JP2001171534A - 車両の電動パワーステアリング装置 - Google Patents

車両の電動パワーステアリング装置

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JP2001171534A
JP2001171534A JP36037099A JP36037099A JP2001171534A JP 2001171534 A JP2001171534 A JP 2001171534A JP 36037099 A JP36037099 A JP 36037099A JP 36037099 A JP36037099 A JP 36037099A JP 2001171534 A JP2001171534 A JP 2001171534A
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lock
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電動パワーステアリング装置において、車両
の運転開始時にハンドルのロック解除が簡単になされる
とともに、車両の運転終了時にハンドルが完全にロック
されるようにする。 【解決手段】 電動モータ15は、その回動により、ハ
ンドル11の回動操作をアシストする。ステアリングロ
ック機構14は、ステアリングシャフト12の外周面に
設けたロック溝へのロックバーの侵入により、ハンドル
11をロックする。イグニッションキーIGKの抜き取
り直後に、電動モータ15を作動させてステアリングシ
ャフト12を回動することにより、ロックバーのロック
溝に対する侵入を確実に行う。イグニッションキーIG
Kの挿入直後に、電動モータ15を作動させてステアリ
ングシャフト12を回動することにより、ロックバーの
ロック溝からの引き抜きを補助する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハンドルの操舵操
作を電動モータの回転によりアシストする車両の電動パ
ワーステアリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、例えば特開平11−4301
7号公報に示されているように、ステアリングシャフト
の外周面上に周方向に沿って1箇所又は複数箇所に設け
たロック溝と、ステアリングシャフトのロック溝の設け
られた軸方向位置にて同シャフトの外周面上に対向しス
プリングによってステアリングシャフトの径方向内側に
向けて付勢されたロックバーと、キーシリンダに挿入さ
れたイグニッションキーの回動に連動してロックバーの
ステアリングシャフトの径方向内側への変位を規制し又
は許容するカム機構とを備え、ロック状態にてハンドル
の回動を禁止するとともに、ロック解除状態にてハンド
ルの回動を許容するステアリングロック機構はよく知ら
れている。このステアリングロック機構においては、イ
グニッションキーをキーシリンダに挿入してイグニッシ
ョンスイッチをオンさせる方向へ回動させると、カム機
構がロックバーをステアリングシャフトの径方向外側に
変位させてロックバーの先端をステアリングシャフトの
外周面から離れて位置するロック解除位置に保持し、ハ
ンドルの回動を許容する。一方、イグニッションキーを
キーシリンダから引き抜くために前記回動位置から前記
と反対方向に同キーを回動したとき、カム機構がロック
バーをロック解除位置に保持することを解除してロック
バーのステアリングシャフトの径方向内側への変位を許
容するので、ロックバーがスプリングの付勢力によって
ロック溝に侵入して、ハンドルの回動を禁止する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の装
置にあっては、運転者が、車両の運転を終了し、イグニ
ッションキーをイグニッションスイッチをオンさせる方
向と反対方向に回動した後にキーシリンダから引き抜い
たとしても、ロックバーの先端面がロック溝に対向して
いない場合には、ロックバーの先端面がステアリングシ
ャフトの外周面に当接して、同バーの先端部がロック溝
に侵入しないので、ハンドルが完全にはロックされな
い。この状態で、ハンドルを回動させれば、ステアリン
グシャフトに設けたロック溝がロックバーの先端部位置
まで回動した時点で、ロックバーの先端部はロック溝に
侵入してハンドルは完全にロックされるので、車両の盗
難が防止される。しかしながら、前記のようなハンドル
の回動操作は運転者にとって面倒であったり、同回動操
作をすることを忘れたり、運転者の知識不足のために同
回動操作をしなかったりする場合があり、前記のように
ハンドルが完全にロックされていない状態では、同ハン
ドルが完全にロックしている状態に比べて、車両を盗難
するまでに要する時間が短縮されることになり、車両の
盗難に対してやや安全に欠ける。
【0004】また、一方では、運転者がイグニッション
キーをキーシリンダに挿入するとともに回動して車両を
始動させる場合、ロックバーがロック溝に侵入した状態
ではロックバーの外周面とロック溝の内周面との接触摩
擦により、ロックバーをロック溝から引き抜くためにイ
グニッションキーの回動操作に多少の力が必要な場合が
あり、同キーの回動操作が重くなるという問題もある。
このような場合、ハンドルを若干回動させながら、イグ
ニッションキーを回動させれば、簡単にハンドルのロッ
クを解除することができるが、このような操作は多少難
しく、操作性が悪いという問題もある。
【0005】
【発明の概略】本発明は、上記問題に対処するためにな
されたもので、その目的は、ロック状態にてハンドルの
回動操作を不能とするとともにロック解除状態にてハン
ドルの回動操作を許容するステアリングロック機構と、
ハンドルの回動操作をアシストするための電動モータを
備えた車両の電動パワーステアリング装置において、車
両の運転開始時にハンドルのロック解除が簡単になされ
るとともに、車両の運転終了時にハンドルが完全にロッ
クされるようにした車両の電動パワーステアリング装置
を提供することにある。
【0006】前記目的を達成するために、本発明の構成
上の特徴は、電動モータを駆動制御してステアリングロ
ック機構におけるロック状態の解除を補助するロック解
除補助制御手段を設けたことにある。この場合、前記ロ
