JPH11152343A - 化粧シート用フィルム - Google Patents
化粧シート用フィルムInfo
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- JPH11152343A JPH11152343A JP32099197A JP32099197A JPH11152343A JP H11152343 A JPH11152343 A JP H11152343A JP 32099197 A JP32099197 A JP 32099197A JP 32099197 A JP32099197 A JP 32099197A JP H11152343 A JPH11152343 A JP H11152343A
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- Japan
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- film
- decorative sheet
- resin
- light stabilizer
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ブルームを防止しつつ、かつ褪色・劣化を起
こしにくいポリオレフィン系樹脂シートからなる化粧シ
ート用フィルムの提供。 【解決手段】 ポリオレフィン系樹脂、好ましくはポリ
プロピレン系樹脂と分子量３８０〜１０００のベンゾト
リアゾール系紫外線吸収剤とを含有するポリオレフィン
系フィルムからなる化粧シート用フィルム、ポリオレフ
ィン系樹脂１００重量部あたりの上記ベンゾトリアゾー
ル系紫外線吸収剤の含有量は０．０１〜１０重量部が好
ましい。
こしにくいポリオレフィン系樹脂シートからなる化粧シ
ート用フィルムの提供。 【解決手段】 ポリオレフィン系樹脂、好ましくはポリ
プロピレン系樹脂と分子量３８０〜１０００のベンゾト
リアゾール系紫外線吸収剤とを含有するポリオレフィン
系フィルムからなる化粧シート用フィルム、ポリオレフ
ィン系樹脂１００重量部あたりの上記ベンゾトリアゾー
ル系紫外線吸収剤の含有量は０．０１〜１０重量部が好
ましい。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、家具類や建築内装
材等に用いられるプラスチック化粧合板やプラスチック
被覆鋼板等の化粧材用の樹脂製化粧シートに関するもの
である。
材等に用いられるプラスチック化粧合板やプラスチック
被覆鋼板等の化粧材用の樹脂製化粧シートに関するもの
である。
【０００２】
【従来の技術】一般にプラスチック化粧合板のような化
粧材は、下地材として合板等の木材や鋼板等を用い、こ
れに印刷・着色を施した単層または積層の樹脂シート
（化粧シート）を貼り付けたものが多く用いられてお
り、その素材としては、意匠性や加工性に優れる塩化ビ
ニル系樹脂が使用される例が多い。しかしながら近年に
なって、用済後等の焼却処分の際に発生する塩化水素ガ
スの処理や用いる焼却炉の炉材の選択等の問題から、ポ
リオレフィン系樹脂に基づく化粧シートが用いられるよ
うになっている。
粧材は、下地材として合板等の木材や鋼板等を用い、こ
れに印刷・着色を施した単層または積層の樹脂シート
（化粧シート）を貼り付けたものが多く用いられてお
り、その素材としては、意匠性や加工性に優れる塩化ビ
ニル系樹脂が使用される例が多い。しかしながら近年に
なって、用済後等の焼却処分の際に発生する塩化水素ガ
スの処理や用いる焼却炉の炉材の選択等の問題から、ポ
リオレフィン系樹脂に基づく化粧シートが用いられるよ
うになっている。
【０００３】
【発明が解決しよとする課題】通常用いられる化粧シー
トは、透明な表面層、印刷あるいは着色を施した印刷層
を有しており、これらの各層は必要に応じて接着層を介
して積層され、この積層されたシートはその裏面に積層
された接着層を介して合板等に貼り付けて使用される。
トは、透明な表面層、印刷あるいは着色を施した印刷層
を有しており、これらの各層は必要に応じて接着層を介
して積層され、この積層されたシートはその裏面に積層
された接着層を介して合板等に貼り付けて使用される。
【０００４】こうした印刷層が褪色したり、シート自体
