JP7062335B2 - ソレノイドバルブ - Google Patents

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Description

本発明は、ソレノイドバルブ、特に液圧回路の液圧制御に用いられる液浸形のソレノイドバルブに関する。
従来の油圧(液圧)制御用のソレノイドバルブとしては、スリーブに収納されたスプールを有するバルブ部と、スプールを軸方向に駆動させるプランジャ(可動鉄心)およびコイルが樹脂により覆われたソレノイド成形体を収容するソレノイドケースを有するソレノイド部と、を具備し、ポンプやアキュムレータの圧力源と負荷との間に配置され、スプールを駆動することにより圧力や流量が調整された制御油を負荷に供給できるようになっている。
ところで、スプールはその駆動ストロークが比較的大きいため、ソレノイド部を駆動する場合、プランジャを収容する収容部材の内部空間の作動油が抵抗となってプランジャの迅速な移動を阻害する虞がある。そのため、従来の油浸形のソレノイドバルブにおいては、外部と連通する開口(以下、呼吸孔とも言う。)を設けるとともに、収容部材の内部空間と開口とを連通させ、収容部材の内部の作動油を外部と呼吸させることで、プランジャの移動方向の作動油を排出して作動油による抵抗に対処する必要性がある。
特許文献1に開示されている油浸形のソレノイドバルブは、スプール弁部(バルブ部)とソレノイド部と、から主に構成され、ソレノイド部は、軸方向に貫通する連通孔を有するプランジャと、プランジャを収容する円筒状のステータコア(収容部材)と、ステータコアの外周に設けられコイルを有するソレノイド成形体と、ステータコアおよびソレノイド成形体を収容し磁気回路を形成するヨーク(ソレノイドケース)と、を具備している。ヨークは、ソレノイド成形体を収容するヨーク筒部と、ヨーク筒部の後方側でステータコアが嵌着されるリングコア筒部と、から構成される二段の段差筒型構造を成し、リングコア筒部の底部には円形状の凹部が設けられ、リングコア筒部の内壁には底部に設けられる凹部と連通するように放射状に延びる少なくとも一条の内部呼吸経路が形成されている。また、ヨーク筒部の内壁には、リングコア筒部の内部呼吸経路と連続し、ヨークの外部に開放する呼吸孔を有する外部呼吸経路が形成されている。これによれば、円筒状のステータコアに収容されるプランジャの前後に構成される空間は、プランジャの連通孔、内部呼吸経路および外部呼吸経路を介して外部と呼吸可能に連通しており、ステータコアの内部におけるプランジャの移動に合わせて作動油をヨークの外部と呼吸させることで、正確かつ迅速に油圧制御を行うことができる。
特開2007-154947号公報(第4頁、第1図)
しかしながら、特許文献1のソレノイドバルブにおいては、油圧制御ユニット(被取付部材)に対して水平方向に取付けられる場合、油圧制御ユニット内の作動油の油面低下時、もしくは油面が一時的に傾くことにより、ステータコアの後方側(リングコア筒部側)から作動油が排出されてしまい、ステータコアの内部における作動油の油面が低下し、プランジャの作動性が変化して油圧制御が不安定になる虞があった。
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、液圧制御を安定して行うことができるソレノイドバルブを提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明のソレノイドバルブは、
弁体を移動させる可動鉄心と、
前記可動鉄心の外周に配置されるソレノイド成形体と、
前記可動鉄心および前記ソレノイド成形体を収容する有底のソレノイドケースと、
内側の空間内に前記可動鉄心を収容する筒体と、を具備し、
被取付部材に水平方向に取付けられる液浸形のソレノイドバルブであって、
前記筒体の一端の内側かつ下方には、前記ソレノイドケースの底部の凸部が嵌り込み、堰が形成されていることを特徴としている。
