JP2006063994A - 常開型電磁弁 - Google Patents

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Michio Takahashi
道雄 高橋
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直己 増田
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Abstract

【課題】 本発明の目的は、常開型電磁弁の組み立て工程数を減らすことにある。
【解決手段】 常開型電磁弁は、流通孔64を塞ぐための弁体60と、第1の端部52で弁体60を受けるリテーナ50と、リテーナ50を収容するガイド孔40を有する固定コア30と、を含む。リテーナ50は、軸方向に貫通して第1及び第2の端部52,54にそれぞれ第1及び第2の開口53,55を有する縦孔51と、第1の端部52に近い位置で縦孔51に連通するように側面に開口する第1の横孔57と、第2の端部54に近い位置で縦孔51に連通するように側面に開口する第2の横孔59と、を有する。縦孔51並びに第1及び第2の横孔57,59によってリテーナ50を貫通する流体の流出入が許容される。リテーナ50の外形は、軸方向の中心で軸方向に直交する対称軸に関して、線対称の形状をなしている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、常開型電磁弁に関する。
液圧回路の流路を開閉するために電磁弁を使用することが知られている。電磁弁の一例として、常開型電磁弁は、電気的な制御によって流路を閉じる。詳しくは、コイルに電流を流すと、固定コアと可動コアとの間に電磁吸引力が発生し、可動コアは固定コアの方向に移動する。そのとき、可動コアがリテーナを押しつける。リテーナの先端には弁体が設けられているので、リテーナを介して、弁体が弁座に押しつけられる。こうして、流路が閉じられる。また、リテーナには、常時、可動コアの方向に力が加えられているので、電流を止めると、弁体が弁座から離れて流路が開く。
従来、リテーナは、その一方の端部に弁体を設け、他方の端部に可動コアが接触するようになっているので、両端部の形状が異なっていた。そのため、常開型電磁弁の組み立て工程では、リテーナの方向を合わせることが必要であった。
特表2003−503260号公報
本発明の目的は、常開型電磁弁の組み立て工程数を減らすことにある。
(1)本発明に係る常開型電磁弁は、液圧回路の流路の一部になるための流通孔を有する弁座と、
前記流通孔を塞ぐための弁体と、
軸方向の両側に第1及び第2の端部を有し、前記第1の端部に前記弁体が固設されたリテーナと、
前記リテーナを、前記軸方向に沿って移動できるように収容するガイド孔を有する固定コアと、
前記リテーナの前記第2の端部及び前記固定コアに対向し、前記リテーナの前記軸方向に沿って移動するようガイドされた可動コアと、
前記リテーナの前記軸方向であって前記弁体が前記弁座から離れる方向への第1の力を前記リテーナに加える弾性体と、
電流が流れることで磁場を発生させるコイルであって、磁気誘導によって前記可動コア及び前記固定コア間に電磁吸引力を発生させて、前記第1の力に抗する第2の力を、前記可動コアを介して前記リテーナに加えるとともに前記リテーナを介して前記弁体に加えるためのコイルと、
を含み、
前記リテーナは、前記軸方向に貫通して前記第1及び第2の端部にそれぞれ第1及び第2の開口を有する縦孔と、前記軸方向の中心よりも前記第1の端部に近い位置で前記縦孔に連通するように側面に開口する第1の横孔と、前記軸方向の中心よりも前記第2の端部に近い位置で前記縦孔に連通するように側面に開口する第2の横孔と、を有し、
前記縦孔並びに前記第1及び第2の横孔によって前記リテーナを貫通する流体の流出入が許容され、
