JP2006062465A - 車両の操舵制御装置 - Google Patents

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克弘 須田
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Abstract

【課題】 操舵補助を行うためのモータへのモータ電流を低減し、過熱保護のためモータ電流が電流制限されることを回避し、また、バッテリの消耗を抑制する。
【解決手段】 車体速度V及びトルク検出信号Tが共に零であり且つイグニッションキーIGNが抜き取られたことを検出したとき(ステップS1、S2)、この時点における操舵角度θに基づいてステアリングシャフト2に形成したロック穴21とロックピン24との相対位置関係を特定し(ステップS3)、操向輪が中立方向に回動したときにロックピン24と先に対向するロック穴21と、ロックピン24との相対位置関係から、ロック21をロックピン24と対向する位置に移動させるために必要な戻し量を算出し(ステップS4)、モータを駆動して戻し量だけステアリングシャフト2を操向輪の中立方向に回動させる(ステップS5)。
【選択図】 図3

Description

本発明は、ステアリングホイールの操舵操作を不能にするロック機構を作動させる際に、ステアリングシャフトの回動を電動機により補助するようにした車両の操舵制御装置に関する。
従来、運転終了時に、ステアリングホイールの操舵操作を不能とするロック機構を作動させる際に、電動パワーステアリング装置を用いて、ロック機構のロック設定動作を確実に行うようにしたものが提案されている。
前記ロック機構としては、例えば、ステアリングシャフト側に形成した係合穴に、このステアリングシャフト側を回動自在に支持する固定側部材に配設したロックピンを係合させることで、ステアリングシャフトの回転を制限してステアリングホイールの操舵操作を不能とするようにしている。このとき、運転終了時の操舵角度に基づいて、ステアリングシャフト側に形成した係合穴と、ロックピンとの位置関係を把握し、電動パワーステアリング装置を用いて、係合穴とロックピンとが対向する位置までステアリングシャフトを回動させることにより、ロック機構によるロックの設定を自動的に且つ確実に行うようにしたものが提案されている(例えば、特許文献1)。
特開平13−171534号公報
しかしながら、前述のように、電動パワーステアリング装置によってステアリングシャフトを回動させるようにした場合、電動機の出力トルクのみによって据え切り操作を行うことになり、電動機の駆動電流が大きくなる。このため、電動機を駆動するためのバッテリの消耗の要因となっている。また、このように、電動機の駆動電流が大きくなったときには、電動機の過熱保護のために駆動電流を制限するようになっているシステムにおいては、駆動電流がある程度大きくなった時点で電流制限が行われるため、ステアリングシャフトを回動させるために必要なトルクを十分得ることができず、ロック機構によるロック設定を確実に行うことができない場合があるという問題がある。
そこで、この発明は上記従来の未解決の問題に着目してなされたものであり、バッテリの消耗を防止し且つロック機構によるロック設定を確実に行うことの可能な車両の操舵制御装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明に係る車両の操舵制御装置は、運転終了時に、ステアリングロック手段を、ステアリングホイールの回動を許容するロック解除状態から、ロック状態に移行させることにより、ステアリングホイールの回動を制限する。このロック状態に移行させる際に、車両の操向輪が中立方向に回動するように、操舵補助手段を作動させることにより前記ステアリングロック手段のロック状態への移行を補助する。
本発明に係る車両の操舵制御装置は、ステアリングロック手段をロック状態に移行させる際に、操舵補助手段によって車両の操向輪が中立方向に回動するように、ロック状態への移行を補助するようにしたから、切り増し方向に回動させる場合に比較して、電動機への供給電流を低減することができ、消費電力の抑制を図ることができると共に、電動機への供給電流がしきい値を超えるときには電流制限を行うようになっているシステムであっても、より確実にロック状態への移行を補助することができる。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明における車両の操舵制御装置の一例を示す概略構成図である。