この特徴によれば、筒体の一端の内側かつ下方に堰が設けられることにより、被取付部材内の液面低下時、もしくは液面が一時的に傾いても、可動鉄心の一端側に設けられる堰により筒体の内部の流体を堰き止めることができるため、筒体の内部における液面の低下を抑えて可動鉄心の作動性の変化を防ぎ、液圧制御を安定して行うことができる。また、ソレノイドケースの底部の凸部を筒体の一端の内側かつ下方に嵌り込むように形成すればよいため、筒体に複雑な溝や堰を構成するための部材等を用意する必要がなく、簡素な構成で堰を形成できる。
前記堰は、前記筒体の内周面と前記凸部の円弧状側面とが当接していることを特徴としている。
この特徴によれば、堰のシール性が良好となるため、筒体の内部における液面の低下を効果的に抑えることができる。
前記凸部は前記ソレノイドケースをプレス加工により半月状に形成されたものであることを特徴としている。
この特徴によれば、堰を構成する凸部を簡素な構造とすることができる。
前記ソレノイドケースの底部には、前記凸部よりも上方側において前記弁体とは反対方向に凹む凹部が形成されていることを特徴としている。
この特徴によれば、凹部内に流体を流入させることができるため、流体を多く保持することができる。
前記筒体の一端の上方側には径方向に連通する連通部が形成されていることを特徴としている。
この特徴によれば、筒体の内部の流体を連通部を通じて筒体の外部と呼吸させることができる。
前記ソレノイドケースは軸方向に見て底部側が中央側よりも小径の段部となっていることを特徴としている。
この特徴によれば、段部の側壁と筒体との間に流路を形成することができ、流路内に流体を流入させて可動鉄心の動作時に呼吸をさせることができる。
前記筒体は固定鉄心であって、板厚が周方向に薄く構成される薄肉部を有する筒状であり、
前記固定鉄心は軸方向において前記ソレノイドケースの底部とは離間していることを特徴としている。
この特徴によれば、固定鉄心の一端側の端面とソレノイドケースの底部の内面との間に隙間が形成されており、固定鉄心の内側にソレノイドケースの凸部を挿入して位置決めしたときに、前記隙間において固定鉄心の一端側の端面とソレノイドケースの底部の内面とが相対的に傾くことができるため、固定鉄心の一端側の端面またはソレノイドケースの底部に製造誤差があっても、固定鉄心とソレノイドケースとを精度よく組付けることができる。また、固定鉄心の薄肉部に影響を与え難い構造であるため、薄肉部の板厚を薄くすることができるとともに、固定鉄心とソレノイドケースの底部との間に流体を保持させることにより流体保持量を増やし、液圧制御を安定して行うことができる。
本発明の実施例1におけるソレノイドバルブのオフ状態を示す一部切欠断面図である。 センタポストの構造を示す斜視図である。 (a)は実施例1におけるソレノイド部を示す側断面図、(b)はA-A断面図である。 ソレノイドバルブのオン状態を示す一部切欠断面図である。 バルブハウジング内の油面が低下した状態におけるソレノイドバルブのオフ状態を示す一部切欠断面図である。 バルブハウジング内の油面が低下した状態におけるソレノイドバルブのオン状態を示す一部切欠断面図である。 (a)は本発明の実施例2におけるソレノイド部を示す側断面図、(b)はB-B断面図である。 本発明の実施例3におけるソレノイド部を示す側断面図である。
本発明に係るソレノイドバルブを実施するための形態を実施例に基づいて以下に説明する。尚、図2、図4、図5に示すプランジャ4、ロッド5、スプール22は断面ではなく側面図により示している。
実施例1に係るソレノイドバルブにつき、図1から図6を参照して説明する。以下、図2の紙面左側をソレノイドバルブの軸方向一端側とし、図1の紙面右側をソレノイドバルブの軸方向他端側として説明する。