前記第1の開口及び前記第2の開口は、前記弁体を固設可能な形状を有し、前記第1の開口に前記弁体が固設されていることを特徴とする。本発明によれば、リテーナの両端部の何れであっても弁体を組み付けることができて、何れに組み付けたとしても同じように機能するので誤組の心配が無いため、組み付け作業がし易くなり、例えばリテーナの向きを揃えるといった工程数を削減することができる。
(2)この常開型電磁弁において、
前記リテーナの外形は、前記軸方向の中心で前記軸方向に直交する対称軸に関して、線対称の形状をなしていてもよい。これによれば、リテーナは、線対称の形状をなしているので、対称軸を中心としてひっくり返しても同じ形状になる。したがって、弁体をリテーナに取り付ける工程で、リテーナの向きを考慮する必要がないので、組み付け性が良くなり、工程数を削減することができる。
(3)この常開型電磁弁において、
前記ガイド孔は、前記リテーナの中間部が位置する中間領域と、前記リテーナの前記第1の端部が配置されるとともに前記中間領域よりも径が大きい第1の大径領域と、前記リテーナの前記第2の端部が配置されるとともに前記中間領域よりも径が大きい第2の大径領域と、を有し、
前記第1の大径領域は、前記リテーナの位置にかかわらず、前記第1の横孔と連通するとともに、前記第1及び第2の端部を入れ替えて前記リテーナが配置されても前記第2の横孔と連通する深さを有し、
前記第2の大径領域は、前記リテーナの位置にかかわらず、前記第2の横孔と連通するとともに、前記第1及び第2の端部を入れ替えて前記リテーナが配置されても前記第1の横孔と連通する深さを有してもよい。これによれば、リテーナの向きを反対にしても、第1及び第2の大径領域がそれぞれ第2及び第1の横孔と連通する。したがって、第1及び第2の横孔が線対称の位置に形成されていなくても、リテーナの向きにかかわらず、第1及び第2の横孔及び縦孔を介する流体の流れが許容され、リテーナのスムーズな動作が可能になる。
(4)この常開型電磁弁において、
前記第1及び第2の横孔は、前記対称軸に関して、線対称の位置に線対称の形状で形成されていてもよい。
(5)この常開型電磁弁において、
前記弁体は、軸方向の両側に第1及び第2の部分を有し、前記軸方向の中心で前記軸方向に直交する対称軸に関して線対称の形状をなし、
前記第1及び第2の部分は、それぞれ、先端に向かって細くなるように形成されたテーパ部と、前記弁体の前記軸方向の中心側で前記テーパ部に連接した基部と、を有し、
前記テーパ部は、前記弁座の前記流通孔を塞ぐ形状であって、かつ、前記リテーナの前記縦孔の前記第1及び第2の開口のいずれにも入り込む形状をなし、
前記基部は、前記リテーナの前記縦孔の前記第1及び第2の開口のいずれにも嵌り合う形状をなしていてもよい。これによれば、弁体は、線対称の形状をなしているので、対称軸を中心としてひっくり返しても同じ形状になる。したがって、弁体をリテーナに取り付ける際、弁体の向きを考慮する必要がないので、組み付け性が良くなり、工程数を削減することができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る電磁弁を有する液圧制御装置の一部を示す断面図である。図2は、図1に示す電磁弁の一部(リテーナ及び弁体)の分解拡大斜視図である。
液圧制御装置は、液圧回路において液体(例えば油)の圧力を調整(例えば一定の圧力に調圧)するためのものであり、車両用ブレーキに使用される作動液の圧力(ブレーキ圧)を調整するものであってもよい。液圧制御装置は、例えば、車両挙動安定化制御システムや、アンチロックブレーキシステムに応用することができる。
液圧制御装置は、例えばアルミニウムからなる基体10を有する。基体10には、液体の第1の流路11が形成されている。車両用ブレーキでは、第1の流路11は、ブレーキペダルにより駆動されるマスタシリンダ(図示せず)に接続されてもよい。基体10には、第2の流路12が形成されている。車両用ブレーキでは、第2の流路12は、分岐してキャリパ及びポンプ(図示せず)に接続されてもよい。基体10には、電磁弁20のための装着孔14が形成されている。装着孔14は、第1及び第2の流路11,12に連通している。装着孔14を介して第1及び第2の流路11,12が連通している。