ック解除補助制御手段は、例えばイグニッションキーの
キーシリンダへの挿入直後に前記電動モータを駆動制御
するもので構成される。
【0007】これによれば、運転者がイグニッションキ
ーをキーシリンダに挿入するとともに回動して車両を始
動させる場合、ロックバーがロック溝に侵入するととも
にロックバーの外周面とロック溝の内周面とが接触して
いても、ロック解除補助制御手段が電動モータを駆動制
御してステアリングロック機構におけるロック状態の解
除を補助するので、前記ロックバーとロック溝との接触
が自動的に解除される。したがって、運転者は、ハンド
ルを回動させながらイグニッションキーを回動させなく
ても、イグニッションキーを小さな力で回動するだけ
で、簡単にハンドルのロック状態を解除させることで
き、このステアリングロック機構の操作性が良好とな
る。
【0008】また、本発明の他の構成上の特徴は、操舵
トルクを検出する操舵トルク検出手段を設け、前記ロッ
ク解除補助制御手段が前記検出した操舵トルクに基づい
て前記電動モータを駆動制御するようにしたことにあ
る。
【0009】これによれば、ロックバーがロック溝に侵
入するとともにロックバーの外周面とロック溝の内周面
とが接触している場合、前記接触及び同接触を解除する
方向が検出した操舵トルクによって把握されるので、電
動モータの回転方向を適切に制御できるようになり、ス
テアリングロック機構におけるロック状態を的確に解除
することができるようになる。
【0010】また、本発明の他の構成上の特徴は、電動
モータを駆動制御してステアリングロック機構における
ロック状態の設定を補助するロック補助制御手段を設け
たことにある。この場合、前記ロック補助制御手段は、
例えばイグニッションキーをキーシリンダから引き抜い
た直後に前記電動モータを駆動制御するもので構成され
る。
【0011】これによれば、運転者がイグニッションキ
ーをイグニッションスイッチをオンさせる方向と反対方
向に回動した後にキーシリンダから引き抜いて車両の運
転を停止する場合、ロックバーの先端面がロック溝に対
向していなくても、ロック補助制御手段が電動モータを
駆動制御してステアリングロック機構におけるロック状
態の設定を補助するので、ステアリングシャフトに設け
たロック溝がロックバーの先端面に対向した位置まで回
動した時点で、ロックバーの先端部はロック溝に侵入し
てハンドルは完全にロックされる。したがって、運転者
がイグニッションキーをキーシリンダから抜き取った
後、ハンドルを回動操作しなくても、ハンドルは常に完
全にロックされるので、このステアリングロック機構の
操作性が良好となるとともに、車両の盗難に対してもよ
り安全になる。
【0012】また、本発明の他の構成上の特徴は、操舵
トルクを検出する操舵トルク検出手段を設け、前記ロッ
ク補助制御手段が前記検出した操舵トルクに基づいて前
記電動モータの駆動制御するようにしたことにある。
【0013】これによれば、操舵トルク検出手段によ
り、ステアリングロック機構においてロックバーの先端
部がロック溝に侵入した後、ロックバーの外周面がロッ
ク溝の内周面を押圧している状態が検出され、ロック補
助制御手段がこの操舵トルク検出手段による検出に基づ
いて電動モータを的確に駆動制御できるので、ステアリ
ングロック機構によるハンドルのロックが確実になされ
る。
【0014】また、本発明の他の構成上の特徴は、ハン
ドルの回転位置を検出する回転角検出手段を設け、前記
ロック補助制御手段が前記検出したハンドルの回転位置
に基づいて前記電動モータの駆動制御するようにしたこ
とにある。
【0015】これによれば、ステアリングロック機構に
おけるロックバーの先端面がロック溝に対向していなく
ても、回転角検出手段によりロックバーの先端面とロッ
ク溝との位置関係が把握されるので、ロック補助制御手
段は電動モータの回転方向を適切に制御できるようにな
り、ステアリングロック機構によるハンドルのロックを
的確に制御することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
を用いて説明すると、図1は、同実施形態に係る車両の
電動パワーステアリング装置を概略的に示している。
【0017】この電動パワーステアリング装置は、ハン
ドル11に上端を一体回転するように接続したステアリ
ングシャフト12を備え、同シャフト12の下端はラッ
クアンドピニオン機構13のピニオンギア13aに一体
回転するように接続されている。ラックアンドピニオン
機構13のラックバー13bの両端には、同バー13b
の軸線方向の変位に応じて左右に操舵される左右前輪F
W1,FW2が接続されている。
【0018】ステアリングシャフト12の上部には、同
シャフト12に設けたロック溝と、同シャフト12を回
転可能に支持する支持部材側に設けたロックバーとの係
合によりハンドル11の回動を禁止するステアリングロ
ック機構14が組み付けられている。このステアリング
ロック機構14は、周知の構成で、前記ロック溝及びロ
ックバーに加えて、イグニッションキーIGKの回動に
連動してロックバーを変位させるカム機構を備えてい
る。ロック溝は、ステアリングシャフト12の外周面上
に周方向に沿って1箇所又は複数箇所に設けられてい
る。ロックバーは、車体に対する固定側に設けられてス
テアリングシャフト12を軸線周りに回動可能に支持す
る支持部材に組み込まれて、ステアリングシャフト12
のロック溝の設けられた軸方向位置にて同シャフト12
の外周面上に対向しスプリングによって同シャフト12
の径方向内側に向けて常時付勢されている。カム機構
は、キーシリンダに挿入されたイグニッションキーIG
Kがイグニッションスイッチ25をオンさせる方向へ回
動されたとき、ステアリングの付勢力に抗してロックバ
ーを前記径方向外側に変位させてロックバーの先端面を
ステアリングシャフト12の外周面から離れて位置させ
るロック解除位置に保持するとともに、イグニッション
キーIGKをキーシリンダから引き抜くために前記イグ
ニッションスイッチ25をオンさせた回動位置から前記
と反対方向に回動したとき、ロックバーをロック解除位
置に保持することを解除してスプリングの付勢力によっ
てロックバーの前記径方向内側への変位を許容する。
【0019】ステアリングシャフト12には、ピニオン