ソレノイドバルブ1は、スプールタイプのソレノイドバルブであって、例えば車両の自動変速機等の油圧により制御される装置に用いられるものである。尚、ソレノイドバルブ1は、図示しないバルブハウジング等の被取付部材に水平方向に取付けられ、バルブハウジング内の作動油L(液体)に浸漬される、いわゆる油浸形(液浸形)のソレノイドバルブとして使用される。尚、図1は、バルブハウジング内の作動油Lがソレノイドバルブ1全体を浸漬させる所定高さ位置に油面L1が維持された状態を示すものであり、ソレノイドバルブ1の内部の網掛け部分は、作動油Lを示すものである。
図1に示されるように、ソレノイドバルブ1は、流体の流量を調整するバルブ部2が電磁駆動部としてのソレノイド部3に一体に取付けられて構成されている。尚、図1は、ソレノイド成形体31のコイル34に通電されていないソレノイドバルブ1のオフ状態を示すものである。
図1に示されるように、バルブ部2は、外周に図示しないバルブハウジング内に設けられた流路と接続される図示しない入力ポートや出力ポート等の開口が設けられたスリーブ21と、スリーブ21の貫通孔21aに液密に収容され図示しない複数のランドを有するスプール22(弁体)と、スプール22を軸方向一端側に付勢する図示しないコイル状のスプリングと、スプリングを保持するリテーナ23と、から構成されている。この構成はスプールバルブとして良く知られた構成であるため詳細な説明は省略する。尚、スリーブ21、スプール22、リテーナ23は、アルミ、鉄、ステンレス、樹脂等の材料により形成されている。
また、スリーブ21は、軸方向一端部に形成される開口部21b(開口)の径がスプール22の径よりも大きく構成されることにより、スリーブ21の内部における開口部21bの内周面とスプール22の外周面との間に環状の空間S1が形成されている。さらに、スリーブ21の軸方向一端部には、下方側に径方向に貫通するドレンポートである呼吸孔21c(開口)が形成され、呼吸孔21cは空間S1に連通されている。
ソレノイド部3は、鉄等の磁性を有する金属材料から形成されるソレノイドケース30と、ソレノイドケース30に収容されるソレノイド成形体31と、ソレノイド成形体31の内側に配置されるセンタポスト32(筒体、固定鉄心)と、から主に構成されている。
ソレノイドケース30は、ソレノイド成形体31の外周を覆う円筒部30aと、円筒部30aよりも軸方向一端側に突出し円筒部30aよりも小径に形成される有底円筒形状の段部30bと、から主に構成され、円筒部30aの中心軸と段部30bの中心軸とは略一致する配置となっている。段部30bは、円板状の底板30m(底部)と、底板30mに直交して連なり軸方向に延びる円筒状の側板30kと、から構成されており、側板30kの径は、円筒部30aの径よりも小径となっている。
また、側板30kと円筒部30aとは、該側板30k及び該円筒部30aに直交する環状の端板30nにより連なっている。また、底板30mには、軸方向他端側(センタポスト32側)に突出する凸部37が形成されている。尚、凸部37については、後に詳述する。
また、ソレノイドケース30の内部は、円筒部30aの内面により形成されソレノイド成形体31を収容する第1収容筒部30dと、第1収容筒部30dの軸方向一端側において段部30bの内面により形成されセンタポスト32の円筒部32aの軸方向一端部が挿入される第2収容筒部30eと、から構成され、第1収容筒部30dの軸方向一端側には、径方向に上述した端板30nが形成されている。
また、ソレノイドケース30の内部には、第1収容筒部30dおよび第2収容筒部30eの内周面と、ソレノイド成形体31およびセンタポスト32の円筒部32aの外周面との間が径方向に離間することにより呼吸経路33が形成されている。詳しくは、呼吸経路33は、ソレノイドケース30の円筒部30aの内周面とソレノイド成形体31の外周面との間の部分33aと、ソレノイドケース30の端板30nとソレノイド成形体31の軸方向一端側の端面との間の部分33bと、側板30kの内周面とセンタポスト32の円筒部32aの外周面との間の部分33cと、ソレノイドケース30の底板30mと円筒部32aの軸方向一端側の端面32hとの間の部分33dと、が互いに連通するように形成されている。