が使用中に劣化したりしないようにするため、化粧シー
トの表面層や印刷層に耐候性助剤として紫外線吸収剤を
配合するのが一般的である。しかしポリオレフィン系の
化粧シートにおいては、基材であるポリオレフィン系樹
脂が無極性であるため、極性が高い紫外線吸収剤との相
溶性が小さく、褪色や劣化を有効に防止できる程度の量
を原料中に配合しても、シートを製造・二次加工する際
に、「ブルーム」と呼ばれる配合剤の噴き出し現象が発
生して、シートの表面や製造・加工用の金型・ロール等
の機器類を汚染したり、あるいは噴き出しにより紫外線
吸収剤が失われるために、本来の配合の目的を達成でき
ないという結果となる例が多い。即ち、本発明の目的
は、上記の問題点を解決した、ブルームを抑制しつつ、
かつ褪色・劣化を起こしにくいポリオレフィン系樹脂シ
ートからなる化粧シート用フィルムを提供することであ
る。
が使用中に劣化したりしないようにするため、化粧シー
トの表面層や印刷層に耐候性助剤として紫外線吸収剤を
配合するのが一般的である。しかしポリオレフィン系の
化粧シートにおいては、基材であるポリオレフィン系樹
脂が無極性であるため、極性が高い紫外線吸収剤との相
溶性が小さく、褪色や劣化を有効に防止できる程度の量
を原料中に配合しても、シートを製造・二次加工する際
に、「ブルーム」と呼ばれる配合剤の噴き出し現象が発
生して、シートの表面や製造・加工用の金型・ロール等
の機器類を汚染したり、あるいは噴き出しにより紫外線
吸収剤が失われるために、本来の配合の目的を達成でき
ないという結果となる例が多い。即ち、本発明の目的
は、上記の問題点を解決した、ブルームを抑制しつつ、
かつ褪色・劣化を起こしにくいポリオレフィン系樹脂シ
ートからなる化粧シート用フィルムを提供することであ
る。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、以下の
諸項目に存している。 （１）ポリオレフィン系樹脂と分子量３８０〜１０００
のベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤とを含有するポリ
オレフィン系フィルムからなる化粧シート用フィルム。 （２）ポリオレフィン系樹脂としてポリプロピレン系樹
脂を用いる上記（１）項に記載の化粧シート用フィル
ム。
諸項目に存している。 （１）ポリオレフィン系樹脂と分子量３８０〜１０００
のベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤とを含有するポリ
オレフィン系フィルムからなる化粧シート用フィルム。 （２）ポリオレフィン系樹脂としてポリプロピレン系樹
脂を用いる上記（１）項に記載の化粧シート用フィル
ム。
【０００６】（３）ポリオレフィン系樹脂１００重量部
あたり分子量３８０〜１０００のベンゾトリアゾール系
紫外線吸収剤を０．０１〜１０重量部含有する上記
（１）または（２）項に記載の化粧シート用フィルム。 （４）ヒンダードアミン系光安定剤を含む上記（１）〜
（３）項のいずれかに記載の化粧シート用フィルム。 （５）ポリオレフィン系樹脂１００重量部あたりヒンダ
ードアミン系光安定剤を０．０１〜１０重量部含有する
上記（４）項に記載の化粧シート用フィルム。
あたり分子量３８０〜１０００のベンゾトリアゾール系
紫外線吸収剤を０．０１〜１０重量部含有する上記
（１）または（２）項に記載の化粧シート用フィルム。 （４）ヒンダードアミン系光安定剤を含む上記（１）〜
（３）項のいずれかに記載の化粧シート用フィルム。 （５）ポリオレフィン系樹脂１００重量部あたりヒンダ
ードアミン系光安定剤を０．０１〜１０重量部含有する
上記（４）項に記載の化粧シート用フィルム。
【０００７】（６）ヒンダードアミン系光安定剤として
分子量１０００以上のものを用いる上記（４）または
（５）項に記載の化粧シート用フィルム。 （７）ヒンダードアミン系光安定剤としてポリエチレン
系樹脂に、不飽和基を有するヒンダードアミン系光安定
剤を共重合させたものを用いる上記（４）または（５）
項に記載の化粧シート用フィルム。 （８）厚さが０．０５〜１ｍｍである上記（１）〜
（７）項のいずれか１項に記載の化粧シート用フィル
ム。 （９）上記（１）〜（８）項のいずれか１項に記載の化
粧シート用フィルムの少なくとも片面に接着層が積層さ