ギア13aとステアリングロック機構14の間の位置に
て電動モータ15が組み付けられている。電動モータ1
5は、直流モータで構成されて、その回転に応じてハン
ドル11の回動操作に対してアシスト力を付与するもの
で、その回転は減速機16を介してステアリングシャフ
ト12に伝達されるようになっている。
【0020】電動モータ15には、電気制御装置20が
電気的に接続され、電気制御装置20には、車速センサ
21及び操舵トルクセンサ22が接続されている。車速
センサ21は、車速Vを検出して、同車速Vを表す検出
信号を電気制御装置20に供給する。操舵トルクセンサ
22は、ステアリングロック機構14と減速機16の間
の位置にてステアリングシャフト12の一部を構成する
トーションバーなどの弾性捩れ部材の両端部間の回転変
位量の差を検出して、同差に比例した信号を操舵トルク
TMを表す信号として電気制御装置20に供給する。こ
の操舵トルクTMは、ハンドル11の回動操作に対する
反力にも対応するもので、回転方向に応じて操舵トルク
TMを正負により表している。
【0021】電気制御装置20は、図2に示すように、
負電圧端子(−)を接地したバッテリ23を備え、同バッ
テリ23の正電圧端子(+)には、第1リレースイッチ2
4a、イグニッションスイッチ25、キー挿入検出スイ
ッチ26及び第2リレースイッチ27aの各一端がそれ
ぞれ接続されている。
【0022】第1リレースイッチ24aは、後述する第
1リレー制御回路44により制御される第1リレーコイ
ル24bの非通電時にオフ状態に保たれるとともに、第
1リレーコイル24bの通電時にオン状態に保たれて、
駆動回路30にバッテリ電圧を供給する。駆動回路30
は、電動モータ15に駆動電流を流すもので、FETな
どのスイッチング素子31〜34を4辺とするブリッジ
回路からなる。ブリッジ回路の互いに対向する一対の対
角位置の一方はシャント抵抗35を介してリレースイッ
チ26aの他端に接続されており、同一対の対角位置の
他方はシャント抵抗36を介して接地されている。ま
た、前記ブリッジ回路の他方の対角位置には、電動モー
タ15の両端子がそれぞれ接続されている。
【0023】イグニッションスイッチ25は、イグニッ
ションキーIGKをキーシリンダに挿入して一方向に回
動させた状態にあるときオンし、その他の状態でオフし
ているものである。イグニッションスイッチ25の他端
は、ダイオード28aを介して、マイクロコンピュータ
40、駆動制御回路41、電流検出回路42、電圧検出
回路43及び第1リレー制御回路44に接続されて、同
スイッチ25がオン状態にあるとき各回路40〜44に
バッテリ電圧を供給する。また、ダイオード28aのカ
ソード側には、ダイオード28bを介して第1リレース
イッチ24aからのバッテリ電圧も供給されるようにな
っている。さらに、イグニッションスイッチ25の他端
とダイオード28aとの接続点の電位はマイクロコンピ
ュータ40にも供給されるようになっている。
【0024】マイクロコンピュータ40は、図3,4の
フローチャートに示す内蔵のプログラムの実行により、
車速センサ21及び操舵トルクセンサ22からの車速V
及び操舵トルクTMをそれぞれ入力して、車速V及び操
舵トルクTMに応じて電動モータ15に流すための指令
電流値I*を計算し、同計算した指令電流値I*に応じ
た制御信号を駆動制御回路41に出力するとともに、第
1及び第2リレー制御回路44,45を制御する。駆動
制御回路41は、マイクロコンピュータ40からの前記
制御信号に応じて駆動回路30内のスイッチング素子3
1〜34をオン・オフ制御する。
【0025】電流検出回路42は、シャント抵抗36の
両端に接続され、同抵抗36の両端の電圧に基づいて電
動モータ15に流れる駆動電流値Imを表す検出信号を
マイクロコンピュータ40に出力する。電圧検出回路4
3は、電動モータ15の両端に接続され、同モータ15
の端子間電圧値Vmを表す検出信号をマイクロコンピュ
ータ40に出力する。第1リレー制御回路44は、マイ
クロコンピュータ40からの制御信号に応じて第1リレ
ーコイル24bの通電及び通電解除を制御する。
【0026】キー挿入検出スイッチ26は、イグニッシ
ョンキーIGKがキーシリンダへ挿入されているときオ
ンし、イグニッションキーIGKがキーシリンダから引
き抜かれているときオフする。このキー挿入検出スイッ
チ26の他端は抵抗46を介して接地されており、同ス
イッチ26と抵抗46との接続点の電位はマイクロコン
ピュータ40及び第2リレー制御回路45に供給される
ようになっている。
【0027】第2リレースイッチ27aは、第2リレー
制御回路45により制御される第2リレーコイル27b
の非通電時にオフ状態に保たれるとともに、第2リレー
コイル27bの通電時にオン状態に保たれるものであ
り、同スイッチ27aの他端は抵抗47を介して接地さ
れている。この第2リレースイッチ27aと抵抗47の
接続点は、ダイオード28cを介してダイオード28
a,28bの両カソード側に接続されていて、同スイッ
チ27aのオン時には、バッテリ電圧が、マイクロコン
ピュータ40、駆動制御回路41、電流検出回路42、
電圧検出回路43及び第1リレー制御回路44にそれぞ
れ供給されるようになっている。
【0028】第2リレー制御回路45は、一端にてバッ
テリ23の正電圧端子(+)に接続された第2リレーコイ
ル27bの他端と、一端を接地した抵抗48の他端との
間に接続されている。この第2リレー制御回路45はフ
リップフロップ回路、スイッチング回路などにより構成
されていて、キー挿入検出スイッチ26と抵抗46との
接続点の電位の立ち上がり時に第2リレーコイル27b
の通電を開始するとともに、マイクロコンピュータ40
からの制御信号により前記通電を解除する。
【0029】次に、上記のように構成した実施形態の動
作を説明する。車両を発進させるために、運転者がイグ
ニッションキーIGKをキーシリンダ内に挿入してイグ
ニッションスイッチ25がオンする方向に回動すると、
前記イグニッションキーIGKをキーシリンダ内に挿入
した時点でキー挿入検出スイッチ26がオンする。この
キー挿入検出スイッチ26のオンにより、同スイッチ2
6と抵抗46との接続点の電位が上昇する。この電位の
上昇に応答して、第2リレー制御回路45は第2リレー
コイル27bを通電し始めるので、第2リレースイッチ