液圧制御装置は、電磁弁20を有する。電磁弁20は、第1及び第2の流路11,12間で、流路の少なくとも一部を開閉するためのものである。本実施の形態における電磁弁20は、後述するように、常開型電磁弁である。
電磁弁20は、固定コア30を有する。固定コア30は磁性体(あるいは強磁性体)である。固定コア30(詳しくはその一部)は、装着孔14に嵌め込まれ、ストッパ(例えば金属製のCリング)22によって抜け止めが図られている。固定コア30と基体10(詳しくは装着孔14の内面)との間には、ガスケット(例えばゴム製のOリング)24が設けられて、両者間の液密性が確保され、ブレーキ回路と大気との間がシールされている。ガスケット24は、装着孔14において、第1の流路11よりも装着孔14の開口近くに配置されている。固定コア30の、ガスケット24よりも第1の流路11に近い部分と装着孔14の内面との間には液体の流動を許容する隙間が形成されていてもよい。
固定コア30には、第1の流路11と連通する連通孔32が形成されている。連通孔32の開口は、第1の流路11の開口と対向していてもよい。固定コア30の外周面に溝(例えば外周を囲む溝)34が形成され、溝34の底面に開口するように連通孔32が形成されてもよい。連通孔32は、固定コア30を貫通する場合には、両側の開口が溝34の底面に位置してもよい。
第1の流路11の開口と連通孔32の開口の間に、フィルタ26を設けてもよい。フィルタ26のホルダ28を、溝34を覆うように設けて、ホルダ28と溝34によって流路を形成してもよい。その場合、第1の流路11と対向するように形成されたホルダ28の開口にフィルタ26が設けられる。ホルダ28と固定コア30が密着する(例えば液密性が確保される)一方で、ホルダ28と装着孔14の内面は密着しないようになっていて、フィルタ26(又はホルダ28)と装着孔14の内面との間で液体の流動が許容される。
固定コア30には、第2の流路12と連通する連通孔(以下、第2の連通孔ともいう。)36が形成されている。第2の連通孔36は、連通孔(以下、第1の連通孔ともいう。)32と連通するように形成されている。第2の連通孔36には、フィルタ38が設けられていてもよい。
固定コア30と装着孔14の内面との間であって、第2の連通孔36の開口(第2の流路12との連通口)と第1の連通孔32の開口(第1の流路11との連通孔)との間に、逆止弁39が設けられていてもよい。こうすることで、固定コア30と装着孔14の内面との間の隙間で、液体の一方向(図1では第1の流路11から第2の流路12への方向)への流動が許容され、反対方向(図1では第2の流路12から第1の流路11への方向)への流動が止められる。
固定コア30には、リテーナ50のためのガイド孔40が形成されている。ガイド孔40は、連通孔32,36と連通しており、第2の連通孔36と同軸になるように形成されてもよい。ガイド孔40は、中間領域42と、中間領域42よりも径が大きい第1の大径領域44と、中間領域42よりも径が大きい第2の大径領域46と、を有する。なお、「径」とは、ガイド孔40が、軸に直交する円断面を有する円柱状の空間を形成しているのであれば内径であるが、ガイド孔40の軸に直交した断面形状が多角形(例えば矩形)であればその対角線の長さである。第1の大径領域44が連通孔32,36と連通しており、第2の大径領域46が開口している。
ガイド孔40には、リテーナ50がその軸方向に移動できるように収容されている。リテーナ50は非磁性体(あるいは弱磁性体)である。リテーナ50は、軸方向の両側に第1及び第2の端部52,54を有する。第1の端部52は、ガイド孔40の第1の大径領域44に配置されている。第1の端部52及び第2の端部54は、何れも弁体60を固定することができる(又は保持することができる)形状を有しており、そのために凹部が形成されていてもよい。第2の端部54は、ガイド孔40の第2の大径領域46に配置されている。ガイド孔の中間領域42には、リテーナ50の中間部56が位置する。