図中、1はステアリングホイールであって、ステアリングホイール1はステアリングシャフト2の上端部に連結され、当該ステアリングシャフト2は下方に延びている。このステアリングシャフト2の下端部は、トルク検出機構を介してピニオンシャフト3aに連結されている。ピニオンシャフト3aの下端部、つまりピニオンは、車両幅方向に配設されたラック3bに噛合し、該ラック3bとピニオンシャフト3aとによってステアリングギア3を構成している。したがって、ステアリングホイール1からステアリングシャフト2回りの回転運動は、ラック3bの直進運動(並進運動)に変換される。
そして、水平に延在するラック3bの両端部は、それぞれ図示しないタイロッドを介して転舵輪に接続し、当該ラック3bが水平方向に移動(並進運動)することで左右の転舵輪が転舵するようになっている。
また、前記ラック3bには、モータ4aを備えた公知の操舵補助機構4が連係され、前記モータ4aを駆動制御することによりピニオンが回動しこれによってラック3bが並進運動することで、操舵補助を行うようになっている。
また、前記トルク検出機構は、ステアリングシャフト2の下端部とピニオンシャフト3aの上端部を連結する図示されないトーションバーと、その外周に配置された操舵反力トルクセンサ5とから構成されている。この操舵反力トルクセンサ5は、前記トーションバーの捩じれ量から操舵反力トルクを検出し、当該操舵反力トルクの大きさに応じたトルク検出信号Tを、コントロールユニット10に供給する。
また、車両には、自車両の走行速度を検出する車体速度センサ11、ステアリングホイール1の操舵角度を検出する操舵角センサ12が設けられており、これらセンサの検出信号はコントロールユニット10に供給される。さらに、イグニッションキーIGNのキーシリンダへの挿入状態を検出するキー挿入検出スイッチ13が設けられ、このキー挿入検出スイッチ13は、イグニッションキーIGNがキーシリンダに挿入されているとき、オン状態、イグニッションキーIGNがキーシリンダから引き抜かれているときにオフ状態となる信号をコントロールユニット10に向けて出力する。
また、前記ステアリングシャフト2の上部には、ステアリングホイール1の回動を禁止するステアリングロック機構20が組み込まれている。
このステアリングロック機構20は、公知のステアリングロック機構と同様に構成され、図2に示すように、ステアリングシャフト2の外周に設けた1つ又は複数のロック穴21(図2の場合には、2つ)と、このステアリングシャフト2を回転可能に支持する支持部材22側に設けた、アクチュエータ23により進退制御されるロックピン24とが係合することにより、ステアリングホイール1の回動を禁止するようになっている。なお、ここでは、ステアリングシャフト2にロック穴21を形成した場合について説明しているが、これに限るものではなくステアリングシャフト2と一体に回動するロック穴21であれば適用できる。また、図2において、22は、支持部材22の内径を表している。
前記アクチュエータ23は、イグニッションキーIGNの回動に連動して、前記ロックピン24を進退させるように構成され、前記ステアリングシャフト2のロック穴21の設けられた軸方向位置で、前記ロックピン24がステアリングシャフト2と対向するように配置され、スプリングによってステアリングシャフト2の径方向内側に向けて常時付勢されている。そして、前記アクチュエータ23は、図示しないキーシリンダに挿入されたイグニッションキーIGNが図示しないイグニッションスイッチをオンさせる方向へ回動されたとき、前記スプリングによる付勢力に抗して前記ロックピン24をステアリングシャフト21の径方向外側に変位させてロックピン24の先端面をステアリングシャフト2の外周面から離れて位置させるロック解除位置に保持する。また、前記イグニッションキーIGNをキーシリンダから引き抜くためにイグニッションスイッチをオンさせた回動位置から反対方向に回動したとき、ロックピン24をロック解除位置に保持することを解除して、スプリングの付勢力によってロックピン24の径方向内側への変位を許容する。
また、前記コントロールユニット10は、負電圧端子(−)を接地したバッテリ10aを備え、前記イグニッションスイッチがオフ状態となった後も、このバッテリ10aによって作動可能に構成されている。