れてなる接着性化粧シート用フィルム。 （１０）上記（９）項に記載の化粧シート用フィルムの
接着層上に印刷層及び接着層が順次積層されてなる化粧
シート。
分子量１０００以上のものを用いる上記（４）または
（５）項に記載の化粧シート用フィルム。 （７）ヒンダードアミン系光安定剤としてポリエチレン
系樹脂に、不飽和基を有するヒンダードアミン系光安定
剤を共重合させたものを用いる上記（４）または（５）
項に記載の化粧シート用フィルム。 （８）厚さが０．０５〜１ｍｍである上記（１）〜
（７）項のいずれか１項に記載の化粧シート用フィル
ム。 （９）上記（１）〜（８）項のいずれか１項に記載の化
粧シート用フィルムの少なくとも片面に接着層が積層さ
れてなる接着性化粧シート用フィルム。 （１０）上記（９）項に記載の化粧シート用フィルムの
接着層上に印刷層及び接着層が順次積層されてなる化粧
シート。
【０００８】
【発明の実施の態様】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の化粧シート用フィルムは、特定の範囲の分子量
を持つベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤を含むポリオ
レフィン系フィルムからなる化粧シート用フィルムであ
る。
本発明の化粧シート用フィルムは、特定の範囲の分子量
を持つベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤を含むポリオ
レフィン系フィルムからなる化粧シート用フィルムであ
る。
【０００９】この化粧シート用フィルムは、前述の積層
タイプの化粧シートの透明な表面層として用いるのが最
も効果が発揮され好ましいが、印刷層として用いても、
あるいはこのフィルム自体に必要に応じて印刷・着色を
施して単一層の化粧シートとして用いても同じように効
果を得ることが出来る。本発明の化粧シート用フィルム
の素材であるポリオレフィン系樹脂としては、ポリエチ
レン系樹脂やポリプロピレン系樹脂が例示できる。この
ようなポリエチレン系樹脂やポリプロピレン系樹脂は、
エチレンまたはプロピレンの単独重合体またはエチレン
またはプロピレンを主体とする共重合体、もしくはこれ
らの２種類以上の混合物を含んでいる。
タイプの化粧シートの透明な表面層として用いるのが最
も効果が発揮され好ましいが、印刷層として用いても、
あるいはこのフィルム自体に必要に応じて印刷・着色を
施して単一層の化粧シートとして用いても同じように効
果を得ることが出来る。本発明の化粧シート用フィルム
の素材であるポリオレフィン系樹脂としては、ポリエチ
レン系樹脂やポリプロピレン系樹脂が例示できる。この
ようなポリエチレン系樹脂やポリプロピレン系樹脂は、
エチレンまたはプロピレンの単独重合体またはエチレン
またはプロピレンを主体とする共重合体、もしくはこれ
らの２種類以上の混合物を含んでいる。
【００１０】本発明に用いるポリオレフィン系樹脂とし
てはポリプロピレン系樹脂が好ましく、特にプロピレン
とエチレン及び炭素原子数４〜１２のα−オレフィンか
らなる群から選ばれた１種又は２種以上のオレフィン系
単量体とのランダム共重合体が好ましい。このようなラ
ンダム共重合体は、ポリプロピレン分子中にオレフィン
系単量体が不規則に配列することにより重合体の立体規
則性が乱れて結晶化度が低下し、透明性が良好で柔軟性
に富むものとなる。このような共重合体中のオレフィン
系単量体の含有量は１〜１０重量％、特に２〜６重量％
が好適である。
てはポリプロピレン系樹脂が好ましく、特にプロピレン
とエチレン及び炭素原子数４〜１２のα−オレフィンか
らなる群から選ばれた１種又は２種以上のオレフィン系
単量体とのランダム共重合体が好ましい。このようなラ
ンダム共重合体は、ポリプロピレン分子中にオレフィン
系単量体が不規則に配列することにより重合体の立体規
則性が乱れて結晶化度が低下し、透明性が良好で柔軟性
に富むものとなる。このような共重合体中のオレフィン
系単量体の含有量は１〜１０重量％、特に２〜６重量％
が好適である。
【００１１】本発明の化粧シート用フィルムには、ベン
ゾフェノン系紫外線吸収剤に比べてフィルムへの着色が
少なく、従って化粧シート用途に好適なベンゾトリアゾ