27aがオンし、同スイッチ27a及びダイオード28
cを介して、バッテリ電圧が、マイクロコンピュータ4
0、駆動制御回路41、電流検出回路42、電圧検出回
路43及び第1リレー制御回路44に供給され始める。
また、この時点から、操舵トルクセンサ22にも図示し
ない電圧供給路を介してバッテリ電圧が供給され始め
る。なお、バッテリ電圧の供給の開始は、イグニッショ
ンスイッチ25がオンする前である。
【0030】このバッテリ電圧の供給開始により、マイ
クロコンピュータ40は、作動を開始して図3の初期制
御プログラムの実行をステップ100にて開始する。前
記初期制御プログラムの実行開始後、マイクロコンピュ
ータ40は、ステップ102にて、CPU,ROM,R
AM,インターフェース回路などからマイクロコンピュ
ータ40自体、並びに電動モータ15、車速センサ2
1、操舵トルクセンサ22、駆動回路30、駆動制御回
路41、電流検出回路42、電圧検出回路43、第1及
び第2リレー制御回路44,45などのシステム全体の
正常な作動を確認するためのイニシャルチェックを行
う。そして、システムのいずれかの部分が異常であれ
ば、ステップ104にて「NO」と判定して、ステップ1
06にて図示しない表示器にて異常に関する情報を表示
するとともに、マイクロコンピュータ40内部の不揮発
性メモリ部分に前記情報を書き込んだ後、ステップ13
0にて初期制御プログラムの実行を終了する。
【0031】一方、前記イニシャルチェックの結果、シ
ステム全体が正常であれば、ステップ104にて「YE
S」と判定して、ステップ108にて第1リレー制御回
路44に制御信号を出力して、第1リレーコイル24b
を通電制御する。この第1リレーコイル24bへの通電
により、第1リレースイッチ24aはオンし、駆動回路
30にはバッテリ23からのバッテリ電圧が供給される
ようになる。
【0032】前記ステップ108の処理後、ステップ1
10にて操舵トルクセンサ22から操舵トルクTMを入
力し、ステップ112にて操舵トルクTMがほぼ「0」
であるか否かを判定し、ステップ114にて操舵トルク
TMの正負を判定する。ステップ112の判定処理は、
ステアリングロック機構14においてロックバーをロッ
ク溝から引き抜く荷重が大きいか否か、すなわちステア
リングロック機構14において、ロックバーがロック溝
の内周面に当接していてステアリングロック機構14と
減速機16との間に位置するステアリングシャフト12
(トーションバー)に捩れトルクが作用しているか否か
を判定するものである。また、ステップ114の判定処
理は、操舵トルクTMの作用している方向を判定するも
のである。
【0033】いま、ロックバーのロック溝の内周面に対
する当接によりステアリングシャフト12に捩れトルク
が作用していて操舵トルクTMがほぼ「0」でなけれ
ば、ステップ112にて「NO」と判定して、プログラ
ムをステップ114以降に進める。そして、操舵トルク
TMが正であれば、ステップ114にて「YES」と判
定して、ステップ116にて指令電流値I*を正の所定
電流値Ir1に設定する。一方、操舵トルクTMが負であ
れば、ステップ114にて「NO」と判定して、ステッ
プ118にて指令電流値I*を負の所定電流値−Ir1に
設定する。
【0034】ここで、ステアリングシャフト12に付与
されている捩れトルクの方向と操舵トルクセンサ22に
より検出される操舵トルクTMの正負の関係、及び電動
モータ15により駆動されるステアリングシャフト12
の回動方向と指令電流値I*の正負の関係について説明
しておく。まず、ハンドル11の通常回動操作時につい
て考えると、左右前輪FW1,FW2を右方向(又は左
方向)に操舵するためにハンドル11を右方向(又は左
方向)に回動操作する場合にステアリングシャフト12
に発生する操舵トルクTMを正(又は負)に定義すると
ともに、このハンドル11の回動操作をアシストする指
令電流値I*を正(又は負)に定義すると、電動モータ
15は正(又は負)の指令電流値I*に対してハンドル
11を右回転(又は左回転)させるようにステアリング
シャフト12を回動させる方向に回転することになり、
この電動モータ15の回動方向を正(又は負)とする。
一方、ステアリングロック機構14におけるロックバー
とロック溝との係合によりハンドル11がロックされて
いる状態において、操舵トルクセンサ22によって検出
されている操舵トルクTMが正(又は負)であるという
ことは、ステアリングシャフト12及びハンドル11が
左方向(又は右方向)に回転しようとしているにもかか
わらず、ステアリングロック機構14におけるロックバ
ーがステアリングシャフト12のステアリングロック機
構14よりも上部及びハンドル11の左方向(又は右方
向)の回動を阻止している状態であり、ゆえに、この場
合には、電動モータ15はステアリングシャフト12の
ステアリングロック機構14よりも下部を右方向(又は
左方向)すなわち操舵トルクTMが「0」になる方向に
回動させれば、前記ロックバーとロック溝との係合は解
除されることになる。
【0035】このような説明からも理解できるように、
ステップ114〜118の処理により決定される指令電
流値I*は、ステアリングロック機構14におけるロッ
クバーとロック溝との係合を解除する方向に電動モータ
15を回転制御するためのものである。そして、マイク
ロコンピュータ40は、ステップ122にて、電流検出
回路42から電動モータ15の駆動電流値Imを入力
し、同駆動電流値Imが前記決定した指令電流値I*に
なるような駆動制御信号を駆動制御回路41に出力し、
同制御回路41が駆動回路30のスイッチング素子31
〜34のオン・オフを前記駆動制御信号に応じて制御す
る。したがって、電動モータ15はその回転トルクが指
令電流値I*に比例するように回転制御され、同モータ
15の回転は減速機16を介してステアリングシャフト
12に伝達されるので、同シャフト12の回転によりス
テアリングロック機構14におけるロックバーとロック
溝との係合が解除される。また、このようにしてロック
バーとロック溝との係合が解除されれば、操舵トルクT
Mは「0」になるので、ステップ112にて「YES」
と判定され、ステップ120にて指令電流値I*が
「0」に設定されるので、電動モータ15は回転制御さ
れることがなくなる。