ソレノイド成形体31は、コイル34を樹脂35によりモールド成形することにより形成され、ソレノイドケース30の径方向下方側に設けられる開口部30jから外部に延出しているコネクタ部35aのコネクタから制御電圧がコイル34へ供給されるようになっている。尚、ソレノイドケース30の開口部30jの軸方向の寸法は、ソレノイド成形体31のコネクタ部35aの軸方向の寸法よりも大きく構成されており、開口部30jに挿通されるコネクタ部35aとの隙間を介してソレノイドケース30の内部に形成される呼吸経路33が外部と連通している。
図1および図2に示されるように、センタポスト32は、フランジ付き円筒状に形成され、軸方向略中央に断面視等脚台形状の薄肉部32bが形成される円筒部32aと、円筒部32aの軸方向他端部において径方向に延びるフランジ部32cと、円筒部32aの径方向の中心にプランジャ4(可動鉄心)およびロッド5を収容可能な貫通孔32dと、から主に構成されており、円筒部32aの軸方向一端側の開口には、前述した凸部37が嵌り込むことで堰を形成している。尚、本発明の堰とは、その上方に空間を有する壁部のことであり、本実施例においては、凸部37が堰であり、後述する凹部38が堰の上方の空間である。
円筒部32aにおける軸方向一端の上方には、円筒部32aの軸方向一端側の端面32hから軸方向に切欠かれた切欠部32m(連通部)が形成されている。後述するセンタポスト32内の空間S2は、切欠部32mを通じて呼吸経路33(空間S2の外部)と連通している。
フランジ部32cには、軸方向他端側の端面に軸方向一端側に凹む凹部32jが設けられ、スリーブ21の軸方向一端部が挿嵌された状態で取付け固定されている。また、フランジ部32cには、ソレノイドケース30の円筒部30aの軸方向他端部がカシメられ、センタポスト32とソレノイドケース30とが固定される。尚、ソレノイドバルブ1のオフ状態においては、凹部32jの内径側にスリーブ21に収容されるスプール22の軸方向一端側の端面22aが当接することにより、スプール22の軸方向一端側への移動が規制されている。
センタポスト32内の空間S2を構成する貫通孔32dは、軸方向一端側にプランジャ4が配置される第1収容部32eと、第1収容部32eの軸方向他端側において径方向の中心に小径に形成されロッド5が配置される第2収容部32fと、から構成される段付き円筒状に構成されている。尚、第1収容部32eの軸方向他端側には径方向に延びる環状面部32gが形成されており、この環状面部32gは内径側において第2収容部32fの内面に直交して連なっている。環状面部32gには、第1収容部32e内を軸方向移動するプランジャ4の軸方向他端面の接触時の衝撃からプランジャ4を保護するための環状の保護部材36が取付けられている。
プランジャ4は、円柱状に形成され、その外周面が第1収容部32eの内周面に案内されて軸方向に移動可能となっている。尚、プランジャ4の外周面と第1収容部32eの内周面との間には、径方向に僅かなクリアランスが設けられており、プランジャ4は軸方向に円滑に移動できるようになっている。また、プランジャ4には、径方向の中心とは中心をずらした貫通孔4aが設けられ、好ましくは、径方向の中心よりも上方側に軸方向に貫通する貫通孔4aが設けられている。さらに、センタポスト32内の空間S2は、プランジャ4の軸方向一端側(凸部37側)の空間とプランジャ4の軸方向他端側(環状面部32g側)の空間とが貫通孔4aにより連通して形成されている。
ロッド5は、プランジャ4と略同軸すなわち径方向の中心の延長線上に配置され、第2収容部32fの内部を軸方向移動可能となっている。尚、ロッド5の外周面と第2収容部32fの内周面との間には、径方向に僅かなクリアランスが設けられており、ロッド5は軸方向に円滑に移動できるようになっている。また、プランジャ4とロッド5とは、一体的に移動可能になっており、ロッド5の軸方向他端側(バルブ部2側)の先端はスプール22の軸方向一端側(ソレノイド部3側)の端面22aに当接している。尚、ロッド5の軸方向他端側の先端とスプール22の端面22aとは固定されていてもよい。
