JP2006077173A - ポリオレフィン系樹脂フィルム - Google Patents

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Abstract

【目的】 工業用の粘着フィルム、各種部品等への貼り付けを目的とするラベル、ステッカーやマーキングフィルム等の装飾用粘着フィルム、住宅等の建築物の内外装材や、家電製品等の表面化粧材用として使用されるフィルム等に好適に用いられる難燃性に優れるポリオレフィン系樹脂フィルムの提供。
【構成】 メルトフローレートが8〜20g/10分のポリオレフィン系樹脂にNOR型ヒンダードアミン系化合物を配合してなるフィルムであって、該フィルム中のNOR型ヒンダードアミン系化合物の含有量が0.5〜3重量%であるポリオレフィン系樹脂フィルム。
【選択図】 なし

Description

本発明は、工業用の粘着フィルム、各種部品等への貼り付けを目的とするラベル、ステッカーやマーキングフィルム等の装飾用粘着フィルム、住宅等の建築物の内外装材や、家電製品等の表面化粧材用として使用されるフィルムやその他、難燃性を要求されるフィルム分野において好適に用いられるポリオレフィン系樹脂フィルムに関するものである。
近年、工業用の粘着フィルム、看板や各種部品等への貼り付けを目的とするラベル、ステッカーやマーキングフィルム等の装飾用粘着フィルム、住宅等の建築物の内外装材や、家電製品等の表面化粧材用として使用されるフィルム等に用いられるものとしては、塩化ビニル系樹脂フィルムに代わってポリオレフィン系樹脂フィルムが使用されるようになってきている。
ポリオレフィン系樹脂製品の難燃性を改良する方法としては、例えば、ポリオレフィン系樹脂に無機系難燃剤を配合して難燃性を付与した粘着テープや(特許文献1)、ポリオレフィン系樹脂にNOR型ヒンダードアミン系安定剤を配合した難燃性組成物が知られている(特許文献2)。
しかしながら、前者の場合、充分な難燃性を付与するためには無機系難燃剤を多量に配合しなくてはならずフィルムとした場合には物性が劣るという問題があった。また後者の場合には、使用するポリプロピレン系樹脂の種類によっては充分な難燃性が得られなかったり、フィルムにする際の成形性、特に押出し機によりフィルムにする際の成形性が劣り、得られたフィルムの外観が劣るという問題があった。
特開平9−310048号公報 特開2004−83913号公報
本発明は、ハロゲン系、リン系化合物を用いなくても十分な難燃性を発揮し、更に、フィルムの強度や柔軟性に優れ、また透明性に優れるポリオレフィン系樹脂製の難燃フィルムを提供することを目的とする。
本発明の要旨は、(1)メルトフローレートが8〜20g/10分のポリオレフィン系樹脂にNOR型ヒンダードアミン系化合物を配合してなるフィルムであって、該フィルム中のNOR型ヒンダードアミン系化合物の含有量が0.5〜3重量%であるポリオレフィン系樹脂フィルム、(2)リン系化合物を含まない(1)に記載のポリオレフィン系樹脂フィルム、(3)ポリオレフィン系樹脂フィルムの引張り弾性率が600〜1200、好ましくは700〜1000MPaである(1)または(2)に記載のポリオレフィン樹脂フィルム、(4)ポリオレフィン系樹脂のメルトフローレートが11〜16g/10分である(1)〜(3)のいずれかに記載のポリオレフィン系樹脂フィルム、(5)ポリオレフィン系樹脂が曲げ弾性率1300〜1900MPaのポリプロピレン系樹脂である(1)〜(4)のいずれかに記載のポリオレフィン系樹脂フィルム、(6)押出し成形法によって製造された厚さ50〜150μmの(1)〜(5)のいずれかに記載のポリオレフィン系樹脂フィルム、(7)(1)〜(6)の何れかに記載のポリオレフィン系樹脂フィルムからなる粘着フィルムに存する。
本発明のポリオレフィン系樹脂フィルムは、他の難燃剤特にリン系化合物を併用配合しなくても充分な難燃性を発揮し、かつ透明性に優れまた十分な柔軟性と強度を有しているので、工業用の粘着フィルム(テープ)、看板や各種部品等への貼り付けを目的とするラベル、ステッカーやマーキングフィルム等の装飾用粘着フィルム(テープ)、住宅等の建築物の内外装材や、家電製品等の表面化粧材用として使用されるフィルムとして好適に用いられる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のポリオレフィン系樹脂フィルムはメルトフローレートが8〜20g/10分のポリオレフィン系樹脂を、好ましくは97〜99.5重量%含有している。メルトフローレートが小さいとポリオレフィン系樹脂フィルムの難燃性が充分とはならず、また大きすぎるとフィルムにする際の成形性が悪くなる。特にポリオレフィン系樹脂としては、メルトフローレートが11〜16g/10分のものが成形性が良好で、十分な難燃性を得られるので好ましい。