ール系紫外線吸収剤を使用するが、その分子量としては
３８０〜１０００の範囲内、好ましくは４００〜８０
０、更に好ましくは４００〜６００の範囲内にあるもの
を用いる。分子量が３８０未満では、所期のブルーム防
止効果が得られず、一方分子量が１０００を超えて大き
くなると、ポリオレフィン系樹脂との相溶性が低下する
ため、ブルームしやすくなったり、効果を発揮するため
に十分な量を含有させるのが困難となりやすいため、あ
まり好ましくない。
ゾフェノン系紫外線吸収剤に比べてフィルムへの着色が
少なく、従って化粧シート用途に好適なベンゾトリアゾ
ール系紫外線吸収剤を使用するが、その分子量としては
３８０〜１０００の範囲内、好ましくは４００〜８０
０、更に好ましくは４００〜６００の範囲内にあるもの
を用いる。分子量が３８０未満では、所期のブルーム防
止効果が得られず、一方分子量が１０００を超えて大き
くなると、ポリオレフィン系樹脂との相溶性が低下する
ため、ブルームしやすくなったり、効果を発揮するため
に十分な量を含有させるのが困難となりやすいため、あ
まり好ましくない。
【００１２】このようなベンゾトリアゾール系紫外線吸
収剤としては、２−［２’−ヒドロキシ−３’−
（３”，４”，５”，６”−テトラヒドロフタルイミド
メチル）−５’−メチルフェニル］ベンゾトリアゾール
（分子量３８８）、２−［２−ヒドロキシ−３，５−ビ
ス（α，α−ジメチルベンジル）フェニル］−２Ｈ−ベ
ンゾトリアゾール（分子量４４８）、２，２−メチレン
ビス［４−（１，１，３，３−テトラメチルブチル−６
−（２Ｈ−ベンゾトリアゾール−２−イル）フェノー
ル］（分子量６５９）等が例示される。
収剤としては、２−［２’−ヒドロキシ−３’−
（３”，４”，５”，６”−テトラヒドロフタルイミド
メチル）−５’−メチルフェニル］ベンゾトリアゾール
（分子量３８８）、２−［２−ヒドロキシ−３，５−ビ
ス（α，α−ジメチルベンジル）フェニル］−２Ｈ−ベ
ンゾトリアゾール（分子量４４８）、２，２−メチレン
ビス［４−（１，１，３，３−テトラメチルブチル−６
−（２Ｈ−ベンゾトリアゾール−２−イル）フェノー
ル］（分子量６５９）等が例示される。
【００１３】これらのベンゾトリアゾール系紫外線吸収
剤の含有量は、ポリオレフィン系樹脂１００重量部あた
り、０．０１〜１０重量部、好ましくは０．０５〜５重
量部である。この紫外線吸収剤の含有量が０．０１重量
部未満では、本発明の目的である褪色・劣化の防止性能
が不十分となりやすく、一方１０重量部を超えて多量に
使用しても、その含有量増加に見合った効果の増加は見
られないだけでなく、ブルームを引き起こしやすくなる
のであまり好ましくない。
剤の含有量は、ポリオレフィン系樹脂１００重量部あた
り、０．０１〜１０重量部、好ましくは０．０５〜５重
量部である。この紫外線吸収剤の含有量が０．０１重量
部未満では、本発明の目的である褪色・劣化の防止性能
が不十分となりやすく、一方１０重量部を超えて多量に
使用しても、その含有量増加に見合った効果の増加は見
られないだけでなく、ブルームを引き起こしやすくなる
のであまり好ましくない。
【００１４】本発明のポリオレフィン系フィルムからな
る化粧シート用フィルムに、ヒンダードアミン系の光安
定剤を配合すると、基材であるポリオレフィン系樹脂自
体の劣化が防止できるので、更に好ましい。このヒンダ
ードアミン系光安定剤の含有量は、ポリオレフィン系樹
脂１００重量部あたり０．０１〜１０重量部とするの
が、安定化効果とブルーム防止の両面から好適である。
る化粧シート用フィルムに、ヒンダードアミン系の光安
定剤を配合すると、基材であるポリオレフィン系樹脂自
体の劣化が防止できるので、更に好ましい。このヒンダ
ードアミン系光安定剤の含有量は、ポリオレフィン系樹
脂１００重量部あたり０．０１〜１０重量部とするの
が、安定化効果とブルーム防止の両面から好適である。
【００１５】特にヒンダードアミン系光安定剤としてコ
ハク酸ジメチル−１−（２−ヒドロキシエチル）−４−
ヒドロキシ−２，２，６，６−テトラメチルピペリジン
重縮合物（分子量３１００〜４０００）やポリ［｛６−
（１，１，３，３−テトラメチルブチル）アミノ−１，
３，５−トリアジン−２，４−ジイル｝｛（２，２，
６，６−テトラメチル−４−ピペリジル）イミノ｝ヘキ