次いで、凸部37の構造について説明する。図1および図3に示されるように、凸部37は、ソレノイドケース30の底板30mをプレス加工により半月状に形成されたものであり、軸と直交する方向に略水平に延びる水平面37aと、水平面37aの下側に形成される円弧状の側面37bと、を有している。また、凸部37が形成されることにより、ソレノイドケース30の底板30mにおける凸部37の上方には、軸方向一端側(スプール22とは反対側)に相対的に凹む凹部38が形成されている。
凸部37の側面37bは、円筒部32aの内周面と当接している。また、円筒部32aの軸方向一端側の端面32hは、ソレノイドケース30の底板30mに対して離間して設けられている。
次いで、ソレノイドバルブ1の動作について説明する。図1に示されるソレノイドバルブ1のオフ状態において、コイル34への通電によりソレノイドケース30、センタポスト32、プランジャ4により磁気回路を形成し、センタポスト32の環状面部32gとプランジャ4との間に磁力を発生させることにより、図4に示されるように、プランジャ4をセンタポスト32の環状面部32g側に向けて軸方向他端側へ移動させることができる。尚、センタポスト32は、円筒部32aの一部の板厚を周方向に薄くして磁気抵抗を大きくした薄肉部32bが形成されていることにより、薄肉部32b周辺の磁束流路をプランジャ4側に偏らせてプランジャ4に作用する磁力を強くしている。
このとき、プランジャ4の駆動力を利用してロッド5を一体的に軸方向他端側へ移動させることにより、ロッド5の軸方向他端側の先端がスプール22の軸方向一端側の端面22aを押し、スプール22を図示しないスプリングの付勢力に抗して軸方向他端側に移動させることにより、スリーブ21の図示しない入力ポートから出力ポートへ流れる制御流体の量を変化させることができる。
また、コイル34への通電が遮断され、センタポスト32の環状面部32gとプランジャ4との間に発生していた磁力が相対的に弱まると、図1に示されるように、図示しないスプリングの付勢力によりスプール22が軸方向一端側へ移動し、スプール22の軸方向他端側の端面22aがセンタポスト32の凹部32jに当接しスプール22の移動が規制され、プランジャ4およびロッド5が軸方向他端側(凸部37側)の図1に示す所定の位置まで移動する。
これによれば、図1に示されるソレノイドバルブ1のオフ状態と図4に示されるソレノイドバルブ1のオン状態とが切替えられることにより、プランジャ4をセンタポスト32の第1収容部32e(空間S2)内において軸方向に移動させることができる。このとき、センタポスト32の第1収容部32eの内部を満たしている作動油Lは、プランジャ4に設けられる貫通孔4aを通してプランジャ4の軸方向一端側(凸部37側)の空間とプランジャ4の軸方向他端側(環状面部32g側)の空間との間で移動している。
また、センタポスト32の第1収容部32e内の作動油Lをロッド5側の呼吸経路を通してスリーブ21の呼吸孔21cおよび第1収容部32e(空間S2)側の呼吸経路33を通してソレノイドケース30の開口部30jを介して外部と呼吸させることにより、プランジャ4の移動方向の作動油Lを排出して作動油Lによる抵抗を抑え、ソレノイドバルブ1のオン・オフの切換によるプランジャ4の移動を正確かつ迅速に行うことができる。
このような、ソレノイドバルブ1にあっては、図5および図6に示されるように、バルブハウジング内における作動油Lの油面が低下することがある(例えば油面L2の時、もしくは作動油Lの油面が一時的に傾いた時)。
本実施例1のソレノイドバルブ1は、センタポスト32の円筒部32aの一端の内側かつ下方には、ソレノイドケース30の底板30mに形成された凸部37が嵌り込み、堰を形成していることにより、作動油Lの油面低下時において、凸部37によりセンタポスト32内の空間S2(特に第1収容部32e)の作動油Lを堰き止めることができるようになっているため、センタポスト32内の空間S2における油面の低下を抑えてプランジャ4の作動性の変化を防ぎ、油圧制御を安定して行うことができる。尚、センタポスト32の第2収容部32fの内周面とロッド5の外周面との間のクリアランスを介してセンタポスト32内の空間S2からスリーブ21内の空間S1側に流出する作動油は微量である。