【0036】このようなステップ110〜122からな
る処理は、イグニッションキーIGKの回動によってイ
グニッションスイッチ25がオンされるまで繰り返し行
われるので、ロックバーとロック溝との間に作用してい
る摩擦力がなくなり又は低減される。したがって、運転
者は小さな力でイグニッションキーIGKをイグニッシ
ョンスイッチ25がオンする方向に回動することができ
るとともに、この回動によりロックバーがロック溝から
引き抜かれてステアリングロック機構14によるハンド
ル11のロック状態を解除できるので、このステアリン
グロック機構14の操作性が向上する。
【0037】そして、前記イグニッションキーIGKの
回動によりイグニッションスイッチ25がオンすると、
同スイッチ25とダイオード28aの電位がバッテリ電
圧まで上昇する。この電圧上昇に応答して、マイクロコ
ンピュータ40は、ステップ124にて「YES」すな
わちイグニッションスイッチ25がオンされたと判定し
て、プログラムをステップ126に進める。ステップ1
26においては、第2リレー制御回路45に制御信号を
出力して、今まで通電状態にあった第2リレーコイル2
7bの通電を解除する。したがって、この時点では、第
2リレースイッチ27aを介したバッテリ電圧のマイク
ロコンピュータ40などに対する給電は停止するが、同
マイクロコンピュータ40などには、イグニッションス
イッチ25及び第1リレースイッチ24aを介してバッ
テリ電圧が給電される。
【0038】前記ステップ126の処理後、ステップ1
28にて図4のアシスト制御プログラムの実行を許容し
て、ステップ130にてこの初期制御プログラムの実行
を終了する。以降、マイクロコンピュータ40は、図4
のアシスト制御プログラムを所定の短時間毎に繰り返し
実行し始める。
【0039】アシスト制御プログラムの実行は、ステッ
プ200にて開始され、ステップ202にてロック動作
フラグROPが”1”であるか否かを判定する。このロ
ック動作フラグROPは、初期には”0”に設定されて
いて、”1”により、車両の運転を停止してイグニッシ
ョンキーIGKを抜き取った直後に、ステアリングロッ
ク機構14のロックを完全に行わせるために電動モータ
15を作動させている状態を表し、”0”によりそれ以
外の状態を表す。したがって、この場合には、ステップ
202にて「NO」すなわちロック動作フラグROP
が”1”でないと判定して、プログラムをステップ20
4に進める。ステップ204においては、キー挿入検出
スイッチ26と抵抗46との接続点の電位を入力して、
同電位が接地電位であるか否かによりイグニッションキ
ーIGKがキーシリンダから抜き取られているか否かを
判定する。この場合、イグニッションキーIGKはキー
シリンダに挿入された状態にあるので、ステップ204
にて「NO」すなわち接地電位でないと判定して、プロ
グラムをステップ206以降に進める。
【0040】ステップ206にておいては、車速センサ
21及び操舵トルクセンサ22から車速V及び操舵トル
クTMを入力する。そして、ステップ208にて、マイ
クロコンピュータ40に内蔵されて操舵トルクTMに応
じて変化するアシスト電流値Iaを複数の車速域毎に記
憶した変換テーブルを参照し、前記入力した車速V及び
操舵トルクTMに応じたアシスト電流値Iaを決定す
る。変換テーブルの変換特性は図5のグラフに示されて
おり、これにより、アシスト電流値Iaは、操舵トルク
TMの増加にしたがって増加するとともに、車速Vの増
加にしたがって減少するように決定される。
【0041】前記ステップ208の処理後、ステップ2
10にて前記計算したアシスト電流値Iaを指令電流値
I*として設定し、ステップ212にて、前記ステップ
122の処理と同様に、電流検出回路42から電動モー
タ15の駆動電流値Imを入力して、同駆動電流値Im
が指令電流値I*に等しくなるように電動モータ15の
回転を制御する。したがって、電動モータ15はその回
転トルクが指令電流値I*に比例するように制御され
る。
【0042】前記ステップ212の処理後、ステップ2
32にてアシスト制御プログラムの実行が終了される。
そして、所定時間が経過する毎に、イグニッションキー
IGKが抜き取られるまで、ステップ206〜212の
処理が繰り返し実行されるので、ハンドル11の回動操
作は、操舵トルクTM及び車速Vに応じた電動モータ1
5による回動トルクでアシスト制御されることになる。
【0043】一方、車両の運転終了に伴い、運転者がイ
グニッションキーIGKをキーシリンダから引き抜く
と、キー挿入検出スイッチ26はオフして、同スイッチ
26と抵抗46との接続点の電位は接地電位に低下す
る。これに応答し、マイクロコンピュータ40は、ステ
ップ204にて「YES」と判定し、ステップ214,
216にて車速V及び操舵トルクTMがそれぞれほぼ
「0」であるか否かを判定する。ステップ214,21
6の判定処理は、車両の運転が終了したことを確実にす
るための判定処理であり、車速V及び操舵トルクTMの
いずれか一方でもほぼ「0」でなければ、プログラムを
ステップ204に戻して、ステップ204,214,2
16の判定処理を繰り返す。イグニッションキーIGK
がキーシリンダから引き抜かれ、かつ車速V及び操舵ト
ルクTMが共にほぼ「0」であれば、ステップ204,
214,216にてそれぞれ「YES」と判定して、ス
テップ218にてロック動作フラグROPを”1”に設
定した後、プログラムをステップ220,222に進め
る。なお、この状態でも、第1リレースイッチ24a及
びダイオード28bを介して、バッテリ23からのバッ
テリ電圧がマイクロコンピュータ40などに供給され
て、同コンピュータ40などの動作は確保される。
【0044】ステップ220においては、指令電流値I
*を正の所定電流値Ir2に設定する。ステップ222に
おいては、上記ステップ122,212の処理と同様
に、電流検出回路42から電動モータ15の駆動電流値
Imを入力し、同駆動電流値Imが前記決定した指令電
流値I*に等しくなるように電動モータ15の回転を制
御する。これにより、電動モータ15は回転し、減速機
16を介してステアリングシャフト12及びハンドル1
1が回動される。
【0045】このとき、イグニッションキーIGKを抜
き取る前のキーシリンダ内の回動により、ステアリング