サメチレン｛（２，２，６，６−テトラメチル−４−ピ
ペリジル）イミノ｝］（分子量２０００〜３１００）の
ような分子量１０００以上のもの、もしくはポリエチレ
ン系樹脂に不飽和基を有するヒンダードアミン系光安定
剤を共重合させたものを用いると、該ヒンダードアミン
系光安定剤自体のブルームも少なくできるのでより好ま
しい。ここで、このヒンダードアミン系光安定剤を共重
合させたポリエチレン系樹脂としてはメルトフローレー
トが０．１〜５（ｇ／１０分）の範囲にあるものがベー
ス樹脂との相溶性等の点から好ましい。
ハク酸ジメチル−１−（２−ヒドロキシエチル）−４−
ヒドロキシ−２，２，６，６−テトラメチルピペリジン
重縮合物（分子量３１００〜４０００）やポリ［｛６−
（１，１，３，３−テトラメチルブチル）アミノ−１，
３，５−トリアジン−２，４−ジイル｝｛（２，２，
６，６−テトラメチル−４−ピペリジル）イミノ｝ヘキ
サメチレン｛（２，２，６，６−テトラメチル−４−ピ
ペリジル）イミノ｝］（分子量２０００〜３１００）の
ような分子量１０００以上のもの、もしくはポリエチレ
ン系樹脂に不飽和基を有するヒンダードアミン系光安定
剤を共重合させたものを用いると、該ヒンダードアミン
系光安定剤自体のブルームも少なくできるのでより好ま
しい。ここで、このヒンダードアミン系光安定剤を共重
合させたポリエチレン系樹脂としてはメルトフローレー
トが０．１〜５（ｇ／１０分）の範囲にあるものがベー
ス樹脂との相溶性等の点から好ましい。
【００１６】本発明のポリオレフィン系樹脂フィルムに
は、必要に応じて酸化防止剤、スリップ剤、着色剤、充
填剤、核剤、等を本発明の目的を損なわない範囲内で添
加しても構わない。またこれらの添加剤については、予
めポリオレフィン系樹脂に高濃度で配合したもの（マス
ター・バッチ）を用いるのが一般的である。このポリオ
レフィン系樹脂フィルムを製造するための方法として
は、一般的なポリオレフィン系樹脂シートの成形方法を
用いればよく、特に限定されない。例えば、Ｔダイ押出
法、インフレーション成形法、及びカレンダー成形法な
どが挙げられる。
は、必要に応じて酸化防止剤、スリップ剤、着色剤、充
填剤、核剤、等を本発明の目的を損なわない範囲内で添
加しても構わない。またこれらの添加剤については、予
めポリオレフィン系樹脂に高濃度で配合したもの（マス
ター・バッチ）を用いるのが一般的である。このポリオ
レフィン系樹脂フィルムを製造するための方法として
は、一般的なポリオレフィン系樹脂シートの成形方法を
用いればよく、特に限定されない。例えば、Ｔダイ押出
法、インフレーション成形法、及びカレンダー成形法な
どが挙げられる。
【００１７】本発明の化粧シート用のポリオレフィン系
樹脂フィルムの厚みは、その使用部位（表面層用／印刷
層用）や最終製品である化粧シートの層構成により異な
るが、化粧シート全体の強度や後加工、あるいは取り扱
い易さの点から０．０５〜１ｍｍ程度が好ましい。この
化粧シート用フィルムの少なくとも片面に接着層を積層
することにより、接着性を有する化粧シート用フィルム
が得られる。この接着性化粧シート用フィルムの接着層
上に印刷層及び接着層を順次積層することにより化粧シ
ートを得ることができる。
樹脂フィルムの厚みは、その使用部位（表面層用／印刷
層用）や最終製品である化粧シートの層構成により異な
るが、化粧シート全体の強度や後加工、あるいは取り扱
い易さの点から０．０５〜１ｍｍ程度が好ましい。この
化粧シート用フィルムの少なくとも片面に接着層を積層
することにより、接着性を有する化粧シート用フィルム
が得られる。この接着性化粧シート用フィルムの接着層
上に印刷層及び接着層を順次積層することにより化粧シ
ートを得ることができる。
【００１８】なお、接着層や印刷層を積層するために
は、化粧シート用フィルムの各層を共押出する方法、フ
ィルムの成形と同時に圧着もしくは融着する方法、予め
個別に成形したフィルムをラミネーター等を用いて貼り
合わせる方法、あるいは液状又は糊状の接着剤や印刷イ
ンク等をコーターによって塗布する方法などが用いられ
る。
は、化粧シート用フィルムの各層を共押出する方法、フ
ィルムの成形と同時に圧着もしくは融着する方法、予め
個別に成形したフィルムをラミネーター等を用いて貼り
合わせる方法、あるいは液状又は糊状の接着剤や印刷イ