また、ソレノイドケース30の底板30mの凸部37を円筒部32aの一端の内側かつ下方に嵌り込むように形成すればよいため、例えば、円筒部32aに作動油Lを保持するための複雑な溝や堰を構成するための部材等を別途用意する必要がなく、簡素な構成で堰を形成できる。また、凸部37はソレノイドケース30の底板30mをプレス加工により半月状に形成されたものであることから、堰を構成する凸部37を簡単に形成することができる。
また、凸部37の側面37bと円筒部32aの内周面とが当接しており、凸部37と円筒部32aとの間から作動油Lが流出することを防止でき、堰のシール性が良好となるため、空間S2における油面の低下を効果的に抑えることができる。
また、ソレノイドケース30の底板30mには、凸部37よりも上方側においてスプール22とは反対方向(軸方向一端側)に凹む凹部38が形成されていることから、凹部38内に空間S2内の作動油Lを流入させることができ、作動油Lの油面低下時において、作動油Lを多く保持することができる。
また、円筒部32aの一端の上方側には径方向に連通する切欠部32mが形成されており、切欠部32mは呼吸経路33に連通している。これによれば、空間S2内の作動油Lを切欠部32mを通じて呼吸経路33に流出(オーバーフロー)させることができ、呼吸経路33を通じてソレノイドケース30の外部と呼吸させることができる。
例えば、バルブハウジング内における作動油Lの油面低下時にスリーブ21の呼吸孔21cを通してセンタポスト32内の空間S2に空気が混入した作動油Lが吸い込まれた場合であっても、切欠部32mを通してセンタポスト32の外部(呼吸経路33)に空気を排出することによりプランジャ4の軸方向一端側(凸部37側)に回り込んだ空気がセンタポスト32内の空間S2に滞留することを防ぐことができるため、プランジャ4の駆動を安定させることができる。尚、切欠部32mは、径方向上方側に直線上に延びているため、センタポスト32内の空間S2に混入した空気が切欠部32mの途中で滞留することがなく、センタポスト32の外部に空気を円滑に排出することができる。
また、切欠部32mは、円筒部32aの径方向上方側に設けられているため、作動油Lの油面が低下しても切欠部32mから作動油Lが流出し難くなり、作動油Lを好適に保持することができる。
また、ソレノイドケース30は軸方向に見て底部側(軸方向一端側)が中央側よりも小径の段部30bとなっている。具体的には、ソレノイドケース30とセンタポスト32とを組付けた状態において、ソレノイドケース30の円筒部30aの内周面とソレノイド成形体31の外周面との間の部分33aと、ソレノイドケース30の端板30nとソレノイド成形体31の軸方向一端側の端面との間の部分33bと、側板30kの内周面とセンタポスト32の円筒部32aの外周面との間の部分33cと、ソレノイドケース30の底板30mと円筒部32aの軸方向一端側の端面32hとの間の部分33dと、が連続する呼吸経路33が形成され、該呼吸経路33に空間S2内の作動油Lを流入させてプランジャ4の動作時に呼吸をさせることができる。
また、センタポスト32は、板厚が周方向に薄く構成される薄肉部32bを有する筒状であり、軸方向においてソレノイドケース30の底板30mとは離間している。これによれば、センタポスト32の一端側の端面32hとソレノイドケース30の底板30mの内面との間に隙間が形成されており、センタポスト32の円筒部32aの内側にソレノイドケース30の凸部37を挿入して位置決めしたときに、前記隙間においてセンタポスト32の端面32hとソレノイドケース30の底板30mの内面とが相対的に傾くことができるため、センタポスト32の端面32hとソレノイドケース30の底板30mに製造誤差があっても、センタポスト32とソレノイドケース30とを精度よく組付けることができる。