本実施の形態におけるリテーナ50には、軸方向に貫通して第1及び第2の端部52,54にそれぞれ第1及び第2の開口53,55を有する縦孔51が形成されており、第1及び第2の開口53,55の何れにも、弁体60の端部を嵌合させ固定することができる。第1及び第2の開口53,55は、テーパが付けられていてもよい。リテーナ50には、軸方向の中心よりも第1の端部52に近い位置で縦孔51に連通するように側面に開口する少なくとも1つ(図1では複数)の第1の横孔57が形成されている。リテーナ50には、軸方向の中心よりも第2の端部54に近い位置で縦孔51に連通するように側面に開口する少なくとも1つ(図1では複数)の第2の横孔59が形成されている。第1の横孔57が複数の場合及び第2の横孔59が複数の場合には、各孔をリテーナ50の軸回りに放射状に形成してもよい。縦孔51並びに第1及び第2の横孔57,59によって、リテーナ50を貫通する流体の流出入が許容される。また、縦孔51並びに第1及び第2の横孔57,59が形成されていることで、リテーナ50は軽量化されるので、応答性(反応の良さ)が向上する。
ガイド孔40の第1の大径領域44は、リテーナ50の位置にかかわらず、第1の横孔57と連通するとともに、第1及び第2の端部52,54を入れ替えてリテーナ50が配置されても第2の横孔59と連通する深さ(軸方向の幅)を有する。ガイド孔40の第2の大径領域46は、リテーナ50の位置にかかわらず、第2の横孔59と連通するとともに、第1及び第2の端部52,54を入れ替えてリテーナ50が配置されても第1の横孔57と連通する深さ(軸方向の幅)を有する。
本実施の形態によれば、リテーナ50の向きを反対にしても、第1及び第2の大径領域52,54がそれぞれ第2及び第1の横孔59,57と連通する。したがって、第1及び第2の横孔57,59が線対称の位置に形成されていなくても、リテーナ50の向きにかかわらず、第1及び第2の横孔57,59及び縦孔51を介する流体の流れが許容され、リテーナ50のスムーズな動作が可能になる。
図2に示すように、本実施の形態におけるリテーナ50は、直円管状の外形を有し、軸A方向の中心で軸A方向に直交する対称軸Sに関して、線対称の形状(対称軸S回りに180度回転させても同じ形になる形状)をなしている。また、第1及び第2の横孔57,59は、対称軸Sに関して、線対称の位置に線対称の形状で形成されている。
本実施の形態によれば、リテーナ50は、線対称の形状をなしているので、対称軸Sを中心としてひっくり返しても同じ形状になる。したがって、弁体60をリテーナ50に取り付ける工程で、リテーナ50の向きを考慮する必要がないので、組み付け作業がし易くなり、例えば、リテーナ50の方向を合わせるといった工程数を削減することができる。リテーナ50は、例えばパイプ材を所定の長さに切断して横孔の穴あけ加工をするといった簡単で安価な方法で形成することができる。
なお、図1に示す例の変形として、第1及び第2の端部52,54の間の中間部56を、第1及び第2の端部52,54よりも細くしてもよいし、リテーナ50の側面に、第1及び第2の端部52,54間を延びるように切り欠き(又は溝)を形成してもよい。ただし、リテーナ50の側面は、切り欠きを形成しない場合には滑らかな面になっているので、リテーナ50とガイド孔40とのクリアランスを、摺動を阻害しない程度まで小さくすることができる。その結果、リテーナ50の軸とガイド孔40の軸とのずれを小さくすることができ、電磁弁の性能(例えば、第2の力Fの精度)を高めることができる。
弁体60は、その一方の端部がリテーナ50に保持(又は固定)され、他方の端部が弁座62に対向するように配置されている。弁座62は、固定コア30に対してその位置が固定されているが、弁体60は、リテーナ50の移動に伴って固定コア30に対して相対的に移動(リテーナ50の移動と同じ方向に移動)できるようになっている。弁座62には、液圧回路の流路の一部になるための流通孔64が形成されており、弁体60は、流通孔64を塞ぐために流路内に設けられている。なお、液圧回路は、少なくとも、第1の流路11、第1の連通孔32、流通孔64、第2の連通孔36及び第2の流路12を通る流路を含み、弁体60は、流通孔64よりも第1の連通孔32側に配置される。