ロック機構14内においては、ロックバーがスプリング
の付勢力によりロック解除位置からステアリングシャフ
ト12の径方向内側に変位しているが、ロックバーの先
端面がロック溝に対向していなければ、同バーはロック
溝に侵入できずにステアリングシャフト12の外周面に
当接している。もちろん、ロックバーの先端面がロック
溝に対向していれば、同バーはロック溝に侵入してい
る。
【0046】しかし、前記ステップ222の処理による
ステアリングシャフト12の回動により、同シャフト1
2の外周面に設けたロック溝がロックバーの先端面に対
向する位置まで回動すると、ロックバーは前記スプリン
グの付勢力によってロック溝内に侵入する。したがっ
て、前記所定電流値Ir2は、ロックバーの先端面がスプ
リングによってステアリングシャフト12の外周面上に
押しつけられた状態でも、ステアリングシャフト12を
回動できる程度の電動モータ15の駆動電流値Im以上
に設定されている。これにより、運転者がイグニッショ
ンキーIGKをキーシリンダから抜き取った後、ハンド
ル11を回動操作しなくても、同ハンドル11は常に完
全にロックされるので、ステアリングロック機構14の
操作性が良好になるとともに、車両の盗難に対してもよ
り安全になる。
【0047】前記ステップ222の処理後、ステップ2
24にて操舵トルクセンサ22から操舵トルクTMを入
力して、同操舵トルクTMの絶対値|TM|が所定値T
M0よりも大きいか否かを判定する。この判定処理は、
ハンドル11が確実にロックされたことを判定するも
の、すなわちロックバーがロック溝に侵入した後、ロッ
クバーの外周面がロック溝の内周壁に当接してステアリ
ングシャフト12が回転不能になり、トーションバーの
捩れによってステアリングシャフト12に操舵トルクT
Mが発生しているか否かを判定するものである。そし
て、操舵トルクTMの絶対値|TM|が所定値TM0よ
りも大きくなければ、ステップ224にて「NO」と判
定してプログラムをステップ226に進める。
【0048】ステップ226においては、電流検出回路
42及び電圧検出回路43からの電動モータ15の駆動
電流値Im及び端子間電圧値Vmをそれぞれ入力し、駆
動電流値Im及び端子間電圧値Vmに基づいて、下記数
1の演算の実行により電動モータ15の回転角速度ωを
計算する。
【0049】
【数1】ω=(Vm−Rm・Im)/K
【0050】前記数1は、インダクタンスを考慮しない
(インダクタンスは小さいので通常無視できる)直流モ
ータの回転角速度を求める近似式であり、K,Rmはモ
ータにより決まる定数である。そして、ステップ228
にて、前記計算した回転角速度ωが「0」であるか否か
を判定する。この判定処理は、前記ロックバーの外周面
がロック溝の内周面に当接したことによるステアリング
シャフト12の回転不能をも含めて、左右前輪FW1,
FW2が路肩などに当接、ハンドル11が回動される限
界(ステアリングエンド)への到達、電動モータ15の
故障を含むシステムの故障などによって電動モータ15
がロック状態になっていることを判定するものである。
【0051】前述のように、ステアリングシャフト12
がその外周面をロックバーの先端面に当接させながら回
動中であったり、ロックバーがロック溝に侵入した後で
あってもロックバーの外周面がロック溝の内周面へ当接
してステアリングシャフト12の回動が不能となる前に
は、電動モータ15が前記のようにロックされていなけ
れば、操舵トルクTMの絶対値|TM|は所定値TM0
以下であり、かつ電動モータ15の回転角速度ωも
「0」でないので、ステップ224,228における共
に「NO」との判定により、ステップ232にてこのア
シスト制御プログラムの実行を一旦終了する。
【0052】このアシスト制御プログラムの実行終了
後、所定時間が経過すれば、同プログラムはふたたび実
行されるが、ロック動作フラグROPが”1”に設定さ
れているので、ステップ202にて「YES」と判定さ
れて、ステップ220以降の処理が実行され、ステップ
220,222の処理により電動モータ15は回転制御
され続ける。そして、ロックバーがロック溝に侵入して
ロックバーの外周面がロック溝の内周壁へ当接し、ステ
アリングシャフト12の回動が不能となると、ステップ
224にて「YES」すなわち操舵トルクTMの絶対値
|TM|は所定値TM0よりも大きい、又はステップ2
28にて「YES」すなわち電動モータ15の回転角速
度ωが「0」であると判定して、プログラムをステップ
230に進める。また、電動モータ15が前記ロックバ
ーとロック溝との係合による以外の理由でロック状態に
なった場合にも、ステップ228にて「YES」と判定
されて、プログラムはステップ230に進められる。
【0053】ステップ230においては、第1リレーコ
イル24bの通電を解除するための制御信号を第1リレ
ー制御回路44に出力し、同制御回路44が第1リレー
コイル24bの通電を解除する。これにより、第1リレ
ースイッチ24aがオフするので、駆動回路30へのバ
ッテリ電圧の供給も、ダイオード28bを介したマイク
ロコンピュータ40などへのバッテリ電圧の供給も停止
する。また、このとき、イグニッションスイッチ25及
び第2リレースイッチ27aもオフ状態に保たれている
ので、電動モータ15の作動停止を含めてこの電動パワ
ーステアリングシステム全体の動作が停止する。このよ
うにして、電動モータ15の作動が停止される結果、同
モータ15を不必要に回動制御することがなくなり、同
モータ15の保護が図られる。
【0054】なお、上記実施形態においては、車両の運
転開始時に、イグニッションキーIGKのキーシリンダ
への挿入を挿入検出スイッチ26により検出するように
したが、これに代えて又はこれに加えて、イグニッショ
ンキーIGKのキーシリンダへの挿入検知機能を有する
イモビライザーシステムを搭載した車両においては、同
イモビライザーシステムによるイグニッションキーIG
Kのキーシリンダへの挿入検知信号を利用するようにし
てもよい。また、エンジンを遠隔操作により始動させる
ことが可能なキーエントリシステムを搭載した車両にお
いては、同システムのエンジンスタート信号を検出スイ
ッチ26による検出に代え又は加えて利用するようにし
てもよい。
【0055】また、上記実施形態においては、車両の運
