の中央部にn型の高濃度拡散層15をセルフアラインで形成し、リセットドレインRDおよびソース拡散層ASを得る。
以上の後は、先の図7に示したように、基板2上に層間絶縁膜16を形成し、次にフローティングディフュージョンFD−2に達する接続孔16aを層間絶縁膜16に形成した後、この接続孔16a内にプラグ17を埋め込み、さらにプラグ17に接続された配線18を層間絶縁膜16上に形成することで固体撮像装置1’を完成させる。
このような製造方法の手順によれば、図6および図7を用いて説明した構成の固体撮像装置におけるフローティングディフュージョンFDを、リセットドレインRDおよびソース拡散層ASを構成する低濃度拡散層13と同一工程で形成している。このため、製造工程を追加することなく、第2実施形態の固体撮像装置1’を得ることが可能である。
尚、上述した第1実施形態および第2実施形態においては、フローティングディフュージョンFD−1,FD−2がリセットトランジスタ3のソース拡散層を兼ねた構成となっている。しかしながら、本発明は、フローティングディフュージョンFDと同電位に保たれたソース拡散層を有していれば良い。したがって、フローティングディフュージョンFDとソース拡散層とが配線を介して接続されている構成や、さらにリセットトランジスタ3が周辺の領域に配置されている構成の固体撮像装置にも適用可能である。また、リセットドレインRDをドレイン拡散層としたアンプトランジスタ4も、フローティングディフュージョンFDにアンプゲートAGが接続されたソースフォロア回路を構成していれば、アンプトランジスタ4が周辺の領域に配置されている構成の固体撮像装置にも適用可能である。
第1実施形態の固体撮像装置の要部構成を示す平面図である。 第1実施形態の固体撮像装置の構成を示す図1のA−A’断面図である。 第1実施形態の固体撮像装置の製造方法−1を示す断面工程図である。 第1実施形態の固体撮像装置の製造方法−2を示す断面工程図である。 第1実施形態の固体撮像装置の製造方法−3を示す断面工程図である。 第2実施形態の固体撮像装置の要部構成を示す平面図である。 第2実施形態の固体撮像装置の構成を示す図6のA−A’断面図である。 第2実施形態の固体撮像装置の製造方法の製造工程図である。 従来の固体撮像装置の要部構成を示す平面図である。 従来の固体撮像装置の製造方法を示す断面工程図である。
符号の説明
1,1’…固体撮像装置、2…基板、2a…素子分離領域、2b…活性領域、3…リセットトランジスタ、4…アンプトランジスタ、11…分離絶縁膜、12…分離拡散層、13…低濃度拡散層、14…サイドウォール、16…層間絶縁膜、16a…接続孔、31…低濃度領域(第1領域)、32…高濃度領域(第2領域)、41,45…レジストパターン(マスク)、47…チャネル拡散層、D…間隔、FD−1,FD−2…フローティングディフュージョン、PD…光電変換素子、RD…リセットトレイン(リセットトランジスタのドレイン拡散層)、TG…読出ゲート

Claims (9)

  1. 基板の表面層に設けられた分離拡散層およびこの上部の分離絶縁膜からなる素子分離領域と、
    前記素子分離領域で分離された前記基板の活性領域上に設けられた読出ゲートと、
    前記読出ゲートを挟んで前記活性領域の表面側にそれぞれ配置された光電変換素子およびフローティングディフュージョンとを備えた固体撮像装置において、
    前記フローティングディフュージョンは、前記読出ゲートに隣接して配置された第1領域と、当該第1領域よりも高濃度でかつ前記分離絶縁膜の側壁に設けられた絶縁性のサイドウォールとの間に間隔を有して前記活性領域の表面層に設けられた第2領域とを備えている
    ことを特徴とする固体撮像装置。
  2. 請求項1記載の固体撮像装置において、
    前記第1領域は、前記分離絶縁膜および読出ゲートに対して自己整合的に配置され、
    前記第2領域は、前記第1領域よりも深く設けられている
    ことを特徴とする固体撮像装置。
  3. 請求項1記載の固体撮像装置において、
    前記分離絶縁膜が形成された前記基板上は、前記フローティングディフュージョンの第2領域に達する接続孔を備えた層間絶縁膜で覆われている
    ことを特徴とする固体撮像装置。
  4. 請求項3記載の固体撮像装置において、
    前記第2領域は、前記接続孔の底部に自己整合的に配置されている
    ことを特徴とする固体撮像装置。
  5. 基板の表面層に設けられた分離拡散層およびこの上部の分離絶縁膜からなる素子分離領域と、
    前記素子分離領域で分離された前記基板の活性領域上に設けられた読出ゲートと、
    前記読出ゲートを挟んで前記活性領域の表面側にそれぞれ配置された光電変換素子およびフローティングディフュージョンと、
    前記フローティングディフュージョンと同電位のソース拡散層を有するリセットトランジスタとを備えた固体撮像装置において、
    前記フローティングディフュージョンは、前記リセットトランジスタのドレイン拡散層よりも低濃度に構成されている
    ことを特徴とする固体撮像装置。
  6. 分離拡散層とその上部の分離絶縁膜とからなる素子分離領域により基板の表面側の活性領域が分離され、読出ゲートを挟んだ当該活性領域の表面側に光電変換素子およびフローティングディフュージョンがそれぞれ配置されると共に、当該フローティングディフュージョンが、前記読出ゲートに隣接して配置された第1領域と、当該第1領域よりも高濃度でかつ前記分離絶縁膜の側壁に設けられた絶縁性のサイドウォールとの間に間隔を有して前記活性領域の表面層に設けられた第2領域とを備えてなる固体撮像装置の製造方法であって、
    前記フローティングディフュージョンにおける第2領域を形成する際には、当該第2領域部分を開口するマスクを基板上に形成し、当該マスク上から前記活性領域に不純物を導入することによって行う
    ことを特徴とする固体撮像装置の製造方法。
  7. 請求項6記載の固体撮像装置の製造方法において、
    前記フローティングディフュージョンにおける第1領域の形成は、前記基板の活性領域に形成されるトランジスタの低濃度拡散層の形成と同一工程で行われ、
    前記フローティングディフュージョンにおける第2領域の形成は、前記トランジスタのドレイン拡散層の形成と同一工程で行われる
    ことを特徴とする固体撮像装置の製造方法。
  8. 請求項6記載の固体撮像装置の製造方法において、
    前記フローティングディフュージョンにおける第2領域の形成に用いるマスクとして、当該フローティングディフュージョンに達する接続孔を備えた層間絶縁膜を用いる
    ことを特徴とする固体撮像装置の製造方法。
  9. 請求項6記載の固体撮像装置の製造方法において、
    前記フローティングディフュージョンにおける第1領域の形成は、前記基板の活性領域に形成されるトランジスタの低濃度拡散層の形成と同一工程で行われ、
    前記フローティングディフュージョンにおける第2領域の形成は、前記トランジスタのチャネル拡散層の形成と同一工程で行われる
    ことを特徴とする固体撮像装置の製造方法。


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