ポリオレフィン系樹脂としては、ポリエチレン系樹脂やポリプロピレン系樹脂、オレフィン系熱可塑性エラストマー、これらの混合物及びこれらと他の合成樹脂の併用混合物等が挙げられる。
ポリエチレン系樹脂としては、エチレンの単独重合体、エチレンを主成分とするエチレンと共重合可能な他の単量体との共重合体(低密度ポリエチレン(LDPE)、高圧法低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、メタロセン触媒を用いて重合して得られたエチレン−α−オレフィン共重合体(メタロセン系ポリエチレン)等)及びこれらの混合物等が挙げられる。
ポリプロピレン系樹脂としては、プロピレンの単独重合体(ホモポリプロピレン)、共重合体及びこれらの混合物等が挙げられる。該共重合体としてはプロピレンとエチレンまたはプロピレンと共重合可能な他のα−オレフィンとのランダム共重合体(ランダムポリプロピレン)、またはブロック共重合体(ブロックポリプロピレン)、ゴム成分を含むブロック共重合体あるいはグラフト共重合体等が挙げられる。
上記プロピレンと共重合可能な他のα−オレフィンとしては、炭素原子数が4〜12のものが好ましく、例えば、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、4−メチル−1−ペンテン、1−デセン等が挙げられ、その1種または2種以上の混合物が用いられる。通常、α−オレフィンの混合割合はプロピレンに対して1〜10重量%、特に2〜6重量%とするのが好ましい。
オレフィン系熱可塑性エラストマーとしては、例えばイソプレンゴム、ブタジエンゴム、ブチルゴム、プロピレン−ブタジエンゴム、エチレン−プロピレン非共役ジエンゴム、エチレン−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム及びアクリロニトリル−イソプレンゴム等のジエン系ゴム(エラストマー)、エチレン−プロピレンゴム、結晶融解熱(ΔH)が100g/J以下である低結晶性プロピレン単独重合体(出光石油化学(株)製 出光TPO、宇部興産(株)製 CAP、宇部レキセン社製 UT2115等)、多段重合法によって得られるポリオレフィン系樹脂(サンアロマー(株)製 キャタロイ、三菱化学(株)製 ゼラス、(株)トクヤマ P.E.R.等)、上記ゴム(成分)とポリエチレン系樹脂及び/またはポリプロピレン系樹脂との混合物を動的架橋して得られるポリオレフィン系樹脂(三菱化学(株)製 サーモラン、アドバンスド エラストマー システムズ(株)製サントプレーン、三井化学(株)製 ミラストマー)等が挙げられる。
混合する他の合成樹脂としては、スチレン−ブタジエン共重合ゴム(SBR)やスチレン−ブタジエンブロック共重合体等のスチレン−ブタジエン系熱可塑性エラストマー及びスチレン−イソプレン共重合ゴム等のスチレン系熱可塑性エラストマー(これらの水素添加物を含む)が挙げられる。
なお、結晶融解熱(ΔH)とは、示差走査熱量計(DSC)を用いて、樹脂を一度融解点以上にして溶融した後、10℃/分の速度で冷却した時のDSCチャート上の結晶ピーク面積より計算した値のことであり、また、多段重合法によって得られるポリオレフィン系樹脂とは、反応器中で(i)ハードセグメントと、(ii)ソフトセグメントとが2段階以上で多段重合されてなる共重合体である。(i)ハードセグメントとしては、プロピレン単独重合体ブロック、あるいはプロピレンとα−オレフィンとの共重合体ブロック、例えば、プロピレン/エチレン、プロピレン/1−ブテン、プロピレン/エチレン/1−ブテン等の2元又は3元共重合体ブロックが挙げられる。 また、(ii)ソフトセグメントとしては、エチレン単独重合体ブロック、あるいはエチレンとα−オレフィンとの共重合体ブロック、例えば、エチレン/プロピレン、エチレン/1−ブテン、エチレン/プロピレン/1−ブテン等の2元又は3元共重合体ブロックが挙げられる。
これら他の合成樹脂は、ポリオレフィン系樹脂100〜40重量部に対し0〜60重量部配合することができる。