また、センタポスト32の薄肉部32bに影響を与え難い構造であり、薄肉部32bの板厚を薄くすることができるため、プランジャ4に作用する磁力を強くできる。さらに、センタポスト32とソレノイドケース30の底板30mとの間(呼吸経路33の一部)に作動油Lを保持させることにより作動油Lの保持量を増やし、油圧制御を安定して行うことができる。
また、凸部37は、円筒部32a内に挿入されているだけであり、凸部37が円筒部32aに対して着脱可能であるため、センタポスト32の内部のメンテナンス性を高めることができる。
また、プランジャ4には、径方向の中心よりも上方側に軸方向に貫通する貫通孔4aが設けられるため、バルブハウジング内における作動油Lの油面低下時において、センタポスト32内の空間S2においてプランジャ4の貫通孔4aを流通する流体の量を抑えることができるため、センタポスト32内の空間S2における作動油Lの油面の低下を抑えることができる。
尚、本実施例1では、凸部37の側面37bと円筒部32aの内周面とが当接している形態を例示したが、空間S2の作動油Lが外部に流出することを抑制できればよいため、例えば、凸部37の側面37bと円筒部32aの内周面との間に僅かにクリアランスが形成されていてもよい。
また、本実施例1では、ソレノイドケース30の底板30mにおいて、プレス加工により凸部37が形成されることにより、該凸部37に比べ軸方向一端側に凹む凹部38が形成される形態を例示したが、これに限られず、切削加工や鋳造により形成されていてもよい。
次に、実施例2に係るソレノイドバルブにつき、図7を参照して説明する。尚、前記実施例に示される構成部分と同一構成部分については同一符号を付して重複する説明を省略する。
図7に示されるように、本実施例2における凸部372は、ソレノイドケース30の底板30mをプレス加工により軸方向視略円形状に形成されたものである。凸部372の外周面372bは、円筒部32aの内周面と周方向に亘って当接している。また、切欠部322m(連通部)は、凸部372よりも軸方向他端側に延びて形成されており、センタポスト32内の空間S2は、切欠部322mを通じて呼吸経路33(空間S2の外部)と連通している。
これによれば、凸部372により円筒部32aの一端部側開口の略全領域が閉塞されるため、ソレノイドケース30とセンタポスト32とを安定的に固定することができるとともに、センタポスト32の円筒部32aの一端部側の構造強度が向上する。また、空間S2内に作動油Lを切欠部322mを通じて呼吸経路33に作動油Lを流出入させることができ、呼吸経路33は、開口部30jを介してソレノイドケース30の外部と作動油Lを流出入させることができるため、プランジャ4の移動を円滑に行うことができる。
次に、実施例3に係るソレノイドバルブにつき、図8を参照して説明する。尚、前記実施例に示される構成部分と同一構成部分については同一符号を付して重複する説明を省略する。
図8に示されるように、本実施例3におけるセンタポスト323は、円筒部323aに実施例1及び実施例2の薄肉部32bが形成されておらず、円筒部323aの外周面は略面一となっている。また、円筒部323aには、ソレノイドケース30の凸部37が内側下方に嵌り込んでいるとともに、底板30mに円筒部323aの端面323hが当接している。
このように、底板30mを円筒部323aの端面323hに当接させることができるため、ソレノイドケース30とセンタポスト323とを強固に組付けることができる。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施例1~3では、センタポスト32(センタポスト323)の上方側に切欠部32m(切欠部322m)が形成されている形態を例示したが、センタポスト32の側方に切欠部32mが形成されていてもよい。尚、連通部は、軸方向に切り欠かれた切欠部32mに限られず、センタポスト32を貫通する貫通孔などであってもよい。