図2に示すように、弁体60は、軸A方向の両側に第1及び第2の部分65,66を有する。弁体60は、軸A方向の中心で軸A方向に直交する対称軸Sに関して線対称の形状(対称軸S回りに180度回転させても同じ形になる形状)をなしている。第1及び第2の部分65,66は、それぞれ、先端に向かって細くなるように形成されたテーパ部67を有する。第1及び第2の部分65,66は、それぞれ、弁体60の軸A方向の中心側でテーパ部67に連接した基部68を有する。
テーパ部67は、弁座62の流通孔64を塞ぐ形状であって、かつ、リテーナ50の縦孔51の第1及び第2の開口53,55のいずれにも入り込む形状をなしている。基部68は、リテーナ50の縦孔51の第1及び第2の開口53,55のいずれにも嵌り合う形状(例えば、圧入可能な形状)をなしている。
本実施の形態によれば、弁体60は、線対称の形状をなしているので、対称軸Sを中心としてひっくり返しても同じ形状になる。したがって、弁体60をリテーナに取り付ける際、弁体60の向きを考慮する必要がないので、組み付け作業がし易くなり、例えば、弁体60の方向を合わせるといった工程数を削減することができる。
弁体60と弁座62との間には弾性体(例えばバネ(詳しくはコイルバネ))70が配置されている。弁体60と弁座62との間で、弾性体70を圧縮して配置することで、自然長に戻ろうとする力(第1の力F)を弁体60に加えることができる。また、弾性体70は、弁体60を介して、リテーナ50に、第1の端部52から第2の端部54の方向(軸方向であって弁体60が弁座62から離れる方向)への第1の力Fを加える。
電磁弁20は、可動コア80を有する。可動コア80は、磁性体(あるいは強磁性体)である。可動コア80とリテーナ50は異なる材料で構成されており、本実施の形態では両者は固定されていないが、固定してあってもよい。可動コア80は、リテーナ50の第2の端部54及び固定コア30に対向し、リテーナ50の軸方向に沿って移動するようガイドされている。可動コア80は、その移動方向の一方の端部に凸部82が形成されている。凸部82は、ガイド孔40(第2の大径領域46)に入り込む大きさである。すなわち、凸部82は、固定コア30に対向する部分の内側に形成されている。
可動コア80の側面(中心点を通る移動軸に交差しない面)には、切り欠き(又は溝)84が形成されている。切り欠き84は、固定コア30及びリテーナ50との対向面からその反対面に至るように形成されている。
可動コア80のガイドのためにガイドカバー88が使用される。ガイドカバー88は、非磁性体である。ガイドカバー88は、固定コア30に、そのガイド孔40の開口(リテーナ50の第2の端部54側の開口)を覆うように固定されている。ガイドカバー88の内側のスペースが、ガイド孔40との連通を除いて、密閉されるように、ガイドカバー88と固定コア30との液密性を確保してもよい。
電磁弁20は、導電線からなるコイル90を有する。コイル90は、絶縁体(例えば樹脂)からなるボビン92に巻き付けられていてもよい。コイル90を電流が流れると磁場が発生する。その磁場内に、磁性体(あるいは強磁性体)からなるヨーク94を設けて、ヨーク94を通る効率的な磁気回路を形成することができる。なお、ヨーク94はコイル90のカバーを兼ねてもよい。コイル90により発生する磁場(又は磁気回路)内に、あるいは、ヨーク94を通して形成される磁気回路内に、可動コア80(少なくともその一部)及び固定コア30(少なくともその一部)が配置されている。
本実施の形態に係る電磁弁20は、上述したように構成されており、以下、その動作及び作用効果を説明する。
電磁弁20が駆動していない場合(コイル90に電流が供給されていない場合)には、第2の力Fが加えられない。一方、第1の力Fは、弾性体70によって常に加えられている。第1の力Fは、弁体60に対して加えられており、リテーナ50にも加えられている。第1の力Fは、弁体60を弁座62から離そうとする方向の力である。また、第1の力Fは、弁体60が弁座62から離れるのに必要な大きさになるよう設定されている。このため、常時(電磁弁20の非駆動時)、流通孔64が開口する。すなわち、電磁弁20は、常開型電磁弁である。