またポリオレフィン系樹脂としては曲げ弾性率が1300〜1900MPaのものが好ましく、特に1200〜1500MPaであるものが好ましい。曲げ弾性率が小さいとフィルムの剛性が低くなり、大きいとフィルムの剛性が高くなり過ぎ、実使用上不具合が生じる。中でもポリプロピレン系樹脂を主体としたものが好ましく、ポリプロピレン系樹脂50〜100重量部に対しポリプロピレン系樹脂以外の樹脂を50〜0重量部含有するものが好ましい。
本発明に用いられるNOR型ヒンダードアミン系化合物とは、ピペリジン環のイミノ基(>N−H)のHがアルコキシル基(−OR)に置換されたヒンダードアミン系化合物である。前記アルコキシル基(−OR)のRとしては炭素数1〜18のアルキル基、炭素数5〜12のシクロアルキル基、炭素数6〜12のアリル基が挙げられるが中でも炭素数5〜12のシクロアルキル基が好ましい。
本発明のポリオレフィン系樹脂フィルムのNOR型ヒンダードアミン系化合物の含有量は0.5〜3重量%、好ましくは1〜2重量%である。含有量が少ないと充分な難燃性が発揮されず、多くても添加量に見合った効果が得られない。
リン系化合物としては、芳香族系ポリホスフェート、脂肪族系ポリホスフェート等のリン酸エステル系難燃剤、アリルフォスファイト等のリン系酸化防止剤が挙げられる。
本発明においては、他の難燃剤特にリン系化合物を併用配合しなくても、充分な難燃性効果を発揮することができる。むしろ、リン系化合物を配合した場合にはフィルムの透明性が悪くなり、またフィルムを着色した際の発色が悪くなり、更に強度も低下するので好ましくない。
本発明のポリオレフィン系樹脂フィルムは、更に紫外線吸収剤及び/または従来のヒンダードアミン系光安定剤であるNH型のヒンダードアミン系光安定剤を配合してもよい。
紫外線吸収剤としては、例えばサリチル酸エステル系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、シアノアクリレート系及びトリアジン系等の紫外線吸収剤が挙げられる。
具体的には、サリチル酸エステル系紫外線吸収剤としては、サリチル酸フェニル、4−t−ブチル−フェニル−サリシレート等が挙げられる。
ベンゾフェノン系紫外線吸収剤としては、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン等の2,2’−ジヒドロキシベンゾフェノン系紫外線吸収剤類、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−2’−カルボキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−ベンゾイルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−5−クロルベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホンベンゾフェノン等の2−ヒドロキシベンゾフェノン系紫外線吸収剤類、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、ビス−(2−メトキシ−4−ヒドロキシ−5−ベンゾイルフェニル)メタン等が挙げられる。
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としては、2−[2’−ヒドロキシ−3’−(3”,4”,5”,6”−テトラヒドロフタルイミドメチル)−5’−メチルフェニル]ベンゾトリアゾール(分子量388)、2−[2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール(分子量448)、2,2−メチレンビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール)(分子量659)等が挙げられる。
シアノアクリレート系紫外線吸収剤としては、2−エチル−ヘキシル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、オクチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート等が挙げられる。