また、前記実施例1~3では、円筒部30aの径よりも小径の底板30mと、底板30mに直交して連なり軸方向に延びる円筒状の側板30kと、から段部30bが構成されており、段部30bの内側に第2収容筒部30eが形成されている形態を例示したが、ソレノイドケース30の底部にセンタポスト32の一端側の端部を挿入できる第2収容筒部30eを有していれば、ソレノイドケース30の底部における外形は自由に変更できる。
また、前記実施例では、プランジャ4を収容する筒体としてセンタポスト32を用いる態様について説明したが、筒体はソレノイド成形体の内周空間により構成されるものであってもよい。
1 ソレノイドバルブ
4 プランジャ(可動鉄心)
22 スプール(弁体)
30 ソレノイドケース
30a 円筒部
30b 段部
30e 第2収容筒部(段部)
30m 底板(底部)
31 ソレノイド成形体
32 センタポスト(筒体、固定鉄心)
32a 円筒部
32b 薄肉部
32h 端面
32m 切欠部(連通部)
33 呼吸経路
36 保護部材
37 凸部
37a 水平面
37b 側面
38 凹部
322m 切欠部(連通部)
323 センタポスト(筒体、固定鉄心)
323a 円筒部
323h 端面
372 凸部
372b 外周面
L 作動油
L1,L2 油面
S1,S2 空間

Claims (7)

  1. 筒体の内側の空間に液体が収容され、
    ソレノイドにより前記筒体の内部を水平方向に可動する可動鉄心によって、弁体を移動させるソレノイドバルブであって、
    前記筒体の外周には、前記筒体を収容するとともに、前記水平方向における前記弁体の反対側に底部を有するソレノイドケースが設けられ、
    前記筒体の前記水平方向における前記弁体の反対側に位置する端部が前記ソレノイドケースと当接して、前記水平方向に垂直な鉛直方向における前記筒体の内側の下方に前記液体が保持され、
    前記鉛直方向における前記筒体の前記端部の上方側には径方向に連通する連通部が形成されていることを特徴とするソレノイドバルブ。
  2. 筒体の内側の空間に液体が収容され、
    ソレノイドにより前記筒体の内部を水平方向に可動する可動鉄心によって、弁体を移動させるソレノイドバルブであって、
    前記筒体の外周には、前記筒体を収容するとともに、前記水平方向における前記弁体の反対側に底部を有するソレノイドケースが設けられ、
    前記筒体の前記水平方向における前記弁体の反対側に位置する端部が前記ソレノイドケースと当接して、前記水平方向に垂直な鉛直方向における前記筒体の内側の下方に前記液体が保持され、
    前記ソレノイドケースは前記水平方向に見て前記底部の側が、前記ソレノイドケースの中央側よりも小径の段部となっていることを特徴とするソレノイドバルブ。
  3. 前記筒体の一端の内側かつ前記鉛直方向下方には、前記ソレノイドケースの前記底部の凸部が嵌り込み、堰が形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のソレノイドバルブ。
  4. 前記堰は、前記筒体の内周面と前記凸部の円弧状側面とが当接していることを特徴とする請求項に記載のソレノイドバルブ。
  5. 前記凸部は前記ソレノイドケースをプレス加工により半月状に形成されたものであることを特徴とする請求項3または4に記載のソレノイドバルブ。
  6. 前記ソレノイドケースの前記底部には、前記凸部よりも前記鉛直方向における上方側において前記弁体とは反対方向に凹む凹部が形成されていることを特徴とする請求項ないしのいずれかに記載のソレノイドバルブ。
  7. 前記筒体は固定鉄心であって、板厚が周方向に薄く構成される薄肉部を有する筒状であり、
    前記固定鉄心は軸方向において前記ソレノイドケースの前記底部とは離間していることを特徴とする請求項1ないしのいずれかに記載のソレノイドバルブ。
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