ンク等をコーターによって塗布する方法などが用いられ
る。
【００１９】この接着性化粧シート用フィルム及び化粧
シートは、紫外線吸収剤が保留性良く配合されているの
で、接着層の劣化も少なく、化粧シートとして使用した
際の層間剥離等のトラブルを削減することができる。こ
のような化粧シートを合板や鋼板等の下地材に貼り付け
ることにより化粧材を製造することができる。
シートは、紫外線吸収剤が保留性良く配合されているの
で、接着層の劣化も少なく、化粧シートとして使用した
際の層間剥離等のトラブルを削減することができる。こ
のような化粧シートを合板や鋼板等の下地材に貼り付け
ることにより化粧材を製造することができる。
【００２０】
【実施例】以下、本発明を実施例を用いてより詳細に説
明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の例
によって限定されるものでない。 ＜実施例１〜３、比較例１〜２＞シートの作成 下記の配合にて４０ｍｍφのＴダイ押出機（Ｔダイ：４
００ｍｍ巾）を用い、ダイス温度２２０℃の条件で、厚
さ１００μｍの透明シートを作成した。得られたシート
について下記の評価を行った。結果は表に示す。 （配合）ポリプロピレン系樹脂 １００重量部 （ランダムPP、コモノマー：エチレン、MFR:10g/10分、 結晶融解熱:96J/g、融点:144℃（昇温速度10℃／分）） 紫外線吸収剤 ０．６ ヒンダードアミン系光安定剤 ０．２
明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の例
によって限定されるものでない。 ＜実施例１〜３、比較例１〜２＞シートの作成 下記の配合にて４０ｍｍφのＴダイ押出機（Ｔダイ：４
００ｍｍ巾）を用い、ダイス温度２２０℃の条件で、厚
さ１００μｍの透明シートを作成した。得られたシート
について下記の評価を行った。結果は表に示す。 （配合）ポリプロピレン系樹脂 １００重量部 （ランダムPP、コモノマー：エチレン、MFR:10g/10分、 結晶融解熱:96J/g、融点:144℃（昇温速度10℃／分）） 紫外線吸収剤 ０．６ ヒンダードアミン系光安定剤 ０．２
【００２１】評価方法 １）メルトフローレート：ＪＩＳ Ｋ ６７５８（及び
ＪＩＳ Ｋ ７２１０）に従って測定した。 ２）ヘイズ：ＪＩＳ Ｋ ７１０５に従い、曇価を測定
した。 ３）ＵＶ吸収率：分光光度計（日立Ｕ−３３０型）を用
いて波長２５０〜４００ｎｍにおけるＵＶ光の吸収率を
測定した。
ＪＩＳ Ｋ ７２１０）に従って測定した。 ２）ヘイズ：ＪＩＳ Ｋ ７１０５に従い、曇価を測定
した。 ３）ＵＶ吸収率：分光光度計（日立Ｕ−３３０型）を用
いて波長２５０〜４００ｎｍにおけるＵＶ光の吸収率を
測定した。
【００２２】結果の評価 本発明の分子量範囲内のベンゾトリアゾール系紫外線吸
収剤を含有するシートは、８０℃×７日間経過後も、Ｕ
Ｖ吸収率として約６５〜９５％と高い値を維持してお
り、褪色・劣化防止効果の持続性に優れている。また、
ヘーズの増加もあまり大きくないので、ブルームの程度
も少ない。
収剤を含有するシートは、８０℃×７日間経過後も、Ｕ
Ｖ吸収率として約６５〜９５％と高い値を維持してお
り、褪色・劣化防止効果の持続性に優れている。また、
ヘーズの増加もあまり大きくないので、ブルームの程度
も少ない。
【００２３】
【表１】
【００２４】＊紫外線吸収剤 I：２−〔２−ヒドロキシ−３，５−ビス（α，α−ジ
メチルベンジル）フェニル〕−２Ｈ−ベンゾトリアゾー
ル II：ヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール誘導体 （商品名：チヌビン５７１） III：２，２−メチレンビス〔４−（１，１，３，３−
テトラメチルブチル−６−（２Ｈ−ベンゾトリアゾール
−２−イル）フェノール〕 IV：２−（３，５−ジ−ｔ−ブチル−２−ヒドロキシフ
ェニル）ベンゾトリアゾール Ｖ：２−（３，５−ジ−ｔ−アミル−２−ヒドロキシフ
ェニル）ベンゾトリアゾール ヒンダードアミン系光安定剤 Ａ：コハク酸ジメチル−１−（２−ヒドロキシエチル）
−４−ヒドロキシ−２，２，６，６−テトラメチルピペ
リジン 重縮合物 Ｂ：ヒンダードアミン系光安定剤（５ｗｔ％）共重合ポ
リエチレン（メルトフローレート１ｇ／１０分）