トリアジン系紫外線吸収剤としては、2,4−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−6−(2−ヒドロキシ−4−n−オクチルオキシフェニル)1,3,5−トリアジン、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−((ヘキシル)オキシ)−フェノール、2−(4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−(オクチロキシ)フェノール、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−(オクチロキシ)フェノール、2−(4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−(ヘキシロシキ)フェノール、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−((メチル)オキシ)フェノール等が挙げられる。
中でも、経時後フィルム表面へ吹き出しにくいという点で、ベンゾトリアゾール系またはトリアジン系の紫外線吸収剤でかつ、分子量が300以上であるものが好ましい。
紫外線吸収剤の配合量は、フィルム中の樹脂成分100重量部当たり、0.01〜10重量部が好ましく、特に0.05〜5重量部が好ましい。配合量が0.01重量部未満では、褐色・劣化の防止効果が不十分となりやすく、10重量部を超えて使用しても、配合量に見合った効果が得られず、またブリードを起こす恐れがある。
NH型のヒンダードアミン系光安定剤としては、2,2,6,6−テトラメチルピペリジル−4−ベンゾエート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)ホスファイト(チバ・ガイギー(株)製「キマソープ944」)、1,3,8−トリアザ−7,7,9,9−テトラメチル−3−n−オクチルピロ[4,5]デカン−2,4−ジオン(チバ・ガイギー(株)製「チヌビン144」)、1,2,3,4−テトラ(4−カルボニルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)−ブタン、1,3,8−トリアザ−7,7,9,9−テトラメチル−2,4−ジオキソ−スピロ[4,5]デカン、トリ(4−アセトキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)アミン、4−ステアロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ベンジルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−フェニルカルバモイルオキシ−2,2,6,6テトラメチルピペリジン、4−p−トルエンスルホニルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)テレフタレート等が挙げられる。中でも経時後フィルム表面へ吹き出しにくいという点や長期耐候性が良好であるということから分子量が1000以上のものを用いることが好ましく、特に、ポリオレフィン系樹脂にヒンダードアミン骨格を有する化合物を共重合させたものが吹き出し難く好ましい。
NH型のヒンダードアミン系光安定剤の配合量は、フィルム中の樹脂成分100重量部あたり0.01〜10重量部であるのが好ましい。配合量が0.01重量部未満では、安定化効果が不十分となる場合があり、10重量部を超えて使用しても、配合量に見合った効果が得られず、またブルームを起こす恐れがある。
更に本発明のポリオレフィン系樹脂フィルムには、上記の合成樹脂以外の樹脂や必要に応じて酸化防止剤、スリップ剤、着色剤、充填剤及び核剤等の添加剤を本発明の目的を損なわない範囲内で添加してもよい。また、これらの添加剤については、予め樹脂に高濃度で配合したもの(マスターバッチ)を用いるのが一般的である。
ポリオレフィン系樹脂フィルムを製造するための方法としては、Tダイ押出し成形法等の押出し成形法、インフレーション成形法及びカレンダー成形法等の一般的なポリオレフィン系樹脂フィルムの成形方法を用いることができるが、特に本発明で用いるポリオレフィン系樹脂は、押出し成形法に適している。
ポリオレフィン系樹脂フィルムの厚さは、粘着フィルム等に用いた場合の後加工性、被着体への追従性や貼り付け易さ、取り扱い易さの点から50〜150μmが適当であり、より好ましくは50〜80μm特に好ましくは55〜70μmである。