転開始時に、ハンドル11のロック解除を補助するため
に電動モータ15を作動させるか否かの判定処理を、図
3のステップ112にてロックバーをロック溝から引き
抜く荷重が大きいか否かを判定することにより行った。
しかし、これに代えて又はこれに加えて、イグニッショ
ンキーIGKをイグニッションスイッチ25をオンする
側へ回動するためのトルクが大きい否かを判定したり、
ロックバーとロック溝との接触圧力が大きいか否かを判
定するようにしてもよい。これらの場合、キーシリンダ
内にトルクセンサを組込んだり、ロック溝内又はロック
バーの外周面に圧力センサなどを組み付けたりするよう
にすればよい。
【0056】また、上記実施形態においては、車両の運
転終了時においてステアリングロック機構14によるハ
ンドル11のロックの必要性を確実に検出するため、図
4のステップ204,214,216にてイグニッショ
ンキーIGKがキーシリンダから引き抜かれ、かつ車速
V及び操舵トルクTMが共にほぼ「0」であるかを判定
するようにしたが、ステップ214,216のいずれか
一方、又は両方の判定処理を省略してもよい。さらに、
前記ハンドル11のロックの必要性を、前記ステップ2
04の判定処理(又はステップ204,214,216
の判定処理)に代えて又は加えて、ドアの開閉信号によ
りドアが開閉されたこと、ドアロック検出信号によりド
アがロックされたこと、シートベルト着用有無検出信号
によりシートベルトがはずされたこと、シフトポジショ
ン検出手段におけるパーキング位置検出信号に基づく車
両の運転停止、サイドブレーキ位置検出手段におけるサ
イドブレーキの引き検出信号に基づく車両の運転停止、
ハンドル接触センサによるハンドル11から手を放した
ことの検出などにより判定するようにしてもよい。
【0057】また、上記実施形態においては、ハンドル
11が確実にロックされたことを判定するために、図4
のステップ224にて操舵トルクTMの絶対値|TM|
が所定値TM0よりも大きいことを判定するようにした
が、操舵トルクセンサ22とマイクロコンピュータ40
との間に位相補償回路などの種々の回路を挿入した場合
には、同挿入した回路の前又は後の信号に基づいて操舵
トルクTMの絶対値|TM|が所定値TM0よりも大き
いことを判定するようにしてもよい。また、マイクロコ
ンピュータ40が、図5に示す特性の変換テーブルを用
いて操舵トルクTMをアシスト電流値Iaへ変換処理す
るプログラムを常に実行する場合には、アシスト電流値
Iaの絶対値|Ia|と所定値との比較により、操舵ト
ルクTMの絶対値|TM|が所定値TM0よりも大きい
ことを判定するようにしてもよい。
【0058】また、ステアリングシャフト12の回転位
置(回転角)を検出する回転角センサを備えた電動パワ
ーステアリング装置においては、前記ステップ224の
処理に代えて、ロックバーとロック溝との相対的な回転
位置を検出して、ロックバーの先端面がロック溝に対向
する位置まで電動モータ15を作動させるようにしても
よい。これによれば、電動モータ15の回転方向を適切
に制御できるようになり、ステアリングロック機構14
によるハンドル11のロックを的確に制御することがで
きる。
【0059】さらに、ステアリングロック機構が電動モ
ータ15及び減速機16よりも左右前側FW1,FW2
側に位置する場合には、同ロック機構によるハンドル1
1のロック時にも、ステアリングシャフト12における
操舵トルクセンサ22の組み付け位置には捩れが発生し
ないので、操舵トルクTMは常に「0」に保たれる。し
たがって、この場合には、前記回転角センサを用いた方
法、又はステアリングロック機構内にロックバーの位置
によりロック状態を検出する検出スイッチを設けて、ハ
ンドル11が確実にロックされたことを判定するように
するとよい。また、このロック検出スイッチを設ける方
法は、上記実施形態の場合にも適用できる。
【0060】また、上記実施形態においては、電動モー
タ15のロック状態を図4のステップ226,228の
処理により判定するようにしたが、これに代えて又は加
えて、ステアリングシャフト12、電動モータ15など
に回転角センサなどを設けた場合には、同回転角センサ
により検出された回転角から計算した回転速度が「0」
になったことにより電動モータ15のロック状態を検出
するようにしてもよい。また、電動モータ15に温度セ
ンサを設けたり、同モータ15の温度を駆動電流値Im
(指令電流値I*)の積算値により推定したりする場合
には、温度センサにより検出された温度又は前記推定温
度により電動モータ15のロック状態を判定するように
してもよい。また、前記電動モータ15の温度を駆動電
流値Im(指令電流値I*)の積算値により推定する場
合、同積算値により電動モータ15のロック状態を判定
するようにしてもよい。
【0061】また、上記実施形態においては、車両の運
転終了時にハンドル11を完全にロックするために、図
4のステップ220にて指令電流値I*を正の所定電流
値Ir2に設定して、ステップ222の処理により前記指
令電流値I*に応じて電動モータ15の回転を制御する
ようにした。しかし、前記ステップ220にて指令電流
値I*を負の所定電流値−Ir2に設定して、電動モータ
15を前記とは逆方向に回転させるようにしてもよい。
また、ハンドル11の回転位置が検出できるシステムで
あれば、ハンドル11がニュートル位置に近い位置でロ
ックされる方向に電動モータ15の回転方向を制御する
ようにしたり、ロックバーの先端面がロック溝に対向す
るまでの角度が小さい方向に電動モータ15を回転させ
てもよい。
【0062】また、上記実施形態においては、ステップ
224,228の処理によりロックバーの外周面がロッ
ク溝の内周面に当接又は電動モータ15がロックしたと
き、電動モータ15の回転を停止するようにしたが、前
記ステップ224又はステップ228の「YES」との
判定後、電動モータ15を所定角度だけ反対方向に回転
させるようにしてもよい。これにより、ハンドル11が
ステアリングエンドに到達してしまった場合でも、確実
にハンドル11を完全にロックさせることができる。
【0063】また、上記実施形態においては、車両の運
転開始時に、ハンドル11のロック解除を補助するため
に電動モータ15に流す駆動電流値Imを図3のステッ
プ116,118の処理により常に一定にするようにし