そして、コントロールユニット10は、各種センサの検出信号に基づいて前記操舵補助機構4を制御してドライバによるステアリングホイール1の操舵操作を補助する操舵補助制御処理を行うと共に、前記操舵補助機構4を構成するモータ4aへの供給電流を監視する監視処理を実行し、前記モータ4aへの供給電流が予め設定したしきい値を超えるときにはその供給電流を制限し前記モータ4aの加熱保護を行う。また、イグニッションキーIGNがキーシリンダから抜き取られたときには、必要に応じて前記操舵補助機構4を作動させ、前記ステアリングロック機構20のロックピン24と、前記ステアリングシャフト2に形成されたロック穴21とが対向する位置までステアリングシャフト2を回動させるロック補助処理を実行する。また、このとき、前記監視処理で前記モータ4aへの供給電流を制限したときには警報装置15を作動する。
次に、前記コントロールユニット10で実行されるロック補助処理の処理手順の一例を、図3のフローチャートに基づいて設定する。このロック補助処理は、キーシリンダにイグニッションキーIGNが挿入されている間、予め設定された所定周期で実行される。
まず、ステップS1で、車体速度センサ11からの車体速度Vが零、且つ操舵反力トルクセンサ5からのトルク検出信号Tが零であるかどうかを判断する。そして、車体速度Vが零でないとき、又はトルク検出信号Tが零でないときには、車両の運転がまだ終了していないと判断して、そのまま処理を終了する。
一方、ステップS1で、車体速度Vが零であり且つトルク検出信号Tが零であるときには、車両の運転が確実に終了したと判断し、ステップS2に移行して、イグニッションキーIGNが引き抜かれたかどうかを判断する。この判断は、例えば、キー挿入検出スイッチ13からの検出信号に基づいて、キー挿入状態からキー引き抜き状態に移行したかどうかに基づいて判断する。
そして、イグニッションキーIGNが引き抜かれていない場合には、この時点ではロック補助を行う必要はないとしてそのまま処理を終了する。
一方、ステップS2でイグニッションキーIGNが引き抜かれた場合には、ステップS3に移行し、操舵角センサ12からの操舵角検出信号θを読み込み、これに基づいて、ロックピン24とロック穴21との相対位置関係を特定する。
次いで、ステップS4に移行し、ステップS3で特定したロックピン24とロック穴21との相対位置関係に基づいてステアリングホイール1の戻し量を算出する。つまり、ロックピン24とロック穴21との相対位置関係から、前記ロック穴21を、前記ロックピン24と対向する位置に移動させるために必要な前記ステアリングホイール1の操舵量を算出する。なお、このとき、操向輪が中立に戻る方向に制御してロックピン24とロック穴21とを対向する位置に移動させる。なお、ステアリングシャフト2の回転角や操向輪の転舵角を算出するようにしてもよい。
例えば、図2に示すように、ロック穴21が、180度の間隔で2つ形成されている場合には、操舵量、つまり戻し量は、最大で180度程度となる。また、ロック穴21が90度の間隔で4つ形成されている場合には、その戻し量は最大で90度程度となる。また、後述のステップS6におけるキーロックの確認のための操舵反力トルクを発生させるために、予め設定した余裕量だけ多く戻すようになっている。
このようにしてステアリングホイール1の戻し量を算出したならばステップS5に移行し、ステップS4で算出した戻し量だけ前記ステアリングシャフト2を操向輪が中立に戻る方向に、前記操舵補助機構4のモータ4aを駆動制御する。
そして、ステップS6に移行して、ロックピン24がロック穴21に確実に係合した状態であるか、つまり、キーロックが確実に行われた状態にあるかを判断する。この判断は、例えば、前記操舵反力トルクセンサ5からのトルク検出信号Tに基づいて行い、このトルク検出信号Tの絶対値が予め設定したしきい値よりも大きいとき、キーロックが確実に行われたと判断する。
つまり、ロックピン24がロック穴21に進入した後、ロックピン24の外周面がロック穴21の内周壁に当接してステアリングシャフト2が回転不能になり、トーションバーの捩れによってステアリングシャフト2に操舵反力トルクが発生しているか否かを判定するものである。ロックピン24がロック穴21に進入している場合には操舵反力トルクが発生することから、トルク検出信号Tの絶対値がしきい値よりも大きいときには、確実にキーロックが行われたと判断し処理を終了する。
一方、ステップS6の処理でトルク検出信号Tの絶対値がしきい値以下であるときには、確実にキーロックが行われていないと判断し、ステップS7に移行する。このステップS7では、前記監視処理によってモータ4aへの電流制限が行われているかどうかを判断する。そして、電流制限が行われていないときにはステップS3に戻って、再度、ロック穴21とロックピン24との相対位置関係を特定し、以後同様にして再度操舵補助機構4を駆動制御する。
一方、ステップS7で電流制限が行われているときには、ステップS8に移行し警報装置15を作動し、キーロックを完全に行うことができない状態にあることを通知する。警報装置15では、例えば音声や表示等によって前記通知を行う。