メチルベンジル）フェニル〕−２Ｈ−ベンゾトリアゾー
ル II：ヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール誘導体 （商品名：チヌビン５７１） III：２，２−メチレンビス〔４−（１，１，３，３−
テトラメチルブチル−６−（２Ｈ−ベンゾトリアゾール
−２−イル）フェノール〕 IV：２−（３，５−ジ−ｔ−ブチル−２−ヒドロキシフ
ェニル）ベンゾトリアゾール Ｖ：２−（３，５−ジ−ｔ−アミル−２−ヒドロキシフ
ェニル）ベンゾトリアゾール ヒンダードアミン系光安定剤 Ａ：コハク酸ジメチル−１−（２−ヒドロキシエチル）
−４−ヒドロキシ−２，２，６，６−テトラメチルピペ
リジン 重縮合物 Ｂ：ヒンダードアミン系光安定剤（５ｗｔ％）共重合ポ
リエチレン（メルトフローレート１ｇ／１０分）
【００２５】
【発明の効果】本発明の特定の分子量を有するベンゾト
リアゾール系紫外線吸収剤を含有するフィルムは、紫外
線吸収能力の持続性が優れているので、褪色や劣化を引
き起こしにくく、またヘーズの増加も少なく、ブルーム
も抑制されている。
リアゾール系紫外線吸収剤を含有するフィルムは、紫外
線吸収能力の持続性が優れているので、褪色や劣化を引
き起こしにくく、またヘーズの増加も少なく、ブルーム
も抑制されている。
Claims (10)
- 【請求項１】 ポリオレフィン系樹脂と分子量３８０〜
１０００のベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤とを含有
するポリオレフィン系フィルムからなる化粧シート用フ
ィルム。 - 【請求項２】 ポリオレフィン系樹脂としてポリプロピ
レン系樹脂を用いる請求項１に記載の化粧シート用フィ
ルム。 - 【請求項３】 ポリオレフィン系樹脂１００重量部あた
り分子量３８０〜１０００のベンゾトリアゾール系紫外
線吸収剤を０．０１〜１０重量部含有する請求項１また
は２に記載の化粧シート用フィルム。 - 【請求項４】 ヒンダードアミン系光安定剤を含む請求
項１〜３のいずれか１項に記載の化粧シート用フィル
ム。 - 【請求項５】 ポリオレフィン系樹脂１００重量部あた
りヒンダードアミン系光安定剤を０．０１〜１０重量部
含有する請求項４に記載の化粧シート用フィルム。 - 【請求項６】 ヒンダードアミン系光安定剤として分子
量１０００以上のものを用いる請求項４または５に記載
の化粧シート用フィルム。 - 【請求項７】 ヒンダードアミン系光安定剤としてポリ
エチレン系樹脂に不飽和基を有するヒンダードアミン系
光安定剤を１〜１０重量％共重合させたものを用いる請
求項４または５に記載の化粧シート用フィルム。 - 【請求項８】 厚さが０．０５〜１ｍｍである請求項１
〜７のいずれか１項に記載の化粧シート用フィルム。 - 【請求項９】 請求項１〜８のいずれか１項に記載の化
粧シート用フィルムの少なくとも片面に接着層が積層さ
れてなる接着性化粧シート用フィルム。 - 【請求項１０】 請求項９に記載の化粧シート用フィル
ムの接着層上に印刷層及び接着層が順次積層されてなる
化粧シート。
Priority Applications (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP32099197A JPH11152343A (ja) | 1997-11-21 | 1997-11-21 | 化粧シート用フィルム |
| US09/196,139 US6221465B1 (en) | 1997-11-21 | 1998-11-20 | Film for decorative sheet and decorative sheet comprising the same |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP32099197A JPH11152343A (ja) | 1997-11-21 | 1997-11-21 | 化粧シート用フィルム |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11152343A true JPH11152343A (ja) | 1999-06-08 |
Family
ID=18127570