流通孔64が開口すると、第1及び第2の流路11,12間が連通する。例えば、車両用のブレーキペダルを踏むと、これに連動するマスタシリンダによって、第1の流路11から第2の流路12の方向に液圧が加えられて、第2の流路12に接続されたキャリパによってブレーキをかけることができる。
電磁弁20が駆動すると、コイル90に電流が供給されて、第2の力Fが加えられる。詳しくは、コイル90を電流が流れると磁場が発生する。磁場が発生すると、磁気誘導によって可動コア80及び固定コア30間に電磁吸引力が発生して、第2の力Fが可動コア80を介してリテーナ50に加えられるとともにリテーナ50を介して弁体60に加えられる。第2の力Fは、第1の力Fに対向する方向の力であり、第2の力Fの大きさが第1の力Fの大きさを超えると、弁体60を弁座62の方向に押しつける。こうして、弁体60によって流通孔64が塞がれる。
流通孔64が塞がれた状態で、第1の流路11での液圧が上昇した場合(例えば図示しないブレーキを踏んだ場合)には、逆止弁39によって、第1の流路11から第2の流路12へ、液圧を伝えることができる。すなわち、ブレーキを更に踏み込んだ場合、その分のブレーキ圧をキャリパ(図示せず)に伝えることができる。
なお、可動コア80の側面に切り欠き84が形成されているので、可動コア80の、リテーナ50及び固定コア30との対向面側の液圧とその反対側の液圧との差をなくすことができる。したがって、可動コア80の移動がスムーズに行われる。
また、リテーナ50の、第1及び第2の横孔57,59及び縦孔51を介する流体の流れが許容されているので、リテーナ50のスムーズな動作が可能になる。しかも、リテーナ50の向きを反対にして弁体60と組み付けたとしても、第1及び第2の大径領域52,54がそれぞれ第2及び第1の横孔59,57と連通するので、リテーナ50のスムーズな動作が維持される。
電磁弁20を車両挙動安定化制御システムに応用した場合、電磁弁20の作動によって流通孔64が閉じられて、第2の流路12に接続されたポンプ(図示せず)が作動する。そして、第2の流路12で液圧が上昇し、第2の流路12に接続されたキャリパ(図示せず)によってブレーキがかけられる。さらに第2の流路12での液圧が上昇すると、その液圧で弁体60を弁座62から離れる方向に移動させて、流通孔64が開口する。そうすると、第2の流路12での液圧が下がって、再び、流通孔64が閉じられる。以上の動作が繰り返されることで、第2の流路12での液圧が所定の圧力に調整される。これにより、安定した圧力でブレーキをかけることができる。
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、本発明は、実施の形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び結果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。さらに、本発明は、実施の形態で説明した技術的事項のいずれかを限定的に除外したものであってもよい。あるいは、本発明は、上述した実施の形態から公知技術を限定的に除外したものであってもよい。
本発明の実施の形態に係る電磁弁を有する液圧制御装置の一部を示す断面図である。 図1に示す電磁弁の一部(リテーナ及び弁体)の分解拡大斜視図である。
符号の説明
10…基体 11…第1の流路 12…第2の流路 14…装着孔 20…電磁弁 22…ストッパ 24…ガスケット 26…フィルタ 28…ホルダ 30…固定コア 32…連通孔 34…溝 36…連通孔 38…フィルタ 39…逆止弁 40…ガイド孔 42…中間領域 44…第1の大径領域 46…第2の大径領域 50…リテーナ 51…縦孔 52…第1の端部 53…第1の開口 54…第2の端部 55…第2の開口 56…中間部 57…第1の横孔 59…第2の横孔 60…弁体 62…弁座 64…流通孔 65…第1の部分 66…第2の部分 67…テーパ部 68…基部 70…弾性体 80…可動コア 82…凸部 84…切り欠き 88…ガイドカバー 90…コイル 92…ボビン 94…ヨーク