ここで、電流制限が行われているということは、ステアリングシャフト2を回動させるために十分なトルクを発生させることができない状態である。したがって、警報装置15を作動し、キーロックを完全に行うことができない状態にあることを通知することによって、ドライバに手動でのステアリングホイール1の操舵操作を促し、ステアリングシャフト2が手動で回動することで、確実なキーロックを図るようにしている。
そして、このようにしてドライバへのキーロックの不可の通知を行ったならばステップS6に移行し、再度、確実にキーロックが行われたかどうかを判断する。そして、確実にキーロックが行われたことを確認したならば処理を終了する。
次に、上記実施の形態の動作を説明する。
今、キーシリンダにイグニッションキーIGNが挿入された状態であってドライバが運転操作を行っている場合には、トルク検出信号Tに基づいて操舵補助制御処理が実行され、必要に応じて操舵補助機構4が駆動制御されてトルク検出信号Tに応じた操舵補助トルクが発生されて、ドライバの操舵操作に対する補助が行われる。また、このとき、この操舵補助制御処理と共に監視処理も実行され、前記操舵補助機構4への供給電流がしきい値よりも大きいときには電流制限が行われて操舵補助機構4のモータ4aの過熱保護が行われる。
このとき、ロック補助処理では、車体速度V及びトルク検出信号Tが共に零となったとしてもイグニッションキーIGNが挿入された状態であることから、ステップS1又はステップS2からそのまま処理を終了することになって、ロック補助は行われない。また、イグニッションキーIGNは、イグニッションスイッチをオンとする方向に回動されている状態であるから、アクチュエータ23は、ロックピン24をステアリングシャフト2の径方向外側に維持するロック解除位置にロックピン24を保つ。このため、ステアリングシャフト2のロック穴21と、ロックピン24とが対向する位置となった場合でも、ロックピン24がロック穴21と係合することはなく、ステアリングシャフト2、つまりステアリングホイール1の回動が妨げられることはない。
この状態から、ドライバが運転を停止しイグニッションキーIGNを、イグニッションスイッチをオフとする方向に回動させてキーシリンダから引き抜くと、アクチュエータ23は、イグニッションスイッチがオフとなる方向に回動されたことから、ロックピン24をロック解除位置に保持することを解除し、これによってロックピン24はスプリングの付勢力によってロック解除位置からステアリングシャフト2の径方向内側に変位する状態となる。このとき、ロックピン24の先端面がロック穴21に対向していなければ、ロックピン24は、ロック穴21と係合できずに、ステアリングシャフト2の外周面に当接した状態を維持することになる。つまり、ロック機構20は作動してはいるものの、確実にキーロックが行われていない状態となる。
一方、ロック補助処理では、車体速度Vが略零、トルク検出信号Tが略零であり且つ、キー挿入検出スイッチ13の検出信号が、キー挿入が行われている状態からキーが引き抜かれた状態となることから、ステップS1からステップS2を経てステップS3に移行し、この時点における操舵角センサ12からの操舵角検出信号θに基づいて、ロック穴21と、ロックピン24との相対位置関係を特定する。そして、これに基づいて、中立方向への戻し量を検出する。
例えば、図2に示すように、ステアリングホイール1が中立状態にあるときのステアリングシャフト2において、図2における下を基準位置(零度)とし、右方向に角度が増加するものとする。そして、ステアリングシャフト2の90度の位置にロック穴21a、270度の位置にロック穴21bが形成されているものとする。また、ロックピン24が、図2に示すように、ロックピン角度θrock(0<θrock<60)の位置に配設されているものとする。
今、イグニッションキーIGNが引き抜かれた時点における、ステアリングホイール1の状態が、図4(a)に示すように、ステアリングホイール1を左に360度転舵した状態であるとする。
この場合、操舵角検出信号θは360度であるから、図4(a)に示すように、ロック穴21は、90度の位置及び270度の位置に位置すると推定することができる。また、ロックピン24は、θrockの位置に配設されているから、中立位置に戻す方向、つまり、右に操舵した時に最初に係合するロック穴21aの位置とロックピン24との位置とに基づいて戻し量が特定される。この場合、90度の位置にあるロック穴21aをθrockの角度位置まで戻せばよいことになる。そして、この戻し量に応じて操舵補助機構4のモータが制御される(ステップS5)。