たが、システムの負荷軽減及び衝撃音(異音)軽減のた
めに、電動モータ15への通電開始時に指令電流値I*
の絶対値|I*|を徐々に大きくするようにしてもよ
い。また、電動モータ15への通電終了時には、電動モ
ータ15への指令電流値I*の絶対値|I*|を徐々に
小さくするようにしてもよい。また、車両の運転終了時
におけるハンドル11のロック動作のために電動モータ
15を回転させる場合にも、前記と同様に、同モータ1
5の回転開始時に指令電流値I*の絶対値|I*|を徐
々に大きくしたり、同モータ15の回転終了時に指令電
流値I*の絶対値|I*|を徐々に小さくようにしても
よい。
【0064】また、このようなロック解除又はロック時
における指令電流値I*を電動モータ15の角速度ωに
応じて変更制御して、同モータ15の回転速度が遅いと
き指令電流値I*を大きな値に設定し、同モータ15の
回転速度が速くなるにしたがって指令電流値I*を小さ
な値になるように設定してもよい。
【0065】なお、上記実施形態では、常に電動モータ
15によりハンドル11のロック解除又はロックを補助
するようにしたが、運転者により切換え操作される切換
えスイッチにより、前記補助を行う場合と、同補助を停
止する場合とを選択できるようにしてもよい。
【0066】また、上記実施形態において、ハンドル1
1のロック解除又はロック時における同ハンドル11の
回転の違和感をなくすために、ハンドル11と電動モー
タ15との間に位置するステアリングシャフト12にギ
ヤ比を可変とする可変ギヤ機構を介在させて、前記補助
のための電動モータ15の回転時には、可変ギヤ機構を
制御してハンドル11の回転量を小さくするようにする
とよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係る電動パワーステア
リング装置の全体概略図である。
【図2】 図1の電気制御装置の全体ブロック図であ
る。
【図3】 図2のマイクロコンピュータにより実行され
る初期制御プログラムのフローチャートである。
【図4】 図2のマイクロコンピュータにより実行され
るアシスト制御プログラムのフローチャートである。
【図5】 操舵トルクとアシスト電流値との関係を示す
グラフである。
【符号の説明】
FW1,FW2…左右前輪、IGK…イグニッションキ
ー、11…ハンドル、12…ステアリングシャフト、1
4…ステアリングロック機構、15…電動モータ、20
…電気制御装置、21…車速センサ、22…操舵トルク
センサ、23…バッテリ、24a,27a…リレースイ
ッチ、24b,27b…リレーコイル、25…イグニッ
ションスイッチ、26…キー挿入検出スイッチ、30…
駆動回路、40…マイクロコンピュータ、44,45…
リレー制御回路。
フロントページの続き Fターム(参考) 3D032 CC08 CC21 CC34 DA03 DA15 DA23 DA63 DA64 DA65 DA67 DB02 DB03 DC09 DC22 DC29 DC33 DD17 DE09 EA01 EB11 EC23 GG01 3D033 CA03 CA11 CA13 CA16 CA17 CA20 CA21 CA31 CA33

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ロック状態にてハンドルの回動操作を不能
    とするとともにロック解除状態にてハンドルの回動操作
    を許容するステアリングロック機構と、ハンドルの回動
    操作をアシストするための電動モータを備えた車両の電
    動パワーステアリング装置において、 前記電動モータを駆動制御して前記ステアリングロック
    機構におけるロック状態の解除を補助するロック解除補
    助制御手段を設けたことを特徴とする車両の電動パワー
    ステアリング装置。
  2. 【請求項2】前記請求項1に記載した車両の電動パワー
    ステアリング装置において、 前記ロック解除補助制御手段はイグニッションキーのキ
    ーシリンダへの挿入直後に前記電動モータを駆動制御す
    るものである車両の電動パワーステアリング装置。
  3. 【請求項3】前記請求項1又は請求項2に記載した車両
    の電動パワーステアリング装置において、 操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段を設け、 前記ロック補助制御手段は前記検出した操舵トルクに基
    づいて前記電動モータを駆動制御するようにした車両の
    電動パワーステアリング装置。
  4. 【請求項4】ロック状態にてハンドルの回動操作を不能
    とするとともにロック解除状態にてハンドルの回動操作
    を許容するステアリングロック機構と、ハンドルの回動
    操作をアシストするための電動モータを備えた車両の電
    動パワーステアリング装置において、 前記電動モータを駆動制御して前記ステアリングロック
    機構におけるロック状態の設定を補助するロック補助制
    御手段を設けたことを特徴とする車両の電動パワーステ
    アリング装置。
  5. 【請求項5】前記請求項4に記載した車両の電動パワー
    ステアリング装置において、 前記ロック補助制御手段はイグニッションキーをキーシ
    リンダから引き抜いた直後に前記電動モータを駆動制御
    するものである車両の電動パワーステアリング装置。
  6. 【請求項6】前記請求項4又は請求項5に記載した車両
    の電動パワーステアリング装置において、 操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段を設け、 前記ロック補助制御手段は前記検出した操舵トルクに基
    づいて前記電動モータを駆動制御するようにした車両の
    電動パワーステアリング装置。
  7. 【請求項7】前記請求項4又は請求項5に記載した車両
    の電動パワーステアリング装置において、 ハンドルの回転位置を検出する回転角検出手段を設け、 前記ロック補助制御手段は前記検出したハンドルの回転
    位置に基づいて前記電動モータを駆動制御するようにし
    た車両の電動パワーステアリング装置。
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