Claims (5)

  1. 液圧回路の流路の一部になるための流通孔を有する弁座と、
    前記流通孔を塞ぐための弁体と、
    軸方向の両側に第1及び第2の端部を有し、前記第1の端部に前記弁体が固設されたリテーナと、
    前記リテーナを、前記軸方向に沿って移動できるように収容するガイド孔を有する固定コアと、
    前記リテーナの前記第2の端部及び前記固定コアに対向し、前記リテーナの前記軸方向に沿って移動するようガイドされた可動コアと、
    前記リテーナの前記軸方向であって前記弁体が前記弁座から離れる方向への第1の力を前記リテーナに加える弾性体と、
    電流が流れることで磁場を発生させるコイルであって、磁気誘導によって前記可動コア及び前記固定コア間に電磁吸引力を発生させて、前記第1の力に抗する第2の力を、前記可動コアを介して前記リテーナに加えるとともに前記リテーナを介して前記弁体に加えるためのコイルと、
    を含み、
    前記リテーナは、前記軸方向に貫通して前記第1及び第2の端部にそれぞれ第1及び第2の開口を有する縦孔と、前記軸方向の中心よりも前記第1の端部に近い位置で前記縦孔に連通するように側面に開口する第1の横孔と、前記軸方向の中心よりも前記第2の端部に近い位置で前記縦孔に連通するように側面に開口する第2の横孔と、を有し、
    前記縦孔並びに前記第1及び第2の横孔によって前記リテーナを貫通する流体の流出入が許容され、
    前記第1の開口及び前記第2の開口は、前記弁体を固設可能な形状を有し、前記第1の開口に前記弁体が固設されていることを特徴とする常開型電磁弁。
  2. 請求項1記載の常開型電磁弁において、
    前記リテーナの外形は、前記軸方向の中心で前記軸方向に直交する対称軸に関して、線対称の形状をなしている常開型電磁弁。
  3. 請求項1又は請求項2記載の常開型電磁弁において、
    前記ガイド孔は、前記リテーナの中間部が位置する中間領域と、前記リテーナの前記第1の端部が配置されるとともに前記中間領域よりも径が大きい第1の大径領域と、前記リテーナの前記第2の端部が配置されるとともに前記中間領域よりも径が大きい第2の大径領域と、を有し、
    前記第1の大径領域は、前記リテーナの位置にかかわらず、前記第1の横孔と連通するとともに、前記第1及び第2の端部を入れ替えて前記リテーナが配置されても前記第2の横孔と連通する深さを有し、
    前記第2の大径領域は、前記リテーナの位置にかかわらず、前記第2の横孔と連通するとともに、前記第1及び第2の端部を入れ替えて前記リテーナが配置されても前記第1の横孔と連通する深さを有する常開型電磁弁。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1つに記載の常開型電磁弁において、
    前記第1及び第2の横孔は、前記対称軸に関して、線対称の位置に線対称の形状で形成されてなる常開型電磁弁。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1つに記載の常開型電磁弁において、
    前記弁体は、軸方向の両側に第1及び第2の部分を有し、前記軸方向の中心で前記軸方向に直交する対称軸に関して線対称の形状をなし、
    前記第1及び第2の部分は、それぞれ、先端に向かって細くなるように形成されたテーパ部と、前記弁体の前記軸方向の中心側で前記テーパ部に連接した基部と、を有し、
    前記テーパ部は、前記弁座の前記流通孔を塞ぐ形状であって、かつ、前記リテーナの前記縦孔の前記第1及び第2の開口のいずれにも入り込む形状をなし、
    前記基部は、前記リテーナの前記縦孔の前記第1及び第2の開口のいずれにも嵌り合う形状をなしている常開型電磁弁。
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