このため、操舵補助機構4が作動することによって図4(b)に示すように、ステアリングシャフト2が右に回動され、図4(c)に示すように、ロック穴21aとロックピン24とが対向したとき、ロックピン24がロック穴21aに進入し、これによって、ステアリングシャフト2の回動が制限される。
このとき、戻し量として余裕量分を加算して設定しているから、ステアリングシャフト2はロック穴21aとロックピン24とが対向した時点以後も多少回動することになる。このため、操舵補助機構4がピニオンシャフト4を回動させるように作動しているにも関わらずステアリングシャフト2の回動は制限されるため、ステアリングシャフト2のトーションバーの捩れによってトルク検出信号Tが大きくなる。そして、トルク検出信号Tの絶対値がしきい値を超えたとき、キーロックが確実に行われたものと判断され、ロック補助処理が終了される(ステップS6)。
このとき、ステアリングシャフト2の戻し量が大きく、操舵補助機構4のモータへの供給電流がしきい値を超えるような場合には、監視処理によってこれが検出されて電流制限が行われる。このように電流制限が行われた場合、ステアリングシャフト2を所定位置に戻すために必要なトルクが発生されないから、ステアリングシャフト2がそのロック穴21aとロックピン24とが対向する位置まで回動しない場合がある。このような場合には、監視処理によって電流制限が行われていることが検出された時点でステップS7からステップS8に移行し、警報装置15によって、キーロックが完全に行われていないことが通知される。
したがって、ドライバがこれを受けてステアリングホイール1を操舵することによって、ステアリングシャフト2が回動され、ロック穴21a、又は21bとロックピン24とが係合し、これによってキーロックが確実に行われたことが検出された時点でロック補助処理が終了する。このとき、キーロックが確実に行われない場合には、ステップS7からステップS8を経てステップS6に戻り、引き続き、警報装置15によって、キーロックが完全に行われていないことが通知される。したがって、ドライバに対し、確実にキーロックするまでステアリングホイール1を回動させることができる。そして、ドライバの操舵操作によって、ロックピン24が何れかのロック穴21と係合し、キーロックが完全に行われていることが確認されたとき、ロック補助処理が終了する。
このように、キーロックを行うとき、操舵補助機構4によって強制的にステアリングシャフト2を回動させるようにしたから、ドライバのキーロック操作を容易にすることができると共に、キーロックを確実に行うことができる。
ここで、操向輪を切り増し方向に回動させる場合、図5に示すように、中立位置からの切り増し角度が大きいときほど大きな力を必要としている。なお、図5において、横軸はステアリングホイール1の操舵角度、縦軸は操舵するのに必要なラック軸力である。
つまり、図5からわかるように、ステアリングホイール1の操舵角度が大きいときほど、その位置からさらに切り増し方向に回動させるときの必要トルクはより大きくなる。特に、最大切れ角付近等、ステアリングホイール1が1回転以上回転している時点から、さらに切り増しするときの必要トルクは、サスペンションの影響で急激に大きくなっており、ステアリングホイール1が一回転以内の状態である場合に比較して、必要トルクは約2倍程度となっている。したがって、ステアリングホイール1の操舵角度が1回転以上している状態で、キーロックの補助のために切り増し方向にステアリングシャフト2を回動させるような場合には、比較的大きなモータ電流を必要とすることになり、場合によっては過熱保護のための電流制限が行われることになってキーロックの補助を行うことができない場合がある。また、大きなモータ電流が必要であることから、バッテリ10aの消耗にもつながることになる。
しかしながら、上述のように、キーロックの補助を行う場合には操向輪が中立方向に戻るようにしているから、切り増しする場合に比較してモータへの供給電流を低減することができ、バッテリ10aの消耗を抑制することができる。
特に、図5に示すように、切り増し時の必要トルクの大きいステアリングホイール1が一回転以上操舵されている状態からキーロックの補助を行う際には、監視処理における過熱保護のための電流制限が作動しやすくなるが、図6に示すように、キーロックの補助を行う際の、モータ電流を、最大モータ電流の半分程度の電流値の範囲に抑えることによって、電流制限が作動することを回避することができ、キーロックの補助を行うことができる。したがって、より確実にキーロックを行うことができる。