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP32099197A Withdrawn JPH11152343A (ja) | 1997-11-21 | 1997-11-21 | 化粧シート用フィルム |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11152343A (ja) |
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2000020228A1 (fr) * | 1998-10-01 | 2000-04-13 | Nissha Printing Co., Ltd. | Materiau de transfert, feuille de protection de surface et procede de fabrication d'articles moules |
| JP2001114946A (ja) * | 1999-10-19 | 2001-04-24 | Mitsubishi Chem Mkv Co | 化粧シート用フィルム |
| JP2001181414A (ja) * | 1999-12-27 | 2001-07-03 | Dainippon Printing Co Ltd | 化粧シート |
| JP2001181413A (ja) * | 1999-12-27 | 2001-07-03 | Dainippon Printing Co Ltd | 化粧シート |
| JP2001270950A (ja) * | 2000-03-28 | 2001-10-02 | Mitsubishi Chem Mkv Co | 化粧シート用フィルム |
| JP2019181933A (ja) * | 2018-03-30 | 2019-10-24 | 大日本印刷株式会社 | 化粧シート及びこれを用いた化粧材 |
-
1997
- 1997-11-21 JP JP32099197A patent/JPH11152343A/ja not_active Withdrawn
Cited By (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2000020228A1 (fr) * | 1998-10-01 | 2000-04-13 | Nissha Printing Co., Ltd. | Materiau de transfert, feuille de protection de surface et procede de fabrication d'articles moules |
| US6527898B1 (en) | 1998-10-01 | 2003-03-04 | Nissha Printing Co., Ltd. | Transfer material, surface-protective sheet, and process for producing molded article with these |
| JP2001114946A (ja) * | 1999-10-19 | 2001-04-24 | Mitsubishi Chem Mkv Co | 化粧シート用フィルム |
| JP2001181414A (ja) * | 1999-12-27 | 2001-07-03 | Dainippon Printing Co Ltd | 化粧シート |
| JP2001181413A (ja) * | 1999-12-27 | 2001-07-03 | Dainippon Printing Co Ltd | 化粧シート |
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| JP2019181933A (ja) * | 2018-03-30 | 2019-10-24 | 大日本印刷株式会社 | 化粧シート及びこれを用いた化粧材 |
| WO2020189625A1 (ja) * | 2018-03-30 | 2020-09-24 | 大日本印刷株式会社 | 化粧シート及びこれを用いた化粧材 |
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