以下、本発明を実施例を用いてより詳細に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り以下の例によって限定されるものではない。

<評価項目>
(1) 樹脂のメルトフローレート
ポリオレフィン系樹脂のメルトフローレートをASTMD1238に従って測定した。
(2) 樹脂の曲げ弾性率
JIS K 7171に準じ、試験片(4mmプレスシート)を23℃、50%RHの雰囲気下、曲げ試験機にて、速度:2mm/分でたわませ、曲げ弾性率(MPa)を測定した。
(3) 成形性
フィルム成形時の厚み精度、フィルム外観を確認し、良好なものは○、ひどく劣るもの、フィルム化できないものは×で示した。×は実用に供することができない。
(4) 難燃性
UL−94に従い、燃焼試験を行い、94VTM−2に合格するものを○、不合格のものを×とした。
(5) フィルムの引張り弾性率
JIS K 7127に従い、フィルムから採取した試験片(5号形試験片)を23℃、50%RHの雰囲気下、引張り試験機にて、引張り速度:50mm/分で引張り、引張り弾性率(MPa)を測定した。
(6) 透明性
JIS K 7105に従い、フィルムから採取した試験片のヘイズを測定し、8%以下を○とした。
<実施例1〜2、比較例1〜3>
実施例1)
プロピレン単独重合体(日本ポリプロ(株)製 「MA3U」 MFR15.5g/10分)99重量部にNOR型ヒンダードアミン系化合物(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製 「フレイムスタブ NOR116」)を1重量部配合し、Tダイ押出し成形法により厚さ70μmのフィルムを作成した。得られたフィルムについて、評価を行い結果を表−1に示した。
実施例2)
プロピレン単独重合体(日本ポリプロ(株)製 「MA3U」 MFR15.5g/10分)80重量部、オレフィン系エラストマー(サンアロマー(株)製 「C200F」 MFR6.0g/10分)19重量部にNOR型ヒンダードアミン系化合物(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製 「フレイムスタブ NOR116」)を1重量部配合し、Tダイ押出し成形法により厚さ70μmのフィルムを作成した。得られたフィルムについて、評価を行い結果を表−1に示した。
比較例1、2)
プロピレン単独重合体(日本ポリプロ(株)製 「MA3U」 MFR15.5g/10分)にNOR型ヒンダードアミン系化合物(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製 「フレイムスタブ NOR116」)を表−1の通り配合し、Tダイ押出し成形法により厚さ70μmのフィルムを作成した。得られたフィルムについて、評価を行い結果を表−1に示した。
比較例3)
プロピレン単独重合体(日本ポリプロ(株)製 「MA3U」 MFR15.5g/10分)30重量部にプロピレン単独重合体(日本ポリプロ(株)製 「FY6HA」 MFR2.3g/10分)を70重量部配合し、Tダイ押出し成形法により厚さ70μmのフィルムを作成した。得られたフィルムについて、評価を行い結果を表−1に示した。

Claims (7)

  1. メルトフローレートが8〜20g/10分のポリオレフィン系樹脂にNOR型ヒンダードアミン系化合物を配合してなるフィルムであって、該フィルム中のNOR型ヒンダードアミン系化合物の含有量が0.5〜3重量%であるポリオレフィン系樹脂フィルム。
  2. リン系化合物を含まない請求項1に記載のポリオレフィン系樹脂フィルム。
  3. ポリオレフィン系樹脂フィルムの引張り弾性率が600〜1200MPaである請求項1または2に記載のポリオレフィン系樹脂フィルム。
  4. ポリオレフィン系樹脂のメルトフローレートが11〜16g/10分である請求項1〜3のいずれか一項に記載のポリオレフィン系樹脂フィルム。
  5. ポリオレフィン系樹脂が曲げ弾性率1300〜1900MPaのポリプロピレン系樹脂である請求項1〜4のいずれか一項に記載のポリオレフィン系樹脂フィルム。
  6. 押出し成形法によって製造された厚さ50〜150μmの請求項1〜5のいずれか一項に記載のポリオレフィン系樹脂フィルム。
  7. 請求項1〜6の何れか一項に記載のポリオレフィン系樹脂フィルムからなる粘着フィルム。
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