なお、上記実施の形態においては、キーロックの補助を行う際には、常に操向輪が中立方向に回動するようにした場合について説明したが、前記図5に示すように、ステアリングホイール1が1回転以上操舵されているときに特に効果的であることから、ステアリングホイール1が1回転以上操舵されているときにのみ、操向輪が中立方向に回動するようにした場合であっても同等の作用効果を得ることができる。しかしながら、切り増し方向に回動させる場合には、サスペンションの影響等によって、操向輪が中立方向に回動する場合に比較して必要ラック軸力は大きくなるから、ステアリングホイール1の操舵量が一回転以内である場合であっても、操向輪が中立方向に回動する方が効果的である。
また、上記実施の形態においては、ステアリングシャフト2にロック穴21を二つ設けた場合について説明したが、これに限るものではなく、ステアリングシャフト2側に設けたロック穴21にロックピン24を係合させることによりステアリングホイール1の回動を制限するようにしたステアリングロック機構であっても適用することができる。
また、上記実施の形態においては、ピニオンにアシストモータを搭載したピニオンアシスト型の操舵補助機構4を適用した場合について説明したが、これに限るものではなく、コラムアシスト型、ラック同軸型、或いは、ダブルピニオン型等、モータによりステアリングシャフト2を回動することができればどのような操舵補助機構4を適用することも可能である。
ここで、上記実施の形態において、ステアリングロック機構20がステアリングロック手段に対応し、操舵補助機構4が操舵補助手段に対応し、コントロールユニット10で実行される図3のロック補助処理がロック補助制御手段に対応し、操舵角センサ12が操舵角度検出手段に対応し、コントロールユニット10で実行される監視処理が電流制限手段に対応し、図3のステップS8の処理が警報手段に対応している。
本発明を適用した車両の操舵制御装置の一例を示す概略構成図である。 図1のステアリングロック機構20の動作を説明するための説明図である。 図1のコントロールユニットにおけるロック補助処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。 本発明の動作説明に供する説明図である。 操舵角度と必要ラック軸力との関係を示す説明図である。 本発明の効果を説明するための図である。
符号の説明
1 ステアリングホイール
2 ステアリングシャフト
3 ステアリングギア
4 操舵補助機構
4a モータ
5 操舵反力トルクセンサ
10 コントロールユニット
10a バッテリ
11 走行速度センサ
12 操舵角センサ
13 キー挿入検出スイッチ
15 警報装置
20 ステアリングロック機構
21、21a、21b ロック穴
23 アクチュエータ
24 ロックピン

Claims (4)

  1. ロック状態のときにステアリングホイールの回動操作を不可とし、ロック解除状態のときには前記ステアリングホイールの回動を許容するステアリングロック手段と、
    前記ステアリングホイールの操舵に応じて操舵補助力を与える操舵補助手段と、
    当該操舵補助手段を制御し、前記ステアリングロック手段による前記ロック状態への移行を補助するロック補助制御手段と、を備えた車両の操舵制御装置であって、
    前記ロック補助制御手段は、車両の操向輪が中立方向に回動するように前記操舵補助手段を制御することを特徴とする車両の操舵制御装置。
  2. 前記ステアリングホイールの操舵角度を検出する操舵角度検出手段を備え、
    前記ロック補助制御手段は、前記操舵角検出手段で検出される操舵角度が予め設定したしきい値よりも大きいときに前記操向輪が中立方向に回動するように前記操舵補助手段を制御することを特徴とする請求項1記載の車両の操舵制御装置。
  3. 前記しきい値は、前記ステアリングホイールが一回転以上したときの操舵角度に設定されることを特徴とする請求項2記載の車両の操舵制御装置。
  4. 前記操舵補助手段は電動機を有し、
    前記電動機への供給電流を監視し、当該供給電流がしきい値を超えるとき前記供給電流を制限する電流制限手段を備えた車両の操舵制御装置であって、
    前記ロック補助制御手段は、ロック補助制御中に前記電流制限手段で電流制限が行われたとき警報を発する警報手段を備えることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1項に記載の車両の操舵制御装置。
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